JP5856507B2 - セメント用収縮低減剤 - Google Patents
セメント用収縮低減剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5856507B2 JP5856507B2 JP2012052399A JP2012052399A JP5856507B2 JP 5856507 B2 JP5856507 B2 JP 5856507B2 JP 2012052399 A JP2012052399 A JP 2012052399A JP 2012052399 A JP2012052399 A JP 2012052399A JP 5856507 B2 JP5856507 B2 JP 5856507B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parts
- cement
- general formula
- integer
- reducing agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
すなわち本発明は、一般式(1)で示され、かつA 1 Oのオキシエチレン基の割合が20〜80モル%であるポリエーテル化合物(a)20重量部と水80重量部の混合物を25℃において波長632.8nmのレーザー、厚みが4mmの測定セルを使用してレーザー回折散乱法で測定したときのレーザー透過率(T)が40〜90%であり、かつ体積平均粒径(D50)が1〜100μmであるポリエーテル化合物(a)を含有するセメント用収縮低減剤(E);該セメント用収縮低減剤(E)、セメント、水及び骨材を含有してなるセメント組成物である。
R1〔O(A1O)nR2〕m (1)
[式中、R1は炭素数1〜30である1〜6価の脂肪族アルコールからすべての水酸基を除いた残基、R2は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは1〜100の整数であり、2個以上のA1Oは同一でも異なっていてもよく、mは1〜6の整数である。m個の〔−O(A1O)nR2〕基は同じであっても異なっていてもよい。]
セメント硬化物の多くは、施工性を担保するために、セメントの水和反応に必要な以上の水を加えて流動性を確保した処方で製造されている。水和に関与しなかった余剰水はセメント硬化物から経時的に蒸発し、余剰水の蒸発に伴いセメント硬化物は収縮する。
この収縮を抑制する効果をもつセメント添加剤が収縮低減剤であるが、25℃、20%水分散液のレーザー透過率が40〜90%、体積平均粒径(D50)が1〜100μmとなる特定のポリエーテル化合物またはポリエーテル組成物が、収縮低減効果が高いことを見出した。収縮低減剤水分散液のレーザー透過率(T)および体積平均粒径(D50)は測定条件により変動することから測定温度は25℃、水分散液濃度は20%に定めた。
レーザー透過率(T)は、収縮低減効果の観点から40〜90%であり、50〜87%が好ましく、60〜85%がさらに好ましい。40%未満の透過率で収縮低減効果が低下するのは水不溶性の成分が多くなるため、90%より大きな透過率で収縮低減効果が低下するのは、収縮低減に有効な粒子数が減少するためと推定される。
粒度をレーザー回析散乱法で測定する場合に使用するレーザーは、レーザーシングルウエーブまたはマルチウエーブであり、632.8nmの波長を有するレーザーである。
R1〔O(A1O)nR2〕m (1)
これらの内、収縮低減効果の観点から、好ましいのは、炭素数1〜8のアルキル基および炭素数2〜8のグリコールからすべての水酸基を除いた残基であり、更に好ましくは、メチル、ブチル、2−エチルヘキシル基およびエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールからすべての水酸基を除いた残基であり、特に好ましいのは、エチレングリコール及びプロピレングリコールからすべての水酸基を除いた残基である。
一般式(5)においてrは10〜100の整数であり、収縮低減効果の観点から好ましくは21〜100、更に好ましくは25〜80、もっとも好ましくは30〜60である。s+tは10〜100の整数であり、収縮低減効果の観点から好ましくは15〜80であり、更に好ましくは20〜60である。また、rとs+tは、25〜80と15〜80との組み合わせが好ましく、30〜60と20〜60との組み合わせが更に好ましい。
骨材としては、細骨材と粗骨材とがあり、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディーミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材が使用できる。
セメント組成物を構成するセメント、水及び骨材の使用量は、特に制限はなく、通常使用される量(例えば、上記セメント日本土木学会制定のコンクリート標準示方書に記載されている量等)であればよい。
公知のセメント用混和材及び混和剤の使用量は、特に制限はなく、通常使用される範囲であればよい。
以下、実施例により本発明を更に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。以下において特記しない限り、部は重量部を表す。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にエチレングリコール62部(1モル部)及び水酸化カリウム13部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、150℃でエチレンオキサイド1012部(23モル部)の滴下を開始した後、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きプロピレンオキサイド2088部(36モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、トリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a3−1)3162部を得た。仕込みモル比から(a3−1)は一般式(4)においてkの平均値が24、p+qの平均値が36であるポリエーテル化合物である。(a3−1)について、下記に記載した測定方法により、レーザー透過率(T)、体積平均粒径(D50)および数平均分子量(Mn)を測定した結果、Tは62%、D50は58μm、Mnは3100であった。
