JP5834443B2 - 処理装置、及び制御プログラム - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、現像剤の透磁率を検出することによりトナー濃度を検出するATC(Automatic Toner Control)によるトナー供給を行う装置において、高画像密度の場合、画像濃度が低くなる分を予想してATC目標値を高く設定し画像濃度を一定に保つようにすることが開示されている。
第1の実施形態は、画像形成システムである。
図1は、画像形成システム1の構成の一例を示す。
図1に示すように、画像形成システム1は、制御装置10及び画像形成装置30を有している。
制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、プログラム等記憶部12、一時記憶部13、及び画像処理部20を有している。
プログラム等記憶部12は、電源OFF時にもデータを保持可能な記憶部である。プログラム等記憶部12には、CPU11が各種の処理に使用するプログラム12aや固定データ等が記憶されている。プログラム等記憶部12の好適な例としては、ROM(Read-Only Memory)が挙げられる。また、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性記憶部も挙げられるが、これらに限定されないことは言うまでもない。
一時記憶部13は、データが書き込み可能となっておりデータを一時的に保持する記憶部である。一時記憶部13の好適な例としては、RAM(Random Access Memory)があるが、これに限定されないことは言うまでもない。
画像処理部20は、制御装置10に入力される画像データに対して予め設定されている画像処理を施す。例えば、画像処理部20は、CPU11の演算処理によりCPU11の機能として実現される。画像処理部20の処理内容については後で詳述する。
図2は、画像形成装置30の構成の一例を示す。
図2に示すように、画像形成装置30は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置である。この画像形成装置30は、駆動制御部31、画像制御部32、画像形成ユニット40Y,40M,40C,40K、一次転写部60、二次転写部70、及び定着装置80を有している。
各画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、感光体(像保持体)41を有しており、感光体41の周囲であって矢印Aとして示す回転方向に、帯電器42、レーザ露光器43、現像器44、及び感光体クリーナ49をその順番で有している。
現像器44は、トナー供給のための駆動部(トナー供給ロール等のトナー供給部等)46が駆動されてトナーボトル(トナーカートリッジ)45内の収容されているトナーが供給される。現像器44では、現像ロール47によりトナーが感光体41上に搬送されトナーにより静電潜像が可視像化される。また、現像器44は、現像剤の透磁率を検出することによりトナー濃度を検出するトナー濃度センサ(ATC(Automatic Toner Control)センサ)48を備えている。
一次転写部60は、中間転写ベルト61を挟んで感光体41に対向して配置される複数の一次転写ロール62を含んで構成されている。中間転写ベルト61は、張架ロール63や定速性に優れたモータ(図示せず)などにより駆動される駆動ロール64などの各種ロールによって矢印Bとして示す回転方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。
また、一次転写部60は、画像濃度センサ(ADC(Auto Density Control)センサ)65を備えており、画像濃度センサ65により中間転写ベルト61に形成した階調補正用(画像濃度制御用)の各階調のパッチ画像の濃度(階調レベル)が検出される。
駆動制御部31は、各装置又は各部の駆動を制御する。また、画像制御部32は、画像形成に係る制御を行う。
以上のような構成により、画像形成装置30では、制御装置10からの画像データ(各種の処理が施された画像データ)を基に、駆動制御部31及び画像制御部32により画像形成ユニット40Y,40M,40C,40K等の各部を制御する。
図3に示すように、画像処理部20は、領域分離処理部21、色補正及び色変換処理部22、トナーセーブ、総量規制及び墨入れ処理部(以下、トナーセーブ等処理部という。)23、及び目標濃度変更用階調補正処理部24を有している。
