JP5838629B2 - 真空断熱パネル、真空断熱構造体及び断熱装置 - Google Patents

真空断熱パネル、真空断熱構造体及び断熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、真空断熱パネル、真空断熱構造体及び断熱装置に関するものである。
下記特許文献1には、第1の部材と第2の部材とを気密に接合する綴じ代部を備えて内部が真空状態にされたパネル体を有する真空断熱パネルが開示されている。このパネル体は、平行六面体形状を有し、綴じ代部が傾斜側面から突出して設けられている。この綴じ代部は、傾斜側面において、その上か下に配置されているため、綴じ代部に妨害されずに、複数のパネル体を組み合わせて、隙間なしの断熱囲いを形成できる。
米国特許出願公開第2004/0224120号公報
しかしながら、上記真空断熱パネルは、平面部においては隙間なしに組み合せることができるものの、角部においては隙間なしに組み合わせることができないという問題がある。すなわち、隣り合うパネル体同士を互いに交差させると、傾斜側面から突出する綴じ代部が互いに干渉し、隙間が形成されてしまうためである。また、角部は、平面が交差する部位であるから、平面部よりも放熱面積が大きい。したがって、その隙間が熱逃げ経路となると、熱漏洩量が増加し、全体の断熱効果が大幅に低下するという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、角部における熱漏洩を抑制することができる真空断熱パネル、真空断熱構造体及び断熱装置の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、第1の部材と第2の部材とを気密に接合する綴じ代部を備えて内部が真空状態にされたパネル体を有する真空断熱パネルであって、上記パネル体は、下底面部と該下底面部と隣合う複数の角錐面部とが、それぞれ交差する四角錐台形状を有し、且つ、上記綴じ代部が、上記下底面部を挟んで逆側に延在する複数の上記角錐面部の仮想延在面と該下底面部とで囲まれた領域内に設けられているという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、パネル体を、下底面部と角錐面部とが交差する四角錐台形状とし、また、綴じ代部は、下底面部側において必ず外向きになるように設けられるので、角錐面部同士の突き合わせの際に互いに干渉することがなく、当該パネル体同士を交差して隙間なく組み合わせることができる。これにより、熱逃げ経路が閉塞され、角部における熱漏洩を効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明においては、前記パネル体は、下底面部と該下底面部と隣合う複数の角錐面部とが、それぞれ45度で交差する四角錐台形状を有するという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、パネル体を、下底面部と角錐面部とが45度で交差する四角錐台形状とすることで、当該パネル体を複数用意し、直交軸に対してそれぞれの上底面部を向け、角錐面部同士を突き合わせることにより、当該パネル体同士を直交して配置することができる。
また、本発明においては、上記綴じ代部が、上記下底面部の外縁に沿って環状に立設しているという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、面直方向の荷重に対する強度を向上させることができる。
また、本発明においては、上記パネル体の内部に臨む上記第1の部材と上記第2の部材の表面は、鏡面仕上げされているという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、パネル体の内部において熱放射を反射させることができる。
また、本発明においては、先に記載の真空断熱パネルを複数有し、隣り合う上記パネル体同士を互いに直交させ、且つ、隣り合う上記角錐面部同士を互いに突き合わせて形成されている真空断熱構造体を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、真空断熱パネルが直交して隙間なく組み合わされた真空断熱構造体が得られる。
また、本発明においては、上記突き合わせられた上記角錐面部同士を圧接させる圧接手段を有するという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、角錐面部同士の圧接により、熱逃げ経路がより確実に閉塞される。