水酸化カリウム13部を17部に、エチレンオキサイド1012部(23モル部)を1716部(39モル部)に、プロピレンオキサイド2088部(36モル部)を2320部(40モル部)にする以外は実施例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a3−2)4098部を得た。仕込みモル比から(a3−2)は一般式(4)においてkの平均値が40、p+qの平均値が40であるポリエーテル化合物である。(a3−2)について、Tは70%、D50は68μm、Mnは3920であった。
水酸化カリウム13部を11部に、エチレンオキサイド1012部(23モル部)を1100部(25モル部)にプロピレンオキサイド2088部(36モル部)を1508部(26モル部)にする以外は実施例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a3−3)2670部を得た。仕込みモル比から(a3−3)は一般式(4)においてkの平均値が26、p+qの平均値が26であるポリエーテル化合物である。(a3−3)について、Tは74%、D50は45μm、Mnは2650であった。
水酸化カリウム13部を5部に、エチレンオキサイド1012部(23モル部)を484部(11モル部)に、プロピレンオキサイド2088部(36モル部)を696部(12モル部)にする以外は実施例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a3−4)1242部を得た。仕込みモル比から(a3−4)は一般式(4)においてkの平均値が12、p+qの平均値が12であるポリエーテル化合物である。(a3−4)について、Tは80%、D50は15μm、Mnは1240であった。
水酸化カリウム13部を41部に、エチレンオキサイド1012部(23モル部)を4268部(97モル部)に、プロピレンオキサイド2088部(36モル部)を5684部(98モル部)にする以外は実施例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a3−5)10014部を得た。仕込みモル比から(a3−5)は一般式(4)においてkの平均値が98、p+qの平均値が98であるポリエーテル化合物である。(a3−5)について、Tは70%、D50は88μm、Mnは8030であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にプロピレングリコール76部(1モル部)及び水酸化カリウム13部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、120℃でプロピレンオキサイド1914部(33モル部)の滴下を開始した後、系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きエチレンオキサイド部1144部(26モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、トリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a4−1)3134部を得た。仕込みモル比から(a4−1)は一般式(5)においてrの平均値が34、s+tの平均値が26であるポリエーテル化合物である。(a4−1)について、Tは65%、D50は48μm、Mnは3050であった。
水酸化カリウム13部を17部に、プロピレンオキサイド1914部(33モル部)を2262部(39モル部)にエチレンオキサイド1144部(26モル部)を1760部(40モル部)にする以外は実施例6と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a4−2)4098部を得た。仕込みモル比から(a4−2)は一般式(5)においてrの平均値が40、s+tの平均値が40であるポリエーテル化合物である。(a4−2)について、Tは72%、D50は52μm、Mnは4010であった。
水酸化カリウム13部を8部に、プロピレンオキサイド1914部(33モル部)を1218部(21モル部)にエチレンオキサイド1144部(26モル部)を528部(12モル部)にする以外は実施例6と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a4−3)1822部を得た。仕込みモル比から(a4−3)は一般式(5)においてrの平均値が22、s+tの平均値が12であるポリエーテル化合物である。(a4−3)について、Tは65%、D50は28μm、Mnは1780であった。
水酸化カリウム13部を41部に、プロピレンオキサイド1914部(33モル部)を5626部(97モル部)にエチレンオキサイド1144部(26モル部)を4312部(98モル部)にする以外は実施例6と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a4−4)10014部を得た。仕込みモル比から(a4−4)は一般式(5)においてrの平均値が98、s+tの平均値が98であるポリエーテル化合物である。(a4−4)について、Tは74%、D50は82μm、Mnは8020であった。
