JP5853316B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、電流の大きさを測定する電流センサに関し、特に磁気抵抗効果素子を備えた電流センサに関する。
従来、電気自動車やソーラー電池などの分野では、被測定電流からの誘導磁界により出力信号を出力する磁気検出素子を備えた電流センサが用いられている。電流センサに使用される磁気検出素子としては、例えば、GMR素子などの磁気抵抗効果素子がある。
GMR素子は、反強磁性層、固定磁性層、非磁性層及びフリー磁性層を基本的な膜構成としている。固定磁性層は、反強磁性層上に積層されており、反強磁性層との間で生じる交換結合磁界(Hex)により磁化方向が一方向に固定されている。フリー磁性層は、固定磁性層上に非磁性層(非磁性中間層)を介して積層され、外部磁界により磁化方向が変化する。GMR素子を備えた電流センサにおいては、被測定電流からの誘導磁界(測定磁界)の印加によって変化するフリー磁性層の磁化方向と、固定層磁性の磁化方向との関係で変動するGMR素子の電気抵抗値により被測定電流の電流値を検出する。
GMR素子を備えた電流センサとしては、GMR素子の電気抵抗値と外部磁界の強さとの間の直線関係を高めるために、フリー磁性層にバイアス磁界を印加するハードバイアス層を設けた電流センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる電流センサにおいては、同一チップ上の各GMR素子に対して誘導磁界の印加方向に対して直交方向にバイアス磁界が印加されており、フリー磁性層の磁化方向が同一方向に揃えられ、検出感度が向上されている。
特開2006−66821号公報
ところで、センサチップをリードフレーム等にダイボンディングする場合、約±3度の範囲でセンサチップが傾いて貼り付けられる場合がある。この場合、バイアス磁界によるフリー磁性層の磁化方向が、誘導磁界の印加方向に対して斜めに交差する。このため、フリー磁性層に作用するバイアス磁界には誘導磁界の印加方向に平行な磁気成分が生じ、この磁気成分がフリー磁性層に作用する誘導磁界に対してオフセット成分として作用する。これにより、特許文献1に記載の電流センサでは、センサチップが傾いて貼り付けられると、センサ出力の直線性が悪化するという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ダイボンディング時の貼り付け誤差に起因するセンサ出力の直線性の低下を抑制できる電流センサを提供することを目的とする。
本発明の電流センサは、ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、前記複数の素子部毎に前記一対のハードバイアス層が設けられており、前記一対のハードバイアス層が平面視において三角形に形成されており、一方のハードバイアス層では前記素子部の一端に隣接する側面が着磁方向に向って当該一端から離れるように傾斜し、他方のハードバイアス層では前記素子部の他端に隣接する側面が着磁方向に向って当該他端に近づくように傾斜することを特徴とする。
この構成によれば、被測定電流からの誘導磁界の印加方向に対して感度軸方向が傾くように基板が配置されると、一方の磁気抵抗効果素子のフリー磁性層では誘導磁界に対してバイアス磁界がプラス方向に作用し、他方の磁気抵抗効果素子のフリー磁性層では誘導磁界に対してバイアス磁界がマイナス方向に作用する。したがって、バイアス磁界のオフセット成分によって一対の磁気抵抗効果素子の感度が互いに逆向き変化するため、一対の磁気抵抗効果素子の感度変化が相殺されてセンサ出力の直線性の低下が抑制される。
本発明の電流センサにおいては、前記一対の磁気抵抗効果素子によって形成される複数の前記ハーフブリッジ回路からなるフルブリッジ回路を有する。この構成によれば、各ハーフブリッジ回路においてセンサ出力の直線性の低下が抑制されるため、当該ハーフブリッジを組み合わせたフルブリッジ回路においてもセンサ出力の直線性の低下が抑制される。
あるいは、本発明の電流センサは、ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、前記複数の素子部毎に前記一対のハードバイアス層が設けられており、前記一対のハードバイアス層は、平面視において円形に形成されており、一方のハードバイアス層では着磁方向における略前半部分が前記素子部の一端に隣接され、他方のハードバイアス層では着磁方向における略後半部分が前記素子部の他端に隣接される
あるいは、本発明の電流センサは、ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、前記複数の素子部毎に前記一対のハードバイアス層が設けられており、前記一対のハードバイアス層が平面視において平行四辺形に形成されており、一方のハードバイアス層では前記素子部の一端に隣接する側面が着磁方向に向って当該一端から離れるように傾斜し、他方のハードバイアス層では前記素子部の他端に隣接する側面が着磁方向に向って当該他端に近づくように傾斜する
