JP5856044B2 - テザークリップ - Google Patents

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Description

本発明は、車体のピラーにガーニッシュを係止するテザークリップに関する。
車両の車体ピラーに組み込まれたエアバッグ袋体が車室内の側方で膨張展開するエアバッグ装置(カーテンエアバッグ装置)は、エアバッグ袋体が車体ピラーとガーニッシュの間に収納され、車室側がピラーガーニッシュで覆われて形成される。
そして、インフレータからガスが供給されたエアバッグ袋体は膨張し、ピラーガーニッシュを押圧して当該ピラーガーニッシュを車体ピラーから解放し、車体ピラーとピラーガーニッシュの間に形成される間隙から車室内に展開するように構成される。
このとき、車体ピラーから解放されたピラーガーニッシュが車室に向かって飛散することを防止するように、ピラーガーニッシュが車体ピラーに係止される構成が好ましい。
例えば特許文献1には、エアバッグの膨張で車体ピラーから解放されたピラーガーニッシュの飛散を防止可能な取付機構が記載されている。
特開2000−344045号公報
特許文献1に開示される取付機構は、係止部材の軸方向にピラーガーニッシュがスライド移動可能であり、エアバッグの膨張時に車体ピラーから解放されたピラーガーニッシュは係止部材の軸方向にスライド移動する。
つまり、特許文献1に開示される取付機構は、1方向にのみピラーガーニッシュがスライド移動可能に構成される。したがって、エアバッグがピラーガーニッシュを押圧する方向と、ピラーガーニッシュがスライド移動可能な軸方向が異なる場合もある。この場合、ピラーガーニッシュはスライド移動可能な方向と異なる方向に押圧されるため好適にスライド移動できない。したがって、エアバッグの押圧によってピラーガーニッシュが破損する場合もある。
そこで本発明は、ガーニッシュを車体ピラーに係止し、エアバッグ袋体の膨張時にはガーニッシュを破損することなく車体ピラーから解放できるとともにガーニッシュの飛散を防止可能なテザークリップを提供することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明は、エアバッグ袋体が収納される車体ピラーを車室側から覆うガーニッシュを前記車体ピラーに係止するテザークリップであって、前記ガーニッシュに係止される第1係止部と、前記車体ピラーに係止される第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する結合部と、前記第1係止部と前記第2係止部のそれぞれに係止されて外周に環装される環状の伸縮部材と、を有し、前記伸縮部材を係止する係止溝が前記第2係止部に形成され、前記伸縮部材を前記係止溝まで案内する案内溝が前記第1係止部に形成され、前記結合部は、膨張展開する前記エアバッグ袋体が前記ガーニッシュを押圧するときの押圧力に対して脆弱に形成され、前記第1係止部と前記第2係止部が結合しているとき、前記伸縮部材が収縮した状態で、前記係止溝と前記案内溝に係止されて外周に環装されていることを特徴とする。
本発明によると、車体ピラーに係止される第2係止部と、ガーニッシュに係止される第1係止部と、を結合する結合部が脆弱に形成され、さらに、第1係止部と第2係止部が伸縮部材で繋がれたテザークリップとすることができる。したがって、車体ピラーに収納されたエアバッグ袋体が膨張展開してガーニッシュを押圧したときに、結合部で容易に破断するテザークリップとすることができる。さらに、結合部が破断したときに、第1係止部と第2係止部を伸縮部材で繋いだ状態のまま分離させることができる。
また、本発明によると、第1係止部と第2係止部が結合しているとき、伸縮部材が収縮した状態で外周に環装されているテザークリップとすることができる。さらに、伸縮部材は第1係止部の案内溝と第2係止部の係止溝のそれぞれに係止され、第1係止部と第2係止部が分離したとき、伸縮部材によって第1係止部と第2係止部が繋がれた状態に維持される。
また、前記目的を達成するための本発明は、エアバッグ袋体が収納される車体ピラーを車室側から覆うガーニッシュを前記車体ピラーに係止するテザークリップであって、前記ガーニッシュに係止される第1係止部と、前記車体ピラーに係止される第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する結合部と、前記第1係止部と前記第2係止部のそれぞれに係止されて外周に環装される環状の伸縮部材と、を有し、前記結合部は、前記第1係止部および前記第2係止部よりも細い軸径の円環部からなり、膨張展開する前記エアバッグ袋体が前記ガーニッシュを押圧するときの押圧力に対して脆弱に形成されていることを特徴とする。
本発明によると、車体ピラーに係止される第2係止部と、ガーニッシュに係止される第1係止部と、を結合する結合部が脆弱に形成され、さらに、第1係止部と第2係止部が伸縮部材で繋がれたテザークリップとすることができる。したがって、車体ピラーに収納されたエアバッグ袋体が膨張展開してガーニッシュを押圧したときに、結合部で容易に破断するテザークリップとすることができる。さらに、結合部が破断したときに、第1係止部と第2係止部を伸縮部材で繋いだ状態のまま分離させることができる。
また、この発明によると、第1係止部および第2係止部よりも細い軸径で脆弱な結合部を形成することができる。
また本発明の前記円環部は、中心側が空洞状に形成され、前記円環部を径方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
この発明によると、結合部を形成する円環部に貫通孔が形成されるテザークリップとすることができる。そして、この貫通孔によって円環部の強度が調節される。例えば、貫通孔の数が多いほど強度が低い円環部とすることができ、破断しやすい結合部とすることができる。
また本発明のテザークリップは、前記車体ピラーから、前記第1係止部から前記第2係止部に向かう軸方向に前記ガーニッシュを係止し、前記軸方向と異なる方向に作用する前記押圧力に対して前記結合部が脆弱に形成されていることを特徴とする。
