JP5835616B2 - 玉挙動計測方法および玉挙動計測装置 - Google Patents

玉挙動計測方法および玉挙動計測装置 Download PDF

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Description

この発明は、玉軸受における玉の挙動を計測するための玉挙動計測方法および玉挙動計測装置に関する。より詳しくは、玉のすべりを計測するための玉挙動計測方法および玉挙動計測装置に関する。
深溝玉軸受やアンギュラ玉軸受等の玉軸受では、内輪と外輪との間の相対回転に伴って、玉や保持器が周方向に転動(公転)する。この場合、内輪と外輪との相対回転に伴って玉が周方向に公転する。
玉軸受を設計したり、玉軸受の使用条件を定めたりするのに当たって、玉の挙動を解析することは重要である。
従来から、転がり軸受の転動体の挙動を計測する転動体挙動計測装置が知られている(たとえば特許文献1)。
特開2002−213932号公報
しかし、特許文献1に記載の転動体挙動計測装置は、円筒状のころからなる転動体の挙動を計測するためのものであり、玉軸受の玉の挙動を計測するには適していない。
ところで、玉軸受では玉のすべりが生じることがある。玉のすべりは玉軸受の最適設計に大きく寄与する。
そこで、この発明の目的は、玉軸受における玉のすべりを良好に計測することができる玉挙動計測方法および玉挙動計測装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、内輪(11)、外輪(12)、(13)および保持器(14)を有する玉軸受(10)の玉の挙動を計測するための玉挙動計測方法であって、前記内輪および外輪のうち回転させる一方の軌道輪(12)の軌道面(2A)の中心軸線(O)上に中心を有するリング照明(18)によって、前記玉軸受を照明するリング照明ステップと、前記中心軸線上に配置された撮像レンズ(20)を有する撮像手段(17)が、玉が転動状態にある前記玉軸受を、玉が一公転する間に複数回撮像する撮像ステップと、前記複数の撮像画像に含まれる、玉表面における前記リング照明の反射光に基づいて、複数の周方向位置における玉の公転速度を算出する玉公転速度算出ステップ(S4)と、前記複数の撮像画像に含まれる、前記一方の軌道輪の表面の所定位置に付された第1のマーカ(P)の位置に基づいて、前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出する軌道輪公転速度算出ステップ(S5,S6)と、算出された前記複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出するすべり算出ステップ(S7,S8)とを含む、玉挙動計測方法である。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この発明の方法によれば、玉が転動状態にある玉軸受を撮像する。そして、撮像画像に含まれる、玉表面におけるリング照明の反射光に基づいて、玉の公転速度を算出する。軌道面の中心軸線上に撮像レンズおよびリング照明の中心が配置されているので、玉が円軌道上のどの位置にあっても、玉の所定位置(中心近傍)でリング照明からの照明光が反射する。したがって、撮像レンズによる撮像画像に基づいて玉の正確な周方向位置を特定することができるので、この周方向位置に基づいて、玉の公転速度を求めることができる。
また、前記一方の軌道輪の表面の所定位置には第1のマーカが付されている。この第1のマーカの位置に基づいて、前記一方の軌道輪の公転速度を算出する。
前記一方の軌道輪の公転速度がわかれば、前記一方の軌道輪の公転速度に基づいて、理論上の玉の公転速度を算出することも可能であるので、その理論上の玉の公転速度と、撮像画像から得られた玉の公転速度とを比較することにより、玉のすべりを算出することができる。撮像画像から得られる前記一方の軌道輪の公転速度に基づいて理論上の玉の公転速度を算出することにより、玉のすべりを精度良く検出することができる。
また、玉が一公転する間の複数の周方向位置における玉のすべりを算出することができる。これにより、玉の周方向位置での局所的なすべりを良好に検出することができる。
請求項2記載の発明は、前記軌道輪公転速度算出ステップは、撮像画像に含まれる、前記第1のマーカの位置と前記内輪および外輪のうち他方の軌道輪の表面の所定位置に付された第2のマーカ(Q)の位置とに基づいて、複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出しており、前記すべり算出ステップは、算出された複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記他方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出する、請求項1に記載の玉挙動計測方法である。
求項3記載の発明は、内輪(11)、外輪(12)、(13)および保持器(14)を有する玉軸受(10)の玉の挙動を計測するための玉挙動計測装置(1)であって、前記内輪および外輪のうち回転させる一方の軌道輪(12)の軌道面(12A)の中心軸線(O)上に中心を有し、前記玉軸受を照明するリング照明(18)と、前記中心軸線上に配置された撮像レンズ(20)を有し、玉が転動状態にある前記玉軸受を、玉が一公転する間に複数回撮像する撮像手段(17)と、前記複数の撮像画像に含まれる、玉表面における前記リング照明の反射光に基づいて、複数の周方向位置における玉の公転速度を算出する玉公転速度算出手段(22)と、前記複数の撮像画像に含まれる、前記一方の軌道輪の表面の所定位置に付された第1のマーカ(P)の位置に基づいて、複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出する軌道輪公転速度算出手段(22)と、算出された前記複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出するすべり算出手段(22)とを含む、玉挙動計測装置(1)である。
この構成によれば、請求項1に関して説明した作用効果と同等の作用効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、前記軌道輪公転速度算出手段は、撮像画像に含まれる、前記第1のマーカの位置と前記内輪および外輪のうち他方の軌道輪の表面の所定位置に付された第2のマーカ(Q)の位置とに基づいて、前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出しており、前記すべり算出手段は、算出された複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記他方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出する、請求項3に記載の玉挙動計測装置である。
本発明の一実施形態に係る玉挙動計測装置の概略構成を示す斜視図である。 図1に示す玉挙動計測装置の計測対象である玉軸受の一部破断斜視図である。 図1に示す玉挙動計測装置に、図2に示す玉軸受をセットした状態を示す正面図である。 図1に示す玉挙動計測装置に、図2に示す玉軸受をセットした状態を概略的に示す側面図である。 玉表面におけるリング照明の反射光を示す図である。 図1に示す画像処理部による処理内容を示すフローチャートである。 図1に示す玉挙動計測装置による計測結果の一例を示す図である。 図1に示す玉挙動計測装置による計測結果の一例を示す図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る玉挙動計測装置1の概略構成を示す斜視図である。玉挙動計測装置1は、計測対象である玉軸受10における玉13の挙動を計測するための装置である。
玉挙動計測装置1は、玉軸受10を鉛直姿勢に保持しつつ、その内輪(他方の軌道輪)11および外輪(一方の軌道輪)12の一方を回転させる回転保持機構(図示しない)と、回転保持機構に保持された玉軸受10に対して光を照射するためのリング照明18と、回転保持機構に保持された玉軸受10を撮像するためのカメラ(撮像手段)17と、カメラ17による撮像画像を処理するための画像処理部22とを備えている。
回転保持機構は、玉軸受10の内輪11を支持するための内輪支持ベース(図示しない)と、玉軸受10の外輪12を支持するための外輪保持ベース(図示しない)と、内輪保持ベースを、水平方向に延びる回転軸線Oまわりに回転駆動させるためのモータ(図示しない)とを備えている。回転保持機構に玉軸受10をセットした状態では、玉軸受10の中心軸線(後述する内輪軌道面11Aおよび外輪軌道面12Aの中心軸線)と回転保持機構による回転軸線Oとが一致している。そのため、外輪支持ベースを回転軸線Oまわりに回転させることにより、外輪12を、その中心軸線まわりに回転させることができる。一方で、内輪支持ベースにはモータ等の回転駆動機構が結合されていないので、外輪12の回転にかかわらず、内輪11は静止状態にある。
なお、この実施形態では、外輪12を回転させるとともに内輪11を静止させているが、モータの回転駆動力を、外輪保持ベースではなく内輪保持ベースに付与することにより、内輪11を回転させるとともに外輪12を静止させるようにしてもよい。
リング照明18は、回転保持機構による回転軸線O上に中心を有する円環状をなしている。リング照明18は、回転保持機構側(すなわち図1で示す右奥側)に向く背面視(図1に示す右奥側から見た)円形の照射面(図示しない)を有し、この照射面からは、回転保持機構に対して均一に光が照射される。この照射面は、回転軸線Oに直交する同一平面に含まれている。リング照明18は、回転保持機構による保持対象の玉軸受10の外輪12(より詳しくは軌道面11A,12A)よりも大径であり、そのため、回転保持機構に保持された玉軸受10の全体に光を照射することができるようになっている。
カメラ17は、たとえばCCDカメラであり、時間的に連続する複数枚の画像からなる動画像を撮像するためのカメラである。このカメラ17として、30(fp)以上のフレームレートで動画を撮像するカメラを採用することができるが、100(fp)以上のフレームレートで動画を撮像可能な高速度カメラを採用することがより一層望ましい。カメラ17の撮像レンズ20は、その光輪が、回転保持機構による回転軸線O上に配置されている。玉軸受10を回転保持機構にセットした状態で、玉軸受10の端面(背面側(図1で示す左手前側)の面)の全体が、カメラ17の撮像範囲に含まれる。
画像処理部22には、カメラ17による撮像画像が入力されるようになっている。この画像処理部22は、CPU(図示しない)、メモリおよび各種のインターフェイス等を含む構成のコンピュータにより構成されている。
この画像処理部22は、入力された撮像画像に対して所定の画像処理を施す処理部であり、後述するように、反射光認識部23および玉中心演算部24としてそれぞれ機能する。
図2は、玉挙動計測装置1の計測対象である玉軸受10の一部破断斜視図である。
玉軸受10は、内輪11と、内輪11と同心に配置された外輪12と、内輪11および外輪12間に介装された複数の転動体としての玉13と、複数の玉13を周方向に間隔を空けて保持するための保持器14とを備えた深溝玉軸受である。内輪11と外輪12とがそれらの中心軸線まわりに相対回転可能である。玉13は、内輪11の深溝型の内輪軌道面11Aと外輪12の深溝型の外輪軌道面(軌道面)12Aとの間に介在されている。
なお、玉軸受10は深溝玉軸受でなく、玉13と内輪軌道面11Aとの接触面および玉13と外輪軌道面12Aとの接触面とを結ぶ直線が、内輪11の径方向に対して所定角度α傾斜するアンギュラ型の玉軸受であってもよい。さらにその他のラジアル玉軸受を適用することもできる。
図3および図4は、玉挙動計測装置1に玉軸受10をセットした状態を示す正面図および側面図である。図5は、玉13の表面におけるリング照明18の反射光を示す図である。
玉軸受10は、図2に示す右奥側の面を正面に向けて、回転保持機構(図示しない)にセットされる。回転保持機構に玉軸受10がセットされた状態で、モータ(図示しない)が回転駆動されると、外輪ベース部(図示しない)が外輪12ごと回転軸線Oまわりに回転するようになっている。
図3に示すように、外輪12における正面側の端面の所定位置には、マーカ(第1のマーカ)Pが付されている。マーカPは、図3および図5では矩形で表されているが、たとえば円形をなしており、たとえば黒色である外輪12に対し白色を有している。マーカPの内外の境界部分が、たとえば太い黒ラインで形成されている。マーカPは、塗料やシール等を用いて形成されることが多いが、刻印などで形成されていてもよい。
内輪11における正面側の端面の所定位置には、マーカ(第2のマーカ)Qが付されている。各マーカQは、図3および図5では矩形で表されているが、たとえば円形をなしており、たとえば黒色である内輪11に対し白色を有している。マーカQの内外の境界部分が、たとえば太い黒ラインで形成されている。マーカQは、塗料やシール等を用いて形成されることが多いが、刻印などで形成されていてもよい。
玉挙動計測装置1による計測時には、回転保持機構にセットされた玉軸受10の外輪12が回転される。この外輪12の回転に伴って、玉13および保持器14も、内輪軌道面11Aおよび外輪軌道面12A上を周方向に公転(回転)する。
また、外輪12の回転に際して、リング照明18からの光が玉軸受10に向けて照射されるとともに、カメラ17による撮像が実行される。
次に、カメラ17による撮像画像における、玉13の表面の反射光について説明する。
カメラ17の撮像レンズ20には、各玉13の表面で反射されたリング照明18の反射光が入射される。
たとえばリング照明18のA点(図3および図4参照)から照射された光は、玉13の表面上におけるa点(図3および図4参照)で反射してカメラ17に入射する。同様に、リング照明18のB点(図4参照)、C点(図3および図4参照)およびD(図3参照)点から照射された光は、それぞれ玉13の表面上におけるb点(図3参照)、c点(図3および図4参照)およびd点(図3参照)で反射してカメラ17に入射する。これにより、図3および図5に示すように、玉13の表面での反射光27は環状の形態で撮像される。
また、カメラ17の撮像レンズ20が、玉軸受10の中心軸線と合致する回転軸線O上に配置されているので、各玉13の表面に写る反射光27は、各玉13の平面中心よりもやや回転軸線O寄りに位置している。
また、カメラ17によって、外輪12の正面側端面に付されたマーカP、および内輪11の正面側端面に付されたマーカQも撮像される。
この実施形態では、玉挙動計測装置1を用いて、外輪12の回転中における玉13のすべりを求める。具体的には、内輪11と外輪12とが通常の使用条件下での相対回転速度になるように外輪12を回転させるとともに、カメラ17により、玉軸受10を連続的に複数回撮像する。このカメラ17による撮像回数は、たとえば1秒間に約5000回であり、換言すると、玉13が1公転する間に約280〜300回撮像されることになる。そして、計測対象の1つの玉13を特定し、その特定された玉13の各周方向位置における、玉13のすべりを連続的に求める。
図6は、画像処理部22による処理内容を示すフローチャートである。
以下、一連の計測作業で撮像された個々の撮像画像の処理について説明する。
まず、画像処理部22は、カメラ17によって撮像画像の入力を受け付け、メモリに記憶する(S1:画像記憶)。
次いで、画像処理部22は、各玉13の表面の反射光27を認識する(S2:反射光認識。反射光認識部23(図1参照)の機能を実現)。また、画像処理部22はマーカPおよびマーカQも認識する。反射光27の認識のための処理は、たとえば、撮像画像における玉13に対し、所定の輝度値を闇値とする2値化処理を施すことにより、反射光27を抽出する。換言すると、反射光27は、その周囲の玉13の表面よりも輝度が高くなるため、輝度が高い部分と低い部分とを2階調に変換することによって反射光27を抽出することができる。そして、抽出された反射光27を認識する。
なお、リング照明18からの照度は、2値化処理によって反射光27が適切に抽出されるように予め適切な照度に調整される。また、特定の玉13の表面での反射光27が、内輪11の影等に重なって途切れた状態になる場合には、画像処理部22は、反射光27に対して公知のクロージング処理を行うことによって形状を補正し、環状の反射光27を抽出する。
次いで、画像処理部22は、認識した各玉13での反射光27に基づいて、玉13の中心位置(重心位置)の位置座標を算出する(ステップS3。玉中心演算部24(図1参照)の機能を実現)。認識した玉13の中心位置は、たとえば環状の反射光27に含まれる画素の座標値の総和を当該画素の数で割ることによって求めることができる。なぜなら、玉軸受10の中心軸線と合致する回転軸線O上に、撮像レンズ20およびリング照明18の中心が配置されている。そのため、玉13が周方向のどの位置にあっても、玉13の表面の中心近傍でリング照明からの照明光が反射し、しかも、その反射光27は、玉13の中心位置を中心とする環状をなすようになるからである。したがって、前述のように求められた反射光27の中心位置は、各玉13の中心位置とみなすことができる。
なお、この際、画素の輝度値によって重み付けを行った上で反射光27の中心を求めれば、より正確な中心位置を算出することができる。この場合、全ての玉13の中心位置の位置座標ではなく、次に述べる計測対象として特定された玉13の中心位置の位置座標を求めるようにしてもよい。
また、画像処理部22は、当該撮像画像の前後の撮像画像と、当該撮像画像とにおける玉13の中心位置の位置変化から、玉13の公転速度Vを算出する(ステップS4)。
さらに、画像処理部22は、当該撮像画像の前後の撮像画像と、当該撮像画像とにおけるマーカPの位置変化から、外輪12の公転速度Nを算出する(ステップS5)。
さらにまた、画像処理部22は、当該撮像画像の前後の撮像画像と、当該撮像画像とにおけるマーカQの位置変化から、内輪11の公転速度Niを算出する(ステップS6)。
ステップS5およびS6の後、画像処理部22は、算出された外輪12の公転速度、算出された内輪11の公転速度、および次式(1)に基づいて、理論上の玉13の公転速度(理論速度)Nを算出する(ステップS7)。
={(N−Ni)+(N−Ni)・D/Dpw}/2 ・・・(1)
なお、Dは玉13の直径であり、Dpwは玉13のセットのピッチ径である。
また、玉軸受10が深溝玉軸受でなく、アンギャラ型玉軸受である場合には、次式(2)に基づいて、理論上の玉13の公転速度Nが算出される(ステップS7)。
={(N−Ni)+(N−Ni)・D/Dpw・cosα}/2 ・・・(2)
次いで、画像処理部22は、ステップS4で算出された玉13の公転速度V、およびステップS7で算出された理論上の玉13の公転速度Nに基づいて、玉13のすべり量を算出する(ステップS8)。玉13のすべり量は、公転速度Vを公転速度Nで序することによって算出される。
図7は、外輪12の回転速度Nおよび玉13の公転速度Vの一例を示す図である。
図7のグラフの横軸には、基準周方向位置からの玉13の公転角(周方向位置)(°)を示し、縦軸には、外輪12の回転速度Nおよび玉13の公転速度Vを示す。外輪12の回転速度Nは周方向位置に応じて異ならされている(変化している)。この場合、図7に示すように、外輪12の回転速度Nの速度変化は等幅で一様に変化しているが、玉13の公転速度Vは、必ずしも等幅の変化であるとは言えない。
図8は、玉13のすべり量の変化を示す図である。
図8のグラフの横軸には、基準周方向位置からの玉13の公転角(周方向位置)(°)を示し、縦軸には、玉13のすべり量を示す。このように、各周方向位置における玉13のすべり量変化を把握することができる。
以上により、この実施形態によれば、玉13が公転状態にある玉軸受10を撮像する。そして、撮像画像に含まれる、計測対象の玉13の表面におけるリング照明18の反射光27に基づいて玉13の位置座標を算出する。玉軸受10の中心軸線(軌道面11A,12Aの中心軸線)と合致する回転軸線O上に、カメラ17の撮像レンズ20およびリング照明18の中心が配置されているので、玉13が周方向のどの位置にあっても、玉の所定位置(中心近傍)でリング照明18からの照明光が反射する。そのため、カメラ17による撮像画像に基づいて玉13の正確な周方向位置を特定でき、これにより、撮像画像に基づいて玉13の公転速度Vを求めることができる。
また、内輪11および外輪12の公転速度Ni,Nがわかれば、それらに基づいて、理論上の玉13の公転速度Nを算出することも可能であるので、その理論上の玉の公転速度Nと、撮像画像から得られた玉13の公転速度Vとを比較することにより、玉13のすべりを算出することができる。これにより、玉13のすべりを精度良く検出することができる。
また、各周方向位置における玉13の公転速度Vを求めることができるので、各周方向位置における玉13のすべりを良好に検出することができる。換言すると局所的なすべりを良好に検出することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…玉挙動計測装置、10…玉軸受、11…内輪(他方の軌道輪)、11A…内輪軌道面、12…外輪(一方の軌道輪)、12A…外輪軌道面、13…玉、14…保持器、17…カメラ(撮像手段)、18…リング照明、20…撮像レンズ、22…画像処理部(玉公転速度算出手段、すべり算出手段)、O…中心軸線、P…マーカ(第1のマーカ)、Q…マーカ(第2のマーカ)

Claims (4)

  1. 内輪、外輪、玉および保持器を有する玉軸受の玉の挙動を計測するための玉挙動計測方法であって、
    前記内輪および外輪のうち回転させる一方の軌道輪の軌道面の中心軸線上に中心を有するリング照明によって、前記玉軸受を照明するリング照明ステップと、
    前記中心軸線上に配置された撮像レンズを有する撮像手段が、玉が転動状態にある前記玉軸受を、玉が一公転する間に複数回撮像する撮像ステップと、
    前記複数の撮像画像に含まれる、玉表面における前記リング照明の反射光に基づいて、複数の周方向位置における玉の公転速度を算出する玉公転速度算出ステップと、
    前記複数の撮像画像に含まれる、前記一方の軌道輪の表面の所定位置に付された第1のマーカの位置に基づいて、前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出する軌道輪公転速度算出ステップと、
    算出された前記複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出するすべり算出ステップとを含む、玉挙動計測方法。
  2. 前記軌道輪公転速度算出ステップは、撮像画像に含まれる、前記第1のマーカの位置と前記内輪および外輪のうち他方の軌道輪の表面の所定位置に付された第2のマーカの位置とに基づいて、複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出しており、
    前記すべり算出ステップは、算出された複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記他方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出する、請求項1に記載の玉挙動計測方法。
  3. 内輪、外輪、玉および保持器を有する玉軸受の玉の挙動を計測するための玉挙動計測装置であって、
    前記内輪および外輪のうち回転させる一方の軌道輪の軌道面の中心軸線上に中心を有し、前記玉軸受を照明するリング照明と、
    前記中心軸線上に配置された撮像レンズを有し、玉が転動状態にある前記玉軸受を、玉が一公転する間に複数回撮像する撮像手段と、
    前記複数の撮像画像に含まれる、玉表面における前記リング照明の反射光に基づいて、複数の周方向位置における玉の公転速度を算出する玉公転速度算出手段と、
    前記複数の撮像画像に含まれる、前記一方の軌道輪の表面の所定位置に付された第1のマーカの位置に基づいて、前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出する軌道輪公転速度算出手段と、
    算出された前記複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された前記複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出するすべり算出手段とを含む、玉挙動計測装置。
  4. 前記軌道輪公転速度算出手段は、撮像画像に含まれる、前記第1のマーカの位置と前記内輪および外輪のうち他方の軌道輪の表面の所定位置に付された第2のマーカの位置とに基づいて、複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度を算出しており、
    前記すべり算出手段は、算出された複数の周方向位置における玉の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記一方の軌道輪の公転速度と、算出された複数の周方向位置における前記他方の軌道輪の公転速度とに基づいて、複数の周方向位置における玉のすべりを算出する、請求項3に記載の玉挙動計測装置。
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