あるいは、本発明の電流センサは、ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、前記複数の素子部に対して共有の前記一対のハードバイアス層が設けられており、前記一対のハードバイアス層は、平面視において着磁方向に対して傾斜する長辺を持った平行四辺形に形成され、前記複数の素子部を挟んで向かい合う長辺どうしが平行となるように延在しており、前記複数の素子部の両端と当該両端に隣接する前記一対のハードバイアス層の長辺との距離関係が、前記複数の素子部間で一定に形成される
本発明の電流センサによれば、ダイボンディング時の貼り付け誤差に起因するセンサ出力の直線性の低下を抑制できる。
比較例に係る電流センサの直線性低下の説明図である。 比較例に係る電流センサの誘導磁界とセンサ出力との関係を示す図である。 比較例に係る電流センサにおいて、センサチップ毎の直線性データの説明図である。 比較例に係る電流センサにおいて、一対のセンサチップの差動出力の直線性の説明図である。 比較例に係る電流センサにおいて、一対のセンサチップの差動出力の直線性の説明図である。 本実施の形態に係る電流センサの模式図である。 本実施の形態に係る電流センサによる直線性低下の抑制原理の説明図である。 本実施の形態に係る測定電流に対する直線性のシミュレーション結果の説明図である。 本実施の形態に係るハードバイアス構成の説明図である。 本実施の形態に係る他のハードバイアス構成の説明図である。 本実施の形態に係るセンサチップの製造方法の説明図である。
図1Aに示すように、磁気抵抗効果素子を備える電流センサにおいて、センサチップ51をリードフレームにダイボンディングする場合、センサチップ51の感度軸方向(磁気抵抗効果素子52a、52bのPin方向)を電流路から発生する誘導磁界の印加方向に一致させることが望まれている。しかしながら、ダイボンディングにおいてセンサチップ51を高精度に貼り付けることが困難であり、±3度の範囲でセンサチップ51が傾いて貼り付けられる場合がある。この場合、センサチップ51の感度軸方向と電流路から発生する誘導磁界の印加方向に角度誤差が生じ、電流センサのセンサ出力の直線性が低下する。
より詳細には、センサチップ51上には、一対の磁気抵抗効果素子52a、52bがPin方向に対して直交方向に隣接して配置され、一対の磁気抵抗効果素子52a、52bによってハーフブリッジ回路が形成されている。また、センサチップ51上には、一対の磁気抵抗効果素子52a、52bを挟むようにハードバイアス層53が形成されている。各ハードバイアス層53は、一対の磁気抵抗効果素子52a、52bのPin方向に直交する一方向にバイアス磁界を発生しており、このバイアス磁界を一対の磁気抵抗効果素子52a、52bのフリー磁性層に作用させている。
センサチップ51が傾いて貼り付けられると、センサチップ51の感度軸方向と誘導磁界の印加方向(理想感度軸方向)との間に角度差が生じ、図1Bに示すようにバイアス磁界Fbによるフリー磁性層の磁化方向が、誘導磁界Faの印加方向に対して斜めに交差する。これにより、フリー磁性層に作用するバイアス磁界Fbには誘導磁界Faの印加方向に平行な磁気成分が生じ、フリー磁性層に作用する誘導磁界に対してオフセット成分Fcとして作用する。このとき、プラス方向(一方向)に印加された誘導磁界Faに対しては、バイアス磁界Fbのオフセット成分Fcがマイナス方向に作用し、一対の磁気抵抗効果素子52a、52bのプラス方向の感度を共に減少させる。一方、図1Cに示すようにマイナス方向(逆方向)に印加された誘導磁界Faに対しては、バイアス磁界Fbのオフセット成分Fcがマイナス方向に作用し、一対の磁気抵抗効果素子52a、52bのマイナス方向の感度を共に増加させる。
このように、理想感度軸方向に対してセンサチップ51の感度軸方向が傾くことで、誘導磁界がプラス方向及びマイナス方向のいずれに印加されても、電流センサのセンサ出力の直線性が低下する。図2に示すように、この電流センサの出力特性は、誘導磁界をプラス方向に大きくした場合には、電流センサの理想の出力特性に対してセンサ出力が減少する方向に離間し、誘導磁界をマイナス方向に大きくした場合には、電流センサの理想の出力特性に対してセンサ出力が増加する方向に離間する。図3に示すように、この直線性の悪化は、センサチップ51の傾きに依存しており、傾きが大きくなるほど顕著になる。例えば、センサチップ51が±3.0度傾くと、直線性が0.45[%FS]悪化する。これは、誘導磁界から電流値を1/10000の精度で測定する場合に大きな誤差となる。
このような直線性の悪化は、図4Aに示すように、差動出力を得るための一対のセンサチップ51a、51b間の角度差によっても発生する。この場合、各センサチップ51a、51bの一対の磁気抵抗効果素子52a、52bによって、差動出力用のフルブリッジ回路が構成されている。また、センサチップ51a、51bのバイアス磁界の印加方向は、同一方向に向けられている。各センサチップ51a、51bが、互いに逆向きに傾いた状態では、誘導磁界の印加方向と各センサチップ51a、51bの感度軸方向とがなす角度α、βに角度差が生じる(α−β≠0)。この場合、図4Bに示すように、一方のセンサチップ51aでは、傾きが+1.5度から離れるのにつれてセンサ出力の直線性が悪化し、他方のセンサチップ51bでは、傾きが−2.0度から離れるのにつれてセンサ出力の直線性が悪化する。このため、両センサチップ51a、51bのセンサ出力の差動出力を取る場合でも直線性の悪化を抑制できない。
