JP5847596B2 - 車両走行制御装置及び車両走行支援装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、車両走行制御装置及び車両走行支援装置に関する。
大量輸送においてエネルギー効率が高い鉄道車両においても、近年更なる省エネルギーが求められている。鉄道車両の省エネルギー運転としては、惰行の有効活用が知られており、特に高速走行車両においては、惰行を含む運転を行いつつ、所定区間を定められた走行時間で運転するための技術がある。この技術では、制限速度情報と車両速度情報に基づき、制限速度以下の所定速度で定速走行制御を行うとともに、車両上の装置に、惰行開始位置と車両速度の2次元のデータとして保持された到達予測時間データを参照し、現時点で惰行開始した場合の到達予測時間と前駅からの走行時間の和を、駅間の基準走行時間と比較することにより、惰行開始点を求めるようにしている。これにより、所定の走行時間での運転を実現しつつ、惰行を取り入れて省エネルギーを図ることができる。
特許第4518820号公報
ところで、所定区間を定められた時間で走行する場合、さまざまな走行パターンが考えられる。例えば、制限速度近くまで加速して定速走行に移行し、区間途中から惰行した後、減速パターンに従って減速して停止するパターン、制限速度よりも低めの速度で全域を定速走行し、惰行せずに減速に移行して停止するパターン、前述の2つのパターンの中間の速度で定速走行し、惰行から減速に移行して停止するパターン等がある。最初の走行パターンでは、全域を定速走行するパターンに比べると、消費電力量は小さくなる。しかしながら、制限速度近くまで加速して定速走行する場合、速度が高いために走行抵抗が大きくなり、省エネルギーの観点での最適運転にはならない場合がある。例えば、前半の定速走行速度をやや低めにした走行パターンの方が消費電力量が小さくなることがある。従って、省エネルギーの観点で最適な運転を実現するには、定速走行速度を適切に選択することが重要であることがわかった。
上述した課題を解決するために、実施形態の車両走行制御装置は、車両が走行する駅間を示す駅間情報と、当該駅間を走行する際の目標走行時間とが入力され、駅間ごとに、当該駅間を定速走行と惰行を組み合わせて走行する際の、定速走行時の速度と、駅間の走行に要する駅間走行時間と、駅間の走行に要する消費電力量との関係を記録した定速走行速度情報を参照して、前記駅間情報が示す駅間を前記目標走行時間で走行する際に要する消費電力量が最も小さくなる定速走行時の速度を決定する定速走行速度決定手段と、駅間における前記車両の位置および速度が入力され、前記車両の速度ごとに、当該速度から惰行を開始する位置と、当該惰行を開始して目標位置に停止するまでに要する走行時間との関係を記録した惰行開始位置情報を参照して、前記車両の位置が、前記目標走行時間で前記車両が次駅に停止するための惰行を開始する惰行開始位置であるか否かを決定する惰行開始位置決定手段と、前記駅間において、前記決定された速度で前記車両を定速走行させ、かつ前記決定された惰行開始位置から前記車両を惰行走行させる車両走行制御手段と、を備える。前記定速走行速度情報は、駅間ごとに、当該駅間を走行する際の定速走行時の速度と、定速走行から惰行走行を開始する開始位置とを変えた場合の、駅間の走行に要する消費電力量のシミュレーションの結果に基づいて作成される。
また、実施形態の車両走行支援装置は、車両が走行する駅間を示す駅間情報と、当該駅間を走行する際の目標走行時間とが入力され、駅間ごとに、当該駅間を定速走行と惰行を組み合わせて走行する際の、定速走行時の速度と、駅間の走行に要する駅間走行時間と、駅間の走行に要する消費電力量との関係を記録した定速走行速度情報を参照して、前記駅間情報が示す駅間を前記目標走行時間で走行する際に要する消費電力量が最も小さくなる定速走行時の速度を決定する定速走行速度決定手段と、前記駅間における前記車両の位置および速度が入力され、前記車両の速度ごとに、当該速度から惰行を開始する位置と、当該惰行を開始して目標位置に停止するまでに要する走行時間との関係を記録した惰行開始位置情報を参照して、前記車両の位置が、前記目標走行時間で前記車両が次駅に停止するための惰行を開始する惰行開始位置であるか否かを決定する惰行開始位置決定手段と、前記駅間における定速走行時の速度として前記決定された速度を報知し、かつ前記車両の位置が前記惰行開始位置であると決定された場合に惰行走行の開始を報知する報知手段と、を備える。前記定速走行速度情報は、駅間ごとに、当該駅間を走行する際の定速走行時の速度と、定速走行から惰行走行を開始する開始位置とを変えた場合の、駅間の走行に要する消費電力量のシミュレーションの結果に基づいて作成される。
図1は、実施形態にかかる車両走行制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、定速走行時の速度と、駅間走行時間と、消費電力量との関係を例示するグラフである。 図3は、車両の走行速度ごとの、惰行を開始する位置と、停止までの時間との関係を例示するグラフである。 図4は、走行パターンを例示するグラフである。 図5は、走行パターンごとの消費電力量を例示するグラフである。 図6は、実施形態にかかる車両走行支援装置の構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して実施形態の車両走行制御装置及び車両走行支援装置を詳細に説明する。
[車両走行制御装置の実施形態]
図1は、実施形態にかかる車両走行制御装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、車両走行制御装置10は、車両のブレーキ装置や駆動装置等の車両駆動制動装置20を制御して車両の走行を制御する、ATO(Automatic Train Operation)などの車上装置である。具体的には、車両走行制御装置10は、入力される目標走行時間、駅間情報、車両位置、車両速度に基づいて、力行指令、ブレーキ指令等の制御指令を決定し、車両駆動制動装置20に出力して車両の走行を制御する。
車両走行制御装置10に入力される目標走行時間は、車両走行制御装置10により制御される車両が駅間を走行する際の、次の駅に到達するまでの目標時間である。目標走行時間は、例えば、ダイヤ上の各駅への到着予定時刻をROM(Read Only Memory)等のメモリに予め記録しておき、駅間情報をもとにメモリを参照し、前駅を出発した時刻と次駅到着予定時刻の差から求める。車両が走行する路線を統括する運転指令所(図示しない)が決定した最新のダイヤ情報を各車両に無線などを用いて送信し、車両走行制御装置10にて、無線機器(図示しない)で受信した自車両宛のダイヤ情報と時刻情報から目標走行時間を算出するようにしてもよい。
車両走行制御装置10に入力される駅間情報は、車両走行制御装置10により制御される車両が走行している位置がどの駅間であるかを示す情報である。この駅間情報は、例えば、各駅の位置をROM(Read Only Memory)等のメモリに予め記録しておき、各駅の位置と自車両の車両位置と比較することにより決定する。また、各車両の在線位置を把握している運行管理システムから、自車両の在線する駅間情報を無線などを用いて受信するようにしてもよい。
車両走行制御装置10に入力される車両位置は、車両走行制御装置10により制御される車両の位置を示す情報である。具体的には、車両位置は、地点情報を発信する地上子(トランスポンダなど)からの信号を車上子で受信した結果(検出位置)に、車両速度を積算して得られる移動距離を加算することで得られる。車両走行制御装置10に入力される車両速度は、車両走行制御装置10により制御される車両の現在の速度を示す情報である。この車両速度は、車輪(図示しない)の回転軸に取り付けるなどして、車輪の回転と連動するタコジェネレータ(図示しない)の信号をもとに得ている。
車両走行制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)と、車両走行制御用のプログラムや各種情報を記憶するROMと、CPUにプログラムを実行する際の作業領域を提供するRAM(Random Access Memory)とを有した構成とすることができる。車両走行制御装置10では、定速走行速度情報1、惰行開始位置情報3、勾配情報5等の情報が予めROMに記憶されており、CPUがROMに記憶された車両走行制御用のプログラムを実行することで、走行速度決定部2、惰行開始決定部4、制御指令決定部6としての機能を実現する。
定速走行速度情報1は、駅間ごとに、駅間を定速走行と惰行を組み合わせて走行する際の、定速走行時の速度と、駅間の走行に要する駅間走行時間と、駅間の走行に要する消費電力量との関係に基づき、駅間走行時間に対して消費電力量が最も小さくなる定速走行速度を記録した情報である。例えば、定速走行速度情報1は、駅間ごとに、駅間走行時間に応じて最も消費電力量が小さくなる定速走行時の速度を、駅間走行時間の関数として求めるための式とパラメータの組合せとして記録しておく。また、定速走行速度情報1は、定速走行時の速度を5〜10km/h刻み程度で離散的に変化させ、離散的に変化させた定速走行時の速度ごとの、駅間走行時間の範囲を示すテーブルの形で記録してもよい。例えば、駅間走行時間がt1〜t2秒の場合は定速走行時の速度をv1km/h、t2〜t3秒の場合はv2km/hというような形式で記録しておく。
具体的には、定速走行速度情報1は、駅間ごとに、駅間を走行する際の定速走行時の速度と、定速走行から惰行走行を開始する開始位置とを変えた場合の、駅間の走行に要する消費電力量のシミュレーション結果に基づいた情報であり、予めROMなどに記録されている。
ここで、定速走行速度情報1を得るシミュレーションについて詳細に説明する。先ず、シミュレーションの対象となる駅間について、勾配や走行する車両の諸元等のパラメータを設定し、その駅間を「力行→定速走行→惰行走行→減速→停止」のパターンで走行する場合の、定速走行時の速度と惰行を開始する位置とを変えたシミュレーションを行う。次に、各シミュレーションケースについて、駅間の走行に要する駅間走行時間と、駅間の走行に要する消費電力量とを求める。そして、同一定速走行速度のデータごとに、惰行区間を長くしていった場合の駅間走行時間と消費電力量の変化をグラフにプロットする。
図2において、点線で示した曲線G10は、駅間の全域を惰行なしで走行した場合(力行→定速走行→減速→停止)の駅間走行時間と消費電力量との関係を例示するグラフである。グラフの左端の点から定速走行時の速度を小さくしていくにつれて、駅間走行時間が延び、消費電力量が小さくなっている。一方、図2において、実線で示した曲線G11〜G13は、「力行→定速走行→惰行走行→減速→停止」のパターンで走行した場合の、異なる定速走行速度ごとの、駅間走行時間と消費電力量との関係を例示するグラフである。曲線G11は定速走行時の速度(x)の場合、曲線G12は定速走行時の速度(y)の場合、曲線G13は定速走行時の速度(z)の場合のグラフであり、速度の大きさはx>y>zである。各グラフの左端の点は惰行なしの場合であり、惰行区間を長くするにつれて走行時間が延び、消費電力量が小さくなっている。なお、定速走行時の速度x、y、zで惰行なしの場合は、曲線G10と重なる。
図2に示すように、惰行なしの場合を基準として徐々に惰行区間を長くしていく、すなわち惰行走行を開始する開始位置を出発駅側にずらしていくと、走行時間が伸び、消費電力量は低下していく。図2の例では、最小とする駅間走行時間t秒からt1秒までは曲線G11が示す消費電力量が最小であることから、定速走行時の速度xで消費電力量が最も小さくなることがわかる。同様に、t1〜t2秒の間では定速走行時の速度y、t2秒以後は定速走行時の速度zで消費電力量が最も小さくなる。図2に示した関係に基づき、定速走行速度情報1には、駅間走行時間ごとに、上述した消費電力量が最も小さくなる定速走行時の速度の情報を記録する。なお、速度x、y、zの刻みは、シミュレーションケースを増やすことで、より詳細なステップとしてもよい。また、駅間走行時間と、定速走行時の速度との関係の近似式を求めてもよい。
図1に戻り、走行速度決定部2は、目標走行時間と駅間情報とを受け付け、上述した定速走行速度情報1を参照することで、駅間情報が示す駅間を目標時間で走行する際に要する消費電力量が最も小さくなる定速走行時の速度を決定する。決定した定速走行時の速度は、制御指令決定部6に出力される。例えば、図2の例において、目標時間がt1<目標時間<t2である場合は、曲線G12に相当する速度yが定速走行時の速度として決定される。
なお、遅延などによるダイヤの変更で、目標走行時間が変化する場合がある。このような場合、運転指令所にて決定した最新のダイヤ情報を、車両走行制御装置10が無線通信などを介して受信し、当該ダイヤ情報の次駅到着時刻と前駅を出発した時刻に応じて目標走行時間を決定し、走行速度決定部2が、当該走行時間に基づいて定速走行速度情報1を参照し、消費電力量が最も小さくなる定速走行の速度を決定する。これにより、消費電力量を最小とする定速走行時の速度が、車両が走行する路線の遅延状況に応じて決定される。遅延が発生しても回復運転は実施せず、常に同一の走行時間で走行する場合は、予め駅間ごとにし消費電力量が最も小さくなる定速走行速度を求めて定速走行速度情報1として記録しておき、駅間情報に基づいて定速走行時の速度を抽出するようにしてもよい。
惰行開始位置情報3は、定速走行と惰行を組み合わせて走行する際の定速走行時の速度ごとに、惰行を開始する位置と、惰行を開始して目標位置に停止するまでに要する走行時間との関係を示す情報である。例えば、惰行開始位置情報3は、車両の速度ごとの、惰行開始から停止までの走行時間を、惰行を開始する位置の関数で表した関係式である。
具体的には、惰行開始位置情報3は、定速走行時の速度と、惰行を開始する位置を変えたシミュレーションを、定速走行速度情報1と同様に駅間ごとに行い、それぞれのケースについて惰行開始から停止までの走行時間を求めて得られた関係式であり、予めROMなどに記録されている。
図3は、車両の走行速度ごとの、惰行を開始する位置と、停止までの時間との関係を例示するグラフである。図3において、曲線G21は、定速走行時の速度(z)の場合について、惰行を開始する位置と、停止までの時間との関係を示すグラフである。同様に、曲線G22は、定速走行時の速度(y)の場合について、惰行を開始する位置と、停止までの時間との関係を示すグラフであり、曲線G23は、定速走行時の速度(x)の場合について、惰行を開始する位置と、停止までの時間との関係を示すグラフである。なお、曲線G21、G22、G23上に黒丸で示した点が上述したシミュレーション結果であり、各点を結ぶ実線は近似式である。惰行開始位置情報3は、図3に例示したシミュレーション結果を結ぶ近似式に相当する関係式である。したがって、惰行開始位置情報3を参照することで、車両の現在の速度と、車両の位置とに基づいて、現時点で惰行を開始した場合の停止までの走行時間を求めることができる。
図1に戻り、惰行開始決定部4は、車両位置及び車両速度と、目標走行時間とを受け付け、上述した惰行開始位置情報3を参照することで、車両の現在位置が目標走行時間で次駅に停止するための惰行を開始する惰行開始位置であるか否かを決定する。具体的には、惰行開始決定部4は、受け付けた車両位置と車両速度に基づき、惰行開始位置情報3を参照して惰行開始から停止まで時間を得る。次いで、惰行開始決定部4は、受け付けた目標走行時間と前駅出発からの経過時間から求まる次駅までの残時間と、惰行開始から停止まで時間とを比較し、残時間と停止までの時間がほぼ一致する時点を、惰行を開始する惰行開始位置と決定する。この惰行開始位置との決定は、制御指令決定部6へ出力される。
駅間において、「力行→定速走行→惰行走行→減速→停止」のパターンで走行する場合、消費電力量が最も小さくなる省エネルギー走行パターンは、基本的には定速走行時の速度と、惰行開始位置によって決定される。すなわち、走行速度決定部2により定速走行時の速度が決定したところで、惰行開始位置も併せて決定できる。しかしながら、実際の運転では、状況によって実際の走行速度が、前記決定した定速走行速度と異なってしまう場合がある。したがって、定速走行時の速度が決定したところで惰行開始位置を決定してしまうと、目標走行時間と実際の走行時間との間にズレが生じてしまう場合がある。このため、惰行開始決定部4は、車両位置及び車両速度と、目標走行時間とを受け付け、惰行開始位置情報3を参照して残時間と停止までの時間がほぼ一致するタイミングで惰行開始位置と決定することで、目標走行時間とのずれを少なくしている。
勾配情報5は、駅間ごとに、車両の位置に対応した勾配を示す情報である。したがって、車両位置をもとに、勾配情報5を参照することで、その車両位置における勾配を得ることができる。
制御指令決定部6は、走行速度決定部2から出力される定速走行時の速度、惰行開始決定部4で決定された惰行開始位置をもとに、「力行→定速走行→惰行走行→減速→停止」
のパターンで走行するための制御指令(力行指令、ブレーキ指令)を車両駆動制動装置20へ出力する。制御指令決定部6は、力行〜定速走行のフェーズにおいては、走行速度決定部2で決定した定速走行時の速度と現在の車両位置、車両速度に基づき、定速で走行するための制御指令を決定し、車両駆動制動装置20へ出力する。具体的には、例えば現在の車両速度と車両位置を基準とし、複数の制御指令を仮定し、所定時間先の車両速度を車両位置の勾配状況を考慮して予測する。次いで、所定時間先の予測速度と定速走行速度の偏差が小さく、かつ現在の制御指令との差異が小さくなるような制御指令を選択する。車両速度が定速走行の速度よりも十分低い場合、最も大きい力行指令を仮定しても予測速度は定速走行速度に達しないため、加速のための最大の力行指令が継続して選択される。定速走行の速度に達した後は、勾配や走行抵抗に応じた力行指令が選択される。下り勾配の急なところではブレーキ指令が選択される場合もある。現在の制御指令との差異も考慮して次の制御指令を決定することで、制御指令の急変を抑制し、乗り心地の悪化を防いでいる。次いで、制御指令決定部6は、惰行開始位置との決定が惰行開始決定部4から入力されたところで、力行オフ指令(惰行指令)を車両駆動制動装置20へ出力し、惰行フェーズでの走行に移行する。次いで、制御指令決定部6は、駅停止のための減速パターンに抵触した時点からは、車両位置と車両速度に基づいてブレーキ指令を決定し、当該ブレーキ指令を車両駆動制動装置20へ出力する。これにより車両を次駅に停車させる。
図4は、ある駅間を同一の走行時間で走行する異なる走行パターンa、b、cを例示するグラフである。図5は、異なる走行パターンa、b、cごとの消費電力量を例示するグラフである。なお、走行パターンaは、定速時の速度を制限速度s近傍まで上げた場合の例であり、走行パターンbは、惰行なしの場合の例であり、走行パターンcは定速時の速度を走行パターンaより低くした場合の例である。走行パターンa、b、cを比較しても明らかなように、惰行なしの走行パターンbが最も消費電力量が多くなる。また、走行パターンaと走行パターンcとを比較した場合、走行パターンaでは制限速度s近傍まで定速時の速度を高めていることから、惰行区間を長くすることができる。しかしながら、定速時の速度が高いために走行抵抗が大きくなり、定速走行時の速度を維持するための消費電力量が大きくなることから、消費電力量は走行パターンcよりも大きくなってしまう。本実施形態では、上述した走行速度決定部2により、駅間情報が示す駅間を目標時間で走行する際に要する消費電力量が最も小さくなる定速走行時の速度が決定され、走行パターンcで走行するので、駅間を走行する際の消費電力量を低減させることが可能となる。
[車両走行支援装置の実施形態]
つぎに、車両走行支援装置の実施形態について説明する。図6は、実施形態にかかる車両走行支援装置10aの構成を示すブロック図である。
図6に示すように、車両走行支援装置10aは、前述した車両走行制御装置10における制御指令を出力する制御指令決定部6を、制御指令に対応した報知指令を出力する報知指令決定部7に置き換えた構成である。報知指令決定部7は、制御指令決定部6と同様、「力行→定速走行→惰行走行→減速→停止」のパターンで走行するための報知指令(速度指令、惰行指令)を音声出力部30や表示部40へ出力する。具体的には、報知指令決定部7は、走行速度決定部2により決定された消費電力量がもっとも小さくなる定速走行時の速度を報知指令として出力する。運転士等の乗務員は、報知された定速走行時の速度まで車両を加速し、当該速度に達した後は、当該速度を保持するように運転操作を行う。また、報知指令決定部7は、惰行開始位置の決定が惰行開始決定部4から入力されたところで、惰行開始点に達した旨を報知指令として出力する。表示後の乗務員の判断、操作の時間を考慮し、目標走行時間と前駅出発からの経過時間から求まる次駅までの残時間と、惰行開始から停止まで時間の差に基づいて、惰行開始位置が近づいているかどうかの判断を行い、近づいていると判断された場合に、惰行開始位置に接近している旨の表示を行うようにすることが望ましい。
音声出力部30は、報知指令決定部7から出力される報知指令に対応した音声(ブザー音等)を出力する音声回路やスピーカである。表示部40は、報知指令決定部7から出力される報知指令に対応した表示(ランプの点灯やディスプレイ表示等)を行う表示装置である。運転士等の乗務員は、音声出力部30による音声出力や表示部40による表示出力に従ってマスコン操作による車両運転を行うことで、消費電力量を低減した走行を実現できる。
なお、本実施形態では、電気機関で駆動する車両を例示したが、内燃機関や、電気機関と内燃機関のハイブリッドで駆動する場合であってもよいことは言うまでもないことである(前述したシミュレーションの条件や、消費エネルギー量の算出方式を変更すればよい)。また、車両走行制御装置10としてATOにおける車上装置を例示したが、路線にある個々の車両を運転指令所等で統括管理する管理装置において、車両走行制御装置10と同等の処理が行われる方式であってもよい。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
10…車両走行制御装置、10a…車両走行支援装置、1…定速走行速度情報、2…走行速度決定部、3…惰行開始位置情報、4…惰行開始決定部、5…勾配情報、6…制御指令決定部、7…報知指令決定部、20…車両駆動制動装置、30…音声出力部、40…表示部、G10〜G23…曲線、a、b、c…走行パターン、s…制限速度

Claims (4)

  1. 車両が走行する駅間を示す駅間情報と、当該駅間を走行する際の目標走行時間とが入力され、駅間ごとに、当該駅間を定速走行と惰行を組み合わせて走行する際の、定速走行時の速度と、駅間の走行に要する駅間走行時間と、駅間の走行に要する消費電力量との関係を記録した定速走行速度情報を参照して、前記駅間情報が示す駅間を前記目標走行時間で走行する際に要する消費電力量が最も小さくなる定速走行時の速度を決定する定速走行速度決定手段と、
    前記駅間における前記車両の位置および速度が入力され、前記車両の速度ごとに、当該速度から惰行を開始する位置と、当該惰行を開始して目標位置に停止するまでに要する走行時間との関係を記録した惰行開始位置情報を参照して、前記車両の位置が、前記目標走行時間で前記車両が次駅に停止するための惰行を開始する惰行開始位置であるか否かを決定する惰行開始位置決定手段と、
    前記駅間において、前記決定された速度で前記車両を定速走行させ、かつ前記決定された惰行開始位置から前記車両の惰行走行させる車両走行制御手段と、を備え、
    前記定速走行速度情報は、駅間ごとに、当該駅間を走行する際の定速走行時の速度と、定速走行から惰行走行を開始する開始位置とを変えた場合の、駅間の走行に要する消費電力量のシミュレーションの結果に基づいて作成される車両走行制御装置。
  2. 前記定速走行速度決定手段は、入力された前記目標走行時間の更新に応じて、更新後の目標走行時間をもとに前記定速走行時の速度を決定する、
    請求項1に記載の車両走行制御装置。
  3. 車両が走行する駅間を示す駅間情報と、当該駅間を走行する際の目標走行時間とが入力され、駅間ごとに、当該駅間を定速走行と惰行を組み合わせて走行する際の、定速走行時の速度と、駅間の走行に要する駅間走行時間と、駅間の走行に要する消費電力量との関係を記録した定速走行速度情報を参照して、前記駅間情報が示す駅間を前記目標走行時間で走行する際に要する消費電力量が最も小さくなる定速走行時の速度を決定する定速走行速度決定手段と、
    前記駅間における前記車両の位置および速度が入力され、前記車両の速度ごとに、当該速度から惰行を開始する位置と、当該惰行を開始して目標位置に停止するまでに要する走行時間との関係を記録した惰行開始位置情報を参照して、前記車両の位置が、前記目標走行時間で前記車両が次駅に停止するための惰行を開始する惰行開始位置であるか否かを決定する惰行開始位置決定手段と、
    前記駅間における定速走行時の速度として前記決定された速度を報知し、かつ前記車両の位置が前記惰行開始位置であると決定された場合に惰行走行の開始を報知する報知手段と、を備え、
    前記定速走行速度情報は、駅間ごとに、当該駅間を走行する際の定速走行時の速度と、定速走行から惰行走行を開始する開始位置とを変えた場合の、駅間の走行に要する消費電力量のシミュレーションの結果に基づいて作成される車両走行支援装置。
  4. 前記定速走行速度決定手段は、入力された前記目標走行時間の更新に応じて、更新後の目標走行時間をもとに前記定速走行時の速度を決定する、
    請求項3に記載の車両走行支援装置。
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