この発明によると、テザークリップの軸方向と異なる方向に作用する押圧力で容易に破断するテザークリップとすることができ、膨張展開するエアバッグ袋体で、車体ピラーからピラーガーニッシュを容易に解放できる。
また、前記目的を達成するための本発明は、エアバッグ袋体が収納される車体ピラーを車室側から覆うガーニッシュを前記車体ピラーに係止するテザークリップとする。そして、前記ガーニッシュに係止される第1係止部と、前記車体ピラーに係止される第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する結合部と、前記第1係止部と前記第2係止部のそれぞれに係止されて外周に環装される環状の連結部材と、を有し、前記結合部は、膨張展開する前記エアバッグ袋体が前記ガーニッシュを押圧するときの押圧力に対して脆弱に形成され、前記第2係止部は、前記車体ピラーに開口する係合孔に挿入される挿入部を有し、前記挿入部は軸方向端部の側から先割れ状に分割して前記連結部材が係止される係止溝が形成され、前記係止溝に、当該係止溝が狭まる方向への前記挿入部の弾性変形を抑制する凸状構造物が形成されていることを特徴とする。
本発明によると、車体ピラーに係止される第2係止部と、ガーニッシュに係止される第1係止部と、を結合する結合部が脆弱に形成され、さらに、第1係止部と第2係止部が連結部材で繋がれたテザークリップとすることができる。したがって、車体ピラーに収納されたエアバッグ袋体が膨張展開してガーニッシュを押圧したときに、結合部で容易に破断するテザークリップとすることができる。さらに、結合部が破断したときに、第1係止部と第2係止部を連結部材で繋いだ状態のまま分離させることができる。
また、第2係止部の挿入部は先割れ状に分割して連結部材を係止する係止溝が形成され、さらに、係止溝が狭まる方向への弾性変形を抑制する凸状構造物が形成されている。挿入部は車体ピラーの係合孔に挿入される部位であり、係止溝が狭まる方向への弾性変形が抑制されることによって、挿入部が車体ピラーの係合孔から抜けることが抑制される。
また本発明の前記挿入部には、前記係止溝が狭まる方向への当該挿入部の弾性変形の支点と異なる支点で前記係止溝に進入するように弾性変形して前記係合孔の周囲に係合する係合爪が形成され、前記凸状構造物は、前記係合爪の弾性変形を抑制しない位置に形成されていることを特徴とする。
この発明によると、挿入部に形成されて、車体ピラーに開口する係合孔の周囲に係合する係合爪の弾性変形が凸状構造物で抑制されることが回避される。したがって、係止溝が狭まる方向への挿入部の弾性変形は凸状構造物で抑制され、挿入部が車体ピラーの係合孔に挿入されるときに係合爪が係合孔の周囲に係合する動作は規制されないテザークリップとすることができる。
また本発明の前記凸状構造物は前記係止溝を形成する壁面の一方に凸状に形成され、前記挿入部が弾性変形していない状態で、前記凸状構造物と他方の壁面との間にクリアランスが形成されていることを特徴とする。
この発明によると、連結部材は、凸状構造物と他方の壁面との間に形成されるクリアランスを通過することによって容易に係止溝に嵌め込まれる。したがって、製造工程において連結部材が容易に取り付けられるテザークリップとすることができる。
また本発明の前記結合部は、前記第1係止部および前記第2係止部よりも細い軸径の円環部を含んで形成されていることを特徴とする。
この発明によると、第1係止部および第2係止部よりも細い軸径で脆弱な結合部を形成することができる。
また本発明の前記円環部は中心側が空洞状に形成され、前記円環部を径方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
この発明によると、結合部を形成する円環部に貫通孔が形成されるテザークリップとすることができる。そして、この貫通孔によって円環部の強度が調節される。例えば、貫通孔の数が多いほど強度が低い円環部とすることができ、破断しやすい結合部とすることができる。
また本発明の前記結合部は、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する複数の柱状部からなることを特徴とする。
この発明によると、柱状部の数や形状を変えることによって、結合部の強度が調節可能に構成されるテザークリップとすることができる。例えば、柱状部の数が少ないほど強度が低い結合部とすることができ、破断しやすい結合部とすることができる。
また本発明のテザークリップは、前記車体ピラーから、前記第1係止部から前記第2係止部に向かう軸方向に前記ガーニッシュを係止し、前記軸方向と異なる方向に作用する前記押圧力に対して前記結合部が脆弱に形成されていることを特徴とする。
この発明によると、テザークリップの軸方向と異なる方向に作用する押圧力で容易に破断するテザークリップとすることができ、膨張展開するエアバッグ袋体で、車体ピラーからピラーガーニッシュを容易に解放できる。
本発明によると、ガーニッシュを車体ピラーに係止し、エアバッグ袋体の膨張時にはガーニッシュを破損することなく車体ピラーから解放できるとともにガーニッシュの飛散を防止可能なテザークリップを提供することができる。
(a)は車体ピラーに収納されるエアバッグ袋体を示す図、(b)は(a)のSec1−Sec1での断面図であって、ピラーガーニッシュがテザークリップで車体ピラーに係止された状態を示す図である。 第1実施形態のテザークリップを構成する本体部と伸縮部材を示す斜視図である。 図2のSec2−Sec2での断面図である。 (a)は本体部に伸縮部材が取り付けられたテザークリップを示す斜視図、(b)は伸縮部材で繋がれた状態で分離した内側係止部と外側係止部を示す図である。 テザークリップが車体ピラーとピラーガーニッシュを係止する構造の一例を示す斜視図である。 膨張するエアバッグ袋体でピラーガーニッシュが押圧されて車体ピラーから解放される状態を示す模式図である。 第2実施形態に係るテザークリップの構成を示す斜視図である。 複数の柱状部からなる結合部を示す図である。 変形抑制リブの形状を示す一部破断図であり、(a)は側面形状が半円形の凸状構造物からなる変形抑制リブを示す図、(b)はドット状の凸状構造物からなる変形抑制リブを示す図、(c)は側面形状が傾斜形状の凸状構造物からなる変形抑制リブを示す図である。 第2実施形態のテザークリップが車体ピラーとピラーガーニッシュを係止する構造の一例を示す斜視図である。
