JP2015087178A - ころ挙動計測方法およびころ挙動計測装置 - Google Patents

ころ挙動計測方法およびころ挙動計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ころと矩形ポケットの内周壁との接触の有無を精度良く判定することができるころ挙動計測方法およびころ挙動計測装置を提供すること。
【解決手段】リング照明によって照明しながら撮像し、撮像した撮像画像に含まれる反射光画像40Aが、ころの周面での反射光が移動可能な矩形領域の外縁の画像42と接触しているか否かを調べる。反射光画像40Aが外縁画像42と接触しているときは、ころ13と矩形ポケット15の内周壁15Aとが接触していると判定し、反射光画像40Aが外縁画像42と接触していないときは、ころ13と矩形ポケット15の内周壁15Aとが接触していないと判定する。
【選択図】図10

Description

この発明は、スラストころ軸受におけるころの挙動を計測するためのころ挙動計測方法およびころ挙動計測装置に関する。
スラストころ軸受は、ころと、複数のころが放射状に組込まれた円環板状の保持器と、円板状の軌道輪とを含む。保持器には、その厚み方向に貫通する貫通孔より構成される複数の矩形ポケットが放射状に設けられている。各ポケットの内部にころが収容配置されている。
従来から、ころ軸受のころの挙動を計測するころ挙動計測装置が知られている(たとえば下記特許文献1)。
下記特許文献1では、スラストころ軸受の保持器の中心軸線を中心とするリング照明によってスラストころ軸受が照明されながら、スラストころ軸受の中心軸線に沿う方向からスラストころ軸受が撮像される。そして、撮像画像に含まれる反射光模様と、マッチング用反射光模様の画像とのマッチングにより、ころの位置およびスキュー角が算出される。
特開2013−156201号公報
特許文献1の方法を採用すれば、保持器に対するころの相対的な位置変化を把握できる。
しかしながら、特許文献1の手法では、ころと矩形ポケット(ポケット)の内周壁との接触の有無を直接判定していない。矩形ポケットの設計時の寸法に基づいて矩形ポケットの内周壁の位置を仮に求め、この仮の内周壁位置に基づいて、ころと矩形ポケットの内周壁との接触の有無を判定することも可能である。しかしながら、ころや矩形ポケットには製造誤差があるため、このような手法では、接触有無の検出精度が低くなってしまう。
そこで、この発明の目的は、ころと矩形ポケットの内周壁との接触の有無を精度良く判定することができるころ挙動計測方法およびころ挙動計測装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、軌道輪(11)と、ころ(13)と、前記ころを収容する矩形ポケット(15)を有する円環状の保持器(12)とを含むスラストころ軸受(10)における、前記ころの挙動を計測するためのころ挙動計測方法であって、前記保持器を通る所定の軸線(O)上に中心を有する円環状のリング照明(3)によって、前記保持器および前記ころが前記軌道輪に対し相対回転している状態の前記スラストころ軸受を照明するリング照明ステップと、前記リング照明ステップに並行して、前記軸線に沿う方向から、前記スラストころ軸受を撮像する撮像ステップと、前記矩形ポケットに前記ころが収容された状態で、前記ころの移動に伴って、前記リング照明からの光の前記ころの周面での反射光が移動可能な矩形領域(41)であって、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態における前記反射光に基づいて得られる矩形領域の外縁の画像(42)を参照し、前記撮像ステップにおいて撮像された撮像画像に含まれる、前記ころの前記周面における反射光の画像(40A)が前記外縁画像に触れているか否かにより前記ころと前記矩形ポケットの内周壁との接触の有無を判定するころ接触判定ステップ(S3〜S5)とを含む、ころ挙動計測方法を提供する。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符合を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。
請求項2に記載のように、前記撮像ステップに先立って実行され、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態で、前記リング照明によってスラストころ軸受を照明しながら当該スラストころ軸受を撮像し、そのときの撮像画像に含まれる前記反射光の画像に基づいて矩形領域を区画し、その矩形領域の外縁の画像を取得する外縁画像取得ステップをさらに含んでいてもよい。
