JPH06241382A - 多重層真空断熱法及び断熱二重管 - Google Patents

多重層真空断熱法及び断熱二重管

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JPH06241382A
JPH06241382A JP5022456A JP2245693A JPH06241382A JP H06241382 A JPH06241382 A JP H06241382A JP 5022456 A JP5022456 A JP 5022456A JP 2245693 A JP2245693 A JP 2245693A JP H06241382 A JPH06241382 A JP H06241382A
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秀夫 落合
Fumio Takahashi
文夫 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 経時によるアウトガスの発生を極力抑制して
長時間にわたり真空断熱効果が維持でき、かつ、高温流
体の移送や貯蔵にも耐えることができる多重層真空断熱
法及び断熱二重管を提供する。 【構成】 真空保持される内外二重構造の空間部3に介
在する多重層のマイラー材5を少くとも片面が光輝処理
されたステンレス鋼薄板とすると共に真空吸引時に加熱
による脱ガス処理する。内外管の空間部3にセラミック
製でなるスペーサー4を介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温又は高温流体等の
移送用の配管や、貯蔵用容器に用いられる多重層真空断
熱法及び断熱二重管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、液体酸素,液体窒素等の低温液
化ガスの移送用配管は、一般に内外二重管でなり、該二
重管の空間部に断熱部材を介在させると共に真空断熱し
た、いわゆる多重層真空断熱法によって製作または施工
される。この真空断熱された二重管は、通常ステンレス
製からなる内外管を適宜な空間部をもって二重管とな
し、内管の外周面にアルミ蒸着された樹脂フィルムでな
るマイラー材を多重層に巻装すると共に、合成樹脂等熱
伝導の低い材料でなるスペーサーを介在させて空間部を
維持し、かつ該空間部を真空引きして、真空断熱層を形
成したものである。
【0003】また、低温液化ガスの貯蔵容器では、比較
的大型のものは粉末真空断熱法によるが、中・小型のも
のは、前記同様の多重層真空断熱法を用いて製作される
のが普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した多重層真空断
熱法は、一般にスーパーインスレーションと呼ばれるも
ので、多重層のマイラー材を真空空間に介在させること
により、熱伝導において最も影響の大きい輻射による熱
損失を大幅に低減でき、その効果は顕著なものがある。
したがって、その効果と相俟って施行が比較的容易なこ
とから、低温液化ガスの移送用配管においては、殆どが
この断熱手段によっている。
【0005】しかし、この断熱手段は、マイラー材とし
て、アルミ蒸着された樹脂フィルムが用いられているこ
とにより、殊に断熱配管において問題点がある。周知の
ように真空断熱は、金属壁面よりの脱ガス(アウトガ
ス)が生ずるため、経時によって真空度が低下する。こ
れは断熱効果の低下を伴なうので、所望の真空断熱を保
持するためには、真空引きを繰返し行なう必要が生ずる
が、繁雑な作業となるので種々の対応策がとられてい
る。
【0006】一般に真空断熱における脱ガス対策として
は、真空吸引工程時に加熱処理(ベーキング)すること
によって予め脱ガスを強制的に除去する手段がとられる
ている。しかし、多重層真空断熱法において一般に使用
されているマイラー材は、上記したようにアルミ蒸着さ
れた樹脂フィルムであるので、加熱処理を行わないか、
実施しても、加熱温度が低く、当然その効果は小さい。
このため従来は、外管の内周面及び内管の外周面に、反
射と脱ガス防止とを目的としたメッキ処理を施している
が、満足できる対策に至っていないのが現状である。通
常、この種の断熱法は、液体酸素等極低温の流体を対策
としていることから、移送時又は貯留時には、低温液化
ガスの寒冷により脱ガスが凝縮し真空断熱効果が保持さ
れるが、断熱配管の場合は、当然移送が断続的となるこ
とからこのような効果が期待できない。
【0007】本発明者等は、上記したような多重層真空
断熱法の効果を損わずに、不都合点を解消すべく考究し
た結果、従来この種の断熱法の脱ガス処理として、さし
たる効果がないとされていた加熱処理に着目して本発明
を得るに至った。即ち、本発明は、多重層真空断熱法に
おいて、加熱により脱ガス処理することにより、経時に
よるアウトガスの発生を極力抑制して長時間にわたり真
空断熱効果が維持でき、かつ、高温流体の移送や貯蔵に
も耐えることができる多重層真空断熱法及び断熱二重管
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る多重層真空断熱法は、真空保持される
内外二重構造の空間部に介在する多重層のマイラー材を
少くとも片面が光輝処理されたステンレス鋼薄板とする
と共に真空吸引時に加熱による脱ガス処理することを特
徴とするものである。また、本発明に係る断熱二重管
は、内外二重管の空間部が真空に保持され、かつ内管外
面上に少くとも片面が光輝処理されてなるステンレス鋼
薄板がマイラー材として多重層に巻装されると共に、内
外管の空間部がセラミック製でなるスペーサーで保持さ
れたことを特徴とするものである。