また、本発明においては、箱状の断熱対象物を囲う断熱装置であって、上記断熱対象物の複数の角隅部のうち少なくとも1つに対応する位置に、先に記載の真空断熱構造体が配設されているという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、角部のうち、3つの平面が互いに直交する角隅部に対応する位置に真空断熱構造体を配設することにより、効率よく熱漏洩を抑制することができる断熱装置が得られる。
本発明によれば、角部における熱漏洩を抑制することができる真空断熱パネル、真空断熱構造体及び断熱装置が得られる。
本発明の実施形態における真空断熱パネルを示す断面図である。 本発明の実施形態における真空断熱パネルを示す斜視図である。 本発明の実施形態における真空断熱パネルの製造方法の一工程を示す概略図である。 本発明の実施形態における真空断熱構造体を示す斜視図である。 本発明の実施形態における断熱装置を示す断面図である。 本発明の実施形態における断熱装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態における真空断熱構造体の作用効果を説明するための図である。 本発明の一別実施形態における真空断熱構造体を示す断面図である。 本発明の一別実施形態における真空断熱構造体を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
(真空断熱パネル)
図1は、本発明の実施形態における真空断熱パネル1を示す断面図である。図2は、本発明の実施形態における真空断熱パネル1を示す斜視図である。なお、図1は、図2(a)における矢視K−K断面図である。また、図2(a)は、真空断熱パネル1の上底面部11側の斜視図を示し、図2(b)は真空断熱パネル1の下底面部21側の斜視図を示す。
真空断熱パネル1は、図1に示すように、第1の部材10と第2の部材20とを気密に接合する綴じ代部30を備えて内部が真空状態にされたパネル体2を有する。なお、ここでいう真空状態とは、絶対真空状態ではなく、大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間内の状態のことである。
パネル体2の内部は、中空空間となっている。このため、パネル体2の内部には、熱伝導する媒体が気体のみで、その気体も殆どないので、一般的な断熱材よりも断熱性能が高い。また、パネル体2の内部に臨む第1の部材10と第2の部材20の表面10a,20aは、鏡面仕上げされている。このため、パネル体2の内部面の放射係数が小さいために、その面間の輻射伝熱が小さくなり、より断熱性能が高くなっている。
なお、本実施形態のパネル体2の内部は中空空間であるが、真空断熱パネル1は、パネル体2の他に、さらに、そのパネル体2の内部に、大気圧下で形状を保持させるコア材を設けていてもよい。コア材としては、パーライト等の粉末材や、グラスウール等の繊維材等を用いることができる。しかし、コア材を用いると、少なからず熱を伝導するため、断熱性能は低下する。したがって、真空断熱パネル1の仕様に応じてコア材を用いるか否かを適宜選択することが好ましい。
パネル体2は、第1の部材10と第2の部材20とを組み合わせることで形成されている。第1の部材10及び第2の部材20は、金属材から形成されている。本実施形態の第1の部材10及び第2の部材20は、所定の剛性を有し、大気圧下において形状を保てるステンレス鋼(例えばSUS304)から形成されている。
パネル体2は、図2に示すように、四角錐台形状を有する。より詳しくは、パネル体2は、四角錐台形状の上底面を形成する上底面部11と、四角錐台形状の下底面を形成する下底面部21と、四角錐台形状の角錐面を形成する複数(4つ)の角錐面部12と、を有する。なお、上底面部11及び角錐面部12は、第1の部材10に設けられ、下底面部21は、第2の部材20に設けられている。
上底面部11と下底面部21とは、平行に配設されている。上底面部11は、平面視略矩形状を有する。下底面部21は、上底面部11よりも大きく、且つ、相似の平面視略矩形状を有する。本実施形態の上底面部11及び下底面部21は、平面視略正方形状を有するが、例えば、平面視略長方形状であってもよい。
下底面部21と該下底面部21と隣り合う複数の角錐面部12とは、それぞれ45度(45°)で交差するように配置されている(図1参照)。なお、下底面部21及び角錐面部12においては、当然に、金属材の加工精度に起因する微小な歪みや自重による撓み、さらには、大気圧下における微小な変形が含まれるため、下底面部21と角錐面部12とを厳密に45度で交差させるのは難しい。したがって、ここでいう45度とは、所定の幅を持つ角度、具体的には、45度から±1度未満の幅を持つ角度を意味する。
綴じ代部30は、下底面部21を挟んで逆側に延在する複数の角錐面部12の仮想延在面13と該下底面部21とで囲まれた領域A内に設けられている。すなわち、綴じ代部30は、角錐面部12の仮想延在面13上から退避した下底面部21側の位置に設けられている。なお、上底面部11は、断熱対象物に面する側であるから、綴じ代部30は、上底面部11と逆側の下底面部21側に設けている。