水酸化カリウム13部を4部に、プロピレンオキサイド1914部(33モル部)を754部(13モル部)にエチレンオキサイド1144部(26モル部)を176部(4モル部)にする以外は実施例6と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a4−5)1006部を得た。仕込みモル比から(a4−5)は一般式(5)においてrの平均値が14、s+tの平均値が4であるポリエーテル化合物である。(a4−5)について、Tは61%、D50は5μm、Mnは997であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にグリセリン92部(1モル部)及び水酸化カリウム20部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、150℃でエチレンオキサイド1584部(36モル部)の滴下を開始した後、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きプロピレンオキサイド3132部(54モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a1−1)4808部を得た。仕込みモル比から(a1−1)は一般式(2)においてvの平均値が12、wの平均値が18であるポリエーテル化合物である。(a1−1)について、Tは66%、D50は55μm、Mnは4530であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にペンタエリスリトール136部(1モル部)及び水酸化カリウム27部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、150℃でエチレンオキサイド2112部(48モル部)の滴下を開始した後、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きプロピレンオキサイド4176部(72モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a1−2)6424部を得た。仕込みモル比から(a1−2)は一般式(2)においてvの平均値が12、wの平均値が18であるポリエーテル化合物である。(a1−2)について、Tは65%、D50は72μm、Mnは6020であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にグリセリン92部(1モル部)及び水酸化カリウム20部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、120℃でプロピレンオキサイド2958部(51モル部)の滴下を開始した後、系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きエチレンオキサイド1716部(39モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a2−1)4766部を得た。仕込みモル比から(a2−1)は一般式(3)においてxの平均値が17、yの平均値が13であるポリエーテル化合物である。(a2−1)について、Tは62%、D50は57μm、Mnは4580であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にペンタエリスリトール136部(1モル部)及び水酸化カリウム27部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、120℃でプロピレンオキサイド3944部(68モル部)の滴下を開始した後、系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きエチレンオキサイド2288部(52モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a2−2)6368部を得た。仕込みモル比から(a2−2)は一般式(3)においてxの平均値が17、yの平均値が13であるポリエーテル化合物である。(a2−2)について、Tは61%、D50は64μm、Mnは5850であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にメタノール32部(1モル部)及び水酸化カリウム16部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、エチレンオキサイド2860部(65モル部)の滴下を80℃で開始した後、徐々に昇温し、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きプロピレンオキサイド部1160部(20モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシアルキレンモノメチルエーテルコポリマー(a−1)4052部を得た。(仕込みモル比から(a−1)は一般式(1)においてmが1、nの平均値が85であるポリエーテル化合物である。(a−1)について、Tは84%、D50は6μm、Mnは3990であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にブタノール74部(1モル部)及び水酸化カリウム14部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、120℃でエチレンオキサイド528部(12モル部)の滴下を開始した後、系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きプロピレンオキサイド部2900部(50モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシアルキレンモノブチルエーテルコポリマー(a−2)3502部を得た。(仕込みモル比から(a−2)は一般式(1)においてmが1、nの平均値が62であるポリエーテル化合物である。(a−2)について、Tは42%、D50は8μm、Mnは3470であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にグリセリン92部(1モル部)及び水酸化カリウム19部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、120℃でプロピレンオキサイド1218部(21モル部)の滴下を開始した後、系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。引き続きエチレンオキサイド部3432部(78モル部)の滴下を開始し系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシアルキレングリセリルエーテルコポリマー(a−3)4742部を得た。仕込みモル比から(a−3)は一般式(1)においてmが3、nの平均値が33であるポリエーテル化合物である。(a−3)について、Tは88%、D50は98μm、Mnは4560であった。
