JP2010266247A - 磁気センサ及び磁界測定装置 - Google Patents

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聡 岩田
Tsuyoshi Kato
剛志 加藤
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Abstract

【課題】磁界の検出感度の高い磁気センサ及び磁界測定装置を提供する。
【解決手段】半導体(シリコン)基板上にTa層を形成し、その上にCoFeB層である磁化自由層50、Cu層である導電金属層40、CoFe層である磁化固定層30、MnIr層である反強磁性層20及びアルミニウム層10、をこの順で積層した多層膜をリソグラフィで線幅30[μm]、長さ200[μm]のセンサ部70を形成する。さらに、センサ部70の、磁化自由層50の磁化容易軸の方向と直角方向の両端に、幅600[μm]、長さ600[μm]の電極部60,61とを形成する。この磁気センサ5をブリッジ回路90の1辺に配置し、発振器80からブリッジ回路90に交番電流を印加し、磁化自由層の磁壁を振動的に移動させ、外部磁界に対する抵抗変化をしやすくすることにより、磁気センサ5の感度を向上させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、磁界の強さを計測するための磁気センサ及び磁界測定装置に関する。
従来、磁界を検出する磁気センサには、フラックスゲートセンサ、磁性体を利用した磁気インピーダンスセンサ、GaAsなどの半導体を利用したホールセンサ、超伝導のSQUIDなどがある。
一方、1990年代より研究開発が盛んに行われている巨大磁気抵抗素子(GMR:Giant Magneto Registance)やスピントンネル素子(TMR:Tunnel Magneto Resistance)は、これまでハードディスクの読み出しヘッドや磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)への応用を中心に研究が進められてきた。
GMRやTMRなどの磁気抵抗素子(外部磁界によって電気抵抗が変化する素子)は、磁化固定層及び磁化自由層の2つの磁性層の磁化方向の角度に依存して電気抵抗が変化する。磁化固定層の磁化方向は、反強磁性層と交換結合しているので、外部磁界に対して変化しないが、磁化自由層の磁化方向は変化する。したがって、2つの磁性層の磁化方向の角度が変化して抵抗が変化する。
このように自由層の磁化方向が外部磁界の方向に回転して抵抗が変化するタイプの磁気センサは磁化回転型と呼ばれ、ハードディスクの読み出しヘッドや磁気センサとして利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−258517号公報
ところが、フラックスゲートセンサ、磁性体を利用した磁気インピーダンスセンサ、GaAsなどの半導体を利用したホールセンサ、超伝導のSQUIDなどのセンサは、Siプロセスとの整合性がよいとはいえず、モノリシックIC化は容易ではないという問題がある。
また、磁化回転型の磁気センサの感度は、小さな外部磁界に対して自由層の磁化が回転するかどうかで決まるが、磁化を回転させるためには、0.1[Oe]前後の磁界が必要であり、磁性材料の改良によっても大幅にこの値を引き下げることは困難である。つまり、外部磁界を引き下げることが困難であるために、微少な磁界を検出することが困難、換言すれば、磁界の検出感度を上げることが困難であるという問題がある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、磁界の検出感度の高い磁気センサ及び磁界測定装置を提供することを目的とする。
かかる問題を解決するためになされた請求項1に記載の磁気センサは、磁化自由層(50:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)、非磁性層(40)、磁化固定層(30)及び反強磁性層(20)をこの順又はこの逆順で積層し、磁化自由層(50)の磁化容易軸の方向と同方向の成分を有する交番磁界を印加する交番磁界印加手段(10)を備えたことを特徴とする。
このような磁気センサは、磁界の検出感度の高い磁気センサとなる。以下説明する。
磁気抵抗素子は、一般的には、図1に示すように、磁化固定層(30)及び磁化自由層(50)の2つの磁性層の磁化方向が90°となるように初期化されている。ここで、磁化固定層(30)と平行に外部磁界が加わると、磁界の大きさに応じて、磁化自由層(50)の磁化方向が回転するので、2つの磁性層(30,50)の角度に依存して電気抵抗が変化する。
