JP5844534B2 - コンテナターミナル - Google Patents

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Description

本発明は、コンテナの荷役等に使用される岸壁クレーンを有するコンテナターミナルに関するものである。
港湾や内陸地等のコンテナターミナルでは、岸壁クレーンや門型クレーンによって、船舶、鉄道及びトレーラ間のコンテナの荷役を行っている。この岸壁クレーンの地震対策として、クレーンの脚構造物と走行装置の間に免震装置(免振装置ともいう)を設置し、脚構造物に揺脚構造を採用した免震クレーンがある(例えば特許文献1参照)。
図6に、コンテナターミナルTXに設置した岸壁クレーン1Xを示す。コンテナターミナルTXは、岸壁クレーン1Xと、岸壁30Xと、岸壁30Xに敷設したレール(図示しない)を有している。この岸壁クレーン(以下、クレーンという)1Xは、脚構造物32と、脚構造物32で支持するブーム33及びガーダ34を有している。また、脚構造物32と走行装置2Xの間に、積層ゴム等で構成した免震装置8と、脚構造物32の一部を揺脚構造とする枢支ピン38を有している。なお、35は荷役装置(トロリ)、36はコンテナ船、37はコンテナを示す。また、xはクレーンの横行方向(海陸方向)、zは鉛直方向を示す。
次に、このクレーン1Xによる荷役作業について説明する。クレーン1Xは、コンテナ船36に搭載したコンテナ37をトロリ35の吊り具で吊上げ、岸壁30Xで待機しているトレーラ(図示しない)に搭載する荷役作業を行っている。又はクレーン1Xは、コンテナ37をトレーラからコンテナ船36に積み込む荷役作業を行っている。また、この荷役作業において、クレーン1Xは、岸壁30Xに沿って(図6の紙面奥又は手前方向に)敷設したレール上を走行装置2Xで移動し、荷下ろしあるいは積み込みの位置を変更しながら荷役作業を行っている。
次に、このクレーン1Xの地震発生時の動作について説明する。地震発生時には、免震装置8を固定していたせん断ピン等が破断し、免震装置8が作動する。免震装置8は、地表面の振動からクレーン1Xを絶縁する効果を有する。ここで、免震装置8及び枢支ピン38による揺脚構造は、クレーン1Xの横行方向xの振動を吸収することができる。また、クレーン1Xの走行方向y(図6の紙面奥又は手前方向)の振動は、走行装置2Xがレールに沿って移動して吸収する構成としていた。
しかしながら、上記の岸壁クレーン1Xは、大規模地震が発生した場合、横行方向xの変位を十分に吸収することができないという問題を有している。ここで、大規模地震とは、例えば、平成18年の港湾法改正により想定されている地震波であり、レベル2地震動と呼ばれるものである。このレベル2地震動とは、土木学会の第三次提言により、現在から将来にわたって当該地点で考えられる最大級の強さを持つ地震動と定義されている。
この岸壁クレーン1Xの有する従来の免震装置8は、横行方向xに±300mm程度の変位を許容することができる。しかし、大規模地震発生時には、岸壁クレーン1Xが許容すべき変位量は、±1000mm程度又はそれ以上となる。そのため、従来の岸壁クレーン1Xは、大規模地震に対して十分な免振効果を発揮することができないという問題を有している。以下、具体的に説明する。
図7に、岸壁クレーン1Xの走行装置2X周辺の拡大図を示す。走行装置2Xは、レー
ル40上を走行する鉄製の走行輪3Xを有している。この走行輪3Xは、レール40と接触する踏面部10Xと、フランジ部42を有している。ここで、レール40は、岸壁30Xの岸壁表面7に形成したレール溝41に沿って敷設されている。
次に、大規模地震が発生した際の岸壁クレーン1X(図示しない)の状態について説明する。大規模地震により、横行方向xの力(地震動)Fが発生した場合、まず、免震装置8(図示しない)が作動し、この力Fを吸収する。この免震装置8の変位量が限界に達すると、走行輪3Xに力Fが作用する。この走行輪3Xのフランジ部42と、レール40が引っかかると、力Fがクレーン1Xに直接伝わり、クレーン1Xに大きな地震の加速度が加わる。その結果、クレーン1Xと地震動Fの共振により、走行輪3Xの浮き上がりが発生する。この走行輪3Xの浮き上がりは、クレーン1Xの転倒事故、及び走行輪3Xの着地後の衝撃による破損につながる。
