JP2007235053A - 磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子の基板 - Google Patents

磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子の基板 Download PDF

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Abstract

【課題】検知軸が多軸であって、かつ平面上にないような多軸ベクトルを検知可能な磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果素子の基板および磁気抵抗効果素子の製造方法を提供する。
【解決手段】外部からの磁界に応じて磁化が変動するソフト層と、磁性体層と反強磁性体層とを有し磁化が固定された磁化固定層とを備え、ソフト層の有する磁化方向と磁化固定層の有する磁化方向との相対角度によって、電気伝導が変化して磁気抵抗効果を生じさせる磁気抵抗効果素子の形成方法であって、磁化固定層を薄膜にて形成する薄膜形成工程と、磁化固定層の膜面方向以外の方向から膜面方向へと磁界を着磁して、磁化方向を形成する着磁工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子の基板に関し、特に、電子コンパスなどの磁界のベクトル検知が可能なセンサや、記録用デバイス、信号処理用デバイスなどに用いられる磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子の基板に関する。
従来より、各種の磁気抵抗素子を用いたセンサとして、磁気抵抗効果素子(MR素子)、磁気インピーダンス素子(MI素子)、フラックスゲートセンサ、半導体ホール効果センサ等が用いられている。例えば、MIセンサによれば、MI素子という磁気抵抗素子を用いることで薄膜化・小型化が容易であり、その改良も盛んに行われている。また、MR素子の場合には、高周波電流を流した場合のその高周波インピーダンスの磁界による変化をもって磁界強度を検知することができる。
このような磁気センサにおいて、巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)や、トンネル磁気抵抗効果素子(TMR素子)と呼ばれるものが提案されている。GMR素子とは、強磁性層と非強磁性層とが交互に複数層形成され、隣接する2つの磁性層の磁化方向が、外部磁界の強さに応じて平行な場合と反平行な場合とで変化する抵抗を利用して磁気検知を行うものである。また、TMR素子とは、磁性薄膜層が絶縁層を介して複数層形成され、伝導に関わる電子がスピンを維持しながら絶縁層をトンネル現象によって伝導されることで、このときの磁化の状態によってトンネル透過係数が異なることを利用して磁界検知を行うものである。
強磁性体トンネル効果は非常に高い磁場感度を有するため、超高密度磁気記録におけるHDD用磁気再生ヘッドとしての利用可能性がある。また、モータ用磁界測定装置、ナビゲーション用地磁気センサ等の磁気センサや、いわゆるMRAM(Magneto-resistive Random Access Memory)と称される磁気固体メモリデバイス等への利用も可能といえる。
このような、各種磁気センサに関する従来技術としては、特許文献1から6に開示された発明が公知である。特許文献1には、主として、グラニュラー膜の低磁界感度向上を目指して、補助ソフト膜の配置の上で、傾斜面に配置し、磁界を複数検知可能とさせる技術が開示されている。また、特許文献2には、スピンバルブ構造の着磁方法等によって、PIN層の着磁強度に差ができるので、その対処の方法に係る技術が開示されている。
また、特許文献3には、磁界検出方向が直交する2方向である2軸磁気センサの製造法に関する技術が開示されており、永久磁石のアレーを配列させて、その極性を交互に配置させるものである。また、特許文献4には、高結合、高熱安定のスピンバルブ積層膜の提供およびそれを用いた高信頼性のセンサ、記録密度の高い磁気記録装置、および高い感度と低ノイズ特性とを有する磁気抵抗効果型記録再生分離ヘッドに関する技術が開示されており、IrMnやFeMn、スピンバルブ構造を有することが記載されている。
さらに、本出願人および発明者により、特許文献5、特許文献6に記載された技術が開示されている。
特許文献5には、小型・軽量で高感度な磁気センサを提供する技術が開示されており、ソフト層か検知方向の磁化容易方向を複数個配置することで、2値の検知可能な特性を有する素子を並列して複数配置し、検知可能としている。また、それら磁気センサを3軸上に配置して、この磁気センサと、3軸以上のベクトルの検知手段と、あらかじめ設定された閾値と検知出力の絶対値との比較手段と、報知手段とを有する方位検知システムの技術が記載されている。
また、特許文献6には、小型・軽量で高感度なTMR素子を提供する技術が開示されており、TMR素子の層構成や、高感度な地磁気等の検知に必要な構造などが記載されている。またこの特許文献6の発明も、上記特許文献5の発明と同様に、TMR素子を3軸上に配置して、このTMR素子と、3軸以上のベクトルの検知手段と、あらかじめ設定された閾値と検知出力の絶対値との比較手段と、報知手段とを有する方位検知システムの技術が記載されている。さらには、この検知手段の検知結果によっては、センサのリセットを行うことが記載されている。
特開2004−354182号公報 特開2002−117508号公報 特開2005−260064号公報 特開平10−198922号公報 特開2003−167039号公報 特開2003−008101号公報
