JP5838945B2 - 差動信号伝送用ケーブル及び多芯差動信号伝送用ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、差動信号を伝送する一対の導線を有する差動信号伝送用ケーブル、及びこの差動信号伝送用ケーブルを複数本備えた多芯差動信号伝送用ケーブルに関する。
従来、例えばコンピュータ等の情報処理装置間の通信に用いられ、数GHz以上の高速デジタル通信を行うための差動信号伝送用ケーブル、及び複数の差動信号伝送用ケーブルを含む多芯差動信号伝送用ケーブルが知られている。この種の差動信号ケーブルには、高周波帯域において信号が減衰する現象であるサックアウトを抑制するための構成を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の差動信号伝送用ケーブルは、互いに平行に配列された一対の信号線を絶縁体で被覆し、この絶縁体の外周を第1複合テープ及び第2複合テープで覆って構成されている。第1複合テープ及び第2複合テープは、それぞれが金属蒸着層を有し、この金属蒸着層同士が互いに接触するように巻かれている。第1複合テープは金属蒸着層側の面を外側にして絶縁体の外周に横巻きされ、第2複合テープは金属蒸着層側の面を内側にして第1複合テープの外周に縦添え巻きされている。
このように、第1複合テープを絶縁体の外周に横巻きすることにより、絶縁体と第1複合テープとの間に生じる空隙が小さくなり、一対の信号線における信号の伝搬遅延時間に差が生じること(対内スキュー)が抑制される。また、第2複合テープを縦添え巻きして金属蒸着層同士を接触させることにより、第1複合テープ及び第2複合テープにおけるシールド電流が一対の信号線の長手方向に流れるようになり、サックアウトが抑制される。
特開2012−18764号公報
ところで、差動信号伝送用ケーブルによる通信では、例えば送信側の装置における送信回路を構成する素子の特性ばらつき等により、一対の信号線に同相信号が重畳して印加されることがある。また、同相信号は、例えばケーブル長が長い場合等に差動信号伝送用ケーブル内における対内スキューに起因して差動信号が同相信号に変換されてしまうことによっても生じ得る。このような同相信号が受信側に到達すると、一対の信号線の電位差に基づく信号の抽出が正常に行われず、符号誤り率(エラーレート)が高くなり、信号の再送が必要となるために実際上の通信速度が低下することとなる。例えば通信速度が10Gbit/秒の場合、1ビットの信号の時間間隔は100psであり、信号伝送が高速になるほど、受信側における僅かな信号到達タイミングのずれ等に起因する同相信号による符号の誤り率が高くなる。
特許文献1に記載の差動信号伝送用ケーブルでは、この同相信号については対策がなされておらず、なお改良の余地があった。すなわち、サックアウトの抑制により差動信号の減衰率が低減されるが、同時に同相信号の減衰率も低減されてしまい、同相信号を選択的に減衰させる構成は採られていなかった。
そこで、本発明は、一対の信号線を伝搬する同相信号を減衰させることにより、符号誤り率を低減することが可能な差動信号伝送用ケーブル及び多芯差動信号伝送用ケーブルを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、互いに平行に配置された一対の信号線と、前記一対の信号線を信号が伝搬することにより電流が誘起される導体からなる導電層と、前記一対の信号線と前記導電層との間に配置された誘電体とを備え、前記導電層は、前記一対の信号線を伝搬する信号の差動信号成分と同相信号成分のうち、前記同相信号成分を前記差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させる部位に前記導体の不連続部分を形成した信号減衰構造を有し、前記不連続部分は、前記一対の信号線の並び方向に対して直角な方向から前記導電層を見た場合に、前記一対の信号線の間の領域のみに形成されている差動信号伝送用ケーブルを提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、前記差動信号伝送用ケーブルを複数本備え、前記複数本の前記差動信号伝送用ケーブルを一括してシールドしてなる多芯差動信号伝送用ケーブルを提供する。
本発明に係る差動信号伝送用ケーブル及び多芯差動信号伝送用ケーブルによれば、一対の信号線を伝搬する同相信号を減衰させることにより、符号誤り率を低減することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル、及びこの差動信号伝送用ケーブルを複数本含む多芯差動信号伝送用ケーブルの断面構造を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブルを示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は側面図である。 一対の信号線に信号を供給した場合の誘電体における電位分布を示した図であり、(a)は差動信号を供給した場合、(b)は同相信号を供給した場合の電位分布を示す。 開口が形成されていない楕円筒状の導電層によって絶縁電線を覆った場合の導電層における電流分布を示した図であり、(a)は差動信号を供給した場合、(b)は同相信号を供給した場合の電流分布を示す。 