特開2000−44168号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテナターミナルにおいて、大規模地震(例えばレベル2地震動)が発生した場合であっても、岸壁クレーンの転倒事故を防止し、且つ、復旧作業を容易に行うことのできるコンテナターミナルを提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係るコンテナターミナルは、岸壁クレーンと、岸壁を有するコンテナターミナルにおいて、前記岸壁クレーンが、走行装置と、前記走行装置に設置した走行輪を有しており、前記岸壁が、前記走行輪を誘導して且つ前記岸壁クレーンの走行方向に形成した走行溝を有しており、前記走行溝が、前記走行輪と接触する底部と、前記底部から岸壁表面にかけて形成した傾斜部を有し、前記岸壁クレーンが横行方向の地震動を受けた場合に前記走行輪が前記走行溝の底部から前記傾斜部を介して前記岸壁表面まで摺動することにより、前記岸壁クレーンが前記走行溝を離脱して前記横行方向に移動可能な構成にしたことを特徴とする。
この構成により、大規模地震(例えばレベル2地震動)が発生した場合であっても、岸壁クレーンの転倒事故を防止することができる。これは、クレーンが、横行方向の力(地震動)を受けた場合、走行溝を離脱して横行方向に移動して地震動を吸収することができるためである。また、地震発生後の復旧作業が容易となる。これは、復旧作業が、走行溝から脱線したクレーンを、走行溝に戻すのみで完了となるからである。更に、走行輪と岸壁表面の間に発生する摩擦力により、地震動を減衰することができる。
前記走行輪を略球形状の走行輪にすることもできる。この構成により、横行方向の力(地震動)が、クレーンに直接作用することを抑制できるため、クレーンの転倒事故を抑制することができる。特に、略球形状の走行輪の場合は、横行方向への摺動に加えて転動もできるため、転倒事故が発生する危険性を更に低減することができる。
前記岸壁クレーンが、駆動補助機構を有しており、前記駆動補助機構が、前記走行装置に設置したタイヤを有し、このタイヤは前記岸壁クレーンの動力により回転して前記走行方向に走行し、前記底部に対する摩擦が前記走行輪に比して大きく、前記岸壁クレーンに設置される懸吊機構により地震発生時に前記タイヤを上方に引き上げる構成、または、前記タイヤを空気入りタイヤとして内部の空気を強制排除する制御バルブを設置してこの制御バルブにより地震発生時に前記タイヤの空気を抜く構成にすることもできる。この構成により、走行輪と底部の間の摩擦抵抗を小さくし、岸壁クレーンの転倒の可能性を更に低減させたとしても、クレーンの走行方向への走行を実現することができる。これは、クレーン走行時に、走行輪と底部の間ですべりが発生したとしても、タイヤによりクレーンは走行することができるためである。
岸壁クレーンと、岸壁を有するコンテナターミナルにおいて、前記岸壁クレーンが、走行装置と、前記走行装置に設置した走行輪を有しており、記岸壁が、前記走行輪を誘導して且つ前記岸壁クレーンの走行方向に形成した走行溝を有しており、前記走行溝が、前記走行輪と接触する底部と、前記底部から岸壁表面にかけて形成した傾斜部を有し、前記岸壁クレーンが、駆動補助機構を有しており、前記駆動補助機構が、前記走行装置に設置したピニオンギヤと、前記底部に敷設したラックを有する構成にすることもできる。この構成により、上記と同様の作用効果を得ることができる。
前記走行輪、前記底部、又は前記傾斜部の少なくとも一部に、潤滑材料を設置することもできる。この構成により、走行輪と底部等の間の摩擦係数が小さくなり、横行方向の力(地震動)が、クレーンに直接作用することを抑制できるため、クレーンの転倒事故を抑制することができる。
