JP2017220915A - アンテナ装置 - Google Patents

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佳紘 新原
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Abstract

【課題】複数のアンテナを含むアンテナ装置において、アンテナ間に生じる結合を抑制しつつスペース効率を高める。【解決手段】アンテナ装置(1)は、第1の周波数帯域で動作する第1アンテナ(11)と、前記第1の周波数帯域の一部と重複する重複周波数帯域を含む第2の周波数帯域で動作する第2アンテナ(12)と、第1アンテナ(11)と第2アンテナ(12)との間に設けられ、前記第1及び第2の周波数帯域と重複しない第3の周波数帯域内に共振点を有するとともに、前記重複周波数帯域内に共振点を有するように構成された第3アンテナ(13)と、前記重複周波数帯域の高周波信号を減衰させるフィルタと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の電子機器に対応した複数のアンテナを備えるアンテナ装置に関する。
近年、例えば自動車に搭載されるアンテナ装置は、携帯電話やスマートフォン、FM/AM放送受信機、あるいは地上波デジタル放送受信機等、無線通信を利用する複数の電子機器に対応するようになっている。これに伴い、アンテナ装置は、複数の周波数帯域で動作可能なように、各周波数帯域に対応した複数のアンテナを備えている。
また、自動車を構成する各部品には、スペース効率を高めることが強く要求される。すなわち、同じ機能を有する部品であればより小さくすることが求められ、同じスペースを占有する部品であれば、より多くの機能を果たすことが求められる。
例えば、送信用アンテナ及び受信用アンテナを備えている場合、アンテナ装置の大きさを小型化するために、送信用アンテナと受信用アンテナとを近接して配置されることが多い。このことは、受信用アンテナが、送信用アンテナから放射された電磁波の強度が高い位置に配置されていることを意味する。
このように構成されたアンテナ装置において、送信用アンテナにて使用する周波数帯域と受信用アンテナにて使用する周波数帯域が重複している場合、受信用アンテナは、本来受信すべき周波数帯域の電磁波に加えて、その重複した周波数帯域(重複周波数帯域)の電磁波も受信してしまう。その結果、受信用アンテナは、重複周波数帯域の電磁波を高周波信号に変換する。上述のように受信用アンテナは、送信用アンテナから放射された電磁波の強度が高い位置に配置されているため、受信用アンテナによって変換された高周波信号は、高強度な高周波信号である。このように、送信用アンテナが動作する周波数帯域及び受信用アンテナが動作する周波数帯域に重複周波数帯域が含まれている場合、送信用アンテナと受信用アンテナとの間には、強い結合が生じる。その結果、送信用アンテナの後段に設けられた増幅器に高強度な高周波信号が入力され、その増幅器が破損するといった問題を生じる恐れがある。
そこで、このような問題を回避するアンテナ装置が従来から提案されている。例えば、特許文献1には、第1周波数帯及び第2周波数帯に対応する第1アンテナ素子と、第1周波数帯及び第2周波数帯に対応する第2アンテナ素子とを備えたアンテナ装置が開示されている。このアンテナ装置は、さらに、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に、第1周波数帯に対応する周波数で共振する第1無給電素子と、第2周波数帯に対応する周波数で共振する第2無給電素子とを備えている。
これにより、上記従来のアンテナ装置は、アンテナ素子間に生じる結合を抑制することができる。その結果、アンテナ素子間の距離を小さくできるので、アンテナ装置の小型化を実現することができる。
特開2012−244188号公報(2012年12月10日公開)
特許文献1に記載のアンテナ装置において、上述の第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置された第1無給電素子及び第2無給電素子は、文字通り無給電素子であり、アンテナ素子間に生じる結合を抑制する以外の機能を有していない。すなわち、上記従来のアンテナ装置には、スペース効率を高める余地が残されている。
したがって、本発明は、それぞれが動作する周波数帯域の一部が重複している複数のアンテナを含むアンテナ装置において、アンテナ間に生じる結合を抑制しつつ、スペース効率を高めることを目的としている。
