JP2803944B2 - 耐圧性を有する断熱壁 - Google Patents
耐圧性を有する断熱壁Info
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- JP2803944B2 JP2803944B2 JP4312980A JP31298092A JP2803944B2 JP 2803944 B2 JP2803944 B2 JP 2803944B2 JP 4312980 A JP4312980 A JP 4312980A JP 31298092 A JP31298092 A JP 31298092A JP 2803944 B2 JP2803944 B2 JP 2803944B2
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- Laminated Bodies (AREA)
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- Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
- Thermal Insulation (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は耐圧性を有する断熱壁
に関し、詳しくは、温度差の非常に大きい断熱に有用な
耐圧性を有する断熱壁に関する。
に関し、詳しくは、温度差の非常に大きい断熱に有用な
耐圧性を有する断熱壁に関する。
【０００２】
【従来の技術】加熱炉や液化ガスタンクの断熱を行う断
熱壁として、これら容器を内外壁面で構成される二重壁
とし、内部空間に無機繊維質ボードを充填して0.1Torr
以下に真空化してなる断熱壁や、高温に接する壁面内面
にアルミニウム箔などを積層し、低温に接する壁面との
間の空間を真空化してなる、いわゆるスーパーインシュ
レーションなどの断熱壁が知られている。
熱壁として、これら容器を内外壁面で構成される二重壁
とし、内部空間に無機繊維質ボードを充填して0.1Torr
以下に真空化してなる断熱壁や、高温に接する壁面内面
にアルミニウム箔などを積層し、低温に接する壁面との
間の空間を真空化してなる、いわゆるスーパーインシュ
レーションなどの断熱壁が知られている。
【０００３】
【従来の技術の問題点】ところで、前者の無機繊維質ボ
ードを充填してなる断熱壁は、固体伝熱と輻射伝熱の総
和として得られる全伝熱量の内、輻射伝熱量が50％近く
を占め、断熱性能を向上させるには輻射伝熱量を低下さ
せる必要がある。また、後者のスーパーインシュレーシ
ョンによる断熱壁は、アルミニウム箔と真空空間との相
乗効果により輻射伝熱量が少なく、前者より有利な断熱
効果が得られるが、内外壁面間には真空空間が存在する
ので、球形あるいは円筒型容器の場合は実施できても、
例えば平面状の断熱壁を有する方形の断熱容器の場合断
熱壁の耐圧性が得られず実施ができない問題があった。
ードを充填してなる断熱壁は、固体伝熱と輻射伝熱の総
和として得られる全伝熱量の内、輻射伝熱量が50％近く
を占め、断熱性能を向上させるには輻射伝熱量を低下さ
せる必要がある。また、後者のスーパーインシュレーシ
ョンによる断熱壁は、アルミニウム箔と真空空間との相
乗効果により輻射伝熱量が少なく、前者より有利な断熱
効果が得られるが、内外壁面間には真空空間が存在する
ので、球形あるいは円筒型容器の場合は実施できても、
例えば平面状の断熱壁を有する方形の断熱容器の場合断
熱壁の耐圧性が得られず実施ができない問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記問題
点に鑑み、断熱容器の形状に係わりなく、充分な耐圧性
を有しかつ断熱効果に優れる断熱壁を提供することを目
的としてなされたものである。
点に鑑み、断熱容器の形状に係わりなく、充分な耐圧性
を有しかつ断熱効果に優れる断熱壁を提供することを目
的としてなされたものである。
【０００５】即ち、この発明の耐圧性を有する断熱壁
は、内外壁面１Ａ、１Ｂで挟まれる空間を真空密封して
なる断熱壁において、高温に接する壁面１Ａ内面にはア
ルミニウム箔２Ａと、厚さ0.5〜0.74mmの無機繊維紙２
Ｂとの積層体２が積層され、該積層体２と低温に接する
壁面１Ｂとの間には真空に対する大気圧に耐圧できる密