【0009】
【作 用】本発明によれば、マイラー材が耐熱性のある
ステンレス鋼薄板で構成されているので、高温による加
熱処理(ベーキング)が可能となる。したがって脱ガス
による真空断熱の劣化が防止できる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明に係わる多重層真空断熱法の
一実施例を説明する。本実施例の多重層真空断熱法は、
輻射熱防止のためのマイラー材をステンレス鋼薄板とし
たものである。このマイラー材は、近時半導体技術分野
でリードフレームの材料として使用されているものが利
用でき、厚さ約12μmのものであり、少くとも片面が
焼鈍等により光輝処理される。
【0011】また、このマイラー材には、適宜数の小孔
が設けられるが、この小孔は真空吸引の際の容易性と穿
孔した際生ずる微小なバリにより、内外二重構造の空間
部にマイラー材を多重層化した際、各層が密着せずスペ
ーサー材の役割を果すことになる。
【0012】このようなマイラー材を内管,内筒または
内槽外表面に巻装するが、巻装されるマイラー材の量
は、断熱効果との関係があるが約30層である。次い
で、内外二重構造の空間部が真空吸引されるが、この時
加熱により脱ガス処理される。加熱源は任意であるが、
通常は外管,外筒または外槽外表面及び内管,内筒また
は内槽内表面にバーナー火炎等を当てて行われ、所望真
空度に達したら真空封止される。
【0013】次ぎに、本発明に係わる断熱二重管の一実
施例を図に基づいて説明する。断熱二重管は、通常ステ
ンレス製からなる外管1と内管とで二重管を形成し、外
管1と内管2との間の空間部3にセラミック製のスペー
サー4を介在させ、また、内管2の外周面に少くとも片
面が光輝処理されたステンレス鋼薄板でなるマイラー材
5を多重層、例えば約30層に巻装すると共に、前記空
間部3を真空引きして、該空間部3を真空に保持したも
のである。前記マイラー材5には、例えば厚さ約12μ
mのものを用いることができ、また適宜数の小孔を設け
ると、前述の如く、スペーサー材の役割を果すことがで
きる。
【0014】また、従来のスペーサーは、前述した如く
低熱伝導度の樹脂製であって、かつ、正四角形の枠体か
らなるもので、該枠体の四隅部を外管の内面との接点と
したものであるが、本実施例のスペーサー4は、セラミ
ック製のものが用いられ、その形状も、図1に示す如
く、正四角形の枠体の外側各辺を、例えば可能な限り円
弧状に削減すると共に、外管1の内面との接点となる四
隅部を鋭角化して熱伝導による損失の低減が図られてい
る。
【0015】このようにマイラー材5をステンレス鋼薄
板とすることにより、従来より格段に高い温度下でのベ
ーキング処理が可能である。即ち、従来用いられていた
アルミ蒸着樹脂フィルムの場合は、耐熱温度が約80℃
であるが、本実施例によるとマイラー材5の耐熱温度は
約750℃、スペーサー4の耐熱温度は約1200℃で
あり、約250℃程度のベーキング処理で満足できる効
果が得られた。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は多重層真空断熱法及び断熱二重管におけるアウトガス
発生に係る不都合を解決したことにある。即ち、高温下
でのベーキング処理を可能とすることによって経時によ
るアウトガスの発生を極力抑制できるので長時間にわた
って真空断熱効果が期待できるし、内外管にアウトガス
抑制のための手段を格別必要としない利点がある。ま
た、本発明で用いられるステンレス鋼薄板は、近時半導
体分野でリードフレームとして大量に使用されており比
較的安価に入手できるので、従来のアルミ蒸着樹脂フィ
ルムを用いた場合より実施コストの面でも有利である。
【0017】一般に真空断熱法は、スーパーインスレー
ションを含め、低温流体あるいは雰囲気を対象に発達し
たことは否めない。したがって、石油精製分野等におけ
る高温流体の移送に従来のスーパーインスレーションに
よる断熱法は考えられていなかった。しかし、上述した
ように本発明方法は、高温流体に耐えることができるの
で、その断熱性能と相俟って実施効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の断熱二重管の断面正面図
【図2】 図1のA−A線管の断面側面図
【符号の説明】
1…外管、2…内管、3…空間部、4…スペーサー、5
…マイラー材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外二重構造の空間部が真空に保持さ
    れ、かつ多重層のマイラー材を介在させてなる多重層真
    空断熱法において、前記マイラー材を少くとも片面が光
    輝処理されたステンレス鋼薄板とすると共に真空吸引時
    に加熱による脱ガス処理することを特徴とする多重層真
    空断熱法。
  2. 【請求項2】 内外二重管の空間部が真空に保持され、
    かつ内管外面上に少くとも片面が光輝処理されてなるス
    テンレス鋼薄板がマイラー材として多重層に巻装される
    と共に、内外管の空間部がセラミック製でなるスペーサ
    ーで保持されたことを特徴とする断熱二重管。
  3. 【請求項3】 前記ステンレス鋼薄板に適宜数の小孔が
    穿孔され、該穿孔時のバリによりステンレス鋼薄板が密
    着せずに巻装されてなることを特徴とする請求項2記載
    の断熱二重管。
JP5022456A 1993-02-10 1993-02-10 多重層真空断熱法及び断熱二重管 Expired - Lifetime JP2607417B2 (ja)

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