上述したように、TMR素子を用いたトンネル型磁気センサは高感度性が特徴であって、磁性金属層(ソフト層)/絶縁層/磁性金属層(固定層)の層構成を有するものが多く、絶縁層は1nm前後の無機薄膜で構成される場合が多い。また、いわゆるスピンバルブ構造は、反強磁性層と磁性体層との界面で交換相互作用によって磁化状態が固定されるものである。これは、磁化固定層が形成され、この磁化固定層とソフト層およびPIN層との相対的な角度によって、トンネル確率が変化することで抵抗値が変化していく現象を用いて、ソフト層の磁化変化を検知する方式である。この際に、PIN層の性能はソフト層の性能とともに重要であって、これらの改善によって、磁気センサ、磁気ヘッド、MRAM等の性能が飛躍的に向上してきた。
しかしながら、磁気センサの分野では、その層構成をモノリシック化した上で、多軸化するには、近接や隣接させて、複数の方向をもったPIN層を配置しなければならない。
このような課題に鑑み、本発明は、磁化固定層を薄膜化し、該磁化固定層の膜面方向以外の方向から膜面方向へと磁化方向を着磁する磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子の基板を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、外部からの磁界に応じて磁化が変動するソフト層と、磁性体層と反強磁性体層とを有し磁化が固定された磁化固定層とを備え、ソフト層の有する磁化方向と磁化固定層の有する磁化方向との相対角度によって、電気伝導が変化して磁気抵抗効果を生じさせる磁気抵抗効果素子の形成方法であって、磁化固定層を薄膜にて形成する薄膜形成工程と、磁化固定層の膜面方向以外の方向から膜面方向へと磁界を着磁して、磁化方向を形成する着磁工程を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、着磁工程は、磁気抵抗効果素子の各部ごとに、磁界のベクトル方向と磁界強度が異なるように着磁して、磁化方向を形成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、着磁工程は、磁化固定層の磁化方向を多軸化することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁化固定層は、高保磁力を有する部材で構成されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁化固定層は、磁性層と反強磁性層との界面にて交換結合磁界を印加して磁化状態を固定するスピンバルブ構造を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁化固定層に、磁化方向を固定するための補助磁界を発生させる補助磁界発生工程をさらに有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、補助磁界発生工程は、局所的に磁界を発生させることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁化固定層に、磁化方向を固定するための加熱工程をさらに有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、加熱工程は、磁気抵抗効果素子を局所的に加熱することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、反強磁性体層に傾斜面を形成する第1の傾斜面形成工程を有し、磁性体層は反強磁性体層上を、傾斜面を有するように被覆することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁気抵抗効果素子の基板上に、予め傾斜面を有する膜領域を形成する第2の傾斜面形成工程を有し、膜領域上に、下地層を含む反強磁性体層を積層することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁気抵抗効果素子の基板上に、メサ形状の下地層を設けて傾斜面を形成する第3の傾斜面形成工程を有し、磁気抵抗効果素子を構成する各層を、メサ形状を有するように順次積層することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁気抵抗効果素子の基板上に、窪地形状の下地層を設けて傾斜面を形成する第4の傾斜面形成工程を有し、磁気抵抗効果素子を構成する各層を、窪地形状を有するように順次積層することを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1から13のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、磁気抵抗効果素子は、巨大磁気抵抗効果素子またはトンネル磁気抵抗効果素子であることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1から14のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法において、薄膜形成工程にて形成される磁化固定層の膜厚は、1μm以下であることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1から15のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法を用いて形成された磁気抵抗効果素子であることを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項16記載の磁気抵抗効果素子に用いられる基板であって、3次元構造を有する磁気抵抗効果素子の基板であることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項17記載の磁気抵抗効果素子の基板において、基板はSiにて構成され、異方性エッチングにより形成されたことを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項17または18記載の磁気抵抗効果素子の基板において、基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする。
このように、本発明の磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子によれば、磁化固定層を薄膜化し、該磁化固定層の膜面方向以外の方向から膜面方向へと磁化方向を着磁することができる。
本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子では、立体構成の基板上に配置したPIN層への磁場中アニ−ル方向へ着目し、実現するものである。
本発明者は、磁気抵抗効果素子中の薄膜磁性層中においては、膜面に垂直方向の結晶磁気異方性などが弱い場合には磁化容易方向が膜面内にあるという薄膜磁性層の特性を用いて、本発明を成すに至ったものである。この薄膜磁性層の膜厚は、前述した薄膜磁性層の特性を考慮すると、1μm以下であることが好ましい。
すなわち、検知軸が多軸であって、かつ平面状にないような多軸ベクトルの磁化方向の検知が可能な磁気センサを実現させることを目的としている。その際に、検知軸の基準となる磁化固定層の着磁方向に着目して、着磁方向が多軸かつベクトル検知可能になるような構成を実現させるものである。さらに、センサとして求められる小型化の実現のために、モノリシックな構成を可能とし、同時に高性能化と低コストな製造方法の実現を目的とする。
以下に、本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子を、図面を用いて説明する。なお、本実施形態は以下に述べるものに限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
図1は、本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法を用いて形成された磁気センサの構成の一例を示す図である。
図1は、複数の素子部を有するモノリシックな本実施形態の多軸磁気センサ1を示す図である。図1(a)は、磁気抵抗効果素子を上部から見た場合を示す図であり、図1(b)は、磁気抵抗効果素子を側部から見た場合を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の磁気センサ1は、複数の素子部2A,2B,2C,2Dを備えている。なお、素子部2A〜2DはTMR素子であり、これらの各素子の構成は同様であるので、以下、素子部2Aを例に挙げて説明する。
素子部2Aは、ソフト層21、PIN層22、絶縁層23にて構成される。ソフト層21は、外部磁界の向きに応じて磁化の方向が変化する層であり、一方、PIN層22は、外部磁化の向きに関わらず磁化の方向が固定される層である。また、絶縁層23は、ソフト層21およびPIN層22に挟持されトンネル層としての役割を果たす。
実際には、素子部2Aの近傍に磁性体を近接させているので、これにより、磁場を素子部2Aの膜面内に引き込んで、傾斜方向のうちの、膜面での射影分で実効磁場を発生させて、目的のPIN層方向の磁化変化を起こす。これによって、PIN層方向を膜面ではあるものの、図中の矢印に磁化方向として示したように、傾斜面で反対方向へ向けることが可能となっている。
さらに、他の法線成分をもつ膜面においては、90度異なる向きへ向くような構成とすることが可能となっている。ソフト層21とPIN層22とは、通常、90度程度の相対角度を持たせることで良好な特性を発揮することが可能である。
なお、本実施形態において各素子部の外形は、磁気センサ1の特性と傾斜における磁界中アニールのプロセスへの適合性から条件を振って求めたが、寸法比により所望の特性が得られた。したがって、必要に応じて、方形以外の円形、楕円形、非対称な形等を設定してもよい。
すなわち、傾斜面に各素子部を形成させることと同時に、印加磁界中アニールの方向を膜面に形成することで、磁気センサ1の基板面に垂直方向への検知角度を得ることができる。さらに、印加磁界の各素子部へのベクトル成分だけ、磁界が印加された状態でのアニールが可能となるため、モノリシックに形成可能となる。
また、本実施形態の磁気抵抗効果素子に用いられる基板には、非導電性セラミック、導電性セラミック、半導体、金属上に絶縁層を配置したものなどが適用可能であり、基板の加工法は、異方性エッチング法などが適宜用いられる。なお今回は、4角錐のみの表示が多いが、3角錐でも、多角錐での、円錐でも、その一部でももちろんよい。必要に応じて、軸の方向とその固定条件に応じて、適宜設定することが可能である。
また、素子部(磁化固定層)に印加する磁界については、素子部を一様に磁界を印加することとしてもよいし、また、所望する素子部にのみ印加するようにしてもよい。磁界の印加条件としては、真空中での磁界中アニールが望ましいが、例えば、所望する素子部にあまり精度を要求しないような場合には、必要に応じて減圧下や大気中などで印加することが可能な場合もある。
また、印加する磁界強度については、数100Oeから数kOe程度が実用上として適している。勿論本実施形態はこれに限定されず、この数値は適宜設定が可能であり、数10Oe以下でも十分機能するデバイスを実現可能である。
例えば、数10Oe程度でも、パーマロイ(Fe−Ni合金)などをソフト層として用いた場合には、磁化が十分飽和に達するが、膜面以外では形状異方性による実効磁界は著しく低下する。したがって、磁束の流れを制御することが可能であり、最終的に磁性層の磁化方向の決定に役立つ。
磁性層にはCo−FeやFe系の合金などを用いる場合が多いが、その際には磁化飽和のおそれも多少考えられるが、前述したパーマロイなどを用いたソフト層とは異なり、磁化が飽和には達することはない。しかし、このような磁性層であっても十分な磁束量があるため、膜面での磁化の確定は十分可能である。したがって、磁化方向はそれぞれ、分離可能となることになる。
図2から図4を用いて説明する。図2から図4は、本実施形態における実効磁界強度の差を示すグラフ図である。
図2では、素子部のソフト層の膜面への磁界印加の角度の差に基づく実効磁界強度の差を示している。
図2中点線で示したのは、ソフト層の膜面と磁界印加の角度が20度の場合である。また、図2中実線で示したのは、ソフト層の膜面と磁界印加の角度が45度の場合である。このように、ソフト層に用いられる部材が同一であっても、角度によって、MHカーブ(磁化特性)が異なり、実効的な磁界と磁化の関係を示している。このように、角度によって実効的な磁界に差をつけることができるので、図2中の鎖線にて示すように、一点鎖線上に磁界を設定することが可能となる。
また、図3では、ソフト層の膜面への磁界印加の角度を同一にして、ソフト層を構成する材料を異ならせた場合の実効磁界強度の差を示している。
図3中点線で示したのは、ソフト層にパーマロイを用いた場合である。また、図2中実線で示したのは、ソフト層にCo−Feを用いた場合である。このように、ソフト層に用いられる材料を異ならせることで、実効的な磁界に差をつけることができるので、図2中の鎖線にて示すように、一点鎖線上に磁界を設定することが可能となる。なお、この場合には、パーマロイのみ磁化を飽和させることができる。
さらに、図4では、図3で説明した場合と同じ条件で、磁界の設定を変化させた場合を示している。
図4に示す一点鎖線上に磁界を設定した場合、パーマロイおよびCo−Feのどちらの部材においても、この磁界強度においては磁化が飽和することになるが、他のベクトル方向における磁化の流入角度によっては磁化の飽和は起きておらず、磁束が流れやすくなっているので、磁束の流れを変更させる場合には有効である。
ここで、本実施形態に用いられる素子部について、さらに詳細に説明する。
図5は、本実施形態の磁気センサ1に用いられるTMR素子の構成を示す図である。
TMR素子としては、基板31上に、例えばFe−Niのような反強磁性体32とCo−Feなどの磁性層33とで構成されたPIN層34が積層される。そして、このPIN層34の上部に絶縁層35を積層して、さらにその上層にソフト層36を積層する。絶縁層35としては、SiO2などの絶縁材量や、Al23のような非磁性金属酸化物などが用いられる。また、ソフト層としては、例えばCo−Feなどを用いることとしてもよい。
また、各素子部2A〜4AはTMR素子に限定されず、図6に示すようなGMR素子を用いることも可能である。なお、本実施形態のGMR素子としてはスピンバルブ型を用いている。
GMR素子としては、図6(a)に示すように、基板41上に、例えば、Mn−Irのような反強磁性層42、Coなどの磁性体層43、Cuなどの非磁性金属層44、Ni−Feのようなフリー磁性層45を積層する。そしてこの順番で積層された各層を、電極部46にて両側から挟持するようにして設け、電流を膜内に流す構成としている。また、図6(b)に示すような縦型GMR素子としてもよく、この場合には、一方の電極部46をフリー磁性層45の上部に配置し、もう一方の電極部46反強磁性層42および磁性体層43の側部に配置して、電流を膜面に垂直に流す構成となっている。
ここで、本実施形態の磁気センサ1に用いられる磁気抵抗効果素子の形成方法について説明する。
図7は、磁気抵抗効果素子の形成方法を示すフローチャートである。なお、本実施形態においては、基板上に所望の傾斜面が予め形成されていることとする。
まず、基板上に予め形成された傾斜面に対し、所望の層構成を有する素子の各膜を成膜する(ステップS101)。成膜される素子の各膜(層)としては、前述した図5、図6などの層構成が挙げられる。次に、成膜された各層にフォトリソ工程によってパターン形状を形成する(ステップS102)。そしてパターニングされた素子に保護層を形成する(ステップS103)。
ここで、磁場中アニール処理を施す(ステップS104)。このとき、磁場印加方向は、基板の傾斜面に対して垂直以外の方向になるように形成する。そして、アニール処理に基づき素子が徐々に冷却されるので、温度が変更されPIN層の方向が確定する(ステップS105)。
PIN層の磁化方向が確定した後、さらに、再度磁場中アニール処理を施す(ステップS106)。今回の磁場印加方向は、基板面に対して平行になるように印加する。そして、アニール処理に基づき素子が徐々に冷却されるので、温度が変更され、今度はソフト層の磁化容易方向が確定する(ステップS107)。このときPIN層の磁化方向は、前述のステップS105で確定しているのでその方向は変更されない。
また、本実施形態の磁気抵抗効果素子に、永久磁石薄膜などの高保磁力を有する部材を用いることも可能である。
図8は、本実施形態の磁気抵抗効果素子を有する磁気センサ6の素子部に、永久磁性体部材を用いた場合の構成を示す図である。図8(a)は、磁気センサ6を上部から見た場合を示す図であり、図8(b)は、磁気センサ6を側部から見た場合を示す図である。なお、ここでは、素子部にGMR素子を用い、このGMR素子には、各層の両側に電極を配置して膜内に電流を流す、いわゆる通常型のGMR素子を用いている。図8(a)に示すように、素子部7Aの両端には引き出し電極薄膜部86が設けられている。
本実施形態では、前述した図1の素子部におけるPIN層21の代わりに永久磁石層を用いている。そして、この永久磁性体部材を用いて、前述したPIN層などの磁化固定層とする構成を実現している。永久磁石層を用いた場合であっても、磁化固定層(永久磁石層・PIN層21)およびソフト層22の磁化方向を容易に設定することができる。また、用途によっては、Co−Fe等の比較的高保磁力膜で構成することも可能である。
図9に、本実施形態の素子部7A〜7DであるGMR素子の詳細な構成例を示す。