岸壁クレーンと、岸壁を有するコンテナターミナルにおいて、前記岸壁クレーンが、走行装置と、前記走行装置に設置した走行輪を有しており、前記岸壁が、前記走行輪を誘導して且つ前記岸壁クレーンの走行方向に形成した走行溝を有しており、前記走行溝が、前記走行輪と接触する底部と、前記底部から岸壁表面にかけて形成した傾斜部を有し、前記岸壁クレーンが、補助脚を有しており、前記補助脚が、前記岸壁クレーンの脚構造物に設置した腕部と、前記腕部の下端に設置した接地部を有し、地震発生時に、前記接地部が前記岸壁表面に接地するように構成することもできる。この構成により、補助脚(アウトリガ)でクレーンを支持できるため、クレーンの転倒事故発生の確率を更に低減することができる。
また、上記のコンテナターミナルにおいて、前記岸壁の表面に対する前記傾斜部の傾斜する角度が、10度以上70度以下となるように構成することができる。この構成により、横行方向の力(地震動)が、クレーンに直接作用することを抑制できるため、クレーンの転倒事故を抑制することができる。
本発明に係るコンテナターミナルによれば、大規模地震(例えばレベル2地震動)が発生した場合であっても、岸壁クレーンの転倒事故を防止し、且つ、復旧作業を容易に行うことのできるコンテナターミナルを提供することができる。
本発明に係る実施の形態のコンテナターミナルの走行装置の周辺を示した拡大図である。 本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルの走行装置の周辺を示した拡大図である。 本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルの走行装置の周辺を示した図である。 本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルの走行装置の周辺を示した図である。 本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルを示した図である。 従来のコンテナターミナルの岸壁クレーンを示した図である。 従来の岸壁クレーンの走行輪の周辺を示した図である。
以下、本発明に係る実施の形態のコンテナターミナルTについて、図面を参照しながら説明する。図1に、本発明に係る実施の形態のコンテナターミナルTの岸壁クレーン1(図示しない)の走行装置2の周辺を示す。コンテナターミナルTは、岸壁クレーン1(図示しない)と、岸壁30を有している。クレーン1の走行装置2は、走行輪3を有している。この走行輪3は、踏面部10のみを有し、フランジ部を有さない。この走行輪3の外周角部11は、滑らかに形成することが望ましい。
また、岸壁30は、岸壁表面7に形成した走行溝4を有している。走行溝4は、岸壁クレーン1の走行輪3と接触する底部5と、底部5から岸壁表面7にかけて滑らかに形成し
た傾斜部6を有している。この傾斜部6は、岸壁表面7に対して角度θの傾斜を有するように構成している。また、傾斜部6の上面に、例えばナイロン、鉄板等の潤滑材料12を設置している。
次に、岸壁クレーン1の動作について説明する。通常時、岸壁クレーン1が走行方向y(図1紙面手前奥方向)に走行する際、走行輪3が走行溝4に誘導される。つまり、クレーン1は、走行方向yに形成した走行溝4に沿って移動しながら、コンテナの荷役作業を行う。
地震が発生し、クレーン1が横行方向xの地震動Fを受けた場合、走行輪3は、走行溝4の底部5から傾斜部6を介して岸壁表面7まで摺動する(破線参照)。地震発生中、走行輪3は、走行溝4から岸壁表面7へ、また岸壁表面7から走行溝4を通過して他方の岸壁表面7へと、繰り返し摺動しながら、地震動を吸収することができる。
上記の構成により、以下の作用効果を得ることができる。第1に、大規模地震(例えばレベル2地震動)が発生した場合であっても、岸壁クレーン1の転倒事故を防止することができる。これは、クレーン1が、横行方向xの力Fを受けた場合、走行溝4を離脱して横行方向xに移動して力Fを吸収することができるためである。つまり、力Fが、直接クレーン1に伝わらないため、クレーン1と地震動Fの共振、走行輪3の浮き上がり、及び着地による破損を防止することができる。
第2に、地震発生後の復旧作業が容易となる。これは、復旧作業は、走行溝4から脱線したクレーン1を、走行溝4に戻すのみで完了となるからである。クレーン1の移動は、例えば、クレーン1を走行方向yに転動させながら、走行溝4に誘導するとよい。従来の復旧作業は、転倒したクレーン1を起したり、脱線した走行輪を持上げてレール上に戻したりなど、大規模な復旧作業が必要であった。