第2の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブルの構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は第1の信号線及び第2の信号線の並び方向に対して直角な方向から導電層を見た状態を示す側面図である。 第3の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブルの構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は第1の信号線及び第2の信号線の並び方向に対して直角な方向から導電層を見た状態を示す側面図である。 第4の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブルの構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のD−D線断面図、(c)は差動信号伝送用ケーブルを構成するテープの斜視図、(d)は第1の信号線及び第2の信号線の並び方向に対して直角な方向から導電層を見た状態を示す側面図である。 第5の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブルの構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は第1の信号線及び第2の信号線の並び方向に対して直角な方向から導電層を見た状態を示す側面図である。 第6の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブルの構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は第1の信号線及び第2の信号線の並び方向に対して直角な方向から導電層を見た状態を示す側面図である。 第7の実施の形態に係るフレキシブルフラットケーブルの構成を示し、(a)は斜視断面図、(b)は平面図である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル、及びこの差動信号伝送用ケーブルを複数本含む多芯差動信号伝送用ケーブルの断面構造を示す断面図である。
この多芯差動信号伝送用ケーブル100は、差動信号伝送用ケーブル10を複数本(図1に示す例では8本)束ね、この束ねられた複数の差動信号伝送用ケーブル10を一括してシールド導体12によってシールドし、シールド導体12の外周囲をさらに編組線13によって覆い、これら複数の差動信号伝送用ケーブル10、シールド導体12、及び編組線13を絶縁体からなるシース14に収容して構成されている。
また、図1に示す例では、多芯差動信号伝送用ケーブル100の中心部に2本の差動信号伝送用ケーブル10が配置され、この2本の差動信号伝送用ケーブル10が撚糸や発泡ポリオレフィン等からなる筒状の介在11に収容されている。また、他の6本の差動信号伝送用ケーブル10は、介在11の外側に略等間隔に配置されている。
差動信号伝送用ケーブル10は、一対の信号線(第1の信号線21及び第2の信号線22)を誘電体20によって被覆してなる絶縁電線2と、誘電体20の外周を覆うように配置された導体からなる導電層3と、導電層3を被覆するジャケット4とを備えている。
導電層3には、後に詳述する複数の開口30が形成されている。介在11の外側に配置された6本の差動信号伝送用ケーブル10は、複数の開口30が外側(シールド導体12側)を向くように配置されている。介在11に収容された2本の差動信号伝送用ケーブル10は、複数の開口30が互いに反対側(介在11側)を向くように配置されている。すなわち、それぞれの差動信号伝送用ケーブル10は、複数の開口30が多芯差動信号伝送用ケーブル100の中心点Oに対して外側を向くように、換言すれば他の差動信号伝送用ケーブル10側を向かないように配置されている。
これらの差動信号伝送用ケーブル10は、第1の信号線21及び第2の信号線22によって180度位相が反転した2つの信号(差動信号)を送信側から受信側に伝搬する。受信側では、これら2つの信号の差分によって送信された信号を抽出する。
(差動信号伝送用ケーブル10の構成)
図2は、本実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10の構成を示し、(a)は差動信号伝送用ケーブル10の端部の斜視図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3を見た状態を示す側面図である。なお、図2(a)では、説明のため、誘電体20、導電層3、及びジャケット4の一部を除去してそのそれぞれの内部を露出させた状態を示している。また、図2(c)では、誘電体20の内部における第1の信号線21及び第2の信号線22を破線で示している。
第1の信号線21及び第2の信号線22は、例えば銅からなる単芯線又は撚線からなり、一定の間隔をあけて互いに平行に配置されている。第1の信号線21と第2の信号線22の結合率は、例えば0.1〜0.3である。