《第1実施形態》
以下、本発明を実施するための第1実施形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
図1は第1実施形態に係るテザークリップが備わるカーテンエアバッグ装置を示す図、図2は第1実施形態のテザークリップを構成する本体部と伸縮部材を示す斜視図、図3は図2のSec2−Sec2での断面図である。また、図4の(a)は本体部に伸縮部材が取り付けられたテザークリップを示す斜視図であり、(b)は伸縮部材で繋がれた状態で分離した内側係止部と外側係止部を示す図である。
図1の(a)に示すように、カーテンエアバッグ装置1は、車室側の側方に沿って膨張展開するエアバッグ袋体1aと、エアバッグ袋体1aを膨張展開させるためのガス(展開圧力)を供給するインフレータ1bと、インフレータ1bを作動させる信号を発生する制御部(図示せず)と、を含んで構成される。そして、適宜折り畳まれた状態のエアバッグ袋体1aとインフレータ1bとが、車両の前方で上下方向に延伸するフロントピラーおよび当該フロントピラーが車両後方に延伸するルーフサイド部に収納される。以下、第1実施形態においては、フロントピラーとルーフサイド部を合わせて車体ピラー2と称する。
図1の(b)は、車体ピラー2における車両左側のフロントピラーの断面図であり、フロントウィンド10の左端を前方で支持する状態を示している。
図1の(b)に示すように、車体ピラー2は、車外の側に膨らんだアウタパネル2aの内側(車室側)にインナパネル2bが溶接等で張り合わせられた二重構造を呈し、インナパネル2bの側がガーニッシュ(ピラーガーニッシュ3)で覆われる。ピラーガーニッシュ3は車室側に膨らんだ形状でインナパネル2bとの間に空間を形成する。そして、ピラーガーニッシュ3とインナパネル2bの間に形成される空間にエアバッグ袋体1aとインフレータ1bが収納される。
また、ピラーガーニッシュ3はテザークリップ4によって車体ピラー2に係止される。第1実施形態において、インナパネル2bは、車室側を臨む略平面の部分でテザークリップ4の外側係止部40b(第2係止部)を係止する。また、ピラーガーニッシュ3にはインナパネル2bと対向する係止部3aが形成され、この係止部3aでテザークリップ4の内側係止部40a(第1係止部)を係止する。
なお、インナパネル2bおよびピラーガーニッシュ3がテザークリップ4で係止される構造の詳細は後記する。
車体ピラー2のフロントピラーにおいては、右方を臨むインナパネル2bにテザークリップ4の外側係止部40bが係止され、このインナパネル2bに対向する係止部3aにテザークリップ4の内側係止部40aが係止される。
テザークリップ4の軸方向を内側係止部40aから外側係止部40bに向かう方向とすると、フロントピラーにおいてテザークリップ4は軸方向を略左右方向として、インナパネル2bにピラーガーニッシュ3を係止する。
第1実施形態に係るテザークリップ4は、図2に示すように、本体部40と伸縮部材49とを含んで構成される。
第1実施形態に係る本体部40は樹脂成形による1ピース構成であり、ピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)に係止される側の内側係止部40aと、インナパネル2b(図1の(b)参照)に係止される側の外側係止部40bと、が軸方向に直列に形成され、内側係止部40aと外側係止部40bは、図3に示すように構成される結合部40cで結合される。
なお、テザークリップ4は1ピース構成に限定されるものではなく、別体に形成される内側係止部40aと外側係止部40bが結合部40cで結合される構成であってもよい。
外側係止部40bは、軸方向に延びる略直方体形状の挿入部45を含んで構成され、挿入部45の内側係止部40a側端部は径方向に円板状に広がってフランジ部46が形成される。
また、詳細は後記するが、フランジ部46はテザークリップ4がインナパネル2bに係止されるときに、車室側での係止位置を規制する規制部となる。
なお、挿入部45は直方体形状に限定されない。例えば、略円筒形状の挿入部45であってもよい。また、フランジ部46も円板状に限定されず、挿入部45の径方向に矩形状に広がるフランジ部46であってもよい。
また、挿入部45の軸方向端部は先細りに形成されていてもよい。
略直方体形状(または略円筒形状)を呈する挿入部45の対面となる2つの側面には、軸方向端部(より詳細には、フランジ部46が形成されない側の端部)の側からフランジ部46の側に向かって所定の傾斜で外方に広がる傾斜面47aと、傾斜面47aのフランジ部46側でフランジ部46と対向する対向面47bとを有し側面視で略直角三角形に突起する係合爪(スナップ爪47)が1つずつ形成される。
さらに、挿入部45のスナップ爪47が形成されない側面(つまり、スナップ爪47が形成される面と直交する側面)には、対面となる側面に向かって貫通する係止溝48が軸方向端部からフランジ部46の位置まで軸方向に沿って形成される。つまり、係止溝48は、軸方向端部の側で挿入部45が先割れ状に分割して形成される。そして係止溝48は、後記するように伸縮部材49を係止する機能を有する。
また、挿入部45は、係止溝48が狭まる方向に、フランジ部46側の端部を支点として弾性変形する。
さらに、スナップ爪47の軸方向端部側を除いた周囲に、係止溝48に達する深さの貫通溝47cが形成される。この構成によってスナップ爪47は貫通溝47cが形成されない軸方向端部側を支点として挿入部45の表面から沈み込む方向に弾性変形する。つまり、弾性変形したスナップ爪47が係止溝48に進入するように構成される。また、係止溝48に進入する方向へのスナップ爪47の弾性変形の支点は、係止溝48が狭まる方向への挿入部45の弾性変形の支点と異なるように構成される。