領域分離処理部21は、文字や線図等の異なる属性の画像を分離する。具体的には、領域分離処理部21は、文字や線画などを主要部とする2値画像領域を抽出したり、画像(絵)や写真などを主要部とする多階調画像領域(中間調画像領域)を抽出したりすることで、2値画像領域や多階調画像領域を分離する画像領域(絵文字)分離処理を施す。
色補正及び色変換処理部22は、色補正及び色変換を行う。色補正及び色変換処理部22は、例えば、色変換処理として、領域分離処理部21からの画像データから、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色信号で表されるCMYK表色系へのマッピング処理をし、印刷用に色分解された画像データ(ラスタデータ)を生成する。さらに、色補正及び色変換処理部22は、例えば、色補正処理として、画像データに対して印刷出力用の色補正を行う。
トナーセーブ等処理部23は、色補正及び色変換処理部22からの画像データに対して次のような各種処理を施す。トナーセーブ等処理部23は、トナーセーブ処理として、使用者に設定されたトナーセーブの設定値にトナーの消費量を抑えるように画像データに処理を施す。また、トナーセーブ等処理部23は、総量規制処理として、CMYK各色のトナー量の合計が設定された上限値以下となるように各色のトナー量を制限する処理を画像データに施す。さらに、トナーセーブ等処理部23は、トナーの選択を変更等する墨入れ処理を行う。
目標濃度変更用階調補正処理部24は、目標濃度変更用階調補正処理を行う。具体的には、目標濃度変更用階調補正処理部24は、目標濃度変更用階調補正処理として、画像濃度を意図的に変更するために画像データのLUT(ルックアップテーブル)を調整する手法に基づく画像処理を行う。すなわち例えば、目標濃度変更用階調補正処理は、階調毎に望む画像濃度になるように使用者が情報入力手段(ユーザインターフェース等)を操作してLUTを調整したことに応じた画像処理である。
図4(a)に示すように使用者がLUTを調整することで、図4(b)に示すように、入力階調値に対する画像濃度が変更される。
画像形成装置30は、そのような画像データが入力されることに対応して図3に示すような構成を有している。
図3に示すように、画像形成装置30は、濃度維持用階調補正処理部91及びスクリーン処理部92を有している。
スクリーン処理部92は、画像データに対してスクリーン処理を施す。
画像形成装置30は、スクリーン処理部92により処理が施された画像データを基に、画像形成ユニット40Y,40M,40C,40K等を制御して印刷用紙に画像形成を行う。
図5は、それを実現する画像形成装置30の構成の一例を示す。
図5に示すように、画像形成装置30は、前記図3の比較では、制御装置10の画像処理部20には画像密度カウント部25を有し、画像形成装置30にはトナー供給量算出部93を有している。
画像密度カウント部25は、取得した画素数のカウント値(画像密度カウント値)をトナー供給算出部93に出力する。
ここで、トナー供給応答時間は、トナーボトル45から現像器44へのトナー供給応答時間である。すなわち、トナー供給応答時間は、駆動部46の駆動(例えば駆動部の駆動モータの駆動)を開始した時から、その駆動部46の駆動によりトナーボトル45のトナーが現像ロール47上に到達するまでの時間である。例えば、トナー供給応答時間は、実験値、経験値、又は理論値として設定される。
以上のような画像密度カウント部25及びトナー供給量算出部93による処理について、より具体的に説明すると、先ず、画像密度カウント部25は、印刷要求に係る画像データの全ページの画像の画素数をカウントする。
また、このような処理に用いるトナー供給応答時間を算出する条件を、駆動部46を一定時間駆動して現像剤にストレスのかからない像密度(10%程度)のトナーを供給しながら画像濃度検出用のパッチ画像の濃度が増加したこととしても良い。
トナー消費量=カウント値×α×η+β
ここで、ηはモードやスクリーン別の係数であり、αは標準係数であり、βはかぶりトナーなど常に消費されるトナー量である。
トナー消費量=η×Σ(カウント値×α)+β
図6は、画像密度カウント部25及びトナー供給量算出部93等による画素数のカウント値の積算からトナー供給に至る一連の処理の例を示すフローチャートである。