本発明のアンテナ装置は、上記の課題を解決するために、第1の周波数帯域で動作する第1アンテナと、前記第1の周波数帯域の少なくとも一部と重複する重複周波数帯域を含む第2の周波数帯域で動作する第2アンテナと、前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間に設けられ、前記第1及び第2の周波数帯域と重複しない第3の周波数帯域内に共振点を有するとともに、前記重複周波数帯域内に共振点を有するように構成された第3アンテナと、前記第3アンテナの後段に接続され、前記第3の周波数帯域の高周波信号を通過させ、前記重複周波数帯域の高周波信号を減衰させるフィルタと、を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、第3アンテナは、第3の周波数帯域の電磁波を第3の周波数帯域の高周波信号に変換するとともに、重複周波数帯域の電磁波を重複周波数帯域の高周波信号に変換する。
そのため、例えば、第1アンテナが第1の周波数帯域の高周波信号を電磁波に変換し、第2アンテナが第2の周波数帯域の電磁波を高周波信号に変換するように構成されている場合に、第1アンテナが放射する電磁波のうち重複周波数帯域の電磁波は、第3アンテナによって高周波信号に変換される。換言すれば、第1アンテナから放射された重複周波数帯域の電磁波の第2アンテナ近傍における強度は、第3アンテナが設けられていることによって弱められる。
なお、第3アンテナによって変換された重複周波数帯域の高周波信号は、第3アンテナの動作に何ら影響を与えない。第3アンテナの後段に、重複周波数帯域の高周波信号を減衰するフィルタが設けられているためである。
以上のように、本発明のアンテナ装置の第3アンテナは、第3の周波数帯域で動作するアンテナとして機能しつつ、第1アンテナと第2アンテナとの間に生じる結合を抑制することができる。したがって、第1アンテナと第2アンテナとの重複周波数帯域に共振する無給電素子を備えた従来技術の構成と比較して、本発明は、アンテナ間に生じる結合を抑制しつつ、スペース効率を高めることができる。
本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記第1の周波数帯域は、携帯電話用の周波数帯域であり、前記第2の周波数帯域は、地上波デジタル放送受信用の周波数帯域であり、前記第3の周波数帯域は、FM/AM放送受信用の周波数帯域である、構成としてもよい。
上記の構成によれば、第1アンテナは、携帯電話用のアンテナとして機能し、第2アンテナは、地上波デジタル放送受信用のアンテナとして機能する。更に、第3のアンテナは、FM/AM放送受信用のアンテナとして機能しつつ、携帯電話用のアンテナと地上波デジタル放送受信用のアンテナとの間に生じる結合を抑制することができる。本発明の一態様に係るアンテナは、このように構成されていてもよい。
本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記第1アンテナ、前記第2アンテナ及び前記第3アンテナは、共通の誘電体基板上に形成されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、第1〜第3アンテナが共通の誘電体基板上に形成されていることから、アンテナ装置を薄型化することができる。したがって、アンテナ装置を限られたスペース内に内蔵させることができる。また、第1〜第3アンテナの各々が別個の基板上に形成されている場合と比較して、第1〜第3アンテナを、例えば第1〜第3アンテナを内蔵する筐体に配置するときの工程を容易にすることができる。
本発明の一態様に係るアンテナ装置は、スポイラを筐体とするものであってもよい。
上述のように本発明の一態様に係るアンテナ装置は、薄型化することができるため、例えば天地方向の厚さが薄いスポイラであっても筐体として利用することができる。これにより、自動車にアンテナ装置を搭載する場合に、アンテナ装置専用の配置領域を必要とせず、自動車のパッケージにおけるスペース効率を高めることができる。また、上記の構成によれば、車体の美観及び空力特性を損なうことなく、複数のアンテナを備えたアンテナ装置を自動車に搭載することができる。
本発明は、それぞれが動作する周波数帯域の一部が重複している複数のアンテナを含むアンテナ装置において、アンテナ間に生じる結合を抑制しつつ、スペース効率を高めることができる。