そして、フランジ部46と対向面47bの間の間隙の幅をインナパネル2b(図1の(b)参照)の板厚と等しくすると、フランジ部46と対向面47bの間でインナパネル2bを係止できる。また、スナップ爪47の、挿入部45から沈み込む方向への弾性変形によってスナップフィット機構が構成され、テザークリップ4をインナパネル2bにスナップフィットによって容易に係止できる。
フランジ部46には、係止溝48が形成される位置に切込溝46dが形成される。係止溝48は、挿入部45において対面となる2つの面を貫通する構成であるため、切込溝46dはフランジ部46の、周方向に180°ずれた位置に2つ形成される。切込溝46dは、フランジ部46の外周から径方向に形成される切込であり、伸縮部材49が通る幅に形成されることが好ましい。
なお、第1実施形態においてフランジ部46は外側係止部40bに形成したが、フランジ部46が内側係止部40aに形成される構成であってもよい。
内側係止部40aは、外側係止部40bの係止溝48が形成される面側からの側面視で略「横向きのH字」状を呈し、軸方向の端部側に形成される端末部42と、外側係止部40bの側に形成される抜止部43と、の間に形成される凹部でピラーガーニッシュ3の係止部3a(図1の(b)参照)に係合する係合溝41が形成される。なお、抜止部43には係合溝41の側に凸となる任意の形状の突起部43aが形成されていてもよい。このように形成される突起部43aは、係合溝41にピラーガーニッシュ3の係止部3aが係合したときの抜け止めとして機能する。
端末部42には、軸方向端部から軸方向に沿って円筒形の空洞部44が開口し、後記するように、空洞部44によって結合部40cが肉薄に形成される。さらに、空洞部44が形成されることによって本体部40の軽量化を図ることができる。
また、挿入部45において係止溝48が形成される面と同じ方向を臨む内側係止部40aの側面には軸方向端部から結合部40まで、軸方向に延びるように溝状の案内溝42aが形成される。案内溝42aは、伸縮部材49を内側係止部40aから軸方向に沿って外側係止部40bの方向に係止溝48まで案内するために形成される溝であって、内側係止部40aの対面となる2つの側面に1つずつ形成される。また、案内溝42aは、伸縮部材49が嵌まり込むように構成されて、案内溝42aが伸縮部材49を係止可能に構成されることが好ましい。
図3に示すように、結合部40cは内側係止部40aと外側係止部40bを結合する部位であり、内側係止部40aの抜止部43と、外側係止部40bのフランジ部46と、が対向する面に、例えば円板状のフランジ部46と同心円の円環部(結合環40c1)として形成される。そして、結合環40c1は内側係止部40aおよび外側係止部40bよりも細い軸径で、かつ、径方向に肉薄であることが好ましい。例えば、空洞部44の深さが、内側係止部40aの端末部42から結合部40cまで達する構成とし、その空洞部44の周囲に中空で肉薄の結合環40c1が形成される構成とすればよい。つまり、結合環40c1は中心側が空洞状に形成されていることが好ましい。
また、結合環40c1を外方から空洞部44まで径方向に貫通する貫通孔(強度調節孔401)が形成されていてもよい。強度調節孔401が結合環40c1に形成されることによって結合部40の強度が適宜調節される。例えば、強度調節孔401が多く形成されるほど結合部40の強度は低下する。
なお、強度調節孔401が結合環40c1の周方向に90度間隔で形成される場合、図3に示す結合環40c1の右方にも強度調節孔401が形成されているが、比較のため、図3における右方の強度調節孔401は不図示とした。
空洞部44は、内側係止部40aおよび外側係止部40bよりも細い径で形成できる。したがって、空洞部44の周囲に肉薄に形成される結合環40c1は、内側係止部40aおよび外側係止部40bよりも細い軸径で、かつ、径方向に肉薄とすることができる。
そして、この構成によって、結合環40c1は、内側係止部40aと外側係止部40bにそれぞれ入力される異なった方向の力に対して脆弱に形成され、ひいては、結合部40cが脆弱に形成される。
伸縮部材49は、図2に示すように環状に形成される紐状部材であり、例えば、よこ編み(平編み、ゴミ編み、パール編み等)の紐、たて編み(デンビー編み、アトラス編み、コード編み、鎖編み等)の紐、組み紐、ゴム、などを素材とすればよいが、弾性を有する素材であれば素材を限定するものではない。つまり、内側係止部40aと外側係止部40bが分離して離反したときに伸長するような素材であればよい。
第1実施形態に係るテザークリップ4は、前記したように構成される本体部40に伸縮部材49が取り付けられて構成される。
図4の(a)に示すように、本体部40の端末部42において、伸縮部材49は形成される一方の案内溝42aから他方の案内溝42aに向かって掛け渡され、さらに、伸縮部材49は、2つの案内溝42aのそれぞれに嵌って外側係止部40bの側に案内される。そして、外側係止部40bの側に案内された伸縮部材49は、挿入部45の軸方向端部から係止溝48にはめ込まれて係止される。つまり、伸縮部材49は係止溝48によって外側係止部40bに係止され、案内溝42aによって内側係止部40aに係止されて本体部40の外周に環装される。
そして、伸縮部材49は、収縮した状態の長さが、係止溝48と案内溝42aに嵌り込んだ状態で内側係止部40aと外側係止部40bにまたがって本体部40の外周に環装される状態の長さに形成されていることが好ましい。
なお、係止溝48の幅は収縮状態の伸縮部材49が嵌まり込み、嵌まり込んだ伸縮部材49を係止可能な幅に形成されることが好ましい。具体的には、収縮状態の伸縮部材49の径より僅かに小さな幅であることが好ましい。
以上のように、伸縮部材49は、係止溝48と2つの案内溝42aに嵌り込んで係止され、テザークリップ4の内側係止部40aと外側係止部40bにまたがって、その外周に環装されるように取り付けられる。つまり、内側係止部40aと外側係止部40bが結合部40cで結合されているとき、伸縮部材49が、収縮した状態で外周に環装されるように取り付けられている。
この構成によって、伸縮部材49は内側係止部40aと外側係止部40bのそれぞれに係止され、テザークリップ4の内側係止部40aと外側係止部40bが伸縮部材49によって繋がれた状態になる。