このタイプのセンサをここでは,磁化回転型の磁気センサと呼ぶ。一方、2つの磁性層(30,50)の磁化方向が平行に初期化された磁気抵抗素子の場合には、図2に示すように磁化自由層(50)にいくつかの磁区が存在し、磁化方向が異なる2つの磁区の境界、すなわち磁壁の位置が外部から印加される磁界によって移動する。このとき、磁化自由層(50)の磁化の平均値が変化するので、抵抗が変化する。
このように、磁壁の位置が移動することによって抵抗が変化する磁気センサを磁壁移動型のセンサと呼ぶことにする。この磁壁を移動させるためには、磁壁抗磁力を越える磁界を加える必要があり、この磁壁抗磁力は、一般的に0.5[Oe]から数[Oe]はあるため、このままでは高感度の磁気センサにすることはできない。
しかし、磁壁には、一旦動き出すと非常に小さな磁界に対してもその運動状態が影響を受けやすくなるという性質がある。また、磁化自由層(50)において磁化が向きやすい方向、すなわち磁化容易軸(図2中の左右方向に存在する)の方向に交番磁界を印加すると磁壁の運動状態を容易に作ることができる。
したがって、磁化自由層(50)の磁化容易軸の方向と同じ方向の成分を有する交番磁界を印加することによって、磁壁を常に振動運動させれば、外部から印加される磁界に対する感度を高めた状態で磁界を検出することができるのである。
そこで、請求項1に記載のように、磁化自由層(50)、非磁性層(40)、磁化固定層(30)及び反強磁性層(20)をこの順又はこの逆順で積層し、磁化自由層(50)の磁化容易軸の方向と同方向の成分を有する交番磁界を印加する交番磁界印加手段(10)を備えるようにすると、磁化自由層(50)の磁壁を振動運動させることができるので、磁気センサに外部から印加される磁界に対する感度を高めることができる。
このように、磁気センサの感度を高めることができるので、例えば、心臓から発生する磁界の検出など、微小な磁界を検出可能となる。また、大幅に感度を向上させることができるので、例えば、磁気センサを加速度センサや位置センサなどに用いれば、それらの性能が上がり、磁気センサの応用範囲を広げることが可能となる。
ここで、磁気センサは、外部から磁界が印加されても変化しない磁化固定層(30)の磁化方向に対して、外部から磁界が印加されると変化する磁化自由層(50)の磁化方向との間の角度が変化して生ずる抵抗値の変化を検出することによって、外部から印加される磁界を検出する。したがって、磁化固定層(30)と磁化自由層(50)との間に電流(センス電流)を流し、この電流変化を検出すれば抵抗値の変化を検出することができる。
そこで、請求項2に記載のように、非磁性層(40)は、導電性の金属材料を用いた金属導電層(40)であると、磁化固定層(30)と磁化自由層(50)との間に電流(センス電流)が流れる。したがって、この電流を検出すれば、抵抗値の変化を検出することができる。
また、請求項3に記載のように、トンネル効果により磁化自由層(50)から磁化固定層(30)へ電流を流すトンネル絶縁層(42)であっても、磁化自由層(50)から磁化固定層(30)へ電流(センス電流)をトンネル電流として流すことができるので、抵抗値の変化を検出することができる。
トンネル絶縁層(42)を形成する材料としては、酸化アルミニウム(Ai23)や酸化マグネシウム(MgO)などである。
また、このような磁気センサ(5,7,9)において、請求項4に記載のように、交番磁界印加手段(10)は、磁化自由層(50)に印加する交番磁界がすべて磁化容易軸方向の成分であるように構成されていると、最も効率よく磁化自由層(50)に印加することができる。つまり、磁壁を最も効率よく振動運動をさせることができる。磁壁を最も効率よく振動させることができるので、磁気センサ(5,7,9)の感度を高めることができる。
交番磁界印加手段(10)の構成としては、例えば、コイルによるものなど、いろいろな方法が考えられるが、磁気センサ(5,7,9)のサイズを小さくするには、コイルを設置することは得策ではない。また、磁壁を移動させるために必要となる交番磁界は、せいぜい数[Oe]程度であれば十分である。
したがって、請求項5に記載のように、磁化自由層(50)の磁化容易軸と直角方向の両端に通電用電極(60,61)を備えた導電性層(10)を、反強磁性層(20)又は磁化自由層(50)の積層方向外側に積層し、その導電性層(10)に交番電流を印加すれば、アンペールの法則より磁化容易軸方向に交番磁界が発生するので、磁化自由層(50)に交番磁界を加えることができる。