図1の(a)は、本発明の一実施形態のアンテナ装置が備える第1〜第3アンテナの各々が動作する周波数帯域を示す説明図である。図1の(b)は、第1〜第3アンテナを備えた本発明の一実施形態のアンテナ装置を示す平面図である。 図2の(a)は、図1に示したアンテナ装置を搭載した自動車の外観を示す斜視図である。図2の(b)は、図1に示したアンテナ装置を内蔵しているスポイラを拡大して示す平面図である。 図2の(b)におけるA−A線に沿った矢視断面である。 測定試験に用いたアンテナ装置の各アンテナの配置状態(第1〜第3の状態)を示す図である。 図4に示す各アンテナのVSWRを示すグラフである。 図4に示す各アンテナの配置状態(第1〜第3の状態)における第1及び第2アンテナの結合状態を示すグラフである。
(アンテナ装置の構成)
本発明の実施形態に係るアンテナ装置について、図1〜図3を参照して以下に説明する。図1の(a)は、本実施形態のアンテナ装置が備える第1アンテナから第3アンテナの周波数帯域を示す説明図である。図1の(b)は、第1アンテナから第3アンテナを備えた本実施形態のアンテナ装置を示す平面図である。
図1の(b)に示すように、本実施形態のアンテナ装置1は、第1アンテナ11、第2アンテナ12、第3アンテナ13、及び誘電体基板14を備えている。誘電体基板14は、フィルム状の柔軟性を有する基板である。誘電体基板14を構成する材料としては、樹脂材料(例えば、ポリイミド)が挙げられる。なお、誘電体基板14が柔軟性を有さなくてもよい場合には、誘電体基板14としてガラスなどの酸化物からなる基板を採用してもよい。
第1〜第3アンテナ11〜13の各素子は、共通の基板である誘電体基板14の一方の表面上に形成された導電体パターンによって構成されている。これらの導電体パターンは、例えば銅製である。第3アンテナ13は、第1アンテナ11と第2アンテナ12との間に形成され、第1アンテナ11、第3アンテナ13及び第2アンテナ12がこの順序にて、アンテナ装置1の長手方向に沿って並んでいる。
(第1アンテナ11)
第1アンテナ11は、給電部11aと、給電部11aからそれぞれ引き出された第1及び第2素子11b,11cとを備えている。給電部11aには、給電線である同軸ケーブルが半田付けされている。具体的には、給電部11aは一対の給電点からなり、第1素子11b側の給電部(一方の給電点)に同軸ケーブルの内側導体が半田付けされており、第2素子11c側の給電部(他方の給電点)に同軸ケーブルの外側導体が半田付けされている。また、第1及び第2素子11b,11cの形状は、何れも長方形であり、各素子11b,11cは、第1から第3アンテナ11〜13が並ぶ方向と交わる方向(アンテナ装置11の幅方向)に沿って並設されているが、これに限定されるものではない。
第1素子11bは、給電部11aから、アンテナ装置1の長手方向と直交するアンテナ装置1の幅方向の一方側に引き出されるように配置されている。第2素子11cは、給電部11aから、アンテナ装置1の幅方向の他方側に引き出されるように配置されている。第1素子11bの給電部11aから引き出される方向に沿った長さは、第2素子11cの給電部11aから引き出される方向に沿った長さよりも長い。
以上のように、本実施形態では、第1アンテナ11としてダイポールアンテナを採用している。また、第1アンテナ11は、携帯電話用のアンテナとして設計されている。すなわち、第1素子11b及び第2素子11cのアンテナ装置1の幅方向に沿った長さは、携帯電話用の周波数帯域11d(第1の周波数帯域、図1の(a)参照)で動作するために最適化されている。
給電部11aに接続された同軸ケーブルは、携帯電話用の送受信機(図1に図示せず)に接続されている。この同軸ケーブルの第1アンテナ11の近傍には、デュプレクサや増幅器など(図1に図示せず)が挿入されている。
(第2アンテナ12)
第2アンテナ12は、給電部12aと、給電部12aからそれぞれ引き出された第1及び第2素子12b,12cとを備えている。給電部12aには、給電線である同軸ケーブルが半田付けされている。具体的には、給電部12aは一対の給電点からなり、第1素子12b側の給電部(一方の給電点)に同軸ケーブルの内側導体が半田付けされており、第2素子12c側の給電部(他方の給電点)に同軸ケーブルの外側導体が半田付けされている。また、第1及び第2素子12b,12cの形状は、何れも長方形であり、各素子12b,12cは、第1から第3アンテナ11〜13が並ぶ方向(アンテナ装置11の長手方向)に沿って並設されているが、これに限定されるものではない。
