JP5848061B2 - ゴム変性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
かかる状況下、本発明が解決しょうとする課題は、流動性と機械強度に優れ、かつ金型付着の少ない成形品を得ることができる、ゴム変性スチレン系樹脂組成物を提供することである。
[1]JIS K 7210に従って測定される200℃、49Nにおけるメルトマスフローレイト(MFR)が45〜80グラム/10分であり、ゴム含有量が3〜12質量%であり、かつ、可塑剤含有量が3〜6質量%であることを特徴とする、スチレン系樹脂中にゴム粒子が分散したゴム変性スチレン系樹脂組成物であり、
前記ゴム変性スチレン系樹脂組成物のゴム粒子の粒子径が1.5〜4μmであり、かつ、膨潤指数が9〜14であり、
前記スチレン系樹脂の重合時に重合原料溶液100重量%に対して連鎖移動剤を0.3質量%以上添加することを特徴とする、ゴム変性スチレン系樹脂組成物。
本明細書中、用語「ゴム変性スチレン系樹脂組成物」とは、ゴムの存在下スチレン系単量体を重合して得られる、「スチレン系樹脂」中にゴム粒子が分散した樹脂組成物をいう。
本発明に係る「スチレン系樹脂」に使用される「スチレン系単量体」としては、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン等が挙げられる。これらの中でもスチレンが好ましい。本発明に係る「スチレン系樹脂」としては、スチレンと共重合可能なコモノマーを共重合されたものとしても構わない。スチレンと共重合可能なコモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、αーメチルスチレン、o−,m−,p−メチルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン等のスチレン以外の芳香族ビニル単量体類、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和脂肪酸類、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和ジ脂肪酸無水物類,N−フェニルマレイミド等の不飽和ジ脂肪酸イミド類等が挙げられる。これらの単量体は1種類又は2種類以上併用しても構わない。
なお、ゴム変性スチレン系樹脂組成物中のゴム含有量は、以下の方法により得られるものである。
すなわち、試料約0.4gを100mlのメスフラスコに入れて精秤する(Wg)。クロロホルム75mlを加えてよく分散させた後、一塩化ヨウ素18gを1000mlの四塩化炭素に溶かした溶液20mlを加えて冷暗所に保存し、8時間後にクロロホルムで標線に合わせる。これを25ml採取し、ヨウ化カリウム10gを水800ml、エタノール200mlの混合液に溶かした溶液60mlを加え、チオ硫酸ナトリウム10gを1000mlの水に溶かした溶液(モル濃度x)で滴定する。本試験Aml、空試験Bmlとするし、ゴム含有量(%)は以下の式により求められる。
ゴム含有量(%)=10.8×x×(B−A)/W
以下、実施例及び比較例に用いた分析法、発泡体特性の測定法を記す。
(1)メルトマスフローレイト(MFR)
JIS K 7210に従って200℃、49Nにおいて測定した。
<ゴム含有量>
ゴム変性スチレン系樹脂組成物約0.4gを100mlのメスフラスコに入れて精秤した(Wg)。クロロホルム75mlを加えてよく分散させた後、一塩化ヨウ素18gを1000mlの四塩化炭素に溶かした溶液20mlを加えて冷暗所に保存し、8時間後にクロロホルムで標線に合わせた。これを25ml採取し、ヨウ化カリウム10gを水800ml、エタノール200mlの混合液に溶かした溶液60mlを加え、チオ硫酸ナトリウム10gを1000mlの水に溶かした溶液(モル濃度x)で滴定した。本試験Aml、空試験Bmlとし、ゴム含有量(%)は以下の式により求めた。
ゴム含有量(%)=10.8×x×(B−A)/W
<ゴム粒子径>
使用装置:ベックマン社製コールターカウンター。
少量のゴム変性スチレン系樹脂組成物をジメチルホルムアミドに溶解し、ゴム粒子が膨潤する前にすばやく上記機械に入れてゴム粒子の粒子径を測定した。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物1グラムを精秤し、20ミリリットルのトルエンに溶解した。20000rpmの遠心分離機で30分間遠心分離を行った後、遠沈管を傾けて上澄み液を捨て、膨潤ゲル重量Gsを秤量した。その後160℃の真空乾燥機で30分間真空乾燥を行ってから乾燥ゲル重量Gdを秤量した。膨潤指数はGs/Gdで計算した。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物を200℃でJIS K 7152に従って射出成形片を作製し、JIS K 7111−1に従ってシャルピー衝撃強さを測定した。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物を200℃でJIS K 7152に従って射出成形片を作製し、JIS K 7171に従って曲げ弾性率を測定した。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物を200℃でJIS K 7152に従って射出成形片を作製した際、以下の評価基準に従って評価した:
○:100ショット連続成形後に金型に付着がない。
×:100ショット連続成形後に金型に付着がある。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物で厚さ0.5mmの薄肉容器を射出成形する際、以下の評価基準に従って評価した:
○:問題なく成形できる。
×:ショートショットとなる。
<ゴム変性スチレン系樹脂組成物の製造>
スチレン77.5質量%、ポリブタジエンゴム(旭化成ケミカルズ社製ジエン55)5質量%、エチルベンゼン12質量%、流動パラフィン(ミネラルオイル)(出光興産社製CP−68N)5質量%、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.05質量%、α−メチルスチレンダイマー0.3質量%、酸化防止剤イルガノックス1076(BASFジャパン社製)0.15質量%を混合溶解した重合液を、攪拌機を備え、3ゾーンで温度コントロール可能な6.2リットルの層流型反応器−1に、3.2リットル/Hrで連続的に仕込み、温度を110℃/115℃/120℃に調整した。攪拌機の回転数は毎分100回転とした。反応器出口の反応率は32%であった。
重合反応器(層流型反応器−3)から連続して排出される重合体溶液を真空ベントつき押出機で、10torrの減圧下、脱揮後ペレタイズした。押出機の温度は210℃に設定した。
重合条件を表1のとおり変更した以外は実施例1と同様に実施して、表2に示す性状のポリスチレン樹脂を製造した。結果を表2に示す。
重合条件を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様に実施した。結果を表2に示す。
Claims (4)
- JIS K 7210に従って測定される200℃、49Nにおけるメルトマスフローレイト(MFR)が45〜80グラム/10分であり、ゴム含有量が3〜12質量%であり、かつ、可塑剤含有量が3〜6質量%であることを特徴とする、スチレン系樹脂中にゴム粒子が分散したゴム変性スチレン系樹脂組成物であり、
前記ゴム変性スチレン系樹脂組成物のゴム粒子の粒子径が1.5〜4μmであり、かつ、膨潤指数が9〜14であり、
前記スチレン系樹脂の重合時に重合原料溶液100重量%に対して連鎖移動剤を0.3質量%以上添加することを特徴とする、ゴム変性スチレン系樹脂組成物。 - 前記連鎖移動剤がα―メチルスチレンダイマーである、請求項1に記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物。
- 前記MFRが50〜75グラム/10分である、請求項1又は2に記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物。
- 5kJ/m2以上のシャルピー衝撃強さ及び1800MPa以上の曲げ弾性率を有する射出成形品を得るための、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物。
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