JP5840760B1 - 鉄道車両用軸箱支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行性及びメンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる鉄道車両用多点リンク式軸箱支持装置を提供すること。【解決手段】輪軸を回転可能に保持する軸箱10と、軸箱10を台車枠12に結合するリンク20と、軸箱10と台車枠12との間に設けられて台車枠12を支持する軸バネ14とを備える鉄道車両用軸箱支持装置1において、リンク20は、軸箱10の輪軸周りの回転方向の動きを規制するように、軸箱10及び台車枠12に対して3箇所以上で締結されており、リンク20と軸箱10及び台車枠12とは、ゴムブッシュ21a,21b,21cを介して締結されている。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道車両の台車枠を軸箱との間で支持する鉄道車両用軸箱支持装置に関するものである。
鉄道車両では、軸箱支持装置が軸箱と台車枠を結合している。軸箱支持装置は、軸箱との間で台車枠を支持し、軸箱と台車枠との間に作用する上下・左右・前後方向の各荷重を支えるサスペンション機能を担っている。このような軸箱支持装置として、モノリンク式や軸ハリ式など多数の形式のものがあり、各車両の用途などに基づき、その車両に適合する形式のものが採用されている。
例えば、モノリンク式の軸箱支持装置では、軸箱の上面に配置した軸バネとロールゴムによって台車枠を支持し、1本のリンクで軸箱と台車枠とを連結している。このモノリンク式は、構造が簡単であり、乗り心地も良いため、多数の車両で採用されている。また、軸ハリ式の軸箱支持装置では、リンクではなく軸箱から延びる軸ハリを介して軸箱と台車枠とを連結している。そのため、軸箱支持の剛性が高く高速安定性に優れている。
特開2013−18342号公報 実開昭48−98810号公報
しかしながら、モノリンク式の軸箱支持装置では、軸箱の回転方向への変位(ピッチング)を防止するために、軸バネ内にロールゴムが設けられている。そのため、車両重量及びコスト面で不利になるとともに、メンテナンス時にロールゴムを容易に分解/組立することができずメンテナンス性に問題があった。
一方、軸ハリ式の軸箱支持装置には、モノリンク式のようにロールゴムが設けられていないため、車両重量、コスト面、及びメンテナンス性はモノリンク式に比べて優れている。しかしながら、輪軸に対して軸ハリが直角に配置されているため、輪軸の左右変化に比べて他の方向への変位範囲が狭い。そのため、小曲線通過時に車輪の横圧が高くなり、曲線走行性を悪化させるおそれがあった。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、走行性及びメンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる鉄道車両用多点リンク式軸箱支持装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一形態は、輪軸を回転可能に保持する軸箱と、前記軸箱を台車枠に結合するリンクと、前記軸箱と前記台車枠との間に設けられて前記台車枠を支持する軸バネとを備える鉄道車両用軸箱支持装置において、前記リンクは、前記軸箱又は前記台車枠と2箇所で締結され、前記台車枠又は前記軸箱と1箇所で締結されており、前記リンクと前記軸箱又は前記台車枠との2つの締結部が、上下方向にオフセットして配置され、前記リンクと前記軸箱及び前記台車枠とは、弾性体を介して締結されていることを特徴とする。
この鉄道車両用軸箱支持装置では、リンクが、軸箱の輪軸周りの回転方向の動きを規制するように、軸箱及び台車枠に対して3箇所以上で締結されているため、軸箱の回転方向への変位(ピッチング)を防止することができる。そして、軸箱は、基本的に軸受を囲っているため、左右方向の位置は規制されている。また、軸バネが軸箱上に配置されているため、軸バネの水平剛性成分と締結部の弾性体のこじりバネ定数により軸箱支持の左右剛性が確保されている。従って、軸箱の位置が安定するため、軸バネ内にロールゴムを設けなくても、軸箱の支持剛性を確保することができる。よって、軸バネ内にロールゴムを設ける必要がなくなる。これにより、メンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、リンクと軸箱及び台車枠とは、弾性体を介して締結されているため、軸ハリ式に比べ、軸箱支持の左右剛性が柔らかくなる。そのため、小曲線通過時における車輪の横圧を低減させることができる。これにより、曲線走行性を向上させることができる。
