JP5851942B2 - 高圧ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、高圧ポンプに関する。
従来、燃料タンクから供給された燃料を例えばコモンレールまたはデリバリーパイプ等の外部に圧送するプランジャ式の高圧ポンプが知られている。特許文献1に開示された高圧ポンプでは、プランジャにより加圧室で加圧された燃料は、吐出弁を押し開けて外部に吐出される。また、外部の燃料の圧力が一定値以上になると、外部の燃料は、リリーフ弁を押し開けて加圧室に戻される。上記吐出弁およびリリーフ弁は、加圧室と外部とを繋ぐ吐出通路に設けられている。
米国特許出願公開第2011/0126804号明細書
特許文献1に開示された高圧ポンプでは、加圧室の燃料は、外部に向けて吐出通路を流れるとき、リリーフ弁部材を付勢するリリーフ弁スプリングの線間隙間を必ず通る。そのため、燃料が圧送される度にリリーフ弁スプリングの線間隙間を燃料が流れることに起因して、リリーフ弁スプリング線に対し軸方向および径方向で圧力差が生じ、リリーフ弁スプリングが振動し異常作動するおそれや、リリーフ弁スプリングが破損するおそれがあった。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、リリーフ弁スプリングの振動を抑制可能であり、リリーフ弁スプリングの破損を抑制可能な高圧ポンプを提供することである。
本発明の高圧ポンプは、プランジャと、ハウジングと、吐出弁ボディと、吐出弁部材と、吐出弁スプリングと、リリーフ弁部材と、リリーフ弁スプリングと、スプリング保持部材とを備える。吐出弁ボディは、プランジャを軸方向に摺動可能に支持する有底筒状の内壁、その内壁とプランジャとで区画形成される加圧室、及び、加圧室で加圧された燃料を外部に吐出可能な吐出通路を有する。吐出弁ボディは、吐出通路に設けられており、加圧室と外部とを連通可能な吐出弁通路、および、加圧室と外部とを連通可能であり且つ吐出弁通路と非連通のリリーフ弁通路を有する。吐出弁部材は、吐出弁ボディに対し外部側に位置し、吐出弁通路を開閉可能である。吐出弁スプリングは、吐出弁部材に対し外部側に位置し、吐出弁部材を閉弁方向に付勢している。リリーフ弁部材は、吐出弁ボディに対し加圧室側に位置し、リリーフ弁通路を開閉可能である。リリーフ弁スプリングは、リリーフ弁部材に対し加圧室側に位置し、リリーフ弁部材を閉弁方向に付勢している。スプリング保持部材は、リリーフ弁スプリングに対し径外方向に位置する筒部、および、筒部のうち加圧室側の一端部を塞ぐとともにリリーフ弁スプリングの一端を支持する底部を有する。吐出弁通路は、リリーフ弁部材に対し径外方向に位置している。スプリング保持部材の筒部は、径方向で内外に貫通する1個または複数個の通孔を有している。1個または複数個の通孔の総通路断面積を第1断面積とし、リリーフ弁スプリングに対する通孔の投影範囲内に位置する当該リリーフ弁スプリングの線間隙間の総通路断面積を第2断面積とし、スプリング保持部材の筒部とリリーフ弁スプリングとの隙間の最小通路断面積を第3断面積とすると、第1断面積は、第2断面積よりも大きく且つ第3断面積よりも小さい。
したがって、加圧室の燃料は、外部に向けて吐出通路を流れるとき、通孔、および、スプリング保持部材の筒部とリリーフ弁スプリングとの隙間を流れる。そのため、燃料がリリーフ弁スプリングの線間隙間に流れにくい。それ故、リリーフ弁スプリングの線間隙間を燃料が流れる影響でリリーフ弁スプリングが振動し異常作動すること、および、リリーフ弁スプリングが破損することを抑制可能である。
