JP5835705B2 - 車両搭載用周波数選択板 - Google Patents

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本発明は、車両搭載用の周波数選択板に関し、特に、導電体層にスロットが設けられた周波数選択板に関する。
自動車において、携帯電話、ディジタルテレビ、ETC(Electronic Toll Collection)、無線LAN端末(Local Area Network)等の無線通信機器が用いられる機会が増えている。このような無線通信機器は、ノイズ電磁波の影響を受けた場合、本来の動作性能を十分に発揮できないことがある。
自動車の車室に到来するノイズ電磁波には、他の自動車の電気回路から発せられるものや、自らに搭載される電気回路から発せられるものがある。例えば、ハイブリッド自動車および電気自動車では、電池電圧を昇圧する昇圧コンバータ回路、交流直流変換を行うインバータ回路等が用いられている。これらの電気回路からは、スイッチングに基づくノイズ電磁波が発せられる。近年のハイブリッド自動車および電気自動車の普及により、ノイズ電磁波が無線通信機器に及ぼす影響、すなわち、無線通信機器に対するノイズ電磁波干渉は顕著になりつつある。
自動車のボデーは、接地導体としての金属で形成されることが多い。そのため、ボデーによる遮蔽効果によってノイズ電磁波を減衰させ、無線通信機器に対するノイズ電磁波干渉を抑制する設計が可能となる。
なお、下記の非特許文献1には、本願発明の技術的課題に関連する技術として、周波数選択板が記載されている。
Mudar A.Al-Joumayly and Nader Behdad,"A Generalized Method for Synthesizing Low-Profile, Band-Pass Frequency Selective Surfaces With Non-Resonant Constituting Elements"IEEE Transactions on Antennas and Propagation, Vol.58, No.12, December 2010. Tohru IWAI and Kennichi HATAKEYAMA.members."Frequency Selective Shielding Screen by Use of Artificial Media"IEICE TRANS CMMUN..VOL E88B.NO.8 AUGUST 2005.pp.3294-3299
上記のような金属製のボデーは、周波数選択性を持たせた設計が困難である。そのため、ノイズ電磁波のみならず、無線通信機器で使用される無線信号をも減衰させてしまうことがある。また、近年の自動車のボデーは、金属に代わって樹脂等で形成された部分が多く、ノイズ電磁波の遮蔽効果が弱い傾向にある。さらに、使用周波数の異なる複数の無線通信機器が用いられる場合には、ノイズ電磁波を減衰させる設計が困難となることが多い。
本発明は、自動車で使用される無線通信機器に対するノイズ電磁波干渉を抑制することを目的とする。
本発明は、誘電体板と、前記誘電体板の内部または板面に設けられている導電体層と、前記導電体層に設けられており、それぞれが環形状を有する複数の第1ループ状スロットと、前記導電体層に設けられており、各第1ループ状スロットの環形状の内側に位置し、環形状を有する第2ループ状スロットと、を備え、複数の前記第1ループ状スロットが、複数の列をなし、複数の前記第2ループ状スロットが、各前記第1ループ状スロットの環形状の内側に位置するとを特徴とする。望ましくは、複数の前記第1ループ状スロットおよび複数の前記第2ループ状スロットのうち少なくとも1つは、導電体が欠損していない導電体充足区間を有する。
また、本発明に係る車両搭載用周波数選択板は、望ましくは、各前記第1ループ状スロットの環形状は長方形状であり、前記第2ループ状スロットの環形状は円形状である
なお、以下の説明では、ループ状スロットを縦方向に列をなし横方向に行をなすよう配列するという表現を、ループ状スロットを縦方向および横方向に配列する、と表現する。
本発明によれば、自動車で使用される無線通信機器に対するノイズ電磁波干渉を抑制することができる。
第1実施形態に係る周波数選択板の構成を示す図である。 周波数選択ブロックの構成を示す図である。 第1実施形態に係る周波数選択板のシミュレーション結果を示す図である。 第2実施形態に係る周波数選択板の周波数選択ブロックの構成を示す図である。 第2実施形態に係る周波数選択板のシミュレーション結果を示す図である。 波数選択板の例を示す図である。 導電体層を誘電体板の内部に設けた周波数選択ブロックの構成を示す図である。
図1には、本発明の第1実施形態に係る周波数選択板10の斜視図が示されている。この周波数選択板10は、2つの透過周波数f1およびf2において電磁波を透過させ、その他の周波数において電磁波を減衰させる。周波数選択板10を自動車に用いることで、周波数f1およびf2を使用周波数とする2種類の無線通信機器に対し、車室内におけるノイズ電磁波干渉を抑制することができる。
周波数選択板10の構造について説明する。周波数選択板10は、誘電体板12、および、誘電体板12の板面に設けられた導電体層14を備える。図1には導電体層14の側を正面とした図が描かれている。周波数選択板10は、縦方向および横方向に配列された複数の周波数選択ブロック16から構成される。図1には、縦方向に4個の周波数選択ブロック16が配列され、横方向に4個の周波数選択ブロック16が配列された例が示されている。ただし、周波数選択板10に用いられる周波数選択ブロック16の数はこれに限られない。
図2(a)には、周波数選択ブロック16の拡大図が示されている。また、図2(b)には、周波数選択ブロック16のAB線断面図が示されている。周波数選択ブロック16の導電体層14には、第1ループ状スロット18および第2ループ状スロット22が形成されている。第1ループ状スロット18は、導電体層14における導電体を長方形の環形状に欠損させたスロットである。ただし、環形状の一部には、導電体を欠損させていない導電体充足区間20が形成されている。第2ループ状スロット22は、導電体層14における導電体を円環形状に欠損させたスロットである。ただし、円環形状の一部には、導電体を欠損させていない導電体充足区間24が形成されている。
第2ループ状スロット22が占める領域は、第1ループ状スロット18が占める領域よりも小さい。第1ループ状スロット18に囲まれる領域には、複数の第2ループ状スロット22が配列されている。図2には、縦方向に3個の第2ループ状スロット22が配列され、横方向に3個の第2ループ状スロット22が配列された例が示されている。ただし、第1ループ状スロット18に囲まれる領域における第2ループ状スロット22の数はこれに限られない。
誘電体板12には、例えば、ガラス、プラスチック(ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等)、セラミック等の誘電体材料が用いられる。市販の誘電体板として広く知られているものには、プリント配線板用の材料としてBTレジン、FR−4等がある。誘電体層12の材料としては、透明なものを用いてもよいし、不透明なものを用いてもよい。また、導電体層14には、金、銀、銅、アルミニウム、チタン等の金属材料が用いられる。誘電体板12の材料としてガラスが用いられ、導電体層14の材料として銀が用いられる場合には、ガラスの板面に銀ペーストをスクリーン印刷する工法を用いてもよい。また、誘電体板12に導電体層14を設ける工法には、各材料の性質に応じて、蒸着、スパッタリング、インモールド成形等を用いてもよい。その他、銅箔が接着されたプリント配線板に対し、薬品を用いたエッチングを施してもよい。
本実施形態に係る周波数選択板10においては、第1ループ状スロット18の一周の長さをおよそ一波長とする電磁波の周波数が、第1透過周波数f1となる。したがって、第1ループ状スロット18の縦辺の長さをL1とし、横辺の長さをL2とした場合、第1透過周波数の電磁波の波長と2×(L1+L2)とがほぼ一致するようL1+L2が決定される。すなわち、電磁波の伝搬速度をcとすると、2×(L1+L2)≒c/f1である。ここで、これらの長さが必ずしも完全に一致しない理由は、スロットの縁に境界条件が満たされるよう近傍電磁界が発生し、物理的な長さと電気長とに差異が生じるためである。
