以下、図1A〜図20Bを参照して本発明の実施形態に係る線条体取付装置について説明する。まず、本実施形態に係る線条体取付装置が適用されるロボットの構成について説明する。図1A〜図1Dは、本発明の実施形態に係る産業用ロボット100の構成を示す図である。とくに、図1Aはロボット100の正面図、図1Bはロボット100の右側面図(図1Aの矢視IB図)、図1Cはロボット100の左側面図(図1Aの矢視IC図)、図1Dはロボット100の背面図(図1Cの矢視ID図)である。
図1A〜図1Dに示すように、ロボット100は、ベース101と、鉛直方向に延在する軸線L1を中心にしてベース101の上方に旋回可能に設けられた旋回部102と、水平方向に延在する軸線L2を中心にして旋回部102に回転可能に支持された下部アーム103と、水平方向に延在する軸線L3を中心にして下部アーム103の先端部に回転可能に支持された上部アーム104と、上部アーム104の先端部に設けられた手首部105とを有する。手首部105には、作業内容に応じて種々のエンドエフェクタ130が取り付けられる。図1Bには、エンドエフェクタ130の一例を点線で示している。なお、図示は省略するが、分線盤120からエンドエフェクタ130までのケーブル及びケーブル配設装置、中継ボックス等を含めてエンドエフェクタ130と呼ぶ。
旋回部102には軸線L1に沿ってサーボモータ106が搭載され、旋回部102は、サーボモータ106の駆動によりベース101に対し旋回する。旋回部102には軸線L2に沿ってサーボモータ107が搭載され、下部アーム103は、サーボモータ107の駆動により旋回部102に対し前後方向に揺動する。上部アーム104の基端部には軸線L3に沿ってサーボモータ108が搭載され、上部アーム104は、サーボモータ108の駆動により下部アーム103に対し前後方向に揺動する。上部アーム104の基端部には複数(図では3個)のサーボモータ109が搭載され、手首部105は、これらサーボモータ109の駆動により動作する。サーボモータ106〜109はロボット駆動用モータである。
図1Bに示すように、ロボット100には、ベース101から旋回部102、下部アーム103および上部アーム104にかけて複数の線条体CA(以下、ケーブルとも呼ぶ)が束になって架設されている。線条体CAは、配線や配管等を総称したものであり、サーボモータ106〜109への動力線や各種信号線等の配線、液体や気体を供給する配管などを含む。線条体CAは、ロボット100の動作時に過度の張力が作用しないように、ベース101の取付部、旋回部102の取付部、下部アーム103の取付部、および上部アーム104の取付部等の各区間のロボット100の可動部において屈曲変形可能あるいは捩れ変形可能に架設されている。
すなわち、線条体CAは、ベース101の固定部111と、旋回部102の固定部112および固定部113と、上部アーム103の固定部114および固定部115と、下部アーム104の固定部116とにそれぞれ固定されている。ベース101と上部アーム104の基端部とにはそれぞれ分線盤110,120が設けられ、線条体CAの端部は、それぞれ分線盤110,120(図1A,図1D)もしくはサーボモータ106〜109に接続されている。
ベース101と旋回部102の間には、軸線L1に沿ってパイプ材119(パイプ部)が設けられている。線条体CAはパイプ材119の内部を挿通し、固定部111と固定部112の間が線条体CAの可動部121となっている。固定部113と固定部114の間、および固定部115と固定部116の間もそれぞれ線条体CAの可動部122,123となっている。一方、分線盤110と固定部111との間、固定部112と固定部113との間、固定部114と固定部115との間、および固定部116と分線盤120の間には、ロボット100の可動部が存在せず、これらの部位において線条体CAはそれぞれ非可動部124〜127となっている。線条体CAの一部は途中で分岐してサーボモータに接続されている。例えば、非可動部125において、サーボモータ106,107の動力線および信号線が分岐し、非可動部127において、サーボモータ108、109の動力線および信号線が分岐している。
ところで、このような複数の線条体CAは、ロボット駆動用サーボモータ106〜109に対応した動力線、信号線を含む複数の基本ケーブルCA1と、エンドエフェクタ駆動用の動力線、信号線を含む複数のオプションケーブルCA2とに大別できる。オプションケーブルCA2は、ロボット100の使用用途により適宜交換されるケーブルであり、エンドエフェクタ駆動用ケーブルだけでなく、FAネットワーク用ケーブル(CC−Linkケーブル、ディバイスネットケーブル、プロフィバスケーブル等)やチューブ等も含む。
基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2とを有するロボット100において、例えばロボット100の使用用途を変更するとき、基本ケーブルCA1をそのまま取り付けた状態で、オプションケーブルCA2のみを交換する場合がある。この場合、固定部111〜116で基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2を一体に固定していたのでは、ケーブル交換の際にオプションケーブルCA2だけでなく基本ケーブルCA1も取り外されるため、オプションケーブルCA2の交換に手間がかかる。一方、固定部111〜116で基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2を別々に固定していたのでは、ケーブルCA1,CA2の固定スペースが増大するだけでなく、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の両方を取り外す必要がある場合に、手間がかかる。そこで、本実施形態では、以下のような線条体取付装置1を用いて、線条体CAをロボット100に取り付ける。
線条体取付装置1は、可動部121〜123を挟んで配置される一対の固定部(111と112、113と114、115と116)にそれぞれ設けることができる。図2A,図2Bは、本実施形態に係る線条体取付装置1の概略構成を模式的に示す図であり、ロボット100の可動部における互いに異なった姿勢を示している。以下では、便宜上、軸線L0を中心にして回動可能なロボット100の構成部材を第1部材M1と第2部材M2と呼び、第1部材M1と第2部材M2にそれぞれ線条体取付装置1(後述の第1線条体取付装置1A,1C,1E、第2線条体取付装置1B,1D,F)が設けられるものとして説明する。図2A,図2Bでは、線条体CAの可動部をMPで表す。
図2A,図2Bに示すように、第1線条体取付装置1A,1C,1Eは、第1部材M1に着脱可能に取り付けられるベース部FP0と、ベース部FP0上で基本ケーブルCA1を固定する第1固定部FP1と、オプションケーブルCA2を固定する第2固定部FP2と、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の双方を固定する第3固定部FP3とを有する。第2線条体取付装置1B,1D,1Fも同様に、第2部材M2に着脱可能に取り付けられるベース部FP0と、ベース部FP0上で基本ケーブルCA1を固定する第1固定部FP1と、オプションケーブルCA2を固定する第2固定部FP2と、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の双方を固定する第3固定部FP3とを有する。