一方、図5Aに示すように、各センサチップ51a、51bが、同一方向に同じ角度だけ傾いた状態では、誘導磁界の印加方向と各センサチップ51a、51bの感度軸方向とがなす角度α、βに角度差が生じない(α−β=0)。この場合、図5Bに示すように、両方のセンサチップ51a、51bの傾きに対して同じようにセンサ出力の直線性が悪化するため、両センサチップ51a、51bのセンサ出力の差動出力を取ることで直線性の悪化を抑制できる。しかしながら、センサチップ51a、51bのダイボンディング時に、両センサチップ51a、51bの角度差を無くすようにリードフレームに貼り付けることは困難である。
本発明者らは、センサチップの傾きよって、一対の磁気抵抗効果素子のフリー磁性層に作用する誘導磁界に対してバイアス磁界の磁気成分がオフセット成分として作用することを発見し、本発明をするに至った。すなわち、本発明者らは、一対の磁気抵抗効果素子のフリー磁性層に対してバイアス磁界の磁気成分を逆向きに作用させることで、一対の磁気抵抗効果素子における出力感度の変動を相殺し、センサチップの貼り付け精度に起因したセンサ出力の直線性の低下を抑制することを見出した。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図6は、本実施の形態に係る電流センサの模式図である。電流センサ1は、磁気比例式電流センサであり、被測定電流が流れる電流線の近傍に配置される。この電流センサ1は、一対の磁気抵抗効果素子21が作り込まれた一対のセンサチップ2a、2bを有している。センサチップ2a上には一対の磁気抵抗効果素子21a、21bによってハーフブリッジ回路が形成され、センサチップ2b上には一対の磁気抵抗効果素子21c、21dによってハーフブリッジ回路が形成されている。磁気比例式電流センサには、センサチップ2a、2bの磁気抵抗効果素子21a−21dによって、被測定電流による誘導磁界(測定磁界)に基づいて電流線に流れる電流値を測定するフルブリッジ回路25が形成されている。
この場合、同一センサチップ2a上の磁気抵抗効果素子21a、21bは、Pin方向が互いに逆向き(反平行)に向けられている。同様に、同一センサチップ2b上の磁気抵抗効果素子21c、21dは、Pin方向が互いに逆向き(反平行)に向けられている。また、誘導磁界の印加方向に隣接する磁気抵抗効果素子21a、21cは、Pin方向が互いに逆向き(反平行)に向けられ、同様に誘導磁界の印加方向に隣接する磁気抵抗効果素子21b、21dは、Pin方向が互いに逆向き(反平行)に向けられている。磁気抵抗効果素子21a、21bは同一センサチップ2a上に同時にパターニング(蝕刻)されたものであり、磁気抵抗効果素子21c、21dは同一センサチップ2b上に同時にパターニング(蝕刻)されたものである。
各磁気抵抗効果素子21a−21dのPin方向に直交する両側方には、ハードバイアス層22が形成されている。ハードバイアス層22は、各磁気抵抗効果素子21a−21dのフリー磁性層に対してバイアス磁界を印加する。この場合、同一センサチップ2a上の磁気抵抗効果素子21a、21bは、バイアス磁界の印加方向が互いに逆向き(反平行)に向けられている。同様に、同一センサチップ2b上の磁気抵抗効果素子21c、21dは、バイアス磁界の印加方向が互いに逆向き(反平行)に向けられている。
このように構成されたフルブリッジ回路25では、電流線からの誘導磁界に応じて2つのセンサ出力が出力される。フルブリッジ回路25では、磁気抵抗効果素子21aと磁気抵抗効果素子21cとの間の接続点に電源Vddが印加され、磁気抵抗効果素子21b及び磁気抵抗効果素子21dのそれぞれにグラウンド(GND)が接続されている。また、磁気抵抗効果素子21aと磁気抵抗効果素子21bとの間の接続点から第一のセンサ出力(Out1)が取り出され、磁気抵抗効果素子21cと磁気抵抗効果素子21dとの接続点から第二のセンサ出力(Out2)が取り出される。
磁気抵抗効果素子21a−21dは、電流線からの誘導磁界が印加されることで抵抗値が変化する特性を備えている。磁気抵抗効果素子21a−21dは、いわゆるGMR(Giant Magnet Resistance)素子であり、反強磁性層、固定磁性層、非磁性層、フリー磁性層を積層して形成されている。磁気抵抗効果素子21a−21dは、誘導磁界の印加によって固定磁性層のピン方向に対してフリー磁性層の磁化方向が変化することで抵抗値が変化する。このような構成により、誘導磁界の大きさに応じて第一、第二のセンサ出力(Out1、Out2)が変化する。第一、第二のセンサ出力は、差動増幅器3で差動増幅され、誘導磁界に略比例した電流センサ1のセンサ出力として出力される。
また、本実施の形態に係る電流センサでは、同一センサチップ2上の一対の磁気抵抗効果素子21に対してバイアス磁界の印加方向が互いに逆向きに向けられている。この場合、センサチップ2が傾いた場合であっても、フリー磁性層に作用する誘導磁界にオフセット成分として作用するバイアス磁界の磁気成分が除去される。このオフセット成分の除去により、電流センサ1のセンサ出力の直線性(理想直線に対する乖離率)の低下が抑制される。
図7を参照して、センサチップが傾けて貼り付けられる場合に、電流センサの直線性の低下が抑制される原理について詳細に説明する。図7は、本実施の形態に係る電流センサによる直線性の低下の抑制原理の説明図である。なお、図7においては、一対のセンサチップのうち一方のセンサチップを例示して説明するが、他方のセンサチップについても同様な理由で直線性の低下が抑制される。
ここでは、図7Aに示すように、センサチップ2aが、誘導磁界の印加方向、すなわち理想感度軸方向に対して一対の磁気抵抗効果素子21a、21bの感度軸方向を約3度傾けて、リードフレーム上に貼り付けられているものとする。ハードバイアス層22によるバイアス磁界の印加方向は、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bのピン方向に対して直交している。このため、バイアス磁界による一対の磁気抵抗効果素子21a、21bのフリー磁性層の磁化方向が、それぞれ誘導磁界の印加方向に対して直交せずに斜めに交差する。
上述したように、バイアス磁界は、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bで互いに逆向きとなるようにそれぞれに印加されている。よって、一方の磁気抵抗効果素子21aでは、バイアス磁界によるフリー磁性層の磁化方向が、誘導磁界の印加方向との角度を拡げる方向(時計回り)に約3度回転する。他方の磁気抵抗効果素子21bでは、バイアス磁界によるフリー磁性層の磁化方向が、誘導磁界の印加方向との角度を狭める方向(時計回り方向)に約3度回転する。したがって、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bのフリー磁性層の磁化方向は、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bの間の回転中心Pを基準として点対称の関係となる。なお、回転中心Pは磁気抵抗効果素子21a、21bの間のちょうど真ん中に設定される。
この場合、図7Bに示すように、磁気抵抗効果素子21aのフリー磁性層では、バイアス磁界Fbが誘導磁界Faの印加方向(理想感度軸方向)に平行な磁気成分Fcを含んでいる。この磁気成分Fcは、磁気抵抗効果素子21aのフリー磁性層に対しプラス方向に印加される誘導磁界Faに対し、オフセット成分としてマイナス方向に作用する。一方、図7Cに示すように、磁気抵抗効果素子21bのフリー磁性層では、バイアス磁界Fbが誘導磁界Faの印加方向(理想感度軸方向)に平行な磁気成分Fcを含んでいる。この磁気成分Fcは、磁気抵抗効果素子21bのフリー磁性層に対してプラス方向に印加される誘導磁界Faに対し、オフセット成分としてプラス方向に作用する。
このため、一方の磁気抵抗効果素子21aの感度が減少され、他方の磁気抵抗効果素子21bの感度が増加する。よって、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bにおけるオフセット成分による感度変化が相殺され、センサチップ2が傾いた状態でもセンサ出力の直線性の低下が抑制される。なお、上記した例では、プラス方向に誘導磁界が印加される構成としたが、マイナス方向に誘導磁界Fが印加されても、同様にセンサ出力の直線性の低下が抑制される。
また、本実施の形態においては、各センサチップ2a、2bにおいて直線性の低下が抑制されるため、センサチップ2a、2bを組み合わせてフルブリッジ回路を構成しても直線性が悪化することがない。すなわち、誘導磁界の印加方向に対して各センサチップ2a、2bの感度軸方向に角度差が生じていても、センサチップ2a、2b個々のセンサ出力の直線性が向上されているため、両センサチップ2a、2bのセンサ出力の差動出力を取る場合でも直線性が悪化することがない。
図8を参照して、センサチップを傾けた場合の被測定電流に対する直線性のシミュレーション結果について説明する。図8は、被測定電流に対する直線性のシミュレーション結果の説明図である。比較例に係るセンサチップは、図1Aに示すように、一対の磁気抵抗効果素子でバイアス磁界の向きが同一方向である点について、本実施の形態に係るセンサチップと異なる。
図8において、本実施の形態に係るセンサチップ2は、被測定電流の大きさを変えても、センサ出力の直線性が略0.0[%FS]付近となっている。これは、上述したように、センサチップ2の傾きによる一対の磁気抵抗効果素子21a、21bの感度変化が相殺されるからである。これに対して比較例に係るセンサチップ51(図1参照)では、センサ出力の直線性が被測定電流の変化に応じてお椀型に変化する。具体的には、被測定電流が流れていない状態でもセンサ出力の直線性が略0.2[%FS]となっている。これは、各磁気抵抗効果素子52a、52bのフリー磁性層に作用するバイアス磁界が、理想感度軸方向である誘導磁界の印加方向に平行な磁気成分を生じさせるためである。
そして、被測定電流が0[A]から20[A]に変化すると、センサ出力の直線性が0.20[%FS]から−0.45[%FS]に変化する。同様に、被測定電流が0[A]から−20[A]に変化すると、センサ出力の直線性が0.20[%FS]から−0.45[%FS]に変化する。このように、比較例に係るセンサチップ51では、センサ出力の直線性が大きく変化するため、誘導磁界から電流値を高精度に測定する場合に大きな誤差を生じる。