印刷要求が実行されると、先ずステップS1において、トナー供給量算出部93は、画像密度カウント部25が得た画像数のカウント値を積算する。
続くステップS3において、トナー供給量算出部93は分割数を算出する。具体的には、トナー供給量算出部93は、トナー供給応答時間に対応付けられている印刷可能な枚数を分割数として算出する。
続くステップSにおいて、画像形成装置30は、印刷要求に係る印刷が終了したか否かを判定する。画像形成装置30は、印刷要求に係る印刷が終了したと判定すると、該図6に示す処理を終了する(次の印刷要求の実行を待つ)。また、画像形成装置30は、印刷要求に係る印刷が終了していないと判定すると、ステップS6に進む。
ステップS7では、画像形成装置30(例えば駆動制御部31)は、必要トナー量のトナーの供給を終了したか否かを判定する。画像形成装置30は、必要トナー量のトナーの供給を終了したと判定すると、ステップS10に進む。また、画像形成装置30は、必要トナー量のトナーの供給を終了していないと判定すると、ステップS8に進む。
以上のような構成及び処理により、画像形成システム1では、画像密度カウント部25が、画像データ(印刷要求に係る全ページの画像)の画素数をカウントする。ここで、画像密度カウント部25に入力される画像データは、領域分離処理部21、色補正及び色変換処理部22、トナーセーブ等処理部23、及び目標濃度変更用階調補正処理部24により各種の画像処理が施されたものである。そのため、画像密度カウント部25が取得した画素数のカウント値は、そのような画像処理が施された結果を反映された値になる。
図7(a)は、棒グラフの各棒が12枚の各印刷用紙に画像形成される各画像の画素数のカウント値(画像密度)を示しており、画像密度カウント部25は、トナー供給応答時間に対応付けられている印刷可能な12枚分の画像の画素数カウント積算値を算出する。
画像形成システム1では、このようなトナーの分割供給を印刷要求に係る全ての印刷が終了するまで行う。すなわち、この例では、画像形成システム1は、同一印刷要求内において、最初の12枚を印刷するためのトナーの分割供給を終了すると、次の12枚を印刷するためのトナーの分割供給を開始する。
図7(d)は、前述のように必要トナー量を分割してトナー供給したときのトナー濃度の変化を示す。また、図7(e)は、前述のように必要トナー量を分割してトナー供給したときの印刷画像の画像濃度の変化を示す。
図8は、本実施形態の比較例を示す。
比較例では、図8(a)乃至(c)に示すように、12枚の各印刷用紙に画像形成される各画像の画素数のカウント値を積算し、その積算値を基に必要トナー量を算出している。そして、比較例では、その必要トナー量を1度に供給している。
なお、第1の実施形態では、トナー供給量算出部93は、例えば、第1算出手段及び第2算出手段を実現している。また、駆動制御部31は、例えば、制御手段を実現している。また、駆動部46は、例えば、トナー供給部を実現している。また、トナー供給量算出部93及び駆動制御部31は、例えば、処理装置を実現している。
また、画像形成システム1は、トナーボトル45から現像器44にトナーが供給されるのに要する時間(トナー供給応答時間)内に画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kにより印刷可能な枚数を分割数として必要トナー量を分割している。
次の第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態では、印刷要求に係る印刷開示時に実施されるセットアップサイクル中(画像形成開始の準備処理中)にトナー供給を行っている。
図9は、前記図6に対応する処理であり、第2の実施形態における処理を示すフローチャートである。
第2の実施形態では、ステップS4の後に新たにステップS21を設けている。そのステップS21では、画像形成装置30は、セットアップサイクルで画像濃度制御用のパッチ画像を形成中か否かを判定する。画像形成装置30は、セットアップサイクルでパッチ画像の形成が終了したと判定すると、前記ステップS5に進む。
図10は、(a)印刷要求の実行状態(ON/OFF状態)、(b)セットアップサイクルのON/OFF状態、(c)画像形成のON/OFF状態、及び(d)トナー供給(分割供給によるトナー供給)のON/OFF状態の関係を示す。