基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2は、ベース部FP0上に配置されている。第1固定部FP1、第2固定部FP2および第3固定部FP3は、それぞれベース部FP0に着脱可能に設けられている。第3固定部FP3は、第1固定部FP1と第2固定部FP2よりも軸線L0側に配置され、一対の第3固定部FP3の内側が線条体CAの可動部MPである。可動部MPは、場所によってケーブルカバー2(被覆部)で覆われている。
このように構成された線条体取付装置1においては、ベース部FP0から第1固定部FP1および第3固定部FP3を取り外すことで、第1部材M1および第2部材M2から基本ケーブルCA1を取り外すことができる。また、ベース部FP0から第2固定部FP2および第3固定部FP3を取り外すことで、第1部材M1および第2部材M2からオプションケーブルCA2を取り外すことができる。さらに、第1部材M1および第2部材M2からベース部FP0を取り外すことで、第1部材M1および第2部材M2から基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2を取り外すことができる。なお、ベース部FP0から第1固定部FP1、第2固定部FP2および第3固定部FP3を取り外すことによっても、第1部材M1および第2部材M2から基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2を取り外すことができる。
−第1の具体例−
以上の線条体取付装置1の構成をより具体的に説明する。まず、図1Bの固定部111に設けられる線条体取付装置1A(第1線条体取付装置)と、固定部112に設けられる線条体取付装置1B(第2線条体取付装置)の具体例について説明する。この線条体取付装置1A,1Bは、ロボット100のベース101と旋回部102の間の可動部121に適用される。すなわち、第1部材M1はベース101に、第2部材M2は旋回部102に相当する。
図3Aは、第1の具体例である線条体取付装置1A,1Bの構成を示す平面図であり、図3Bは、側面図(図3Aの矢視IIIB)図である。なお、以下では、便宜上、図3A,図3Bに示すように、前後方向(長さ方向)、左右方向(幅方向)、および上下方向(高さ方向)を定義し、この定義にしたがい各部の構成を説明する。前後方向は、ケーブルCAの長手方向に平行な方向であり、左右方向は、ベース部FP0の取付表面に平行かつケーブルCAの長手方向に垂直な方向であり、上下方向は、ベース部FP0の取付表面に垂直かつケーブルCAの長手方向に垂直な方向である。図3A,図3Bでは、第1部材M1、第2部材M2の図示を省略している。線条体CAはパイプ材119の内部を挿通するが、図3A,図3Bではパイプ材119の図示も省略している。
図3A,図3Bに示すように、線条体CAは前後方向に延在し、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2は、それぞれ上下方向および左右方向に2列ずつ並べて配置されている。すなわち、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2はそれぞれ4本であり、線条体CAは全体で8本である。図3Aにおいて、左右方向4列の線条体CAの位置を第1位置P1〜第4位置P4と定義すると、基本ケーブルCA1は、第1位置P1および第2位置P2にそれぞれ2本ずつ配置され、オプションケーブルCA2は、第3位置P3および第4位置P4にそれぞれ2本ずつ配置されている。
第1線条体取付装置1Aの第1固定部FP1および第2固定部FP2は、ベース部FP0の上方に左右方向に並設され、第1固定部FP1および第2固定部FP2の前方に第3固定部FP3が設けられている。第2線条体取付装置1Bの第1固定部FP1および第2固定部FP2は、ベース部FP0の上方に左右方向に並設され、第1固定部FP1および第2固定部FP2の後方に第3固定部FP3が設けられている。
第1線条体取付装置1Aのベース部FP0は、ベースプレート10を有する。第1線条体取付装置1Aの第1固定部FP1は、第1ブラケット11と左右一対の固定バンド15(151,152)とを有する。第1線条体取付装置1Aの第2固定部FP2は、第2ブラケット12と左右一対の固定バンド16(161,162)とを有する。第1線条体取付装置1Aの第3固定部FP3は、固定バンド17を有する。
第1線条体取付装置1Aと同様、第2線条体取付装置2Aのベース部FP0は、ベースプレート20を有する。第2線条体取付装置1Bの第1固定部FP1は、第1ブラケット21と左右一対の固定バンド25(251,252)とを有する。第2線条体取付装置1Bの第2固定部FP2は、第2ブラケット22と左右一対の固定バンド26(261,262)とを有する。第2線条体取付装置2Aの第3固定部FP3は、固定バンド27を有する。
図4は、第1線条体取付装置1Aの分解斜視図であり、図5は、第2線条体取付装置1Bの分解斜視図である。なお、図4、図5では、固定バンド15〜17,25〜27の図示を省略している。
図4に示すように、ベースプレート10は略矩形状の平板であり、その左右両端部には、ベースプレート10を第1部材M1に取り付けるための前後一対の貫通孔10aがそれぞれ開口されている。左右の貫通孔10aの後方には、ブラケット11,12の取付用の前後一対の螺子孔10bがそれぞれ開口されている。貫通孔10aの左右内側には、固定バンド17が挿通する左右一対の貫通孔10cが開口されている。貫通孔10cは、固定バンド17の幅(前後方向長さ)に対応し、前後方向に細長の長孔となっている。
第1ブラケット11は、前後方向長さが一定である矩形状の平板を所定部位で直角に折り曲げて形成されている。すなわち、第1ブラケット11は、上下方向に延在する左右一対の縦板部111,112と、縦板部111,112の上端部を接続する横板部113と、右側の縦板部112の下端から右方に延在するフランジ部114とを有する。なお、縦板部111,112と横板部113とフランジ部114の境界部を溶接等で接合して第1ブラケット11を構成することもできる。
横板部113には、固定バンド15が挿通する複数の貫通孔(3個)113aが、左右方向に離間して開口されている。左側の縦板部111には、固定バンド15が挿通する複数の貫通孔(2個)111aが、上下方向に離間して開口されている。フランジ部114には、ボルト18が挿通する複数の貫通孔(2個)114aが、ベースプレート10の右側の前後一対の螺子孔10bに対応して前後方向に離間して開口されている。
第2ブラケット12は、第1ブラケット11と前後方向長さが同一である矩形状の平板を所定部位で直角に折り曲げて形成されている。すなわち、第2ブラケット12は、上下方向に延在する縦板部121と、縦板部121の上端部から右方に延在する横板部122と、縦板部121の下端から左方に延在するフランジ部123とを有する。なお、縦板部121と横板部122とフランジ部123の境界部を溶接等で接合して第2ブラケット12を構成することもできる。
横板部122には、固定バンド16が挿通する複数の貫通孔(3個)122aが、左右方向に離間して開口されている。フランジ部123には、ボルト19が挿通する複数の貫通孔(2個)123aが、ベースプレート10の左側の前後一対の螺子孔10bに対応して前後方向に離間して開口されている。
ベースプレート10は、ベースプレート10の貫通孔10aに不図示のボルトを挿通し、第1部材M1に設けられた不図示のねじ孔に螺合することで、第1部材M1に取り付けられる。第1ブラケット11は、フランジ部114の貫通孔114aを挿通したボルト18をベースプレート10の螺子孔10bに螺合することで、ベースプレート10の上面に固定される。第2ブラケット12は、フランジ部123の貫通孔123aを挿通したボルト19をベースプレート10の螺子孔10bに螺合することで、ベースプレート10の上面に固定される。図3Aに示すように、第1ブラケット11と第2ブラケット12がベースプレート10に固定された状態では、両者は左右方向に互いに隣接して配置される。