前記したように、内側係止部40aと外側係止部40bは、脆弱に形成される結合部40c(図3参照)で連結されており、結合部40cを形成する脆弱な結合環40c1(図3参照)の破断によって、図4の(b)に示すように、内側係止部40aと外側係止部40bは容易に分離する。このように内側係止部40aと外側係止部40bが分離すると伸縮部材49が伸長し、伸縮部材49によって内側係止部40aと外側係止部40bが繋がれた状態が維持される。つまり、結合部40cが破断したときに伸縮部材49が伸長することによって、内側係止部40aと外側係止部40bは伸縮部材49で繋がれた状態のまま互いに離反する。
なお、結合環40c1から放射状に形成されるリブ40c2は結合部40cにおける内側係止部40aと外側係止部40bの強度を調節するために適宜設けられる補強リブである。このリブ40c2は、例えば結合環40c1のみで形成される結合部40cで必要な強度が得られない場合に必要に応じて設けられることが好ましい。
そして強度調節孔401が形成される場合、強度調節孔401はリブ40c2とリブ40c2の間に形成される構成とすればよい。
もちろんリブ40c2が形成されない構成であってもよい。または、変形例として、結合環40c1が形成されず、リブ40c2のみから構成される結合部40cであってもよい。
以上説明したように、図4の(a)に示す如く構成されるテザークリップ4は、図1の(b)に示すようにピラーガーニッシュ3を車体ピラー2に係止する係止部材として使用される。そして、ピラーガーニッシュ3と車体ピラー2の間にカーテンエアバッグ装置1が組み込まれる。
図5はテザークリップが車体ピラーとピラーガーニッシュを係止する構造の一例を示す斜視図であり、図6は膨張するエアバッグ袋体でピラーガーニッシュが押圧されて車体ピラーから解放される状態を示す模式図である。
例えば、図5に示すように、ピラーガーニッシュ3の車体ピラー2側(インナパネル2b側)に、テザークリップ4を係止するための係止部3aが形成される構成とする。
係止部3aは、インナパネル2bと対向する係止面3a1と、係止面3a1をインナパネル2bの側に突出させた状態で支持する支持部3a2と、を有して形成される。また、係止面3a1には、ピラーガーニッシュ3の延伸方向に延びるスライド溝3a3が形成される。スライド溝3a3は係止面3a1を厚み方向に貫通するように形成され、かつ、ピラーガーニッシュ3の延伸方向の一端が開放されている。そして、スライド溝3a3はテザークリップ4の係合溝41が係合する大きさに形成される。
この構成によって、テザークリップ4の係合溝41が、開放されている一端からスライド溝3a3に係合し、テザークリップ4がピラーガーニッシュ3に係止される。
また、インナパネル2bには、テザークリップ4の挿入部45が貫通する係合孔2b1が形成される。係合孔2b1は挿入部45より僅かに大きな寸法で形成されることが好ましい。挿入部45が係合孔2b1に係合するとき、挿入部45から突起するスナップ爪47は係合孔2b1によって沈み込む方向に弾性変形する。そして、スナップ爪47の対向面47b(図2参照)が係合孔2b1の位置を通過したときにスナップ爪47は弾性力によって挿入部45から突起した状態に戻る。この構成によって、テザークリップ4はインナパネル2bにスナップフィットで係止される。
なお、挿入部45は径方向に広がるフランジ部46によって、係合孔2b1への挿入が規制される。つまり、テザークリップ4はフランジ部46によって、ピラーガーニッシュ3側(車室側)の係止位置が規制される。
また、図示はしないが、フランジ部46が内側係止部40a(図4の(a)参照)に形成される場合、挿入部45の一部が適宜径方向に突出して、挿入部45の係合孔2b1への挿入を規制する構成とすればよい。
このようにテザークリップ4は、軸方向の一方をなす外側係止部40bがインナパネル2bに係止され、軸方向の他方をなす内側係止部40aがピラーガーニッシュ3に係止される。したがって、テザークリップ4は、インナパネル2b(車体ピラー2)から軸方向にピラーガーニッシュ3を係止する。
第1実施形態に係るインナパネル2bとピラーガーニッシュ3は、例えば、以上のような構造であり、テザークリップ4の内側係止部40aの係合溝41(図5参照)がピラーガーニッシュ3に係止され、外側係止部40bの挿入部45(図5参照)がインナパネル2bに係止される。つまり、内側係止部40aがピラーガーニッシュ3に係止され、外側係止部40bが車体ピラー2(図1の(b)参照)に係止される。この構成によって、ピラーガーニッシュ3は、テザークリップ4の脆弱な結合部40c(図2参照)を介し、図1の(b)に示すように車体ピラー2に係止される。
なお、テザークリップ4がピラーガーニッシュ3に係止される構成は一例であって、係合溝41がスライド溝3a3に係合する構成に限定されない。また、テザークリップ4がインナパネル2bに係止される構成も一例であって、スナップフィットによる係止に限定されない。
図示しない制御部が衝撃を感知してインフレータ1b(図1の(a)参照)を作動させる信号を発生すると、インフレータ1bからエアバッグ袋体1a(図1の(b)参照)にガス(展開圧力)が供給される。エアバッグ袋体1aは供給されたガスで膨張し、ピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)をインナパネル2b(図1の(b)参照)の側から押圧する。例えば、車両の前方で上下方向に延伸するフロントピラーに配置されるエアバッグ袋体1aは後方に向かって膨張展開するように構成され、図6に示すように、ピラーガーニッシュ3を後方に向かって押圧する。
このとき、テザークリップ4の内側係止部40aにはピラーガーニッシュ3を介して後ろ向きの力(押圧力)が作用する。一方、車体ピラー2のフロントピラーに係止されている外側係止部40bには、結合部40c(図2参照)を介して作用する後ろ向きの押圧力に抗する前向きの力が作用する。