水酸化カリウム13部を28部に、エチレンオキサイド1012部(23モル部)を308部(7モル部)に、プロピレンオキサイド2088部(36モル部)を6380部(110モル部)にする以外は実施例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a’−1)6750部を得た。仕込みモル比から(a’−1)は一般式(1)においてmが2、nの平均値が58.5であるポリエーテル化合物である。(a’−1)について、Tが0%のため体積平均粒径の測定が行えなかった。Mnは6500であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にプロピレングリコール76部(1モル部)及び水酸化カリウム1部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、120℃でプロピレンオキサイド232部(4モル部)の滴下を開始した後、系内温度を120℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシプロピレングリコール(a’−2)308部を得た。仕込みモル比から(a’−2)は一般式(1)においてmが2、nの平均値が2であるポリエーテル化合物である。(a’−2)について、Tは78%、D50は0.5μm、Mnは308であった。
水酸化カリウム13部を6部に、エチレンオキサイド1012部(23モル部)を132部(3モル部)に、プロピレンオキサイド2088部(36モル部)を1392部(24モル部)にする以外は実施例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a’−3)1586部を得た。仕込みモル比から(a’−3)は一般式(1)においてmが2、nの平均値が13.5であるポリエーテル化合物である。(a’−3)について、Tが35%、D50は20μm、Mnは1520であった。
水酸化カリウム13部を50部に、プロピレンオキサイド1914部(33モル部)を1102部(19モル部)にエチレンオキサイド1144部(26モル部)を11000部(250モル部)にする以外は合成例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a’−4)12178部を得た。仕込みモル比から(a’−4)は一般式(1)においてmが2、nの平均値が134.5であるポリエーテル化合物である。(a’−4)について、Tは98%、D50は120μm、Mnは10500であった。
水酸化カリウム13部を22部に、プロピレンオキサイド1914部(33モル部)を406部(7モル部)にエチレンオキサイド1144部(26モル部)を4840部(110モル部)にする以外は合成例1と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a’−5)5322部を得た。仕込みモル比から(a’−5)は一般式(1)においてmが2、nの平均値が58.5であるポリエーテル化合物である。(a’−5)について、Tは95%、D50は0.1μm、Mnは5010であった。
水酸化カリウム13部を2部に、プロピレンオキサイド1914部(33モル部)を58部(1モル部)にエチレンオキサイド1144部(26モル部)を440部(10モル部)にする以外は実施例6と同様にしてトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a’−6)574部を得た。仕込みモル比から(a’−6)は一般式(1)においてmが2、nの平均値が5.5であるポリエーテル化合物である。(a’−6)について、Tは95%、D50は0.1μm、Mnは573であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にメタノール32部(1モル部)及び水酸化カリウム1部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、エチレンオキサイド132部(3モル部)の滴下を80℃で開始した後、徐々に昇温し、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシアルキレンモノメチルエーテルコポリマー(a’−7)164部を得た。(仕込みモル比から(a’−7)は一般式(1)においてmが1、n1の平均値が3であるポリエーテル化合物である。(a’−7)について、Tは98%、D50は0.01μm、Mnは165であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にエチレングリコール134部(1モル部)及び水酸化カリウム8部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、150℃でエチレンオキサイド1936部(44モル部)の滴下を80℃で開始した後、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシアルキレンコポリマー(a’−8)2070部を得た。(仕込みモル比から(a’−8)は一般式(1)においてmが3、n1の平均値が50であるポリエーテル化合物である。(a’−8)については、Tが100%で体積平均粒径の測定が行えなかった、Mnは2100であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にトリメチロールプロパン134部(1モル部)及び水酸化カリウム28部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、150℃でエチレンオキサイド6600部(150モル部)の滴下を80℃で開始した後、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシアルキレンコポリマー(a’−9)6734部を得た。(仕込みモル比から(a’−9)は一般式(1)においてmが3、n1の平均値が50であるポリエーテル化合物である。(a’−9)については、Tが100%で体積平均粒径の測定が行えなかった、Mnは6700であった。