絶縁電線2は、第1の信号線21及び第2の信号線22を一括して誘電体20によって被覆して構成されている。誘電体20の材料としては、例えば発泡ポリエチレンや発泡テフロン、あるいはテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のテフロン系材料(テフロンは登録商標)からなる絶縁体を適用することができる。
誘電体20は、第1の信号線21及び第2の信号線22と導電層3との間に配置されている。絶縁電線2の中心軸Cに直交する断面における誘電体20の外縁は楕円状を呈している。より具体的には、誘電体20は、中心軸Cに直交する断面における外周形状が凸円弧状に湾曲して連続し、第1の信号線21及び第2の信号線22の並列方向に沿った第1の方向における直径が、この第1の方向に直交する第2の方向における直径よりも大きい長円形状である。すなわち、誘電体20の外周形状は、平坦な部分や窪んだ部分のない、全体が滑らかに連続した凸曲面からなる形状である。
導電層3は、第1の信号線21及び第2の信号線22を信号が伝搬することにより電流が誘起される楕円筒状の導体からなる。この導体としては、例えば銅やアルミニウム等の良導電体の金属を用いることができる。導電層3は、その内周面3aが誘電体20の外周面20aに接触している。
導電層3は、第1の信号線21及び第2の信号線22を伝搬する信号の差動信号成分と同相信号成分のうち、同相信号成分を差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させる信号減衰構造を有している。本実施の形態では、絶縁電線2の長手方向に沿って配列された複数の開口30によってこの信号減衰構造が実現されている。複数の開口30は、誘電体20の外周面20aを外方に露出させる穴(貫通孔)であり、導電層3を構成する導体の不連続部分である。すなわち開口30の内部には導体が設けられておらず、電流が流れない非導電領域となっている。この開口30は、例えばレーザによって加工することができる。
複数の開口30は、図2(c)に示すように、第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向(図2(b)の矢印B方向)から導電層3を見た場合に、第1の信号線21と第2の信号線22との間の領域に形成されている。本実施の形態では、開口30の形状が円形であり、複数の開口30がおおむね等間隔に配列されている。すなわち、絶縁電線2の長手方向に沿って隣り合う2つの開口30の間には、導体が介在している。なお、開口30の形状は、円形に限らず、楕円形であってもよく、三角形や四角形等の多角形であってもよい。また、複数の開口30の大きさは、均等であってもよく、ばらつきがあってもよい。
また、本実施の形態では、図2(c)に示すように、矢印B方向から見た場合に、開口30の中心が中心軸Cに重なるように形成されているが、複数の開口30の中心が中心軸Cに対して第1の信号線21側又は第2の信号線22側に偏っていてもよい。また、矢印B方向から見た場合に、第1の信号線21と第2の信号線22との間の領域に複数の開口30の全体が形成されていることが望ましい。ただし、第1の信号線21と第2の信号線22との間の領域に複数の開口30の少なくとも一部が含まれていれば、同相信号成分が差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰し得る。
ここで、複数の開口30によって同相信号成分が差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰する理由について、図3及び図4を参照して説明する。
図3(a)は、導電層3に覆われていない絶縁電線2の第1の信号線21及び第2の信号線22に180度位相が反転した差動信号を供給した場合の誘電体20における電位分布を複数の等電位線Eaによって示した図である。図3(b)は、同じく導電層3に覆われていない絶縁電線2の第1の信号線21及び第2の信号線22に位相が反転していない同相信号を供給した場合の誘電体20における電位分布を複数の等電位線Ebによって示した図である。図3(a)及び図3(b)では、等電位線Ea,Ebの間隔が狭い部位ほど信号の伝搬に伴う電界振幅が大きいこととなる。
図4(a)は、開口30が形成されていない楕円筒状の導電層300によって絶縁電線2の外周面20aを覆い、第1の信号線21及び第2の信号線22に180度位相が反転した差動信号を供給した場合の導電層300における電流分布を示した図である。図4(b)は、導電層300に覆われた絶縁電線2の第1の信号線21及び第2の信号線22に同相信号を供給した場合の導電層300における電流分布を示した図である。図4(a)及び図4(b)では、電流強度を複数段階の濃淡で示し、電流強度が高い部位を濃色で、電流強度が低い部位を淡色でそれぞれ示している。この電流強度は電界振幅が大きい部位ほど強くなる。
図3に示すように、第1の信号線21及び第2の信号線22から等距離にある誘電体20の外縁部20bにおける電界振幅は、第1の信号線21及び第2の信号線22に同相信号を供給した場合(図3(b)参照)の方が、差動信号を供給した場合(図3(a)参照)よりも大きくなる。また、図4に示すように、誘電体20の外縁部20bに対応する導電層300の短径端部30bにおける電流強度は、第1の信号線21及び第2の信号線22に同相信号を供給した場合(図4(b)参照)の方が、差動信号を供給した場合(図4(a)参照)よりも強くなる。