よって、この鉄道車両用軸箱支持装置によれば、走行性及びメンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
そして、前記リンクは、前記軸箱又は前記台車枠と2箇所で締結され、前記台車枠又は前記軸箱と1箇所で締結されており、前記リンクと前記軸箱又は前記台車枠との2つの締結部が、上下方向にオフセットして配置されている。
このようにすることにより、リンクと軸箱及び台車枠との締結部を最小限にして、一層の軽量化及び低コスト化を図りながら、軸箱の回転方向への変位(ピッチング)をより確実に防止することができる。
そして、上記した前記2つの締結部が、左右方向にもオフセットして配置されていることが望ましい。
このようにすることにより、軸バネ内にロールゴムを設けなくても、軸箱支持の左右方向の剛性を向上させることができる。これにより、高速走行性能を向上させることができる。
また、上記したように、前記リンクと前記軸箱との締結部を、左右方向にオフセットして配置する代わりに、前記軸バネの内側に円筒積層ゴムを配置しても良いし、前記軸バネの内側に、スリ板とゴム、あるいは防振ゴムを配置しても良い。
このようにすることにより、軸箱支持の左右剛性を十分に確保することができる。
そして、上記の鉄道車両用軸箱支持装置では、前記弾性体は、円筒形のゴムブッシュであり、前記軸箱側又は前記台車枠側に設けられる2つのゴムブッシュは、左右方向又は上下方向から見て互いに重ならないようにオフセットして配置されていることが望ましい。
このようにすることにより、軸箱側又は台車枠側に設けられる2つのゴムブッシュを離して配置することができるため、リンクによる軸箱支持剛性を高めることができる。これにより、走行安定性を向上させることができる。また、リンクの端部へのゴムブッシュの配置(圧入)作業の効率を向上させるとともに、リンクと軸箱又は台車枠との締結作業の作業性を向上させることができる。
本発明に係る鉄道車両用軸箱支持装置によれば、走行性及びメンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
第1の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す平面図である。 第1の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す正面図である。 図1のA−A断面図である。 軸箱側に設けるゴムブッシュの別の配置例を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す平面図である。 第1の実施形態の変形例を示す正面図である。 第1の実施形態の別の変形例を示す平面図である。 第1の実施形態の別の変形例を示す正面図である。 第2の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す平面図である。 第2の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す正面図である。 第2の実施形態で軸箱支持の左右剛性を高めた変形例を示す図である。 第2の実施形態で軸箱支持の左右剛性を高めた別の変形例を示す図である。 第2の実施形態で軸箱支持の左右剛性を高めた別の変形例を示す図である。 第2の実施形態でリンクの締結位置を変更した変形例を示す図である。 第2の実施形態で2本のリンクを用いた変形例を示す図である。 第3の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す平面図である。 第3の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す正面図である。 第3の実施形態の変形例の一部を示し、(a)が平面図、(b)が正面図である。
以下、本発明の係る鉄道車両用台車の軸箱支持装置について、図面に基づき詳細に説明する。鉄道車両用台車は、レール方向に沿った左右の側梁が枕木方向に沿った不図示の横梁によって連結された台車枠によって構成され、その前後に輪軸が配置されている。輪軸は、軸箱に設けられた軸受に軸支され、その軸箱と台車枠との間に、走行時の台車を弾性支持する軸箱支持装置が構成されている。