そして、図10(b)に示すように、画像形成装置30は、セットアップサイクルにおいてパッチ画像の形成が終了するとパッチ画像の検出を開始する。このとき、図10(c)に示すように、画像形成装置30は、パッチ画像の形成を終了したタイミングで分割供給によるトナー供給を開始する。そして、図10(c)に示すように、画像形成装置30は、セットアップサイクルの終了後に画像形成処理を開始する。
要するに、トナー量の算出対象のページの印刷が開始される前にそのトナーが現像器44(具体的には現像ロール47)に到達する限り、分割供給によるトナー供給をどのようなタイミングで開始しても良い。
次の第3の実施形態を説明する。
第3の実施形態では、分割後の1回当たりのトナー供給量をある一定量以上に保つようにしている。
図11は、前記図6に対応する処理であり、第3の実施形態における処理を示すフローチャートである。
第3の実施形態では、ステップS1の後に新たにステップS31及びステップS32を設け、ステップS4の後に新たにステップS33及びステップS34を設けている。
このようなステップS31及びステップS32の処理は、必要トナー量が予め設定した値以下のときには、必要トナー量に不足トナー量を加算し必要トナー量を該予め設定した値に補正する処理と等価である。
このような処理により、第3の実施形態では、画素数カウント積算値が画像密度判断用しきい値以下のとき、画素数カウント積算値を画像密度判断用しきい値に補正するとともにトナー吐き出し用のトナーバンドを作成し余分なトナーを吐き出している。
例えば、低画像密度の場合には、1回当たりのトナー供給量(プリント1枚当りのトナー供給量)が、トナー濃度検出センサの検出シフトや画像欠陥(BCOやがさつき)を発生させない画像密度のしきい値(例えばプリント1枚当り3%)以下となる場合がある。
なお、前述の実施形態に限定されないことは言うまでもない。
すなわち、本実施形態では、好適には画像形成システム1が領域分離処理部21、色補正及び色変換処理部22、トナーセーブ等処理部23、目標濃度変更用階調補正処理部24、濃度維持用階調補正処理部91及びスクリーン処理部92の全てを有するが、これらの少なくとも1つを有していても良い。
また、本実施形態では、制御装置10の画像処理部20と同等の機能を画像形成装置30が有することもできる。
図12に示すように、画像形成装置30は、画像処理部100内に、濃度維持用階調補正処理部91及びスクリーン処理部92に加えて、領域分離処理部101、色補正及び色変換処理部102、トナーセーブ等処理部103、目標濃度変更用階調補正処理部104、及び画像密度カウント部105を有している。
Claims (3)
- トナー収容部から現像装置にトナーが供給されるのに要する時間内に画像形成部により印刷可能な枚数の印刷媒体に画像形成するための画像データにおける各印刷媒体のトナーにより画像が形成される領域の画素数を積算した積算値を基に、前記印刷可能な枚数の印刷媒体への画像形成に必要なトナーの総量を算出する第1算出手段と、
前記第1算出手段が算出したトナーの総量を前記印刷可能な枚数で分割して得られる各量を算出する第2算出手段と、
前記前記印刷可能な枚数の印刷媒体への画像の現像を前記現像装置で開始する以前に、前記第2算出手段が算出した各量で前記トナー収容部から前記現像装置にトナーを供給するようにトナー供給部を制御する制御手段と、
を有する処理装置。 - 前記制御手段は、印刷要求に係る画像の画像形成開始の準備処理中であって画像濃度制御のためのパッチ画像が形成された後に前記第2算出手段が算出した各量で前記トナー収容部から前記現像装置にトナーを供給するように前記トナー供給部を制御する請求項1に記載の処理装置。
- トナー収容部から現像装置にトナーが供給されるのに要する時間内に画像形成部により印刷可能な枚数の印刷媒体に画像形成するための画像データにおける各印刷媒体のトナーにより画像が形成される領域の画素数を積算した積算値を基に、前記印刷可能な枚数の印刷媒体への画像形成に必要なトナーの総量を算出する第1算出ステップと、
前記第1算出ステップで算出したトナーの総量を前記印刷可能な枚数で分割して得られる各量を算出する第2算出ステップと、
前記印刷可能な枚数の印刷媒体への画像の現像を前記現像装置で開始する以前に、前記第2算出ステップで算出した各量で前記トナー収容部から前記現像装置にトナーを供給するようにトナー供給部を制御する制御ステップと、
をコンピュータに実行させるコンピュータに読取可能な制御プログラム。
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