JP2013245813A - 断熱材 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温部に利用した場合に、良好な断熱性能を示す断熱材を提供する。
【解決手段】断熱材10は、第1部材1、第2部材2、第1部材1と第2部材2の間に配置される薄板3、及び芯材4より構成される。薄板3の中央部分の両面には芯材4が配置され、それぞれの芯材4を第1部材1、第2部材2が覆い、かつ、薄板3を第1部材1と第2部材2で挟持されている。さらに、第1部材1、第2部材2及び薄板3の外周は接合されている。
【選択図】図1
【解決手段】断熱材10は、第1部材1、第2部材2、第1部材1と第2部材2の間に配置される薄板3、及び芯材4より構成される。薄板3の中央部分の両面には芯材4が配置され、それぞれの芯材4を第1部材1、第2部材2が覆い、かつ、薄板3を第1部材1と第2部材2で挟持されている。さらに、第1部材1、第2部材2及び薄板3の外周は接合されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に高温領域で使用可能な断熱材に関するものである。
食品の保温保冷から、工業機械、さらには建築資材や宇宙開発の分野に至るまで、断熱技術は非常に幅広い分野で用いられている。
熱の侵入や漏れを防ぐ方法として、手軽で安価な非金属固体、特にプラスチックやゴムなどの樹脂を用いた断熱材が一般的である。また、より高い断熱性能を有する材料として、繊維系断熱材や発泡断熱材が工業や建築の分野で利用されている。これらの断熱材は、自身の熱伝導率の小ささに加えて、内部に流動しない空気の層を多く含んでいるため、非常に小さな熱伝導率を示す。繊維系断熱材としてはグラスウールやロックウールなどの無機繊維断熱材とセルロースファイバーのような有機繊維断熱材がある。また、発泡断熱材としてはポリウレタンフォームなどが良く用いられる。
その他、注目される断熱技術として真空断熱技術が家庭用機器などに取り入れられている。真空断熱を利用した身近な例としては魔法瓶が挙げられる。魔法瓶の仕組みを簡単に説明すると、飲み物を入れる内層とそれを覆う外層の2重構造になっており、この内層と外層の間に出来た空間を高真空状態にすることで熱伝導を防いでいる。
また、近年では、電子レンジ、クッキングヒーターなどの高温部に用いられる真空断熱材として、例えば特許文献1に示す真空断熱パネルが開発されている。
図7は、該特許文献に示された真空断熱パネルである。真空断熱パネル70は、ステンレス箔などの金属箔よりなる外被材71と、無機繊維よりなる芯材72と、ガスを吸着するゲッター剤73よりなり、接合層74により内部は真空封止されている。芯材72は断熱性能が高い粉末や繊維系断熱材が用いられることが多く、これらを挿入することで真空状態を維持し、断熱性能を保っている。外被材71として金属を用いているため、高温部での使用に耐えうる断熱材として適している。
しかしながら上記特許文献に示すように、金属材料をパッケージ状にして真空断熱パネルを構成して高温環境下での断熱を試みる場合、真空断熱パネルの高温側と低温側では、間に断熱性を有する芯材を介し、かつ内部を真空にしているので、真空断熱パネルの高温側と低温側に大きな温度差が生じ、高温側と低温側の変形量に差が生じる。この結果、真空断熱パネルが電子レンジ等の高温部から浮いた状態になり、断熱性能の低下を招く。
本発明は上記のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は高温部に利用した場合に、良好な断熱性能を示す断熱材を提供することである。
本発明に係る断熱材は、第1部材、第2部材及び薄板から構成される断熱材であって、前記薄板の両面には芯材が配置され、前記薄板は、前記第1部材と前記第2部材に挟持されていることを特徴とする。
また、前記第1部材、前記第2部材及び前記薄板は、周囲が接合されており、前記第1部材と前記第2部材により構成される空間は真空排気されていることを特徴としてもよい。また、前記芯材は、内部に多数の空隙を有する断熱材料からなる構成としてもよい。
また、前記第1部材、前記第2部材及び前記薄板は、金属材料によって構成されていることを特徴としてもよい。また、前記第1部材と前記第2部材で構成される空間には、水分またはガスを吸着するための固体吸着剤が封入されていることを特徴としてもよい。
高温部に利用した場合に、良好な断熱性能を示す断熱材を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態について、図1〜図6を用いて説明すれば以下の通りである。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分又は相当部分を表わすものとする。
図1は、本発明の一実施形態である断熱材10の模式的な断面図である。本発明による断熱材10は、第1部材1、第2部材2、第1部材1と第2部材2の間に配置される薄板3、及び芯材4より構成される。
薄板3の中央部分の両面には芯材4が配置され、それぞれの芯材4を第1部材1、第2部材2が覆い、かつ、薄板3を第1部材1と第2部材2で挟持している。さらに、第1部材1、第2部材2及び薄板3の外周は接合されている。
第1部材1及び第2部材2は、凹部または凸部を有している。第1部材1、第2部材2および薄板3の材料としては、耐熱性を有し、熱伝導率が比較的小さい、鉄、ステンレス鋼、アルミ合金、銅などの金属材料が好ましい。また、熱伝導を可能な限り小さくするために、第1部材1及び第2部材2は可能な限り薄い金属薄板によって作製されることが好ましいが、断熱材10の耐久性等を考慮すると、具体的には0.2〜0.3mm程度が好ましい。
芯材4は、グラスウールのように、耐熱断熱性を有するとともに、内部に多くの空隙を持つ材料が好ましい。これは一般に芯材4自体の熱伝導率より空気の熱伝導率の方が小さいためである。芯材4自体は、断熱材10が真空状態になった時に潰れることを防ぐ支柱の役割を果たすと共に、内部にある空気の対流を抑えることで低熱伝導率を得るために必要とされる。芯材4としては、グラスウールのほかにロックウール、セラミックウール等が挙げられる。