第1素子12bは、給電部12aから、アンテナ装置1の長手方向の一方向側に引き出されるように配置されている。第2素子12cは、給電部12aから、アンテナ装置1の長手方向の他方側に引き出されるように配置されている。第1及び第2素子12b,12cにおいて、アンテナ装置1の長手方向(給電部12aから引き出されている方向)に沿った長さは、アンテナ装置1の幅方向に沿った長さよりも短い。
以上のように、本実施形態では、第2アンテナ12としてダイポールアンテナを採用している。また、第2アンテナ12は、地上波デジタル放送受信用のアンテナとして設計されている。すなわち、第1素子12b及び第2素子12cのアンテナ装置1の長手方向に沿った長さは、地上波デジタル放送受信用の周波数帯域12d(第2の周波数帯域、図1の(a)参照)で動作するために最適化されている。
給電部12aに接続された同軸ケーブルは、地上波デジタル放送受信機(図1に図示せず)に接続されている。第2アンテナ12の後段には、フィルタと増幅器と(何れも図1に図示せず)がこの順番で挿入されている。このフィルタは、第2の周波数帯域12dの高周波信号を通過させ、それ以外の周波数帯域の高周波信号を減衰させる。上記増幅器は、上記フィルタを通過した高周波信号を増幅する。
(第3アンテナ13)
第3アンテナ13は、素子上に第1及び第2領域13b,13cを備えている。第1領域13bと第2領域13cとの間には給電部13aが設けられている。給電部13aには、給電線である同軸ケーブルの内側導体が半田付けされている。一方、同軸ケーブルの外側導体は、接地されている。第3アンテナ13の素子の形状は、アンテナ装置1の長手方向に沿った2つの辺とアンテナ装置1の幅方向に沿った3つの辺とからなるS字型である。
第3アンテナ13の素子の形状は、アンテナ装置1の長手方向に沿った2つの辺のうち、一方は長く、他方は短い。この短い方の辺の中央に給電部13aが設けられている。第1領域13bは、給電部13aから、アンテナ装置1の長手方向の一方向側に引き出されるように配置されており、第2領域13cは、給電部13aから、アンテナ装置1の長手方向の他方側に引き出されるように配置されている。そして、第3アンテナ13の素子の形状は、アンテナ装置1の幅方向に沿った3つの辺の長さが同等となっている。
以上のように、本実施形態では、第3アンテナ13としてモノポールアンテナを採用している。また、第3アンテナ13は、FM/AM放送受信用のアンテナとして設計されている。したがって、第1領域13bの素子長(S字型に沿って計った場合の長さ)は、FM/AM放送受信用の周波数帯域13d1(第3の周波数帯域、図1の(a)参照)で動作するために最適化されている。換言すれば、第1領域13bは、周波数帯域13d1内に共振点を有するように構成されている。一方、第2領域13cは、周波数帯域11dと周波数帯域12dとが重複する周波数帯域である重複周波数帯域13d2で動作するように設計されている。したがって、第2領域12cの素子長(S字型に沿って計った場合の長さ)は、重複周波数帯域13d2で動作するために最適化されている。換言すれば、第2領域13cは、重複周波数帯域13d2内に共振点を有するように構成されている。
給電部13aに接続された同軸ケーブルは、FM/AM放送受信機(図1に図示せず)に接続されている。第3アンテナ13の後段には、フィルタ15Fと増幅器15Aとがこの順番で挿入されている。フィルタ15Fは、第3の周波数帯域13d1の高周波信号を通過させ、重複周波数帯域13d2の高周波信号を減衰させる。増幅器15Aは、フィルタ15Fを通過した高周波信号を増幅する。
本実施形態において、フィルタ15Fとして、重複周波数帯域13d2の最低周波数より低い周波数帯域より低周波側の高周波信号を通過させ、重複周波数帯域13d2の最低周波数以上の周波数帯域の高周波信号を減衰させるローパスフィルタを採用している。なお、フィルタ15Fは、第3の周波数帯域13d1の高周波信号を通過させ、それ以外の周波数帯域の高周波信号を減衰させるバンドパスフィルタであってもよい。
なお、図1の(b)において、アンテナ装置1を横切る一点鎖線は、アンテナ装置1を自動車21のスポイラ22(図2参照)に搭載する(内蔵する)場合の折曲げ位置16を示す。この場合、スポイラ22は、スポイラとしての本来の機能を有することに加えて、アンテナ装置1を内蔵する筐体としての機能を有する。アンテナ装置1をスポイラ22に内蔵する場合の態様については、図2を参照して後述する。
(第1から第3アンテナ11〜13の周波数帯域)