なお、導電体充足区間20の長さd1、第1ループ状スロット18の幅W1、第1ループ状スロット18の縦方向の配列周期p1および横方向の配列周期q1は、第1透過周波数f1や、後述する反射損失特性、挿入損失特性等が最適化されるよう決定される。
また、本実施形態に係る周波数選択板10においては、第2ループ状スロット22の一周の長さをおよそ一波長とする電磁波の周波数が第2透過周波数f2となる。したがって、第2ループ状スロット22の内周の半径をR、第2ループ状スロット22の幅をW2とした場合、第2透過周波数f2の電磁波の波長と2π(R+W2/2)がほぼ一致するよう、RおよびW2が決定される。すなわち、2π(R+W2/2)≒c/f2である。また、導電体充足区間24の長さd2、第2ループ状スロット22の幅W2、縦方向の配列周期p2および横方向の配列周期q2は、第2透過周波数f2や、後述する反射損失特性、挿入損失特性等が最適化されるよう決定される。
次に、周波数選択板10の動作について説明する。周波数選択板10に電磁波が入射すると、第1ループ状スロット18および第2ループ状スロット22には、境界条件が満たされるような電磁界が励振される。具体的には、スロットの延伸方向に垂直な方向の電界と、その電界に垂直な方向の磁界が励振される。
まず、入射電磁波の周波数が第1透過周波数f1である場合、第1ループ状スロット18に励振された電磁界が共振する。さらに、導電体層14に形成された複数の第1ループ状スロット18は電気的または磁気的に結合する。したがって、第1透過周波数f1の電磁波が入射されることで、複数の第1ループ状スロット18は結合共振し、入射電磁波が到来した側とは反対側に結合共振に基づく電磁波を放射する。
次に、入射電磁波の周波数が第2透過周波数f2である場合、第2ループ状スロット22に励振された電磁界が共振する。さらに、導電体層14に形成された複数の第2ループ状スロット22は電気的または磁気的に結合する。したがって、第2透過周波数f2の電磁波が入射されることで、複数の第2ループ状スロット22は結合共振し、入射電磁波が到来した側とは反対側に結合共振に基づく電磁波を放射する。
また、入射電磁波の周波数が第1透過周波数f1および第2透過周波数f2のいずれでもない場合、第1ループ状スロット18および第2ループ状スロット22は非共振状態となる。これによって、周波数選択板10を通過しようとする電磁波は減衰する。
このような動作によって、周波数選択板10は、第1透過周波数f1および第2透過周波数f2において電磁波を透過させる。また、第1透過周波数f1および第2透過周波数f2以外の周波数において電磁波を減衰させる。さらに、各透過周波数においては結合共振が用いられるため、各透過周波数において透過周波数帯域幅を広げ、反射損失および挿入損失を小さくすることができる。ここで、反射損失は、入射電磁波の電力をPi、反射電磁波の電力をPrとしたときに、S11=10log(Pr/Pi)として定義される。本願明細書では、「反射損失が小さい」とは、S11の絶対値が大きいことをいうものとする。これに従えば、反射損失が小さい程、反射電磁波の電力は小さいこととなる。また、挿入損失は、透過電磁波の電力をPtとしたときに、S21=10log(Pt/Pi)として定義される。本願明細書では、「挿入損失が小さい」とは、S21の絶対値が小さいことをいうものとする。これに従えば、挿入損失が小さい程、透過電磁波の電力は大きいこととなる。
第1実施形態に係る周波数選択板の設計例について説明する。第1透過周波数f1は、携帯電話で用いられる周波数800MHzとし、第2透過周波数f2は、ETCで用いられる周波数5.8GHzとした。誘電体板12には、厚さが3.5mm、比誘電率が8.2のガラスを用い、導電体層14には銀を用いた。その他の設計値は次の通りである。p1=q1=74mm、L1=L2=64mm、d1=4.0mm、W1=4.0mm、R=4.6mm、d2=2.0mm、W2=2.0mm。
図3には、この設計例における挿入損失特性および反射損失特性のシミュレーション結果が示されている。この特性は、周波数選択ブロック16が、縦方向および横方向に無限に配列され、板面に垂直に平面波が入射したものとして計算されたものである。横軸は周波数を示し、左の縦軸は挿入損失を示し、右の縦軸は反射損失を示す。図3から明らかなように、800MHz付近および5.8GHz付近で、挿入損失および反射損失が小さくなっている。
