JP5844815B2 - ラクタムの重合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ラクタム単量体のアニオン重合のための新規な方法に関する。
ラクタム単量体のアニオン重合によりポリアミドを製造可能であることが知られている。
DE−A−1420241は、一例として、触媒としてのKOH及び活性化剤としての1,6−ビス(N,N−ジブチルウレイド)ヘキサンの添加による、ラクタムのアニオン重合として知られる線状ポリアミド鎖の製造方法が開示されている。
ラクタムの活性化アニオン重合は、“Polyamide, Kunststoff Handbuch [Polyamides, Plastics handbook] vol. 3/4, ISBN 3−446−16486−3, 1998年, Carl Hanser Verlag, 49−52”に開示されており、その中で、線状ポリアミドを製造するための触媒としてのナトリウムカプロラクタマートの使用が、アシルラクタム誘導体との組み合わせで記載されている。
また、ラクタムの活性化アニオン重合が“Macromolecules, vol. 32, No. 23 (1999年), 7726頁”に開示されており、そこには、線状ポリアミドを製造するための、N,N’−ヘキサメチレンビス(2−オキソ−1−アゼパニルカルボキシアミド)との組み合わせでの触媒としてのナトリウムカプロラクタマートの使用が記載されている。
スプレー重合は、先行技術において繰り返し記載された公知の方法である。一例として、WO2005/111088A1及びWO2006/024368A1には、水膨潤性ポリマー粒子(“超吸収体”又は高吸水性ポリマー、SAP)又はポリマー増粘剤を製造することを目的とした、アクリル酸等の単量体のフリーラジカルスプレー重合が記載されている。DE102005048698A1は、ポリイソブテン(PIB)を製造するためのイソブテンのスプレー重合に関する。
US3325455“ナイロン粉末の製造方法”には、単量体液滴の重合によるポリラクタムの製造方法が記載されている。ここで、反応混合物は、加熱された攪拌容器内で、ラクタム単量体、活性化剤及び触媒の混合によって製造される。当該混合物はポンプによって搬送され、ノズルを用いて不活性ガス供給を有する反応容器中に噴霧される。そのガスの温度は、ここでは、重合反応の即時開始を引き起こさせるような方法で選択される。
US3325455では、連続的に噴霧される前に、成分は攪拌容器中で最初に回分式で混合される。しかしながら、上記開示による部分的にのみ連続的な方法の結果は、いつでも使用可能である反応混合物の量が極めて小さくなるか、又は比較的大量の混合物が使用される場合であっても供給容器中での滞留時間の分布が生じ、そしてこのことが噴霧工程の間の反応混合物の転化の上昇を引き起こし、その工程における定常状態の達成を不可能にする。加えて、少なくとも比較的高い触媒濃度で、反応混合物は150℃の温度で使用される供給容器内で既に重合を開始する。それゆえ、分子量Mw及び分子量分布は経時的に変化し、それゆえ、同様に粘度及び粒子径も変化する。それゆえ、得られたポリアミド粉末の形状及び特性は時間の経過とともに変化する。
WO2010/031705A1は、フリーラジカル乳化重合によるポリマー粒子の製造方法を開示している。WO2010/086433には、油相中のアニオン重合の方法が記載されているが、その生成物は油を一定の割合で含む。
さらに、先行技術に記載された方法はしばしば比較的高いモノマー損失と、それゆえ比較的低いポリマー収率を受け入れる必要がある。
DE−A−1420241 WO2005/111088A1 WO2006/024368A1 DE102005048698A1 US3325455 WO2010/031705A1 WO2010/086433
Polyamide, Kunststoff Handbuch [Polyamides, Plastics handbook] vol. 3/4, ISBN 3−446−16486−3, 1998年, Carl Hanser Verlag, 49−52 Macromolecules, vol. 32, No. 23 (1999年), 7726頁
それゆえ、目的は上記不具合を避けるラクタム単量体のアニオン重合の方法を提供することである。それゆえ、その意図は、一貫した生成物特性(粘度及び架橋度等の)を有するポリアミド粒子をもたらす方法を提供することである;さらに、その意図は、その方法が最大限の生成物収率、定義された粒子径及び粒径分布を提供することである。さらに、得られたポリアミド粒子における混在物の水準は最小化されるべきである。
上記目的は、請求項中で定義される本発明に係る方法によって達成される。
それゆえ、本発明は、少なくとも1種の触媒及び少なくとも1種の活性化剤を用いる、少なくとも1種のラクタムのアニオン重合によるポリアミド粒子の製造方法であって、反応混合物の離散した液滴が周囲のガス相に導入され、反応する製造方法を提供する。
本発明の目的のために、“ポリアミド粒子”の表現は、1〜2000μmの平均直径を有する略球状の粒子を意味する。その粒子は多孔性粒子であり、及び/又は液体を含む粒子であり得る。
本発明の方法の一実施の形態では、正確に1種のラクタム単量体が使用される。
本発明の方法の一実施の形態では、正確に1種の触媒が使用される。
特に好ましい一実施の形態では、正確に1種の活性化剤が使用される。
それゆえ、本発明の方法では、個々の成分の導入及び混合、及び反応混合物の製造が従来の方法とは対照的に連続的に行われる。これは、一貫した生成物特性を有する定常状態の工程条件をもたらし、及びその方法にとって著しく高い運転時間をもたらす。
それゆえ、本発明の方法は少なくとも反応混合物のための製造工程の性質においてUS3325455とは異なる。
本発明では、ラクタム単量体(例えば、ε−カプロラクタム)、少なくとも1種の触媒及び少なくとも1種の活性化剤が、溶融物の形態での使用のために、好ましくは互いに別々に提供される。その成分の全てが連続的に搬送され、混合される。触媒及び活性化剤は、また、ラクタム単量体中でそれぞれ溶液の形態をとり得る;しかしながら、触媒及び活性化剤が使用のために互いに別々に提供されることが重要である。
本発明の一実施の形態では、活性化剤は最初にラクタム流に混合され、そして続いて触媒が上記混合物に混合により組み込まれる。反応混合物は触媒の添加のうえでのみ製造される。その混合物は、一例として、ノズルを通して、又は液滴化器(dropletizer)を通して、熱い不活性ガスの供給を有する反応器(噴霧塔等)への噴霧によって離散した液滴に変換される。液滴が反応器内に落ちるにつれて、ラクタムのアニオン重合が生じ、それゆえ、ポリアミドの製造もまた生じる。ポリアミド粒子はその出口で得られる。
本発明の他の実施の形態では、活性化剤を組み込むための、及び触媒を組み込むための混合の順序を逆にすることもまた可能である。
供給容器及び供給ラインは、通常、使用される単量体の融点から反応器(例えば、塔型反応器)内の実勢反応温度への温度のための温度制御を有する。しかしながら、反応混合物の製造の前に、単量体供給を反応器内のガス温度を最大で50K越えるまでの温度に調整することもまた可能である。
“反応性”の用語は、少なくとも1種のラクタム単量体、少なくとも1種の触媒及び少なくとも1種の活性化剤をそれぞれ含む混合物のために、以下に使用される。
液滴の形態への変換に先立つその反応における転化は、反応混合物が存在する、混合により組み込まれる部位とノズルとの間の滞留時間を介して、及びまた、滞留時間区間内での温度プロファイルを介して、0〜50%に、好ましくは0〜30%に調節され得る。
本発明の方法が終了した後、転化は完全である必要はない。本発明の方法の終了時の転化は50〜100%であることが好ましく、特に好ましくは90〜100%である。
好適なラクタムの例としては、カプロラクタム、ピペリドン、ピロリドン、ラウロラクタム又はこれらの混合物であり、好ましくは、カプロラクタム、ラウロラクタム又はこれらの混合物であり、特に好ましくは、カプロラクタム又はラウロラクタムである。さらに、ラクタム単量体と1種以上の環状ラクトン、例えば、カプロラクトンとの混合物を用いることもまた可能である。
本発明の方法の好ましい一実施の形態では、少なくとも1種のラクタムは、カプロラクタム、ラウロラクタム又はこれらの混合物からなる群から選択されたものである。