このように、同相信号を供給した場合に電流強度が高くなる部位に導体の不連続部分、すなわち複数の開口30を形成することにより、同相信号によって導電層3に誘起される電流が撹乱され、それにより同相信号のエネルギーがケーブル内部の反射やケーブル外部への放射によって失われて、同相信号が減衰する。一方、差動信号については、複数の開口30による影響が比較的小さく、その減衰率は同相信号の減衰率よりも小さい。つまり、複数の開口30によって、同相信号を選択的に減衰させることができる。
なお、本実施の形態では、複数の開口30が導電層3における楕円形状の短軸方向の一方の端部に形成された場合について説明したが、複数の開口30が短軸方向の両端部(図4における両短径端部30bに相当する部位)に複列に配置されていてもよい。この場合、同相信号の減衰率がより高くなる。また、導電層3を誘電体20に縦添え巻きする場合は、その幅方向の両端部を複数の開口30が形成された部位の反対側の位置で重なり合わせてもよい。この場合、複数の開口30が導電層3における短軸方向の一方の端部に形成され、短軸方向の他方の端部に重ね合わせ部が形成されることとなる。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、次に述べる作用及び効果が得られる。
(1)複数の開口30によって構成された信号減衰構造により、差動信号の減衰を抑えて同相信号を選択的に減衰させることができる。すなわち、何らかの要因で第1及び第2の信号線21,22を伝搬する信号に同相信号成分が生じても、この同相信号成分が差動信号伝送用ケーブル10を伝搬する間に減衰し、受信側における受信信号の同相信号成分を小さくすることができる。これにより、受信側における符号の誤り率を低くすることができる。
(2)複数の開口30は、第1及び第2の信号線21,22を同相信号が伝搬した場合に、第1及び第2の信号線21,22を差動信号が伝搬した場合よりも電界振幅及び電流強度が高くなる部位、すなわち図2(b)の矢印B方向から導電層3を見た場合に第1の信号線21と第2の信号線22との間に挟まれる領域に形成されているので、同相信号成分を効果的に減衰させることができる。
(3)導電層3の不連続部分としての複数の開口30は、例えばレーザ加工、あるいは打ち抜き加工等によって容易に形成することができ、かつ開口30内に絶縁体等を設ける必要もないので、コストの上昇を抑制することが可能となる。
(4)多芯差動信号伝送用ケーブル100における各差動信号伝送用ケーブル10は、複数の開口30が多芯差動信号伝送用ケーブル100の中心点Oに対して外側を向くように形成されているので、複数の開口30から放射される電磁波が他の差動信号伝送用ケーブル10を伝搬する信号にノイズとして影響を及ぼすことを抑制できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図5を参照して説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Aの構成を示し、(a)は差動信号伝送用ケーブル10Aの端部の斜視図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3Aを見た状態を示す側面図である。図5において、第1の実施の形態について説明したものと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
第1の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10では、導電層3に複数の開口30が形成されていたが、本実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Aでは、複数の開口30に替えて導体の不連続部分としての線状のスリット31が導電層3Aに形成されている。
導電層3Aはその内周面3Aaが誘電体20の外周面20aに接触している。スリット31は、図5(c)に示すように、第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3Aを見た場合に、第1の信号線21と第2の信号線22との間の領域に形成されている。本実施の形態では、スリット31が絶縁電線2の中心軸Cに平行に延びるように、一定の幅で形成されている。
また、本実施の形態では、スリット31が第1の信号線21及び第2の信号線22から等距離にある位置を含んで形成されている。すなわち、第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3Aを見た場合に、スリット31と中心軸Cとが重なるようにスリット31が形成されている。