度にまで圧密した無機繊維ボード３が充填されてなるこ
とを特徴とするものである。
は、内外壁面１Ａ、１Ｂで挟まれる空間を真空密封して
なる断熱壁において、高温に接する壁面１Ａ内面にはア
ルミニウム箔２Ａと、厚さ0.5〜0.74mmの無機繊維紙２
Ｂとの積層体２が積層され、該積層体２と低温に接する
壁面１Ｂとの間には真空に対する大気圧に耐圧できる密
度にまで圧密した無機繊維ボード３が充填されてなるこ
とを特徴とするものである。
【０００６】
【作用】この発明において、断熱壁は内外壁面１Ａ、１
Ｂより構成され、その間の空間は密閉空間とされかつ真
空化される。このような断熱壁において高温側壁面１Ａ
の内面に接してアルミニウム箔２Ａと薄い無機繊維紙２
Ｂとの積層体が積層されているため、高温側の熱はこの
部分で反射されて輻射熱による放熱を防止する。なお、
上記において、薄い無機繊維紙２Ｂの厚さは、0.5〜0.7
4mmとされ、セラミック繊維紙が使用される。一方、こ
の積層体２と低温に接する壁面１Ｂとの間には真空に対
する大気圧に耐圧できる密度にまで圧密した無機繊維ボ
ード３が充填されているため、極めて低い伝熱性を維持
すると共に大気圧に対する耐圧性を発揮する。従って、
平面状態の断熱壁であっても、いわゆるスーパーインシ
ュレーションに匹敵する断熱効果を発揮する。
Ｂより構成され、その間の空間は密閉空間とされかつ真
空化される。このような断熱壁において高温側壁面１Ａ
の内面に接してアルミニウム箔２Ａと薄い無機繊維紙２
Ｂとの積層体が積層されているため、高温側の熱はこの
部分で反射されて輻射熱による放熱を防止する。なお、
上記において、薄い無機繊維紙２Ｂの厚さは、0.5〜0.7
4mmとされ、セラミック繊維紙が使用される。一方、こ
の積層体２と低温に接する壁面１Ｂとの間には真空に対
する大気圧に耐圧できる密度にまで圧密した無機繊維ボ
ード３が充填されているため、極めて低い伝熱性を維持
すると共に大気圧に対する耐圧性を発揮する。従って、
平面状態の断熱壁であっても、いわゆるスーパーインシ
ュレーションに匹敵する断熱効果を発揮する。
【０００７】上記において、積層体２の厚さを断熱壁１
全体の50％以下とすると、積層体２自体の輻射伝熱が有
効に防止でき、また無機繊維ボード３をロックウール製
とし、密度が0.4 〜0.7g/cm3に圧密すると、この密度
近辺が最も断熱性に優れるため、全体の断熱効果を著し
く向上させることができる。無機繊維ボードとしては、
上記ロックウールボードの他ガラス繊維ボードなども使
用できる。
全体の50％以下とすると、積層体２自体の輻射伝熱が有
効に防止でき、また無機繊維ボード３をロックウール製
とし、密度が0.4 〜0.7g/cm3に圧密すると、この密度
近辺が最も断熱性に優れるため、全体の断熱効果を著し
く向上させることができる。無機繊維ボードとしては、
上記ロックウールボードの他ガラス繊維ボードなども使
用できる。
【０００８】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。 （実施例１）図１に示すように、30mmの平行間隔を隔て
ステンレス壁面を内外面１Ａ１Ｂとする断熱壁１を用意
し、一方の壁面１Ａ内面に、厚さ10μ、放射率0.03のア
ルミニウム箔２Ａと、厚さ0.5mm のセラミック繊維紙２
Ｂとをそれぞれ交互に20枚積層した厚さ10mmの積層体２
を積層し、この積層体２と他方の壁面１Ｂとの厚さ20mm
の空間に、予め有機バインダーを含浸させて圧縮成形し
密度を0.5g/cm3まで高めた厚さ20mmのロックウールボー
ド３を挿入し、周囲を密閉した後内部を0.1Torr 以下に
真空化して断熱壁１を得た。
ステンレス壁面を内外面１Ａ１Ｂとする断熱壁１を用意
し、一方の壁面１Ａ内面に、厚さ10μ、放射率0.03のア
ルミニウム箔２Ａと、厚さ0.5mm のセラミック繊維紙２
Ｂとをそれぞれ交互に20枚積層した厚さ10mmの積層体２
を積層し、この積層体２と他方の壁面１Ｂとの厚さ20mm
の空間に、予め有機バインダーを含浸させて圧縮成形し
密度を0.5g/cm3まで高めた厚さ20mmのロックウールボー
ド３を挿入し、周囲を密閉した後内部を0.1Torr 以下に
真空化して断熱壁１を得た。
【０００９】（実施例２） 実施例１における積層体２を、厚さ10μ、放射率0.03の
アルミニウム箔２Ａと、厚さ0.74mm のセラミック繊維