上述のように、第1から第3アンテナ11〜13は、図1の(b)に示す周波数帯域で動作するように構成されている。第1アンテナ11の周波数帯域11dは、698MHz〜2690MHzであり、第2アンテナ12の周波数帯域12dは、462MHz〜862MHzであり、第3アンテナ13のFM帯の周波数帯域13d1は、76MHz〜108MHzである。第1アンテナ11の周波数帯域11dの低周波側と第2アンテナ12の周波数帯域12dの高周波側とは重複している。すなわち、第1アンテナ11と第2アンテナ12とは重複周波数帯域13d2を有する。なお、第1〜第3アンテナ11〜13の各周波数帯域11d,12d,13d1,13d2の各々は、図1の(b)に示す周波数帯域に限定されず、第1〜第3アンテナ11〜13の用途に合わせて適宜設定すればよい。
(自動車へのアンテナ装置1の搭載例)
図2の(a)は、アンテナ装置1を搭載した自動車21の外観を示す斜視図であり、図2の(b)は、アンテナ装置1を搭載したスポイラ22を拡大して示す平面図である。図3は、図2の(b)におけるA−A線矢視断面である。
図2の(a)に示すように、アンテナ装置1を搭載した自動車21は、ハッチバック型であり、車体後部の上部(ルーフの後端部)にスポイラ22を搭載している。スポイラ22は、誘電体(例えば樹脂材料等)からなり、電磁波を透過する。
図3に示すように、スポイラ22の内部には、アンテナ装置1を内蔵可能な空隙が形成されている。スポイラ22は、例えば、底部及び蓋部(図3に図示せず)によって構成されており、底部と蓋部と嵌め合わせることによって空隙が密閉されるように構成されている。スポイラ22は、上壁部22a、及び上壁部22aの後端部から下方へ折れ曲がった後壁部22bを有する。上壁部22aの上面はスポイラ22の上面を構成し、後壁部22bの後面はスポイラ22の後面を構成している。
アンテナ装置1は、スポイラ22において、図1の(b)に示した折曲げ位置16にて折り曲げ、図1の(a)における折曲げ位置16よりも上部がスポイラ22の上壁部22aの内面に沿い、折曲げ位置16よりも下部がスポイラ22の後壁部22bの内面に沿うように、スポイラ22の内部に固定されている。アンテナ装置1をスポイラ22の内面に固定する手段は限定されず、例えば、両面テープを用いてもよいし、樹脂製のファスナ(ピン)を用いてもよい。
(アンテナ装置1の動作)
上述のように、第1アンテナ11の周波数帯域11dの低周波側と、第2アンテナ12の周波数帯域12dの高周波側とは重複し、重複周波数帯域13d2を形成している。したがって、第1及び第2アンテナ11,12を備えるアンテナ装置において、第1アンテナ11の近傍に、第2アンテナ12が配置されていると、第1アンテナ11から送信した信号は第2アンテナ12にて受信され、受信した信号を増幅する第2アンテナ12の増幅器が破損するといった問題を生じる恐れがある。
これに対し、本実施形態のアンテナ装置1では、第1アンテナ11と第2アンテナ12との間に、第3アンテナ13を備え、第3アンテナ13は、第1及び第2アンテナ11,12と重複しない周波数帯域13d1で動作するように構成されているとともに(第1領域13b)、重複周波数帯域13d2でも動作するように構成されている(第2領域13c)。
そのため、第1アンテナ11によって高周波信号から変換された電磁波のうち、重複周波数帯域13d2の電磁波は、第3アンテナ13によって電磁波から高周波信号に変換される。したがって、第1アンテナ11よって変換された電磁波の強度をアンテナ装置1の長手方向に沿って測定した場合、当該電磁波の強度は、第1アンテナ11の位置において最大値を示し、第3アンテナ13の近傍において大幅に低下し、第2アンテナ12の近傍に到達した時点ではすでに十分に小さくなっている。その結果として、第2アンテナ12に接続されている増幅器が破損する事態を防止することができる。
以上のように、第3アンテナ13は、FM/AM放送受信用のアンテナとして動作しつつ、第1アンテナ11と第2アンテナ12との間に生じる結合を抑制することができる。したがって、第1及び第2アンテナ11,12の間に、第1アンテナと第2アンテナとの重複周波数帯域13d2に共振する無給電素子を設けた従来のアンテナ装置と比較して、本実施形態のアンテナ装置1は、アンテナ11,13間に生じる結合を抑制しつつ、スペース効率を高めることができる。
また、第3アンテナ13の第2領域13cによって変換された重複周波数帯域13d2の高周波信号は、フィルタ15Fにて減衰される。したがって、増幅器15Aがこの高周波信号によって破損することはなく、FM/AM放送受信機へ入力されることもない。