第2線条体取付装置1Bは、線条体10の可動部MPの前後方向中心部を通り、かつ、左右方向に延在する仮想線Lc(図3A)に対し、第1線条体取付装置1Aと線対称に構成されている。したがって、第2線条体取付装置1Bの構成は、第1線条体取付装置1Aの構成と基本的には同一である。
すなわち、図5に示すように、略矩形状のベースプレート20の左右両側にそれぞれ貫通孔20aと螺子孔20bとが開口され、中央部に貫通孔20cが開口されている。第1ブラケット21は、左右一対の縦板部211,212と、縦板部211,212の上端部を接続する横板部213と、右側の縦板部212の下端から右方に延在するフランジ部214とを有する。横板部213には貫通孔213aが、左側の縦板部211には貫通孔211aが、フランジ部214には貫通孔214aがそれぞれ開口されている。
第2ブラケット22は、縦板部221と、縦板部221の上端部から右方に延在する横板部222と、縦板部221の下端から左方に延在するフランジ部223とを有する。横板部222には貫通孔222aが、フランジ部223には貫通孔223aがそれぞれ開口されている。
ベースプレート20は、貫通孔20aに不図示のボルトを挿通し、第2部材M2に設けられた不図示のねじ孔に螺合することで、第2部材M1に取り付けられる。第1ブラケット21は、フランジ部214の貫通孔214aを挿通したボルト28をベースプレート20の螺子孔20bに螺合することで、ベースプレート20の上面に固定される。第2ブラケット22は、フランジ部223の貫通孔223aを貫通したボルト29bベースプレート20の螺子孔20bに螺合することで、ベースプレート20の上面に固定される。図3Aに示すように、第1ブラケット21と第2ブラケット22がベースプレート20に固定された状態では、両者は左右方向に互いに隣接して配置される。
以上の第1線条体取付装置1Aのベースプレート10、第1ブラケット11および第2ブラケット12と、第2線条体取付装置1Bのベースプレート20、第1ブラケット21および第2ブラケット22とは、取付方向が異なるだけであり、互いに共通の部品を用いることができる。また、第1線条体取付装置1Aの固定バンド15〜17と第2線条体取付装置1Bの固定バンド25〜27も互いに共通の部品を用いることができる。したがって、部品点数を削減することができる。
なお、第1ブラケット11,21と第2ブラケット12,22をそれぞれベースプレート10,20に取り付けた状態において、第1ブラケット11,21の縦板部111,211は左右中央部に位置し、この縦板部111,211を基準として、第1ブラケット11,21と第2ブラケット12,22は互いに左右対称形状を呈する。したがって、第1ブラケット11,21と第2ブラケット12,22の左右の位置を入れ替えることもできる。
図6は、図3BのVI-VI線断面図であり、図7は、図3BのVII-VII線断面図である。図6に示すように、固定バンド17は、ベースプレート10の左右一対の貫通孔10cをそれぞれ挿通し、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の全体を包囲している。固定バンド17はこれらケーブルCA1,CA2に対して締め付け力を付与し、各ケーブルCA1,CA2を図示のような配列で、ベースプレート10の上面に固定する。
すなわち、基本ケーブルCA11,CA12が第1位置P1に、基本ケーブルCA13,CA14が第2位置P2に、オプションケーブルCA21,CA22が第3位置P3に、オプションケーブルCA23,CA24が第4位置P4に、それぞれ上下に隣接して固定される。なお、固定バンド17は、その一端部と他端部とを接続して締め付け力を付与するが、固定バンド17の端部の構成についての図示は省略している。固定バンド17の前後方向長さ(幅)は、固定バンド15,16の前後方向長さよりも長い。このため、第3固定部FP3では第1固定部FP1および第2固定部FP2よりも、線条体CAを強固に固定することができる。固定バンド17を幅広に構成する代わりに、固定バンド17の個数を増やすようにしてもよい。
図7に示すように、固定バンド151は、第1ブラケット11の上面の右側および左右中央の貫通孔113aをそれぞれ挿通し、基本ケーブルCA11とCA12を包囲している。また、固定バンド152は、第1ブラケット11の上面の左側および左右中央の貫通孔113aをそれぞれ挿通し、基本ケーブルCA13とCA14を包囲している。固定バンド151は、基本ケーブルCA11,CA12に対して締め付け力を付与し、これらを第1位置P1において第1ブラケット11の内側面に上下に隣接して固定する。固定バンド152は、基本ケーブルCA13,CA14に対して締め付け力を付与し、これらを第2位置P2において第1ブラケット11の内側面に上下に隣接して固定する。なお、固定バンド151,152は、その一端部と他端部とを接続して締め付け力を付与するが、固定バンド151,152の端部の構成についての図示は省略している。
固定バンド161は、第2ブラケット12の上面の右側および左右中央の貫通孔122aをそれぞれ挿通し、オプションケーブルCA21とCA22を包囲している。また、固定バンド162は、第2ブラケット12の上面の左側および左右中央の貫通孔122aをそれぞれ挿通し、オプションケーブルCA23とCA24を包囲している。固定バンド161は、オプションケーブルCA21,CA22に対して締め付け力を付与し、これらを第3位置P3において第2ブラケット12の内側面に上下に隣接して固定する。固定バンド162は、オプションケーブルCA23,CA24に対して締め付け力を付与し、これらを第4位置P4において第2ブラケット12の内側面に上下に隣接して固定する。なお、固定バンド161,162は、その一端部と他端部とを接続して締め付け力を付与するが、固定バンド161,162の端部の構成についての図示は省略している。
なお、第2線条体取付装置1Bによる基本ケーブルCA1およびオプションケーブルCA2の固定の態様は、図6、図7に示したものと同様である。したがって、この点についての図示は省略する。
第1の具体例である線条体取付装置1A,1Bにより線条体CAをロボット100(第1部材M1、第2部材M2)に取り付けおよび取り外す場合の手順について説明する。まず、図示しないボルトを用いて、ベースプレート10,20をそれぞれ第1部材M1(ベース101)および第2部材M2(旋回部102)に取り付ける。次に、基本ケーブルCA1を固定バンド15,25により第1ブラケット11,21にそれぞれ固定するとともに、オプションケーブルCA2を固定バンド16,26により第2ブラケット12,22にそれぞれ固定する。
この際、基本ケーブルCA1およびオプションケーブルCA2には、固定バンド15,25および固定バンド12,22による固定位置に予めマーキングが施されており、マーキング位置と固定位置とが合わされる。マーキング方法としては、筆記具で線条体CAに印を付ける、あるいは線条体CAにテープを巻くなどの方法がある。
次に、第1ブラケット11,21をそれぞれボルト18,28によりベースプレート10,20に固定するとともに、第2ブラケット12,22をそれぞれボルト19,29によりベースプレート10,20に固定する。これにより基本ケーブルCA1は、第1固定部FP1により第1位置P1および第2位置P2に位置決めして固定され、オプションケーブルCA2は、第2固定部FP2により第3位置P3および第4位置P4に位置決めして固定される。