第3に、走行輪3と岸壁表面7の間に発生する摩擦力により、地震動を減衰することができる。
なお、傾斜部6の角度θは、10度≦θ≦70度、望ましくは20度≦θ≦60度、更に望ましくは30度≦θ≦50度とする。この角度θが大きすぎると、走行輪3が傾斜部6を介して岸壁表面7に摺動する際の抵抗が大きくなり、クレーン1に地震動が直接作用するおそれがある。また、角度θが小さすぎると、通常時のクレーン1の走行を十分に誘導することが困難となる。
また、走行溝4の傾斜部6、又は傾斜部6及び底部5に、潤滑性材料12(例えば、ナイロン、鉄板、鋼板等)を設置することが望ましい。つまり、走行輪3と走行溝4の間の摩擦抵抗を低減する構成により、クレーン1に直接地震加速度が伝わることを抑制することができる。同様に、走行輪3の周縁角部11に、潤滑性材料12を設置する構成としてもよい。ここで、クレーン1に、直接地震加速度が伝わることを抑制するためには、走行輪3と走行溝4(底部5及び傾斜部6)の間の摩擦抵抗を限りなく小さくすることが望ましい。他方で、クレーン1の横行方向xの振動を吸収するためには、走行輪3と岸壁表面7の間の摩擦抵抗は、一定値以上あることが望ましい。
更に、クレーン1の脚構造物32に、従来の免震装置8を設置してもよい。従来の免震装置8の採用により、規模の比較的小さい地震動を免震装置8のみで吸収することができる。小規模地震の際の復旧作業は、更に容易となる。
図2に、本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルTaの岸壁クレーン1a
(図示しない)の走行装置2aの周辺を示す。コンテナターミナルTaは、岸壁クレーン1a(図示しない)と、岸壁30aを有している。クレーン1aの走行装置2aは、略球形状の走行輪3aを有している。また、岸壁30aは、底部5aと傾斜部6aで構成した走行溝4aを有している。この傾斜部6aは、岸壁表面7に対して角度θaの傾斜を有するように構成している。また、底部5a及び傾斜部6aの上面に、潤滑性材料12aを設置している。
上記の構成により、クレーン1aは、地震発生時に、更に容易に横行方向xに移動することができる。これは、クレーン1aが横行方向xに移動する際、走行輪3aが、摺動に加えて転動することができるためである。
また、略球形状の走行輪3aが転動する構成により、傾斜部6aの角度θaを、図1に記載の角度θよりも大きく形成することができる。これは、走行輪3aが横行方向xに転動し、底部5aから傾斜部6aを介して岸壁表面7へ容易に移動できるためである。この構成により、走行溝4aは、図1に記載の走行溝4に比べ、横行方向xの長さを小さく形成することができる。
なお、傾斜部の角度θは、岸壁表面7から底部5、5aまでの深さ、走行輪3、3aの形状、想定される地震動の大きさにより、最適な値は変化する。
図3に、本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルTbの岸壁クレーン1b(図示しない)の走行装置2bの周辺を示す。コンテナターミナルTbは、岸壁クレーン1b(図示しない)と、岸壁30bを有している。また、脚構造物32に連結した走行装置2bは、走行溝4に沿って移動する複数の走行輪3と、駆動補助機構20bを有している。この駆動補助機構20bは、クレーン1bの動力により回転可能なタイヤ21を有している。このタイヤ21は、底部5に対する摩擦が走行輪3に比べて大きいものを使用することができる。例えば、タイヤ21を、ゴムタイヤ、溝つき車輪等で構成することができる。なお、タイヤ21の設置個数は、上記に限定されず任意に決めることができる。
次に、駆動補助機構20bの動作について説明する。通常時、クレーン1bは、走行輪3及びタイヤ21の回転により、走行方向yに走行する。地震発生時、走行輪3及びタイヤ21が、走行溝4上及び岸壁表面7上を摺動する。