また、請求項3に記載のように、前記ころ接触判定ステップにおいて参照される前記外縁画像は、前記矩形ポケットの四隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態において前記リング照明からの光の前記ころの周面での反射光をそれぞれ結ぶことにより区画される矩形領域の外縁の画像であってもよい。
請求項4に記載のように、前記ころ接触判定ステップは、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に対応するように前記保持器の表面に付されたマーカ(M)を基準として、前記外縁画像と前記撮像ステップにおける撮像画像とを位置合わせする位置合わせステップを含んでいてもよい。
前記の目的を達成するための請求項5に記載の発明は、軌道輪(11)と、ころ(13)と、前記ころを収容する矩形ポケット(15)を有する円環状の保持器(12)とを含むスラストころ軸受(10)における、前記ころの挙動を計測するためのころ挙動計測装置(1)であって、前記保持器を通る所定の軸線(O)上に中心を有し、前記スラストころ軸受を照明するための円環状のリング照明(3)と、前記軸線に光軸が一致する撮像レンズ(19)を有し、その撮像レンズを通して前記スラストころ軸受を撮像するための撮像手段(18)と、前記矩形ポケットに前記ころが収容された状態で、前記ころの移動に伴って、前記リング照明からの光の前記ころの周面での反射光が移動可能な矩形領域(41)であって、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態における前記反射光に基づいて得られる矩形領域の外縁の画像(42)を記憶する外縁画像記憶手段(22)と、前記リング照明および撮像手段を駆動して、前記保持器および前記ころが前記軌道輪に対し相対回転している前記スラストころ軸受を、前記リング照明によって照明しながら、当該スラストころ軸受を前記撮像手段により撮像する撮像制御手段(4)と、前記撮像手段によって撮像された撮像画像に含まれる前記リング照明の反射光画像(40A)が前記外縁画像に触れているか否かにより前記ころと前記矩形ポケットの内周壁との接触の有無を判定するころ接触判定手段(21)とを含む、ころ挙動計測装置である。
本発明によれば、ころの周面での反射光が移動可能な矩形領域の外縁の画像を用いて、ころと矩形ポケットの内周壁との接触の有無が判定される。つまり、リング照明によって照明しながら撮像し、撮像した撮像画像に含まれる反射光画像が、矩形領域の外縁の画像と接触しているか否かを調べる。そして、外縁画像と接触しているときは、ころと矩形ポケットの内周壁とが接触していると判定し、外縁画像と接触していないときは、ころと矩形ポケットの内周壁とが接触していないと判定する。これにより、ころと矩形ポケットの内周壁との接触の有無を精度良く判定することができる。
本発明の一実施形態に係るころ挙動計測装置の概略構成を示す図である。 計測対象のスラストころ軸受の正面図である。 スラストころ軸受のころおよび保持器の構成を示す斜視図である。 ころ挙動計測装置にスラストころ軸受をセットした状態を示す側面図である。 スラストころ軸受に、リング照明の照射面からの光をそれぞれ照射した状態を示す正面図である。 各ころの周面における反射光模様を示す拡大図である。 図1に示す外縁画像記憶部に記憶されている外縁画像の取得を説明するための図である。 図1に示す外縁画像記憶部に記憶されている外縁画像を説明するための図である。 矩形ポケットの内周壁へのころの接触の有無を判定する際における、画像処理制御部の制御内容を示すフローチャートである。 矩形ポケットの内周壁へのころの接触の有無の判定を示す図である。 反射光画像の他の例を示す図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るころ挙動計測装置1の概略構成を示す斜視図である。ころ挙動計測装置1は、スラストころ軸受10を計測対象とし、公転中のころ13の挙動を計測するための装置である。
ころ挙動計測装置1は、スラストころ軸受10を鉛直姿勢に保持しながら、その軌道輪11および保持器12の一方(たとえば保持器12)を回転させる回転保持ユニット(軸受保持手段)2と、回転保持ユニット2に保持されている状態のスラストころ軸受10にリング状の光を照射するためのリング照明3と、スラスト軌道輪11(以下、単に軌道輪11という)および保持器12の相対回転状態にあるスラストころ軸受10を撮像するための撮像カメラ(撮像手段)18と、制御ユニット(撮像制御手段)4と、撮像カメラ18による撮像画像を処理するための画像処理ユニット5とを備えている。
回転保持ユニット2は、スラストころ軸受10の軌道輪11を支持するための軌道輪支持ベース(図示しない)と、スラストころ軸受10の保持器12を支持するための保持器支持ベース(図示しない)と、保持器支持ベースを、水平方向に延びる回転軸線Oまわりに回転駆動させるためのモータ(図示しない)とを含む。回転保持ユニット2にスラストころ軸受10をセットした状態では、スラストころ軸受10の中心軸線と回転保持ユニット2による回転軸線Oとが一致している。そのため、保持器支持ベースを回転軸線Oまわりに回転させることにより、保持器12およびころ13を、スラストころ軸受10の中心軸線まわりに回転させることができる。一方で、軌道輪支持ベースにはモータ等の回転駆動機構が結合されていないので、保持器12およびころ13の回転にかかわらず、軌道輪11は静止状態にある。なお、モータの回転駆動力を、保持器支持ベースではなく軌道輪支持ベースに付与することにより、軌道輪11を回転させるとともに保持器12を静止させるようにしてもよい。
リング照明3は、回転保持ユニット2による回転軸線O上に中心を有する小幅の円筒状をなし、鉛直姿勢をなしている。リング照明3の回転保持ユニット2側(すなわち図1で示す右奥側)の端面に円形の照射面3Aを有し、この照射面からは、回転保持ユニット2に保持されたスラストころ軸受10に対して均一に光が照射される。この照射面は、回転軸線Oに直交する同一平面に含まれている。リング照明3の外周は、回転保持ユニット2により保持されるスラストころ軸受10の保持器12の外周よりも大径であり、そのため、回転保持ユニット2に保持されたスラストころ軸受10の全体に、外側から内側に向かう光を照射することができるようになっている。
撮像カメラ18は、たとえばCCDカメラであり、時間的に連続する複数枚の画像からなる動画像を撮像するためのカメラである。撮像カメラ18は、その撮像レンズ19を回転保持機構に向けて水平に配置されている。撮像レンズ19は、仮想レンズであり、撮像カメラ18内の鏡筒20内に収容配置されている。撮像カメラ18は、撮像レンズ19の光軸が回転軸線Oに一致するように配置されている。スラストころ軸受10を回転保持ユニット2に配置した状態で、スラストころ軸受10の前面(図1の左手前面)の全体が、撮像カメラ18の撮像範囲に含まれる。撮像カメラ18として、30(fp)以上のフレームレートで動画を撮像するカメラを採用することができるが、100(fp)以上のフレームレートで動画を撮像可能な高速度カメラを採用することがより一層望ましい。
制御ユニット4は、CPU(図示しない)、メモリおよび各種のインターフェイス等を含む構成のコンピュータにより構成されている。制御ユニット4は、撮像カメラ18による撮像や回転保持ユニット2の回転、リング照明3からの光の照射を制御する。
画像処理ユニット5には、撮像カメラ18による撮像画像が入力される。画像処理ユニット5は、CPU(図示しない)、メモリおよび各種のインターフェイス等を含む構成のコンピュータにより構成されている。画像処理ユニット5は、入力された各撮像画像に対して、所定の画像処理を施す画像処理制御部(ころ接触判定手段)21と、後述する外縁画像42(図8参照)を記憶する外縁画像記憶部(外縁画像記憶手段)22とを含む。
図2は、ころ挙動計測装置1の計測対象であるスラストころ軸受10の正面図である。ころ挙動計測装置1は、計測対象であるスラストころ軸受10におけるころ13の挙動を計測するための装置である。
なお、ころ挙動計測装置1によるスラストころ軸受10の計測時には、保持器12の正面側は、軌道輪11に代えて、ガラス板などの透明部材からなる軌道輪11を設け、これにより、スラストころ軸受10の内部が撮像可能な(計測可能な)状態にされている。
スラストころ軸受10は、円板状の軌道輪11と、複数のたとえば円筒状のころ13と、複数のころ13が放射状に組込まれて、軌道輪11と相対回転する円環板状の保持器12とを含む。保持器12には、その厚み方向に貫通する貫通孔より構成される複数の矩形ポケット15が放射状に設けられており、各矩形ポケット15にころ13が収容配置されている。スラストころ軸受10では、軌道輪11と保持器12との間の相対回転に伴って、ころ13が保持器12に伴って周方向(回転方向)に転動する。
複数のころ13のうち、予め定める1つのころ13が計測対象のころ13である。保持器12の前面(表面)には、計測対象のころ13が収容されている矩形ポケット15の四隅の近傍にマーカMが付されている。マーカMは、図2に示すように円形であってもよいし、たとえば矩形であってもよい。マーカMは、たとえば黒色である保持器12と区別すべく、白色を有している。マーカMは、塗料やシール等を用いて形成されることが多いが、刻印などで形成されていてもよい。