最後に、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の全体を、固定バンド17,27によりそれぞれベースプレート10,20に固定する。この場合、予め第1固定部FP1により基本ケーブルCA1が、第2固定部FP2によりオプションケーブルCA2がそれぞれ位置決めして固定され、各ケーブルCA1,CA2は、配列を変えずにそのままベースプレート10,20上を延在する。このため、第3固定部FP3において各ケーブルCA1,CA2の位置を定める必要がなく、固定バンド17,27の取付が容易である。なお、ベースプレート10,20をそれぞれ第1部材M1(ベース101)および第2部材M2(旋回部102)に取り付ける作業を、最初ではなく最後に行ってもよい。以上で、線条体CAの取付が完了する。
この状態でロボット100が動作すると、線条体CAは可動部MP(図3A)で可動する。この場合、可動部MPの両側の固定バンド17,27は幅広に形成されているため、線条体CAの締め付け力が強く、線条体CAの位置がずれることなく線条体CAを安定的に固定できる。線条体CAはブラケット11,12,21,22の内側に配置されるため、第1固定部FP1および第2固定部FP2における線条体CAの損傷を防ぐことができる。
ロボット100の使用用途の変更等によりロボット100からオプションケーブルCA2(既存ケーブル)を取り外し、別のオプションケーブルCA2(代替ケーブル)を取り付ける場合は、まず、ベースプレート10,20から固定バンド17,27を取り外す。次いで、ボルト19,29を緩め、既存ケーブルCA2と一体にベースプレート10,20から第2ブラケット12,22を取り外す。さらに、固定バンド16,26を一旦取り外して第2ブラケット12,22から既存ケーブルCA2を取り外した後、固定バンド16,26により第2ブラケット12,22に代替ケーブルCA2を固定する。なお、予め、代替の第2ブラケット12,22に代替ケーブルCA2を固定したものを準備しておけば、ケーブルCAのマーキング位置と固定位置を合わせる作業や、固定バンド16,26を一旦取り外して第2ブラケット12,22から既存ケーブルCA2を取り外した後、固定バンド16,26により第2ブラケット12,22に代替ケーブルCA2を固定する作業を省略することができるため、交換時間を短縮することができる。
最後に、第2ブラケット12,22をベース部材10,20に固定した後、ケーブル全体を固定バンド17,27によりベースプレート10,20に固定する。これによりオプションケーブルCA2の着脱の際に、基本ケーブルCA1をロボット100から取り外す必要がないため、オプションケーブルCA2の交換等が容易である。オプションケーブルCA2をロボット100に取り付けた状態で、基本ケーブルCA1のみを着脱することもできる。この場合は、上述したのとは反対に、第2ブラケット12,22をベースプレート10,20に取り付けたまま、第1ブラケット11,21をベースプレート10,20から着脱すればよい。
基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の双方をロボット100から取り外す場合は、ベースプレート固定用のボルトを緩め、第1部材M1および第2部材M2からベースプレート10,20と一体にケーブル全体を取り外す。したがって、固定バンド15〜17,25〜27を取り外すことなく、ケーブル全体を容易に取り外すことができる。その後、再び、ケーブル全体をロボット100に取り付ける場合、第1部材M1および第2部材M2にベースプレート10,20を取り付けるだけでよく、ケーブル全体の取付も容易である。
第1の具体例である線条体取付装置1A,1Bでは、線条体CAの配置を変更せずに、線条体CAの固定パターンを変更することもできる。例えば、オプションケーブルCA2の一部を基本ケーブルCA1として第1固定部FP1に固定することができる。このような固定パターンが変更される線条体CAを、ここでは組替ケーブルCA3と呼ぶ。組替ケーブルCA3は、ロボット100の使用用途が変更された場合においても、変更前後にて共通して使用することができるオプションケーブルCA2等である。例えば、FAネットワーク用ケーブル(CC−Linkケーブル、ディバイスネットケーブル、プロフィバスケーブル等)は、使用環境に応じて共通して使用できる場合がある。このような場合、オプションケーブルCA2から基本ケーブルCA1への組替を行うことで、使用用途の変更の際に、交換するケーブル本数を最小化することができる。以下、図7の第3位置P3に配置されたオプションケーブルCA21,CA22を、組替ケーブルCA3(CA31,CA32)として、第1固定部FP1に固定する場合について説明する。
図8は、第1線条体取付装置1Aにより組替ケーブルCA3の固定パターンを変更した例を示す図である。なお、他のケーブルCA11,CA12,CA13,CA14,CA23,CA24の固定パターンは、図7と同一である。図示は省略するが、第2線条体取付装置1Bにおいても、図8と同様に組替ケーブルCA3の固定パターンが変更されている。
図8に示すように、固定バンド161は、第1ブラケット11の右側の縦板部111における上下一対の貫通孔111aをそれぞれ挿通し、組替ケーブルCA31とCA32を包囲している。固定バンド161は、組替ケーブルCA31,CA32に対して締め付け力を付与し、これらを第3位置P3にて、第2ブラケット12の内側空間の第1ブラケット11の外側面に上下に隣接して固定する。これにより組替ケーブルCA31,CA32を基本ケーブルCA1として構成することができる。
この状態で、オプションケーブルCA23,CA24を交換する場合、ベースプレート10から第2ブラケット12を取り外す。このとき、組替ケーブルCA31,CA32は基本ケーブルCA1として第3位置P3に取り付けられたままであり、オプションケーブルCA23,CA24のみを第2ブラケット12と一体にロボット100から取り外すことができる。
なお、図7に示すようにオプションケーブルCA21,CA22を第2ブラケット12に固定した状態で、基本ケーブルCA13,CA14を組替ケーブルCA31,CA32としてオプションケーブルCA2に組替えることもできる。この場合には、第1ブラケット11と第2ブラケット12の左右の取付位置を入れ替えた後、第1ブラケット11の上面にオプションケーブルCA21,CA22,CA23,CA24を固定し、第1ブラケット11の右側面に組替ケーブルCA31,CA32(基本ケーブルCA13,CA14)を固定する。また、第2ブラケット12の上面に基本ケーブルCA11,CA12を固定する。これにより、基本ケーブルCA11,CA12をロボット100に取り付けたまま、オプションケーブルCA21,CA22,CA23,CA24と組替ケーブルCA31,CA32をロボット100から取り外すことができる。
第1の具体例である線条体取付装置1A,1Bによれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)線条体取付装置1A,1Bは、ロボット100の第1部材M1および第2部材M2にそれぞれ着脱可能に取り付けられるベース部FP0と、ベース部FP0に取り付けられ、基本ケーブルCA1を固定する第1固定部FP1と、ベース部FP0に取り付けられ、オプションケーブルCA2を固定する第2固定部FP2とを有し、第2固定部FP2を、基本ケーブルCA1が第1固定部FP1により固定された状態で、ベース部FP0から取り外し可能に設けるようにした。これにより、基本ケーブルCA1をロボット100に取り付けたままオプションケーブルCA2のみを取り外すことができる。したがって、ロボット100の使用用途変更等に伴うオプションケーブルCA2の交換を容易に行うことができる。また、ベース部FP0をロボット100から取り外せば、ケーブル全体を併せて取り外すことができ、ケーブル全体の取り外しも容易である。