図2は、断熱材10の製造方法の一例を示す図である。まず、図2(a)に示すように第2部材2の凹部に、芯材4としてグラスウール41を配置する。次に図2(b)に示すように、グラスウール41及び第2部材2を覆うように薄板3を配置する。薄板3の大きさは、その端面が第1部材、及び第2部材の外周に揃えて決定する。次に、図2(c)に示すように、薄板3の上部にグラスウール41を配置する。次に図2(d)に示すようにグラスウール41を覆うように第1部材1を配置し、薄板3が第1部材1、第2部材2で挟持された状態にする。そして、第1部材1、第2部材2及び薄板3のそれぞれの端部を溶接してパッケージ状になるように作製する。
上記のようにして、第1部材1と薄板3の間、および第2部材2と薄板3の間に形成される空間には、断熱性を有する芯材4が配置された状態となる。最後に、上記それぞれの空間を真空引きして封止する。真空引きする方法は一般的な方法で構わないが、例えば図3に示すように、あらかじめ1箇所に真空排気用配管6を取り付けた状態でそれ以外の周囲を接合し、該真空排気用配管6を図示しない真空排気装置に接続して、パッケージ内部の真空引きを実施したうえで真空排気用配管6の封止切を行っても良い。
あるいは、内部を高真空状態にする別の手段としては、組み上げた断熱材10を真空チャンバー内に挿入し、真空排気後にチャンバー内部にて溶接などを実施する方法でもかまわない。
このようにして、断熱材10が作製される。内部空間5は高真空状態となり、高断熱性が得られる。
次に、本発明の断熱材10の効果につき、薄板3を備えていない断熱材を比較例として比較実験を行った。
図4は、比較例の断熱材40の構成を示している。比較例の断熱材40は、その断面中央部に薄板が設けられておらず、内部に芯材4を挿入した状態で、第1部材1、第2部材2の周囲を接合し、内部を真空状態にしたものである。
図5は、本発明の断熱材10と比較例の断熱材40について比較シミュレーションを実施した結果である。ここでは、それぞれの断熱材の表裏で200℃の温度差が出来た場合の変形量を、図4で示した比較例の断熱材40のたわみ量を1とした場合の比として示している。本発明の構造によって熱変形によるたわみ量が明らかに減少していることが分かる。
なお、芯材4を配置するにあたっては、昇温によって芯材4およびパッケージ内壁からデガスが生じることを考慮して、図6に示すように、内部に芯材4とともに水分、放出ガスを吸着するための固体吸着剤7を合わせて封入することが好ましい。具体的にはアルミナ、ゼオライト等が好ましい。
以上説明したように、内部に薄板を設け、真空状態にした断熱部材を用いることにより、高温環境下でも使用が可能で、かつ使用時の表裏温度差に起因する変形が小さく、使用中の断熱性能を損なわない断熱材を実現することが可能となる。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、表裏で大きな温度差が生じる個所の断熱、特に高温となる断熱を行う場合において利用可能である。
1 第1部材
2 第2部材
3 薄板
4 芯材
5 内部空間
6 真空排気用配管
7 固体吸着剤
10 断熱材
2 第2部材
3 薄板
4 芯材
5 内部空間
6 真空排気用配管
7 固体吸着剤
10 断熱材
Claims (5)
- 第1部材、第2部材及び薄板から構成される断熱材であって、
前記薄板の両面には芯材が配置され、
前記薄板は、前記第1部材と前記第2部材に挟持されていることを特徴とする断熱材。 - 前記第1部材、前記第2部材及び前記薄板は、周囲が接合されており、
前記第1部材と前記第2部材により構成される空間は真空排気されていることを特徴とする請求項1記載の断熱材。 - 前記芯材は、内部に多数の空隙を有する断熱材料からなる、請求項1または請求項2記載の断熱材。
- 前記第1部材、前記第2部材及び前記薄板は、金属材料によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の断熱材。
- 前記第1部材と前記第2部材で構成される空間には、水分またはガスを吸着するための固体吸着剤が封入されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の断熱材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012122563A JP2013245813A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 断熱材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012122563A JP2013245813A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 断熱材 |
Publications (1)
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JP2013245813A true JP2013245813A (ja) | 2013-12-09 |
Family
ID=49845744
Family Applications (1)
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JP2012122563A Pending JP2013245813A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 断熱材 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020133656A (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-31 | 日鉄日新製鋼株式会社 | 真空断熱パネル |
-
2012
- 2012-05-30 JP JP2012122563A patent/JP2013245813A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020133656A (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-31 | 日鉄日新製鋼株式会社 | 真空断熱パネル |
JP7215202B2 (ja) | 2019-02-13 | 2023-01-31 | 日本製鉄株式会社 | 真空断熱パネル |
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