そこで、第1の実施形態に係る軸箱支持装置について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す平面図である。図2は、第1の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す正面図である。図3は、図1のA−A断面図である。なお、図2では構成部材の一部を断面で示している。
第1の実施形態の軸箱支持装置1は、図1及び図2に示すように、輪軸を回転可能に保持する軸箱10と、軸箱10を台車枠12に結合するリンク20と、軸箱10と台車枠12との間に設けられて台車枠12を支持する軸バネ14とを備えている。そして、リンク20は、軸箱10の輪軸周りの回転方向の動きを規制するように、軸箱10及び台車枠12に対して3箇所以上で締結されている。本実施形態では、リンク20が、軸箱10に対して2箇所で締結され、台車枠12に対して1箇所で締結されている。
そして、軸箱10の上にはバネ座30が配置され、台車枠12には側梁先端にバネ帽32が形成され、そこにバネ受34が取り付けられている。バネ座30とバネ受34との間に、二重のコイルバネが軸バネ14として配置されている。軸バネ14は、台車枠12に対する軸箱10の上下方向の動きを吸収し、車体などの荷重バランスを調整する他、台車枠12に対する軸箱10の水平方向の動きも吸収する。
リンク20は、軸箱側で二股に分岐しており、各端部にそれぞれ円筒形のゴムブッシュを有している。本実施形態では、リンク20に、3つのゴムブッシュ21a,21b,21cが設けられている。そして、軸箱側の各端部20a,20b(各ブッシュ21a,21b)は、上下方向及び左右方向にそれぞれオフセットして配置されている。なお、本実施形態では、図3に示すように、外側のゴムブッシュ21aが内側のゴムブッシュ21bより下方に配置されているが、図4に示すように、外側のゴムブッシュ21aを内側のゴムブッシュ21bより上方に配置しても良い。
このようなリンク20は、鍛造により成型されており、分岐部分に作用する応力に十分に耐えられるように設計されている。なお、各ゴムブッシュ21a,21b,21cは、リンク20の各端部20a,20b,20cに形成された各取付穴に対して圧入されている。
一方、台車枠12には支軸22cが設置され、その台車枠側の支軸22cと対向する軸箱10の側面に2つの支軸22a,22bが設置されている。これらの支軸22a,22b,22cが、リンク20のゴムブッシュ21a,21b,21cにそれぞれ嵌入されることにより、軸箱10と台車枠12が前後方向でリンク20を介して連結される。
このような軸箱支持装置1では、上下方向(鉛直方向)の荷重は、軸バネ14と上下方向にオフセットして配置されたリンク20のゴムブッシュ21a,21bによって支えられる。左右方向(車両の幅方向)の荷重は、軸バネ14の水平剛性成分と左右方向にオフセットして配置されたリンク20のゴムブッシュ21a,21bによって支えられる。前後方向(車両の進行方向)の荷重は、リンク20のゴムブッシュ21a,21bとゴムブッシュ21cによって支えられる。
このように、軸箱支持装置1では、リンク20がゴムブッシュ21a,21b,21cを介して、軸箱10の輪軸周りの回転方向の動きを規制するように、軸箱10及び台車枠12に対して3箇所で締結されているため、軸箱10の回転方向への変位(ピッチング)を防止することができる。そのため、軸箱10の位置が安定するので、軸バネ14内にロールゴムを設けなくても、軸箱10の支持剛性を十分に確保することができる。よって、軸バネ14内にロールゴムを設ける必要がなくなり、メンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
そして、軸箱支持装置1では、ゴムブッシュ21a,21bが、上下方向及び左右方向にそれぞれオフセットして配置されている。また、ゴムブッシュ21a,21bは、左右方向から見て互いに重ならないようにオフセットして配置されている。