(2)第1固定部FP1は、ベースプレート10,20に着脱可能に取り付けられる第1ブラケット11,21と、基本ケーブルCA1を第1ブラケット11,21に固定する固定バンド15,25とを有し、第2固定部FP2は、ベースプレート10,20に着脱可能に取り付けられる第2ブラケット12,22と、オプションケーブルCA2を第2ブラケット12,22に固定する固定バンド16,26とを有する。そして、第1ブラケット11,21がベースプレート10,20に取り付けられた状態で、第2ブラケット12,22をオプションケーブルCA2と一体にベースプレート10,20に着脱可能に設け、第2ブラケット12,22がベースプレート10,20に取り付けられた状態で、第1ブラケット11,21を基本ケーブルCA1と一体にベースプレート10,20に着脱可能に設けるようにした。
これにより、第2ブラケット12,22の着脱によって、固定バンド16,26で第2ブラケット12,22に複数のオプションケーブルCA2を固定したまま、これらオプションケーブルCA2をロボット100から容易に取り外すことができる。また、第1ブラケット11,21の着脱によって、固定バンド15,25で第1ブラケット11,21に複数の基本ケーブルCA1を固定したまま、これら基本ケーブルCA1をロボット100から容易に取り外すことができる。したがって、複数の基本ケーブルCA1およびオプションケーブルCA2を、ロボット100の元の位置(第1位置P1〜第4位置P4)に容易に取り付けることができる。
(3)第1ブラケット11,21と第2ブラケット12,22を、線条体CAの長手方向に対し垂直な方向(左右方向)に互いに隣接して配置するようにしたので、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2を並べて配置することができ、線条体CAの設置スペースを低減できる。
(4)第1ブラケット11と第2ブラケット12の前方、および第1ブラケット21と第2ブラケット22の後方であり、かつブラケット11,12,21,22の近傍にそれぞれ第3固定部FP3を設け、これら第3固定部FP3で基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の双方をベース部FP0に固定するようにした。これによりベース部FP0に線条体CAを強固に固定することができ、ロボット100の動作時における線条体CAの可動部MPでのスムーズな動きが可能となる。また、線条体CAは第1固定部FP1と第2固定部FP2とで位置決めされるため、第3固定部FP3での線条体CAの固定作業が容易である。
(5)線条体CAが、第1固定部FP1および第2固定部FP2のいずれか一方に固定される組替ケーブルCA3を含み、この組替ケーブルCA3を基本ケーブルCA1の一部として第1固定部FP1により所定位置(第3位置P3)に固定可能とし、その一方で、オプションケーブルCA2の一部として第2固定部FP2により同一の所定位置(第3位置P3)に固定可能とした。これにより組替ケーブルCA3の固定パターンが変更された場合であっても、組替ケーブルCA3は同一位置(第3位置P3)に配置されるため、線条体取付装置1A,1Bを小型化することができる。
すなわち、例えば組替ケーブルCA3の取付により基本ケーブルCA1の数が4本から6本に増加する場合を考慮して、第1ブラケット11,21の上面に6本の基本ケーブルCA1に対応した取付部位を設けると、その分だけ第1ブラケット11,21が大型化し、線条体取付装置も大型化する。これに対し、本実施形態では、基本ケーブルCA1の数が増加するとその分だけオプションケーブルCA2の数が減少するものとして、オプションケーブルCA2の設置スペースと基本ケーブルCA1の設置スペースを兼用するようにした。このため、線条体取付装置1A,1Bを大型化することなく、効率よくケーブルCA1,CA2を配置することができる。
(6)ベース101に対する旋回部102の回転中心である軸線L1に沿ってパイプ材119(パイプ部)を配置し、パイプ材119の内部に線条体CAを挿通させるようにしたので、線条体CAの取り回しが容易である。
−第2の具体例−
次に、図1Bの固定部113,114に設けられる線条体取付装置1C,1Dの具体例について説明する。この線条体取付装置1C,1Dは、ロボット100の旋回部102と下部アーム103の間の可動部122に適用される。すなわち、第1部材M1は旋回部102に、第2部材M2は下部アーム103に相当する。
図9Aは、第2の具体例である線条体取付装置1C,1Dの構成を示す平面図であり、図9Bは、側面図(図9Aの矢視IXB図)、図9Cは、裏面図(図9Bの矢視IXC図)である。なお、以下では、第1の具体例と同様、図9A〜図9Cに示すように、前後方向(長さ方向)、左右方向(幅方向)、および上下方向(高さ方向)を定義し、この定義にしたがい各部の構成を説明する。
第2の具体例では、線条体CAが左右方向に5列かつ上下方向に2列配列されており、線条体CAは、合計10本のケーブル(基本ケーブルCA1、オプションケーブルCA2)よりなる。図9Aにおいて、左右方向5列の線条体CAの位置を第1位置P1〜第5位置P5と定義すると、基本ケーブルCA1は、第1位置P1および第5位置P5にそれぞれ2本ずつ配置され、オプションケーブルCA2は、第2位置P2、第3位置P3および第4位置P4にそれぞれ2本ずつ配置されている(図12参照)。
図9A〜図9Cに示すように、第1線条体取付装置1Cのベース部FP0は、ベースブラケット30を有する。第1線条体取付装置1Cの第1固定部FP1は、固定バンド35(351,352)を有する。第1線条体取付装置1Cの第2固定部FP2は、支持プレート31と固定バンド36(361,362,363)とを有する。第1線条体取付装置1Cの第3固定部FP3は、固定カバー37を有する。
第1線条体取付装置1Cと同様、第2線条体取付装置1Dのベース部FP0は、ベースブラケット40を有する。第2線条体1Dの第1固定部FP1は、固定バンド45(451,452)を有する。第2線条体取付装置1Dの第2固定部FP2は、支持プレート41と固定バンド46(461,462,463)とを有する。第2線条体取付装置1Dの第3固定部FP3は、固定カバー47を有する。第1線条体取付装置1Cと第2線条体取付装置1Dの固定カバー37,47の間には、線条体CAの可動部MPの全体を覆うようにケーブルカバー2が設けられている。
図10は、第1線条体取付装置1Cの分解斜視図であり、図11は、第2線条体取付装置1Dの分解斜視図である。なお、図10、図11では、固定バンド35、36,45,46の図示を省略している。
図10に示すように、第1線条体取付装置1Cのベースブラケット30は、左右方向の幅が一定の平板を略U字形状に折り曲げて形成され、前後方向に延在する第1面部301と、第1面部301の前端から下方に延在する第2面部302と、第2面部302の下端から後方かつ下方に斜めに延在する第3面部303と、第3面部303の後端から第1面部301と平行に後方に延在する第4面部304とを有する。第1面部301の下面は、第1部材M1に取り付けられる取付面を構成し、第3面部303の下面および第4面部304の下面は、線条体CAが載置される載置面を構成する。