また、スリット31は、図5(c)に示すように、その幅方向(絶縁電線2の周方向)の中心が中心軸Cと一致するように形成されているが、スリット31の幅方向の中心が中心軸Cに対して第1の信号線21側又は第2の信号線22側に偏っていてもよい。また、図5(c)に示す方向から見た場合に、第1の信号線21と第2の信号線22との間の領域にスリット31の全体が形成されていることが望ましい。ただし、第1の信号線21と第2の信号線22との間の領域にスリット31の少なくとも一部が含まれていれば、同相信号成分が差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰し得る。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態について説明した(1)及び(2)と同様の作用及び効果が得られる。また、スリット31は、絶縁電線2の外周面20aの周方向長さよりも狭い幅を有する金属導体を導電層3Aとして誘電体20に巻き付けることにより形成することができるので、スリット31を形成するための特別な加工を行うことなく、導電層3Aを設けることができる。なお、この場合、導電層3Aとなる金属導体の幅と外周面20aの周方向長さとの差がスリット31の幅となる。
また、差動信号伝送用ケーブル10Aを敷設する段階で、電磁界を散乱または吸収するための補助部材を差動信号伝送用ケーブル10Aの周囲に配置することもできる。すなわち、スリット31では、スリット31から放射される電磁波が大きい場合や同相信号成分の減衰が十分ではない場合に、スリット31から漏洩した電磁界をこの補助部材によって散乱または吸収することができる。これにより、スリット31から放射される電磁波が他の差動信号伝送用ケーブル10を伝搬する信号にノイズとして影響を及ぼすことを抑制できる。補助部材としては、電磁界吸収シートや金属性の電磁界シールドのほか、電磁妨害の問題を引き起こさない範囲で、並走するケーブルや金属性筐体の内面などを使うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について図6を参照して説明する。
図6は、第3の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Bの構成を示し、(a)は差動信号伝送用ケーブル10Bの端部の斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3Aを見た状態を示す側面図である。図6において、第1又は第2の実施の形態について説明したものと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
差動信号伝送用ケーブル10Bは、複数の横巻き導体線50からなる外側導電層5を導電層3Aの外周側に備えた構成が、第2の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Aとは異なる。
横巻き導体線50は、例えば銅やアルミニウム等の良導電体の金属からなる線状の導体であり、導電層3Aの外周側に螺旋状に巻きつけられている。横巻き導体線50は、単芯線でもよく、金属素線を撚り合わせた撚線であってもよい。また、図6に示す例では、外側導電層5が複数の横巻き導体線50から構成されているが、1本の横巻き導体線50を巻き回して外側導電層5を構成してもよい。この横巻き導体線50は、スリット31を導電層3Aの外周側から覆い、その延伸方向は中心軸Cに平行な方向に対して傾斜している。
本実施の形態によれば、スリット31から漏洩した電磁界が外側導電層5によって撹乱され、それによって同相信号成分のエネルギーが失われるために同相成分が減衰する。このとき、差動信号成分の減衰は、スリット31からの電磁界の漏洩が小さいために比較的小さく、それによって、同相信号成分を差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させることができる。なお、本実施の形態によれば、横巻き導体線50の撚りピッチすなわち撚り角度を調整することによって、同相信号成分の減衰の周波数特性を調節することができる。例えば、横巻き導体線50の撚りピッチをp(m)、同相信号の伝搬速度をv(m/s)とする時、周波数がv/(2p)(Hz)と等しいかそれよりも小さい同相信号を特に効果的に減衰させることができる。
また、本実施の形態によれば、ケーブルの周囲に電磁界を散乱または吸収するための補助部材を配置することなく、同相信号成分を十分に減衰することができると共に、漏洩した電磁界が他の差動信号伝送用ケーブル10を伝搬する信号にノイズとして影響を及ぼすことを抑制できる。
なお、スリット31を有する導電層3Aに替えて、複数の開口30を有する導電層3(図2参照)を差動信号伝送用ケーブル10Bに適用してもよい。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について図7を参照して説明する。
図7は、第4の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Cの構成を示し、(a)は差動信号伝送用ケーブル10Cの端部の斜視図、(b)は(a)のD−D線断面図、(c)は差動信号伝送用ケーブル10Cを構成するテープ60の斜視図、(d)は第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3Aを見た状態を示す側面図である。図7において、第1又は第2の実施の形態について説明したものと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
差動信号伝送用ケーブル10Cは、螺旋状に巻きつけられた帯状のテープ60からなる外側導電層6を導電層3Aの外周側に備えた構成が、第2の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Aとは異なる。
テープ60は、図7(c)に示すように、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓性を有する絶縁性の樹脂からなる樹脂層61と、樹脂層61の一方の表面に設けられた銅やアルミニウム等の良導電性の金属からなる金属層62とを有している。樹脂層61は、金属層62よりも導電層3A側に配置され、テープ60における樹脂層61側の表面60aは導電層3Aの外周面3Abに接触している。また、テープ60における金属層62側の表面60bはジャケット4に接触している。
樹脂層61の厚みは例えば3μm以上20μm以下、金属層62の厚みは例えば5μm以上20μm以下である。樹脂層61の厚み、すなわち複数の開口30から金属層62までの距離は、第1及び第2の信号線21,22を伝搬する同相信号の波長の10分の1以下であるとよい。
テープ60は、その幅方向の一部が重なるように螺旋巻きされている。この重なり部分では、内側のテープ60における金属層62の外周側に外側のテープ60における樹脂層61が重なり、重なった部分では内側の金属層62と外側の金属層62との間が樹脂層61によって絶縁されている。
また、図7に示す例では、外側導電層6が1本のテープ60によって構成されているが、複数本(例えば2本)のテープ60によって外側導電層6を構成してもよい。この場合、一方のテープ60と他方のテープ60の螺旋巻きの方向が、互いに逆方向であるとよい。すなわち、一方のテープ60の長手方向と他方のテープ60の長手方向とが互いに交差するようにクロス巻きされているとよい。
本実施の形態によれば、スリット31から漏洩した同相信号の電磁界が外側導電層6によって撹乱され、それによって同相信号成分のエネルギーが失われるために同相成分が減衰する。このとき、差動信号成分の減衰は、スリット31からの電磁界の漏洩が小さいために比較的小さく、それによって、同相信号成分を差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させることが可能となる。したがって、本実施の形態によれば、ケーブルの周囲に電磁界を散乱または吸収するための補助部材を配置する必要はない。
また、テープ60は、導電層3Aの外周側に螺旋巻きされ、かつその重なり部分における金属層62同士は樹脂層61によって絶縁されているので、テープ60を流れる電流はスリット31に対して斜めに交差する方向に流れる。これにより、電磁界を撹乱させて同相信号成分を減衰させる作用がより効果的に発揮される。本実施の形態では、テープ60の巻きピッチすなわち巻き角度を調整することによって、同相信号成分の減衰の周波数特性を調節することが可能である。例えば、テープ60の巻きピッチをp(m)、同相信号の伝搬速度をv(m/s)とする時、周波数がv/(2p)(Hz)と等しいかそれよりも小さい同相信号を特に効果的に減衰させることができる。
なお、スリット31を有する導電層3Aに替えて、複数の開口30を有する導電層3(図2参照)を差動信号伝送用ケーブル10Cに適用してもよい。また、金属層62は、銅箔に銅以外の金属をメッキした金属箔であってもよい。また、テープ60は、樹脂層61を有さず、その全体がシート状の金属(例えば銅箔、あるいは銅箔に異種金属をメッキした金属箔)であってもよい。またさらに、テープ60の幅方向の両端部が折り返されていてもよい。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について図8を参照して説明する。
図8は、第5の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Dの構成を示し、(a)は差動信号伝送用ケーブル10Dの端部の斜視図、(b)は(a)のE−E線断面図、(c)は第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3Aを見た状態を示す側面図である。図8において、第1又は第2の実施の形態について説明したものと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
差動信号伝送用ケーブル10Dは、編組導体70からなる外側導電層7を導電層3Aの外周側に備えた構成が、第2の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Aと異なる。編組導体70は、中空の筒状に形成され、導電層3Aの外周側を覆っている。
本実施の形態によれば、スリット31から漏洩した同相信号の電磁界が外側導電層7によって撹乱され、それによって同相信号成分のエネルギーが失われるために同相成分が減衰する。一方、差動信号成分の減衰は、スリット31からの電磁界の漏洩が小さいために比較的小さく、それによって同相信号成分を差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させることが可能となる。したがって、本実施の形態によれば、ケーブルの周囲に電磁界を散乱または吸収するための補助部材を配置する必要はない。
なお、スリット31を有する導電層3Aに替えて、複数の開口30を有する導電層3(図2参照)を差動信号伝送用ケーブル10Dに適用してもよい。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について図9を参照して説明する。
図9は、第6の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10Eの構成を示し、(a)は差動信号伝送用ケーブル10Eの端部の斜視図、(b)は(a)のF−F線断面図、(c)は第1の信号線21及び第2の信号線22の並び方向に対して直角な方向から導電層3を見た状態を示す側面図である。図9において、第1の実施の形態について説明したものと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
差動信号伝送用ケーブル10Eは、複数の開口30を含む導電層3の外周側を覆う電磁波吸収部材8を備えた構成が、第1の実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブル10と異なる。電磁波吸収部材8は、中空の筒状に形成され、導電層3の外周側の全体を覆っている。この電磁波吸収部材8は、例えばフェライト、又は粉末状のフェライトを分散させた樹脂からなる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態について説明した作用及び効果に加え、第1及び第2の信号線21,22を伝搬する信号の同相信号成分によって発生した電磁界が電磁波吸収部材8によって吸収されることにより、さらに効果的に同相信号成分を減衰させることが可能となる。
なお、複数の開口30を有する導電層3に替えて、スリット31を有する導電層3A(図5参照)を差動信号伝送用ケーブル10Eに適用してもよい。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態について、図10を参照して説明する。
図10は、第7の実施の形態に係るフレキシブルフラットケーブル9の構成を示し、(a)は斜視断面図、(b)は平面図である。
このフレキシブルフラットケーブル9は、可撓性を有する板状の基材90と、基材90の第1の主面90aに設けられた第1の信号線21A及び第2の信号線22Aと、基材90の第2の主面90b(第1の主面90aとは反対側の面)に設けられた導体からなる導電層3Bとを有している。
基材90は、例えばポリエーテルイミドやポリエチレンテレフタレート等の柔軟性及び絶縁性を有する樹脂からなり、第1及び第2の信号線21A,22Aと導電層3Bとの間に配置された誘電体として機能する。基材90の厚みは、例えば0.6mm以下である。
第1の信号線21A及び第2の信号線22Aは、基材90の第1の主面90aに互いに平行に所定の間隔をあけて配置されている。第1の信号線21A及び第2の信号線22Aは、例えば銅箔からなる。
導電層3Bには、導体の不連続部分であるスリット31Bが帯状に形成されている。図10(b)に示すように、スリット31Bは、第2の主面90b側からフレキシブルフラットケーブル9を見た場合に、第1の信号線21Aと第2の信号線22Aとの間の領域に形成されている。スリット31Bの長手方向は、第1の信号線21A及び第2の信号線22Aの延伸方向と平行である。
スリット31Bは、第1の信号線21A及び第2の信号線22Aからの距離が等距離である部位を含む位置に形成されている。この位置は、第1の信号線21A及び第2の信号線22Aを伝搬する同相信号による電流強度がその周辺部に比べて大きくなる位置であり、この部位にスリット31Bを形成することにより、第1乃至第6の実施の形態と同様に、第1及び第2の信号線21A,22Aを伝搬する信号の同相信号成分を差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させることができる。これにより、受信側における符号の誤り率を低くすることができる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]互いに平行に配置された一対の信号線(21,21A、22,22A)と、前記一対の信号線を信号が伝搬することにより電流が誘起される導体からなる導電層(3,3A,3B)と、前記一対の信号線と前記導電層との間に配置された誘電体(20,90)とを備え、前記導電層は、前記一対の信号線を伝搬する信号の差動信号成分と同相信号成分のうち、前記同相信号成分を前記差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させる部位に前記導体の不連続部分を形成した信号減衰構造を有する差動信号伝送用ケーブル(10,10A〜10E、9)。
[2]前記不連続部分は、前記一対の信号線の並び方向に対して直角な方向から前記導電層を見た場合に、前記一対の信号線の間の領域に形成されている、[1]に記載の差動信号伝送用ケーブル。