好適な活性化剤は、とりわけ、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ウンデカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の脂肪族ジイソシアネート、及びまた、トリレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)等の芳香族ジイソシアネート、若しくはヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート等のポリイソシアネート、BASF SEからのBasonat(登録商標)HI 100、エチルアロファネート等のアロファネート、又はこれらの混合物であり、好ましくはヘキサメチレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートであり、及び特に好ましくはヘキサメチレンジイソシアネートである。そのジイソシアネートはモノイソシアネートで置き換えることができる。
活性化剤として代わりに好適な化合物は、ブチレンジオイルクロリド、ブチレンジオイルブロミド、ヘキサメチレンジオイルクロリド、ヘキサメチレンジオイルブロミド、オクタメチレンジオイルクロリド、オクタメチレンジオイルブロミド、デカメチレンジオイルクロリド、デカメチレンジオイルブロミド、ドデカメチレンジオイルクロリド、ドデカメチレンジオイルブロミド、イソホロンジオイルクロリド、イソホロンジオイルブロミド、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)オイルクロリド、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)オイルブロミド等のジアシルハリド、およびまたトリレンジオイルクロリド、トリレンメチレンジオイルブロミド、4,4’−メチレンビス(フェニル)オイルクロリド、4,4’−メチレンビス(フェニル)オイルブロミド等の芳香族ジアシルハリド、又はこれらの混合物であり、好ましくはヘキサメチレンジオイルクロリド、ヘキサメチレンジオイルブロミド、又はこれらの混合物であり、特に好ましくはヘキサメチレンジオイルクロリドである。ジアシルハリドはモノアシルハリドによって置き換えることができる。Bruggolen(登録商標)C20(カプロラクタム中のHDIの溶液)は好ましい活性化剤である。
本発明の方法の好ましい一実施の形態では、少なくとも1種の活性化剤が、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及びイソホロンジイソシアネートからなる群から選択されている。
本発明の方法の他の好ましい実施の形態では、その活性化剤はラクタムでキャップされたHDIである。
好適な触媒は、とりわけ、ナトリウムカプロラクタマート、カリウムカプロラクタマート、臭化マグネシウムカプロラクタマート、塩化マグネシウムカプロラクタマート、マグネシウムビスカプロラクタマート、ナトリウム水素化物、金属ナトリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、水素化ナトリウム、金属カリウム、水酸化カリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシドであり、好ましくは、水素化ナトリウム、金属ナトリウム、ナトリウムカプロラクタマートであり、及び特に好ましくは、ナトリウムカプロラクタマート(Bruggolen(登録商標)C 10、カプロラクタム中の18質量%のナトリウムカプロラクタマートからなる溶液)である。
本発明の方法の好ましい一実施の形態では、少なくとも1種の触媒が、ナトリウムハリド、金属ナトリウム及びナトリウムカプロラクタマートからなる群から選択されている。
触媒に対するラクタムのモル比は非常に広範となり得るが、通常、1:1〜10000:1、好ましくは10:1〜1000:1、特に好ましくは50:1〜300:1である。
触媒に対する活性化剤のモル比は非常に広範となり得るが、通常、100:1〜1:10000、好ましくは10:1〜1:100、特に好ましくは1:1〜1:10である。
重合反応は架橋剤の存在下でもまた実施され得る。
重合は、充填剤(好ましくは、無機の充填剤)又は50μm未満の平均粒子径を有するポリマー(例えば、増粘剤として作用する水溶性ポリマー)等の他の添加物の存在下でもまた実施され得る。例えば、化学的又は物理的発泡剤等の発泡剤もまた使用され得る;ここで使用される発泡剤は反応温度を下回る気化温度を有する発泡剤であっても良く、あるいは反応温度を超える気化温度を有する発泡剤であっても良い。