(アンテナ装置1の利点)
以上のように、アンテナ装置1は、第1アンテナ11と第2アンテナ12との間に、重複周波数帯域13d2で共振する無給電素子を備えた従来の構成と比較して、アンテナ装置としての機能を高めつつ、アンテナ装置1を効率よく小型化することができる。
また、アンテナ装置1の各アンテナ(各素子)は、柔軟性を有する誘電体基板14の表面上に形成されているため、筐体の形状に沿わせて自在に折り曲げることができる。したがあって、アンテナ装置1は、図2及び図3に示したように、自動車21のスポイラ22のような狭い空隙を有するものを筐体として利用することができる。その結果として、アンテナ装置1は、被搭載物(例えば自動車21)のパッケージにおけるスペース効率を高めることができ、被搭載の元来の機能や美観などを損なうこともない。
(アンテナの測定試験)
次に、図4から図6を参照して、本実施形態のアンテナ装置1の機能を確認するためのアンテナの測定試験について説明する。
図4は、測定試験に用いたアンテナ装置の、各アンテナの配置状態を示す図である。
図4の(a)は、第1及び第2アンテナ111,121を間隔をあけて配置した第1の状態を示す図である。また図4の(b)は、第1及び第2アンテナ111,121の間に、これらアンテナの周波数帯域と重複しない周波数帯域内に共振点を有する第4アンテナ17を配置した第2の状態を示す図である。そして、図4の(c)は、第1及び第2アンテナ111,121の間に、これらアンテナの周波数帯域と重複しない周波数帯域内に共振点を有するとともに、重複周波数帯域内にも共振点を有する第3アンテナ131を配置した第3の状態を示す図である。
図4の(c)に示す各アンテナの配置状態(第3の状態)が、本実施形態のアンテン装置1における各アンテナの配置状態に対応する。なお、図4の(d)は、第3の状態における各アンテナの模式図である。
図4の(a)〜(c)に示すように、第1及び第2アンテナ111,121の各々は、給電部111a,121aから一方に引き出された第1素子111b、121bと、給電部111a,121aから他方に引き出された第2素子111c、121cとを備えたダイポールアンテナである。第1及び第2アンテナ111,121の各々は、何れも2235MHz以上2520MHz以下の周波数帯域で動作するように構成されている。すなわち、本試験において第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とは共通である。結果として、重複周波数帯域も2235MHz以上2520MHz以下となる。
図4の(a)に示す各アンテナの配置状態(第1の状態)では、第1アンテナ111の近傍に、第1アンテナ111と共通の周波数帯域で動作する第2アンテナ121が間隔をあけて配置されている。そして、これら第1及び第2アンテナ111,121の間には、何れのアンテナも配置されていない。
図4の(b)に示す各アンテナの配置状態(第2の状態)では、第1及び第2アンテナ111,121の間に、第1及び第2アンテナ111,121の周波数帯域と重複しない周波数帯域で動作する第4アンテナ17が配置されている。
第4アンテナ17は、給電部17aから一方に引き出された第1素子17bと、給電部17aから他方に引き出された第2素子17cとを備えたダイポールアンテナである。そして、各素子17b,17cは、2235MHz以上2520MHz以下の周波数帯域よりも低周波側で動作するように構成されている。すなわち、第4アンテナ17の各素子は、第1及び第2アンテナ111,121の各素子の長さより長くなるように構成されている。
図4の(c)に示す各アンテナの配置状態(第3の状態)は、本実施形態のアンテナ装置1における各アンテナの配置状態に対応するものである。すなわち、第1及び第2アンテナ111,121の間に、これらアンテナが動作する周波数帯域と重複しない周波数帯域で動作するだけでなく、第1及び第2アンテナの重複周波数帯域でも動作するように構成された第3アンテナ131が配置されている。
第3アンテナ131は、給電部131aから一方に引き出された第1素子131b,131dと、給電部131aから他方に引き出された第2素子131c,131eとを備えたダイポールアンテナである。そして、各素子は、2235MHz以上2520MHz以下の周波数帯域よりも低周波側で動作するとともに、235MHz以上2520MHz以下の周波数帯域でも動作するように構成されている。