なお、「反強磁性層(20)又は磁化自由層(50)の積層方向外側」とは、各層を積層した際に反強磁性層(20)と磁化自由層(50)が積層された層の端の層となるので、積層方向に対して、その積層面の外側という意味である。
また、請求項6に記載のように、磁化自由層(50)の外側に積層された絶縁層(120)を備え、交番磁界印加手段(10)を、絶縁層(120)の外側に積層され、磁化自由層(50)の磁化容易軸と直角方向の両端に通電用電極(62,63)を備えた導電性層(10)としてもよい。
このようにすると、磁気抵抗素子(70)に流れるセンス電流と、導電性層(10)に流れる交番電流、つまり、磁壁の駆動電流とを分離することができるので、導電性層(10)に流れる交番電流がセンス電流に重畳するノイズ成分となることがなくなる。したがって、より精度よく外部から印加される磁界を検出することができる。
なお、「磁化自由層(50)の積層方向外側」とは、各層を積層した際に磁化自由層(50)が積層された層の端の層となるので、積層方向に対して、その積層面の外側という意味である。
また、導電性層(10)としては、金属など導電性のある材料で形成された層であればよいが、特に、請求項7に記載のように、アルミニウムを用いると、従来、半導体形成プロセスにおいて多用されているので、容易かつ安価に導電性層(10)を形成することができる。
さらに、請求項8に記載のように、積層する反強磁性層(20)、磁化固定層(30)、非磁性層(40)及び磁化自由層(50)及び導電性層(10)を1つの半導体基板上に形成すると、磁気センサ(5,7,9)を、いわゆる1チップ化することができるので、小型化することができる。半導体基板としては、例えばシリコン(Si)基板などがある。
請求項9に記載の磁界測定装置(1,2)は、ブリッジ回路(90)、交番電流発生手段(80)、差動増幅手段(100)及び低域通過型フィルタ(110)を備えている。
ブリッジ回路(90)は、1辺の抵抗性素子を請求項1〜請求項8の何れかに記載の磁気センサ(5,7,9)とし、他の3辺の抵抗性素子を所定の値の抵抗とする回路であり、差動増幅手段(100)は、ブリッジ回路(90)出力を差動入力とし、入力の差分を増幅して出力するものである。
また、低域通過型フィルタ(110)は、差動増幅手段(100)の出力側に、交番電流発生手段(80)によりブリッジ回路(90)に入力した交番電流の周波数の信号を遮断するフィルタである。
このような磁界測定装置(1,2)では、1辺に磁気センサ(5,7,9)、他の3辺に所定の値の抵抗が配置されたブリッジ回路(90)に交番電流発生手段(80)から交番電流が流される。そして、ブリッジ回路(90)の出力が差動増幅手段(100)に入力されて出力される。
このとき、磁気センサ(5,7,9)に外部から磁界が印加されると、交番電流発生手段(80)から流された電流による磁気センサ(5,7,9)の端子電圧が変化する。つまり、外部から印加される磁界によって、磁気センサ(5,7,9)の抵抗値が変化するので、ブリッジ回路(90)に電圧出力が発生する。つまり、外部から印加される磁界により、ブリッジ回路(90)に電圧出力が発生する。
このとき、ブリッジ回路(90)には、交番電流発生手段(80)から所定の周波数の交番電流が流されているので、ブリッジ回路(90)の出力も、交番電流と同じ周波数成分を有する。
そこで、ブリッジ回路(90)に印加した交番電流の周波数の信号を低域通過型フィルタ(110)により遮断すれば、ブリッジ回路(90)から出力される外部から印加される磁界による出力のみを検出することができる。
ところで、磁気センサ(5,7,9)の感度は、近似的には磁化自由層(50)の透磁率に比例すると考えられる。ところが、透磁率は、磁性材料の磁気異方性の容易軸方向(磁化容易軸)と困難軸方向(磁化困難軸)で異なっており、低い周波数では、磁化容易軸方向の方が、透磁率が大きくなる。
これは、磁化容易軸方向の透磁率が磁壁の移動に起因するためである。一方、磁化困難軸方向の透磁率は、磁化回転に起因するため高い周波数まで低下しない。また、磁化容易軸方向及び磁化困難軸方向の透磁率は材料によって異なる。
したがって、請求項10に記載のように、交番磁界印加手段(10)は、磁化自由層(50)の磁化容易軸方向の透磁率が所定の値よりも低下する周波数以下の周波数の正弦波の交番磁界を印加するようにすると、磁化容易軸方向の透磁率が大きい範囲、つまり、磁壁が効率よく移動できる周波数の交番磁界を印加することにより、磁壁を効率よく移動させることができるので、磁気センサ(5,7,9)の感度を上げることができ、ひいては、磁界測定装置(1,2)の磁界検出感度を上げることができる。