このような構成により、軸箱側に設けられる2つのゴムブッシュ21a,21bが離れて(間隔をとって)配置されるため、リンク20(ゴムブッシュ21a,21b)による軸箱支持の剛性を高めることができる。そして、ゴムブッシュ21a,21bの間隔は、20mm以上に設定されており、リンク20の端部20a,20bへのゴムブッシュ21a,21bの配置(圧入)を同じ方向から確実に行うことができるため作業効率が向上するとともに、リンク20と軸箱10との締結作業の作業性も向上する。
また、リンク20と軸箱10及び台車枠12とは、ゴムブッシュ21a,21b,21cを介して締結されているため、従来の軸ハリ式に比べ、軸箱支持の左右剛性が柔らかくなる。そのため、小曲線通過時における車輪の横圧を低減させることができるので、曲線走行性を向上させることができる。
ここで、上記した実施形態では、円筒形のゴムブッシュ21a,21b,21cを介してリンク20と軸箱10及び台車枠12とを結合しているが、ゴムブッシュの代わりにゴム板を使用することもできる。具体的に、軸箱支持装置1aでは、図5及び図6に示すように、リンク25が軸箱10に対して4箇所で締結され、台車枠12に対して4箇所で締結されている。そして、各締結部において2枚のゴム板を介して締結されている。
つまり、軸箱10とリンク25との締結部において、下側ではゴム板26a1,26a2を介して、上側ではゴム板26b1,26b2を介して締結されている。一方、台車枠12とリンク25との締結部において、外側ではゴム板26ca1,26ca2を介して、内側ではゴム板26cb1,26cb2を介して締結されている。
このような軸箱支持装置1aでも、上記の軸箱支持装置1と同様に、リンク25と軸箱10との締結部が、上下方向及び左右方向にそれぞれオフセットして配置されているため、上記の軸箱支持装置1と同様の効果を得ることができる。さらに、軸箱支持装置1aは、上記の軸箱支持装置1に比べて構成が簡素であるため、一層の低コスト化を図ることができる。
また、上記した実施形態では、1本のリンク20により、軸箱10と台車枠12を結合しているが、複数のリンクで結合することもできる。具体的に、軸箱支持装置1bでは、図7及び図8に示すように、軸箱10と台車枠12を2本のリンク28a,28bで結合している。すなわち、下方外側において、リンク28aがゴムブッシュ29a,29cを介して軸箱10及び台車枠12に締結されている。また、上方内側において、リンク28bがゴムブッシュ29b,29dを介して軸箱10及び台車枠12に締結されている。
このような軸箱支持装置1bでも、上記の軸箱支持装置1と同様に、ゴムブッシュ29a,29c、及び29b,29dが、上下方向及び左右方向にそれぞれオフセットして配置されているため、上記の軸箱支持装置1と同様の効果を得ることができる。
以上、詳細に説明したように第1の実施形態に係る軸箱支持装置1(1a又は1b)によれば、軸箱10の輪軸周りの回転方向の動きを規制するように、リンク20(25又は28a,28b)と軸箱10との各締結部が、上下方向及び左右方向にそれぞれオフセットして配置されて、リンク20(25又は28a,28b)が、軸箱10及び台車枠12に対して3箇所以上でゴムブッシュ(又はゴム板)を介して締結されている。従って、軸バネ14内にロールゴムを設けなくても、軸箱10の位置が安定するため、軸箱10の支持剛性を十分に確保することができる。その結果として、軸バネ14内にロールゴムを設ける必要がなくなり、メンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。また、従来の軸ハリ式に比べ、軸箱支持の左右剛性が柔らかくなるため、小曲線通過時における車輪の横圧を低減させることができるので、曲線走行性を向上させることができる。
続いて、第2の実施形態に係る軸箱支持装置について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、第2の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す平面図である。図10は、第2の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す正面図である。なお、図10では構成部材の一部を断面で示している。この軸箱支持装置では、第1の実施形態と比べて、リンクと軸箱の締結部の配置関係が異なっており、その締結部が上下方向にのみオフセットして配置されている。
第2の実施形態に係る軸箱支持装置2では、図9及び図10に示すように、リンク40は、軸箱側で上下方向に分岐しており、各端部にそれぞれ円筒形のゴムブッシュを有している。本実施形態では、リンク40に、3つのゴムブッシュ41a,41b,41cが設けられている。そして、軸箱側の各端部40a,40b(各ブッシュ41a,41b)は、上下方向にのみオフセットして配置されている。
一方、台車枠12には支軸42cが設置され、その台車枠12側の支軸42cと対向する軸箱10の側面に2つの支軸42a,42bが設置されている。これらの支軸42a,42b,42cが、リンク40のゴムブッシュ41a,41b,41cにそれぞれ嵌入されることにより、軸箱10と台車枠12が前後方向でリンク40を介して連結される。
このような軸箱支持装置2では、リンク40がゴムブッシュ41a,41b,41cを介して、軸箱10の輪軸周りの回転方向の動きを規制するように、軸箱10及び台車枠12に対して3箇所で締結されているため、軸箱10の回転方向への変位(ピッチング)を防止することができる。そのため、軸箱10の位置が安定するので、軸バネ14内にロールゴムを設けなくても、軸箱10の支持剛性を十分に確保することができる。よって、軸バネ14内にロールゴムを設ける必要がなくなり、メンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。また、小曲線通過時における車輪の横圧を低減させることができるので、曲線走行性を向上させることができる。
ここで、軸箱支持装置2では、第1の実施形態に比べて軸箱支持の左右剛性が低いため、高速走行性能が低下している。そこで、高速走行性を向上させる必要がある場合には、図11に示すように、軸バネ14aの内側に、径寸法の異なる複数枚の積層板間にゴム板を積層した円筒積層ゴム50を取り付ければよい。この円筒積層ゴム50が、軸箱10と台車枠12との間の水平方向の荷重を受けるため、軸箱支持の左右剛性が高まり、高速走行性能を向上させることができる。
そして、軸箱支持装置2aでは、円筒積層ゴム50が、台車単体時に上方から交換できるように軸バネ14aの内側に取り付けられている。そのため、円筒積層ゴム50を取り付けても、メンテナンス性が悪化することはない。
また、円筒積層ゴム50の代わりに、図12又は図13に示すように、スリ板51とゴム52とを組み合わせたもの、又は防振ゴム53を取り付けても良い。このような構成でも、メンテナンス性を悪化させることなく、軸箱支持の左右剛性を高めて高速走行性能を向上させることができる。
さらに、上記した実施形態では、リンク40と軸箱10とを2箇所で結合し、リンク40と台車枠12とを1箇所で結合しているが、図14に示すように、リンク45と台車枠12とを2箇所で結合し、リンク45と軸箱10とを1箇所で結合しても良い。あるいは、図15に示すように、2本のリンク48a,48bを用いて、軸箱10及び台車枠12のそれぞれにおいて2箇所で結合しても良い。これらの構成であっても、上記した軸箱支持装置2と同様の効果を得ることができる。
以上、詳細に説明したように第2の実施形態に係る軸箱支持装置2によれば、軸箱10の輪軸周りの回転方向の動きを規制するように、リンク40(45又は48a,48b)と軸箱10(又は台車枠12)との締結部が、上下方向にオフセットして配置されて、リンク40(45又は48a,48b)が、軸箱10及び台車枠12に対して3箇所以上でゴムブッシュを介して締結されている。従って、軸バネ14(14a)内にロールゴムを設けなくても、軸箱10の位置が安定するため、軸箱10の支持剛性を十分に確保することができる。その結果として、軸バネ14(14a)内にロールゴムを設ける必要がなくなり、メンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。また、従来の軸ハリ式に比べ、軸箱支持の左右剛性が柔らかくなるため、小曲線通過時における車輪の横圧を低減させることができるので、曲線走行性を向上させることができる。
最後に、第3の実施形態に係る軸箱支持装置について、図16及び図17を参照しながら説明する。図16は、第3の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す平面図である。図17は、第3の実施形態に係る鉄道車両用軸箱支持装置を示す正面図である。なお、図17では構成部材の一部を断面で示している。
この軸箱支持装置は、低速車両(例えば90km/h以下)にのみ適用可能な形態であり、第1、第2の実施形態と比べて、リンクと軸箱の締結部の配置関係が異なっており、それらの締結部が左右方向にのみオフセットして配置されている。
すなわち、第3の実施形態に係る軸箱支持装置3では、図16及び図17に示すように、リンク60は、軸箱側で分岐しており、各端部にそれぞれ円筒形のゴムブッシュを有している。本実施形態では、リンク60に、3つのゴムブッシュ61a,61b,61cが設けられている。そして、軸箱側の各端部60a,60b(各ゴムブッシュ61a,61b)は、左右方向にのみオフセットして配置されている。これらのゴムブッシュ61a,61b,61cを介して軸箱10と台車枠12が前後方向でリンク60により連結されている。 なお、ゴムブッシュ61a,61bを軸箱10に締結するボルトの締結方向が、第1及び第2の実施形態とは異なり、荷重の掛かる方向と直交している。ゴムブッシュ61a,62aの配置方向も、第1及び第2の実施形態とは異なっている。これにより、ボルトが緩んでも直ちに軸箱10の支持剛性が低下することがないようになっている。
このような軸箱支持装置3では、軸箱支持の上下剛性が第1及び第2の実施形態に比べて低くなっている。しかしながら、低速車両(例えば90km/h以下)の場合、軸箱10のピッチングが起こりにくく問題にならない(上下方向のサスペンション機能がなくても良い)ため、軸箱支持の左右剛性を確保することができれば、ロールゴムを設けなくても、要求される走行性能を十分に満足することができる。また、メンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
なお、軸箱支持装置3では、ゴムブッシュ61a,61bを軸箱10に締結するボルトの締結方向が第1及び第2の実施形態と異なっているが、図18(a)(b)に示すように、ボルトの締結方向を第1及び第2の実施形態と同じ方向にすることもできる。
以上、詳細に説明したように第3の実施形態に係る軸箱支持装置3によれば、リンク60が軸箱10と2箇所で締結され、台車枠12と1箇所で締結されており、リンク60と軸箱10との2つの締結部が、左右方向にオフセットして配置されている。従って、低速車両に限れば、軸箱支持の左右剛性を確保することができるので、ロールゴムを設けなくても、要求される走行性能を十分に満足することができる。また、メンテナンス性を向上させるとともに、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。上記した第2、第3実施形態では、リンクと軸箱及び台車枠とをゴムブッシュを介して締結しているものを例示しているが、第1の実施形態の変形例として挙げたように、第2、第3実施形態でも、ゴムブッシュの代わりにゴム板を使用することもできる。
1 軸箱支持装置
2 軸箱支持装置
3 軸箱支持装置
10 軸箱
12 台車枠
14 軸バネ
14a 軸バネ
20 リンク
21a,21b,21c ゴムブッシュ
25 リンク
26cb2 ゴム板
40 リンク
41a,41b,41c ゴムブッシュ
60 リンク
61a,61b,61c ゴムブッシュ

Claims (3)

  1. 輪軸を回転可能に保持する軸箱と、前記軸箱を台車枠に結合するリンクと、前記軸箱と前記台車枠との間に設けられて前記台車枠を支持する軸バネとを備える鉄道車両用軸箱支持装置において、
    前記リンクは、前記軸箱又は前記台車枠と2箇所で締結され、前記台車枠又は前記軸箱と1箇所で締結されており、
    前記リンクと前記軸箱又は前記台車枠との2つの締結部が、上下方向にオフセットして配置され、
    前記リンクと前記軸箱及び前記台車枠とは、弾性体を介して締結されている
    ことを特徴とする鉄道車両用軸箱支持装置。
  2. 請求項に記載する鉄道車両用軸箱支持装置において、
    前記2つの締結部が、左右方向にもオフセットして配置されている
    ことを特徴とする鉄道車両用軸箱支持装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する鉄道車両用軸箱支持装置において、
    前記弾性体は、円筒形のゴムブッシュであり、
    前記軸箱側又は前記台車枠側に設けられる2つのゴムブッシュは、左右方向又は上下方向から見て互いに重ならないようにオフセットして配置されている
    ことを特徴とする鉄道車両用軸箱支持装置。

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