具体的には、第3アンテナ131の各素子は、図4の(b)に示す第4アンテナ17と同等に構成された各素子131b,131c上に、幅広の導体部131d,131eがそれぞれ設けられている。すなわち、図4の(d)の模式図に示すように、第1及び第2アンテナ111,121の間に配置された第3アンテナ131は、第1及び第2アンテナ111,121の各素子の長さより長くなるように構成された素子131b,131cと、第1及び第2アンテナ111,121の各素子の長さと等しくなるように構成された素子131d,131eとを兼ね備えるように構成されている。これにより、第3アンテナ131は、2235MHz以上2520MHz以下の周波数帯域よりも低周波側で動作するとともに、235MHz以上2520MHz以下の周波数帯域でも動作するとが可能となる。
本試験では、第1アンテナ111をネットワークアナライザーの送信ポートに接続し、第2アンテナ121をネットワークアナライザーの受信ポートに接続している。この構成を用いて第1アンテナ111から第2アンテナ121への透過スペクトルS21を測定した。この透過スペクトルS21は、第1アンテナ111と第2アンテナ121との間に生じる結合の大きさを評価する指標となる。具体的には、透過スペクトルS21の値が大きいほど第1アンテナ111と第2アンテナ121との間に生じる結合が大きいことを示す。
図5は、本試験に使用した各アンテナのVSWR(電圧定在波比:Voltage Standing Wave Ratio)を示すグラフである。
第1及び第2アンテナ111,121のVSWRと、第3アンテナ131のVSWRと、第4アンテナ17のVSWRをそれぞれ示している。
図6は、図4に示した各アンテナの配置状態(第1〜第3の状態)における、図5のB部の周波数帯域での第1アンテナ111と第2アンテナ121との結合状態を示すグラフである。
なお、図6では、第1から第3の状態における、第1から第2アンテナへの透過スペクトルS21と周波数との関係を示している。
図6の結果から明らかなように、第1アンテナ111と第2アンテナ121との間に生じる結合は、図4の(a)に示す第1の状態において最も大きく、第2の状態(図4の(b))、第3の状態(図4の(c))の順番で小さくなることが分かった。以上の結果から、本実施形態のアンテナ装置1に対応する第3の状態では、重複周波数帯域において第1アンテナ111と第2アンテナ121との間に生じる結合を抑制可能なことが分かった。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 アンテナ装置
11 第1アンテナ
11a 給電部
11b 第1素子
11c 第2素子
12 第2アンテナ
12a 給電部
12b 第1素子
12c 第2素子
13 第3アンテナ
13a 給電部
13b 第1領域
13c 第2領域
14 誘電体基板
15F フィルタ
16 折曲げ位置
21 自動車
22 スポイラ

Claims (4)

  1. 第1の周波数帯域で動作する第1アンテナと、
    前記第1の周波数帯域の少なくとも一部と重複する重複周波数帯域を含む第2の周波数帯域で動作する第2アンテナと、
    前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間に設けられ、前記第1及び第2の周波数帯域と重複しない第3の周波数帯域内に共振点を有するとともに、前記重複周波数帯域内に共振点を有するように構成された第3アンテナと、
    前記第3アンテナの後段に接続され、前記第3の周波数帯域の高周波信号を通過させ、前記重複周波数帯域の高周波信号を減衰させるフィルタと、を備えている、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第1の周波数帯域は、携帯電話用の周波数帯域であり、
    前記第2の周波数帯域は、地上波デジタル放送受信用の周波数帯域であり、
    前記第3の周波数帯域は、FM/AM放送受信用の周波数帯域である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1アンテナ、前記第2アンテナ及び前記第3アンテナは、共通の誘電体基板上に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 当該アンテナ装置は、スポイラを筐体とするものである、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のアンテナ装置。
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