本実施形態の綴じ代部30は、領域A内において、下底面部21の外縁に沿って矩形の環状に立設している。綴じ代部30は、第1の部材10と第2の部材20とが接合した部位であるため、厚みが大きく、且つ、環状であるためその中心軸方向すなわち上底面部11及び下底面部21の面直方向の荷重に対して強い形状となっている。したがって、パネル体2の全体の面直方向の荷重に対する強度を向上させることができる。
図3は、本発明の実施形態における真空断熱パネル1の製造方法の一工程を示す概略図である。
上記構成の真空断熱パネル1の製造方法においては、先ず、第1の部材10と第2の部材20とを成形する。第1の部材10と第2の部材20とは、例えば、金属板をプレス成形等することにより、上述した所定形状に成形する。なお、成形前、成形後のいずれかにおいて、第1の部材10及び第2の部材20のそれぞれの内向きの表面10a,20aを鏡面仕上げする。
次に、図3に示すように、第1の部材10と第2の部材20とを、ロウ材31を挟んで組み合せる。そして、第1の部材10と第2の部材20とを、真空チャンバー40の中に配置する。その後、真空ポンプによって、例えば100Pa(パスカル)以下となるように、真空チャンバー40の中を真空排気する。
真空排気した後、綴じ代部30をヒーターシール装置41によって挟み込み、熱を加え、第1の部材10と第2の部材20とを、ロウ材31によって接合する。
以上により、図1に示すように、第1の部材10と第2の部材20とを気密に接合する綴じ代部30を備えて内部が真空状態にされたパネル体2を有する上記構成の真空断熱パネル1が製造される。
なお、第2の部材20に予め貫通孔を形成しておき、加熱炉等で第1の部材10と第2の部材20とを接合させる。その後、当該接合したものを、真空チャンバー40の中に配置して内部を真空排気した後、真空雰囲気中において当該貫通孔を閉塞する等の手法によっても、略同様の構成の真空断熱パネル1を製造することができる。
(真空断熱構造体)
図4は、本発明の実施形態における真空断熱構造体50を示す斜視図である。なお、図4(a)は、真空断熱構造体50の内側の斜視図を示し、図4(a)は、真空断熱構造体50の外側の斜視図を示す。
真空断熱構造体50は、図4に示すように、上記構成の真空断熱パネル1を複数有し、隣り合うパネル体2同士を互いに直交させ、且つ、隣り合う角錐面部12同士を互いに突き合わせて形成されている。
本実施形態の真空断熱構造体50は、真空断熱パネル1を3つ有している。この真空断熱構造体50は、少なくとも2つの平面が直交する角部のうち、特に、3つの平面が互いに直交して放熱面積が大きくなる角隅部(後述する図5及び図6において符号71で示す)において、隙間なく組み合わせられるように構成されている。なお、ここでいう放熱面積とは、所定の3次元的形状(例えば球体や立方体等)の領域内において、外方に露出する見かけ上の面積のことを意味する。
真空断熱構造体50は、図4(a)に示すように、直交3軸(図4においてX軸、Y軸、Z軸で示す)に対して、それぞれのパネル体2の上底面部11が向くように、組み合わされている。パネル体2は、下底面部21と角錐面部12とが45度で交差する四角錐台形状を有しているため、角錐面部12同士を突き合せることにより、パネル体2同士を直交して配置することができる。
また、パネル体2の綴じ代部30は、図4(b)に示すように、下底面部21側において必ず外向きになるように設けられるので、角錐面部12同士の突き合わせの際に互いに干渉することがなく、当該パネル体2同士を直交して隙間なく組み合わせることができる。これにより、隙間をあけることなくそれぞれのパネル体2が直交し、且つ、それぞれのパネル体2を1つの隅で付き合わせ組み合わせた真空断熱構造体50が得られる。
なお、真空断熱構造体50は、上述したような真空断熱パネル1を3つ有する構成だけでなく、例えば、真空断熱パネル1を2つ有して、2つの平面が直交する通常の角部において隙間なく組み合わせる構成であっても良いし、真空断熱パネル1を4つ以上有して、例えば、断熱対象物が小さければ、それを囲う枡状や箱状に構成してもよい。
(断熱装置)
図5は、本発明の実施形態における断熱装置60を示す断面図である。図6は、本発明の実施形態における断熱装置60を示す斜視図である。
断熱装置60は、図5に示すように、箱状の断熱対象物70を囲う断熱囲いである。
本実施形態では、断熱対象物70として、例えば外表面の温度が100℃以上となる略直方体の大型の高温処理浴槽を対象としている。なお、断熱対象物70としては、当該高温処理浴槽だけでなく、例えば、箱状の収容空間を有する冷蔵庫であっても良いし、その他の箱状の電子機器、建築物等であってもよい。
