JP5852434B2 - 発光ユニット及びその作製方法 - Google Patents

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Description

有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)を用いた発光素子(有機EL素子とも記す)を複数含む発光ユニットに関する。該発光ユニットを用いた発光装置、照明装置に関する。
有機EL素子の研究開発が盛んに行われている。有機EL素子の基本的な構成は、一対の電極の間に発光性の有機化合物を含む層を挟んだものである。この素子に電圧を印加することにより、発光性の有機化合物からの発光を得ることができる。
有機EL素子は膜状に形成することが可能であるため、大面積の素子を容易に形成することができ、照明等に応用できる面光源としての利用価値も高い。
例えば、特許文献1には、有機EL素子を用いた照明器具が開示されている。
特開2009−130132号公報
有機EL素子は比較的低い電圧、具体的には3V程度から数十V程度の電圧で駆動できる。従って、出力電圧が低い電源(例えば電池など)を電源に用いる用途、具体的には携帯可能な用途に用いる発光素子に好適である。
しかし、家庭用の電灯線などから供給される電圧は例えば100V程度から240V程度であるため、有機EL素子の駆動電圧との差が大きすぎる。よって、このような高電圧の電源を用いる場合は、電源電圧を変換するコンバータ等が必要とされる。そこで、コンバータによるエネルギーの損失が問題となる。例えば、電圧を変換するコンバータの変換効率は入力電圧と出力電圧の差が大きいほど低下する傾向がある。具体的には、電灯線から得た100V程度から240V程度の電源電圧を、3V程度から数十V程度で駆動可能な有機EL素子の駆動電圧まで降圧すると、コンバータにより多くのエネルギーが損なわれてしまうという問題がある。
また、有機EL素子は下部電極と上部電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える。絶縁性の基板上に形成した下部電極上に有機化合物を含む層と、上部電極を順次積層する方法としては、例えば真空蒸着法がある。真空蒸着法を用いて島状の層を形成する方法としては、金属板に開口部を設けたメタルマスク(シャドーマスクともいう)を用いる方法が知られている。基板に接して蒸着源との間に該メタルマスクを設け、該メタルマスクの開口部を介して基板に蒸着をおこなうと、開口部の形状に応じた形状の蒸着を行うことができる。なお、メタルマスクと基板の距離が短いほど、開口部に応じた明瞭な形状で、言い換えると周辺部のボケが少ない形状で、島状の層が形成できる。
しかし、メタルマスクを基板に接して使用すると不具合が生じる確率が高まる。例えば、メタルマスクの開口部にある開口端が基板表面を傷つけてしまう場合がある。具体的には、メタルマスクを基板に接触させる際に、メタルマスクが基板表面を擦り、基板上に形成済みの他の層を破壊してしまう場合がある。また、メタルマスクに付着したゴミ(パーティクルと呼ばれる小さな異物を含む)をメタルマスクから基板に転写してしまう場合もある。
本発明は、このような技術的背景のもとでなされたものである。したがって、本発明の一態様は、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを提供することを目的の一とする。又は、信頼性の高い発光ユニットを提供することを目的の一とする。
又は、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを備えた発光装置を提供することを目的の一とする。又は、信頼性の高い発光ユニットを備えた発光装置を提供することを目的の一とする。
又は、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを備えた照明装置を提供することを目的の一とする。又は、信頼性の高い発光ユニットを備えた照明装置を提供することを目的の一とする。
又は、エネルギーの損失が少ない発光ユニットの作製方法を提供することを目的の一とする。又は、信頼性の高い発光ユニットの作製方法を提供することを目的の一とする。
高い電源電圧が供給される使用環境において、エネルギーの損失をできるだけ減らして、有機EL素子を動作するには、エネルギーの損失の原因となるコンバータを用いずに高い電源電圧で有機EL素子を駆動するか、又はコンバータの変換効率が損なわれない程度の電源電圧に変換し、且つ有機EL素子の駆動電圧をそれに合わせる構成とすれば良い。具体的には、有機EL素子を直列に接続して駆動電圧が高められた発光ユニットを構成し、コンバータを介して当該発光ユニットを高い電源電圧に接続して用いれば良い。
一方で、複数の有機EL素子を直列に接続した構成においては、有機EL素子の接続部の一が断線すると発光ユニット全体が消灯してしまう。すなわち、当該発光ユニットを用いた照明装置の不良率が発光素子の接続部の不良率の積となり、該照明装置の信頼性を確保することが困難になるという副作用が生じてしまう。
そこで、複数の有機EL素子(以下、単に発光素子と記す)が直列に接続された発光ユニットにおいて、発光素子の上部電極が、隣接する発光素子の下部電極に接続する接続部の構成と、不良の発生原因となるメタルマスクに着眼した。そして、メタルマスクを用いることなく第1の発光素子の上部電極が、第2の発光素子の下部電極に接続する構成、具体的には、第1の発光素子の下部電極の端部を覆う第1の隔壁を設け、第2の発光素子の下部電極上に、脚部及び脚部より投影面積が広くなるように電極上にせり出した台部を備える分離層と、分離層の一方の側に接する第2の隔壁とを設け、さらにメタルマスクを用いることなく形成された、発光性の有機化合物を含む層とそれに重ねて第1の発光素子の上部電極と第2の発光素子の上部電極とを有し、さらに第1の発光素子の上部電極が第1の隔壁を介して第1の発光素子の下部電極の端部と交差し、且つ分離層の台部と重なる領域において第2の発光素子の下部電極と電気的に接続する構成に想到し、上記課題の解決に至った。
なお、本明細書において、第1の発光素子の下部電極を第1の電極、上部電極を第2の電極とも記す。また、第2の発光素子の下部電極を第3の電極、上部電極を第4の電極とも記す。
すなわち、本発明の一態様は、絶縁性の表面上に、第1の発光素子及び第2の発光素子を有し、第1の発光素子は、島状の第1の電極と、第1の電極と重なる第2の電極と、第1の電極及び第2の電極の間に発光性の有機化合物を含む層と、を備え、第1の電極の端部は、絶縁性の第1の隔壁に覆われ、第2の発光素子は、島状の第3の電極と、第3の電極と重なる第4の電極と、第3の電極及び第4の電極の間に発光性の有機化合物を含む層と、を備え、第3の電極の上に設けられた絶縁性の第2の隔壁及び分離層を有し、第1の電極及び第3の電極は、発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する同一の層から形成され、第1の隔壁及び第2の隔壁は同一の層から形成され、第2の電極及び第4の電極は同一の層から形成され、分離層は、脚部及び該脚部上の台部を備え、台部は脚部と比較して第3の電極に対する投影面積が広くなるようにせり出して設けられ、第2の隔壁の一方の端部は第2の発光素子の発光性の有機化合物を含む層に覆われ、第2の隔壁の他方の端部は分離層と接し、第2の電極は、第1の隔壁を介して第1の電極の端部と交差し、且つ台部が重なる領域において第3の電極と電気的に接続する発光ユニットである。
上記本発明の一態様によれば、第1の発光素子の上部電極である第2の電極は、下部電極である第1の電極の端部に設けられた絶縁性の第1の隔壁を介して第1の電極の端部と交差し、第2の発光素子の下部電極である第3の電極と電気的に接続される。なお、第2の電極が第3の電極と電気的に接続する領域は、分離層の台部が第3の電極上にせり出して重なる領域に含まれ、当該領域において、回り込みを促進して成膜する第2の電極が発光性の有機化合物を含む層の端部を超えて、第3の電極に接して形成される。例えば、回り込みを抑制して成膜する発光性の有機化合物を含む層は、当該領域の第3の電極上には形成されず、回り込みを促進して成膜する第2の電極のみが第3の電極に接して形成されている。
これにより、第1の発光素子と第2の発光素子が直列に接続され、駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。加えて、第1の隔壁を設けることで、第1の電極の端部に生じる段差部における第1の電極と第2の電極の短絡を防止でき、さらに第2の隔壁を設けることで、台部と重なる領域における第3の電極と第4の電極の短絡を防止できる。加えて、メタルマスクを用いずに作製可能な構成とすることで、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないためその作製費用並びに洗浄等の保守費用を削減する効果も奏する。
また、本発明の一態様は、分離層の断面において、脚部が第3の電極に接する点と、脚部からせり出した台部の先端とを結ぶ直線より脚部側に空間を有する上記の発光ユニットである。
上記本発明の一態様によれば、第3の電極の台部と重なる領域において、第1の発光素子の上部電極である第2の電極が第2の発光素子の下部電極である第3の電極と電気的に接続し、第1の発光素子と第2の発光素子が直列に接続される。特に、分離層の脚部が第3の電極と接する点と、該脚部からせり出した台部の先端とを結んだ直線より脚部側に空間を有する構成が好ましい。このような構成、言い換えるとくびれた部分を介して台部と脚部が接続する構成により、回り込みを抑制して成膜する発光性の有機化合物を含む層に比べ、回り込みを促進して成膜する第2の電極となる導電膜の回り込みが大きくなり、第2の電極と第3の電極の電気的な接続が容易になる。よって、信頼性の高い発光ユニットを提供できる。
また、本発明の一態様は、第1の隔壁が第1の電極の端部と第3の電極の端部を覆い、第2の電極が、第1の隔壁を介して第1の電極の端部及び第3の電極の端部と交差し、台部と重なる領域の第3の電極と電気的に接続する上記の発光ユニットである。
上記本発明の一態様によれば、第1の発光素子の上部電極である第2の電極は、下部電極である第1の電極の端部及び第3の電極の端部を覆って設けられた絶縁性の第1の隔壁を介して、第1の電極の端部及び第3の電極の端部と交差し、台部と重なる領域の第3の電極と電気的に接続する。このような構成とすることで、第1の電極の端部に生じる段差部で第1の電極と第2の電極が短絡し難く、且つ第3の電極の端部に生じる段差部で第2の電極が段切れし難いため、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
また、本発明の一態様は、絶縁性の表面上に、第1の発光素子及び第2の発光素子を有し、第1の発光素子は、島状の第1の電極と、第1の電極と重なる第2の電極と、第1の電極及び第2の電極の間に発光性の有機化合物を含む層と、を備え、第1の電極の端部は、絶縁性の第1の隔壁に覆われ、第2の発光素子は、島状の第3の電極と、第3の電極と重なる第4の電極と、第3の電極及び第4の電極の間に発光性の有機化合物を含む層と、を備え、第3の電極の上に設けられた絶縁性の第2の隔壁と、第3の電極と電気的に接続する補助配線と、補助配線及び第2の隔壁と重なる分離層と、を有し、第1の電極及び第3の電極は、発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する同一の層から形成され、第1の隔壁及び第2の隔壁は同一の層から形成され、第2の電極及び第4の電極は同一の層から形成され、分離層は、脚部及び該脚部上の台部を備え、台部は脚部と比較して補助配線に対する投影面積が広くなるようにせり出して設けられ、第2の隔壁の一方の端部は第2の発光素子の発光性の有機化合物を含む層に覆われ、第2の隔壁の他方の端部は分離層と接し、第2の電極は、第1の隔壁を介して第1の電極の端部と交差し、且つ台部が重なる領域において補助配線と電気的に接続する発光ユニットである。
上記本発明の一態様によれば、第1の発光素子の上部電極である第2の電極は、下部電極である第1の電極の端部に設けられた絶縁性の第1の隔壁を介して第1の電極の端部と交差し、補助配線と接続される。なお、第2の電極が補助配線と接続する領域は、分離層の台部が補助配線上にせり出した領域に含まれ、当該領域において、回り込みを促進して成膜する第2の電極が発光性の有機化合物を含む層の端部を超えて、補助配線に接して形成される。例えば、回り込みを抑制して成膜する発光性の有機化合物を含む層は形成されず、回り込みを促進して成膜する第2の電極のみが補助配線に接して形成されている。さらに、金属を含む補助配線を介して第2の電極と第3の電極が電気的に接続する。
これにより、第1の発光素子と第2の発光素子が直列に接続された駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。加えて、第1の隔壁を設けることで、第1の電極の端部に生じる段差部における第1の電極と第2の電極の短絡を防止でき、さらに第2の隔壁を設けることで、台部と重なる領域における第3の電極と第4の電極の短絡を防止できる。加えて、メタルマスクを用いずに作製可能な構成とすることで、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないためその作製費用並びに洗浄等の保守費用を削減する効果も奏する。加えて補助配線により発光性の有機化合物が発する光を遮ることなく第3の電極内の電位の偏りを減らして第2の発光素子を均一に発光することができる。さらに、発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する第3の電極と第2の電極が接触する界面の接続不良を防ぐことができる。
また、本発明の一態様は、分離層の断面において、脚部が補助配線に接する点と、脚部からせり出した台部の先端とを結ぶ直線より脚部側に空間を有する上記の発光ユニットである。
上記本発明の一態様によれば、せり出した台部と重なる領域で、第1の発光素子の上部電極である第2の電極が補助配線と電気的に接続し、第1の発光素子と第2の発光素子が直列に接続される。特に、分離層の脚部が補助配線と接する点と、脚部からせり出した台部の先端とを結んだ直線より脚部側に空間を有する。このような構成、言い換えるとくびれた部分を介して台部と脚部が接続する構成により、回り込みを抑制して成膜する発光性の有機化合物を含む層に比べ、回り込みを促進して成膜する第2の電極となる導電膜の回り込みが大きくなり、第2の電極と補助配線の電気的な接続が容易になる。よって、信頼性の高い発光ユニットを提供できる。
また、本発明の一態様は、第1の隔壁が第1の電極の端部及び補助配線の端部を覆い、第2の電極は第1の隔壁を介して第1の電極の端部及び補助配線の端部と交差して、台部と重なる領域において補助配線と電気的に接続する発光ユニットである。
上記本発明の一態様によれば、第1の発光素子の上部電極である第2の電極は、下部電極である第1の電極の端部に設けられた絶縁性の第1の隔壁を介して第1の電極の端部と交差し、補助配線の端部に設けられた絶縁性の第1の隔壁を介して補助配線の端部と交差し、補助配線を介して第2の発光素子の下部電極である第3の電極と接続される。このような構成とすることで、第1の電極の端部に生じる段差部で第1の電極と第2の電極が短絡し難く、且つ補助配線の端部に生じる段差部で第2の電極が段切れし難いため、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
また、本発明の一態様は、第1の発光素子の有機化合物を含む層並びに第2の電極と重なる位置に、第1の電極と接して設けられる第1の副配線、又は/及び第2の発光素子の有機化合物を含む層並びに第4の電極と重なる位置に、第3の電極と接して設けられる第2の副配線、を備え、第1の副配線は第1の電極より導電率が高い金属を含み、第2の副配線は第3の電極より導電率が高い金属を含む上記の発光ユニットである。
上記本発明の一態様によれば、第1の電極又は/及び第3の電極にそれぞれの電極より導電率の高い金属を含む副配線を接して設ける構成とする。これにより、第1の電極内又は/及び第3の電極内の電位の偏りを減らして第1の発光素子又は/及び第2の発光素子を均一に発光することができる。
また、本発明の一態様は、コンバータを有し、コンバータの出力電圧により上記発光ユニットを駆動する発光装置である。
上記本発明の一態様によれば、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを備えた発光装置を提供することができる。又は、信頼性の高い発光ユニットを備えた発光装置を提供することができる。
また、本発明の一態様は、上記発光ユニットを有する照明装置である。
上記本発明の一態様によれば、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを備えた照明装置を提供することができる。又は、信頼性の高い発光ユニットを備えた照明装置を提供することができる。
また、本発明の一態様は、絶縁性の表面上に、下部電極となる島状の第1の電極及び第3の電極を形成するステップと、第1の電極の端部を覆う第1の隔壁、及び第3の電極上の第2の隔壁を形成するステップと、第3の電極上に第1の感光性樹脂を成膜し、第1の感光性樹脂上に第1の感光性樹脂と異なる感度を有する第2の感光性樹脂を成膜するステップと、第1の感光性樹脂及び第2の感光性樹脂を選択的に露光し、現像して、第3の電極及び第2の隔壁に接する脚部を第1の感光性樹脂から形成し、脚部から第3の電極上にせり出した台部を第2の感光性樹脂から形成して、脚部と台部を有する分離層を形成するステップと、第3の電極の台部が重なる領域において回り込みを抑制して発光性の有機化合物を含む層を成膜するステップと、第3の電極の台部が重なる領域において第2の電極が第3の電極と接続するように回り込みを促進して、第2の電極及び第4の電極を含む上部電極となる導電膜を成膜するステップと、を有する発光ユニットの作製方法である。
上記本発明の一態様によれば、感度が異なる感光性樹脂が二種類積層された層を用い、選択的に露光し、現像して分離層を形成する。また、回り込みを抑制して発光性の有機化合物を含む層を成膜し、回り込みを促進して上部電極を形成する。このような方法により、脚部より第3の電極上にせり出した台部を有する分離層を容易に形成することができ、加えてメタルマスクを用いることなく、下部電極(第1の電極及び第3の電極)と上部電極(第2の電極及び第4の電極)の間に発光性の有機化合物を含む層を形成し、且つ台部が重なる第3の電極の領域において第2の電極と第3の電極を電気的に接続できる。メタルマスクを用いない作製方法であるため、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないためその作製費用並びに洗浄等の保守費用を削減する効果も奏する。
なお、本明細書中で示す発光素子は、ボトムエミッション構造である。したがって、第1の電極等の下部電極は発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する。ただし、本発明はトップエミッション構造やデュアルエミッション構造に適用することができる。トップエミッション構造の場合は、第2の電極等の上部電極が、発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する。デュアルエミッション構造の場合は、下部電極及び上部電極が、発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する。
なお、本明細書中において、上述した、第1の隔壁及び第2の隔壁を総称して隔壁と記すことがある。
本発明によれば、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを提供することができる。又は、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
又は、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを備えた発光装置を提供することができる。又は、信頼性の高い発光ユニットを備えた発光装置を提供することができる。
又は、エネルギーの損失が少ない発光ユニットを備えた照明装置を提供することができる。又は、信頼性の高い発光ユニットを備えた照明装置を提供することができる。
又は、エネルギーの損失が少ない発光ユニットの作製方法を提供することができる。又は、信頼性の高い発光ユニットの作製方法を提供することができる。
本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットの作製方法を示す図。 本発明の一態様の第1の電極の形状を示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光装置を示す図。 本発明の一態様の発光装置を示す図。 本発明の一態様に適用できるEL層を示す図。 本発明の一態様の照明装置を示す図。 本発明の一態様の分離層の形状を示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。 本発明の一態様の発光ユニットを示す図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光ユニットについて図1乃至図4(A)、図7、図15及び図16を用いて説明する。図1(B)は、図1(A)におけるA−A’間の断面図である。また、図2(A)は、図1(A)におけるB−B’間の断面図である。また、図2(B)は、図1(A)におけるC−C’間の断面図である。また、図3(B)は、図3(A)におけるD−D’間の断面図である。また、図15(A)は、図3(A)におけるE−E’間の断面図である。また、図15(B)は、図3(A)におけるF−F’間の断面図である。
≪構成例≫
まず、本実施の形態で示す発光ユニットの構成について説明する。
なお、本明細書中において、発光素子は、それぞれ、島状の下部電極と、上部電極と、下部電極及び上部電極の間に挟持された発光性の有機化合物を含む層と、を有する。また、EL層は、少なくとも発光性の有機化合物を含む層を有し、そのほか、電子輸送性の高い物質を含む層、正孔輸送性の高い物質を含む層、電子注入性の高い物質を含む層、正孔注入性の高い物質を含む層、バイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)を含む層等を適宜組み合わせた積層構造を構成することができる。なお、本発明の一態様では、下部電極と上部電極の間に、複数のEL層が設けられた発光素子(タンデム型発光素子)を適用することができる。好ましくは、2〜4層(特に3層)構造とする。
<構成例1>
図1(A)(B)及び図2(A)(B)に示す発光ユニットは、基板100上に、配線133a、配線133b、平坦化層134、隔壁107、第1の発光素子11、第2の発光素子12、第3の発光素子13、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、及び封止膜138bを有する。
第1の発光素子11は、平坦化層134上に形成された第1の電極103aと、第1の電極103a上に形成されたEL層102aと、EL層102a上に形成された第2の電極108aとを備える。
第2の発光素子12は、平坦化層134上に形成された第1の電極103bと、第1の電極103b上に形成されたEL層102bと、EL層102b上に形成された第2の電極108bとを備える。
第3の発光素子13は、平坦化層134上に形成された第1の電極103cと、第1の電極103c上に形成されたEL層102cと、EL層102c上に形成された第2の電極108cとを備える。
第1の発光素子11において、第1の電極103aは、配線133aと接続している。第3の発光素子13において、第2の電極108cは、取り出し電極160を介して配線133bと接続している。
構成例1では、第1の電極103aの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第2の電極108aが該隔壁107を介して第1の電極103aの端部と交差する。また、第2の電極108aと第1の電極103bとは、直接接続している。よって、第1の発光素子11と第2の発光素子12は、直列接続している。
なお、隔壁107は順テーパ状の端部を有する。順テーパとは、断面において、ある層がその端部からなだらかに厚さを増して下地となる層に接する構造をいう。順テーパ状とすることで、その上に形成する膜が途切れてしまう現象を防ぐことができる。
分離層139は、脚部及び脚部より投影面積が広くなるように電極上にせり出した台部を備える。構成例1では、分離層139が、脚部139aと台部139bからなる。
第2の電極108aが第1の電極103bと接続する領域は、分離層139の台部139bが第1の電極103b上にせり出した領域に含まれ、当該領域において、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aがEL層102aの端部を超えて、第1の電極103bに接して形成される。構成例1では、当該領域において、回り込みを抑制して成膜するEL層102aは第1の電極103b上に形成されず、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aのみが第1の電極103bに接して形成されている。
これにより、第1の発光素子11と第2の発光素子12が直列に接続され、駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。
第2の発光素子12と第3の発光素子13に関しても同様のことが言える。
図1(B)に示す第1の発光素子11では、隔壁107が、第1の電極103aの端部を覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部に生じる段差部における第1の電極103aと第2の電極108aの短絡を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
さらに、第1の電極103b上に、一方の端部がEL層102bに覆われ、他方の端部が分離層139と接する隔壁を設けることで、台部139bと重なる領域における第1の電極103bと第2の電極108bの短絡を防止できる。
加えて、メタルマスクを用いずに作製可能な構成とすることで、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないため、その作製費用並びに洗浄等の保守費用を削減する効果も奏する。
構成例1では、台部139bと重なる領域にボイド141(空穴)を有する。ボイド141には、乾燥剤を導入させることがさらに好ましい。
発光素子の上面を覆う封止膜138a及び封止膜138bを設けることで、信頼性の高い発光ユニットを実現することができる。
また、基板上に下地膜を設ける構成としても良い。封止膜や下地膜は、外部の水などから発光素子を保護する機能を有する。封止膜や下地膜を設けることで、発光素子の劣化を軽減し、発光ユニットの耐久性や寿命を向上させることができる。
〈第1の電極の形状について〉
ここで、第1の電極の一方の端部の形状を工夫することにより、第1の電極と第2の電極がEL層を介する構成であっても第1の電極と第2の電極との物理的、電気的接触を良好にすることができる。
図7に示す第1の電極103の端部は、複数の段差形状を形成するように加工されている。このような段差形状を有する箇所では、比較的膜厚の小さいEL層102は段切れにより分断させることができる。一方、EL層102上に形成される第2の電極108は、EL層102に比べて厚く形成することで、当該段差形状で分断することなく第1の電極103を覆うことができる。したがって、EL層102が分断された段差形状の側面では、第1の電極103と第2の電極108とが直接接することが可能となり、電気的接触を良好にすることができる。
なお、図7には第1の電極の端部の一領域に凹部を設ける構成としたが、例えば第1の電極の端部をくし状の形状にするなど、EL層を効率的に分断させ、且つ第2の電極が分断することなく第1の電極を覆うことの出来る形状を適宜設けることができる。
また、当該段差形状は、図16(A)(B)に示すように、実施の形態2で例示する補助配線132に設ける構成としても良い。第1の電極103よりも補助配線132の膜厚が厚い場合には段差を大きく出来るため、EL層102を効率的に分断させると共に、段差形状の側面で第2の電極108が接触しやすくなるため好ましい。
構成例1において、分離層139は、脚部139aと台部139bが異なる材料で形成されている構成とした。以下に示す構成例2のように、1種の材料で、分離層139を作製することもできる。
<構成例2>
図3(A)(B)及び図15(A)(B)に示す発光ユニットは、基板100上に、配線133a、配線133b、平坦化層134、隔壁107、第1の発光素子11、第2の発光素子12、第3の発光素子13、分離層139、封止膜138a、及び封止膜138bを有する。
構成例2は、分離層139以外は、構成例1と同様の構成である。構成例2において、分離層139の脚部(少なくとも下底を含む、下部)に比べ、分離層139の台部(少なくとも上底を含む、上部)は、投影面積が広くなるように電極上にせり出している。
図3(B)において、隔壁107が第1の電極103aの端部を覆う構成を示した。このような構成は、分離層139を第1の電極103bの端部にできるだけ近づけて形成できるため、発光ユニットの開口部の面積を大きくすることができ、好ましい。しかし、本発明はこれに限られない。
例えば、図4(A)に示すように、隔壁107が、第1の電極103aの端部及び第1の電極103bの端部を覆う構成とすることもできる。
<構成例3>
具体的には、図4(A)に示す発光ユニットは、基板100上に、平坦化層134、隔壁107、第1の発光素子11、第2の発光素子12、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、及び封止膜138bを有する。
各発光素子は、平坦化層134上に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成されたEL層と、EL層上に形成された第2の電極とを備える。
構成例3では、第1の電極103aの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第2の電極108aが該隔壁107を介して第1の電極103aの端部と交差する。且つ、第1の電極103bの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第2の電極108aが該隔壁107を介して第1の電極103bの端部と交差する。また、第2の電極108aと第1の電極103bとは、直接接続している。よって、第1の発光素子11と第2の発光素子12は、直列接続している。
第2の電極108aが第1の電極103bと接続する領域は、分離層139の台部139bが第1の電極103b上にせり出した領域に含まれ、当該領域において、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aがEL層102aの端部を超えて、第1の電極103bに接して形成される。構成例3では、当該領域において、回り込みを抑制して成膜するEL層102aは第1の電極103b上には形成されず、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aのみが第1の電極103bに接して形成されている。
これにより、第1の発光素子11と第2の発光素子12が直列に接続された駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。
図4(A)に示す第1の発光素子11では、隔壁107が、第1の電極103aの端部を覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部に生じる段差部における第1の電極103aと第2の電極108aの短絡を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
また、隔壁107が、第1の電極103bの端部を覆うように設けられている。よって、第2の電極108aが薄い場合においても、第1の電極103bの端部に生じる段差部で第2の電極108aが段切れし難い、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
さらに、第1の電極103b上に、一方の端部がEL層102bに覆われ、他方の端部が分離層139と接する隔壁107を設けることで、台部139bと重なる領域における第1の電極103bと第2の電極108bの短絡を防止できる。
加えて、メタルマスクを用いずに作製可能な構成とすることで、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないため、その作製費用並びに洗浄費用を削減する効果も奏する。
≪材料≫
以下にそれぞれの層に用いることができる材料の一例を記す。
[基板]
基板100は、光を取り出す側の基板である。その材料として、ガラス、石英、有機樹脂などの透光性を有する材料を用いることができる。
基板100として有機樹脂を用いる場合、有機樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又はポリ塩化ビニル樹脂などを用いることができる。また、ガラス繊維に有機樹脂を含浸した基板や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜた基板を使用することもできる。
[封止膜・下地膜]
封止膜・下地膜は、バリア性を有する材料を用いて形成することができる。かつ、封止膜・下地膜のうち、光を取り出す側に設けられる膜は、透光性を有する材料を用いて形成する。
封止膜・下地膜としては、例えば、無機絶縁膜をスパッタリング法で形成することができる。例えば、窒化ケイ素膜、酸化アルミニウム膜、酸化ケイ素膜などを形成すれば良い。
封止膜は、例えば、透過率が10−6g/m・day以下程度のガスバリア性を備えるものが好ましい。また、封止膜の構成としては、例えば無機物を含む層を少なくとも一層、有機物を含む層の間に挟んで積層したものを用いることができる。有機物を含む層としては、例えばエポキシ系などの接着材層を一例として挙げることができ、無機物を含む層としては酸化珪素、窒化珪素などバリア性を有する膜を一例として挙げることができる。
具体的には、支持体となるフィルムに数十μmの厚みで熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ系接着剤)を塗布して乾燥し、その上に数μmの無機膜(例えば、酸化珪素膜)を成膜した第1部材に、離型フィルムに熱硬化性のエポキシを塗布して乾燥した第2の部材を貼り合わせて積層体を構成する。次いで、離型フィルムを剥がした該積層体の表面を上述の発光素子の上面に向かい合わせて貼り合わせ、熱圧着したのちエポキシ樹脂を熱硬化すれば良い。このような構成とすることで発光素子の劣化を軽減し、発光ユニットの耐久性や寿命を向上させることができる。
また、基板として有機樹脂を用いる場合には、下地膜として、25μm以上100μm以下の厚さのガラス層を用いても良い。ガラス層の厚さは、代表的には、45μm以上80μm以下である。有機樹脂基板とガラス層とを組み合わせることで水分又は不純物等が発光ユニットの外部から発光素子に含まれる有機化合物や金属材料に侵入することを抑制することができ、かつ発光ユニットの軽量化を実現することができる。
[分離層]
分離層は無機絶縁材料、有機絶縁材料を用いて形成することができる。例えば、ネガ型の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。
[発光素子]
第1の電極に用いることができる透光性を有する材料としては、酸化インジウム、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛、グラフェンなどを用いることができる。
また、第1の電極として、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、又はチタン等の金属材料を用いることができる。又は、それら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等を用いても良い。なお、金属材料(又はその窒化物)を用いる場合、透光性を有する程度に薄くすれば良い。
第1の電極の膜厚は、例えば50nm以上300nm以下であり、好ましくは80nm以上130nm以下、さらに好ましくは100nm以上110nm以下である。
EL層の構成例は実施の形態8で詳細に説明する。
第2の電極は、光を取り出す側と反対側に設けられ、反射性を有する材料を用いて形成される。反射性を有する材料としては、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、又はパラジウム等の金属材料を用いることができる。そのほか、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金などのアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)や銀と銅の合金などの銀を含む合金を用いることもできる。銀と銅の合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜に接する金属膜、又は金属酸化物膜を積層することでアルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。該金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。
[配線]
配線の材料としては、銅(Cu)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)、スカンジウム(Sc)、ニッケル(Ni)、から選ばれた材料又はこれらを主成分とする合金材料を用いて、単層で又は積層して形成する。また、配線の材料としてアルミニウムを用いることもできるが、その場合にはITOなどと直接接して設けると腐食する恐れがある。よって、配線を積層構造とし、ITOなどと接しない層にアルミニウムを用いれば良い。本実施の形態の配線は、チタン膜上に銅膜を積層する構成とした。銅は抵抗が低いため、好適に用いることができる。配線の膜厚は、2μm以上35μm以下とすることが好ましい。
[平坦化層]
平坦化層134は、無機絶縁材料又は有機絶縁材料を用いて形成することができる。なお、アクリル樹脂、ポリイミド、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂等の、耐熱性を有する有機絶縁材料を用いると、平坦化絶縁膜として好適である。また上記有機絶縁材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、平坦化層134を形成しても良い。
平坦化層134の形成法は、特に限定されず、その材料に応じて、スパッタリング法、スピンコート法、ディッピング法、印刷法、インクジェット法等を用いることができる。
[隔壁]
隔壁の材料としては、例えば、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、エポキシ等の有機樹脂、又は無機絶縁材料を用いることができる。
下地となる層に順テーパ状の端部を接する他の層の側壁面の角度としては、例えば10度以上85度以下、好ましくは60度以上80度以下を有する。
特に感光性の樹脂材料を用い、第1の電極上に開口部を形成し、その開口部の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好ましい。具体的には、絶縁膜の断面が描いている曲線の曲率半径が、0.2〜2μm程度であることが望ましい。
隔壁の形成方法は、特に限定されないが、フォトリソグラフィ法、スパッタ法、蒸着法、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷等)などを用いれば良い。
隔壁の膜厚としては、例えば、20nm以上20μm以下とすれば良い。また、例えば、20nm以上200nm以下とすれば良い。好ましくは、50nm以上100nm以下である。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光ユニットについて図4(B)(C)、図17乃至図20を用いて説明する。
本実施の形態で示す発光ユニットには、第1の電極と接して補助配線が設けられている。補助配線を有することで、第1の電極の抵抗に起因する電圧降下を抑制することができる。
≪構成例≫
まず、本実施の形態で示す発光ユニットの構成について説明する。
<構成例4>
図4(B)に示す発光ユニットは、基板100上に、平坦化層134、補助配線132a、補助配線132b、第1の発光素子21、第2の発光素子22、隔壁107、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、及び封止膜138bを有する。
各発光素子は、平坦化層134上に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成されたEL層と、EL層上に形成された第2の電極とを備える。
構成例4では、第1の電極103aの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第1の電極103aの端部と第2の電極108aとが交差する。また、第2の電極108aと第1の電極103bとは、直接接続している。
第2の電極108aが第1の電極103bと接続する領域は、分離層139の台部139bが第1の電極103b上にせり出した領域に含まれ、当該領域において、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aがEL層102aの端部を超えて、第1の電極103bに接して形成される。構成例4では、当該領域において、回り込みを抑制して成膜するEL層102aは第1の電極103b上には形成されず、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aのみが第1の電極103bに接して形成されている。
これにより、第1の発光素子21及び第2の発光素子22が直列に接続されて駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。
図4(B)に示す第1の発光素子21では、隔壁107が、第1の電極103aの端部を覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部に生じる段差部における第1の電極103aと第2の電極108aの短絡を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
さらに、第1の電極103b上に、一方の端部がEL層102bに覆われ、他方の端部が分離層139と接する隔壁を設けることで、台部139bと重なる領域における第1の電極103bと第2の電極108bの短絡を防止できる。
加えて、メタルマスクを用いずに作製可能な構成とすることで、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないため、その作製費用並びに洗浄費用を削減する効果も奏する。
構成例4では、第1の電極に用いる透光性を有する材料として導電性酸化物を用いると、第2の電極に用いる金属との組み合わせによっては、第1の電極と第2の電極との界面に絶縁性酸化物膜が形成される場合がある。絶縁性酸化物膜が形成されると、電気抵抗が高くなり、発光ユニットの消費電力が高くなってしまう。
しかし、以下に示す構成例5では、補助配線を介して、第1の電極と第2の電極が電気的に接続する構成となっている。したがって、補助配線の材料を適宜選択することで、絶縁性酸化物膜が形成され、電気抵抗が高くなる現象を抑制することができる。
<構成例5>
図4(C)に示す発光ユニットは、基板100上に、平坦化層134、補助配線132a、補助配線132b、第1の発光素子21、第2の発光素子22、隔壁107、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、及び封止膜138bを有する。
各発光素子は、平坦化層134上に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成されたEL層と、EL層上に形成された第2の電極とを備える。
構成例5では、第1の電極103aの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第1の電極103aの端部と第2の電極108aとが交差する。また、第2の電極108aと補助配線132bとは、直接接続している。さらに、補助配線132bと第1の電極103bとは、直接接続している。したがって、第2の電極108aと第1の電極103bとは電気的に接続している。これにより、第1の発光素子21と第2の発光素子22は、直列接続している。
第2の電極108aが補助配線132bと接続する領域は、分離層139の台部139bが補助配線132b上にせり出した領域に含まれ、当該領域において、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aがEL層102aの端部を超えて、補助配線132bに接して形成される。構成例5では、当該領域において、回り込みを抑制して成膜するEL層102aは補助配線132b上には形成されず、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aのみが補助配線132bに接して形成されている。
これにより、第1の発光素子21及び第2の発光素子22が直列に接続され、駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。
図4(C)に示す第1の発光素子21では、隔壁107が、第1の電極103aの端部を覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部に生じる段差部における第1の電極103aと第2の電極108aの短絡を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
さらに、第1の電極103b上に、一方の端部がEL層102bに覆われ、他方の端部が分離層139と接する隔壁を設けることで、台部139bと重なる領域における第1の電極103bと第2の電極108bの短絡を防止できる。
加えて、メタルマスクを用いずに作製可能な構成とすることで、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないため、その作製費用並びに洗浄費用を削減する効果も奏する。
<応用例>
図17乃至図20を用いて、補助配線を有する発光ユニットの一態様を説明する。図18(B)は、図18(A)におけるJ−J’間の断面図である。また、図19(A)は、図18(A)におけるK−K’間の断面図である。図19(B)は、図18(A)におけるL−L’間の断面図である。
応用例として示す発光ユニットは、発光領域に補助配線を備える。補助配線が直列方向(J−J’方向)に伸びていることにより、第1の電極の膜抵抗による電圧降下を抑制することができる。
図19(A)に示すように、補助配線132bに重ねて第1の電極103b上に隔壁107を有することで、EL層102の断線を防ぐことができる。
また、図20に、隣接する2つの発光ユニットの上面図を示す。図17は、図20におけるI−I’間の断面図である。隣接する2つの発光ユニットは、図17に示すように、分離層139によって電気的に分離されている。
≪材料≫
以下にそれぞれの層に用いることができる材料の一例を記す。
基板、平坦化層、発光素子、隔壁、分離層、封止膜は、実施の形態1と同様の構成を適用することができる。
なお、本実施の形態は、補助配線を備える構成であるため、第1の電極の膜厚は、70nm以上100nm以下まで薄くしても、抵抗が高くなる現象を抑制することができる。
また、本実施の形態は、補助配線を介して、第1の電極と第2の電極が電気的に接続する構成である。よって、第1の電極と第2の電極が接しても、界面に絶縁性酸化物膜が形成されることが無いため、第2の電極として、アルミニウムの単層を用いても良い。
[補助配線]
補助配線の材料は、銅(Cu)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)、スカンジウム(Sc)、ニッケル(Ni)、から選ばれた材料又はこれらを主成分とする合金材料を用いて、単層で又は積層して形成する。また、補助配線の材料としてアルミニウムを用いることもできるが、その場合には上記した腐食の問題が生じないように積層構造とし、ITOなどと接しない層にアルミニウムを用いれば良い。補助配線の膜厚は、0.1μm以上3μm以下とすることができ、好ましくは、0.1μm以上0.5μm以下である。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光ユニットについて図5及び図14を用いて説明する。
本実施の形態で示す発光ユニットには、第1の電極と接して副配線が設けられている。副配線を有することで電圧降下を抑制することができる。よって、第1の電極内の電位の偏りを減らして発光素子を均一に発光することができる。また、本実施の形態で示す発光ユニットにおいて、副配線は、EL層及び第2の電極と重なる位置に設けられている。また、副配線は、第1の電極よりも導電率が高い金属を含む。また、副配線は発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する。
≪構成例≫
まず、本実施の形態で示す発光ユニットの構成について説明する。
<構成例6>
図5(A)に示す発光ユニットは、基板100上に、平坦化層134、第1の発光素子31、第2の発光素子32、隔壁107、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、及び封止膜138bを有する。
各発光素子は、平坦化層134上に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成された副配線と、副配線上に形成されたEL層と、EL層上に形成された第2の電極とを備える。
構成例6では、第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部と第2の電極108aとが交差する。また、第2の電極108aと副配線131bとは、直接接続している。さらに、副配線131bと第1の電極103bとは、直接接続している。したがって、第2の電極108aと第1の電極103bとは電気的に接続している。これにより、第1の発光素子31と第2の発光素子32は、直列接続している。
第2の電極108aが副配線131bと接続する領域は、分離層139の台部139bが副配線131b上にせり出した領域に含まれ、当該領域において、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aがEL層102aの端部を超えて、副配線131bに接して形成される。構成例6では、当該領域において、回り込みを抑制して成膜するEL層102aは副配線131b上には形成されず、回り込みを促進して成膜する第2の電極108aのみが副配線131bに接して形成されている。
これにより、第1の発光素子31及び第2の発光素子32が直列に接続されて駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。
図5(A)に示す第1の発光素子31では、隔壁107が、第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部を覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部に生じる段差部における第1の電極103a及び副配線131aと第2の電極108aとの短絡を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
さらに、副配線131b上に、一方の端部がEL層102bに覆われ、他方の端部が分離層139と接する隔壁を設けることで、台部139bと重なる領域における副配線131bと第2の電極108bの短絡を防止できる。
加えて、メタルマスクを用いずに作製可能な構成とすることで、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないため、その作製費用並びに洗浄費用を削減する効果も奏する。
構成例6では、副配線を介して、第1の電極と第2の電極が電気的に接続する構成となっている。したがって、副配線の材料を適宜選択することで、絶縁性酸化物膜が形成され、電気抵抗が高くなる現象を抑制することができる。
なお、図5(A)の一点鎖線H−H’を含む紙面と直交する平面で切断した断面図を図14に示す。図14に示す断面には、第1の電極103aとEL層102aの間に副配線131aが設けられている。
構成例6の第1の発光素子31は、隔壁107が第1の電極103aの端部を覆う構成を示した。このような構成は、分離層139を第1の電極103bの端部にできるだけ近づけて形成できるため、発光ユニットの開口部の面積を大きくすることができ、好ましい。しかし、本発明はこれに限られない。
例えば、図5(B)に示すように、隔壁107が、第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部、並びに、第1の電極103bの端部及び副配線131bの端部を覆う構成とすることができる。
<構成例7>
図5(B)に示す発光ユニットは、基板100上に、平坦化層134、第1の発光素子31、第2の発光素子32、隔壁107、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、及び封止膜138bを有する。
各発光素子は、平坦化層134上に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成された副配線と、副配線上に形成されたEL層と、EL層上に形成された第2の電極とを備える。
構成例7は、構成例6と同様に、第1の発光素子31と第2の発光素子32とが直列接続している構成である。
図5(B)に示す第1の発光素子31では、隔壁107が、第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部を覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部に生じる段差部における第1の電極103a及び副配線131aと第2の電極108aとの短絡を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
また、隔壁107が、第1の電極103bの端部及び副配線131bの端部を覆うように設けられている。よって、第2の電極108aが薄い場合においても、第1の電極103bの端部及び副配線131bの端部に生じる段差部で第2の電極108aが段切れし難い、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
さらに、第1の電極103b上に、一方の端部がEL層102bに覆われ、他方の端部が分離層139と接する隔壁を設けることで、台部139bと重なる領域における第1の電極103b及び副配線131bと第2の電極108bの短絡を防止できる。
また、先の実施の形態に記した補助配線と組み合わせて、副配線を設けることができる。以下に一例を記す。
<構成例8>
図5(C)に示す発光ユニットは、基板100上に、平坦化層134、補助配線132a、補助配線132b、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、封止膜138b、第1の発光素子41及び第2の発光素子42を有する。
各発光素子は、平坦化層134上に形成された副配線と、副配線上に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成されたEL層と、EL層上に形成された第2の電極とを備える。
構成例8では、第1の電極103a及び副配線131aの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部と第2の電極108aとが交差する。また、第2の電極108aと補助配線132bとは、直接接続している。また、補助配線132bと副配線131bとは、直接接続している。また、副配線131bと第1の電極103bとは、直接接続している。したがって、第2の電極108aと第1の電極103bとは電気的に接続している。これにより、第1の発光素子41と第2の発光素子42は、直列接続している。
これにより、第1の発光素子41と第2の発光素子42が直列に接続されて駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。
図5(C)では、補助配線及び副配線を介して、第1の電極と第2の電極が電気的に接続する構成となっている。したがって、補助配線及び副配線の材料を適宜選択することで、絶縁性酸化物膜が形成され、電気抵抗が高くなる現象を抑制することができる。
隔壁107は、第1の電極103aの端部と副配線131aの端部とを覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部に生じる段差部で第1の電極103aと第2の電極108aが短絡し難い、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
図5(C)では、副配線上に第1の電極を設ける構成を示したが、図5(D)に示すように、第1の電極上に副配線を設ける構成としても良い。
図5(D)に示す発光ユニットは、基板100上に、平坦化層134、補助配線132a、補助配線132b、分離層139(脚部139a及び台部139b)、封止膜138a、封止膜138b、第1の発光素子51及び第2の発光素子52を有する。
各発光素子は、平坦化層134上に形成された第1の電極と、第1の電極上に形成された副配線と、副配線上に形成されたEL層と、EL層上に形成された第2の電極とを備える。
構成例8では、第1の電極103a及び副配線131aの端部に絶縁性の隔壁107が設けられている場所で第1の電極103aの端部及び副配線131aの端部と第2の電極108aとが交差する。また、第2の電極108aと補助配線132bとは、直接接続している。また、補助配線132bと第1の電極103bとは、直接接続している。したがって、第2の電極108aと第1の電極103bとは電気的に接続している。これにより、第1の発光素子51と第2の発光素子52は、直列接続している。
これにより、第1の発光素子51と第2の発光素子52が直列に接続されて駆動電圧が高められた発光ユニットを提供することができる。
図5(D)では、補助配線及び副配線を介して、第1の電極と第2の電極が電気的に接続する構成となっている。したがって、補助配線及び副配線の材料を適宜選択することで、絶縁性酸化物膜が形成され、電気抵抗が高くなる現象を抑制することができる。
隔壁107は、第1の電極103aの端部と副配線131aの端部とを覆うように設けられている。よって、第1の電極103aの端部に生じる段差部で第1の電極103aと第2の電極108aが短絡し難い、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。
以下にそれぞれの層に用いることができる材料の一例を記す。
基板、平坦化層、発光素子、隔壁、補助配線、封止膜、分離層は、先の実施の形態と同様の構成を適用することができる。
また、本実施の形態は、補助配線を介して、第1の電極と第2の電極が電気的に接続する構成である。よって、第1の電極と第2の電極との界面に絶縁性酸化物膜が形成されることが無いため、第2の電極として、アルミニウムの単層を用いても良い。
[副配線]
副配線の材料は、銅(Cu)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)、スカンジウム(Sc)、ニッケル(Ni)、から選ばれた材料又はこれらを主成分とする合金材料を用いて、単層で又は積層して形成する。また、副配線の材料としてアルミニウムを用いることもできるが、その場合には上記した腐食の問題が生じないように積層構造とし、ITOなどと接しない層にアルミニウムを用いれば良い。副配線は、発光性の有機化合物が発する光に対して透光性を有する。副配線の膜厚は、3nm以上30nm以下とし、好ましくは5nm以上15nm以下とする。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、先の実施の形態に示した本発明の一態様の発光ユニットの作製方法について、図6及び図13を用いて説明する。なお明瞭化のため、図6には図1で示した直列接続された複数の発光素子のうち、隣接する2つの発光素子を抜き出して示し、説明を行う。
<構成例1>
まず、基板100上に配線を構成する導電膜を形成する。当該導電膜は、スパッタリング法等の成膜方法を用いることができる。その後、公知の半導体加工技術を用いて不要な部分を除去し、配線133a及び配線133b(図1参照)を形成する。
次に、配線133a及び配線133bを覆う平坦化層134を形成する。平坦化層134の形成法は、特に限定されず、その材料に応じて、スパッタ法、SOG法、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷等)、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター等を用いることができる。その後、配線133a及び配線133bのそれぞれに達する開口部を形成する(図示しない)。
続いて、上記開口部を介して配線133a及び配線133bと接する導電膜を形成したのち、公知の半導体加工技術を用いて第1の電極103b、第1の電極103c及び取り出し電極(図示しない)を形成する。
その後、第1の電極103b及び第1の電極103cにおいて、これらの一方の端部を覆う隔壁107と、第1の電極103b及び第1の電極103c上の隔壁107を同時に形成する(図6(A))。
続いて、第1の電極103b及び第1の電極103c上に分離層139を形成する。
分離層139は、脚部139a及び台部139bから構成される。ここで脚部139aの第1の電極と接する部分の面積は、台部139bの投影した部分の面積よりも小さくなるよう、形成する。また、この加工を行う際、一度のパターニング工程で形成することが好ましい。
まず、後の脚部となる絶縁膜149aと、後の台部となる絶縁膜149bとを順に形成する(図6(B))。
本実施の形態では、絶縁膜149a及び絶縁膜149bは共にネガ型の感光性を有する有機樹脂膜を用いる。また、絶縁膜149aは、絶縁膜149bよりも露光に用いる光に対する感光性が低い材料を用いる。この感光性の違いは、これらに同じ強度の光を照射した場合、感光性の低い絶縁膜149aは、絶縁膜149bよりもパターン径が小さくなることを意味する。
絶縁膜149a及び絶縁膜149bを形成した後、選択的に光を照射する。その後、現像処理を行うことにより、脚部139a及び台部139bを有する分離層139が形成される(図6(C))。この際、分離層139は、上記感光性の違いにより、台部139bを投影した面積に対し脚部139aの第1の電極と接する面積が狭い形状となる。
なお、露光処理は複数回行ってもよく、例えば異なる2種類の波長を用いて2度の露光処理を行っても良い。
次に、メタルマスクを用いることなく、EL層102b、EL層102c、第2の電極108b、及び第2の電極108cを形成する(図6(D))。このとき、成膜されるEL層及び第2の電極の一部は分離層139によって物理的に分断されることにより、分離層139を介して電気的に分離される。
また、第2の電極の成膜は、分離層139のせり出した部分である台部139bの直下に回りこむように成膜し、直前に成膜されるEL層を覆うように成膜する。このように成膜することにより、第2の電極の一端はEL層を乗り越え、台部139bの直下で第1の電極と接することにより電気的に接続される。また第2の電極の他の一端は、台部139bの直下の隔壁107に接して形成される。
EL層の成膜方法としては、蒸着法等を用いることができる。また、第2の電極の成膜方法としては、蒸着法、スパッタリング法等を用いることができる。スパッタリング法には例えばマグネトロンスパッタリング法のほかに、ミラートロンスパッタリング法を適用すると、回り込みを大きくすることができ好適である。
上記のようにEL層を覆うように第2の電極を形成する方法としては、成膜源と基板との距離を適宜設定することが挙げられる。例えば、成膜源と基板との距離を大きくとると台部139bのせり出した領域下への回り込みを小さくすることができ、一方この距離を小さくすることにより、台部139bのせり出した領域下への回りこみを大きくすることができる。したがって、EL層の形成では回り込みが小さくなるように成膜源と基板との距離を大きく設定し、一方第2の電極の形成は、成膜源と基板との距離を小さく設定することにより形成することができる。
以上により、基板100上に直列に接続された第2の発光素子12及び第3の発光素子13を形成することができる。
続いて、基板100上の構造物全体を包み込むように覆う封止膜138a及び封止膜138bを形成する(図6(E))。封止膜138aには、水分などの発光素子の劣化原因に繋がる不純物に対してバリア性を有する膜を用いることができる。例えば、スパッタリング法により形成される無機絶縁膜を用いることができる。
封止膜138aを形成すると、分離層139の台部139bのせり出した部分の直下に、ボイド141が形成される場合がある。しかし、封止膜138aを基板100上の構造物全体を包み込むように覆って形成するため、ボイド141は発光素子の信頼性になんら影響は及ぼさない。
また、ボイド141には、乾燥剤を封入しても良い。例えば、封止膜138aを形成する前に、液滴吐出法等を用い、基板100上で台部139bが重なる領域下に乾燥剤を含む溶液を滴下、乾燥させることにより形成できる。ここで、用いる溶液の溶媒として水分を含まないことが好ましい。
また、封止膜138bは、上記実施の形態で例示した封止膜を適宜用いることができる。例えば、エポキシ樹脂を有するフィルムを基板100に貼り合わせ、熱圧着することにより形成することができる。
なお、本実施の形態では、分離層139の形成方法として、感光性の異なる2種類の有機樹脂膜を用いる方法について説明したが、他の作製方法を適用することも出来る。
例えば、絶縁膜149aとして無機絶縁膜を用い、絶縁膜149bとして感光性の有機膜を用いて形成することができる。まず露光、現像処理等を行い絶縁膜149bの不要な部分を除去し、台部139bを形成する。その後、台部139bをマスクとして用い、絶縁膜149aをエッチングすることにより脚部139aが形成される。このとき、形成される脚部139aは、投影面積が台部139bよりも小さくなるよう、エッチング時間等の条件を適宜調整する。また、絶縁膜149aのエッチングに用いる方法としては、露出する第1の電極や隔壁へのエッチングによるダメージの小さい方法を用いることが好ましい。
また、絶縁膜149aと絶縁膜149bとして、エッチング速度の異なる無機材料を組み合わせて用いることにより形成することもできる。代表的にはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜の組み合わせが挙げられるが、これに限られず、シリコンやゲルマニウムを含む絶縁膜や、有機絶縁膜、金属酸化物絶縁膜等から選択された組み合わせを適宜用いることができる。まず、絶縁膜149b上にフォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成し、絶縁膜149aに対するエッチング速度の遅い条件で絶縁膜149bをエッチングすることにより、台部139bを形成した後、レジストマスクを除去する。その後、台部139bをマスクとして、台部139bを構成する膜に対するエッチング速度の遅い条件で絶縁膜149aをエッチングすることにより、脚部139aを形成する。レジストマスクの除去は、台部139bを形成した後でも、脚部139aを形成した後でもよく、レジストマスクを除去せずに残しておくこともできる。また、エッチングの方法については、上記と同様、下層へのエッチングによるダメージに配慮することが好ましい。
また、絶縁膜149aと、絶縁膜149bにそれぞれ反対の感光性を有する有機樹脂膜を用いて形成しても良い。例えば、絶縁膜149aにポジ型の感光性を有する有機樹脂膜を用い、絶縁膜149bにネガ型の感光性を有する有機樹脂膜を用いて形成することができる。この場合、絶縁膜149aを成膜し、選択的に露光、現像、加熱処理等を行うことにより、脚部139aを形成し、続いて絶縁膜149bを成膜した後に、選択的に露光、現像、加熱処理等を行うことにより、台部139bを形成することで、分離層139を形成することができる。
また、絶縁膜149aとして有機絶縁膜を用い、絶縁膜149bに無機絶縁膜を用いても良い。まず、絶縁膜149a及び絶縁膜149bの積層膜を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて絶縁膜149bをエッチングして台部139bを形成する。続いて台部139bをハードマスクとして、絶縁膜149aを逆テーパ形状になるようエッチングすることにより、脚部139aを形成する。ここで絶縁膜149aのエッチングの際に、ドライエッチングを用いると、脚部139aの形状を制御しやすいため好ましい。
分離層139は、上記の作製方法に限らず、絶縁膜149a、絶縁膜149bとして非感光性有機膜、ネガ型の感光性有機膜、ポジ型の感光性有機膜、無機絶縁膜等を組み合わせて適宜形成することができる。また、上記では分離層139が2層構造である場合を示したが、単層でも良いし、2層以上の多層構造とすることが出来る。
このように、分離層139は様々な作製方法により形成することができる。したがって、このような作製方法の違いにより、分離層139は異なる形状となる場合がある。以下、分離層139として用いることの出来る形状の特徴について図13(A)〜(C)を参照して説明する。
図13(A)に示す分離層139は、異なる絶縁膜からなる脚部139aと、台部139bとを有する。脚部139a及び台部139bの断面形状は、共に概略四辺形の形状を有し、台部139bの上面から見た投影面積が、脚部139aの第1の電極103と接する面積よりも大きい特徴を有している。なお、台部139bの上端の角は、丸みを帯びていても良い。また、図13(A)に示すように、脚部139aの上部は広がりを有していても良い。
図13(B)に示す分離層139は、単一の絶縁膜から構成されており、その断面は角柱の中ほどから底部にかけてくびれを設けたような形状を有している。また、その上部は、底部に対して水平方向にせり出した形状となっている。なお、上記と同様に、上端の角は丸みを帯びていても良い。
図13(C)に示す分離層139は、異なる絶縁膜からなる脚部139aと台部139bとを有する。脚部139a及び台部139bの断面形状は概略台形形状である。分離層139を上部から見たとき、脚部139aは、上部よりも底部の投影面積の方が大きく、一方、台部139bは、上部よりも底部の投影面積の方が小さい形状となっている。さらに、台部139bの上部の面積よりも、脚部139aの底部の面積が小さい特徴を有している。
ここで、図13(A)〜(C)に示す分離層139は、以下のような共通の特徴を有している。図13(A)〜(C)の破線に示すように、いずれの分離層においても分離層の最もせり出した点と、分離層の側面が第1の電極103と接する点を結んだ直線よりも脚部側に空間を有する形状となっている。このようなくびれた部分を設けることにより、EL層の成膜時には回り込みを抑制した成膜方法を、また第2の電極の成膜時には回り込みを促進した成膜方法を適用することが可能となり、第2の電極と第1の電極との電気的接続が容易になる。
上記実施の形態で例示した構成例1以外の他の構成例についても、構成例1と同様の作製方法をほぼ適用することが出来る。構成例1と異なる点を以下に挙げる。
<構成例2>
構成例2(図3(A)(B)参照)は分離層139の形状が構成例1と異なる。分離層139はネガ型の感光性を有する有機膜を形成し、露光、現像処理を行うことにより形成することができる。ここで、有機膜の下部に向かって露光強度が低下するよう露光強度を調整することにより、分離層139の下部への光の回りこみの影響が促進され、分離層139をいわゆる逆テーパ形状とすることが出来る。
<構成例3>
構成例3(図4(A)参照)は、構成例1で第1の電極103aの一方の端部を覆う隔壁107の形状が、隣接する第1の電極103bの他方の端部をも覆う点で異なる。したがって、隔壁107を形成する際に、このようなパターンになるように形成すれば良い。
<構成例4、5>
構成例4、5(図4(B)(C)参照)は、補助配線132a及び補助配線132bを有する点で構成例1とは大きく異なる。補助配線132a及び補助配線132bは、第1の電極を形成する前に、導電膜を形成し、半導体加工技術を用いて不要部分を除去することにより形成できる。当該導電膜としては上記実施の形態で例示した材料を用い、スパッタリング法等の成膜法により形成する。また、構成例4と構成例5は、第1の電極の形状が異なる。したがって、第1の電極を加工する際に異なるパターンを用いることにより作り分けることが出来る。
<構成例6、7>
構成例6、7(図5(A)(B)参照)は、副配線131a及び副配線131bを有する点で構成例1とは大きく異なる。副配線131a及び副配線131bは第1の電極となる第1の導電膜を成膜する際に、連続して第2の導電膜を成膜する。その後、第1の電極を加工して不用部分を除去する際に、連続して副配線131a及び副配線131bの加工も行えば良い。ここで、第1の電極の下部に副配線を設ける場合は、第1の電極となる導電膜の成膜の前に副配線となる導電膜を形成すれば良い。また、構成例6と構成例7は、上記構成例1と構成例3と同様に隔壁107の形状が異なるため、同様の方法で作り分けることが可能である。
さらに、構成例4、5で説明した補助配線132a及び補助配線132b、並びに構成例6、7で説明した副配線131a及び副配線131bの作製方法を適宜組み合わせることにより、図5(C)(D)の構成を形成することができる。
本実施の形態の作製方法では、感度が異なる感光性樹脂を二種類積層された層を用い、選択的に露光し、現像して分離層139を形成する。また、回り込みを抑制してEL層を成膜し、回り込みを促進して第2の電極を形成する。このような方法により、脚部より第2の電極上にせり出した台部を有する分離層を容易に形成することができ、加えてメタルマスクを用いることなく、第1の電極と第2の電極の間にEL層を形成し、且つ台部が重なる第2の電極の領域において第2の電極108aと第1の電極103bを電気的に接続できる。メタルマスクを用いない作製方法であるため、メタルマスクの開口端が基板表面を傷つけてしまうことによる不具合を防止でき、信頼性の高い発光ユニットを提供することができる。さらに、メタルマスクを用いないためその作製費用並びに洗浄等の保守費用を削減する効果も奏する。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光ユニットについて図8(A)を用いて説明する。
有機EL素子を用いた発光ユニットは、屈折率が大気より高い領域で発光するため、光を大気中に取り出すときに発光ユニット内、又は発光ユニットと大気との境界面で全反射が起こる条件があり、発光ユニットの光取り出し効率は100%より小さいという問題がある。一般的には、発光ユニットの光取り出し効率は、20〜30%程度と言われている。
具体的には、発光性の有機化合物を含む層の屈折率よりも小さい屈折率を有する媒体Bへ、媒体Bよりも屈折率の高い媒体Aから光が入射する際に、入射する角度により全反射することがある。
このとき、媒体Aと媒体Bとの界面に凹凸の構造を設けることが好ましい。このような構成にすることで、媒体Aから媒体Bに臨界角を超えて入射する光が全反射し、発光ユニット内を光が導波して光の取り出し効率が低下する現象を抑制することができる。
下記に記す本発明の一態様の発光ユニットの光取り出し効率は、本発明を適用していない発光ユニットの1.2〜2倍程度にすることができる。
<変形例1>
図8(A)に示す発光ユニットは、基板100の大気と接する側の面に凹凸の構造118を有する以外は、実施の形態1に示した構成例1と同様の構成である。変形例1に適用できる構成例は、構成例1に限られず、先の実施の形態に示した構成を適宜適用することができる。
基板100の屈折率は大気の屈折率よりも大きいため、基板100と大気との界面で全反射が起こることがある。変形例1では、大気と基板100の界面に凹凸の構造118を設けているため、全反射の影響で大気に取り出せない光を低減し、発光ユニットの光の取り出し効率を向上させることができる。
[凹凸の構造]
凹凸の構造118は、ストライプ状であっても効果を奏するが、マトリクス状であることが好ましい。凹凸のパターンは、特に限定されず、例えば、円錐、角錐(三角錐、四角錐等)、傘状などの頂点を有する形状や、半球状とすることができる。
凹凸の大きさ、高さについては、0.1μm以上1000μm以下程度とすることが好ましい。特に、1μm以上であると、光の干渉による影響を抑制することができるため、好ましい。なお、凹凸の構造は、1000μmを超えた大きさ、高さの構造を採用しても問題ない。
パターンは、隣り合う部分において隙間が生じないように設けられていることが好ましい。例えば、パターンは最密充填で配置されることが好ましい。また、パターンは基板の大気と接する面全面又は一部に形成すれば良い。少なくとも発光領域に形成されていることが好ましい。
基板の表面に、半球レンズ、マイクロレンズアレイや、凹凸の構造が施された樹脂、凹凸の構造が施されたフィルム、光拡散フィルム等を、公知の接着剤等を用いて接着することで凹凸の構造を形成することができる。
また、基板に直接凹凸の構造を形成しても良い。基板に直接凹凸の構造を形成する方法としては、例えば、エッチング法、砥粒加工法(サンドブラスト法)、マイクロブラスト加工法、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法、ナノインプリント法等を適宜用いることができる。
本発明の一態様では、大気と接する面に凹凸の構造を設けることで、全反射の影響で大気に取り出せない光を低減し、発光ユニットの光の取り出し効率を向上させることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光ユニットについて図8(B)(C)を用いて説明する。
実施の形態1では、発光素子の第1の電極と平坦化層とが接し、平坦化層と基板とが接する構成を示した(例えば図1参照)。一般に、基板に用いる材料の屈折率は、EL層の屈折率(例えば、1.6以上)よりも低い(例えば、ガラスの屈折率は1.5程度である)。よって、第1の電極から平坦化層を介して基板に光が入射する際に、全反射することがある。したがって、全反射が起こる条件がある界面に凹凸の構造体を設けることが好ましい。
しかし、第1の電極が凹凸を有すると、第1の電極上に形成されるEL層等において、リーク電流が生じる恐れがある。
本実施の形態で説明する発光ユニットは、基板上に凹凸の構造体を有し、該凹凸の構造体上に樹脂層及び平坦化層が設けられ、平坦化層上に第1の電極を備えるため、EL層等でのリーク電流の発生を抑制できる。
また、凹凸の構造体を有するため、基板と樹脂層との界面における全反射の影響で大気に取り出せない光を低減し、発光ユニットの光の取り出し効率を向上させることができる。
また、樹脂層及び平坦化層は、それぞれEL層(特に発光性の有機化合物を含む層)の屈折率以上の材料により形成することで、発光ユニット内で起こる全反射が抑制された構成の発光ユニットを実現することができる。
<変形例2>
図8(B)に示す発光ユニットは、基板100上に凹凸の構造体122を有する。さらに、凹凸の構造体122上に樹脂層124を有する。これら以外は、実施の形態1に示した構成例1と同様の構成である。変形例2に適用できる構成例は、構成例1に限られず、先の実施の形態に示した構成を適宜適用することができる。
変形例2において、平坦化層134の屈折率及び樹脂層124の屈折率は、それぞれ独立に、EL層が備える発光性の有機化合物を含む層の屈折率以上又は第1の電極の屈折率以上である。このような構成とすることで、樹脂層124と平坦化層134との界面、及び平坦化層134と第1の電極との界面において、全反射が起こることを抑制することができる。
変形例2において、基板100の屈折率はEL層が備える発光性の有機化合物を含む層の屈折率(例えば1.6以上)よりも低い。よって、基板100と樹脂層124との界面で、全反射が起こる条件がある。
変形例2では、基板100が、樹脂層124と接する面に凹凸の構造体122を備える。よって、臨界角を超えて入射する光が全反射し、発光ユニット内を光が導波して光の取り出し効率が低下する現象を抑制することができる。
また、樹脂層124と第1の電極との間に、保護膜を形成しても良い。保護膜を設けることで、樹脂層124からEL層に水分が侵入することを防ぐことができ、発光ユニットの寿命の低下を抑制することができる。
なお、先の実施の形態で記した凹凸の構造118と組み合わせた構成の一例について、図8(C)に示す。
[樹脂層]
樹脂層124の材料としては、高屈折率の液体や樹脂等が挙げられる。樹脂層124は透光性を有する。高屈折率の樹脂としては、臭素が含まれる樹脂、硫黄が含まれる樹脂などが挙げられ、例えば、含硫黄ポリイミド樹脂、エピスルフィド樹脂、チオウレタン樹脂、又は臭素化芳香族樹脂などを用いることができる。また、PET(ポリエチレンテレフタラート)、TAC(トリアセチルセルロース)なども用いることができる。高屈折率の液体としては、硫黄及びヨウ化メチレンを含む接触液(屈折液)などを用いることができる。成膜方法としては、材料にあった種々の方法を適用すれば良い。例えば、前述の樹脂を、スピンコート法を用いて成膜し、熱又は光によって硬化させることで形成することができる。接着強度や加工のしやすさなどを考慮し適宜選択することができる。
[平坦化層]
平坦化層134の材料としては、上述の樹脂層124の材料として挙げた高屈折率の樹脂を用いることができる。
[保護膜]
保護膜としては、例えば、窒化ケイ素膜、窒化酸化ケイ素膜、窒化アルミニウム膜等を用いることができる。
[凹凸の構造体]
凹凸の構造体122は、基板100の表面に、半球レンズ、マイクロレンズアレイや、凹凸の構造が施された樹脂、凹凸の構造が施されたフィルム、光拡散フィルム等を、公知の接着剤等を用いて接着することで形成することができる。また、凹凸の構造と同様の方法で、基板に直接凹凸の構造体を形成することができる。
凹凸の構造体は、ストライプ状であっても効果を奏するが、マトリクス状であることが好ましい。凹凸のパターンは、特に限定されず、例えば、円錐、角錐(三角錐、四角錐等)、傘状などの頂点を有する形状や、半球状とすることができる。
凹凸の大きさ、高さについては、0.1μm以上1000μm以下程度とすることが好ましい。特に、1μm以上であると、光の干渉による影響を抑制することができるため、好ましい。また、凹凸の大きさ、高さは樹脂層に用いる材料の使用量に影響を与える。凹凸の大きさ、高さが100μm以下であると、樹脂層に用いる材料を多量に使用することを抑制でき、好ましい。
凹凸の構造体122の大きさの範囲では、凹凸のパターンに周期性があると、凹凸が回折格子のような働きをすることで、干渉効果が強くなり、特定の波長の光が大気に取り出されやすくなることがある。したがって、凹凸のパターンは周期性をもたないことが好ましい。また、パターンは少なくとも発光領域に形成されていれば良い。
本実施の形態では、凹凸の構造体を設けることで、臨界角を超えて入射する光が全反射し、発光ユニット内を光が導波して光の取り出し効率が低下する現象を抑制することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記実施の形態で例示した発光ユニットを適用した発光装置の一態様について、図9及び図10を用いて説明する。
図9(A)に、本発明の一態様である発光装置1000の構成の模式図を示す。
発光装置1000は、コンバータ150と、複数の発光ユニット10を有する。複数の発光ユニット10はそれぞれ並列に接続し、それぞれの発光ユニット10には、コンバータ150と接続する配線133a、及び配線133bが接続されている。
コンバータ150は、例えば、家庭用の交流電源から出力される電圧を直流電圧に変換するAC−DCコンバータや、DC−DCコンバータなどを用いることができる。コンバータ150に接続される配線133a及び配線133bには、異なる電圧が出力される。配線133a及び配線133bに接続される発光ユニット10はこの電圧差により電流を流し、発光させることができる。
並列に接続される複数の発光ユニット10は、コンバータ150の出力特性に応じて、その数を適宜設定すれば良い。コンバータ150の流すことの出来る電流が大きいほど、多くの発光ユニット10を並列に接続することができる。
次に、発光ユニット10の構成について図9(B)及び図9(C)を用いて説明する。図9(B)は、発光ユニット10の構成とそれらの接続関係を模式的に示した図であり、図9(C)は、発光ユニット10内の複数の発光素子1100の接続関係を示す等価回路である。
図9(B)に示す発光ユニット10a〜cはそれぞれ複数の発光素子1100から構成され、配線133a及び配線133bに接続される。本実施の形態では、複数の発光素子1100が、行方向、列方向にマトリクス状に複数配置された構成の発光ユニット10について例示する。発光ユニット10に設ける発光素子1100の数は、上記コンバータ150の出力特性や、レイアウトなどによって適宜設定すれば良い。
それぞれの発光素子1100は上記実施の形態で例示した発光素子を適用することができ、それぞれ第1の電極103、EL層102、及び第2の電極108を有する。
それぞれの発光素子1100は、行方向に直列に接続される。具体的には、行方向に配置された発光素子1100は、第2の電極108が、隣接する発光素子1100の第1の電極103に接続され、これが繰り返されることにより、直列接続されている。直列に接続される2つの発光素子1100は、上記実施の形態に例示した方法、構成を用いて接続することが出来る。また、上記直列に接続される複数の発光素子1100の一群が、列方向に並列に接続されている。
また、図9(B)には、2つの発光ユニット10を左右対称に設けた構成を示している。このような構成とすることにより、配線133a、及び配線133bのそれぞれの発光素子に接続する部分を共有して用いることができるため、発光ユニット10間のスペースを小さく出来、基板面積に対する発光面積を大きくすることができる。
上記接続関係を示した等価回路を図9(C)に示す。このように直列に接続された発光素子1100の一群を並列に接続することにより、例えば発光ユニット10内の一つの発光素子1100がショートしてしまった場合でも、他の発光素子に流れる電流が遮断されること無く発光させることができる。
本実施の形態では、直列に接続された発光素子の一群を並列接続する構成としたが、列方向に隣接する各発光素子間において、それぞれの発光素子の第1の電極、又は第2の電極を接続し、列方向に並列接続する構成としても良い。このように、直列接続、並列接続を組み合わせた接続関係とすることにより、例えば発光ユニット10内の一つの発光素子1100がショート、若しくは絶縁化してしまったときでも、当該発光素子1100に隣接する他の発光素子1100に流れる電流が遮断されること無く、発光させることが可能となる。
図10(A)(B)に、図9(A)におけるG−G’間の断面図を示す。
図10(A)を用いて、基板として有機樹脂基板を用いた場合の発光装置の一例を説明する(つまり、第1の基板100aが、図1(B)等で示した基板100に対応する)。図10(A)に示す発光装置は、第1の基板100a上に、第1のガラス層173aが形成され、第1のガラス層173a上に複数の発光ユニット10が設けられている。図10(A)において、第1のガラス層173a及び第2のガラス層173bは、シール材171で貼り合わされている。図10(A)に示す発光装置は、第1のガラス層173a、第2のガラス層173b及びシール材171で囲まれた空間175に発光ユニット10を備える構成となっている。また、第1の基板100a及び第2の基板100bは、シール材172で貼り合わされている。
上記発光装置において、第1の基板100a及び第2の基板100bは同じ有機樹脂材料からなることが好ましい。同じ材料で形成することで、熱歪みや物理的衝撃による形状不良を抑制することができる。よって、作製時及び使用時における発光装置の変形や破損などを抑制することができる。
本発明の一態様の発光装置は、有機樹脂基板とガラス層とを用いる。よって、発光装置を軽量化できる。さらに、水分又は不純物等が発光装置の外部から発光ユニットに含まれる有機化合物や金属材料に侵入することを抑制することができる。
図10(B)を用いて、第1の基板としてガラス基板、第2の基板として金属基板を用いた場合の発光装置の一例を説明する(つまり、第1の基板100aが、図1(B)等で示した基板100に対応する)。図10(B)に示す発光装置は、第1の基板100a上に複数の発光ユニット10が設けられている。図10(B)において、第1の基板100a及び第2の基板100bは、シール材171及びシール材172で貼り合わされている。
第2の基板として用いる金属基板の材料としては、特に限定はないが、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属、又は、アルミニウム合金若しくはステンレスなどの金属の合金などを好ましく用いることができる。金属基板の膜厚に特に限定はないが、例えば、10μm以上200μm以下のものを用いると、発光装置の軽量化が図れるため好ましい。
第2の基板としては、金属基板のほかにも、ガラス基板や石英基板などを用いることができる。
コンバータ150は、上下の基板の間に設けることができる(図10(A))。また、図10(B)に示すように、第2の基板100bを第1の基板100aよりも小さくすることで、発光装置の厚みを変えずに厚みのあるコンバータを内蔵することができる。
シール材171とシール材172との間には空間を設けても良い。また、シール材171とシール材172とが接していても良い。
[空間]
空間175には、充填材として不活性気体(窒素、アルゴンなど)が充填されている(図10(A))。また、シール材171で充填する構成を適用することもできる(図10(B))。また、図10(A)の発光装置では、シール材171、シール材172とは異なる充填材を用いて、空間175を充填することもできる。充填材として、シール材として用いる材料の中でも粘性の低い材料を用いることで、空間175を充填することが容易となる。
[シール材]
シール材としては公知の材料を用いることができる。例えば、熱硬化型の材料、紫外線硬化型の材料を用いても良い。シール材171には、ガラス同士を接着することができる材料、シール材172には、有機樹脂同士を接着することができる材料を用いる。これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、乾燥剤入りのシール材を用いることもできる。
空間175内には、乾燥剤を入れても良い。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸収する物質を用いることができる。その他の乾燥剤として、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いても良い。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の一態様に適用できるEL層の一例について、図11を用いて説明する。
図11(A)に示すEL層102は、第1の電極103と第2の電極108の間に設けられている。第1の電極103及び第2の電極108は、実施の形態1と同様の構成を適用することができる。
本実施の形態において、EL層102は、第1の電極103側から、正孔注入層701、正孔輸送層702、発光性の有機化合物を含む層703、電子輸送層704、及び電子注入層705の順で積層されている。
図11(A)に示す発光素子の作製方法について説明する。
正孔注入層701は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等の金属酸化物を用いることができる。また、フタロシアニン(略称:HPc)、銅(II)フタロシアニン(略称:CuPc)等のフタロシアニン系の化合物を用いることができる。
また、低分子の有機化合物である4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等の芳香族アミン化合物等を用いることができる。
さらに、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を用いることもできる。例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)、ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスルホン酸)(PAni/PSS)等の酸を添加した高分子化合物を用いることができる。
特に、正孔注入層701として、正孔輸送性の高い有機化合物にアクセプター性物質を含有させた複合材料を用いることが好ましい。正孔輸送性の高い物質にアクセプター性物質を含有させた複合材料を用いることにより、第1の電極103からの正孔注入性を良好にし、発光素子の駆動電圧を低減することができる。これらの複合材料は、正孔輸送性の高い物質とアクセプター物質とを共蒸着することにより形成することができる。該複合材料を用いて正孔注入層701を形成することにより、第1の電極103からEL層102への正孔注入が容易となる。
複合材料に用いる有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の化合物を用いることができる。なお、複合材料に用いる有機化合物としては、正孔輸送性の高い有機化合物であることが好ましい。具体的には、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いても良い。以下では、複合材料に用いることのできる有機化合物を具体的に列挙する。
複合材料に用いることのできる有機化合物としては、例えば、TDATA、MTDATA、DPAB、DNTPD、DPA3B、PCzPCA1、PCzPCA2、PCzPCN1、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB又はα−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BPAFLP)等の芳香族アミン化合物や、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、9−フェニル−3−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:PCzPA)、1,4−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン等のカルバゾール誘導体を用いることができる。
また、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス(4−フェニルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuAnth)、9,10−ビス(4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA)、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]−2−tert−ブチルアントラセン、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン等の芳香族炭化水素化合物を用いることができる。
さらに、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10,10’−ジフェニル−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフェニル)−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペンタフェニル)フェニル]−9,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ルブレン、ペリレン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン、ペンタセン、コロネン、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等の芳香族炭化水素化合物を用いることができる。
また、電子受容体としては、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称:F−TCNQ)、クロラニル等の有機化合物や、遷移金属酸化物を挙げることができる。また、元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化レニウムは電子受容性が高いため好ましい。中でも特に、酸化モリブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
なお、上述したPVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TPD等の高分子化合物と、上述した電子受容体を用いて複合材料を形成し、正孔注入層701に用いても良い。
正孔輸送層702は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送性の高い物質としては、例えば、NPB、TPD、BPAFLP、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)等の芳香族アミン化合物を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いても良い。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしても良い。
また、正孔輸送層702には、CBP、CzPA、PCzPAのようなカルバゾール誘導体や、t−BuDNA、DNA、DPAnthのようなアントラセン誘導体を用いても良い。
また、正孔輸送層702には、PVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TPDなどの高分子化合物を用いることもできる。
発光性の有機化合物を含む層703は、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。
発光性の有機化合物を含む層703に用いることができる蛍光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)]−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられる。また、黄色系の発光材料として、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−6,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)などが挙げられる。また、赤色系の発光材料として、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,14−ジフェニル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
また、発光性の有機化合物を含む層703に用いることができる燐光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス{2−[3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジナト−N,C2’}イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIr(acac))などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H−ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))、トリス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)(略称:Ir(bzq))などが挙げられる。また、黄色系の発光材料として、ビス(2,4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビス[2−(4’−パーフルオロフェニルフェニル)ピリジナト]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)−5−メチルピラジナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdppr−Me)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス{2−(4−メトキシフェニル)−3,5−ジメチルピラジナト}イリジウム(III)(略称:Ir(dmmoppr)(acac))などが挙げられる。また、橙色系の発光材料として、トリス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(pq))、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(3,5−ジメチル−2−フェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(mppr−Me)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(5−イソプロピル−3−メチル−2−フェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(mppr−iPr)(acac))などが挙げられる。また、赤色系の発光材料として、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(2,3,5−トリフェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(tppr)(acac))、(ジピバロイルメタナト)ビス(2,3,5−トリフェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(tppr)(dpm))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属錯体が挙げられる。また、トリス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異なる多重度間の電子遷移)であるため、燐光性化合物として用いることができる。
なお、発光性の有機化合物を含む層703としては、上述した発光性の有機化合物(ゲスト材料)を他の物質(ホスト材料)に分散させた構成としても良い。ホスト材料としては、各種のものを用いることができ、発光性の物質よりも最低空軌道準位(LUMO準位)が高く、最高被占有軌道準位(HOMO準位)が低い物質を用いることが好ましい。
ホスト材料としては、具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(II)(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)などの金属錯体、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)などの複素環化合物や、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、3,6−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:DPCzPA)、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、9,9’−ビアントリル(略称:BANT)、9,9’−(スチルベン−3,3’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS)、9,9’−(スチルベン−4,4’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS2)、3,3’,3’’−(ベンゼン−1,3,5−トリイル)トリピレン(略称:TPB3)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、6,12−ジメトキシ−5,11−ジフェニルクリセンなどの縮合芳香族化合物、N,N−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:CzA1PA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:DPhPA)、N,9−ジフェニル−N−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPA)、N,9−ジフェニル−N−{4−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]フェニル}−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPBA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、NPB(又はα−NPD)、TPD、DFLDPBi、BSPBなどの芳香族アミン化合物などを用いることができる。
また、ホスト材料は複数種用いることができる。例えば、結晶化を抑制するためにルブレン等の結晶化を抑制する物質をさらに添加しても良い。また、ゲスト材料へのエネルギー移動をより効率良く行うためにNPB、あるいはAlq等をさらに添加しても良い。
ゲスト材料をホスト材料に分散させた構成とすることにより、発光性の有機化合物を含む層703の結晶化を抑制することができる。また、ゲスト材料の濃度が高いことによる濃度消光を抑制することができる。
また、発光性の有機化合物を含む層703として高分子化合物を用いることができる。具体的には、青色系の発光材料として、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)(略称:PFO)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイル)](略称:PF−DMOP)、ポリ{(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−[N,N’−ジ−(p−ブチルフェニル)−1,4−ジアミノベンゼン]}(略称:TAB−PFH)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、ポリ(p−フェニレンビニレン)(略称:PPV)、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−alt−co−(ベンゾ[2,1,3]チアジアゾール−4,7−ジイル)](略称:PFBT)、ポリ[(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニレン)−alt−co−(2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレン)]などが挙げられる。また、橙色〜赤色系の発光材料として、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン](略称:MEH−PPV)、ポリ(3−ブチルチオフェン−2,5−ジイル)(略称:R4−PAT)、ポリ{[9,9−ジヘキシル−2,7−ビス(1−シアノビニレン)フルオレニレン]−alt−co−[2,5−ビス(N,N’−ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン]}、ポリ{[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−ビス(1−シアノビニレンフェニレン)]−alt−co−[2,5−ビス(N,N’−ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン]}(略称:CN−PPV−DPD)などが挙げられる。
また、発光性の有機化合物を含む層を複数設け、それぞれの層の発光色を異なるものにすることで、発光素子全体として、所望の色の発光を得ることができる。例えば、発光性の有機化合物を含む層を2つ有する発光素子において、第1の発光性の有機化合物を含む層の発光色と第2の発光性の有機化合物を含む層の発光色を補色の関係になるようにすることで、発光素子全体として白色発光する発光素子を得ることも可能である。なお、補色とは、混合すると無彩色になる色同士の関係をいう。つまり、補色の関係にある色を発光する物質から得られた光を混合すると、白色発光を得ることができる。また、発光性の有機化合物を含む層を3つ以上有する発光素子の場合でも同様である。
電子輸送層704は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送性の高い物質としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格又はベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等が挙げられる。また、この他ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしても良い。
電子注入層705は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層705には、リチウム、セシウム、カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム、フッ化カルシウム、リチウム酸化物等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、又はそれらの化合物を用いることができる。また、フッ化エルビウムのような希土類金属化合物を用いることができる。また、上述した電子輸送層704を構成する物質を用いることもできる。
なお、上述した正孔注入層701、正孔輸送層702、発光性の有機化合物を含む層703、電子輸送層704、電子注入層705は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
EL層は、図11(B)に示すように、第1の電極103と第2の電極108との間に複数積層されていても良い。この場合、積層された第1のEL層800と第2のEL層801との間には、電荷発生層803を設けることが好ましい。電荷発生層803は上述の複合材料で形成することができる。また、電荷発生層803は複合材料からなる層と他の材料からなる層との積層構造でも良い。この場合、他の材料からなる層としては、電子供与性物質と電子輸送性の高い物質とを含む層や、透明導電膜からなる層などを用いることができる。このような構成を有する発光素子は、エネルギーの移動や消光などの問題が起こり難く、材料の選択の幅が広がることで高い発光効率と長い寿命とを併せ持つ発光素子とすることが容易である。また、一方のEL層で燐光発光、他方で蛍光発光を得ることも容易である。この構造は上述のEL層の構造と組み合わせて用いることができる。
また、それぞれのEL層の発光色を異なるものにすることで、発光素子全体として、所望の色の発光を得ることができる。例えば、2つのEL層を有する発光素子において、第1のEL層の発光色と第2のEL層の発光色を補色の関係になるようにすることで、発光素子全体として白色発光する発光素子を得ることも可能である。また、3つ以上のEL層を有する発光素子の場合でも同様である。
EL層102は、図11(C)に示すように、第1の電極103と第2の電極108との間に、正孔注入層701、正孔輸送層702、発光性の有機化合物を含む層703、電子輸送層704、電子注入バッファー層706、電子リレー層707、及び第2の電極108と接する複合材料層708を有していても良い。
第2の電極108と接する複合材料層708を設けることで、特にスパッタリング法を用いて第2の電極108を形成する際に、EL層102が受けるダメージを低減することができるため、好ましい。複合材料層708は、前述の、正孔輸送性の高い有機化合物にアクセプター性物質を含有させた複合材料を用いることができる。
さらに、電子注入バッファー層706を設けることで、複合材料層708と電子輸送層704との間の注入障壁を緩和することができるため、複合材料層708で生じた電子を電子輸送層704に容易に注入することができる。
電子注入バッファー層706には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、及びこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウム等の酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウム等の炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、又は希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))等の電子注入性の高い物質を用いることが可能である。
また、電子注入バッファー層706が、電子輸送性の高い物質とドナー性物質を含んで形成される場合には、電子輸送性の高い物質に対して質量比で、0.001以上0.1以下の比率でドナー性物質を添加することが好ましい。なお、ドナー性物質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、及びこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウム等の酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウム等の炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、又は希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))の他、テトラチアナフタセン(略称:TTN)、ニッケロセン、デカメチルニッケロセン等の有機化合物を用いることもできる。なお、電子輸送性の高い物質としては、先に説明した電子輸送層704の材料と同様の材料を用いて形成することができる。
さらに、電子注入バッファー層706と複合材料層708との間に、電子リレー層707を形成することが好ましい。電子リレー層707は、必ずしも設ける必要は無いが、電子輸送性の高い電子リレー層707を設けることで、電子注入バッファー層706へ電子を速やかに送ることが可能となる。
複合材料層708と電子注入バッファー層706との間に電子リレー層707が挟まれた構造は、複合材料層708に含まれるアクセプター性物質と、電子注入バッファー層706に含まれるドナー性物質とが相互作用を受けにくく、互いの機能を阻害しにくい構造である。したがって、駆動電圧の上昇を抑制することができる。
電子リレー層707は、電子輸送性の高い物質を含み、該電子輸送性の高い物質のLUMO準位は、複合材料層708に含まれるアクセプター性物質のLUMO準位と、電子輸送層704に含まれる電子輸送性の高い物質のLUMO準位との間となるように形成する。また、電子リレー層707がドナー性物質を含む場合には、当該ドナー性物質のドナー準位も複合材料層708に含まれるアクセプター性物質のLUMO準位と、電子輸送層704に含まれる電子輸送性の高い物質のLUMO準位との間となるようにする。具体的なエネルギー準位の数値としては、電子リレー層707に含まれる電子輸送性の高い物質のLUMO準位は−5.0eV以上、好ましくは−5.0eV以上−3.0eV以下とすると良い。
電子リレー層707に含まれる電子輸送性の高い物質としてはフタロシアニン系の材料又は金属−酸素結合と芳香族配位子を有する金属錯体を用いることが好ましい。
電子リレー層707に含まれるフタロシアニン系材料としては、具体的にはCuPc、SnPc(Phthalocyanine tin(II) complex)、ZnPc(Phthalocyanine zinc complex)、CoPc(Cobalt(II)phthalocyanine, β−form)、FePc(Phthalocyanine Iron)及びPhO−VOPc(Vanadyl 2,9,16,23−tetraphenoxy−29H,31H−phthalocyanine)のいずれかを用いることが好ましい。
電子リレー層707に含まれる金属−酸素結合と芳香族配位子を有する金属錯体としては、金属−酸素の二重結合を有する金属錯体を用いることが好ましい。金属−酸素の二重結合はアクセプター性(電子を受容しやすい性質)を有するため、電子の移動(授受)がより容易になる。また、金属−酸素の二重結合を有する金属錯体は安定であると考えられる。したがって、金属−酸素の二重結合を有する金属錯体を用いることにより発光素子を低電圧でより安定に駆動することが可能になる。
金属−酸素結合と芳香族配位子を有する金属錯体としてはフタロシアニン系材料が好ましい。具体的には、VOPc(Vanadyl phthalocyanine)、SnOPc(Phthalocyanine tin(IV) oxide complex)及びTiOPc(Phthalocyanine titanium oxide complex)のいずれかは、分子構造的に金属−酸素の二重結合が他の分子に対して作用しやすく、アクセプター性が高いため好ましい。
なお、上述したフタロシアニン系材料としては、フェノキシ基を有するものが好ましい。具体的にはPhO−VOPcのような、フェノキシ基を有するフタロシアニン誘導体が好ましい。フェノキシ基を有するフタロシアニン誘導体は、溶媒に可溶である。そのため、発光素子を形成する上で扱いやすいという利点を有する。また、溶媒に可溶であるため、成膜に用いる装置のメンテナンスが容易になるという利点を有する。
電子リレー層707はさらにドナー性物質を含んでいても良い。ドナー性物質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属及びこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウムなどの酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウムなどの炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、又は希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))の他、テトラチアナフタセン(略称:TTN)、ニッケロセン、デカメチルニッケロセンなどの有機化合物を用いることができる。電子リレー層707にこれらドナー性物質を含ませることによって、電子の移動が容易となり、発光素子をより低電圧で駆動することが可能になる。
電子リレー層707にドナー性物質を含ませる場合、電子輸送性の高い物質としては上記した材料の他、複合材料層708に含まれるアクセプター性物質のアクセプター準位より高いLUMO準位を有する物質を用いることができる。具体的なエネルギー準位としては、−5.0eV以上、好ましくは−5.0eV以上−3.0eV以下の範囲にLUMO準位を有する物質を用いることが好ましい。このような物質としては例えば、ペリレン誘導体や、含窒素縮合芳香族化合物などが挙げられる。なお、含窒素縮合芳香族化合物は、安定であるため、電子リレー層707を形成する為に用いる材料として、好ましい材料である。
ペリレン誘導体の具体例としては、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物(略称:PTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックビスベンゾイミダゾール(略称:PTCBI)、N,N’−ジオクチル−3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド(略称:PTCDI−C8H)、N,N’−ジヘキシル−3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド(略称:Hex PTC)等が挙げられる。
また、含窒素縮合芳香族化合物の具体例としては、ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン−2,3−ジカルボニトリル(略称:PPDN)、2,3,6,7,10,11−ヘキサシアノ−1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレン(略称:HAT(CN))、2,3−ジフェニルピリド[2,3−b]ピラジン(略称:2PYPR)、2,3−ビス(4−フルオロフェニル)ピリド[2,3−b]ピラジン(略称:F2PYPR)等が挙げられる。
その他にも、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(略称:TCNQ)、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(略称:NTCDA)、パーフルオロペンタセン、銅ヘキサデカフルオロフタロシアニン(略称:F16CuPc)、N,N’−ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル)−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド(略称:NTCDI−C8F)、3’,4’−ジブチル−5,5’’−ビス(ジシアノメチレン)−5,5’’−ジヒドロ−2,2’:5’,2’’−テルチオフェン)(略称:DCMT)、メタノフラーレン(例えば、[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル)等を用いることができる。
なお、電子リレー層707にドナー性物質を含ませる場合、電子輸送性の高い物質とドナー性物質との共蒸着などの方法によって電子リレー層707を形成すれば良い。
正孔注入層701、正孔輸送層702、発光性の有機化合物を含む層703、及び電子輸送層704は前述の材料を用いてそれぞれ形成すれば良い。
以上により、本実施の形態のEL層102を作製することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態9)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光ユニットを用いて完成させた照明装置の一例について、図12を用いて説明する。
本発明の一態様では、発光部が曲面を有する照明装置を実現することができる。
本発明の一態様は、自動車の照明にも適用することができ、例えば、ダッシュボードや、天井等に照明を設置することもできる。
図12(A)では、本発明の一態様を適用した、室内の照明装置901、卓上照明器具903、及び面状照明装置904を示す。発光装置は大面積化も可能であるため、大面積の照明装置として用いることができる。また、厚みが薄いため、壁に取り付けて使用することができる。その他、ロール型の照明装置902として用いることもできる。
図12(B)に別の照明装置の例を示す。図12(B)に示す卓上照明装置は、照明部9501、支柱9503、支持台9505等を含む。照明部9501は、本発明の一態様の発光ユニットを含む。このように、本発明の一態様では、曲面を有する照明装置、又はフレキシブルに曲がる照明部を有する照明装置を実現することができる。このように、フレキシブルな発光ユニットを照明装置として用いることで、照明装置のデザインの自由度が向上するのみでなく、例えば、自動車の天井、ダッシュボード等の曲面を有する場所にも照明装置を設置することが可能となる。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
10 発光ユニット
10a〜c 発光ユニット
11 第1の発光素子
12 第2の発光素子
13 第3の発光素子
21 第1の発光素子
22 第2の発光素子
31 第1の発光素子
32 第2の発光素子
41 第1の発光素子
42 第2の発光素子
51 第1の発光素子
52 第2の発光素子
100 基板
100a 第1の基板
100b 第2の基板
102 EL層
102a EL層
102b EL層
102c EL層
103 第1の電極
103a 第1の電極
103b 第1の電極
103c 第1の電極
107 隔壁
108 第2の電極
108a 第2の電極
108b 第2の電極
108c 第2の電極
118 凹凸の構造
122 凹凸の構造体
124 樹脂層
131a 副配線
131b 副配線
132 補助配線
132a 補助配線
132b 補助配線
133a 配線
133b 配線
134 平坦化層
138a 封止膜
138b 封止膜
139 分離層
139a 脚部
139b 台部
141 ボイド
149a 絶縁膜
149b 絶縁膜
150 コンバータ
160 取り出し電極
171 シール材
172 シール材
173a 第1のガラス層
173b 第2のガラス層
175 空間
701 正孔注入層
702 正孔輸送層
703 発光性の有機化合物を含む層
704 電子輸送層
705 電子注入層
706 電子注入バッファー層
707 電子リレー層
708 複合材料層
800 第1のEL層
801 第2のEL層
803 電荷発生層
901 照明装置
902 照明装置
903 卓上照明器具
904 面状照明装置
1000 発光装置
1100 発光素子
9501 照明部
9503 支柱
9505 支持台

Claims (2)

  1. 絶縁性を有する表面上に、第1の発光素子及び第2の発光素子を有し、
    前記第1の発光素子は、前記第2の発光素子と直列接続しており、
    前記第1の発光素子は、島状の第1の電極と、前記第1の電極上において前記第1の電極と重なる第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間の発光性を有する有機化合物を含む第1の層と、を有し
    前記第1の電極の端部は、絶縁性を有する第1の隔壁に覆われ、
    前記第2の発光素子は、島状の第3の電極と、前記第3の電極上において前記第3の電極と重なる第4の電極と、前記第3の電極及び前記第4の電極の間の発光性を有する有機化合物を含む第2の層と、を有し
    前記第3の電極上接して、絶縁性を有する第2の隔壁及び絶縁性を有する分離層を有し、
    前記第1の電極及び前記第3の電極は、同層に設けられており、
    前記第1の隔壁及び前記第2の隔壁は、同層に設けられており、
    前記第2の電極及び前記第4の電極は、同層に設けられており、
    前記分離層は、脚部及び前記脚部上の台部を有し
    前記台部は前記脚部と比較して前記第3の電極に対する投影面積が広くなるようにせり出して設けられ、
    前記分離層は、前記第2の電極と前記第4の電極との間に位置し、
    前記第2の隔壁は、前記分離層と前記第4の電極との間に位置し、
    前記第2の隔壁の一方の端部は前記第2の層と接し、前記第2の隔壁の他方の端部は前記脚部と接し、
    前記第2の電極は、前記台部の前記せり出した部分と前記第3の電極とが重なる第1の部分において、前記第3の電極と接し、
    前記第2の電極は、前記第1の隔壁を介して前記第1の電極の端部と交差することを特徴とする発光ユニット。
  2. 絶縁性を有する表面上に、下部電極となる島状の第1の電極及び第3の電極を形成するステップと、
    前記第1の電極の端部を覆う第1の隔壁、及び前記第3の電極上に接する第2の隔壁を形成するステップと、
    前記第3の電極上に第1の感光性樹脂を成膜し、前記第1の感光性樹脂上に前記第1の感光性樹脂と異なる感度を有する第2の感光性樹脂を成膜するステップと、
    前記第1の感光性樹脂及び前記第2の感光性樹脂を選択的に露光し、現像して、前記第3の電極及び前記第2の隔壁に接する脚部を前記第1の感光性樹脂から形成し、前記脚部から前記第3の電極上にせり出した台部を前記第2の感光性樹脂から形成して、前記脚部と前記台部を有する分離層を形成するステップと、
    前記第3の電極前記台部重なる領域において、前記台部に対する回り込みを抑制して、前記第1の電極上の発光性を有する有機化合物を含む第1のと、前記第3の電極上の発光性を有する有機化合物を含む第2の層と、を成膜するステップと、
    前記第3の電極前記台部重なる領域において、前記台部に対する回り込みを促進して、前記第1の層上であって上部電極となる前記第2の電極と、前記第2の層上であって上部電極となる第4の電極を成膜するステップと、を有し、
    前記第2の電極の前記分離層側の端部は、前記第1の層の端部を覆い、且つ前記第3の電極上面と接し、
    前記第4の電極の前記分離層側の端部は、前記第2の層の端部を覆い、且つ前記第2の隔壁上面と接することを特徴とする発光ユニットの作製方法。
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