磁化回転型の磁気センサにおいて、磁化固定層及び磁化自由層の2つの磁性層の磁化方向の角度に依存して電気抵抗が変化する様子を模式的に示す図である。 磁壁移動型の磁気センサにおいて、磁化自由層の磁壁の位置が外部から印加される磁界によって移動する様子を模式的に示す図である。 第1実施形態における磁界測定装置の概略の構成を示す回路図である。 第1実施形態における磁気センサの概略の構造を示す構造図である。 第1実施形態における磁化自由層の磁壁の動きの時間的変化を模式的に示した図である。 第1実施形態におけるブリッジ回路の磁気センサの代わりに、従来型の磁化回転型センサを配置したときの外部磁界Hexとセンサ出力電圧Voutの関係を示す図である。 第1実施形態において、ブリッジ回路に磁壁移動型センサである磁気センサを配置し、交番電流を流さないときの外部磁界Hexとセンサ出力電圧Voutの関係を示す図である。 第1実施形態において、磁気センサに160[kHz]、18[mA]の正弦波交番電流を流し、磁壁を正弦波的に振動させたときの外部磁界Hexとセンサ出力電圧Voutの関係を示す。 第1実施形態において、磁気センサに印加する交番電流の値を変えて同様の測定を行った結果を示す。 第2実施形態における磁気センサの概略の構造を示す構造図である。 第2実施形態における磁界測定装置の概略の構成を示す回路図である。 第3実施形態における磁気センサの概略の構造を示す構造図である。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
図3は、本発明が適用された磁界測定装置1の概略の構成を示す回路図であり、図4は、磁気センサ5の概略の構造を示す構造図である。磁界測定装置1は、図3に示すように、磁気センサ5、ブリッジ回路90、発振器80、差動増幅器100、低域通過型フィルタ110(以下、LPF110と呼ぶ)を備えている。
磁気センサ5は、いわゆる巨大磁気抵抗効果(GMR)を用いた磁気センサであり、図4に示すように、図示しない半導体基板(例えばシリコン(Si))基板上に、厚さ5[nm]のTa層を形成し、その上に磁化自由層50、導電金属層40、磁化固定層30、反強磁性層20及びアルミニウム層10、をこの順で積層した多層膜を形成する。この多層膜に、リソグラフィで線幅30[μm]、長さ200[μm]のセンサ部70を形成する。
さらに、センサ部70の、磁化自由層50の磁化容易軸の方向と直角方向の両端に、幅600[μm]、長さ600[μm]の電極部60,61とを形成する。この電極部60,61は、発振器80の出力電流を入力するための通電電極と出力電圧を検出するための検出電極とを兼ねている。
アルミニウム層10は、厚さ20[nm]のAl層であり、反強磁性層20は、厚さ20[nm]のMnIr層であり、磁化固定層30は厚さ2.2[nm]のCoFe層であり、導電金属層は厚さ2.2[nm]のCu層であり、磁化自由層50は、厚さ10[nm]のCoFeB層である。
このように、半導体(シリコン)基板上に、Ta層、磁化自由層50、導電金属層40、磁化固定層30、反強磁性層20及びアルミニウム層10を積層して多層膜を形成する方法は特殊なプロセスを必要とせず、公知の薄膜形成プロセスで行えばよい。
発振器80は、ブリッジ回路90に印加する交番電流を発生させる発振器であり、本第1実施形態では、140[kHz]の周波数の正弦波を出力する。
ブリッジ回路90は、図3に示すように、ブリッジを構成する4辺のうち、1辺に磁気センサ5を配置し、他の3辺にそれぞれ抵抗R1、抵抗R2及び抵抗R3を配置している。
発振器80の出力を、抵抗R1と抵抗R2との接続点及び抵抗R3と磁気センサ5の一方の電極部60との接続点に印加する。そして、抵抗R1と磁気センサ5の他方の電極部61との接続点及び抵抗2と抵抗3との接続点の電圧を出力として差動増幅器100に入力する。この結果、磁気センサ5の電極部60,61に抵抗R1を介して発振器80からの周波数140[kHz]の正弦波電流信号が印加される。
差動増幅器100は、ブリッジ回路90の出力を差動入力とし、入力の差分を増幅して出力する。すなわち、ブリッジ回路90の抵抗R1と磁気センサ5の一方の電極部61との接続点を差動入力のマイナス端子に接続し、ブリッジ回路90の抵抗R2と抵抗R3の接続点の電圧を差動入力のプラス端子に接続することにより、プラス端子とマイナス端子の差分を増幅して出力する。
LPF110は、差動増幅器100の出力側に設けられたダイオード102で整流された出力からカットオフ周波数fc以上の成分の信号を遮断する低域通過型フィルタ(ローパスフィルタ)である。
LPF110は、1個のオペアンプ112と2個の抵抗R5,R6及び2個のコンデンサC1,C2からなる二次型のローパスフィルタであり、カットオフ周波数fcは、fc=1/(2π(C1×C2×R5×R6)1/2)で表される。