紙２Ｂとをそれぞれ交互に20枚積層して厚さ15mmとし、
一方ロックウールボード３の厚さを15mmとした他は実施
例１と同様にして断熱壁１を得た。
アルミニウム箔２Ａと、厚さ0.74mm のセラミック繊維
紙２Ｂとをそれぞれ交互に20枚積層して厚さ15mmとし、
一方ロックウールボード３の厚さを15mmとした他は実施
例１と同様にして断熱壁１を得た。
【００１０】（実施例３）実施例１におけるロックウー
ルボード３の圧密条件を変え、密度が 0.1〜0.8g/cm3の
ものを使用した他は、実施例１と同様にして断熱壁１を
得た。
ルボード３の圧密条件を変え、密度が 0.1〜0.8g/cm3の
ものを使用した他は、実施例１と同様にして断熱壁１を
得た。
【００１１】（比較例１）図２に示すように実施例１に
おける積層体２を使用することなく、内外壁面１Ａ、１
Ｂ間に、密度を0.5g/cm3まで高めた厚さ30mmのロックウ
ールボード３を挿入した他は実施例１と同様にして断熱
壁１を得た。
おける積層体２を使用することなく、内外壁面１Ａ、１
Ｂ間に、密度を0.5g/cm3まで高めた厚さ30mmのロックウ
ールボード３を挿入した他は実施例１と同様にして断熱
壁１を得た。
【００１２】（比較例２）いわゆるスーパーインシュレ
ーション方式の球形断熱容器を用意した。
ーション方式の球形断熱容器を用意した。
【００１３】まず実施例１、２と比較例１、２について
真空排気後の容器の変形量と、高温側400 ℃、低温側20
℃の条件で熱伝導率を測定したところ表１の結果となっ
た。
真空排気後の容器の変形量と、高温側400 ℃、低温側20
℃の条件で熱伝導率を測定したところ表１の結果となっ
た。
【００１４】
【表１】
【００１５】表１より明らかなように、この発明の実施
例は、スーパーインシュレーションの断熱壁に匹敵する
断熱効果が得られるのが確認され、かつ真空無機質断熱
材充填方式の断熱壁に匹敵する少ない変形量にできるこ
とが確認された。
例は、スーパーインシュレーションの断熱壁に匹敵する
断熱効果が得られるのが確認され、かつ真空無機質断熱
材充填方式の断熱壁に匹敵する少ない変形量にできるこ
とが確認された。
【００１６】なお、実施例１と比較例１について断熱壁
１内の温度を測定したところ、図３のように、高温側温
度Ｔ1 に対し、実施例は積層体２部分でＴ2 、低温側壁
面１Ｂ側でＴ3 であったのに対し、比較例１は、高温側
温度Ｔ1 に対し実施例の積層体２に相当する位置ではＴ
2'と実施例に対しΔＴ高い温度となり、低温側壁面１Ｂ
側でＴ3'とΔＴ高い温度となった。これより積層体２に
よる熱反射効果と、熱伝導率の温度依存性を有するロッ
クウールボード３の平均温度（（T2＋T3）／２）が低く
なることによりロックウールボード３の熱伝導率が小さ
くなる相乗効果が確認された。
１内の温度を測定したところ、図３のように、高温側温
度Ｔ1 に対し、実施例は積層体２部分でＴ2 、低温側壁
面１Ｂ側でＴ3 であったのに対し、比較例１は、高温側
温度Ｔ1 に対し実施例の積層体２に相当する位置ではＴ
2'と実施例に対しΔＴ高い温度となり、低温側壁面１Ｂ
側でＴ3'とΔＴ高い温度となった。これより積層体２に
よる熱反射効果と、熱伝導率の温度依存性を有するロッ
クウールボード３の平均温度（（T2＋T3）／２）が低く
なることによりロックウールボード３の熱伝導率が小さ
くなる相乗効果が確認された。
【００１７】次に実施例３についてロックウールボード
３の圧密条件と断熱効果との相関を試験したところ、図
４に示す通りとなり、密度が 0.4〜0.7g/cm3に圧密する
と良い断熱効果が得られることが判明した。
３の圧密条件と断熱効果との相関を試験したところ、図
４に示す通りとなり、密度が 0.4〜0.7g/cm3に圧密する
と良い断熱効果が得られることが判明した。
【００１８】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、積層体
２の熱反射効果により無機繊維ボード３への伝熱が防止
され、従って無機繊維ボード３の輻射伝熱が非常に少な
くなり、全体として断熱性に優れかつ耐圧性にも優れる
断熱壁とすることができるのである。
２の熱反射効果により無機繊維ボード３への伝熱が防止
され、従って無機繊維ボード３の輻射伝熱が非常に少な
くなり、全体として断熱性に優れかつ耐圧性にも優れる