図3は、スラストころ軸受10のころ13および保持器12の構成を示す斜視図である。
保持器12の径方向途中領域には、保持器12の径方向に波打つ形状の波打ち屈曲部14が絞り加工により設けられている。波打ち屈曲部14は、径方向の外側位置および径方向の内側位置のそれぞれで、保持器12の厚み方向の一方に向けてそれぞれ張り出す外側張出し部14aおよび内側張出し部14bと、前記の外側位置と内側位置との間に設けられて、保持器12の厚み方向の他方に向けて張り出す中間部張出し部14cとを備えている。
波打ち屈曲部14における、外径側の屈曲起点から内径側の屈曲起点に至る範囲における円周方向位置(たとえば数箇所)には、平面視矩形(より具体的には、径方向に長い長方形)の矩形ポケット15が、保持器12の厚み方向に打ち抜き形成されている。この各矩形ポケット15に対してころ13が回動自在な状態で非分離に収納されている。なお、矩形ポケット15に対してころ13は、締り嵌めされることで収納される。
各矩形ポケット15の内周壁面において外径側と内径側には、矩形ポケット15内へ向けて突出する凸部16,17が設けられている。この凸部16,17は、ころ13の軸方向外端面や軸方向内端面の中心部に対して当接してころ13をピボット支持するためのものであり、矩形ポケット15を打ち抜いて形成するときに同時に形成される。この凸部16,17は、平面視で丸い湾曲形状をなしている。
図4は、ころ挙動計測装置1にスラストころ軸受10をセットした状態を示す側面図である。スラストころ軸受10は、図1に示す左手前側の面を正面(撮像カメラ18側)に向けて、回転保持ユニット2にセットされる。回転保持ユニット2にスラストころ軸受10がセットされた状態で、回転保持ユニット2のモータ(図示しない)が回転駆動されると、保持器ベース部(図示しない)が保持器12ごと、回転保持ユニット2による回転軸線Oまわりに回転するようになっている。
図5は、スラストころ軸受10に、リング照明3の照射面3Aからの光をそれぞれ照射した状態を示す正面図である。リング照明3のからの光の照射により、ころ13の周面にたとえば直線状の反射光模様40が表れる。図6に、各ころ13の周面13Bにおける反射光模様40を拡大して示す。反射光模様40は、正面から見て、円筒状のころ13の中心軸線C上に位置している。
図4に示すように、リング照明3のたとえばA点から照射された光は、ころ13の周面における所定の反射位置A1に所定の入射角で入射するとともに、当該反射位置A1で反射して撮像レンズ19に入射する。同様に、リング照明3のたとえばB点から照射された光は、ころ13の周面における所定の反射位置B1に所定の入射角で入射するとともに、当該反射位置B1(図5参照)で反射して撮像レンズ19に入射する。すなわち、リング照明3の各点から照射された光は、それぞれ対応するころ13の周面上の所定の点で反射して撮像レンズ19に入射する。これにより、ころ13の周面に、1本のたとえば直線からなる反射光模様40(図5および図6に実線で図示)が表れる。ころ挙動計測装置1では、反射光模様40の画像に基づいて、ころ13の挙動を計測する。
ころ挙動計測装置1を用いたころ13の挙動の計測時には、回転保持ユニット2にスラストころ軸受10がセットされる。スラストころ軸受10には、保持器12やころ13と軌道輪11との間に潤滑油を介在される。スラストころ軸受10のセット後、制御ユニット4(図1参照)は、回転保持ユニット2を制御して、保持器12を回転させる。これにより、保持器12およびころ13が軌道輪11に対し相対回転する。このときの保持器12の回転速度は、軌道輪11と保持器12とが通常の使用条件下での相対回転速度になるような速度である。
ころ挙動計測装置1は、保持器12の回転中におけるころ13の周方向(回転方向)位置およびスキュー角をそれぞれ求める。また、後述するように、ころ挙動計測装置1は、保持器12の回転中における、矩形ポケット15の内周壁15A(図5参照)へのころ13の接触の有無も判定される。
また、保持器12の回転開始に伴って、リング照明3からの照射光が、スラストころ軸受10の前面に照射される(照明ステップ)とともに、撮像カメラ18による撮像が実行される(撮像ステップ)。制御ユニット4(図1参照)は、保持器12が回転しているスラストころ軸受10を、撮像カメラ18により連続的(連続フレーム)に多数回撮像する。撮像カメラ18による撮像頻度は、たとえば1秒間に約5000回であり、ころ13が1周(1回公転)する間に約280〜300回撮像される。撮像カメラ18によって撮像された撮像画像は、画像処理ユニット5に与えられる。画像処理ユニット5の画像処理制御部21は、撮像カメラ18から撮像画像の入力を受け付ける。画像処理制御部21は、入力された撮像画像を、当該画像処理制御部21のメモリに格納する。
次いで、画像処理制御部21は、撮像画像に含まれる計測対象のころ13の周面13Bに表れている反射光模様40(図5および図6参照)を認識する。そして、画像処理制御部21は、その反射光模様40の画像を、メモリに記憶されているマッチング用の反射光模様の画像とマッチングさせることにより、特定されたころ13の(中心位置の)周方向位置およびスキュー角を求める。このような画像処理を連続する複数の撮像画像に施すことにより、特定されたころ13に関し、周方向位置およびスキュー角のそれぞれを連続的に求めることができる。
次に、ころ挙動計測装置1における、矩形ポケット15の内周壁15A(図5参照)へのころ13の接触有無の判定について説明する。このような接触有無の判定は、外縁画像記憶部22に記憶されている外縁画像42を参照することにより行われる。
図7は、外縁画像42の取得を説明するための図である。図8は、外縁画像42を説明するための図である。
外縁画像42の取得は、ころ挙動計測装置1によるスラストころ軸受10の計測に先立って実行される(外縁画像取得ステップ)。外縁画像42の取得時には、スラストころ軸受10から保持器12およびころ13のみを取り出し、回転保持ユニット2に配置する。作業者の手作業により、計測対象のころ13が矩形ポケット15の隅部(角部)に寄せられ、ころ13の端面13A(図6参照)および周面13B(図6参照)のそれぞれが、矩形ポケット15の内周壁15A(図5参照)に接触する。ころ13の隅への寄せは、たとえばくさび状の工具(図示しない)を矩形ポケット15ところ13との間に差し込むことによって行われる。
リング照明3の照射面3Aからスラストころ軸受10への光の照射により、矩形ポケット15の隅部(角部)に寄せられたころ13の周面13Bに、反射光模様40が表れる。反射光模様40は、この実施形態では前述のように直線状をなしている。
図7(a)〜(d)に、矩形ポケット15の左上隅、右上隅、左下隅および右下隅のそれぞれにころ13を寄せた状態を示す。計測対象のころ13は矩形ポケット15の左上隅、右上隅、左下隅および右下隅のそれぞれに配置され、撮像カメラ18によって、各配置状態のスラストころ軸受10が撮像される。このときの撮像画像には、ころ13が各隅に位置するときの反射光模様40の画像(以下、反射光画像40Aという)およびマーカMの画像が含まれる。
そして、画像処理制御部21は、図8に示すように、矩形ポケット15の左上隅、右上隅、左下隅および右下隅のそれぞれにころ13を寄せたときの4つの反射光画像40Aを重ね合わせる。4つの反射光画像40Aの重ね合わせは、マーカMの画像を基準として位置合わせされながら行われる。画像処理制御部21は、重ね合わせた4つの反射光画像40Aを互いに結ぶことにより、ころ13の周面13B(図6参照)での反射光模様40(図6参照)が移動可能な領域である矩形領域41(図8にハッチングを付して示す領域)を得る。これにより、矩形領域41の外縁の画像である外縁画像42(図8参照)を取得する。この実施形態では、外縁画像42は、矩形領域41の外縁全域を縁取る四角枠の画像である。外縁画像記憶部22には、取得した外縁画像42およびマーカMの画像が併せて記憶される。すなわち、外縁画像記憶部22には、外縁画像42のマーカMの画像からの相対位置が記憶されている。
図9は、矩形ポケット15(図2等参照)の内周壁15Aへのころ13の接触の有無を判定する際における、画像処理制御部21の制御内容を示すフローチャートである。図10は、矩形ポケット15の内周壁15Aへのころ13の接触の有無の判定を示す図である。前述のように、ころ挙動計測装置1を用いたころ13の挙動の計測中には、保持器12が、軌道輪11と保持器12とが通常の使用条件下での相対回転速度になるような回転速度で回転されている。
まず、画像処理ユニット5の画像処理制御部21は、撮像カメラ18からの撮像画像の入力を受け付け、画像処理制御部21のメモリに記憶する(S1:画像記憶)。
次いで、画像処理制御部21は、計測対象として特定されているころ13の周面13Bに表れている反射光画像40Aを認識する(S2:反射光認識)。反射光画像40Aの認識のための処理は、たとえば、撮像画像におけるころ13に対して所定の輝度値を闇値とする2値化処理を施すことにより、反射光画像40Aを抽出する。換言すると、反射光画像40Aは、ころ13における周囲の部分よりも輝度が高くなるため、輝度が高い部分と低い部分とを2階調に変換することによって反射光画像40Aを抽出できる。そして、抽出された反射光画像40Aを認識する。