断熱装置60は、上記構成の真空断熱構造体50と、断熱材61とを有する。真空断熱構造体50は、断熱対象物70の複数の角隅部71のうち少なくとも1つに対応する位置に設けられている。断熱材61は、真空断熱構造体50が設けられた位置以外の位置に設けられている。なお、断熱材61としては、例えばロックウールを用いることができる。
本実施形態の真空断熱構造体50は、複数設けられ、断熱対象物70の角隅部71(最大8箇所)に対応する位置にそれぞれ組み付けられている(図6参照)。また、断熱材61は、複数の真空断熱構造体50の間を埋めるようにして、断熱対象物70の角隅部71以外の平面部の少なくとも一部(本実施形態では全部)に設けられている。
なお、真空断熱構造体50及び断熱材61は、その外側から巻きつけられた不図示のテープ材あるいはその外側を囲う不図示の筐体等により貼り合わせあるいは支持され、断熱対象物70の外壁に対して組み付けられるよう構成されている。
図7は、本発明の実施形態における真空断熱構造体50の作用効果を説明するための図である。なお、図7(a)は、本実施形態の真空断熱構造体50を示し、図7(b)は、比較例としての真空断熱構造体100を示す。
比較例としての真空断熱構造体100は、略直方体形状のパネル体102の側面に、突出した綴じ代部130を備える真空断熱パネル101を複数有する。この真空断熱構造体100は、隣り合うパネル体102同士を互いに直交させることができるものの、綴じ代部130が干渉するため、熱逃げ経路となる大きな隙間が形成されてしまう。
一方、本実施形態の真空断熱構造体50によれば、図1に示すように、綴じ代部30が角錐面部12の仮想延在面13上から退避した領域A内に位置することから、図7(a)に示すように、綴じ代部30が干渉することがなく、パネル体2同士を互いに直交させることができ、且つ、隣り合う角錐面部12同士を密に面接触させて突き合わせることができる。これにより、熱逃げ経路となる隙間が閉塞され、熱漏洩を効果的に抑制することが可能となる。
また、本実施形態の真空断熱構造体50のパネル間の隙間の長さL1は、比較例としての真空断熱構造体100の隙間の長さL2よりも長くなる。したがって、熱逃げ経路も相対的に長く、より熱逃げし難くなり、結果、熱漏洩量も小さくなる。
また、断熱対象物70の角部のうち、3つの平面が互いに直交する角隅部71に対応する位置においては、放熱面積が大きく、特に熱漏洩しやすい部位であり、当該部位に選択的に真空断熱構造体50を配設し、他の部位には断熱材61を配設することにより、効率よく熱漏洩を抑制することができる。すなわち、真空断熱パネル1は同サイズの断熱材61よりも断熱性能が高いので、同じ厚さであっても、角隅部71からの熱放出が過大になることを防止できる。
これにより、寸法と断熱性能とのバランスがとれ、例えば断熱材61を分厚く敷き詰めるといったことをする必要はなくなり、断熱装置60の設置に関する空間効率を良くすることができる。さらに、真空断熱パネル1は、比較的簡易な構造なので、コスト安で量産することも可能である。このため、本実施形態の断熱装置60のように、真空断熱構造体50を角隅部71だけに用い、残りの外壁を断熱材61とできれば、経済性と断熱性能とのバランスも良くすることができる。
したがって、上述の本実施形態によれば、第1の部材10と第2の部材20とを気密に接合する綴じ代部30を備えて内部が真空状態にされたパネル体2を有する真空断熱パネル1であって、パネル体2は、下底面部21と該下底面部21と隣合う複数の角錐面部12とが、それぞれ45度で交差する四角錐台形状を有し、且つ、綴じ代部30が、下底面部21を挟んで逆側に延在する複数の角錐面部12の仮想延在面13と該下底面部21とで囲まれた領域A内に設けられているという構成を採用することによって、少なくとも2つの平面が直交する角部において、熱漏洩を効果的に抑制することができる真空断熱パネル1が得られる。
また、本実施形態においては、真空断熱パネル1を3つ有し、隣り合うパネル体2同士を互いに直交させ、且つ、隣り合う角錐面部12同士を互いに突き合わせて形成されている真空断熱構造体50を採用することによって、角部のうち、3つの平面が互いに直交する角隅部71に対応する位置に、複数のパネル体2を組み合わせ、隙間なしの断熱囲いを形成でき、熱放出が過大な部位における熱漏洩を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態においては、箱状の断熱対象物70を囲う断熱装置60であって、断熱対象物70の8つの角隅部71のうち少なくとも1つに対応する位置に、真空断熱構造体50が配設されているという構成を採用することによって、経済的にも空間的にも効率よく、断熱対象物70からの熱漏洩を抑制することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、図8に示すように、真空断熱構造体50は、複数の真空断熱パネル1と、さらに、突き合わせられた角錐面部12同士を圧接させる圧接手段51を有するという構成を採用しても良い。