ここで、図9及び図10を参照して、ハードバイアス構成について説明する。図9及び図10は、ハードバイアス構成の説明図である。図9Aは、上記した比較例に係るハードバイアス構成であり、図9B及び図9Cは、本実施の形態に係るハードバイアス構成の一例である。図10Aから図10Cは、本実施の形態に係るハードバイアス構成の他の一例である。なお、本実施の形態に係るハードバイアス構成は、以下に示すハードバイアスの構成例に限定されない。
図9Aに示すハードバイアス構成では、磁気抵抗効果素子52a、52bとハードバイアス層53とが交互に配置されている。磁気抵抗効果素子52a、52bは、一方のハードバイアス層53側から他方のハードバイアス層53側に向って帯状に延在する複数の素子部57を有している。複数の素子部57は、一対のハードバイアス層53間において平行に配置されており、隣接する素子部57間が導電部58によってミアンダ形状に接続されている。各磁気抵抗効果素子52a、52bにおいて、平面視において素子部57の延在方向に対する直交方向がPin方向になっている。
このハードバイアス構成では、各ハードバイアス層53が素子部57の延在方向に平行な一方向に着磁されている。したがって、磁気抵抗効果素子52a、52bに対して同一方向のバイアス磁界が印加される。このため、比較例に係るハードバイアス構成では、センサ出力の直線性の低下を抑制することができない。この場合、ハードバイアス層53の着磁方向を個々に変えることで、一対の磁気抵抗効果素子52a、52bに対して互いに逆方向のバイアス磁界を印加することも考えられるが、ハードバイアス層53の着磁方向を個々に変えることは困難である。
これに対し、本実施の形態に係るハードバイアス構成では、ハードバイアス層22を素子部26の延在方向に直交する一方向に着磁するだけで、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bで互いに逆向きのバイアス磁界を印加できる。
図9Bには、平面視においてハードバイアス層22を三角形に形成したハードバイアス構成を示している。このハードバイアス構成では、複数の素子部26毎に一対のハードバイアス層22aが形成されており、複数の素子部26はそれぞれの延在方向において一対のハードバイアス層22aに挟まれている。一方のハードバイアス層22aは、素子部26の一端に隣接する側面31がハードバイアスの着磁方向に向って当該一端から離れるように傾斜している。よって、一方のハードバイアス層22aは、着磁方向に交差する側面31から素子部26の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生する。
他方のハードバイアス層22aは、一方のハードバイアス層22aの三角形を180度回転させた形状を有しており、素子部26の他端に隣接する側面32がハードバイアスの着磁方向に向って当該他端に近付くように傾斜している。よって、他方のハードバイアス層22aは、着磁方向に交差する側面32から素子部26を介して漏洩磁界を吸収する。このようにハードバイアス層22aからの漏洩磁界によって、素子部26の延在方向にバイアス磁界が印加される。また、このハードバイアス構成は、磁気抵抗効果素子21a、21b間を横切る中心線Cを基準として対称に形成されている。よって、磁気抵抗効果素子21a、21bで互いに逆向きのバイアス磁界を印加することが可能となっている。
図9Cには、平面視においてハードバイアス層22を円形に形成したハードバイアス構成を示している。このハードバイアス構成では、複数の素子部26毎に一対のハードバイアス層22bが形成されており、複数の素子部26はそれぞれの延在方向において一対のハードバイアス層22bに挟まれている。一方のハードバイアス層22bは、着磁方向における略前半部分33が素子部26の一端に隣接されている。すなわち、一方のハードバイアス層22bの略前半部分33は、素子部26の一端に隣接する側面がハードバイアスの着磁方向に向って当該一端から離れるように湾曲している。よって、一方のハードバイアス層22bは、着磁方向に交差する側面から素子部26の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生する。
他方のハードバイアス層22bは、着磁方向における略後半部分34が素子部26の他端に隣接されている。すなわち、他方のハードバイアス層22bの略後半部分34は、素子部26の他端に隣接する側面がハードバイアスの着磁方向に向って当該他端に近付くように湾曲している。よって、他方のハードバイアス層22bは、着磁方向に交差する側面から素子部26を介して漏洩磁界を吸収する。このようにハードバイアス層22bからの漏洩磁界によって、素子部26の延在方向にバイアス磁界が印加される。また、このハードバイアス構成は、磁気抵抗効果素子21a、21b間を横切る中心線Cを基準として対称に形成されている。よって、磁気抵抗効果素子21a、21bで互いに逆向きのバイアス磁界を印加することが可能となっている。
図10Aには、平面視においてハードバイアス層22を平行四辺形に形成したハードバイアス構成を示している。このハードバイアス構成では、複数の素子部26毎に一対のハードバイアス層22cが形成されており、複数の素子部26はそれぞれの延在方向において一対のハードバイアス層22cに挟まれている。一方のハードバイアス層22cは、素子部26の一端に隣接する側面35がハードバイアスの着磁方向に向って当該一端から離れるように傾斜している。よって、一方のハードバイアス層22cは、着磁方向に交差する側面35から素子部26の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生する。