次に、第2実施形態に係る周波数選択板について説明する。図4には、その周波数選択ブロック26の構成が示されている。図2に示される構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。第2実施形態に係る周波数選択板は、第1実施形態に係る周波数選択板と同様、複数の周波数選択ブロック26が、縦方向に周期間隔p1で配列され、横方向に周期間隔q1で配列された構成を有する。
周波数選択ブロック26は、第1ループ状スロット28として、導電体層14における導電体を円環形状に欠損させたスロットを備える。円環形状の一部には、導電体を欠損させない導電体充足区間30が形成されている。第2ループ状スロット22の構成は、第1実施形態と同様である。
第2ループ状スロット22が占める領域は、第1ループ状スロット28が占める領域よりも小さい。第1ループ状スロット28に囲まれる領域には、複数の第2ループ状スロット22が配列されている。図4には、上から順に1個、横方向に3個、横方向に5個、横方向に3個、および1個の第2ループ状スロット22が配列された例が示されている。ただし、第1ループ状スロット28に囲まれる領域における第2ループ状スロット22の数はこれに限られない。
ここで、第1ループ状スロット28の内周の半径をR3、第1ループ状スロット28の幅をW3とした場合、第1透過周波数f1の電磁波の波長と2π(R3+W3/2)とがほぼ一致するよう、R3およびW3が決定される。すなわち、2π(R3+W3/2)≒c/f1である。また、導電体充足区間30の長さd3、第1ループ状スロット28の幅W3、縦方向の配列周期p1および横方向の配列周期q1は、第2透過周波数f2や、反射損失特性、挿入損失特性等が最適化されるよう決定される。
このような構成によれば、周波数選択板は、複数の第1ループ状スロット28の結合共振によって第1透過周波数f1の電磁波を一方の板面側から他方の板面側へと透過させる。また、複数の第2ループ状スロット22の結合共振によって第2透過周波数f2の電磁波を一方の板面側から他方の板面側へと透過させる。さらに、第1透過周波数f1および第2透過周波数f2のいずれでもない周波数を有し、周波数選択板を通過しようとする電磁波を減衰させる。
第2実施形態に係る周波数選択板の設計例について説明する。第1透過周波数f1は、携帯電話で用いられる周波数800MHzとし、第2透過周波数f2は、ETCで用いられる周波数5.8GHzとした。誘電体板12には、厚さが3.5mm、比誘電率が8.2のガラスを用い、導電体層14には銀を用いた。
図5には、この設計例における挿入損失特性および反射損失特性のシミュレーション結果が示されている。この特性は、周波数選択ブロック26が、縦方向および横方向に無限に配列され、板面に垂直に平面波が入射したものとして計算されたものである。横軸は周波数を示し、左の縦軸は挿入損失を示し、右の縦軸は反射損失を示す。図5から明らかなように、800MHz付近および5.8GHz付近で、挿入損失および反射損失が小さくなっている。
なお、図6に示されるように1個の第2ループ状スロット22を第1ループ状スロット28の内側に配置したものを構成してもよい。この構成では、図1および図4の構成に比べて隣接する第2ループ状スロット22の間隔が広く、隣接する第2ループ状スロット22は第1ループ状スロット28によって隔てられている。そのため、複数の第2ループ状スロット22を結合共振させることは容易ではない。しかし、第2ループ状スロット22の数が少ないため構成を単純化することができ、製造コストを削減することができるという利点がある。
上記では、第1透過周波数を携帯電話の周波数800MHzとし、第2透過周波数をETCで用いられる周波数5.8GHzとした。このような周波数設計の他、例えば、第1透過周波数f1を携帯電話の周波数800MHzとし、第2透過周波数f2を携帯電話の他の周波数2GHzとしてもよい。また、第2透過周波数f2を無線LANの周波数2.4GHzとしてもよい。