反応は、好ましくは噴霧乾燥のために好適な装置で実施される。この種の装置は、例えば、“K. Masters, Spray Drying Handbook, 5th edition, Longman, 1991年,23−66頁”に記載されている。
本発明の方法は、1個以上のスプレーノズルを用いることができる。使用することができるスプレーノズルはいかなる制限も受けない。噴霧されるべき液体はこれらのスプレーノズルに加圧下で導入され得る。噴霧されるべき液体の粉砕は、噴霧されるべき液体が特定の最小速度に達した後にそのノズルの開口部中でそれを減圧することにより達成され得る。本発明の目的のために単流ノズルを用いることもまた可能である。単流ノズルは、例えば、スロットノズル又は遠心チャンバー(ソリッド円錐ノズル(solid-cone nozzles))である(例えば、Dusen−Schlick GmbH, DE又はSpraying Systems Deutschland GmbH, DEからの)。
スプレーノズルあたりの処理量は、有利に0.1〜10m/hであり、しばしば0.5〜5m/hである。
その反応は、また、単量体溶液が単分散液滴の形態で自由落下に付され得る装置中で実施され得る。US5,269,980に記載された装置等の装置がこの目的のために好適である。
Rev. Sci. Instr. 38(1966年)502に記載されるように、噴流の薄層破壊によって液滴を製造することも同様に可能である。
しかしながら、液滴は、空気圧ドローイングダイ(pneumatic drawing dies)、回転、噴流の部分、又は迅速に応答するマイクロバルブダイを用いて製造することもまた可能である。
空気圧描画ダイでは、液体の噴流が開口部を通してガス流とともに加速される。液体の噴流の直径、及びしたがって、液滴の直径は使用されるガスの量により影響され得る。
回転による液滴の製造の場合、液体は回転円盤の開口部を通過する。液体に働く遠心力が定義された大きさの液滴を振り落とす。回転液滴化のための好ましい装置は、DE4308842A1等に記載されている。
しかしながら、液体の発生する噴流を定義された断片に区分するために回転刃を用いることもまた可能である。その後、それぞれの断片は液滴を形成する。
マイクロバルブダイが使用される場合、液滴は直接定義された液体容量で提供される。
製造された離散滴の平均直径は一般に1〜2000μm、好ましくは10〜1000μm、特に好ましくは10〜500μm、非常に特に好ましくは100〜200μmであり、液滴の直径は光散乱により決定することができ、それは体積平均径である。
ガスは重合反応器を通過することができる。ここで、キャリアガスは、自由落下する単量体溶液の液滴と同時に又は向流で、好ましくは並流で、すなわち、下方に、反応空間を通過して運搬され得る。ガスの通過後に、それは少なくともある程度で、好ましくは少なくとも50%の程度で、特に好ましくは少なくとも75%の程度で、ガス回路の形態で反応空間に戻されることが好ましい。キャリアガスの一部は、通常、各通過の後に、好ましくは最大10%まで、特に好ましくは最大3%まで、非常に特に好ましくは最大1%まで排出される。
キャリアガスの酸素含量は、好ましくは最大15体積%、特に好ましくは最大5体積%、非常に特に好ましくは最大0.1体積%である。
キャリアガスは好ましくは酸素とともに不活性ガスを、特に好ましくは窒素を含む。キャリアガスの不活性ガス含量は、好ましくは少なくとも80体積%、特に好ましくは少なくとも90体積%、非常に特に好ましくは少なくとも95体積%である。
さらなる実施の形態では、ラクタム単量体はキャリアガスに載せられる(charged)。それから、反応器のガス相中のラクタム含量は、反応塔における実勢ガス相温度での飽和濃度の好ましくは少なくとも50%、特に好ましくは少なくとも75%、及び非常に特に好ましくは少なくとも90%である。
本発明の方法のさらなる実施の形態では、反応器におけるガス相のラクタム単量体の相対濃度は、実勢のガス温度に適した飽和濃度の50〜100%、好ましくは60〜100%、特に好ましくは80〜100%である。
ガス速度は、重合反応器内での流れが、例えば、流れの一般的な方向に反対する対流渦が存在しない指向された流れであるように好ましくは調整され、そしてこの速度は、例えば、0.01〜5m/s、好ましくは0.02〜4m/s、特に好ましくは0.05〜3m/s、非常に特に好ましくは0.1〜2m/sである。