他方のハードバイアス層22cは、一方のハードバイアス層22cと同じ形状を有しており、素子部26の他端に隣接する側面36がハードバイアスの着磁方向に向って当該他端に近付くように傾斜している。よって、他方のハードバイアス層22cは、着磁方向に交差する側面36から素子部26を介して漏洩磁界を吸収する。このようにハードバイアス層22からの漏洩磁界によって、素子部26の延在方向にバイアス磁界が印加される。また、このハードバイアス構成は、磁気抵抗効果素子21a、21b間を横切る中心線Cを基準として対称に形成されている。よって、磁気抵抗効果素子21a、21bで互いに逆向きのバイアス磁界を印加することが可能となっている。
図10Bには、平面視においてハードバイアス層22を着磁方向に長い平行四辺形に形成したハードバイアス構成を示している。このハードバイアス構成では、複数の素子部26で共有の一対のハードバイアス層22dが形成されている。一対のハードバイアス層22dは、複数の素子部26を挟んで平行に延在している。複数の素子部26は、両端と当該両端に隣接する一対のハードバイアス層22dの側面37、38との距離が、複数の素子部26間で一定となっている。すなわち、複数の素子部26は、一対のハードバイアス層22dの側面37、38に沿って並んで配置されている。
一方のハードバイアス層22dは、素子部26の一端に隣接する側面37がハードバイアスの着磁方向に向って当該一端から離れるように傾斜している。よって、一方のハードバイアス層22dは、着磁方向に交差する側面37から素子部26の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生する。他方のハードバイアス層22dは、素子部26の他端に隣接する側面38がハードバイアスの着磁方向に向って当該他端に近付くように傾斜している。よって、他方のハードバイアス層22dは、着磁方向に交差する側面38から素子部26を介して漏洩磁界を吸収する。
このようにハードバイアス層22dからの漏洩磁界によって、素子部26の延在方向にバイアス磁界が印加される。また、このハードバイアス構成は、磁気抵抗効果素子21a、21b間を横切る中心線Cを基準として対称に形成されている。よって、磁気抵抗効果素子21a、21bで互いに逆向きのバイアス磁界を印加することが可能となっている。
図10Cには、素子部26上にハードバイアス層22を積層したハードバイアス構成を示している。このハードバイアス構成では、複数の素子部26毎に一対のハードバイアス層22eが形成されており、複数の素子部26の両端部近傍に一対のハードバイアス層22eが積層されている。このような構成にすることで、ハードバイアス層22eから発生する漏洩磁界を増加でき、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bに対して強いバイアス磁界を印加することが可能となっている。
なお、図10Cのハードバイアス構成では、ハードバイアス層22eを三角形状に形成した一例について説明したが、この構成に限定されない。一対のハードバイアス層22eが、複数の素子部26毎に形成されていればよく、ハードバイアス層22が円形や平行四辺形であってもよい。
なお、本実施の形態に係るハードバイアス構成は、一対のハードバイアス層22が着磁方向に交差する側面によって、ハードバイアス層22の漏洩磁界を各素子部26に印加する構成であれば、どのような構成でもよい。この構成によれば、一方向に着磁されたハードバイアス層22により、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bに対して互いに逆向きのバイアス磁界を印加することが可能となる。
図11を参照して、電流センサのセンサチップの製造方法について説明する。図11は、センサチップの製造方法の説明図である。なお、図11は、センサチップの製造方法の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。
図11Aに示すように、電流センサ1においては、基板11(ウェーハ)上に絶縁層である熱シリコン酸化膜12が形成される。熱シリコン酸化膜12上には、アルミニウム酸化膜13が形成される。アルミニウム酸化膜13は、例えば、スパッタリング等の方法により成膜することができる。また、基板11としては、シリコン基板等が用いられる。
アルミニウム酸化膜13上には、分割予定のセンサチップ毎に磁気抵抗効果素子21が形成される。このとき、各センサチップに2つの磁気抵抗効果素子21によって磁界検出用のハーフブリッジ回路が作り込まれる。磁気抵抗効果素子21としては、TMR素子(トンネル型磁気抵抗効果素子)、GMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)などを用いることができる。例えば、GMR素子として、反強磁性層、固定磁性層、非磁性層、フリー磁性層を有する多層膜で構成されるスピンバルブ型GMR素子やスピンバルブ型TMR素子を用いることができる。