なお、リング照明3からの照度は、2値化処理によって反射光画像40Aが適切に抽出されるように予め適切な照度に調整されている。また、ころ13の周面13Bの反射光画像40Aが、途切れた状態になる場合には、画像処理制御部21は、反射光画像40Aに対して公知のクロージング処理を行うことによって形状を補正し、直線状の反射光画像40Aを抽出する。
次いで、画像処理制御部21は、外縁画像記憶部22に記憶されている外縁画像42を参照し(ころ接触判定ステップ。ステップS3)、撮像画像に含まれる反射光画像40Aを、外縁画像42に重ね合わせる(ころ接触判定ステップ。ステップS4)。反射光画像40Aと外縁画像42との重ね合わせは、撮像画像に含まれるマーカMの画像を基準として位置合わせされながら行われる(位置合わせステップ)。
次いで、画像処理制御部21は、反射光画像40Aが外縁画像42と接触しているか否かを調べる(ころ接触判定ステップ。ステップS5)。具体的には、画像処理制御部21は、反射光画像40Aが外縁画像42との間に交点がある(反射光画像40Aが外縁画像42と接触している)場合(図10(a)参照)に、矩形ポケット15の内周壁15Aにころ13が接触していると判定し、反射光画像40Aが外縁画像42との間に交点がない(反射光画像40Aが外縁画像42と未接触である)場合(図10(b)参照)に、矩形ポケット15の内周壁15Aにころ13が接触していないと判定する。これにより、ころ13と矩形ポケット15の内周壁15Aとの接触の有無を精度良く判定することができる。
画像処理制御部21は、公転中のスラストころ軸受10を撮影した動画像に対し、フレームごとに、図9に示す処理を実施する。これにより、ころ13と保持器12との接触箇所、およびころ13と保持器12との接触時刻を求めることができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
前述の実施形態では、反射光画像40Aが直線状であるとして説明したが、リング照明3とスラストころ軸受10との間の距離やリング照明3の径等により、図11に示すように、反射光画像40Aが中心軸線Cを中心として対称な一対の線43,43を含み、しかもその各線43,43が、湾曲部分43B,43Bを含む場合がある。このような場合、湾曲線43,43の直線部分43A,43Aのみを抽出し、しかもそれらの直線部分43A,43Aの中間に位置し、直線部分43A,43Aと平行な直線45を取得する。そして、このような直線45を反射光画像40Aとして用いて、外縁画像42の取得や、矩形ポケット15の内周壁15Aへのころ13の接触有無の判定を行う。
また、前述の実施形態では、1つのリング照明3によりスラストころ軸受10を照明するものとして説明したが、2つのリング照明によりスラストころ軸受10を照明してもよい。2つのリング照明は、たとえば特開2013−156201号公報に記載されているものと同等の構成を採用することができ、そのため、2つのリング照明についての詳細な説明は省略する。
2つのリング照明を採用する場合には、反射光画像40Aに、図11に示すように、一対の線43,43に加えて、一対の線44,44(図11に破線で示す)がさらに加わる。この場合、前述の場合と同様の手法で、直線45を取得し、直線45を反射光画像40Aとして用いて、外縁画像42の取得や、矩形ポケット15の内周壁15Aへのころ13の接触有無の判定を行う。
また、矩形ポケット15の四隅にころ13をそれぞれ寄せたときの反射光画像40に基づいて矩形領域41を特定する場合を例に挙げたが、矩形ポケット15の少なくとも対角の二隅にころ13をそれぞれ寄せたときの反射光画像40があれば、それらに基づいて、矩形領域41を特定することができる。
また、外縁画像42が、矩形領域41の外縁全域を縁取る四角枠の画像であるとして説明したが、外縁画像42が、矩形領域41の外縁の一部分のみの画像であってもよい。
また、たとえば、計測対象のスラストころ軸受10として、スラスト円筒ころ軸受を採用し、円筒状のころ13の挙動を測定したが、計測対象のスラストころ軸受として、スラスト円錐ころ軸受を採用する場合には、円錐状のころの挙動を測定することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…ころ挙動計測装置、3…リング照明、4…制御ユニット(撮像制御手段)、10…スラストころ軸受、11…軌道輪、12…保持器、13…ころ、15…矩形ポケット、18…撮像カメラ(撮像手段)、19…撮像レンズ、21…画像処理制御部(ころ接触判定手段)、22…外縁画像記憶部(外縁画像記憶手段)、40A…反射光画像、41…矩形領域、42…外縁画像、O…回転軸線(軸線)

Claims (5)

  1. 軌道輪と、ころと、前記ころを収容する矩形ポケットを有する円環状の保持器とを含むスラストころ軸受における、前記ころの挙動を計測するためのころ挙動計測方法であって、
    前記保持器を通る所定の軸線上に中心を有する円環状のリング照明によって、前記保持器および前記ころが前記軌道輪に対し相対回転している状態の前記スラストころ軸受を照明するリング照明ステップと、
    前記リング照明ステップに並行して、前記軸線に沿う方向から、前記スラストころ軸受を撮像する撮像ステップと、前記矩形ポケットに前記ころが収容された状態で、前記ころの移動に伴って、前記リング照明からの光の前記ころの周面での反射光が移動可能な矩形領域であって、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態における前記反射光に基づいて得られる矩形領域の外縁の画像を参照し、前記撮像ステップにおいて撮像された撮像画像に含まれる、前記ころの前記周面における反射光の画像が前記外縁画像に触れているか否かにより前記ころと前記矩形ポケットの内周壁との接触の有無を判定するころ接触判定ステップとを含む、ころ挙動計測方法。
  2. 前記撮像ステップに先立って実行され、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態で、前記リング照明によってスラストころ軸受を照明しながら当該スラストころ軸受を撮像し、そのときの撮像画像に含まれる前記反射光の画像に基づいて矩形領域を区画し、その矩形領域の外縁の画像を取得する外縁画像取得ステップをさらに含む、請求項1に記載のころ挙動計測方法。
  3. 前記ころ接触判定ステップにおいて参照される前記外縁画像は、前記矩形ポケットの四隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態において前記リング照明からの光の前記ころの周面での反射光をそれぞれ結ぶことにより区画される矩形領域の外縁の画像である、請求項1または2に記載のころ挙動計測方法。
  4. 前記ころ接触判定ステップは、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に対応するように前記保持器の表面に付されたマーカを基準として、前記外縁画像と前記撮像ステップにおける撮像画像とを位置合わせする位置合わせステップを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のころ挙動計測方法。
  5. 軌道輪と、ころと、前記ころを収容する矩形ポケットを有する円環状の保持器とを含むスラストころ軸受における、前記ころの挙動を計測するためのころ挙動計測装置であって、
    前記保持器を通る所定の軸線上に中心を有し、前記スラストころ軸受を照明するための円環状のリング照明と、
    前記軸線に光軸が一致する撮像レンズを有し、その撮像レンズを通して前記スラストころ軸受を撮像するための撮像手段と、
    前記矩形ポケットに前記ころが収容された状態で、前記ころの移動に伴って、前記リング照明からの光の前記ころの周面での反射光が移動可能な矩形領域であって、前記矩形ポケットの少なくとも対角の二隅に前記ころをそれぞれ寄せた状態における前記反射光に基づいて得られる矩形領域の外縁の画像を記憶する外縁画像記憶手段と、
    前記リング照明および撮像手段を駆動して、前記保持器および前記ころが前記軌道輪に対し相対回転している前記スラストころ軸受を、前記リング照明によって照明しながら、当該スラストころ軸受を前記撮像手段により撮像する撮像制御手段と、
    前記撮像手段によって撮像された撮像画像に含まれる前記リング照明の反射光画像が前記外縁画像に触れているか否かにより前記ころと前記矩形ポケットの内周壁との接触の有無を判定するころ接触判定手段とを含む、ころ挙動計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108332970A (zh) * 2017-11-17 2018-07-27 中国铁路总公司 一种基于ls-svm和d-s证据理论的轴承故障诊断方法
CN114485315A (zh) * 2021-12-31 2022-05-13 国家能源集团宁夏煤业有限责任公司 一种内周壁检测装置和缸体检测设备

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