ここで、LPF110は、発振器80からブリッジ回路90に入力された交番電流の周波数の信号を遮断するために、本第1実施形態では、fc=2[kHz]となるように抵抗R1,R2及びコンデンサC1,C2を選定した。
なお,ここでfc=2[kHz]としたのは,この回路を1kHz以下の信号が検出できるように設計したためであり、fcの値は、信号の周波数帯域に応じて設定すればよい。ただし、fcは、発振器80から入力される交番電流の周波数140[kHz]より十分低く、LPF110で分離可能な周波数である必要がある。
(磁界測定装置1の作動)
このように構成された、磁界測定装置1の磁気センサ5に外部磁界Hexが印加された場合の磁界測定装置1の作動について図5に基づき説明する。図5は、磁化自由層50の磁壁の動きの時間的変化を模式的に示した図である。
発振器80から140[kHz]の正弦波電流信号がブリッジ回路90に印加される、つまり、磁気センサ5の電極部60,61に正弦波電流信号が印加されると、アンペールの法則より磁化自由層50の磁化容易軸方向に交番磁界が発生する(図4中のセンサ部70を取り巻くように記載されている矢印で示す。)。したがって、磁化自由層50の磁化容易軸方向に交番磁界を加えることができる。
磁化容易軸方向、つまり、磁壁と同方向に交番磁界が印加されると、磁壁の位置(図5(a)中に「A」で示す位置)は、時間とともに図5(a)に示すように正弦波的に変化する。この状態に対して、外部磁界Hexが印加されると、図5(b)に示すように振動的に変化する磁壁の位置(図5(a)中に「A」で示す位置)が移動する。
この場合、磁気センサ5の抵抗の値は、磁壁の振動に対応した変化に外部から印加された磁界Hexによる変化が重畳したものとなる。したがって、磁気センサ5の電極部60,61に発振器80からの交番電流信号を印加したときの電極部60,61の出力電圧から発振器80の交番電流信号の周波数成分をLPF110でカットしたものが検出すべき信号成分、つまり、外部から印加された磁界の検出値となる。
(比較実験の結果)
次に、従来型のセンサである磁化回転型センサと本願発明を適用した磁壁移動型磁気センサである磁気センサ5との性能比較を行った。比較した両磁気センサは、いずれも図4に示すように、線幅30[μm]、長さ200[μm]のセンサ部を有するように加工した。
図6に、図3に示すブリッジ回路90の磁気センサ5の代わりに、従来型の磁化回転型センサを配置したときの1[kHz]の外部磁界Hexとセンサ出力電圧Voutの関係を示す。
図6(a)は、外部磁界Hexが0から5[Oe]の範囲の特性を示しており、VoutとHexは、ほぼ比例関係にあり、外部磁界Hexに比例したセンサ出力電圧Voutが得られている。
図6(b)は、外部磁界Hexが0.5[Oe]以下の特性を示しており、外部磁界Hexを下げるに従ってセンサ出力電圧Voutはほぼ比例して減少しているが、0.05[Oe]付近から比例関係から外れている。したがって、従来型の磁化回転型センサの感度は、約0.05[Oe]である。
また、図7に、図3に示すブリッジ回路90に磁壁移動型センサである磁気センサ5を配置し、交番電流を流さないときの1[kHz]の外部磁界Hexとセンサ出力電圧Voutの関係を示す。
この場合には、磁壁抗磁力の2.5[Oe]までは、磁壁が動かないため、センサ出力信号がほとんど現れないが、2.5[Oe]を超えると急激にセンサ出力電圧Voutが大きくなっている。
これに対し、図8に、磁気センサ5に160[kHz]、18[mA]の正弦波交番電流を流し、磁壁を正弦波的に振動させたときの外部磁界Hexとセンサ出力電圧Voutの関係を示す。
図8(a)に示すように、外部磁界Hexが5[Oe]以下で外部磁界Hexにほぼ比例したセンサ出力電圧Voutが得られている。また、図8(b)に示すように、0.03[Oe]以下の外部磁界においても、0.001[Oe](100nT)から外部磁界Hexに比例したセンサ出力電圧Voutが得られており、従来型の磁化回転型センサに比べ1桁以上高い磁界感度が得られていることが分かる。
さらに、図9に、磁気センサ5に印加する交番電流の値を変えて同様の測定を行った結果を示す。図9(a)に示すように、交番電流が140[kHz]、18[mA]の場合には、外部磁界Hexにほぼ比例した出力が低外部磁界から得られているのに対し、5.7[mA]の場合には、外部磁界Hexが3[Oe]付近までほとんどセンサ出力電圧Voutが現れず、3[Oe]を超えるとセンサ出力電圧Voutが増加している。
また、図9(b)に、外部磁界Hexを2.4[Oe]に固定し、磁気センサ5に流す交番電流の値に対するセンサ出力電圧Voutを測定したものを示す。図9(b)に示すように、交番電流が低い場合には、交番磁界の値が小さく、磁壁の振動的な運動が起きないため、センサ出力電圧Voutがほとんど得られないが、交番電流が9[mA]を超えると磁壁が振動的に動くようになり、磁気センサ5の感度が向上して大きなセンサ出力電圧Voutが得られるようになることを示している。
前述のように、10[mA]の交番電流が作る磁界は、約2[Oe]であるので、磁壁を振動的に移動させるために必要な交番磁界は、2[Oe]程度であることが分かる。これは、交番磁界を加えない場合(図7)にセンサ出力電圧Voutが出力され始める磁界、すなわち磁壁が動き始める磁界が約2.5[Oe]であることとほぼ一致している。
以上より、本発明を適用した磁壁移動型の磁気センサ5が従来型の磁化回転型センサより10倍以上高い感度を示すことが確認された。
(磁界測定装置1の特徴)
以上に説明した磁気センサ5は、一旦動き出すと非常に小さな磁界に対してもその運動状態が影響を受けやすくなるという性質がある磁化自由層50の磁壁を発振器80から入力される交番電流により正弦波的に振動させることにより、磁気センサ5に外部から印加される磁界に対する感度を高めることができる。
また、磁化容易軸に直角方向に配置されたアルミニウム層10により、磁化自由層50に印加する交番磁界がアンペールの法則により、すべて磁化容易軸方向の成分であるように構成されているので、最も効率よく磁化自由層50に印加することができる。つまり、磁壁を最も効率よく振動運動をさせることができるので磁気センサ5の感度を高めることができる。
また、アルミニウム層10は、従来、多用されている半導体形成プロセスにより、容易かつ安価に形成することができる。さらに、積層する反強磁性層20、磁化固定層30、導電金属層40及び磁化自由層50及びアルミニウム層10を1つの半導体(シリコン)基板上に形成している。したがって、磁気センサ5を、いわゆる1チップ化することができるので、小型化することができる。
また、アルミニウム層10は、磁化自由層50の磁化容易軸方向の透磁率が所定の値よりも低下する周波数以下の周波数の正弦波の交番磁界を印加している。つまり、磁壁が効率よく移動できる周波数の交番磁界を印加しているので、磁壁を効率よく移動させることができる。したがって、磁気センサ5の感度を上げることができる。
[第2実施形態]
次に、第1実施形態の磁気センサ5を図10に示す構造を有する磁気センサ7にした場合の第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、図11に示す磁界測定装置2のブリッジ回路90に、磁気センサ7を配置するものである。なお、磁界測定装置2の構成は、第1実施形態の磁界測定装置1に類似しているので、同じ構成品には同じ符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態で用いる磁気センサ7は、いわゆる巨大磁気抵抗効果(GMR)を利用した磁気センサであり、図10に示すように、図示しない半導体(シリコン)基板上にアルミニウム層10を積層し、その上に絶縁層120を積層する。絶縁層120は、例えば、酸化アルミニウム(Al23)や酸化シリコン(SiO2)の層である。
そして、絶縁層120の上に、磁化自由層50、導電金属層40、磁化固定層30、及び反強磁性層20をこの順に積層して構成する。各層が積層されたものの両端部分には、外部磁界Hexにより誘起されるセンス電流を検出するための検出電極64,65が形成されている。
アルミニウム層10は、磁化自由層50の磁化容易軸(図10中「B」で示す矢印の方向)と直角方向の両端に通電電極62,63が設けられており、この通電電極62,63に発振器80からの交番電流が流される。交番電流が流れると、アンペールの法則に従ってセンサ部70の磁化自由層50の磁化容易軸方向の交番磁界が発生する。
このように構成された磁気センサ7を図11に示す磁界測定装置2のブリッジ回路90に配置する。つまり、発振器80の出力を磁気センサ7の通電電極62,63に接続し磁気センサ7に140[kHz]の交番電流を印加する。
この状態で、1[kHz]の外部磁界Hexを印加すると、図10中の検出電極64と検出電極65の間のセンサ部70にセンス電流(直流又は交流)が流れるので、この電流を検出電極64,65で取り出す。
つまり、図11に示すように、検出電極64を抵抗R1の一端に接続し、検出電極65をGNDに接続する。そして、検出電極64をブリッジ回路90の一方の出力として差動増幅器100のマイナス端子に入力すれば、第1実施形態と同様に、外部から印加された磁界Hexによる磁気センサ7の抵抗変化を検出することができる。