本発明の第1実施形態による高圧ポンプが適用された燃料噴射システムの概略構成を説明する模式図である。 図1の高圧ポンプの断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図2の矢印V部分の拡大図である。 図4の矢印VI部分の拡大図である。 図5の状態から吐出弁部材が開弁した状態を示す断面図である。 図5の状態からリリーフ弁部材が開弁した状態を示す断面図である。 リリーフ弁スプリングの線間隙間が大きい比較形態の燃料の流れを示す断面図である。 本発明の第2実施形態における高圧ポンプの吐出部の拡大断面図である。 本発明の第3実施形態における高圧ポンプの吐出部の拡大断面図である。 本発明の第4実施形態における高圧ポンプの吐出部の拡大断面図である。 本発明の第5実施形態における高圧ポンプの吐出部の拡大断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による高圧ポンプが適用された燃料供給システムを図1に示す。燃料供給システム100は、燃料タンク101、低圧ポンプ102、高圧ポンプ10、コモンレール103およびインジェクタ104を備えている。燃料タンク101の燃料は、低圧ポンプ102により低圧配管105を経由し高圧ポンプ10に供給される。燃料タンク101から高圧ポンプ10に供給された低圧の燃料は、高圧配管106を経由しコモンレール103に圧送される。コモンレール103に蓄えられた高圧の燃料は、インジェクタ104により図示しないエンジンの気筒内に噴射される。
先ず、図2〜図6に基づき高圧ポンプ10の構成を説明する。
高圧ポンプ10は、プランジャ11、シリンダ14、ハウジング19、吸入部38および吐出部50等を備えている。以下では、便宜上、図1の上側を「上」、図1の下側を「下」として説明する。
プランジャ11は、中実円筒状に形成されており、大径部12および小径部13から構成されている。小径部13は、大径部12の下端の中央から軸方向に延びており、外径が大径部12の外径よりも小さい。
シリンダ14は、下方に開口する有底筒状に形成されている。シリンダ14の有底筒状の内壁15は、プランジャ11の大径部12を軸方向に摺動可能に支持している。シリンダ14は、内壁15とプランジャ11とで区画形成される加圧室16を有している。加圧室16の容積は、プランジャ11が軸方向で下方に移動すると大きくなり、プランジャ11が軸方向で上方に移動すると小さくなる。
ハウジング19は、上ハウジング20、下ハウジング25およびカバー29から構成されている。
上ハウジング20は、略直方体状に形成されており、長手方向の中央を短手方向に貫く収容穴21と、収容穴21から長手方向の一方に貫通する吸入通路22と、収容穴21から長手方向の他方に貫通する第1吐出通路23とを有している。収容穴21には、シリンダ14の底部側が例えば圧入により固定されている。加圧室16は、吸入孔17を通じて吸入通路22に連通し、吐出孔18を通じて第1吐出通路23に連通している。
下ハウジング25は、シリンダ保持部26、フランジ部27およびエンジン嵌合部28から構成されている。シリンダ保持部26は、円筒状であり、シリンダ14の中間部側が例えば圧入により固定されている。フランジ部27は、シリンダ保持部26の下端から径外方向に突き出している。エンジン嵌合部28は、フランジ部27から下方に突き出すように円筒状に形成されており、図示しないエンジンヘッドカバーに嵌め込むことができる。
カバー29は、下方に向けて開口する有底筒状であり、上ハウジング20に対し上方から被せられ、開口端が下ハウジング25のフランジ部27に例えば溶接により固定されている。カバー29の筒部は、吸入通路22に対応する第1取付孔30と、第1吐出通路23に対応する第2取付孔31と、第1取付孔30および第2取付孔31に対し周方向に離れた位置にある第3取付孔32とを有している。第3取付孔32には、図1の低圧配管105に接続可能なインレットパイプ33が取り付けられている。
カバー29は、カバー29の内壁と上ハウジング20の外壁とで区画形成された燃料ギャラリ34を有している。燃料ギャラリ34のうちカバー29の底部と上ハウジング20との間には、燃料の圧力脈動を低減するためのパルセーションダンパ35が設けられている。燃料ギャラリ34にある燃料は、上ハウジング20が有する連通孔24と吸入通路22とを通じて加圧室16に供給される。また、加圧室16の燃料は、第1吐出通路23と後述の第2筒部材51が有する第2吐出通路52とを通じて図1のコモンレール103に供給される。ハウジング19および第2筒部材51は、特許請求の範囲に記載の「ハウジング」を構成する。第1吐出通路23および第2吐出通路52は、特許請求の範囲に記載の「吐出通路」を構成する。コモンレール103は、特許請求の範囲に記載の「外部」に相当する。
吸入部38は、第1筒部材39、吸入弁ボディ40、吸入弁部材42、ニードル43、可動コア44、固定コア45、コイル46およびコネクタ47等から構成されている。第1筒部材39は、カバー29の第1取付孔30に外側から挿入され、上ハウジング20に固定されている。第1筒部材39とカバー29との隙間は、例えば溶接により液密に封止されている。吸入弁ボディ40は、吸入通路22内で第1筒部材39と上ハウジング20との間に挟持されることで固定されており、加圧室16側に吸入弁座41を有している。吸入弁部材42は、吸入弁ボディ40に対し加圧室16側に位置し、吸入弁座41に接近および離間可能である。吸入弁部材42は、吸入弁座41に当接すると吸入通路22を塞ぎ、加圧室16と燃料ギャラリ34との連通を遮断する。
ニードル43は、軸方向が吸入弁部材42の開閉方向に一致するように配置され、軸方向に移動可能であり、吸入弁スプリング49の付勢力により吸入弁部材42を開弁方向に付勢している。可動コア44は、磁性材料からなり、ニードル43の端部に固定されている。固定コア45は、磁性材料からなり、可動コア44に対し吸入弁部材42とは反対側に位置し、接続リング48を介して第1筒部材39に連結されている。コイル46は、固定コア45の周囲で環状に巻かれた電線からなり、コネクタ47に接続する外部電源からの通電により可動コア44を固定コア45に吸引させる磁界を発生する。可動コア44が固定コア45に吸引されると、ニードル43による吸入弁部材42の付勢が解除され、吸入弁部材42が閉弁する。
吐出部50は、第2筒部材51、吐出弁ボディ54、カラー65、吐出弁部材66、吐出弁スプリング67、スプリングホルダ68、リリーフ弁部材69、リリーフ弁スプリング70およびスプリング保持部材71から構成されている。第2筒部材51は、カバー29の第2取付孔31に外側から挿入され、上ハウジング20に固定されている。第2筒部材51は、第1吐出通路23に連通する第2吐出通路52と、最も外部側に位置する吐出口53とを有している。第2筒部材51とカバー29との隙間は、例えば溶接により液密に封止されている。
吐出弁ボディ54およびカラー65は、第2吐出通路52内で直列に配置され、第2筒部材51と上ハウジング20との間に挟持されている。カラー65は、吐出弁ボディ54に対し加圧室16側に位置している。吐出弁ボディ54は、第2吐出通路52のうち加圧室16側と吐出口53側とを連通可能な吐出弁通路55と、第2吐出通路52のうち吐出口53側と加圧室16側とを連通可能であり且つ吐出弁通路55と非連通のリリーフ弁通路59と、吐出口53側の端面のうち吐出弁通路55の開口縁部からなる吐出弁座63と、加圧室16側の端面のうちリリーフ弁通路59の開口縁部からなるリリーフ弁座64とを有している。カラー65は、第2筒部材51の径内方向に位置している筒部材である。上記「連通可能」とは、吐出弁部材66またはリリーフ弁部材69が閉弁していなければ連通するという意味である。
吐出弁通路55は、吐出弁ボディ54の加圧室16側の端面の径外部から吐出口53側に延びている第1吐出弁通路56と、第1吐出弁通路56と交差する方向に延び且つ第1吐出弁通路56に連通している第2吐出弁通路57と、吐出弁ボディ54の吐出口53側の端面の中央部から加圧室16側に延び且つ第2吐出弁通路57に連通している第3吐出弁通路58とからなる。
リリーフ弁通路59は、吐出弁ボディ54の吐出口53側の端面の径外部から加圧室16側に延びている第1リリーフ弁通路60と、第1リリーフ弁通路60と交差する方向に延び且つ第1リリーフ弁通路60に連通している第2リリーフ弁通路61と、吐出弁ボディ54の加圧室16側の端面の中央部から吐出口53側に延び且つ第2リリーフ弁通路61に連通している第3リリーフ弁通路62とからなる。
吐出弁部材66は、吐出弁ボディ54に対し加圧室16とは反対側に位置し、吐出弁座63に接近および離間可能である。上記「吐出弁ボディ54に対し加圧室16とは反対側に位置し」とは、吐出弁座63に対し加圧室16とは反対側に位置していることを意味する。吐出弁部材66は、吐出弁座63に当接すると吐出弁通路55を塞ぎ、加圧室16とコモンレール103との連通を遮断する。吐出弁スプリング67は、一端がスプリングホルダ68に支持され、他端により吐出弁部材66を閉弁方向に付勢している。吐出弁スプリング67の付勢力は、加圧室16に連通している吐出弁通路55の燃料の圧力が予め設定された所定の高圧値以上になると吐出弁部材66が離座するように設定されている。
リリーフ弁部材69は、吐出弁ボディ54に対し加圧室16側に位置し、リリーフ弁座64に接近および離間可能である。上記「吐出弁ボディ54に対し加圧室16側に位置し」とは、リリーフ弁座64に対し加圧室16側に位置していることを意味する。吐出弁部材66とリリーフ弁部材69とは、互いに軸心が一致するように配置されている。リリーフ弁部材69は、リリーフ弁座64に当接するとリリーフ弁通路59を塞ぎ、コモンレール103と加圧室16との連通を遮断する。リリーフ弁スプリング70は、円筒コイルばねであり、一端がスプリング保持部材71に支持され、他端によりリリーフ弁部材69を閉弁方向に付勢している。リリーフ弁スプリング70の付勢力は、吐出口53に連通しているリリーフ弁通路59の燃料の圧力が予め設定された所定のリリーフ値以上になるとリリーフ弁部材69が離座するように設定されている。
スプリング保持部材71は、カラー65の径内方向であって吐出弁ボディ54に対し加圧室16側に位置し、軸方向が第2吐出通路52の通路方向に一致するように配置されている。スプリング保持部材71は、吐出弁ボディ54側の端部が開口している有底筒状であり、リリーフ弁スプリング70に対し径外方向に位置する筒部72と、筒部72のうち加圧室16側の一端部73を完全に塞ぐとともにリリーフ弁スプリング70の一端を支持する底部77とを有している。筒部72の吐出弁ボディ54側の他端部74は、鍔状になっており、カラー65の内壁に例えば圧入により固定されている。筒部72の一端部73と、上ハウジング20およびカラー65との間には、加圧室16に連通し吐出通路の一部をなす環状隙間75がある。
筒部72の一端部73は、径方向で内外に貫通する複数個の通孔76を有している。本実施例では、通孔76は4個形成されている。4個の通孔76の総通路断面積を第1断面積とし、リリーフ弁スプリング70に対する通孔76の投影範囲内に位置する当該リリーフ弁スプリング70の線間隙間78の総通路断面積を第2断面積とし、筒部72とリリーフ弁スプリング70との隙間79の最小通路断面積を第3断面積とすると、第1断面積は、第2断面積よりも大きく且つ第3断面積よりも小さい。言い換えれば、通孔76の大きさ、スプリング保持部材71の筒部72の内径、および、リリーフ弁スプリング70の外径は、第1断面積が第2断面積よりも大きく且つ第3断面積よりも小さくなるように設定されている。
筒部72とリリーフ弁スプリング70との隙間79のうち、軸方向で通孔76に対し吐出弁ボディ54側の隙間は、軸方向で通孔76に対応する隙間よりも通路断面積が大きい。筒部72の他端部74の内径は、吐出弁ボディ54側に向かって大きくなるように設定されている。
次に、図1、図5〜図8に基づき高圧ポンプ10の作動を説明する。
プランジャ11は、図示しないエンジンのカムシャフトにより軸方向に往復駆動される。プランジャ11が下方に移動すると、加圧室16の容積は大きくなり、燃料ギャラリ34から加圧室16に燃料が供給される。
プランジャ11が上方に移動すると、加圧室16の容積は小さくなる。このとき、図5および図6に示すように吸入弁部材42が開弁していると、加圧室16の燃料は燃料ギャラリ34に戻される。また、吸入弁部材42が閉弁していると、加圧室16の燃料は圧縮される。圧縮された燃料は、圧力が前記高圧値以上になると図7に示すように吐出弁スプリング67の付勢力に抗して吐出弁部材66を押し開け、コモンレール103に吐出される。図7に二点鎖線の矢印で示すように、加圧室16からコモンレール103に向かう燃料は、環状隙間75、スプリング保持部材71の通孔76、スプリング保持部材71の筒部72とリリーフ弁スプリング70との隙間79、および、吐出弁通路55を経由しコモンレール103に吐出される。
コモンレール103および高圧配管106の燃料は、圧力が前記リリーフ値以上になると図8に示すようにリリーフ弁スプリング70の付勢力に抗してリリーフ弁部材69を押し開け、加圧室16に逃がされる。図8に二点鎖線の矢印で示すように、コモンレール103から加圧室16に向かう燃料は、リリーフ弁通路59、スプリング保持部材71の筒部72とリリーフ弁スプリング70との隙間79、スプリング保持部材71の通孔76、および、環状隙間75を経由し加圧室16に流れる。
以上説明したように、第1実施形態による高圧ポンプ10は、リリーフ弁スプリング70に対し径外方向に位置する筒部72、および、筒部72のうち加圧室16側の一端部73を完全に塞ぐとともにリリーフ弁スプリング70の一端を支持する底部77を有する有底筒状のスプリング保持部材71を備えている。スプリング保持部材71の筒部72は、径方向で内外に貫通する4個の通孔76を有している。4個の通孔76の総通路断面積を第1断面積とし、リリーフ弁スプリング70に対する通孔76の投影範囲内に位置する当該リリーフ弁スプリング70の線間隙間78の総通路断面積を第2断面積とし、スプリング保持部材71の筒部72とリリーフ弁スプリング70との隙間79の最小通路断面積を第3断面積とすると、第1断面積は、第2断面積よりも大きく且つ第3断面積よりも小さい。
したがって、加圧室16の燃料は、コモンレール103に向けて吐出通路を流れるとき、環状隙間75、通孔76、および、スプリング保持部材71の筒部72とリリーフ弁スプリング70との隙間79を流れる。そのため、燃料がリリーフ弁スプリング70の線間隙間78に流れにくい。それ故、リリーフ弁スプリング70の線間隙間78を燃料が流れる影響でリリーフ弁スプリング70が振動し異常作動すること、および、リリーフ弁スプリング70が破損することを抑制可能である。
ここで、例えばリリーフ弁スプリングの線間隙間が大きい比較形態を図9に示す。図9に示すように、この比較形態によれば、コモンレール103に向けて吐出通路を流れるとき、燃料がリリーフ弁スプリング200の線間隙間201を流れ易い。そのため、リリーフ弁スプリング200の線間隙間201を燃料が流れる影響でリリーフ弁スプリング200が振動しやすいという問題が生じ易い。第1実施形態によれば、この問題が生じにくい。
また、第1実施形態によれば、筒部72とリリーフ弁スプリング70との隙間79のうち、軸方向で通孔76に対し吐出弁ボディ54側の隙間は、軸方向で通孔76に対応する隙間よりも通路断面積が大きい。筒部72の他端部74の内径は、吐出弁ボディ54側に向かって大きくなるように設定されている。
したがって、加圧室16の燃料は、コモンレール103に向けて吐出通路を流れるとき、通孔76から隙間79側に流れ易く、リリーフ弁スプリング70の線間隙間78に流れにくい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による高圧ポンプ80を図10に基づき説明する。
図10に示すように、吐出部81のリリーフ弁スプリング82は、軸方向で通孔76に対し吐出弁ボディ54側の部分が括れている鼓形コイルばねである。筒部72とリリーフ弁スプリング82との隙間83のうち、軸方向で通孔76に対し吐出弁ボディ54側の隙間は、軸方向で通孔76に対応する隙間よりも通路断面積が大きい。
第2実施形態では、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、燃料が通孔76から隙間83側に一層流れ易いという効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による高圧ポンプ85を図11に基づき説明する。
図11に示すように、吐出部86のリリーフ弁スプリング87は、吐出弁ボディ54側に向かうほど外径が小さくなる円すいコイルばねである。筒部72とリリーフ弁スプリング87との隙間88のうち、軸方向で通孔76に対し吐出弁ボディ54側の隙間は、軸方向で通孔76に対応する隙間よりも通路断面積が大きい。
第3実施形態では、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、燃料が通孔76から隙間88側に一層流れ易いという効果を得ることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態による高圧ポンプ90を図12に基づき説明する。
図12に示すように、吐出部91のリリーフ弁スプリング92は、軸方向で通孔76に対応する部分が膨らんでいるたる形コイルばねである。筒部72とリリーフ弁スプリング92との隙間93のうち、軸方向で通孔76に対し吐出弁ボディ54側の隙間は、軸方向で通孔76に対応する隙間よりも通路断面積が大きい。
第4実施形態では、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、燃料が通孔76から隙間93側に一層流れ易いという効果を得ることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態による高圧ポンプ95を図13に基づき説明する。
図13に示すように、吐出部96は、スプリングガイド97を備えている。スプリングガイド97は、リリーフ弁スプリング70の径内方向に位置し、通孔76に対応する軸方向位置に設けられ、リリーフ弁スプリング70との隙間98の最小通路断面積が前記第2断面積よりも小さい。本実施形態では、スプリングガイド97は、軸方向がスプリング保持部材71の筒部72の軸方向と一致する円柱状であり、スプリング保持部材71の底部77と一体に形成されている。
第5実施形態では、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、燃料が通孔76からリリーフ弁スプリング70の線間隙間78に流れようとするのをスプリングガイド97が抑制するので、燃料が通孔76から隙間93側に一層流れ易いという効果を得ることができる。また、スプリングガイド97は、スプリング保持部材71の底部77と一体に形成されているので、組み付けが容易である。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、スプリング保持部材の筒部の通孔は、3個以下、または5個以上であってもよい。また、その通路断面形状に特に限定はない。
本発明の他の実施形態では、リリーフ弁スプリングは、前述の実施形態で用いられたもの以外のコイルスプリングを用いても良い。
本発明の他の実施形態では、筒部とリリーフ弁スプリングとの隙間は、軸方向で一定であってもよい。
本発明の他の実施形態では、スプリングガイドの横断面形状は、円でなくてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10、80、85、90、95・・・高圧ポンプ
11・・・・プランジャ 15・・・・内壁
16・・・・加圧室 19、51・ハウジング
23、52・吐出通路 54・・・・吐出弁ボディ
55・・・・吐出弁通路 59・・・・リリーフ弁通路
66・・・・吐出弁部材 67・・・・吐出弁スプリング
69・・・・リリーフ弁部材
70、82、87、92・・・リリーフ弁スプリング
71・・・・スプリング保持部材 72・・・・筒部
73・・・・一端部 76・・・・通孔
77・・・・底部 78・・・・線間隙間
79、83、88、93・・・隙間 103・・・外部

Claims (11)

  1. 往復移動可能なプランジャ(11)と、
    前記プランジャを軸方向に摺動可能に支持する有底筒状の内壁(15)、前記内壁と前記プランジャとで区画形成される加圧室(16)、及び、前記加圧室で加圧された燃料を外部(103)に吐出可能な吐出通路(23、52)を有するハウジング(19、51)と、
    前記吐出通路に設けられており、前記加圧室と外部とを連通可能な吐出弁通路(55)、および、前記加圧室と外部とを連通可能であり且つ前記吐出弁通路と非連通のリリーフ弁通路(59)を有している吐出弁ボディ(54)と、
    前記吐出弁ボディに対し外部側に位置し、前記吐出弁通路を開閉可能な吐出弁部材(66)と、
    前記吐出弁部材に対し外部側に位置し、前記吐出弁部材を閉弁方向に付勢している吐出弁スプリング(67)と、
    前記吐出弁ボディに対し前記加圧室側に位置し、前記リリーフ弁通路を開閉可能なリリーフ弁部材(69)と、
    前記リリーフ弁部材に対し前記加圧室側に位置し、前記リリーフ弁部材を閉弁方向に付勢しているリリーフ弁スプリング(70、82、87、92)と、
    前記リリーフ弁スプリングに対し径外方向に位置する筒部(72)、および、前記筒部のうち前記加圧室側の一端部(73)を塞ぐとともに前記リリーフ弁スプリングの一端を支持する底部(77)を有する有底筒状のスプリング保持部材(71)と、
    を備え、
    前記吐出弁通路は、前記リリーフ弁部材に対し径外方向に位置しており、
    前記スプリング保持部材の前記筒部は、径方向で内外に貫通する1個または複数個の通孔(76)を有し、
    1個または複数個の前記通孔の総通路断面積を第1断面積とし、前記リリーフ弁スプリングに対する前記通孔の投影範囲内に位置する当該リリーフ弁スプリングの線間隙間(78)の総通路断面積を第2断面積とし、前記筒部と前記リリーフ弁スプリングとの隙間(79、83、88、93)の最小通路断面積を第3断面積とすると、前記第1断面積は、前記第2断面積よりも大きく且つ前記第3断面積よりも小さいことを特徴とする高圧ポンプ(10、80、85、90、95)。
  2. 前記吐出弁通路は、前記吐出弁ボディの前記リリーフ弁部材側の端面の径外部から前記吐出弁部材側に延びている第1吐出弁通路(56)を少なくとも有し、
    前記第1吐出弁通路の数と前記通孔の数とは等しいことを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記吐出弁通路は、前記吐出弁ボディの前記リリーフ弁部材側の端面の径外部から前記吐出弁部材側に延びている第1吐出弁通路を少なくとも有し、
    前記第1吐出弁通路は、前記通孔と同じ径方向位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧ポンプ。
  4. 前記リリーフ弁スプリングの径内方向に位置し、前記通孔に対応する軸方向位置に設けられ、前記リリーフ弁スプリングとの隙間の最小通路断面積が前記第2断面積よりも小さいスプリングガイド(97)をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプ(95)。
  5. 前記スプリングガイドは、前記スプリング保持部材の前記底部と一体に形成されていることを特徴とする請求項に記載の高圧ポンプ(95)。
  6. 前記筒部と前記リリーフ弁スプリングとの隙間のうち、軸方向で前記通孔に対し前記吐出弁ボディ側の隙間は、軸方向で前記通孔に対応する隙間よりも通路断面積が大きいことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の高圧ポンプ(10、80、85、90、95)。
  7. 前記スプリング保持部材の前記筒部のうち前記吐出弁ボディ側の他端部(74)の内径は、前記吐出弁ボディ側に向かって大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項に記載の高圧ポンプ(10、80、85、90、95)。
  8. 前記リリーフ弁スプリング(82)は、軸方向で前記通孔に対し前記吐出弁ボディ側の部分が括れていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の高圧ポンプ(80)。
  9. 前記リリーフ弁スプリング(82)は、鼓形コイルばねであることを特徴とする請求項に記載の高圧ポンプ(80)。
  10. 前記リリーフ弁スプリング(87)は、前記吐出弁ボディ側に向かうほど外径が小さくなる円すいコイルばねであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の高圧ポンプ(85)。
  11. 前記リリーフ弁スプリング(92)は、たる形コイルばねであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の高圧ポンプ(90)。
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