第1面部301には、ベーブブラケット30を第1部材M1に取り付けるための貫通孔301aが開口されている。第3面部303の後端部には、固定バンド35が挿通する複数(6個)の貫通孔303aが左右方向等間隔に開口されている。貫通孔303aの前方には、固定カバー37を取り付けるためのねじ孔303bが左右両端部に設けられている。第4面部304の後端面には、矩形状の切り欠き304aが形成され、切り欠き304aの左右両側に、支持プレート31を取り付けるためのねじ孔304bが設けられている。
支持プレート31は、左右方向に細長の略矩形状の平板である。支持プレート31の左右両端部には、ボルト38が挿通する一対の貫通孔31bが開口されている。貫通孔31bの左右内側には、固定バンド36が挿通する複数(4個)の貫通孔31aが左右方向等間隔に開口されている。支持プレート31は、貫通孔31bを挿通したボルト38をねじ孔304bに螺合することで、ベースブラケット30に取り付けられる。支持プレート31が取り付けられた状態では、全ての貫通孔31aが切り欠き304aの内側に位置する。
固定カバー37は、平板を断面U字形状に折り曲げて形成され、左右一対の縦板部371と、縦板部371の一端部同士を接続する横板部372と、縦板部371の他端部から左右方向外側に延在するフランジ部373とを有する。固定カバー37の内側には収縮可能な弾力性を有する弾性部材34が装着され、弾性部材34により線条体CAをベースブラケット30側に押し付け可能となっている。弾性部材34としては、例えばスポンジを用いることができる。フランジ部373には、貫通孔373aが形成されている。固定カバー37は、貫通孔373aを挿通したボルト39をねじ孔303bに螺合することで、ベースブラケット30に取り付けられる。
図11に示すように、第2線条体取付装置1Dのベースブラケット40は、左右方向の幅が一定の平板を折り曲げて形成され、前後方向に延在する第1面部401と、第1面部401の前端部から上方に傾斜して延在する第2面部402と、第1面部401の後端部から下方に延在する第3面部403とを有する。第1面部401の上面および第2面部の上面は、線条体CAが載置される載置面を構成し、第2面部の下面は第2部材M2に取り付けられる取付面を構成する。
第1面部401には、固定カバー47を取り付けるためのねじ孔401aが左右両側に開口されている。第2面部402の前端面には、矩形状の切り欠き402aが形成され、切り欠き402aの左右両側に、支持プレート41を取り付けるためのねじ孔402bが設けられている。切り欠き402aの後方には、固定バンド45が挿通する複数(6個)の貫通孔402cが左右方向等間隔に開口されている。貫通孔402cの左右両側には、ベースブラケット40を第2部材M2に取り付けるための貫通孔402dが開口されている。
支持プレート41には、ボルト48が挿通する一対の貫通孔41bが開口されている。貫通孔41bの左右内側には、固定バンド46が挿通する複数(4個)の貫通孔41aが左右方向等間隔に開口されている。支持プレート41は、貫通孔41bを挿通したボルト48をねじ孔402bに螺合することで、ベースブラケット40に取り付けられる。支持プレート41が取り付けられた状態では、全ての貫通孔41aが切り欠き402aの内側に位置する。
固定カバー47は、左右一対の縦板部471と、縦板部471の一端部同士を接続する横板部472と、縦板部471の他端部から左右方向外側に延在するフランジ部473とを有する。固定カバー47の内側には収縮可能な弾力性を有する弾性部材44が装着され、弾性部材44により線条体CAをベースブラケット40側に押し付け可能となっている。フランジ部473には、貫通孔473aが形成されている。固定カバー47は、貫通孔473aを挿通したボルト49をねじ孔401aに螺合することで、ベースブラケット40に取り付けられる。
第1線条体取付装置1Cのベースブラケット30と第2線条体取付装置1Dのベースブラケット40は、被取付部材である第1部材M1および第2部材M2の形状等に応じて構成され、これらは互いに異なる形状を呈する。これに対し、第1線条体取付装置1Cの支持プレート31および固定カバー37と、第2線条体取付装置1Dの支持プレート41および固定カバー47とは、互いに等しく構成されている。また、第1線条体取付装置1Cの固定バンド35,36と第2線条体取付装置1Dの固定バンド45,46も互いに等しく構成されている。これにより互いに共通の部品を用いることができ、部品点数を削減することができる。
図12は、第2線条体取付装置1Dの第1固定部FP1による線条体CAの固定状態を示す図9CのXII-XII線断面図であり、図13は、第2線条体取付装置1Dの第2固定部FP2による線条体CAの固定状態を示す図9CのXIII-XIII線断面図である。なお、第1線条体取付装置1Cにおいても、図12,図13と同様に線条体CAが固定されるため、この点についての図示は省略する。
図12に示すように、固定バンド451は、ベースブラケット40の右側2箇所の貫通孔402cをそれぞれ挿通し、基本ケーブルCA11,CA12を包囲している。固定バンド452は、ベースブラケット40の左側2箇所の貫通孔402cをそれぞれ挿通し、基本ケーブルCA13,CA14を包囲している。各固定バンド451,452は基本ケーブルCA1(CA11,CA12,CA13,CA14)に対して締め付け力を付与し、これにより基本ケーブルCA1がベーブブラケット上の第1位置P1および第5位置P5に固定される。
図13に示すように、固定バンド461は、支持プレート41の右側2箇所の貫通孔41aをそれぞれ挿通し、オプションケーブルCA21,CA22を包囲している。固定バンド462は、支持プレート41の左右中央の2箇所の貫通孔41aをそれぞれ挿通し、オプションケーブルCA23,CA24を包囲している。固定バンド463は、支持プレート41の左側2箇所の貫通孔41aをそれぞれ挿通し、オプションケーブルCA25,CA26を包囲している。各固定バンド451〜453はオプションケーブルCA2(CA21,CA22,CA23,CA24,CA25,CA26)に対して締め付け力を付与し、これによりオプションケーブルCA2がベーブブラケット上の第2位置P2、第3位置P3および第4位置P4に固定される。
オプションケーブルCA2が固定された状態では、固定バンド451〜453の下端部がベースブラケット40の切り欠き402aの内側に配置される。このため、固定バンド451〜453とベースブラケット40とは干渉しない。
第2の具体例である線条体取付装置1C,1Dにより線条体CAをロボット100(第1部材M1、第2部材M2)に取り付けおよび取り外す場合の手順について説明する。まず、図示しないボルトを用いて、ベースブラケット30,40をそれぞれ第1部材M1(旋回部102)および第2部材M2(下部アーム103)に取り付ける。次に、図14Bに示すように、基本ケーブルCA1を固定バンド35,45によりベースブラケット30,40にそれぞれ固定する。さらに、オプションケーブルCA2を固定バンド36,46により支持プレート31,41にそれぞれ固定する。この際、基本ケーブルCA1およびオプションケーブルCA2には、固定バンド35,45および固定バンド36,46による固定位置に予めマーキングが施されており、マーキング位置と固定位置とが合わされる。
次に、基本ケーブルCA1を押し広げながら基本ケーブルCA1の左右内側かつ基本ケーブルCA1の下方に支持プレート31,41を挿入し、図14Aに示すように、支持プレート31,41をボルト38,48によりベースブラケット30,40に固定する。これにより基本ケーブルCA1は、第1固定部FP1により第1位置P1および第5位置P5に位置決めして固定され(図12)、オプションケーブルCA2は、第2固定部FP2により第2位置P2、第3位置P3および第4位置P4に位置決めして固定される(図13)。