[3]前記不連続部分は、複数の開口(30)である、[1]又は[2]に記載の差動信号伝送用ケーブル。
[4]前記不連続部分は、線状のスリット(31,31B)である、[1]又は[2]に記載の差動信号伝送用ケーブル。
[5]前記不連続部分を前記導電層(3,3A)の外周側から覆う外側導電層(5,6,7)をさらに備えた、[1]乃至[4]の何れか1つに記載の差動信号伝送用ケーブル(10,10A〜10E)。
[6]前記不連続部分を前記導電層の外周側から覆う電磁波吸収部材(8)をさらに備えた、[1]乃至[4]の何れか1つに記載の差動信号伝送用ケーブル(10E)。
[7]前記誘電体は、可撓性を有する板状の基材(90)であり、前記一対の信号線(21A、22A)は、前記基材の第1の主面(90a)に設けられ、前記導電層(3B)は、前記基材の第2の主面(90b)に設けられた、[1]乃至[4]の何れか1つに記載の差動信号伝送用ケーブル(9)。
[8][1]乃至[7]の何れか1つに記載の差動信号伝送用ケーブル(9,10,10A〜10E)を複数本備え、前記複数本の前記差動信号伝送用ケーブルを一括してシールドしてなる多芯差動信号伝送用ケーブル(100)。
[9]前記外側導電層(5)は、前記導電層(3,3A)の外周側に螺旋状に巻きつけられた導体線(50)である、[5]に記載の差動信号伝送用ケーブル(10B)。
[10]前記外側導電層(6)は、前記導電層(3,3A)の外周側に螺旋状に巻きつけられた金属層を有する帯状のテープ(60)である、[5]に記載の差動信号伝送用ケーブル(10C)。
[11]前記外側導電層(7)は、前記導電層(3,3A)の外周側を覆う編組導体(70)である、[5]に記載の差動信号伝送用ケーブル(10D)。
[12]前記複数本の前記差動信号伝送用ケーブルは、前記不連続部分が前記多芯差動信号伝送用ケーブルの中心点(O)に対して外側を向くように配置されている、[8]に記載の多芯差動信号伝送用ケーブル。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
2…絶縁電線、3,3A,3B…導電層、3a,3Aa…内周面、3Ab…外周面、4…ジャケット、5,6,7…外側導電層、8…電磁波吸収部材、9…フレキシブルフラットケーブル、10,10A〜10E…差動信号伝送用ケーブル、11…介在、12…シールド導体、13…編組線、14…シース、20…誘電体、20a…外周面、20b…外縁部、21,21A…第1の信号線、22,22A…第2の信号線、30 開口、30b…短径端部、31,31B…スリット、50…横巻き導体線、60…テープ、60a,60b…表面、61…樹脂層、62…金属層、70…編組導体、90…基材、90a…第1の主面、90b…第2の主面、100…多芯差動信号伝送用ケーブル、300…導電層

Claims (8)

  1. 互いに平行に配置された一対の信号線と、
    前記一対の信号線を信号が伝搬することにより電流が誘起される導体からなる導電層と、
    前記一対の信号線と前記導電層との間に配置された誘電体とを備え、
    前記導電層は、前記一対の信号線を伝搬する信号の差動信号成分と同相信号成分のうち、前記同相信号成分を前記差動信号成分よりも大きな減衰率で減衰させる部位に前記導体の不連続部分を形成した信号減衰構造を有し、
    前記不連続部分は、前記一対の信号線の並び方向に対して直角な方向から前記導電層を見た場合に、前記一対の信号線の間の領域のみに形成されてい
    差動信号伝送用ケーブル。
  2. 前記誘電体は、前記一対の信号線を一括して被覆した
    請求項1に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  3. 前記不連続部分は、複数の開口である、
    請求項1又は2に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  4. 前記不連続部分は、線状のスリットである、
    請求項1又は2に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  5. 前記不連続部分を前記導電層の外周側から覆う外側導電層をさらに備えた、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  6. 前記不連続部分を前記導電層の外周側から覆う電磁波吸収部材をさらに備えた、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  7. 前記誘電体は、可撓性を有する板状の基材であり、
    前記一対の信号線は、前記基材の第1の主面に設けられ、
    前記導電層は、前記基材の第2の主面に設けられた、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の差動信号伝送用ケーブルを複数本備え、
    前記複数本の前記差動信号伝送用ケーブルを一括してシールドしてなる
    多芯差動信号伝送用ケーブル。
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