また、図3、図4の(b)に示すように、結合部40cは、内側係止部40aおよび外側係止部40bよりも細い軸径の円環状を呈する肉薄の結合環40c1で形成される。この構成によって、軸方向と異なる方向に作用する力に対しても脆弱な結合部40cとすることができる。
そして、内側係止部40aと外側係止部40bに異なった方向の力を作用させることによって結合部40cを容易に破断させることができる。
したがって、エアバッグ袋体1aの膨張展開によってピラーガーニッシュ3を後ろ方に押圧する押圧力が発生し、その反作用として外側係止部40bに前向きの力が作用する場合、結合部40cに作用する力がテザークリップ4の軸方向と異なる方向であっても、図6に示すようにテザークリップ4の結合部40cは容易に破断する。そして、ピラーガーニッシュ3は車体ピラー2から解放されて車体ピラー2から離反する。
このとき、テザークリップ4の外側係止部40bはインナパネル2bに係止された状態で残存し、内側係止部40aはピラーガーニッシュ3に係止された状態でインナパネル2bから離反する。
しかしながら、内側係止部40aと外側係止部40bは伸縮部材49で繋がれた状態が維持される。したがって、インナパネル2bに係止された外側係止部40bとピラーガーニッシュ3に係止された内側係止部40aは伸縮部材49で繋がれた状態が維持される。
この構成によって、インナパネル2bとピラーガーニッシュ3が伸縮部材49で繋がれた状態が維持されることになり、インナパネル2bから解放されたピラーガーニッシュ3が車室内に向かって飛散することが防止される。
また、円環状の結合環40c1(図3参照)として形成されるテザークリップ4の結合部40cは、ピラーガーニッシュ3が膨張展開するエアバッグ袋体1aによって押圧されたときに破断する。したがって、エアバッグ袋体1aの膨張展開で必ずテザークリップ4を破断させることができ、ピラーガーニッシュ3自体の破損を防止できる。
また、第1実施形態に係るテザークリップ4は、内側係止部40aと外側係止部40bが1ピース構造で形成される。したがって、テザークリップ4の製造が容易になる。また、内側係止部40aと外側係止部40bにガタが生じることがなく、インナパネル2bにピラーガーニッシュ3をガタつきなく係止できる。そして、インナパネル2bとピラーガーニッシュ3のガタつきによる騒音の発生を確実に防止できる。
なお、結合部40c(図3参照)は、内側係止部40aおよび外側係止部40bよりも細い軸径で肉薄の結合環40c1(図3参照)で形成される。したがって、結合部40cは軸方向に作用する力に対しても脆弱に構成される。したがって、エアバッグ袋体1a(図1の(b)参照)による押圧力がピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)の軸方向に作用する場合であっても、テザークリップ4(図1の(b)参照)を容易に破断させることができる。
また、車両の前後方向に延伸するルーフサイドに備わるエアバッグ袋体1a(図1の(b)参照)は下方に向かって膨張展開するように構成され、ピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)には下方に向かう押圧力が作用する。
この場合、テザークリップ4の内側係止部40a(図1の(b)参照)には下向きの力(押圧力)が作用し、その反作用として外側係止部40b(図1の(a)参照)には上向きの力が作用する。つまり、内側係止部40aと外側係止部40bに異なる方向の力が作用し、テザークリップ4は結合部40cで破断する。
このように、車両の前後方向に延伸するルーフサイドにおいてもフロントピラーと同様にエアバッグ袋体1aの膨張展開でピラーガーニッシュ3を車体ピラー2から容易に解放させることができる。
《第2実施形態》
図7は第2実施形態に係るテザークリップの構成を示す斜視図であり、図8は複数の柱状部からなる結合部を示す図である。第2実施形態のテザークリップ8は、第1実施形態のテザークリップ4(図2参照)と同様に、ピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)を車体ピラー2のインナパネル2b(図1の(b)参照)に係止する機能を有する。なお、図7に示すテザークリップ8において、図2に示す第1実施形態のテザークリップ4と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態のテザークリップ8は、図7に示すように、本体部80と連結部材89とを含んで構成される。また、本体部80は、ピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)に係止される内側係止部80a(第1係止部)と、インナパネル2b(図1の(b)参照)に係止される外側係止部80b(第2係止部)と、を含んで構成される。そして、内側係止部80aと外側係止部80bは結合部40cで結合される。内側係止部80aは図2に示す第1実施形態のテザークリップ4の内側係止部40aと同等の構成である。また、外側係止部80bは、係止溝48に凸状構造物からなる変形抑制リブ81が形成されている以外は、図2に示す第1実施形態のテザークリップ4の外側係止部40bと同等の構成である。
テザークリップ8に備わる連結部材89は、係止溝48と2つの案内溝42aに嵌り込んで係止され、テザークリップ8の内側係止部80aと外側係止部80bにまたがって、その外周に環装されるように取り付けられる。つまり、内側係止部80aと外側係止部80bが結合部40cで結合されているとき、連結部材89が外周に環装されるように取り付けられている。
この構成によって、連結部材89は内側係止部80aと外側係止部80bのそれぞれに係止され、テザークリップ8の内側係止部80aと外側係止部80bが連結部材89によって繋がれた状態になる。
連結部材89は、第1実施形態のテザークリップ4に備わる伸縮部材49(図2参照)であってもよいし、例えば、鋼材からなるワイヤや伸縮しない紐状部材が環状に形成された連結部材89であってもよい。連結部材89がワイヤや伸縮しない紐状部材を素材とする場合、連結部材89は、内側係止部80aと外側係止部80bが結合した状態の本体部80の軸方向の長さより充分に長く形成されることが好ましい。そして、連結部材89が本体部80に取り付けられたときに弛む部分は、例えば、フランジ部46等(より詳細には、フランジ部46と抜止部43(図2参照)の間)に巻きつけられる構成とすればよい。