最後に、図14Aに示すように、ベースブラケット30,40にボルト39,49により固定カバー37,47を固定する。これにより基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の全体が固定カバー37,47によっても固定される。この場合、ケーブル1A,1Bは第1固定部FP1と第2固定部FP2とによりベースブラケット上に位置決めして固定されているため、固定カバー37,47の取付が容易である。
固定カバー37,47は内部には弾性部材34,44が装着され、弾性部材34,44により線条体CAに押し付け力が作用する。この押し付け力が作用する部位の面積は大きいため、固定カバー37,47は可動部MPの両側で線条体CAを強固に固定することができる。以上で、線条体CAの取付が完了する。線条体の取付が完了した状態では、図9Aに示すように線条体CAの可動部MPにケーブルカバー2が設けられる。これによりスパッタ等、外部からの飛散物から線条体CAを保護することができる。
ロボット100からオプションケーブルCA2(既存ケーブル)を取り外し、別のオプションケーブルCA2(代替ケーブル)を取り付ける場合は、まず、ボルト39,49を緩め、ベースブラケット30,40から固定カバー37,47を取り外す。次いで、ボルト38,48を緩め、既存ケーブルCA2と一体にベースブラケット30,40から支持プレート31,41を取り外す。さらに、固定バンド36,46を一旦取り外して支持プレート31,32から既存ケーブルCA2を取り外した後、固定バンド36,46により支持プレート31,41に代替ケーブルCA2を固定する。
最後に、支持プレート31,41をベースブラケット30,40に固定した後、ケーブル全体を固定カバー37,47によりベースブラケット30,40に固定する。これによりオプションケーブルCA2の着脱の際に、基本ケーブルCA1をロボット100から取り外す必要がないため、オプションケーブルCA2の交換等が容易である。オプションケーブルCA2をロボット100に取り付けた状態で、基本ケーブルCA1のみを着脱することもできる。この場合は、支持プレート31,41をベースブラケット30,40に取り付けたまま、固定バンド35,45をベースブラケット30,40から着脱すればよい。
基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の双方をロボット100から取り外す場合は、ベースプレート固定用のボルトを緩め、第1部材M1および第2部材M2からベースプレートブラケット30,40と一体にケーブル全体を取り外す。したがって、固定バンド35,36,45,46と固定カバー37,47を取り外すことなく、ケーブル全体を容易に取り外すことができる。その後、再び、ケーブル全体をロボット100に取り付ける場合、第1部材M1および第2部材M2にベースブラケット35,36,45,46を取り付けるだけでよく、ケーブル全体の取付も容易である。
オプションケーブルCA2の一部(例えば図12のCA21,CA22)を組替ケーブルCA3(CA31,CA32)として基本ケーブルCA1に組替える場合には、以下のように行う。図15,図16,図17A,図17Bは、オプションケーブルCA21、CA22を基本ケーブルCA1に組替えた例を示す図であり、それぞれ図12,図13,図14A,図14Bに対応する。
図15に示すように、組替ケーブルCA31,CA32は、固定バンド35,45(453)によりベースブラケット上の第2位置P2にそれぞれ固定される。したがって、図16,図17Aに示すように、支持プレート31,41には、オプションケーブルCA23,CA24,CA25,CA26のみが固定バンド36,46により固定される。
この状態で、オプションケーブルCA23,CA24,CA25,CA26を交換する場合、図17Bに示すようにベースブラケット30,40から支持プレート31,41を取り外す。このとき、組替ケーブルCA31,CA32は基本ケーブルCA1として第3位置P3に取り付けられたままであり、オプションケーブルCA23,CA24,CA25,CA26のみを支持プレート31,41と一体にロボット100から取り外すことができる。なお、支持プレート31,41に、より多く(例えばベースブラケット30,40の貫通孔303a,402cと同数)の貫通孔31a,41aを開口しておけば、基本ケーブルCA1の一部を組替ケーブルCA3としてオプションケーブルCA2に組替えることも可能である。
−第3の具体例−
次に、図1Bの固定部115,116に設けられる線条体取付装置1E,1Fの具体例について説明する。この線条体取付装置1E,1Fは、ロボット100の下部アーム103と上部アーム104の間の可動部123に適用される。すなわち、第1部材M1は下部アーム103に、第2部材M2は上部アーム104に相当する。
図18Aは、第3の具体例である線条体取付装置1E,1Fの構成を示す平面図であり、図18Bは、側面図(図18Aの矢視XVIIIB図)、図18Cは、裏面図(図18Bの矢視XVIIIC図)である。なお、以下では、第2の具体例と同様、図18A〜図18Cに示すように、前後方向(長さ方向)、左右方向(幅方向)、および上下方向(高さ方向)を定義し、この定義にしたがい各部の構成を説明する。第3の具体例における第1線条体取付装置1Eの構成は、第2の具体例の第2線条体取付装置1D(図11)の構成と同一である。したがって、以下では第2線条体取付装置1Fの構成について説明する。
図18A〜図18Cに示すように、第2線条体取付装置1Fのベース部FP0は、ベースブラケット60を有する。第2線条体取付装置1Fの第1固定部FP1は、傾斜ブラケット62と、固定バンド65(651,652)を有する。第2線条体取付装置1Fの第2固定部FP2は、支持プレート61と固定バンド66(661,662,663)とを有する。第2線条体取付装置1Fの第3固定部FP3は、固定カバー67を有する。
図19は、第2線条体取付装置1Fの分解斜視図である。なお、図19では、固定バンド65,66の図示を省略している。図19に示すように、ベースブラケット60は、平板をL字状に折り曲げて形成され、前後方向に延在する第1面部601と、第1面部601の前端から下方に延在する第2面部602と、第1面部601の後端から上方に延在する第3面部603とを有する。第1面部601の後側の下面は、線条体CAが載置される載置面を構成し、第2面部602の前面は、第2部材M2に取り付けられる取付面を構成し、第2面部602の後面は、線条体CAを下方にガイドするガイド面を構成する。
第1面部601には、傾斜ブラケット62の取付用の左右一対の貫通孔601aが開口されるとともに、固定カバー67の取付用の左右一対のねじ孔601bが設けられている。第2面部602には、ベースブラケット60を第2部材M2に取り付けるための貫通孔602aが開口されている。左右一対の貫通孔601aのうち、左側の貫通孔601aは右側の貫通孔601aよりも後方に位置する。
傾斜ブラケット62は、平板を鋭角に折り曲げて形成され、ベースブラケット60の第1面部601に取り付けられる略矩形の第1面部621と、第1面部621の後端から前方かつ下方に傾斜して延在する第2面部622とを有する。第2面部622は左端面と右端面とが平行な台形形状を呈し、左端面の長さは右端面の長さよりも長い。第1面部621には、ベースブラケット60の貫通孔601aに対応してねじ孔621aが設けられている。貫通孔601aを貫通したボルト70をねじ孔621aに螺合することで、傾斜ブラケット62がベースブラケット60に固定される。