スピンバルブ型GMR素子としては、ミアンダ形状を有するGMR素子である。このミアンダ形状においては、リニアリティを考慮すると、ピン(Pin)方向の幅Dが0.5μm〜10μmであることが好ましい。このようなミアンダ形状にすることにより、ホール素子よりも少ない端子数(2端子)で磁気抵抗効果素子の出力を採ることができる。また、スピンバルブ型TMR素子としては、リニアリティを考慮すると、ピン方向の幅が0.5μm〜10μmの長方形であることが好ましい。
図11Bに示すように、各磁気抵抗効果素子21の素子部26の延在方向の両側方には、ハードバイアス層22が形成される。ハードバイアス層22は、アルミニウム酸化膜13上に絶縁層(不図示)を介して積層される。ハードバイアス層22は、磁気抵抗効果素子21の素子部26に直交する一方向(紙面に対して直交方向)に磁界が印加される。ハードバイアス層22は、上記したハードバイアス構成で形成されており、着磁方向に対して直交方向に漏洩磁界を発生させる。この場合、ハードバイアス層22は、隣接する磁気抵抗効果素子21間で逆向きに漏洩磁界を発生させるように形成されている。このため、隣接する磁気抵抗効果素子21のフリー磁性層には、素子部26に平行なバイアス磁界が逆向きに印加される。
図11Cに示すように、磁気抵抗効果素子21及びハードバイアス層22を形成したアルミニウム酸化膜13上には、絶縁層としてポリイミド層14が形成される。ポリイミド層14は、ポリイミド材料を塗布し、硬化することにより形成することができる。ポリイミド層14上には、保護膜としてシリコン酸化膜15が形成される。シリコン酸化膜15は、例えば、スパッタリング等の方法により成膜することができる。そして、このように回路パターンが作り込まれた基板は、ダイシングによって個々のセンサチップ2に分割され、一対のセンサチップ2をリードフレームにダイボンディングすることで電流センサ1が形成される。
このように形成された電流センサ1では、被測定電流からの誘導磁界の印加方向(理想感度軸方向)に対して感度軸方向が傾くようにセンサチップ2が配置された場合でもセンサ出力の直線性の低下が抑制される。すなわち、一方の磁気抵抗効果素子21aのフリー磁性層では、誘導磁界に対してバイアス磁界がプラス方向に作用し、他方の磁気抵抗効果素子21bのフリー磁性層では、誘導磁界に対してバイアス磁界がマイナス方向に作用する。したがって、バイアス磁界のオフセット成分によって一対の磁気抵抗効果素子21a、21bの感度が互いに逆向き変化するため、一対の磁気抵抗効果素子21a、21bの感度変化が相殺されてセンサ出力の直線性の低下が抑制される。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態における各素子の接続関係、大きさなどは適宜変更して実施することが可能である。また、上記実施の形態においては、磁気比例式電流センサを例示して説明しているが、この構成に限定されない。本発明は、磁気平衡式電流センサに適用することも可能である。また、本実施の形態では、フルブリッジ回路の2つのセンサ出力の差動出力を得る構成としたが、この構成に限定されない。電流センサは、ハーフブリッジ回路の1つのセンサ出力を得るものであってもよい。また、本実施の形態では、各センサチップに形成されたハーフブリッジ回路を2つ組み合わせてフルブリッジ回路を形成する構成としたが、この構成に限定されない。1つのセンサチップにフルブリッジ回路を形成してもよい。これらの構成であっても、センサ出力の直線性の低下を抑制することが可能である。その他、本発明は、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することができる。
本発明は、電気自動車やハイブリッドカーのモータ駆動用の電流の大きさを検出する電流センサに適用することが可能である。
本出願は、2011年6月13日に出願の特願2011−131186に基づく。この内容は、全てここに含めておく。

Claims (5)

  1. ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、
    前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、
    前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、
    前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、
    前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、
    前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、
    前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、
    前記複数の素子部毎に前記一対のハードバイアス層が設けられており、
    前記一対のハードバイアス層が平面視において三角形に形成されており、一方のハードバイアス層では前記素子部の一端に隣接する側面が着磁方向に向って当該一端から離れるように傾斜し、他方のハードバイアス層では前記素子部の他端に隣接する側面が着磁方向に向って当該他端に近づくように傾斜することを特徴とする電流センサ。
  2. ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、
    前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、
    前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、
    前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、
    前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、
    前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、
    前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、
    前記複数の素子部毎に前記一対のハードバイアス層が設けられており、
    前記一対のハードバイアス層は、平面視において円形に形成されており、一方のハードバイアス層では着磁方向における略前半部分が前記素子部の一端に隣接され、他方のハードバイアス層では着磁方向における略後半部分が前記素子部の他端に隣接されることを特徴とする電流センサ。
  3. ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、
    前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、
    前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、
    前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、
    前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、
    前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、
    前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、
    前記複数の素子部毎に前記一対のハードバイアス層が設けられており、
    前記一対のハードバイアス層が平面視において平行四辺形に形成されており、一方のハードバイアス層では前記素子部の一端に隣接する側面が着磁方向に向って当該一端から離れるように傾斜し、他方のハードバイアス層では前記素子部の他端に隣接する側面が着磁方向に向って当該他端に近づくように傾斜することを特徴とする電流センサ。
  4. ハーフブリッジ回路を形成するように同一センサチップ上に設けられており、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界に対して磁化方向が変動するフリー磁性層をそれぞれ有する一対の磁気抵抗効果素子と、
    前記フリー磁性層に対してバイアス磁界を印加するハードバイアス層とを備え、
    前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれの固定磁性層の磁化方向は互いに逆向きであり、
    前記ハードバイアス層が印加するバイアス磁界は、前記一対の磁気抵抗効果素子のそれぞれのフリー磁性層において、互いに逆向きであり、
    前記磁気抵抗効果素子は、帯状に延在する複数の素子部が平行に配置され、隣接する素子部間が導電部により接続されてミアンダ形状に形成されており、
    前記複数の素子部は、それぞれ延在方向において一対の前記ハードバイアス層により挟まれており、
    前記一対のハードバイアス層は、前記素子部の延在方向に対して略直交方向に着磁されており、一方のハードバイアス層では前記各素子部の延在方向に対して平行な漏洩磁界を発生するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、他方のハードバイアス層では、前記各素子部からの漏洩磁界を吸収するように着磁方向に対して交差する側面が設けられ、前記各素子部に作用する漏洩磁界により前記フリー磁性層にバイアス磁界を印加する電流センサであって、
    前記複数の素子部に対して共有の前記一対のハードバイアス層が設けられており、
    前記一対のハードバイアス層は、平面視において着磁方向に対して傾斜する長辺を持った平行四辺形に形成され、前記複数の素子部を挟んで向かい合う長辺どうしが平行となるように延在しており、
    前記複数の素子部の両端と当該両端に隣接する前記一対のハードバイアス層の長辺との距離関係が、前記複数の素子部間で一定に形成されたことを特徴とする電流センサ。
  5. 前記一対の磁気抵抗効果素子によって形成される複数の前記ハーフブリッジ回路からなるフルブリッジ回路を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電流センサ。
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