なお、図11において、磁気センサ7が2箇所記載されているが、これは、磁気センサ7及び磁界測定装置2の機能の説明を分かりやすくするために、実際には1個の磁気センサ7を模式的に2箇所に分けて記載しているためである。
つまり、発振器80から磁気センサ7の通電電極62,63を印加するための回路部分と磁気センサ7の検出電極64,76からセンス電流を検出するためのブリッジ回路90部分とを模式的に分割して表示しているためである。
このようにすると、センサ部70に流れる外部磁界によって励起されるセンス電流(直流又は交流)と導電性層に流れる交番電流、つまり、磁壁の駆動電流を分離することができるので、導電性層に流れる交番電流がセンス電流に重畳することがなくなる。したがって、より低ノイズで外部から印加される磁界Hexを検出することができる。
[第3実施形態]
次に、第2実施形態の磁気センサ7を図12に示す構造を有する磁気センサ9に置き換えた第3実施形態について説明する。第3実施形態では、図11に示す磁界測定装置2のブリッジ回路90に、磁気センサ9を配置した。ブリッジ回路90の構成は、第2実施形態のブリッジ回路90と同じであるので、その説明を省略する。
磁気センサ9は、いわゆるスピントンネル効果(TMR)を利用した磁気センサであり、図12に示すように、図示しない半導体(シリコン)基板上にアルミニウム層10を積層し、その上に絶縁層120を積層する。アルミニウム層10の両端には、通電電極62,63を形成する。
絶縁層120の上には、厚さ5[nm]のTaと厚さ5[nm]のNiFeを積層した下地層140を積層し、下地層140の上に、反強磁性層20、磁化固定層30、トンネル絶縁層42、磁化自由層50をこの順に積層する。さらに、磁化自由層50の上に検出電極64を設けるための、アルミニウムの導電性層130を形成する。
なお、下地層140としては、NiFeの代わりにCoFeを用いてもよい。
トンネル絶縁層42は、酸化アルミニウム(Al23)或いは酸化マグネシウム(MgO)の層であり、トンネル効果により磁化自由層50から磁化固定層30へ電流(センス電流)を流す層である。
導電性層130には、アルミニウム層10の両端の通電電極62,63を結ぶ線と直角方向の一端に磁化自由層50から突出した検出電極64を形成する。また、磁化固定層30、反強磁性層20及び下地層140が積層されている部分において、検出電極64と対向する一端に、トンネル絶縁層42から突出するように検出電極65を形成する。
通電電極62,63に発振器80からの交番電流が流れると、アンペールの法則に従ってセンサ部70の磁化自由層50の磁化容易軸方向の交番磁界が発生する。
このように構成された磁気センサ9を、第2実施形態と同様に図11に示すブリッジ回路90に配置し、発振器80の出力を磁気センサ7の通電電極62,63に接続し磁気センサ7に140[kHz]の交番電流を印加する。
この状態で、1[kHz]の外部磁界Hexを印加すると、図12中の検出電極64と検出電極65の間にセンス電流(直流又は交流)が流れるので、この電流を検出電極64,65で取り出すと、第2実施形態と同様に、外部から印加された磁界Hexによる磁気センサ7の抵抗変化を検出することができる。
このように、磁界測定装置2に、TMR効果を利用した磁気センサ9を用いても、外部磁界Hexによって励起されるセンス電流(直流又は交流)と導電性層に流れる交番電流、つまり、磁壁の駆動電流を分離することができるので、導電性層に流れる交番電流がセンス電流に重畳することがなくなる。したがって、より低ノイズで外部から印加される磁界Hexを検出することができる。
[その他の実施形態]
(1)上記実施形態では、シリコン基板上にアルミニウム層10、反強磁性層20、磁化固定層30、導電金属層40、或いはトンネル絶縁層42、磁化自由層50を積層して磁気センサ5,7,9を形成していたが、同じシリコン基板上にブリッジ回路90を形成し、磁気センサ5,7,9とブリッジ回路90とを一体化して形成してもよい。
(2)また、磁気センサ5,7,9とブリッジ回路90とを別基板で形成する場合には、磁気センサ5,7,9をガラス基板上に形成してもよい。
(3)TMR効果を利用した磁気センサ9を磁界測定装置2に用いたが、同じ磁気センサ9を第1実施形態における磁界測定装置1に用いても、第1実施形態における磁界測定装置1と同じ効果を得ることができる。
(4)また、第3実施形態における磁気センサ9では、半導体(シリコン)基板上に、通電電極62,63を有するアルミニウム層10、絶縁層120、下地層140、反強磁性層20、磁化固定層30、トンネル絶縁層42、磁化自由層50をこの順に積層し、さらに、磁化自由層50の上に検出電極64を設けるための、アルミニウムの導電性層130を積層していたが、積層の順を変えてもよい。