また、上記では、導電体層14を誘電体板12の一方の板面に設けた構成について説明した。このような構成の他、導電体層14を誘電体板12の内部に設けた構成としてもよい。図7には2層の誘電体層の間に導電体層が形成された周波数選択板の周波数選択ブロック32の構成が示されている。図7(a)は、上側の誘電体層である第1誘電体層34を取り除いた場合における正面図である。また、図7(b)は、周波数選択ブロック32のCD線断面図である。図2に示される構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。第1誘電体層34と第2誘電体層36との間には導電体層14が形成されている。このような構成では、空気と第1誘電体層34との間の境界面、第1誘電体層34と導電体層14との間の境界面、導電体層14と第2誘電体層36との間の境界面、および第2誘電体層36と空気との間の境界面が、電磁波の伝搬媒質の不連続面となる。
周波数選択板の一方の面から電磁波が入射し、これらの不連続面の間で電磁波が多重反射し、多重反射の結果として他方の面から放射される電磁波の位相が揃った場合、多重反射に基づく共振伝送が可能となる。これによって、第1透過周波数f1および第2透過周波数f2における反射損失および挿入損失が小さくなることがある。したがって、第1誘電体層34の厚さ、第2誘電体の厚さ、およびこれらの比誘電率は、反射損失特性および挿入損失特性が最適化されるよう決定することが好ましい。
また、本発明に係る周波数選択板には、複数の導電体層を設けてもよい。例えば、誘電体板の両面に導電体層を設けてもよい。これによって、複数のループ状スロットによる共振特性が急峻になり、周波数選択特性を良好にすることができる。
さらに、第1ループ状スロットおよび第2ループ状スロットの形状は、三角形、五角形、六角形等、その他の多角形としてもよい。この場合においても、第1ループ状スロットおよび第2ループ状スロットのそれぞれの一周の長さは、透過させる電磁波のほぼ一波長の長さとする。また、第1ループ状スロットおよび第2ループ状スロットの数が多い程、挿入損失特性および反射損失特性が良好となることが多い。
本発明に係る周波数選択板は、自動車の窓、ボデー等の一部あるいは全体に用いてもよい。また、車室におけるコンソールボックス、センタークラスタ等に用いてもよいし、ECU(Electronic Control Unit)等の電気回路のケースに用いてもよい。これによって、車室における無線通信機器の通信を確保すると共に、他の自動車の電気回路から到来するノイズ電磁波を減衰させることができる。また、ECUが無線通信機能を有するものである場合には、車室において用いられる無線通信機器と同様の効果を得ることができる。
近年の自動車のボデーは、金属に代わって樹脂等で形成された部分が多く、ノイズ電磁波干渉の抑制効果が弱い傾向にある。そこで、ボデーのうち樹脂で形成された部分に周波数選択板を設けることで、ノイズ電磁波干渉の抑制効果を高めることができる。また、自動車の窓に周波数選択板を設けた場合には、太陽光の遮断によって車室の温度上昇を抑制することができる。
10 周波数選択板、12 誘電体板、14 導電体層、16,26,32 周波数選択ブロック、18,28 第1ループ状スロット、20,24,30 導電体充足区間 22 第2ループ状スロット、34 第1誘電体層、36 第2誘電体層。

Claims (2)

  1. 誘電体板と、
    前記誘電体板の内部または板面に設けられている導電体層と、
    前記導電体層に設けられており、それぞれが環形状を有する複数の第1ループ状スロットと、
    前記導電体層に設けられており、各第1ループ状スロットの環形状の内側に位置し、環形状を有する第2ループ状スロットと、
    を備え
    複数の前記第1ループ状スロットが、複数の列をなし、
    複数の前記第2ループ状スロットが、各前記第1ループ状スロットの環形状の内側に位置する
    とを特徴とする車両搭載用周波数選択板。
  2. 請求項1に記載の車両搭載用周波数選択板において、
    複数の前記第1ループ状スロットおよび複数の前記第2ループ状スロットのうち少なくとも1つは、導電体が欠損していない導電体充足区間を有する、
    ことを特徴とする車両搭載用周波数選択板。
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