JP5853253B2 - 間仕切壁の取付構造 - Google Patents

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本発明は、室内の床と天井との間に設けられて室内を仕切る間仕切壁の取付構造に関する。
従来から、建物内の室内空間を仕切るために間仕切り壁を利用することは良く知られている。建物内の間取りは、家族構成の相違やライフスタイルの相違により家族毎に種々異なる。同一家族においても子供の成長等により必要とする間取りは変化する。結果として建物を提供する場合には多数の種類の間取りが必要となってくる。
一方、建物の建築において建築確認申請時に提出する構造計算書等の作成に必要な構造計算では、所定の耐震性能基準を満たす必要がある。
一般的に、地震力や風圧力は水平力として各階の重心又は図心位置に作用する。水平方向(同一階層)において水平力を負担する間仕切壁が部分的に集中すると、剛性の中心位置(剛心又は図心)と、重心位置とがずれてくる場合がある。この剛心と重心との位置にずれがあると、剛心と重心との間に偶力が生じ、建物にねじりモーメントが作用する。また、上下方向の階の剛性のばらつきが大きいと剛性の低い階に応力が集中する。
そこで、構造躯体の水平方向の変位が、間仕切壁に伝わらないように間仕切壁の上端を長手方向に沿って移動することができるようにすることで、間仕切壁が水平力を負担しないようしたものが検討されている(たとえば、特許文献1)。
特許文献1に示すような間仕切壁は床に固定されて天井に対しては可動するため、間仕切壁が水平方向からの力を支える耐力壁として作用しない。この間仕切壁は建物の剛性や剛心の位置に影響を及ぼす要素とならない。すなわち、間仕切壁の配置が建物の耐震性能に影響を及ぼさないことになる。仮に間仕切壁が偏在したとしても建物の剛性に偏りが発生しないため、建物の耐震性能を低下させることにならない。
特開2012−97519号公報
特許文献1に示す従来の技術では、間仕切壁が天井には固定されておらず所定範囲で移動可能となっているが、床に対して固定されている。この間仕切壁は上端が可動可能であるため、間仕切壁を下端でのみ床で強固に固定する必要があり、下枠部材を床に対して埋め込んだ状態(図1)で固定し、この床に埋め込んだ下枠部材等に対して間仕切壁の面材を釘等により固定している。
一方、上述したように種々の自由な間取りを形成するためには、間仕切壁の位置を自由に変更する必要がある。しかし、上述したような従来技術では、間仕切壁の下端を強固に固定した箇所を取り外すとともに床に埋め込んだ下枠部材を取り外してフラットな床を設けることは容易ではなく、間仕切壁の配置の変更は容易ではなかったという問題点があった。
特にバリアフリーのフラットな床が要望されている場合には、上述したような床側に間仕切壁を固定したときの配置の変更には困難を伴い、間取りを自由に設定することが難しいものとなる。
請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、間仕切壁の配置に伴う剛性の偏りを考慮しなくても良くなり、自由な間仕切壁の配置ができる上に間仕切壁の配置の変更も容易な間仕切壁の取付構造を提供することを目的とする。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、地震力等により間仕切壁が移動するような場合でも簡単な構造で床が間仕切壁と連動して移動するようなことが抑えられる間仕切壁の取付構造を提供することを目的とする。
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の目的に加え、間仕切壁を床に対してスムーズに移動させることができる間仕切壁の取付構造を提供することを目的とする。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。すなわち、三角形の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられている3本のフレーム部材50からなる三角形構造体40が複数個、隙間なく立体的に連設されることにより環状に形成された層構造部Lを複数層、積み重ねた階層構造によりドーム状に形成されているとともに、最下層の前記層構造部Lの上端付近の位置に2階の床650が設けられているドーム状構造物10において、少なくとも前記2階の室内の床650と、複数の三角形構造体40が連設されることで半球状を形成している天井660との間に設けられて室内を仕切る間仕切壁600の取付構造であって、前記間仕切壁600は、前記天井660を形成している前記複数の三角形構造体40と整合するように形成されることで、該天井660の下面に沿って配置される上枠630と、前記2階の床650の上面に沿って水平方向に配置される下枠610と、鉛直方向に沿って配置されて前記上枠630から前記下枠610に渡された壁面645とを備え、前記上枠630は前記天井660に吊り下げられた状態で強固に固定され移動が制限されるとともに前記下枠610は前記床650に対し移動可能に当接していることを特徴とする。
ここで、「前記下枠610は前記床650に対し移動可能に当接し」とは、前記下枠610が床650に対して当接していて強固には固定されていないから、下枠610が床650に対し相対的に移動可能な状態であることを意味する。なお、その移動方向は、少なくとも横方向(水平方向)であって、下枠610の長手方向に移動可能な状態であることが望ましい。
また、「壁面645」は、面状体に限定されるものではなく、一部に開口を有するものでもよく、最終的な仕上げは自由なものである。壁面645が「前記上枠630から前記下枠610に渡された」とは、壁面645が上枠630と下枠610との間に渡されて両者の間の全部又は一部を覆っている状態を意味する。また、この壁面645は、上枠630及び下枠610に直接、固定されてもよいが、それに限定されるものではない。たとえば上枠630と下枠610との間に鉛直方向に立設する縦枠640が形成され、この縦枠640に壁面645が固定されるような構造でもよい。
ここで、間仕切壁が天井及び床の両方に固定されて水平方向の力に抵抗する能力をもつ壁、いわゆる耐力壁に相当する場合には、耐震性に関する構造計算において、当該間仕切壁の配置を考慮した状態の建物全体の構造計算を実施する必要がある。かかる場合、間仕切壁以外の建物の構成が同一であって、間仕切壁の配置のみが異なる建物に対しても、その間仕切壁の配置を考慮した建物全体の構造計算を別途行う必要が生ずる。
それに対して、本発明では、間仕切壁600の上枠630は天井660に固定され、下枠610は床650に対して移動可能に取り付けられている。このため、間仕切壁600は天井660から吊り下げられた状態と略同様の状態になる。この吊り下げられた状態と同様の間仕切壁600は、地震時に発生する水平方向の力を天井660と床650との間で伝達しないことになり、水平方向の力に抵抗する能力を持たない非耐力壁となる。このため、当該間仕切壁600の配置が異なっても、当該建物の耐震強度に対して影響を及ぼさないものとなる。
このため、間仕切壁600の配置に伴う剛性の偏りを構造計算に考慮しなくても良くなり、自由な間仕切壁600の配置ができる。
また、間仕切壁600の上枠630は天井660に固定されるとともに下枠610は床650に対し移動可能に取り付けられている。ここで間仕切壁の下端を床側に固定状態にした場合と比較して、間仕切壁600の下端を床650に可動状態にしている方が、間仕切壁600を設けていない元のフラットな床650の状態に比較的簡単に戻すことができる。すなわち、間仕切壁の下端を床に固定するものと比較して、間仕切壁600の配置を容易に変更することができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記下枠610にはその長手方向に沿って長孔612が設けられ、前記長孔612には前記下枠610と前記床650とを締結する締結具614が挿通され、前記長孔612に挿通された前記締結具614により前記下枠610と前記床650とが締結されることで、前記下枠610が前記長孔612の範囲内で前記長手方向へ移動可能に当接していることを特徴とする。
ここで、「下枠610にはその長手方向に沿って長孔612が設けられ」とは、下枠610の長手方向と、長孔612の長手方向とが平行となるように形成されていることを意味する。なお、長孔612の長手方向とは、長径及び短径を有して略楕円状に開口する長孔612の長径と平行な方向を意味する。
また、「前記下枠610が前記長孔612の範囲内で前記長手方向へ移動可能」とは、下枠610が長孔612の長手方向(いわゆる長径方向)の長さの範囲内の長さで下枠610の長手方向に移動可能であることを意味する。
本発明では、下枠610に設けた長孔612が下枠610の長手方向に沿って設けられている。この長孔612に締結具614が挿通され、この締結具614により下枠610と床650とが締め付けられている。下枠610と床650とは締結具614により上下方向に締め付けられているだけで、水平方向に移動できないように固定されているものではない。長孔612に挿通された締結具614が長孔612の内部で移動できる範囲内で、下枠610と床650とが相対的に移動可能な状態となる。
このため、地震力等の水平方向の力により天井660に水平方向の力が作用し、その天井66に固定された間仕切壁600に水平方向の力が加わると、下枠610は床650に対して長孔612の長手方向に沿って長孔612の範囲内で移動する。
これにより、間仕切壁600が下枠610の長手方向に対して移動するような場合でも、床650が間仕切壁600と連動して移動することが抑えられる。
結果として、この間仕切壁600は、上述したような簡単な構造で建築における地震や風などの水平方向の力(横からの力)に抵抗する能力をもつ壁(耐力壁)とはならないことになる。本発明では、間仕切壁600がそのような耐力壁に相当しないことにより間仕切壁600の配置に影響されることなく、耐震設計における建物の構造計算を実施することができる。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、前記長孔612の幅が前記締結具614の径よりも大きいことを特徴とする。
ここで、「長孔612の幅」とは、長孔612の長手方向(いわゆる長径方向)に対して直交する方向(いわゆる短径方向)の長孔612の幅を意味する。
長孔612の幅が締結具614の径より大きいことで、長孔612の幅と締結具614の径との間に隙間(遊び)が形成される。このため、地震力等により建物に加わる水平方向の力が長孔612の長手方向に対して平行でない場合にも、締結具614と長孔612との間の摩擦力が大きくなって締結具614が長孔612の途中で引っ掛かるようなことを抑えることができる。
したがって、下枠610を床650に対してスムーズに移動させることができ、間仕切壁600が水平方向の力に抵抗する能力を持つ耐力壁とならないようにすることができる。
結果として、間仕切壁600を床650に対してスムーズに移動させることができ、間仕切壁600を確実に非耐力壁にすることができる。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、間仕切壁の配置に伴う剛性の偏りを考慮しなくても良くなり、自由な間仕切壁の配置ができる上に間仕切壁の配置の変更も容易な間仕切壁の取付構造を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、地震力等により間仕切壁が移動するような場合でも簡単な構造で床が間仕切壁と連動して移動するようなことが抑えられる間仕切壁の取付構造を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項2記載の発明の効果に加え、間仕切壁を床に対してスムーズに移動させることができる間仕切壁の取付構造を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、ドーム状構造物の三角形構造体を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、ドーム状構造物の三角形構造体を示す外観側面図である。 本発明の実施の形態であって、ドーム状構造物の三角形構造体を示す外観平面図である。 本発明の実施の形態であって、ドーム状構造物における主柱及び梁の位置を示す概略側面図である。 本発明の実施の形態であって、ドーム状構造物の2階の床における主柱、中心梁受部材、ビームフレーム部材、梁、根太の配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態であって、間仕切壁を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態であって、(a)長孔に設けた締結具の図6のAA断面図、(b)長孔に設けた締結具の図6のBB断面図である。 本発明の実施の形態であって、間仕切壁を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態であって、ドーム状構造物における間仕切壁の取付構造を示す概念図である。
図1、図2及び図3に示すように、第1の実施の形態に係るドーム状構造物10には、周囲をドーム状(半球状)に覆うドーム壁520が設けられている。
前記ドーム壁520は、三角形の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられている3本のフレーム部材50からなる三角形構造体40が複数個、隙間なく立体的に連設されることによりドーム状に形成されている。
このドーム壁520の頂部には、キューポラ400が設けられている。このキューポラ400は、ドーム壁520の5角形の頂上部分から立ち上がる五角筒状の立設壁420と、この立設壁420の頂部間を覆う屋根440とを有している。
なお、本実施の形態に係るドーム状構造物10は、キューポラ400を有するものに限定されるものではなく、キューポラ400を有さないドーム状構造物10にも適用することができる。
キューポラ400の立設壁420は、五角形の縁から上方に向かって長方形状のものが5個、立設することにより全体として五角筒状に形成されている。
キューポラ400の屋根440は、5個の三角形構造体40を隙間なく五角錐状に組み合わせたものである。
前記ドーム状構造物10は、三角形構造体40を隙間なく連設することにより環状に形成された層構造部Lを5層、積み重ねた階層構造により形成されている。
前記層構造部Lは、最上部に位置する構造部であって同一の球に内接する5個の三角形構造体40を隙間なく五角錐状に組み合わせた形状の天井部分としての第1構造部11を有している。この第1構造部11の天井部分の上面には、五角筒状のキューポラ400が載置されたような状態で固定されている。
そして、層構造部Lは、第1構造部11の立設壁420の下側に第1構造部11とは隙間なく連設されるものであって同一の球に内接する15個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第2構造部12を有している。そして、層構造部Lは、第2構造部12の下側に第2構造部12とは隙間なく連設されるものであって同一の球に内接する25個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第3構造部13を有している。そして、層構造部Lは第3構造部13の下側に第3構造部13とは隙間なく連設されるものであって同一の球に内接する30個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第4構造部14を有している。そして、層構造部Lは、第4構造部14の下側に第4構造部14とは隙間なく連設されるものであって30個の三角形構造体40を隙間なく環状に組み合わせた形状の第5構造部15を有している。この第5構造部15はコンクリートからなる基礎30(図2参照)の上に固定されている。なお、三角形構造体40の個数は、上述したものに限定されるものではない。具体的にはたとえば第5構造部15に大きな出入り口や開口窓や当該三角形構造体40の室内を拡張する部屋等を設けるような場合には、隣接する複数(たとえば3個)の三角形構造体40を設けずにそのような機能を有するものを拡張して形成してもよい。
本実施の形態では、第2構造部12から第5構造部15までにおいて、同一階層の三角形構造体40は、下側に2つの頂点を有するとともに上側に1つの頂点が配置される順三角形構造体42と、下側に1つの頂点を有するとともに上側に2つの頂点が配置される逆三角形構造体41との2種類の三角形構造体40を有する。順三角形構造体42は、三角形の頂点のみで上層と接するものであり、逆三角形構造体41は、三角形の辺をもって上層と接するものである。すなわち、逆三角形構造体41は、いわゆる「逆三角形」となっている。そして、第2構造部12から第5構造部15までの同一階層の層構造部Lとして、順三角形構造体42と逆三角形構造体41とが円周上に交互に配置された交互層構造部20が形成されている(図2参照)。そして、第1構造部11では、5個の順三角形構造体42によって形成され、その上に立設壁420及び屋根440からなるキューポラ400が固定されている。
本実施の形態では、第1構造部12から第4構造部14までは半径Rの球に内接する多数の三角形構造体40から構成されている。また、第5構造部15は同一の円柱に内接する多数の三角形構造体40から構成されている。
前記ドーム状構造物10は、フレーム部材50の端部同士を連結するとともに三角形構造体40の三角形の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられている固定手段70としてのコネクタ71を備えている。
そして、各三角形構造体40の各辺に相当する位置にそれぞれ設けたフレーム部材50と各三角形構造体40の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けた固定手段70としてのコネクタ71とから、図1に示すドーム状のトラス骨格が構築されている。そして、このドーム状のトラス骨格がドーム状構造物10の構造躯体となる。
前記コネクタ71の材質は金属であり、フレーム部材50の材質は木質である。もちろん、コネクタ71及びフレーム部材50の材質はこれに限定されるものではなく、木質、金属、合成樹脂等の他の材質を採用することもでき、また、これらの材質を組み合わせたものでもよい。
前記第5構造部15の下端に設けられるコネクタ71をベースコネクタ72とする。このベースコネクタ72は、第5構造部15の下端の頂点に集まるフレーム部材50の端部同士を連結するためのものである。また、ベースコネクタ72は、2本のフレーム部材50の端部同士を連結するための部材として機能するとともに、トラス骨格を基礎に接合するための部材としても機能する。
前記第4構造部14と第5構造部15との境界線上に設けられるコネクタ71をビームコネクタ73とする。前記ビームコネクタ73は、第4構造部14と第5構造部15との境界線上の頂点に集まる6本のフレーム部材50の端部同士を連結するためのものである。
前記ベースコネクタ72及びビームコネクタ73以外のコネクタ71であって、5本のフレーム部材50の端部が集まる位置(5個の三角形構造体40の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタ71を5アームコネクタ74とする。この5アームコネクタ74は、その位置に集まる5本のフレーム部材50の端部同士を連結するためのものである。
前記ベースコネクタ72及びビームコネクタ73以外のコネクタ71であって、6本のフレーム部材50の端部が集まる位置(6個の三角形構造体40の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタ71を6アームコネクタ75とする。この6アームコネクタ75は、その位置に集まる6本のフレーム部材50の端部同士を連結するためのものである。なお、ドーム壁520上部の第1構造部11の五角形の各頂点部分には、この6アームコネクタ75が配置されてある。また、屋根440の五角形の中心部分には、この5アームコネクタ74が配置され、5個の三角形構造体40を形成する5本のフレーム部材50の端部が集まっている。
図4に示すように、本実施の形態では、第5構造部15の下端を基礎30との接合面とするとともに、第5構造部15の下端付近の位置に1階の床650を設け、第5構造部15の上端付近の位置に2階の床650を設けている。具体的には、第5構造部15の下端の位置に1階の床650を設け、第5構造部15の上端の位置に1階の天井660を設けている。さらに、第4構造部14の下端の位置に2階の床650を設け、第4構造部14から第1構造部11までの半球状の上面を2階の天井660としているものである(図9参照)。
ドーム状構造物10のトラス骨格の中心には、このドーム状構造物10の2階の床650を支える主柱700が立設されている。この主柱700は、下端が基礎30に固定されているとともに上端が第4構造部14と第5構造部15との境界線の高さまで至るように立設されている。
前記主柱700は、トラス骨格の中心に位置する基礎30に固定され、かつ、上端が第4構造部14と第5構造部15との境界線の高さまで至るように形成されている中心柱部材710と、この中心柱部材710における第4構造部14と第5構造部15との境界線の高さに対応する位置に固定されている中心梁受部材740とを備えている。
前記中心柱部材710は、トラス骨格の中心に位置する基礎30に固定される柱脚部材720と、下端が柱脚部材720に固定されるとともに上端が第4構造部14と第5構造部15との境界線の高さまでに至るように立設された柱本体部材730とを備えている。この柱本体部材730は、横断面形状が四角形であって木質からなる集成材を用いて形成され、前記柱脚部材720及び中心梁受部材740は、建築用の鋼材を用いて形成されている。
ドーム状構造物10の第4構造部14と第5構造部15との境界線上であって、ビームコネクタ73を結ぶフレーム部材50を、ビームフレーム部材52としている。このビームフレーム部材52は、全体としてドーム状構造物10の周囲に環状に形成されているものである。所定のビームフレーム部材52から主柱700の中心梁受部材740には、梁800が渡されている。この梁800の下面側が1階の天井660の位置となり、梁800の上面側が2階の床650の位置となるものである。
図5に示すように、前記梁800は、ビームフレーム部材52の中間部に固定可能な第1梁受部材810と、一端を中心梁受部材740に他端を第1梁受部材810にそれぞれ固定可能な複数の第1梁部材820と、隣接する第1梁部材820間に渡された第2梁受部材830と、一端を第2梁受部材830に他端を第1梁受部材810に固定可能な第2梁部材840とを備えている。
前記第1梁受部材810は、ビームフレーム部材52の中間位置に固定可能に形成されるとともに第1梁部材820及び第2梁部材840の端部を支持可能な梁受部材である。この第1梁受部材810は、建築用の鋼材を用いて形成されている。前記第1梁部材820、第2梁受部材830及び第2梁部材840は、木質からなるものである。
本実施の形態に係る間仕切壁600を設ける箇所の床650であって、梁800が設けられてない箇所には、間仕切壁600用の間仕切受部材670が形成されている。間仕切壁600の下の梁800又は間仕切受部材670に下枠610の長孔612を挿通した締結具614がねじ込まれることで、間仕切壁600の下枠610が床650に取り付けられている。
さらに図5に示すように、本実施の形態では、多数の根太802が第1梁部材820及び第2梁部材840間の上に架け渡されている。本実施の形態では、このように梁800間に架け渡した多数の根太802の上に2階の床650の下地用のパネル材が張られ、その上に2階の床650の仕上げ材が張られている。なお、根太802を形成していない部分の開口は、吹抜652となっているものであり、特に図示していないが吹抜652の一部には1階から2階へ上るための階段が形成される。
なお、梁800の配置は、図5に示すものに限定されるものではない。具体的には、例えば、吹抜652の割合が種々異なるようなものでもよく、また階段のみ設けてその他の吹抜652を設けないようにしてもよい。また2階を設けずに1階のみとして、間仕切壁600は第2構造部12や第3構造部13等の天井660から1階の床650にまで形成されるようにしてもよい。
図6に示すように、間仕切壁600は、ドーム状構造物10の室内の床650と天井660との間に設けられて室内を仕切るものである。図6に示す間仕切壁600は、1階に設けられているものであるが、間仕切壁600の上部を半球状の天井660に整合させることで当該ドーム状構造物10の2階にも設けられているものである(図9参照)。
前記間仕切壁600は、天井660の下面に沿って配置される上枠630と、床650の上面に沿って水平方向に配置される下枠610と、鉛直方向に沿って配置されて下枠610及び上枠630を連結する連結部635としての縦枠640とを備えている。この縦枠640は、上枠630及び下枠610の両端間を連結する端縦枠641と、この端縦枠641間の間に位置して上枠630及び下枠610間を連結する中縦枠642とを備えている。
下枠610は床650に対して移動可能に取り付けられ、上枠630は天井660に対して移動できないように強固に固定されている。
具体的には、下枠610には間仕切壁600の長手方向に沿って長孔612が設けられている。この長孔612には下枠610と床650とを締結する締結具614が設けられている。この締結具614は、具体的には、木ねじ用のねじが周囲に切られた軸部622と当該軸部622の基端側に位置してナットタイプの頭部621とからなるコーチスクリュー616が使用されている(図7参照)。もちろん、締結具614は、これに限定されるものではなく、下枠610及び床650を移動可能な状態で締結することができるものであれば釘や木ねじやボルト及びナット等からなるものでもよい。
下枠610は、長孔612を介して締結具614としてのコーチスクリュー616により床650に移動可能に取り付けられている。
前記床650には、平板状の木質からなるパネル材としての面状体680である下面状体681が形成されている(図7、図8参照)。この下面状体681の下であって、間仕切壁600の下には、締結具614を支持するための木質からなる間仕切受部材670が形成されている(図7、図8参照)。なお、間仕切壁600を設ける位置に梁800がある場合には、間仕切受部材670の代わりに梁800が締結具614の支持に用いられている。
上枠630は、締結具614で天井660に固定されている。この天井660には、平板状のパネル材としての面状体680である上面状体682が形成され、この上面状体682の上であって、間仕切壁600の上には、間仕切受部材670が形成されている(図8参照)。なお、間仕切壁600を設ける位置に梁800がある場合には、間仕切受部材670の代わりに梁800が締結具614の支持に用いられている。
上枠630には、下枠610に設けた長孔612が形成されてなく、締結具614としてのコーチスクリュー616が、直接、上枠630、上面状体682及び間仕切受部材670(又は2階の床650の梁800)にねじ込まれている。したがって、天井660側では、上枠630、上面状体682及び間仕切受部材670(又は梁800)の3つがコーチスクリュー616を介して強固に固定されていることになる。
長孔612は下枠610の表面に略楕円状に開口するものであって、その長径方向が間仕切壁600の長手方向と平行となるように形成されている。したがって、下枠610は、長孔612の長手方向に沿って移動可能な状態で固定されていることになる。
間仕切壁600が仕切る各室内側には、板状の壁面645が固定されている。この壁面645が上枠630、縦枠640及び下枠610の端面にネジからなる固定具646(図8参照)で固定されることにより、間仕切壁600の内部には、壁面645、上枠630、縦枠640及び下枠610で囲まれる空間が形成される。この壁面645があることにより、間仕切壁600により仕切られる室内が分断されることになる。なお、固定具646は釘を使用してもよいものであり、また、接着剤を使用してもよい。
間仕切壁600の内部空間には、何も充填されていない空間である。なお、これに限定されるものではなく、繊維状のグラスウールからなる吸音断熱材等を充填してもよい。また、間仕切壁600の内部空間に複数の補強材を縦枠640間等に設けてもよい。
結果として間仕切壁600の下端の下枠610は床650に置いてあるだけの状態と略同様であり、この間仕切壁600は同一階層の天井660に吊り下げられた状態と略同様である。すなわち、この間仕切壁600は、地震力や風圧力の水平方向の力、いわゆる水平力に対しては、同一階層の天井660に吊り下げられたものと同様の変形挙動や作動をするものである。この間仕切壁600への地震力等による水平力は間仕切壁600を設けた階層の天井660に作用することになる。
図7に示すように、締結具614としてのコーチスクリュー616が長孔612に挿通されるとともにこのコーチスクリュー616の下端は下面状体681及び間仕切受部材670にねじ込まれている。このコーチスクリュー616の頭部621の下には、丸座金618が挟み込まれている。丸座金618の直径は、長孔612の短径方向の開口幅Pよりも大きく、かつ長孔612の長径方向の開口長さQよりも小さくなるように形成されている。また、コーチスクリュー616と長孔612との間の摩擦力が大きくならないようにコーチスクリュー616の軸部622の外径よりも長孔612の短径方向の開口幅Pが大きくなるように長孔612が開けられている。なお、締結具614は、長孔612の長手方向の開口長さQの略中央の位置で床650にねじ込まれている。
図8に示すように、間仕切壁600の下部の下枠610は、締結具614としてのコーチスクリュー616により長孔612を介して移動可能な状態で下面状体681及び間仕切受部材670に取り付けられている。間仕切壁600の上部の上枠630は、締結具614としてのコーチスクリュー616により天井660の上面状体682及び間仕切受部材670に対して移動が制限された状態(移動できない状態)となるように強固に固定されている。
前記間仕切壁600の両側面には、壁面645がネジからなる固定具646により固定されている。
図9に示すように、ドーム状構造物10の1階では、間仕切壁600の上部(具体的には上枠630)が1階の天井660に固定され、間仕切壁600の下部(具体的には下枠610)が1階の床650に対して移動可能な状態で取り付けられている。すなわち、1階の間仕切壁600は、1階の天井660に吊り下げられたものと同様の状態であって、地震力等による水平力は1階の天井660に作用する。
ドーム状構造物10の2階では、間仕切壁600の上部(具体的には上枠630)が2階の天井660に固定され、間仕切壁600の下部(具体的には下枠610)が2階の床650に対して移動可能な状態で取り付けられている。すなわち、2階の間仕切壁600は、2階の天井660に吊り下げられたものと同様の状態であって、地震力等による水平力は2階の天井660に作用する。
ドーム状構造物10の2階には、2階の床650からの高さが人間の腰程度の位置にあって、下部が床650に固定されるとともに上部が天井660には届かない越壁601が形成されている。この越壁601も間仕切壁600と同様に壁面、上枠、下枠及び縦枠を有している(図示せず)。特に図示していないが、この越壁601の下枠には間仕切壁600で説明したような前期長孔612が形成されておらず、越壁601の下枠は2階の床650に直接、コーチスクリュー616により強固に固定されている。すなわち、コーチスクリュー616が直接、下枠と、下面状体681と、間仕切受部材670とにねじ込まれてこれら三者が一体化された状態で固定されている。この越壁601における地震力等よる水平力は、直接、2階の床650に作用することになる。
また、1階の天井660には、天井660から床650の途中まで垂れ下がった垂れ壁602が形成されている。この垂れ壁602も、間仕切壁600と略同様の壁面、上枠、下枠及び縦枠等により形成されている(図示せず)。垂れ壁602の下枠は床650には全く連結されておらず、特に図示していないが垂れ壁602の上枠は締結具614としてのコーチスクリュー616により1階の天井660の上面状体682及び間仕切受部材670に固定されている。この垂れ壁602における地震力等による水平力は、直接、1階の天井660に作用することになる。
なお、ドーム状構造物10の2階に設けた間仕切壁600は2階の天井660が半球状であるため、間仕切壁600の上枠630は、その2階の天井660に形状に整合するように形成されている。具体的には、2階の天井660は、複数の三角形構造体40が連設されることで半球状を形成しているため、間仕切壁600の上枠630も、その複数の三角形構造体40の形状と整合するように形成されている。
(作用及び効果)
一般的に、壁の上端及び下端が天井及び床に固定されて地震力や風圧力の水平方向の力(水平力)を支える耐力壁は、その壁の上端及び下端の長手方向に沿って平行な水平方向の外力に対して抵抗力を有している。一方、壁の上端又は下端を自由端にして長手方向に沿って自由に移動することできるならば当該壁は当該方向に抵抗力を有さず、水平方向の力を支える耐力壁として作用しないことになる。
本実施の形態では、図8に示すように、間仕切壁600の上枠630は締結具614により天井660に対して強固に固定され移動が制限されている。間仕切壁600の下枠610は長孔612を介して床650に対して可動可能な状態で取り付けられているだけで、下枠610と床650とは強固に固定されていない。
具体的には、図7に示すように、下枠610の長孔612に挿通された締結具614が床650にねじ込まれ、締結具614の頭部621及び丸座金618と、床650にねじ込まれた軸部622との間で下枠610が挟み込まれている。締結具614の外径と長孔612との間には隙間(遊び)が設けてあり、その隙間の範囲内では地震力等の水平力によって下枠610が容易に可動する状態である。
長孔612の短径方向の幅と締結具614の径との間に隙間(遊び)が形成されているため、地震力等により建物に加わる水平方向の力が長孔612の長手方向に対して平行でない場合にも、締結具614と長孔612との間の摩擦力が大きくなって締結具614が長孔612の途中で引っ掛かるようなことを抑えることができる。
間仕切壁600の下枠610に設けた長孔612は、その長径方向が下枠610の長手方向と平行になるように開口されている。床650と下枠610とを締結する締結具614は長孔612に挿通されている。地震力等の水平力が天井660に加わると、天井660に固定されている間仕切壁600にも水平力が加わり、間仕切壁600の下枠610は長孔612の開口する範囲内で床650に対して相対的に変形移動する。
すなわち、この間仕切壁600は、地震力等の水平力に対しては、天井660から吊り下げられているものとして作動するとともに天井660から吊り下げられた状態と同様の変形挙動をすることになる。なお、間仕切壁600への鉛直方向の荷重に対しては、当該間仕切壁600の上枠630が天井660に固定され、その下枠610が床650に当接(着地)しているため、鉛直方向の荷重は上下階に伝わることになる。
間仕切壁600は水平力に対しては天井660から吊り下げられた状態と同様の変形挙動や作動をするため、長孔612の範囲内では間仕切壁600は地震時に発生する水平方向の力を天井660と床650との間で伝達しない。この間仕切壁600は、地震力等の水平力を伝達する耐力壁とはならず、水平方向の力に抵抗する能力を持たない非耐力壁となる。
すなわち、この間仕切壁600は、地震力や風圧力の水平方向の力(水平力)に抵抗する能力を持つ耐力壁として寄与しない2次部材という位置づけとなり、水平力に対して建物の水平剛性には寄与しないものとなる。
これにより、本実施の形態に係る間仕切壁600は、当該間仕切壁600の位置や方向等の配置が異なっても、当該建物の耐震強度に対して影響を及ぼさないものとなる。
このため、間仕切壁600の配置に伴う剛性の偏りを構造計算に考慮しなくても良くなり、自由な間仕切壁600の配置ができる。
また、間仕切壁600の上枠630は天井660に固定されるとともに下枠610は床650に対し移動可能に取り付けられている。ここで間仕切壁の上端を可動状態にし且つ下端を床側に強固に固定状態にした場合と比較して、本実施の形態のように間仕切壁600の上端を固定状態にし且つ間仕切壁600の下端を床650に可動状態にしている方が、間仕切壁600を設けていない元のフラットな床650の状態に比較的簡単に戻すことができる。すなわち、間仕切壁の下端を床に強固に固定するものと比較して、間仕切壁600の配置を容易に変更することができる。
上述した実施の形態で説明した間仕切壁600は、ドーム状構造物10に設けられているが、上述したような長孔612を有する間仕切壁600を取り付ける建物は、ドーム状構造物10に限定されるものではない。ドーム状構造物10以外の通常の建物における室内を仕切るための間仕切壁600にも、本実施の形態に係る間仕切壁600の取付構造を適用することができる。適用した場合には、ドーム状構造物10以外の通常の建物においても、上述したものと同様の作用及び効果を奏することができる。
なお、特に図示していないが、間仕切壁600の下枠610の下面と床650の上面との間に、発泡体状の合成樹脂や、繊維構造体等からなる緩衝材を設けてもよい。これにより、下枠610と床650との摩擦抵抗が減り下枠610の移動をよりスムーズなものにすることができる。また、取付施工時には、この緩衝材がスペーサーとなって下枠610と床650との間隔を所定間隔に保つことができ、取付施工を容易なものにすることができる。
また、本実施の形態では、図4に示すように、前期主柱700は、鋼材からなる柱脚部材720と中心梁受部材740との間に集成材からなる柱本体部材730が設けられている。主柱700は、金属からなる全体として一体ものではなく、3つの異なる構成部材が組み立てられて形成されている。このため、ドーム状構造物10の吹抜652の位置が異なるような場合には、中心梁受部材740だけを当該建物の吹抜652位置に適合した中心梁受部材740に取り替えて残りの柱本体部材730や柱脚部材720は共通のものを用いて主柱700を組み立てることで対応することができる。また、柱脚部材720における基礎30に固定するためのアンカーボルトの取付位置が異なるような場合には、柱脚部材720だけを当該建物のアンカーボルトの取付位置に適合した柱脚部材720に取り替えて残りの中心梁受部材740や柱本体部材730は共通のものを用いて主柱700を組み立てることで対応することができる。このように3つの部材を組み合わせて主柱700を構成することできるので、吹抜652の構造やアンカーボルトの位置等が異なる建物に対しても、対応する部材だけを取り替えるだけで容易に対応することができる。さらに3つの部材を組み合わせて対応できるので、主柱700全部が鋼材により一体となっているものと比べて、予め全ての種類の主柱700を準備する必要がなく、無駄がなくトータルの部品数を低減させることができる。
また、本実施の形態では図5に示すように、中心梁受部材740には第1梁部材820の一端が固定され、第2梁部材840の一端は第2梁受部材830に固定されている。このため、第1梁部材820及び第2梁部材840の梁800の全部が中心梁受部材740に集まる場合と比較して、中心梁受部材740の構造を単純化することができるとともに中心梁受部材740の大きさを小さくすることができる。
また、図5に示すように、第1梁部材820及び第2梁部材840は、ビームコネクタ73に固定されるのではなくビームフレーム部材52の中間位置で第1梁受部材810により固定されている。仮に、第1梁部材820及び第2梁部材840の梁800をビームコネクタ73で固定すると、ビームコネクタ73の1点に、梁800(第1梁部材820及び第2梁部材840)、ビームフレーム部材52及び他の三角形構造体40のフレーム部材50が集中して、ビームコネクタ73への荷重負担が増大する。その結果、強度的にもビームコネクタ73が大型化することになり、梁800(第1梁部材820及び第2梁部材840)を支持するためにビームコネクタ73の構造も複雑化することになる。本実施の形態では、第1梁部材820及び第2梁部材840の梁800は、ビームコネクタ73に固定されずにビームフレーム部材52の中間位置の第1梁受部材810により固定されている。これにより、ビームコネクタ73へ加わる荷重を分散させて荷重負担を低減させることができ、ビームコネクタ73の小型化、単純化を図ることができる。結果として、ドーム状構造物10全体としての構造的な安定性を増すことができる。
10 ドーム状構造物 L 層構造部
11 第1構造部 12 第2構造部
13 第3構造部 14 第4構造部
15 第5構造部 20 交互層構造部
30 基礎 40 三角形構造体
41 逆三角形構造体 42 順三角形構造体
50 フレーム部材 52 ビームフレーム部材
70 固定手段 71 コネクタ
72 ベースコネクタ 73 ビームコネクタ
74 5アームコネクタ 75 6アームコネクタ
400 キューポラ 420 立設壁
440 屋根 520 ドーム壁
600 間仕切壁 601 越壁
602 垂れ壁 610 下枠
612 長孔 P 開口幅
Q 開口長さ 614 締結具
616 コーチスクリュー 618 丸座金
621 頭部 622 軸部
630 上枠 635 連結部
640 縦枠 641 端縦枠
642 中縦枠 645 壁面
646 固定具 650 床
652 吹抜 660 天井
670 間仕切受部材 680 面状体
681 下面状体 682 上面状体
700 主柱 710 中心柱部材
720 柱脚部材 730 柱本体部材
740 中心梁受部材 800 梁
802 根太 810 第1梁受部材
820 第1梁部材 830 第2梁受部材
840 第2梁部材

Claims (3)

  1. 三角形の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられている3本のフレーム部材からなる三角形構造体が複数個、隙間なく立体的に連設されることにより環状に形成された層構造部を複数層、積み重ねた階層構造によりドーム状に形成されているとともに、最下層の前記層構造部の上端付近の位置に2階の床が設けられているドーム状構造物において、少なくとも前記2階の室内の床と、複数の三角形構造体が連設されることで半球状を形成している天井との間に設けられて室内を仕切る間仕切壁の取付構造であって、
    前記間仕切壁は、
    前記天井を形成している前記複数の三角形構造体と整合するように形成されることで、該天井の下面に沿って配置される上枠と、
    前記2階の床の上面に沿って水平方向に配置される下枠と、
    鉛直方向に沿って配置されて前記上枠から前記下枠に渡された壁面と
    を備え、
    前記上枠は前記天井に吊り下げられた状態で強固に固定され移動が制限されるとともに前記下枠は前記床に対し移動可能に当接していることを特徴とする間仕切壁の取付構造。
  2. 前記下枠にはその長手方向に沿って長孔が設けられ、
    前記長孔には前記下枠と前記床とを締結する締結具が挿通され、
    前記長孔に挿通された前記締結具により前記下枠と前記床とが締結されることで、前記下枠が前記長孔の範囲内で前記長手方向へ移動可能に当接していることを特徴とする請求項1記載の間仕切壁の取付構造。
  3. 前記長孔の幅が前記締結具の径よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の間仕切壁の取付構造。
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