第2面部622には、固定バンド65が挿通する複数(6個)の貫通孔622aが左右方向等間隔に開口されている。複数の貫通孔622aは左側にかけて徐々に下方に位置するように配列されている。第2面部622の前端面には、矩形状の切り欠き622bが形成され、切り欠き622bの左右両側に、支持プレート61を取り付けるためのねじ孔622cが設けられている。支持プレート61は、第1線条体取付装置1Eの支持プレート41(図11)と等しく構成され、支持プレート61には、固定バンド66が挿通する複数(4個)の貫通孔61aと、支持プレート61の取付用の貫通孔61bが設けられている。貫通孔61bを貫通したボルト68をねじ孔622cに螺合することで、支持プレート61が傾斜ブラケット62に固定される。
固定カバー67は、第1線条体取付装置1Eの固定カバー47(図11)と等しく構成され、固定カバー67の内側に弾性部材64が装着されている。固定カバー67は、フランジ部673の貫通孔673aを挿通したボルト69をねじ孔601bに螺合することで、ベースブラケット60に固定される。
第2線条体取付装置1Fは、線条体CAの取り回しを容易にするために傾斜ブラケット62を設ける点が、第1線条体取付装置1Eと異なるだけであり、線条体CAを固定するための基本的構成は、第1線条体取付装置1E(第2の具体例の第2線条体取付装置1D)と同一である。すなわち、基本ケーブルCA1は、傾斜ブラケット62の貫通孔622aを挿通した固定バンド651,652(図18C)により傾斜ブラケット62に固定される。オプションケーブルCA2は、支持プレート61の貫通孔61aを挿通した固定バンド661,662,663(図18C)により、支持プレート61を介して傾斜ブラケット62に固定される。ケーブル全体は、固定カバー67によりベースブラケット60に固定される。
ボルト69を緩めて固定カバー67を取り外すとともに、ボルト68を緩めて支持プレート61を取り外せば、基本ケーブルCA1をロボット100に取り付けたまま、オプションケーブルCA2のみを取り外すことができる。ボルト69を緩めて固定カバー67を取り外すとともに、固定バンド65を取り外せば、オプションケーブルCA2をロボット100に取り付けたまま、基本ケーブルCA1のみを取り外すことができる。ボルト70を緩めてベースブラケット60を第2部材M2から取り外せば、ベースブラケット60と一体にケーブル全体をロボット100から取り外すことができる。オプションケーブルCA2の一部を組替ケーブルとして基本ケーブルCA1に組替えることも可能であり、基本ケーブルCA1の一部を組替ケーブルとしてオプションケーブルCA2に組替えることも可能である。
本実施形態に係るロボット100は、分線盤110(図1D)の構成においても特徴がある。図20Aは、分線盤110の構成を示す正面図である。図20Aに示すように、分線盤110は、第1分線盤70Aと第2分線盤70Bとに分割して構成されている。第1分線盤70Aは、基本ケーブル用分線盤であり、基本ケーブルCA1が接続されるコネクタ71と、バッテリボックス72と、予備のコネクタ取付用のスペース73とを有する。
予備のコネクタ取付用のスペース73は、線条体CAを基本ケーブルCA1として追加する場合に備えて設けている。予備のコネクタ73に接続される線条体としては、例えばサーボモータ冷却用ファンモータの駆動ケーブルがある。バッテリボックス72(電源部)には、電池が内蔵され、ロボット駆動用サーボモータ106〜108の位置情報を維持するための電力を供給することができる。すなわち、バッテリボックス72は、バックアップ電源として機能する。一方、第2分線盤70Bは、オプションケーブル用分線盤であり、オプションケーブルCA2が接続されるコネクタ75と、オプションのチューブ配管が接続される継手76とを有する。
このような構成によれば、オプションケーブルCA2を交換するときに、第2分線盤70Bのみを交換すればよく、第1分線盤70Aの交換は不要である。このため、サーボモータ106〜108の位置情報をそのまま維持することができる。これに対し、図20Aの比較例である図20Bに示すように、分線盤110を第1分線盤と第2分線盤とに分割しない構成では、オプションケーブルCA2を交換するときに、分線盤110そのものを交換する必要がある。このため、バッテリボックス72が分線盤110から取り外され、サーボモータ106〜108の位置情報を失う結果となる。
(変形例)
以上では、基本ケーブルCA1の一例として、ロボット100を駆動するサーボモータ106〜109への動力線および信号線を含むようにしたが、第1線条体としての基本ケーブルCA1の構成はこれに限らない。第2線条体としてのオプションケーブルCA2の構成も上述したものに限らない。基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2の数や配列も上述したものに限らない。例えば、基本ケーブルCA1とオプションケーブルCA2のいずれか一方または両方は1本でもよい。第1線条体をオプションケーブルCA2とし、第2線条体を基本ケーブルCA1として扱うこともできる。ベースプレート10,20、ベースブラケット30,40,60をベース部FP0として用いたが、第1部材M1および第2部材M2に着脱可能に取り付けられるのであれば、ベース部FP0の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、ベース部FP0に第1固定部FP1と第2固定部FP2と第3固定部FP3とを取り付けるようにしたが、これらの取付位置は上述したものに限らない。第3固定部FP3を省略してもよい。第1固定部FP1と第2固定部FP2をベース部FP0に取り付けるとは、第1固定部FP1と第2固定部FP2をそれぞれベース部FP0に直接取り付ける場合、第1固定部FP1を介して第2固定部FP2をベース部FP0に取り付ける場合、第2固定部FP2を介して第1固定部FP1をベース部FP0に取り付ける場合、ベース部FP0に他の取付部材を取り付け、その取付部材に第1固定部FP1または第2固定部FP2を取り付ける場合を全て含む。すなわち、ベース部FP0に対する基本ケーブルCA1およびオプションケーブルCA2の位置を固定するのであれば、第1固定部FP1および第2固定部FP2の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、ベース部FP0に各種ブラケット11,12,21,22,62や支持プレート31,41,61を設けるようにしたが、これら付設部材、第1付設部材、第2付設部材の構成は上述したものに限らない。オプションケーブルCA2を固定バンド16,26,36,46,66で固定するようにしたが、これら固定部材、第1固定部材、第2固定部材の構成も上述したものに限らない。上記実施形態(第1の具体例)では、組替ケーブルCA3をオプションケーブルCA2に含める第1の態様(図7)と、替ケーブルCA3を基本ケーブルCA1に含める第2の態様(図8)とで、組替ケーブルCA3(CA21,CA22)を同一位置(第3位置P3)に固定するようにした。ここでは、オプションケーブルCA2の一部を組替ケーブルCA3(組替用線条体)としたが、オプションケーブルCA2の全部を組替用線条体としてもよい。または、基本ケーブルCA1の一部または全部を組替用線条体としてもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。