上記の構成により、以下の作用効果を得ることができる。第1に、走行輪3と底部5の間の摩擦抵抗を小さくし、クレーン1bの転倒の可能性を更に低減させたとしても、クレーン1bの走行方向yへの走行を実現することができる。これは、クレーン走行時に、走行輪3と底部5の間ですべりが発生したとしても、タイヤ21によりクレーン1bは走行することができるためである。
第2に、特に走行輪が略球形状の走行輪3aとした場合(図2参照)、走行輪3aの駆動力を不要とすることができる。つまり、クレーン1bが、駆動補助機構20bの動力のみで走行し、走行輪3aは受動的に転動するように構成することができる。この構成により、クレーンの走行輪3aの構造を簡略化することができる。
なお、クレーン1bに、タイヤ21を上方に引上げる懸吊機構を設置してもよい。この構成により、地震が発生した際に、クレーン1bは、タイヤ21と走行溝4の接触を解除することができる。そのため、地震発生時に、タイヤ21と走行溝4の間に発生した摩擦力により、クレーン1bに直接地震加速度が伝わることを防止することができる。
また、タイヤ21を空気入りタイヤとして、内部の空気を強制排除する制御バルブを設
置する構成としてもよい。この構成により、地震が発生した際に、クレーンはタイヤの空気を抜き、タイヤと地面(走行溝4及び岸壁表面7等)の接触を解除する、又は摩擦係数を低減することができる。
ここで、タイヤ21と走行溝4の間の摩擦係数、及びタイヤ21と岸壁表面7の間の摩擦係数は、クレーン1bに設置するタイヤ21の個数、及び懸吊機構の設置個数により、任意に設定することができる。つまり、クレーン1が、複数のタイヤ21と、この複数のタイヤ21の一部を懸吊する懸吊機構を有する構成とすることができる。
図4に、本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルTcの岸壁クレーン1c(図示しない)の走行装置2cの周辺を示す。コンテナターミナルTcは、岸壁クレーン1c(図示しない)と岸壁30cを有している。免震装置8に連結した走行装備2cは、走行溝4に沿って移動する複数の走行輪3と、クレーン1cの動力により回転可能なピニオンギヤ22を有している。岸壁30cは、走行溝4と、板状部材に歯切りをしたラック23を有している。ここで、このピニオンギヤ22及びラック23により、駆動補助機構20cを構成している。
次に、駆動補助機構20cの動作について説明する。通常時、クレーン1cは、走行輪3及びピニオンギヤ22の回転により、走行方向yに走行する。地震発生時、走行輪3及びピニオンギヤ22が、走行溝4及び岸壁表面7を摺動する。この構成により、前述のタイヤ21を利用した場合と同様の作用効果を得ることができる。なお、クレーン1cに、ピニオンギヤ22を上方に引上げる懸吊機構を設置してもよい。
図5に、本発明に係る異なる実施の形態のコンテナターミナルTdの岸壁クレーン1dを示す。クレーン1dは、前述の走行輪3及び走行溝4の構成に加えて、クレーン1dの横行方向xであり、且つ、外側に補助脚(以下、アウトリガという)15を有している。このアウトリガ15は、接地部16と、腕部17を有している。通常時、アウトリガ15の接地部16は、岸壁30dの岸壁表面7と接触しない高さに保持されている。地震発生時、アウトリガ15の接地部16は、岸壁表面7に接地するように制御される。ここで、アウトリガ15は、脚構造物32の内側に設置してもよい。また、接地部16の接地は、例えば昇降装置による降下、腕部17の展開等により実現することができる。
上記の構成により、以下の作用効果を得ることができる。第1に、クレーン1dの転倒事故発生の確率を更に低減することができる。これは、アウトリガ15が接地して、クレーン1dを支持するためである。
第2に、クレーン1dに生じた地震動を減衰することができる。これは、アウトリガ15の接地部16と岸壁表面7の間に、大きな摩擦抵抗を生じさせることができるためである。
なお、アウトリガ15の接地部16の横行方向xの長さは、走行溝4の横行方向xの長さよりも大きく形成することが望ましい。この構成により、アウトリガ15の接地部16が、走行溝4の内部に落ち込み、クレーン1dの横行方向xの摺動を妨げることを防止することができる。
また、接地部16の下面側を摩擦抵抗の大きい材料で構成することが望ましい。この構成により、地震発生時のクレーン1dの横行方向xの摺動を、減衰することができるためである。更に、アウトリガ15と、前述のタイヤ21又はピニオンギヤ22を機械的に連動させ、アウトリガ15を懸吊機構の一部として構成してもよい。この構成により、地震発生時にアウトリガ15が接地(落下)する際に、同時に、タイヤ21又はピニオンギヤ
22を上昇させることができる。
以上より、岸壁クレーンの走行装置と、コンテナターミナルの走行溝の組み合わせにより、地震発生時に、クレーンが転倒する事故を防止することができる。なお、本発明は、クラブバケットを有するアンローダ等の他のクレーンにも適用することができる。つまり、前述の走行輪と走行溝を有するクレーンであれば、本発明の作用効果を得ることができる。
1(1a、1b、1c、1d) 岸壁クレーン
2(2a、2b、2c) 走行装置
3 走行輪
3a 走行輪(略球形状)
4、4a 走行溝
5、5a 底部
6、6a 傾斜部
7 岸壁表面
12、12a 潤滑材料
20b、20c 駆動補助機構
21 タイヤ
22 ピニオンギヤ
23 ラック
30 岸壁
32 脚構造物
T(Ta、Tb、Tc、Td) コンテナターミナル
x 横行方向
y 走行方向
θ 角度

Claims (6)

  1. 岸壁クレーンと、岸壁を有するコンテナターミナルにおいて、
    前記岸壁クレーンが、走行装置と、前記走行装置に設置した走行輪を有しており、前記岸壁が、前記走行輪を誘導して且つ前記岸壁クレーンの走行方向に形成した走行溝を有しており、前記走行溝が、前記走行輪と接触する底部と、前記底部から岸壁表面にかけて形成した傾斜部を有し、前記岸壁クレーンが横行方向の地震動を受けた場合に前記走行輪が前記走行溝の底部から前記傾斜部を介して前記岸壁表面まで摺動することにより、前記岸壁クレーンが前記走行溝を離脱して前記横行方向に移動可能な構成にしたことを特徴とするコンテナターミナル。
  2. 前記岸壁クレーンが、駆動補助機構を有しており、前記駆動補助機構が、前記走行装置に設置したタイヤを有し、このタイヤは前記岸壁クレーンの動力により回転して前記走行方向に走行し、前記底部に対する摩擦が前記走行輪に比して大きく、
    前記岸壁クレーンに設置される懸吊機構により地震発生時に前記タイヤを上方に引き上げる構成、または、前記タイヤを空気入りタイヤとして内部の空気を強制排除する制御バルブを設置してこの制御バルブにより地震発生時に前記タイヤの空気を抜く構成である請求項1に記載のコンテナターミナル
  3. 岸壁クレーンと、岸壁を有するコンテナターミナルにおいて、
    前記岸壁クレーンが、走行装置と、前記走行装置に設置した走行輪を有しており、前記岸壁が、前記走行輪を誘導して且つ前記岸壁クレーンの走行方向に形成した走行溝を有しており、前記走行溝が、前記走行輪と接触する底部と、前記底部から岸壁表面にかけて形成した傾斜部を有し、前記岸壁クレーンが、駆動補助機構を有しており、前記駆動補助機構が、前記走行装置に設置したピニオンギヤと、前記底部に敷設したラックを有することを特徴とするコンテナターミナル。
  4. 岸壁クレーンと、岸壁を有するコンテナターミナルにおいて、
    前記岸壁クレーンが、走行装置と、前記走行装置に設置した走行輪を有しており、前記岸壁が、前記走行輪を誘導して且つ前記岸壁クレーンの走行方向に形成した走行溝を有しており、前記走行溝が、前記走行輪と接触する底部と、前記底部から岸壁表面にかけて形成した傾斜部を有し、前記岸壁クレーンが、補助脚を有しており、前記補助脚が、前記岸壁
    クレーンの脚構造物に設置した腕部と、前記腕部の下端に設置した接地部を有し、地震発生時に、前記接地部が前記岸壁表面に接地するように構成したことを特徴とするコンテナターミナル。
  5. 前記走行輪が、略球形状である請求項1〜4のいずれかに記載のコンテナターミナル。
  6. 前記走行輪、前記底部、又は前記傾斜部の少なくとも一部に、潤滑材料を設置した請求項1〜5のいずれかに記載のコンテナターミナル。
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