図8は、本発明の一別実施形態における真空断熱構造体50を示す断面図である。図示するように、圧接手段51は、複数の真空断熱パネル1を支持する支持部材52と、支持部材52に螺合している押圧ボルト53とを有する。
支持部材52は、複数の真空断熱パネル1の外側を支持する支持面52aを有する。支持面52aには、パネル体2の綴じ代部30が当接する。支持面52aは、綴じ代部30が面方向にスライド可能な表面粗さで形成されている。また、支持部材52には、角錐面部12同士の突き合わせ状態を外側から確認するための開口部52bが形成されている。
押圧ボルト53は、支持部材52に支持された真空断熱パネル1毎に設けられている。押圧ボルト53は、支持面52aに沿って真空断熱パネル1を押圧する構成となっている。なお、パネル体2は四角錐台形状を有するので、当該形状に対応する形状を有する当て材54を挟むことが好ましい。
上記構成によれば、支持部材52に形成された開口部52bから、隣り合う角錐面部12同士の突き合わせ状態を外側から確認しつつ、押圧ボルト53を螺入することにより、先を合わせ込み、突き合わせられた角錐面部12同士を圧接させることができる。これにより、角錐面部12における、金属材の加工精度に起因する微小な歪みや自重による撓み、さらには、大気圧下における微小な変形の影響を小さくして、熱逃げ経路がより確実に閉塞されるため、熱漏洩をより効果的に抑制することができる。
また、例えば、上述の実施形態では、パネル体2は、下底面部21と該下底面部21と隣合う複数の角錐面部12とが、それぞれ45度で交差する四角錐台形状を有すると説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、例えば、図9に示すように、一方のパネル体2が60度で交差する四角錐台形状で、他方のパネル体2が30度で交差する四角錐台形状であれば、上述の実施形態のように、パネル体2同士を互いに直交させ、且つ、隣り合う角錐面部12同士を互いに隙間なく突き合わせることができる。
なお、この場合、上述の実施形態と異なり、形状の異なる真空断熱パネル1を別途作製する必要がある。また、上述の実施形態のように真空断熱パネル1を3つ直交して組み合わせる場合には、さらに形状の異なる真空断熱パネル1を別途作製する必要がある。したがって、量産性、製造コスト、設置スペース、断熱性能等を総合して考慮すると、上述の実施形態のように、パネル体2は、下底面部21と該下底面部21と隣合う複数の角錐面部12とが、それぞれ45度で交差する四角錐台形状を有するという構成が最も好ましい。
1…真空断熱パネル、2…パネル体、10…第1の部材、10a…表面、11…上底面部、12…角錐面部、13…仮想延在面、20…第2の部材、21…下底面部、30…綴じ代部、50…真空断熱構造体、51…圧接手段、60…断熱装置、70…断熱対象物、71…角隅部、A…領域

Claims (6)

  1. 第1の部材と第2の部材とを気密に接合する綴じ代部を備えて内部が真空状態にされたパネル体を有する真空断熱パネルであって、
    前記パネル体は、下底面部と該下底面部と隣合う複数の角錐面部とが、それぞれ交差する四角錐台形状を有し、且つ、前記綴じ代部が、前記下底面部を挟んで逆側に延在する複数の前記角錐面部の仮想延在面と該下底面部とで囲まれた領域内に設けられており、
    前記綴じ代部が、前記下底面部の外縁に沿って切れ目なく環状に立設していることを特徴とする真空断熱パネル。
  2. 前記パネル体は、下底面部と該下底面部と隣合う複数の角錐面部とが、それぞれ45度で交差する四角錐台形状を有することを特徴とする請求項1に記載の真空断熱パネル。
  3. 前記パネル体の内部に臨む前記第1の部材と前記第2の部材の表面は、鏡面仕上げされていることを特徴とする請求項1または2に記載の真空断熱パネル。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空断熱パネルを複数有し、隣り合う前記パネル体同士を互いに直交させ、且つ、隣り合う前記角錐面部同士を互いに突き合わせて形成されていることを特徴とする真空断熱構造体。
  5. 前記突き合わせられた前記角錐面部同士を圧接させる圧接手段を有する請求項4に記載の真空断熱構造体。
  6. 箱状の断熱対象物を囲う断熱装置であって、
    前記断熱対象物の複数の角隅部のうち少なくとも1つに対応する位置に、請求項4または5に記載の真空断熱構造体が設けられていることを特徴とする断熱装置。
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