また、第2実施形態のテザークリップ8の結合部40cを構成する結合環40c1(図3参照)に、第1実施形態のテザークリップ4(図2参照)と同様に、強度調節孔401(図4の(b)参照)が形成されていてもよい。
また、例えば、図8に示すように、結合環40c1に替えて、空洞部44の周囲に円環状に配置される複数の柱状部40c3からなる結合部40cであってもよい。つまり、結合部40cが、内側係止部80aと外側係止部80bを結合する複数の柱状部40c3で形成される構成であってもよい。このような構成であれば、柱状部40c3の数や形状(太さ等)を変えることによって、結合部40cの強度を適宜変えることができる。
なお、図8には4つの柱状部40c3が図示されているが、柱状部40c3の数は限定されない。5つ以上の柱状部40c3が形成される結合部40cであってもよい。
図9の(a)〜(c)は変形抑制リブの形状を示す一部破断図であり、図10は第2実施形態のテザークリップが車体ピラーとピラーガーニッシュを係止する構造の一例を示す斜視図である。
第2実施形態のテザークリップ8の係止溝48に形成される変形抑制リブ81は、例えば、図9の(a)に示すように係止溝48の壁面48a1に沿って尾根状に形成されている凸状構造物とすればよいが、図9の(b)に示すように断続的に形成されるドット状の凸状構造物であってもよい。
このような変形抑制リブ81が係止溝48に形成されることによって、係止溝48を狭める方向への挿入部45の弾性変形が抑制される。
なお、連結部材89(図7参照)は、挿入部45の軸方向端部の側から係止溝48に進入する構成であるため、変形抑制リブ81は、挿入部45の軸方向端部の側から徐々に盛り上がる構成であることが好ましい。このような構成によって、連結部材89が変形抑制リブ81の位置を通過するときの抵抗を小さくすることができる。例えば、図9の(a)に示すように側面形状が半円形の変形抑制リブ81であればよい。または、例えば、図9の(c)に示すように、側面形状が軸方向端部の側から徐々に高くなる傾斜形状の変形抑制リブ81であってもよい。
このような形状の変形抑制リブ81であれば、例えば、テザークリップ8の製造工程において、作業者が係止溝48に連結部材89を容易に嵌め込むことができる。
また、変形抑制リブ81は、例えば、係止溝48の壁面48a1の一方に形成される凸状構造物であり、挿入部45が弾性変形していない状態で、変形抑制リブ81と、他方の壁面48a1(変形抑制リブ81が形成されていない壁面48a1)との間に僅かなクリアランスが形成される構成であることが好ましい。
この構成によって、テザークリップ8は、連結部材89が、変形抑制リブ81と壁面48a1の間に形成されるクリアランスを通過して係止溝48に嵌り込んで係止される。例えば、テザークリップ8の製造工程において、作業者はクリアランスを通過させて連結部材89を係止溝48に嵌め込むことができ、容易に連結部材89が取り付けられる。
なお、他方の壁面48a1との間にクリアランスが形成されないように構成される変形抑制リブ81であってもよい。
また、変形抑制リブ81は、スナップ爪47の弾性変形を抑制しないように、スナップ爪47が形成される位置以外の箇所に形成されることが好ましい。前記したように、スナップ爪47は係止溝48に進入するように弾性変形するため、スナップ爪47の位置に変形抑制リブ81が形成されると、スナップ爪47の弾性変形が変形抑制リブ81で抑制される。例えば、スナップ爪47が弾性変形する支点となる軸方向端部側よりも挿入部45の軸方向端部の側に変形抑制リブ81が形成されている構成が好ましい。この構成によって、スナップ爪47の弾性変形を抑制しない変形抑制リブ81とすることができる。
例えば、図10に示すように、第2実施形態のテザークリップ8は、第1実施形態のテザークリップ4(図5参照)と同様に、挿入部45がインナパネル2bの係合孔2b1に挿入されて取り付けられる。このようにテザークリップ8がインナパネル2bに取り付けられた状態で、挿入部45は、係止溝48が狭まる方向への弾性変形が変形抑制リブ81によって抑制される。したがって、挿入部45の弾性変形によってテザークリップ8がインナパネル2bから外れることが好適に防止される。また、スナップ爪47の弾性変形は変形抑制リブ81で抑制されないため、テザークリップ8の挿入部45は滑らかに係合孔2b1に挿入される。
したがって、係止溝48に変形抑制リブ81が形成されることによって、取り付けやすく抜けにくいテザークリップ8とすることができる。
また、第2実施形態のテザークリップ8も内側係止部80aと外側係止部80bを連結する結合部40c(図7参照)が脆弱に形成される。したがって、結合部40cを形成する脆弱な結合環40c1(図3参照)の破断によって内側係止部80aと外側係止部80bは容易に分離する。このように内側係止部80aと外側係止部80bが分離しても、充分長く形成されている連結部材89によって内側係止部80aと外側係止部80bが繋がれた状態が維持される。つまり、結合部40cが破断した場合であっても、内側係止部80aと外側係止部80bは連結部材89で繋がれた状態が維持される。
したがって、第1実施形態のテザークリップ4(図2参照)と同様に、エアバッグ袋体1a(図1の(a)参照)が膨張展開した場合であっても、インナパネル2bとピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)が連結部材89で繋がれた状態が維持されることになり、インナパネル2bから解放されたピラーガーニッシュ3が車室内に向かって飛散することが防止される。
以上、本発明の第1実施形態および第2実施形態を説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、第1実施形態において、内側係止部40a(図1の(b)参照)がピラーガーニッシュ3(図1の(b)参照)にスナップフィットで係止される構成のテザークリップ4(図2参照)であってもよい。
また、第2実施形態のテザークリップ8に形成される変形抑制リブ81(図9の(a)参照)は、一方の壁面48a1(図9の(a)参照)に形成される構成としたが、両方の壁面48a1に変形抑制リブ81が形成される構成であってもよい。
1 カーテンエアバッグ装置
1a エアバッグ袋体
1b インフレータ
2 車体ピラー
3 ピラーガーニッシュ(ガーニッシュ)
4,8 テザークリップ
40a,80a 内側係止部(第1係止部)
40b,80b 外側係止部(第2係止部)
40c 結合部
40c1 結合環(円環部)
40c3 柱状部
42 案内溝
47 スナップ爪(係合爪)
48 係止溝
48a1 壁面
49 伸縮部材
81 変形抑制リブ(凸状構造物)
89 連結部材
401 強度調節孔(貫通孔)

Claims (11)

  1. エアバッグ袋体が収納される車体ピラーを車室側から覆うガーニッシュを前記車体ピラーに係止するテザークリップであって、
    前記ガーニッシュに係止される第1係止部と、前記車体ピラーに係止される第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する結合部と、前記第1係止部と前記第2係止部のそれぞれに係止されて外周に環装される環状の伸縮部材と、
    を有し、
    前記伸縮部材を係止する係止溝が前記第2係止部に形成され、
    前記伸縮部材を前記係止溝まで案内する案内溝が前記第1係止部に形成され、
    前記結合部は、膨張展開する前記エアバッグ袋体が前記ガーニッシュを押圧するときの押圧力に対して脆弱に形成され
    前記第1係止部と前記第2係止部が結合しているとき、前記伸縮部材が収縮した状態で、前記係止溝と前記案内溝に係止されて外周に環装されていることを特徴とするテザークリップ。
  2. エアバッグ袋体が収納される車体ピラーを車室側から覆うガーニッシュを前記車体ピラーに係止するテザークリップであって、
    前記ガーニッシュに係止される第1係止部と、前記車体ピラーに係止される第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する結合部と、前記第1係止部と前記第2係止部のそれぞれに係止されて外周に環装される環状の伸縮部材と、を有し、
    前記結合部は、前記第1係止部および前記第2係止部よりも細い軸径の円環部からなり、膨張展開する前記エアバッグ袋体が前記ガーニッシュを押圧するときの押圧力に対して脆弱に形成されていることを特徴とするテザークリップ。
  3. 前記円環部は中心側が空洞状に形成され、前記円環部を径方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のテザークリップ。
  4. 前記車体ピラーから、前記第1係止部から前記第2係止部に向かう軸方向に前記ガーニッシュを係止し、
    前記軸方向と異なる方向に作用する前記押圧力に対して前記結合部が脆弱に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のテザークリップ。
  5. エアバッグ袋体が収納される車体ピラーを車室側から覆うガーニッシュを前記車体ピラーに係止するテザークリップであって、
    前記ガーニッシュに係止される第1係止部と、前記車体ピラーに係止される第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する結合部と、前記第1係止部と前記第2係止部のそれぞれに係止されて外周に環装される環状の連結部材と、を有し、
    前記結合部は、膨張展開する前記エアバッグ袋体が前記ガーニッシュを押圧するときの押圧力に対して脆弱に形成され、
    前記第2係止部は、前記車体ピラーに開口する係合孔に挿入される挿入部を有し、
    前記挿入部は軸方向端部の側から先割れ状に分割して前記連結部材が係止される係止溝が形成され、
    前記係止溝に、当該係止溝が狭まる方向への前記挿入部の弾性変形を抑制する凸状構造物が形成されていることを特徴とするテザークリップ。
  6. 前記挿入部には、前記係止溝が狭まる方向への当該挿入部の弾性変形の支点と異なる支点で前記係止溝に進入するように弾性変形して前記係合孔の周囲に係合する係合爪が形成され、
    前記凸状構造物は、前記係合爪の弾性変形を抑制しない位置に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のテザークリップ。
  7. 前記凸状構造物は前記係止溝を形成する壁面の一方に凸状に形成され、前記挿入部が弾性変形していない状態で、前記凸状構造物と他方の壁面との間にクリアランスが形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のテザークリップ。
  8. 前記結合部は、前記第1係止部および前記第2係止部よりも細い軸径の円環部を含んで形成されていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のテザークリップ。
  9. 前記円環部は中心側が空洞状に形成され、前記円環部を径方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項8に記載のテザークリップ。
  10. (旧請求項11)
    前記結合部は、前記第1係止部と前記第2係止部を結合する複数の柱状部からなることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のテザークリップ。
  11. 前記車体ピラーから、前記第1係止部から前記第2係止部に向かう軸方向に前記ガーニッシュを係止し、
    前記軸方向と異なる方向に作用する前記押圧力に対して前記結合部が脆弱に形成されていることを特徴とする請求項5乃至請求項10のいずれか1項に記載のテザークリップ。
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