反応器を通過するガスは、反応器の前に反応温度へと有利に予熱される。
ガス入口温度、すなわち、ガスが反応空間に入る温度は、好ましくは120〜250℃、特に好ましくは140〜200℃、非常に特に好ましくは150〜170℃である。
本発明の方法の好ましい一実施の形態では、反応器の内部温度は130〜170℃である。
反応は超大気圧下で、又は大気圧以下の圧力下で実施され得る。好ましくは、周囲圧力に対して最大0.01MPa(100mbar)の準大気圧下で実施される。
反応器は補助的な加熱を有することができる。ここで、補助的な加熱はその壁温が反応器の内部温度を少なくとも5℃超えるように、そして反応器の壁上での凝縮が確実に回避されるように調整される。
後処理(例えば、流動床での)が実施されることもまた可能である。これは、反応器内での反応混合物のより長い滞留時間をもたらし;したがって、一般に転化はさらに増大し得る。
上記後処理は好ましくは不活性ガス、特に好ましくは窒素による洗浄とともに120〜170℃の温度で実施される。
得られたポリアミド粒子は抽出(例えば、水性抽出方法の使用による)にもまた付され得る。ポリアミド粒子の特性は、水との接触によってさらに改良され得る。
本発明の方法により得られるポリアミドの固有粘度(IV)は、一般に20〜1000、好ましくは50〜800、特に好ましくは80〜500である。本発明の方法の他の好ましい実施の形態では、架橋ポリアミド粒子が得られる。
それゆえ、本発明はさらに本発明の方法により得られるポリマー粒子を提供する。
本発明の方法は、とりわけ、任意の所望のポリアミド、例えば、ナイロン−3、ナイロン−4、ナイロン−5、ナイロン−6、ナイロン−7、ナイロン−8、ナイロン−9、ナイロン−10、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−13、ナイロン−14、ナイロン−15、ナイロン−16、ナイロン−17及びナイロン−18並びにナイロン−4/6、ナイロン−5/6、ナイロン−4/5、ナイロン−6/7、ナイロン−6/8、ナイロン−6/9、ナイロン−6/10、ナイロン−6/12、ナイロン−4/12、ナイロン−4/10、ナイロン−5/10、ナイロン−5/12等、好ましくはナイロン−6、ナイロン−12、ナイロン−4/6、ナイロン−5/6、ナイロン−4/12、ナイロン−5/12、特に好ましくはナイロン−6及びナイロン−12、特に、ナイロン−6に由来する架橋ポリアミドを製造し得る。
本発明の方法により製造することができるポリアミド粒子は、とりわけ、押出しフィルムのために、又はフィラメント、標準的な射出成形用途、レーザ焼結、火炎溶射、粉体塗装、回転成形、有機パネル及び/又は化粧品のために用いることができる。
それゆえ、本発明はさらに本発明の方法により製造することができるポリアミド粒子の上記用途における使用を提供する。
以下の実施例は、本発明の特定の態様を説明するためのものである。もちろん、実施例は、本発明の範囲を限定するとみなされることを意図するものではない。
固有粘度(IV)を、ISO307(96%濃度の硫酸中、C=5g/l)で決定した。
実施例1
8.44kg/hの速度で運搬したε−カプロラクタムを静的ミキサー中で95.2質量%のε−カプロラクタム及び4.8質量%のナトリウムカプロラクタマートからなる溶液と85℃で連続的に混合した。この溶液の添加のための運搬速度は4.25kg/hであった。この混合物の温度を110℃に調節した。80質量%のN,N’−ヘキサメチレンビス(カルバモイル−ε−カプロラクタム)及び20質量%のカプロラクタムからなる溶液を0.55kg/hで連続的に添加し、その後、得られた混合物を二流体ノズルを用いて窒素で不活性化した噴霧塔に噴霧した。ここで、ε−カプロラクタムでガス相を飽和させた。噴霧塔内でのガス相の温度は180℃であった。160μmの平均粒径と220ml/gの固有粘度を有する球状ポリアミド粒子を得た。
実施例2
8.68kg/hの速度で運搬されるε−カプロラクタムを90.8質量%のε−カプロラクタム及び9.2質量%のナトリウムカプロラクタマートからなる溶液と静的ミキサー中で85℃で連続的に混合した。この溶液の添加のための運搬速度は2.71kg/hであった。この混合物の温度を160℃に調節した。80質量%のN,N’−ヘキサメチレンビス(カルバモイル−ε−カプロラクタム)及び20質量%のカプロラクタムからなる溶液を0.61kg/hで連続的に添加し、その後、得られた混合物を二流体ノズルを用いて窒素で不活性化した噴霧塔に噴霧した。ここで、ε−カプロラクタムでガス相を飽和させた。噴霧塔内でのガス相の温度は140℃であった。160μmの平均粒径及び160ml/gの固有粘度を有する球状ポリアミド粒子を得た。
二つの実施例から得られたポリアミド粒子は理想的な流動性を有していた。

Claims (16)

  1. 少なくとも1種の触媒及び少なくとも1種の活性化剤を用いる、少なくとも1種のラクタムのアニオン重合によるポリアミド粒子の製造方法であって、
    反応混合物の離散した液滴が、周囲のガス相に導入されて反応し、
    前記ラクタム、前記触媒及び前記活性化剤の導入、並びに当該成分の混合を連続的に行うことを特徴とする製造方法。
  2. 少なくとも1種のラクタムが、カプロラクタム、ラウロラクタム及びこれらの混合物からなる群から選択されている請求項1に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  3. 少なくとも1種の触媒が、ナトリウム水素化物、金属ナトリウム及びナトリウムカプロラクタマートからなる群から選択されている請求項1又は2に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  4. 少なくとも1種の活性化剤が、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートからなる群から選択されている請求項1〜3の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  5. 前記活性化剤がラクタムでキャップされたHDI(lactam-capped HDI)である請求項1〜4の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  6. 触媒に対するラクタムのモル比が1:1〜10000:1である請求項1〜5の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  7. 触媒に対する活性化剤のモル比が100:1〜1:10000である請求項1〜6の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  8. 出発成分を含む供給容器が、それぞれ、使用されるラクタム単量体の融点と反応器内での反応温度との間の温度を有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  9. 反応混合物の製造の前に、前記単量体の給送が、反応器内のガス温度を最大で50K超えるまでの温度に調整される請求項1〜8の何れか1項に記載のポリマー粒子の製造方法。
  10. 反応器のガス相におけるラクタム単量体の相対濃度が実勢ガス温度に適した飽和濃度の50%〜100%である請求項1〜9の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  11. 反応器の内部温度が130〜170℃である請求項1〜10の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  12. 得られたポリアミド粒子の平均直径が1〜2000μmである請求項1〜11の何れか1項に記載のポリマー粒子の製造方法。
  13. 液滴の形態への変換の前の転化が、0〜50%である請求項1〜12の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  14. 添加物もまた用いられる請求項1〜13の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  15. 流動床内での得られた粒子の後処理によって転化がさらに増大する請求項1〜14の何れか1項に記載のポリアミド粒子の製造方法。
  16. 前記後処理が120〜170℃の温度での不活性ガスによる洗浄とともに実施される請求項15に記載のポリアミド粒子の製造方法。
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