本実施形態のGMR素子は、基板81上に、例えばTaなどの下地層82が設けられ、その上層に、永久磁性体層83が積層される。この永久磁性体層83に用いられる永久磁石材料としてはPt−Fe、Baフェライト等のフェライト磁石、Sm−Co磁石、ネオジム磁石等の薄膜などが適する。永久磁性体層83の上層には、Cu、Alのような非磁性金属などを用いた非磁性金属層84、Fe−Coなどで構成されるソフト層85が積層される。また、各層の両側に引き出し電極薄膜部である電極部86が設けられている。
このようなGMR素子の構成において、ソフト層84の磁化状態によって電子の流れが変わることから、電気抵抗の変化として、ソフト層84の磁界変化を引き起こす、検知対象磁界を検知するものである。なお、本実施形態においても傾斜面に各膜構成を形成する。その上で、実効的な磁界強度が膜面に対して強度が増す効果を用いて、磁界を検知させるものである。
また、各素子部2A〜4AはGMR素子に限定されず、図10に示すようなTMR素子や縦型GMR素子を用いることも可能である。
TMR素子としては、図10(a)に示すように、基板81上に、例えば、例えばTaなどの下地層82が設けられ、その上層に、永久磁性体層83が積層される。永久磁性体層83の上層には、SiO2などの絶縁材量で構成される絶縁層84、Ni−Feのようなフリー磁性層88を積層する。そしてこの順番で積層された各層に電極部86を設ける。一方の電極部86をフリー磁性層88の上部に配置し、もう一方の電極部86を下地層82および永久磁性体層83の側部に配置して、電流を膜面に垂直に流す構成となっている。
一方、縦型GMR素子としては、図10(b)に示すような構成となっており、前述したTMR素子の絶縁層87が、Cu、Alのような非磁性金属などを用いた非磁性金属層84にて構成される。
その際に、例えば、キュリー温度近傍まで温度を上げることで、保磁力を下げることとしてもよい。この場合、PIN層として用いた永久磁性体層83の着磁と着磁方向を任意に設定することができる。また例えば、キュリー温度の異なる材料を個別に配置することでも着磁方向を設定することが可能となり、これによってPIN層の磁化方向を変えて設定することができる。
永久磁性体層83は保磁力が十分大きければよく、また、外部磁界での磁化反転がしにくい薄膜形状であることなどから、長期にわたって一方向に磁化が向くような構成とすることができる。
一方これに対して、90度方向角度を持たせてソフト層84の磁化容易方向を設定することで、例えば、地磁気程度の弱い磁界から各種センサのように数10Oeを検知するような構成まで、ほぼ、直線的な検知特性を有するセンサを実現することが可能となる。
また、各素子部7A〜7Dの成膜時やアニール時に着磁用磁場を印加し、その方向によって磁場が決まることになるが、温度条件や磁界の方向などの条件を設定することで、複数の所望の方向への着磁が可能となる。この場合には、磁化固定層が薄膜であることを利用して、この薄膜の磁化固定層が有する法線方向に殆ど磁化を持たせずに、かつ、この磁化を殆ど持たない法線方向を複数有する(多軸化する)ことができるのが、本実施形態の特徴である。
ここで、本実施形態の磁気センサ6に用いられる磁気抵抗効果素子の形成方法について説明する。
図11は、磁気センサ6の形成方法を示すフローチャートである。なお、本実施形態においては、基板上に所望の傾斜面が形成されていることとする。
まず、基板上に予め形成された傾斜面に対し、所望の層構成を有する素子の各膜を成膜する(ステップS201)。成膜される素子の各膜(層)としては、前述した図9、図10などの層構成が挙げられる。次に、成膜された各層にフォトリソ工程によってパターン形状を形成する(ステップS202)。そしてパターニングされた素子に保護層を形成する(ステップS203)。
ここで、磁場中アニール処理を施す(ステップS204)。このとき、磁場印加方向は、基板の傾斜面に対して垂直以外の方向になるように形成する。そしてさらに、温度をキュリー温度近傍まで下げることによって磁界強度を変更したり、アニール処理に基づき素子が徐々に冷却されることで温度が変更されることにより、永久磁性体層であるPIN層の方向が確定する(ステップS205)。
PIN層の磁化方向が確定した後、さらに、再度磁場中アニール処理を施す(ステップS206)。今回の磁場印加方向は、基板面に対して平行になるように印加する。そして、アニール処理に基づき素子が徐々に冷却されるので、温度が変更され、今度はソフト層の磁化容易方向が確定する(ステップS207)。このときPIN層の磁化方向は、前述のステップS205で確定しているのでその方向は変更されない。
さらに、磁界を吸収するガイドの役割を果たすものとして、素子部の近傍に磁性体を配置することも可能である。この場合には、薄膜、厚膜、バルク材のいずれを用いるとしてもよい。また、この磁性体(磁界吸収ガイド)はその性能上特に問題が無ければ、素子部の形成後もそのまま配置してもかまわない。また、検知上何らかの問題がある場合には、予めこの磁性体を取り外しやすい形で配置するようにすればよい。このようにして、PIN層の磁化方向を固定することができる。
図12は、磁気センサ1の素子部2Aの近傍に、磁界流入補助部材9を設けた場合を示す図である。図12(a)は上部から見た場合を示す図であり、図12(b)は側面から見た場合を示す断面図である。なお、図12中では、素子部2Aの近傍にのみ磁界流入補助部材9が設けられているが、素子部2B〜2D近傍にも磁界流入補助部材9が配置されていることとする。
また一方、磁界を局所的に発生させるものとして、素子部の近傍に永久磁性体などの磁界発生部材を配置することも可能である。またこの際、磁界発生部材を配置することと同時に、さらに外部から磁界を印加することとしてもよいし、磁場印加用の配線部材を配置することとしてもよい。このようにして、PIN層の磁化方向を固定することができる。
磁界発生部材は、前述した磁性体と同様に、その性能上特に問題が無ければ、素子部の形成後もそのまま配置してもかまわない。また、検知上何らかの問題がある場合には、予めこの磁性体を取り外しやすい形で配置するようにすればよい。なお、実際に磁界発生部材を配置する場合には、前述した図12における磁界流入補助部材9の代わりに、磁界発生部材を配置すればよい。
このように本実施形態では、素子部の近傍に磁界吸収ガイドたる磁性体や磁界発生部材を配置して、磁化方向を設定することが可能である。また、真空中において素子部に熱を加えることで、PIN層の磁化方向の固定を行うことができるようになる。また、永久磁石部材のような多軸方向への印加が可能なもので構成された治具を、各素子部近傍の各位置に配置することにより、十分、所望の微小な磁化領域を膜面内に設定することが可能となる。
また、真空中において素子部に熱を加えるときに、熱源としてレーザを用いることもできる。このとき、磁界を与える方法としては、複数の方向に時間を変えて磁界を与えていく方法や、全方向に均一に磁界を与えて所望の素子部がレーザにより加熱されているときのみに、該素子部の方向に磁界を与える方法や、一度に不均一磁場を与える方法などが考えられる。本実施形態の磁化固定層は薄膜であるので、外部からの発熱源で局所的に発熱させることは容易である。
また、熱源を吸収するガイドとして、素子部の近傍に、熱容量が大きくかつ熱伝導が小さな材料を配置することとしてもよい。このとき、加熱方法としては、外部から全体的に熱を与える方法や、発熱用部材を配置する方法などが考えられる。真空中において、単に熱を加えること以外に、瞬間的に加熱後徐々に冷却することで十分にPIN層の磁化方向の固定ができる条件では、酸化の影響を極力排除することができる。したがって、大気または若干減圧程度の条件下でも所望の着磁を行うことができる。
また、各素子部の位置での昇温時に合わせて、所望の方向へ外部より磁場印加を行うことで、それぞれの素子部の位置における磁化方向を自由に設定することが可能となる。永久磁石部材のような多軸方向への印加が可能なもので構成された治具を、各素子部近傍の各位置に配置することにより、十分、所望の微小な磁化領域を膜面内に設定することが可能となる。この場合のメリットとしては、プロセス時間を十分に低減することが可能となる点である。
図13に素子部を局所的に加熱した場合を示す。この図13に示すように、磁気センサ1の素子部2A近傍を局所的に加熱している。一方、素子部2Cについては予めPIN層の磁化方向が設定されており、加熱されないこととする。さらに、平面に配置した(従来技術である)2E(代表して表示したが、適宜の方向に配置可能)を2Cの近傍に配置した。例えば、平面に配置された2Eと2Cとの差動をとる等で、その軸の検知をよりノイズが低い状態で検知することが可能となる。なお、2Eは必須ではない。また、素子部2B,2Dについては図示を省略する。
このように、素子部2Aについてはピンポイントで加熱されているので、方向決定用の外部磁界を所望の方向へと向けることで、素子部2A磁化方向を決定することができる。その一方で、素子部2Cについては予めPIN層の磁化方向が設定されており、かつ加熱もされていないので、磁化方向は変化しないことになる。
このように、磁化方向を決定するための外部磁界方向を所望の方向へと向けることで、磁化方向の決定容易化が可能となる。また、実効磁界強度の増強ができるので、磁界発生装置の小型化が可能となる。
また、本実施形態では、形成される素子部が予め傾斜面を有することとしてもよい。この場合、素子部の構成として一部に傾斜面をもつことで、実質上、多軸方向の磁気検知が可能となり、かつ、その検知精度はさらに微細化に適する。この場合、アニール用磁化方向は平面方向においての角度を持たせて、磁界方向が分かれる条件に設定している。
そして、反強磁性部を成膜した後に、フォトリソ手法を併用して斜面を形成する。さらにこの後、センサからレジストを除去・分離して、アニールを行う。この磁場中アニールは分離前でもPIN層に関しては有効であり、また、ソフト層に関しても精度が必要ない場合には有効である。
このようにして形成された素子近傍にCo−Fe等の磁性体を配置することで、磁化方向を一軸に設定したPIN層においても、PIN層の界面においては磁界の射影分の磁化量を受けて、その方向に磁化の向きを固定させることが可能となる。その際に、磁性薄膜内に磁束が面内で通過しやすいという外部磁界のガイドの効果も利用することができる。
その後の形成方法は、前述した実施形態と同様にスピンバルブ型のTMR素子などを形成することが可能である。なお、保護層としては、ポリイミドなどの有機材やSiO2、Si34などの無機材料を設けてから、所望の場所でコンタクトホールを形成した後に、上記の構成を実現させることも可能である。
また例えば、反強磁性の下地部分をメサ状に加工した後、その上に反強磁性薄膜を配置させて、さらに強磁性薄膜を配置させるなどの構成でもよい。このような積層構成の後、TMR型やGMR型のスピンバルブ構成とすることで、センサを構成することが可能となる。
図14は、上述した本実施形態の素子部が予め傾斜面を有する場合を示す図である。図14では、素子部が傾斜面を有する構成として、その形成時にメサ加工を施している。図14(a)は、素子部を上部から見た図であり、図14(b)は、素子部を側面から見た場合の断面図であり、図14(c)は、図14(a)に示した破線の箇所を分離した後の、素子部の構成を示す断面図である。
図14(b)中の素子部は、平面基板131上に下地層132を成膜後、メサ加工してTMR素子を形成した例を示した図である。この図14(b)に示すように、平面基板131上に下地層132を成膜してメサ加工を施した後、反強磁性体層133、磁性体層134、絶縁層135、ソフト層136を順次積層していく。このようにして順次積層されたTMR素子である素子部は、フォトリソ工程によりレジストが除去された後に保護層137が成膜され、最終的には図14(c)に示すような形状に形成される。
また、下地層132の成膜後にメサ加工を行わずに、PIN層(反強磁性体層133および磁性体層134)や反強磁性層133でメサ加工することとしてもよい。さらには、傾斜面をソフト層136に構成するような、逆層構成とすることも可能である。
ここで、図14に示した本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法について説明する。
図15は、磁気センサをメサ形状に形成する場合の形成方法を示すフローチャートである。
まず、基板上に下地膜を形成した後にメサ形状を形成し、メサ形状に形成された下地層の傾斜面に対して所望の層構成を有する素子の各膜を成膜する(ステップS301)。次に、成膜された各層にフォトリソ工程によってパターン形状を形成し、レジストを除去・分離する(ステップS302)。そしてパターニングされた素子に保護層を形成する(ステップS303)。
ここで、磁場中アニール処理を施す(ステップS304)。このとき、磁場印加方向は、基板の傾斜面に対して垂直以外の方向になるように形成する。そしてさらに、温度をキュリー温度近傍まで下げることによって磁界強度を変更したり、アニール処理に基づき素子が徐々に冷却されることで温度が変更されることにより、PIN層の磁化方向が確定する(ステップS305)。
PIN層の磁化方向が確定した後、さらに、再度磁場中アニール処理を施す(ステップS306)。今回の磁場印加方向は、基板面に対して平行になるように印加する。そして、アニール処理に基づき素子が徐々に冷却されるので、温度が変更され、今度はソフト層の磁化容易方向が確定する(ステップS307)。このときPIN層の磁化方向は、前述のステップS205で確定しているのでその方向は変更されない。
このように本実施形態の磁気抵抗効果素子を形成することで、センサを一層小型化することが可能となる。
さらに、本実施形態では、磁気抵抗効果素子の基板にフレキシブルな基板を用いることも可能である。図16および図17は、フレキシブル基板を有する磁気センサの層構成を模式的に示す図である。
図16に示すように、本実施形態の磁気抵抗効果素子の層構成としては、フレキシブル基板151上に、Taなどの下地層152、Fe−Niのような反強磁性体層153、Co−Fe層154、有機超薄膜層155、ソフト層156が順次積層されている。
また、図17(a)に示すように、フレキシブル基板151上に、磁性金属(無機)層157a,157bを設け、両磁性金属層157間に有機超薄膜155を形成するように積層してもよい。さらには、図17(b)に示すように、フレキシブル基板151上に、磁性金属(無機)層157a、無機超薄膜層158、有機超薄膜層155、磁性金属(無機)層157bの順に積層することとしてもよい。
このように、磁気センサ全体をフレキシブルな基板で構成したり、素子の一部をフレキシブルな所に配置することで、基板自体の動きなどを自由に検知できるものとすることが可能となる。また、フレキシブルな基板においても予め感知軸を多数設けることで、精度よく検知することが可能となる。したがって、可動部品などへの適用の際に有効な手段となる。
以上、本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子の基板によれば、小型かつ高性能で多軸方向の検知が可能な磁気センサを形成することができる。また、磁気抵抗素子内にて複数の磁化方向を形成できるので、センサをさらに小型化することができる。さらには、素子の基板にフレキシブル基板を用いるので、壊れにくい、また、生体向けに使いやすい。
本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法、磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効果素子の基板は、画像処理演算素子としても使用可能である。また、各種センサ、特に磁気センサを用いた製品分野へも応用可能である。
本実施形態の磁気抵抗効果素子の構成の一例を示す図である。 素子部のソフト層の膜面への磁界印加の角度の差に基づく実効磁界強度の差を示す図である。 ソフト層の膜面への磁界印加の角度を同一にして、ソフト層を構成する材料を異ならせた場合の実効磁界強度の差を示す図である。 図3と同一の条件下で、さらに磁界の設定を変化させた場合を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子であるTMR素子の一例を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子であるGMR素子の一例を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法を示すフローチャートである。 本実施形態の磁気抵抗効果素子に永久磁石層を用いた場合の磁化方向を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子に永久磁石層を用いた場合のGMR素子の構成を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子に永久磁石層を用いた場合のTMR素子および他のGMR素子の構成を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子に永久磁石層を用いた場合の磁気抵抗効果素子の形成方法を示すフローチャートである。 本実施形態の磁気抵抗効果素子近傍に磁界流入補助部材を配置した場合を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子を局所的に加熱した場合を示す図である。 メサ加工を施して形成した本実施形態の磁気抵抗効果素子を示す図である。 メサ加工を施して形成した本実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子にフレキシブル基板を用いた場合の層構成を示す図である。 本実施形態の磁気抵抗効果素子にフレキシブル基板を用いた場合の他の層構成を示す図である。
符号の説明
1,6 磁気センサ
2A〜2D,7A〜7D 素子部
21,36 ソフト層
22,34 PIN層
23,35 絶縁層
31,41 基板
32,42 反強磁性層
33,43 磁性層
44 非金属磁性層
45 フリー磁性層
46,86 電極部
9 磁界流入補助部材

Claims (19)

  1. 外部からの磁界に応じて磁化が変動するソフト層と、磁性体層と反強磁性体層とを有し前記磁化が固定された磁化固定層とを備え、前記ソフト層の有する磁化方向と前記磁化固定層の有する磁化方向との相対角度によって、電気伝導が変化して磁気抵抗効果を生じさせる磁気抵抗効果素子の形成方法であって、
    前記磁化固定層を薄膜にて形成する薄膜形成工程と、
    前記磁化固定層の膜面方向以外の方向から膜面方向へと磁界を着磁して、磁化方向を形成する着磁工程を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子の形成方法。
  2. 前記着磁工程は、
    前記磁気抵抗効果素子の各部ごとに、前記磁界のベクトル方向と磁界強度が異なるように着磁して、前記磁化方向を形成することを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  3. 前記着磁工程は、前記磁化固定層の前記磁化方向を多軸化することを特徴とする請求項1または2記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  4. 前記磁化固定層は、高保磁力を有する部材で構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  5. 前記磁化固定層は、前記磁性層と前記反強磁性層との界面にて交換結合磁界を印加して磁化状態を固定するスピンバルブ構造を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  6. 前記磁化固定層に、前記磁化方向を固定するための補助磁界を発生させる補助磁界発生工程をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  7. 前記補助磁界発生工程は、局所的に前記磁界を発生させることを特徴とする請求項6記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  8. 前記磁化固定層に、前記磁化方向を固定するための加熱工程をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  9. 前記加熱工程は、前記磁気抵抗効果素子を局所的に加熱することを特徴とする請求項8記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  10. 前記反強磁性体層に傾斜面を形成する第1の傾斜面形成工程を有し、
    前記磁性体層は前記反強磁性体層上を、前記傾斜面を有するように被覆することを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  11. 前記磁気抵抗効果素子の基板上に、予め傾斜面を有する膜領域を形成する第2の傾斜面形成工程を有し、
    前記膜領域上に、下地層を含む前記反強磁性体層を積層することを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  12. 前記磁気抵抗効果素子の基板上に、メサ形状の下地層を設けて傾斜面を形成する第3の傾斜面形成工程を有し、
    前記磁気抵抗効果素子を構成する各層を、前記メサ形状を有するように順次積層することを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  13. 前記磁気抵抗効果素子の基板上に、窪地形状の下地層を設けて傾斜面を形成する第4の傾斜面形成工程を有し、
    前記磁気抵抗効果素子を構成する各層を、前記窪地形状を有するように順次積層することを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  14. 前記磁気抵抗効果素子は、巨大磁気抵抗効果素子またはトンネル磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  15. 前記薄膜形成工程にて形成される前記磁化固定層の膜厚は、1μm以下であることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
  16. 請求項1から15のいずれか1項記載の磁気抵抗効果素子の形成方法を用いて形成されたことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  17. 請求項16記載の磁気抵抗効果素子に用いられる基板であって、3次元構造を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子の基板。
  18. 前記基板はSiにて構成され、異方性エッチングにより形成されたことを特徴とする請求項17記載の磁気抵抗効果素子の基板。
  19. 前記基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項17または18記載の磁気抵抗効果素子の基板。
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