撹拌機及び温度調節機能を備えた耐圧反応容器にペンタエリスリトール136部(1モル部)及び水酸化カリウム15部を仕込み、攪拌下に25℃で系内の気相部を窒素で置換し、150℃でエチレンオキサイド3520部(80モル部)の滴下を80℃で開始した後、系内温度を150℃に、ゲージ圧を0.1〜0.3MPaになるように制御しながら、系内の圧力変化が無くなるまで反応させた。25℃に冷却後、水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリオキシアルキレンコポリマー(a’−10)3656部を得た。(仕込みモル比から(a’−10)は一般式(1)においてmが4、n1の平均値が20であるポリエーテル化合物である。(a’−10)については、Tが100%で体積平均粒径の測定が行えなかった、Mnは3500であった。
ポリエーテル化合物(a)20部、水80部をビーカーにはかり取り、ガラス棒で攪拌して試料水分散液を調製した。試料水分散液を測定セルに移し、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置[型番:LA−750、(株)堀場製作所製][測定原理:ミー散乱理論、使用するレーザー:He−Neレーザ(632.8nm)]を用いて25℃においてレーザー透過率(T)および体積基準による体積平均粒径(D50)を測定した。
JIS K1557−1:2007年〔ポリウレタン用ポリエーテル試験方法−第1部水酸基価の求め方〕に基づき測定した水酸基価より以下の式で数平均分子量(Mn)を算出した。
数平均分子量(Mn)=水酸基の官能基数×56100/水酸基価
表2に記載した量の消泡剤(マイクロエアー404、BASFポゾリス(株)社製)と減水剤(ポゾリスNo.70、BASFポゾリス(株)社製)と実施例1〜17のセメント用収縮低減剤(E−1)〜(E−17)または比較のセメント用収縮低減剤を予め練り水に混和した。セメント、標準砂(JIS R5201:1997の付属書2セメントの試験方法−強さの測定に準拠した砂)並びに練り水を、セメント/標準砂の重量比=1/2.375、水セメント比(練り水/セメント比)=0.50となるように調整し、JIS R5201:1997の付属書2セメントの試験方法−強さの測定に準拠した方法でモルタルの練混ぜを行った。モルタルの空気量は、JIS A5308:1998の付属書3モルタルの圧縮強度に規定された測定法に準拠し測定した。
作成したモルタルを直径5×10cmの金属型枠3個に注ぎ、24時間後に脱型した後、20℃で7日間水中養生し、更に20℃、65%RHの雰囲気下に28日静置した後、圧縮強度を測定し、3個の測定結果を平均した値を表2に示す。なお、作成したモルタルの空気量は、全てのサンプル共0.5%未満であった。
作成したモルタルを4×4×16cmの金属型枠3個に注ぎ、24時間後に脱型した後、20℃で7日間水中養生し、更に20℃、65%RHの雰囲気下に28日静置した。水中養生から取り出した直後と20℃、65%RHの雰囲気に静置した28日目における供試体の長さをJIS A1129−3:2001(モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法−第3部ダイヤルゲージ法)に準拠して測定し、収縮率を長さ変化率として算出し、3個の長さ変化率を平均した値を収縮率とした。なお、作成したモルタルの空気量は、全てのサンプル共0.5%未満であった。
Claims (7)
- 一般式(1)で示され、かつA 1 Oのオキシエチレン基の割合が20〜80モル%であるポリエーテル化合物(a)20重量部と水80重量部の混合物を25℃において波長632.8nmのレーザー、厚みが4mmの測定セルを使用してレーザー回折散乱法で測定したときのレーザー透過率(T)が40〜90%であり、かつ体積平均粒径(D50)が1〜100μmであるポリエーテル化合物(a)を含有するセメント用収縮低減剤(E)。
R1〔O(A1O)nR2〕m (1)
[式中、R1は炭素数1〜30である1〜6価の脂肪族アルコールからすべての水酸基を除いた残基、R2は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは1〜100の整数であり、2個以上のA1Oは同一でも異なっていてもよく、mは1〜6の整数である。m個の〔−O(A1O)nR2〕基は同じであっても異なっていてもよい。] - ポリエーテル化合物(a)の数平均分子量(Mn)が150〜20000である請求項1に記載のセメント用収縮低減剤(E)。
- 一般式(1)において、mが2である請求項1又は2に記載のセメント用収縮低減剤(E)。
- ポリエーテル化合物(a)が下記一般式(2)で表されるブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a1)および/または下記一般式(3)で表されるブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a2)である請求項1〜3のいずれか1項に記載のセメント用収縮低減剤(E)。
- ポリエーテル化合物(a)が下記一般式(4)で表されるトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a3)および/または下記一般式(5)で表されるトリブロックポリオキシアルキレンコポリマー(a4)である請求項1〜4のいずれか1項に記載のセメント用収縮低減剤(E)。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のセメント用収縮低減剤(E)、セメント、水及び骨材を含有してなるセメント組成物。
- セメント用収縮低減剤(E)の重量が、セメントの重量に基づいて0.5〜20重量%である請求項6に記載のセメント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012052399A JP5856507B2 (ja) | 2012-03-09 | 2012-03-09 | セメント用収縮低減剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012052399A JP5856507B2 (ja) | 2012-03-09 | 2012-03-09 | セメント用収縮低減剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013184865A JP2013184865A (ja) | 2013-09-19 |
JP5856507B2 true JP5856507B2 (ja) | 2016-02-09 |
Family
ID=49386628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012052399A Expired - Fee Related JP5856507B2 (ja) | 2012-03-09 | 2012-03-09 | セメント用収縮低減剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5856507B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09255649A (ja) * | 1996-03-27 | 1997-09-30 | Sanyo Chem Ind Ltd | 分散剤及び樹脂組成物 |
CN100347139C (zh) * | 2006-06-20 | 2007-11-07 | 四川大学 | 脂肪醇聚氧乙烯醚类聚合物及其作为混凝土减缩剂的应用 |
JP5489430B2 (ja) * | 2008-07-31 | 2014-05-14 | 株式会社フローリック | セメント組成物 |
-
2012
- 2012-03-09 JP JP2012052399A patent/JP5856507B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013184865A (ja) | 2013-09-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6263522B2 (ja) | 水硬性材料用収縮低減剤 | |
WO1995011204A1 (fr) | Composition a base aqueuse et auto-nivelante | |
JP6077156B2 (ja) | 水硬性組成物用分散剤組成物 | |
JP6091049B2 (ja) | 水硬性材料用収縮低減剤 | |
JP2017214251A (ja) | 水硬性組成物用分散剤組成物 | |
JP6108528B2 (ja) | セメント用添加剤 | |
WO2010131707A1 (ja) | 耐久性改善剤及びセメント組成物 | |
JP5856507B2 (ja) | セメント用収縮低減剤 | |
JP5975716B2 (ja) | 凍結融解抵抗性低収縮aeコンクリート組成物及びその硬化体 | |
JP6077157B2 (ja) | 水硬性組成物用分散剤組成物 | |
JP5519972B2 (ja) | 水硬性材料用収縮低減剤 | |
JP2010053025A (ja) | コンクリート用収縮低減剤組成物 | |
JP5135056B2 (ja) | 水硬性材料用収縮低減剤および水硬性材料用収縮低減剤組成物 | |
JP7107613B2 (ja) | 水硬性組成物用添加剤 | |
JP7039280B2 (ja) | Scm混和材高含有コンクリート用混和剤、並びにこれを含む混和剤含有組成物及びセメント組成物 | |
DK2742089T3 (en) | Dispersion polymers with improved thermal stability | |
JP5523189B2 (ja) | 水硬性材料用収縮低減剤組成物 | |
JP5084672B2 (ja) | 水硬性材料用収縮低減剤 | |
JP6030283B2 (ja) | 水硬性材料に用いる収縮低減剤 | |
JP7103648B2 (ja) | 収縮低減剤及び水硬性組成物 | |
JP7300651B2 (ja) | コンクリート組成物の製造方法 | |
TWI790330B (zh) | 收縮抑制劑及水硬性組合物 | |
JP2019163186A (ja) | ブリーディング抑制剤及び水硬性組成物 | |
JP2023145019A (ja) | 微粒子用分散剤 | |
JP2015048267A (ja) | 水硬性材料用添加剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141113 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150723 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150818 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150917 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151208 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151211 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5856507 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |