JP5850520B2 - 遊技機の台間に配置される台間サンド - Google Patents

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本発明は、遊技機島において隣接する遊技台の台間を仕切る仕切り体に関する。
パチンコ、パチスロなどの遊技機を取り扱う遊技場には、喫煙エリアと禁煙エリアを区分するなどの分煙対策を行う店舗もあるが、エリアとしては区分せず、喫煙又は禁煙の遊技客が混在する状態で隣接する遊技台の台間に後述するような手段を施して分煙を達成する店舗が存在する。また、喫煙・禁煙とは別の観点、すなわち、一人ひとりの遊技客の占有空間を明確化して隣り合う遊技客が互いに物理的又は精神的に干渉されないことを目的として、同様の手段を施す店舗もある。
このような手段としては、遊技機1台を完全に又は実質的に個室状態にするもののほかに、概ね、次の3つのタイプのものが提案されている。すなわち、仕切り板を設ける、スクリーンを設ける、又はエアカーテンを設ける、というものである。仕切り板については、例えば、特開2009−233138号公報(特許文献1)に開示されている(図4参照)。この発明は、遊技機の台間に略コの字型の支持枠を台間に埋め込むように設け、支持枠に分煙パネルすなわち仕切り板をスライド可能に設けるというものである。スクリーンについては、例えば、特開2008−62012号公報(特許文献2)に開示されている(図5参照)。この発明は、遊技機の台間の上部に通路側へ突き出したケーシングを設け、ケーシング内に巻下げ巻上げ自在なロールスクリーンを設けるというものである。エアカーテンについては、例えば、特開2008−80059号公報(特許文献3)に開示されている(図6参照)。この発明は、遊技機の台間に、下部に空気の吸引口を、上部に空気の吹出口を有する遊技場用エアカーテン装置を設けるというものである。
特開2009−233138号公報 特開2008−062012号公報 特開2008−080059号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、出玉状況を表示する表示部を有するスライド可能な分煙パネルであるが、分煙パネル自体は単なる仕切り板であることから、他の機能例えばポップ広告やドリンクなどの収納機能を有しておらず、遊技場としてはそれらの機能を備えた他の手段を別に用意しなければならないという問題がある。また、特許文献2の発明では、特許文献1の発明と同様に収納機能を有さず、ロールスクリーンが上下方向に巻下げ巻上げされることから、スクリーンが店内の空調機によって生じる空気の流れによって搖動し、そのはためく動き、音、接触により遊技に集中できないという問題がある。また、特許文献3の発明では、遊技客の近傍でエアカーテンが駆動されることから、ファンモータの音や振動が遊技客の集中を阻害したり、その駆動に要する電力やメンテナンスなどにコストがかかるという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであって、隣り合う遊技客同士の分煙機能を達成し、及び/又は、各遊技客の占有空間を確保し、ポップ広告などの収納機能を一体的に有するとともに、遊技機からの仕切りの距離を幅広く調整でき、使用にあたり遊技客の集中を阻害せず、しかもコストのかからない仕切り体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の遊技の台間に配置される台間サンドは、
取付けベースの内部の上端面及び下端面に配置され、取付けベースから引出しまたは収納が可能な一対のアームと、前記一対のアームの上端面及び下端面に固定された第1の仕切り板と、前記一対のアームの上端面及び下端面に設けた溝に、第2の仕切り板は前記取付けベースから引出しまたは収納する方向に摺動可能に設けられ、前記一対のアームに対し前記第1の仕切り板と前記第2の仕切り板とを備え、前記取付けベースに前記第1の仕切り板を収納するとき、該第1の仕切り板は、前記取付けベースから引出しまたは収納する方向に摺動する前記一対のアームと一体となって、前記取付けベースの内部に収納され、前記第2の仕切り板は、前記取付けベースに収納されたとき、該第2の仕切り板の引出し方向側が、一部、常に前記取付けベースから露出し、前記第2の仕切り板は、透明で、一定の強度と弾性を有しており、
第1の位置にある前記第2の仕切り板を引出したい場合、前記第2の仕切り板に形成した指掛け部に指を掛け引出し、第2の仕切り板の引出しの中間位置で引出しを止めることができ、さらに、最終的に前記第2の仕切り板を全部引出した最終位置で引出しを終え、前記第2の仕切り板の引出しに続けて、前記第1の仕切り板前記一対のアームと共に引出すことは可能であり、前記第1の仕切り板の引出しは任意の位置で止めることができ、前記取付けベースにおいて、その前面で、上部側に位置し縦型掘り込み状の第1の収納部には、少なくともポップ広告または遊技場のサービス案内情報を収納可能であり、さらに、前記取付けベースにおいて、その前面で、前記第1の収納部に対し垂直下部側に位置し縦型の第2の収納部には、基体が配置され、
倒すことが可能な底部と支え部とからなる前記第2の収納部は、前記基体に展開可能に軸支され、遊技客の所有物を載置することができる
さらに、上記課題を解決するために、本発明の遊技台の台間に配置される台間サンドは、第2の仕切り板は、前記一対のアームの溝の端部から脱落しないように、凸部が前記第2の仕切り板の上端と端に設けられ、前記第2の仕切り板を前記取付けベースから引出しまたは収納する動作に対応して、該第2の仕切り板の前記凸部を前記一対のアームの前記溝の端部に当接させて、前記第1の仕切り板を前記取付けベースから引出しまたは収納させる。
本発明に係る仕切り体によれば、隣り合う遊技客同士の分煙機能を達成し、及び/又は、各遊技客の占有空間を確保し、ポップ広告などの収納機能を一体的に有するとともに、遊技機からの仕切りの距離を幅広く調整でき、使用にあたり遊技客の集中を阻害せず、しかもコストのかからない仕切り体を提供できる。
本発明に係る実施形態の仕切り体であって、仕切り板を最大限引出した状態を示す図である。 本発明に係る実施形態の仕切り体であって、仕切り板を収納した状態を示す図である。 本発明に係る実施形態の仕切り体を遊技機島に設けた状態を模式的に俯瞰した図である。 従来の技術の仕切り板の一例を示す図である。 従来の技術のロールスクリーンの一例を示す図である。 従来の技術のエアカーテン装置の一例を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態の仕切り体について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る実施形態の仕切り体1について、第1の仕切り板4及び第2の仕切り板5を最大限引出した状態を示している。取り付けベース2は、その前面が遊技機Bの枠体とほぼ同じ位置となるよう遊技機Bの台間に配置される。取り付けベース2の上部及び下部の内側には、引出可能な一対のアーム3が設けられており、一対のアーム3の間には、第1の仕切り板4が固定されている。さらに、一対のアーム3には溝が設けられており、その溝には摺動可能に第2の仕切り板5が配置されている。第2の仕切り板5は、一対のアーム3の溝の端部から脱落しないための凸部を上端と下端の所定の位置に有している(図示せず)。
取り付けベース2の前面には、その上部であってアーム3の下方に縦型の掘り込み状の第1の収納部6が設けられている。第1の収納部6には、遊技機Bの遊技方法を解説したポップ広告や遊技場のイベント案内、飲み物等の店内サービス案内などを収納することができる。第1の収納部6の上端にはポップ広告等に取り付けられたストラップを係合するための留め具6aが設けられている。従来、留め具にストラップを介してぶら下げられたポップ広告等は、使用しないときは、遊技機Bの台間にある玉貸し機又はメダル貸し機に設けられたペーパーホルダーなどに挟持される場合が多い。しかし、本発明の実施形態では掘り込み状の第1の収納部6にポップ広告等を収納でき、ポップ広告等が仕切り板と台間の密接した空間に平行な状態で共存することにより、仕切り板の引出、収納の妨げになることを回避できる。
また、取り付けベース2の前面には、その下部であってアーム3の上方に配置された基体7に配置された底部8aと支え部8bからなる第2の収納部8が設けられている。底部8aと支え部8bは基体7に展開可能に軸支されており、底部8aを手前に倒すことにより支え部8bとともにセットすることができる。基体7は、取り付けベース2の所定の位置に固定してもよいし、着脱可能な構成にしてもよいし、さらには、取り付けベース2の中に収納可能なものとしてもよい。収納可能なものとする場合は、手動の引出しタイプであってもよいし、プッシュ式の開放手段などを備えたものにしてもよい。第2の収納部8には、各種ドリンク類のほか、タバコや携帯電話などの遊技客所有の小物を置いて利用することができる。
次に、図2は、第1の仕切り板4及び第2の仕切り板5を取り付けベース2の中に収納した状態を示している。第1の仕切り板4は一対のアーム3とともに取り付けベース2の中に完全に収納されるが、第2の仕切り板5の外側の一部は取り付けベース2から露出した状態となる。これは、第2の仕切り板5の少なくとも一部が常に露出していることによって、遊技機Bの台間に仕切り板がある事実を遊技客に予め知らしめて遊技客の利便に供するとともに、仕切り板の使用にあたって隣り合う遊技客同士のトラブルを未然に防止する狙いもある。
図2の状態において遊技客が遊技機Bに対向して設けられている椅子Cに着席し、仕切り板を引出したい場合は、第2の仕切り板5に設けられた穴5aに指を掛けて引出すと、まず第2の仕切り板5のみが引出されてくる。遊技客は任意の位置で引出を止めることができる。そして、第2の仕切り板5が全部引出されても遊技客が不十分と認識してさらに引出し続けると、第2の仕切り板5の上端及び下端に設けられた凸部が一対のアーム3の溝の外側の端部に引っ掛かることによって、一対のアーム3ひては第1の仕切り板4が引出されてくる。遊技客は任意の位置で引出を止めることができ、図1に示すように、一対のアーム3の全長が引出された位置で停止する。
逆に、図1の状態において遊技客が遊技機Bに対向して設けられている椅子Cに着席し、仕切り板を収納したい場合は、第2の仕切り板5を取り付けベース2に向かって押し込むと、まず第2の仕切り板5のみが第1の仕切り板4に沿って収納されていく。そして、第2の仕切り板5の上端及び下端に設けられた凸部が一対のアーム3の溝の奥側の端部に当接することによって、一対のアーム3ひいては第1の仕切り板4が第2の仕切り板5と一体的に収納されていき、図1に示すように、仕切り板5の外側の一部が取り付けベース2から露出した状態で収納完了となる。
図3は、遊技機島Aに多数配置された遊技機Bの台間に本発明の仕切り体1が設置された状態を、模式的に表した平面図である。見易くするため、一対のアーム3や第1の収納部6などの一部の要素は省略されている。また、図中には記載していないが、遊技機島Aには、実際には仕切り体1のほかに玉貸し機やメダル貸し機が設けられている。図の左上に示された仕切り体1が第1の仕切り板4及び第2の仕切り板5を最大限引出した状態のものである(図1参照)。そして、右下に示された仕切り体1が2つの仕切り板4、5を収納し、第2の仕切り板5の外側の一部が取り付けベース2から露出した状態のものである(図2参照)。基体7に設けられた第2の収納部8は、いずれの場合も使用されている状態である。
第1の仕切り板4及び第2の仕切り板5の素材としては、透明なものが好ましい。遊技客又は遊技客を装ったいわゆるゴト師が、仕切り板があることを奇禍として防犯カメラの死角をついて遊技機に対する不正行為を行わないよう、監視する必要があるからである。また、遊技客が接触した時に破損したり、遊技客が怪我を負わないようにするため、一定程度の強度と弾性を有する素材が好ましい。これらの条件を満たすためにはアクリル製のボードが好適であるが、もちろんそれに限定されるものではなく、透明であって一定の強度と弾性を有しているものであれば差し支えない。
以上、実施形態について詳述したが、本発明に係る仕切り体は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、仕切り体1それ自体を独立した構成としているが、パチンコ用の玉貸し機又はパチスロ用のメダル貸し機と一体的に構成してもよい。
また、上述の実施形態では、取り付けベース2の前面の第1の収納部6と第2の収納部8の間に空間が存在するが、この箇所に、例えば適当なサイズの液晶ディスプレイを装着し、テレビ放送、ビデオ、遊技関連の各種情報を遊技客に提供することとしてもよい。
また、上述の実施形態では、第2の仕切り板5に指掛け用の穴5aを設けているが、その代わりに、取っ手のようなものを第2の仕切り板5の所定の位置に取り付けてもよい。
また、上述の実施形態では、第2の仕切り板5に枠体を設けていないため、第2の仕切り板5自体が一定の強度を必要とするが、枠体を設けてそれに強度を持たせたうえで、第2の仕切り板5の素材をよりソフトなもの、例えばビニールシートなどのようなものにしてもよい。
1 仕切り体
2 取り付けベース
3 一対のアーム
4 第1の仕切り板
5 第2の仕切り板
6 第1の収納部
6a 留め具
7 基体
8 第2の収納部
8a 第2の収納部の底部
8b 第2の収納部の支え部
A 遊技機島
B 遊技機
C 椅子

Claims (2)

  1. 遊技台の台間に配置される台間サンドにおいて、
    取付けベースの内部の上端面及び下端面に配置され、該取付けベースからの引出しまたは収納が可能な一対のアームと、
    前記一対のアームの上端面及び下端面に固定された第1の仕切り板と、
    前記一対のアームの上端面及び下端面に設けた溝に、第2の仕切り板は前記取付けベースから引出しまたは収納する方向に摺動可能に設けられ、前記一対のアームに対し前記第1の仕切り板と前記第2の仕切り板とを備え、
    前記取付けベースに前記第1の仕切り板を収納するとき、該第1の仕切り板は、前記取付けベースから引出しまたは収納する方向に摺動する前記一対のアームと一体となって、前記取付けベースの内部に収納され、
    前記第2の仕切り板は、前記取付けベースに収納されたとき、該第2の仕切り板の引出し方向側が、一部、常に前記取付けベースから露出し、
    前記第2の仕切り板は、透明で、一定の強度と弾性を有しており、
    第1の位置にある前記第2の仕切り板を引出したい場合、前記第2の仕切り板に形成した指掛け部に指を掛け引出し、第2の仕切り板の引出しの中間位置で引出しを止めることができ、さらに、最終的に前記第2の仕切り板を全部引出した最終位置で引出しを終え、
    前記第2の仕切り板の引出しに続けて、前記第1の仕切り板を前記一対のアームと共に引出すことは可能であり、前記第1の仕切り板の引出しは任意の位置で止めることができ、
    前記取付けベースにおいて、その前面で、上部側に位置し縦型で掘り込み状の第1の収納部には、少なくともポップ広告または遊技場のサービス案内情報を収納可能であり、
    さらに、前記取付けベースにおいて、その前面で、前記第1の収納部に対し垂直下部側に位置し縦型の第2の収納部には、基体が配置され、
    倒すことが可能な底部と支え部とからなる前記第2の収納部は、前記基体に展開可能に軸支され、遊技客の所有物を載置することができる、
    ことを特徴とする遊技台の台間に配置される台間サンド。
  2. 前記第2の仕切り板は、前記一対のアームの溝の端部から脱落しないように、凸部が前記第2の仕切り板の上端と端に設けられ、
    前記第2の仕切り板を前記取付けベースから引出しまたは収納する動作に対応して、該第2の仕切り板の前記凸部を前記一対のアームの前記溝の端部に当接させて、前記第1の仕切り板を前記取付けベースから引出しまたは収納させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技台の台間に配置される台間サンド。
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