つまり、半導体(シリコン)基板上に、下地層140、反強磁性層20、磁化固定層30、トンネル絶縁層42、磁化自由層50、検出電極64を設けるためのアルミニウムの導電性層130を積層し、その上に絶縁層120を積層し、さらに、その上に通電電極62,63を有するアルミニウム層10を積層するようにしても、第3実施形態の磁気センサ9と同じ効果を得ることができる。
(5)上記実施形態では、LPF110を受動素子で構成した二次型のローパスフィルタとしたが、より高次のフィルタにしてもよいし、バタワースフィルタやチェビシェフフィルタなどのアクティブフィルタを用いてもよい。
1,2…磁界測定装置、5,7,9…磁気センサ、10…アルミニウム層、20…反強磁性層、30…磁化固定層、40…導電金属層、42…トンネル絶縁層、50…磁化自由層、60,61…電極部、62,63…通電電極、64,65…検出電極、70…センサ部、80…発振器、90…ブリッジ回路、100…差動増幅器、102…ダイオード、110…低域通過型フィルタ、112…オペアンプ、120…絶縁層、130…導電性層、140…下地層。

Claims (10)

  1. 磁化自由層、非磁性層、磁化固定層及び反強磁性層をこの順又はこの逆順で積層し、
    前記磁化自由層の磁化容易軸の方向と同方向の成分を有する交番磁界を印加する交番磁界印加手段を備えたことを特徴とする磁気センサ。
  2. 請求項1に記載の磁気センサにおいて、
    前記非磁性層は、
    導電性の金属材料を用いた金属導電層であることを特徴とする磁気センサ。
  3. 請求項1に記載の磁気センサにおいて、
    前記非磁性層は、
    トンネル効果により磁化自由層から磁化固定層へ電流を流すトンネル絶縁層であることを特徴とする磁気センサ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の磁気センサにおいて、
    前記交番磁界印加手段は、
    前記磁化自由層に印加する交番磁界がすべて前記磁化容易軸方向の成分であるように構成されていることを特徴とする磁気センサ。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載の磁気センサにおいて、
    前記交番磁界印加手段は、
    前記反強磁性層又は前記磁化自由層の積層方向外側に積層され、前記磁化自由層の磁化容易軸と直角方向の両端に通電用電極を備えた導電性層であることを特徴とする磁気センサ。
  6. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の磁気センサにおいて、
    前記磁化自由層の積層方向外側に積層された絶縁層を備え、
    前記交番磁界印加手段は、
    前記絶縁層の積層方向外側に積層され、前記磁化自由層の磁化容易軸と直角方向の両端に通電用電極を備えた導電性層であることを特徴とする磁気センサ。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の磁気センサにおいて、
    前記交番磁界印加手段の導電性層がアルミニウム層であることを特徴とする磁気センサ。
  8. 請求項5〜請求項7の何れかに記載の磁気センサにおいて、
    前記反強磁性層、前記磁化固定層、前記非磁性層、前記磁化自由層及び前記導電性層は、1つの基板上に形成されていることを特徴とする磁気センサ。
  9. 1辺の抵抗性素子を請求項1〜請求項8の何れかに記載の磁気センサとし、他の3辺の抵抗性素子を所定の値の抵抗とするブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路に印加する交番電流を発生させる交番電流発生手段と、
    前記ブリッジ回路の出力を差動入力とし、入力の差分を増幅して出力する差動増幅手段と、
    前記差動増幅手段の出力側に、前記交番電流発生手段により前記ブリッジ回路に入力した交番電流の周波数の信号を遮断する低域通過型フィルタと、
    を備えたことを特徴とする磁界測定装置。
  10. 請求項9に記載の磁界測定装置において、
    前記交番電流発生手段は、
    前記磁化自由層の磁化容易軸方向の透磁率が所定の値よりも低下する周波数以下の周波数の正弦波の交番磁界を前記ブリッジ回路に印加することを特徴とする磁界測定装置。
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