断熱壁とすることができるのである。
【図１】この発明の実施例の断面図である。
【図２】比較例１の断面図である。
【図３】実施例１と比較例１の断熱状態を示すグラフで
ある。
ある。
【図４】実施例３の無機繊維ボードの圧密度と断熱効果
の相関を示すグラフである。
の相関を示すグラフである。
１ 断熱壁 １Ａ 高温に接する壁面 １Ｂ 低温に接する壁面 ２ 積層体 ２Ａ アルミニウム箔 ２Ｂ 薄い無機繊維紙 ３ 無機繊維ボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平５−106782（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−225791（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−99597（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−22336（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−64232（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F16L 59/00 - 59/16 F17C 1/00 - 1/16 F17C 5/00 - 5/06 F17C 7/00 - 7/04,11/00 B32B 1/00 - 35/00 E04B 1/74 - 1/99
Claims (1)
- 【請求項１】内外壁面１Ａ、１Ｂで挟まれる空間を真空
密封してなる断熱壁において、高温に接する壁面１Ａ内
面にはアルミニウム箔２Ａと、厚さ0.5〜0.74mmの無機
繊維紙２Ｂとの積層体２が積層され、該積層体２と低温
に接する壁面１Ｂとの間には真空に対する大気圧に耐圧
できる密度にまで圧密した無機繊維ボード３が充填され
てなることを特徴とする耐圧性を有する断熱壁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4312980A JP2803944B2 (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 耐圧性を有する断熱壁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4312980A JP2803944B2 (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 耐圧性を有する断熱壁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06137486A JPH06137486A (ja) | 1994-05-17 |
| JP2803944B2 true JP2803944B2 (ja) | 1998-09-24 |
Family
ID=18035795
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4312980A Expired - Fee Related JP2803944B2 (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 耐圧性を有する断熱壁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2803944B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6634595B2 (ja) * | 2016-02-18 | 2020-01-22 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | 断熱材及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-10-27 JP JP4312980A patent/JP2803944B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06137486A (ja) | 1994-05-17 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |