JP5833698B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜及びその液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶配向剤、それにより製造された液晶配向膜及び液晶表示素子に関する。
液晶表示素子の映像品質を向上させるために、液晶配向膜は、下記の性質を有するべきである。(1)良好な電気特性:残影を生じないことや、電圧保持率が高いこと等である。(2)安定したプレチルト角:均一な配向効果を達するために、液晶分子を傾斜させて液晶配向膜表面との間で一つの角度を形成することにより、液晶分子が電場により駆動された後一定の方向へ回転する必要があり、前記傾斜した角度は、即ちプレチルト角(Pretilt Angle)であり、プレチルト角の安定性は、液晶表示素子の反応時間及び配向均一性に影響を与え、更に結像品質に影響を与える。(3)優れたフィルム塗布性:液晶配向膜を基板に塗布する時に摩擦による刷毛目及び切削屑を生じない。
液晶表示素子の普及につれて、消費者の液晶表示素子の結像品質に対する要求はますます高くなり、如何に液晶表示素子の結像品質を更に改善するのかは、関連業者の努力目標である。
従って、本発明の一つの目的は、液晶配向剤を提供することにある。この液晶配向剤により製造された液晶配向膜によって、安定したプレチルト角を提供することができ、液晶表示素子の反応時間を短くし、配向均一性を向上させ、更に結像品質を改善することに寄与する。
本発明の別の目的は、優れたフィルム塗布性を有する液晶配向剤を提供することにある。
本発明の一態様による液晶配向剤は、式(I)に示す構造を有するポリアミド酸誘導体(A)を含む。式(I)において、A1及びA2は、それぞれ独立した4価の有機基であり、A3及びA4は、それぞれ独立した2価の有機基であり、Rは、1価の有機基であり、k+p=1、且つ、0.01≦kである。
Figure 0005833698
本発明の液晶配向剤は、ポリイミド、ポリアミド酸又はイミド‐アミド酸共重合体を更に含んでもよい。
本発明の液晶配向剤において、Rは、式(III)、式(IV)又は式(V)に示す有機基であってもよい。
Figure 0005833698
式(III)〜式(V)において、R1は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4〜22の脂環族、式(VI)に示す有機基又は式(VII)に示す有機基であってもよい。
Figure 0005833698
式(VI)及び式(VII)において、R2は、ベンゼン、シクロへキサン、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数4〜22の脂環族であってもよく、R3は、水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数4〜22の脂環族である。
本発明の液晶配向剤において、ポリアミド酸誘導体(A)の生成反応における反応物は、テトラカルボン酸二無水物(a‐1)、ジアミン(a‐2)及びモノアミン(a‐3)を含んでもよい。
本発明の別態様による液晶配向剤は、式(II)に示す構造を有するポリアミド酸誘導体(B)を含む。式(II)において、A1及びA2は、それぞれ独立した4価の有機基であり、A3及びA4は、それぞれ独立した2価の有機基であり、Rは、1価の有機基であり、k+m1+m2=1、0≦m1、0<m2、且つ、0.01≦kである。
Figure 0005833698
本発明の一態様による液晶配向膜は、前述の液晶配向剤を用いて形成される。
本発明の一態様による液晶表示素子は、前述の液晶配向膜を含む。
この液晶配向剤により形成された液晶配向膜は、安定したプレチルト角及び優れたフィルム塗布性を与えるため、この液晶配向膜によって製造された液晶表示素子は、市場の需要を満たすことができる。
本発明の一実施形態による液晶配向剤、液晶配向膜及びその液晶表示素子を以下の通り説明する。
(ポリアミド酸誘導体(A))
ポリアミド酸誘導体(A)は、式(I)に示す構造を有する。
Figure 0005833698
式(I)において、A1及びA2は、それぞれ独立した4価の有機基であり、A3及びA4は、それぞれ独立した2価の有機基であり、Rは、1価の有機基であり、k+p=1、且つ、0.01≦kである。0.05≦k≦0.7であることが好ましく、0.05≦k≦0.4であることがより好ましい。
ただし、Rは、式(III)、式(IV)又は式(V)に示す有機基であってもよい。
Figure 0005833698
式(III)〜式(V)において、R1は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4〜22の脂環族、式(VI)に示す有機基又は式(VII)に示す有機基であってもよい。
Figure 0005833698
式(VI)及び式(VII)において、R2は、ベンゼン、シクロへキサン、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数4〜22の脂環族であってもよく、R3は、水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数4〜22の脂環族である。
ポリアミド酸誘導体(A)の生成反応は、テトラカルボン酸二無水物(a‐1)、ジアミン(a‐2)及びモノアミン(a‐3)を反応物として、有機溶剤において重合反応を行って得ることができる。
(ポリアミド酸誘導体(B))
ポリアミド酸誘導体(B)は、式(II)に示す構造を有する。式(II)において、A1及びA2は、それぞれ独立した4価の有機基であり、A3及びA4は、それぞれ独立した2価の有機基であり、Rは、1価の有機基であり、k+m1+m2=1、0≦m1、0<m2、且つ、0.01≦kである。0.05≦k≦0.7であることが好ましく、0.05≦k≦0.4であることがより好ましい。
Figure 0005833698
ポリアミド酸誘導体(A)を脱水閉環反応させることによって、ポリアミド酸誘導体(B)を得ることができる。m1>0である場合は、ポリアミド酸誘導体(A)を部分的に脱水閉環反応させることを表し、m1=0である場合は、ポリアミド酸誘導体(A)を完全に脱水閉環反応させることを表す。
(テトラカルボン酸二無水物(a‐1))
テトラカルボン酸二無水物(a‐1)は、式(a‐1‐1)、式(a‐1‐2)又は式(a‐1‐3)に示す構造であってもよいが、これらに限定されない。
Figure 0005833698
上記テトラカルボン酸二無水物(a‐1)は、単独で使用しても、同時に2種以上使用してもよい。液晶配向膜の性能に影響しない限り、テトラカルボン酸二無水物(a‐1)は、他のテトラカルボン酸二無水物と併用してもよい。
(ジアミン(a‐2))
ジアミン(a‐2)は、式(a‐2‐1)又は式(a‐2‐2)に示す構造であってもよいが、これらに限定されない。
Figure 0005833698
上記ジアミン(a‐2)は、単独で使用しても、同時に使用してもよい。液晶配向膜の性能に影響しない限り、ジアミン(a‐2)は、他のジアミンと併用してもよい。
(モノアミン(a‐3))
モノアミン(a‐3)は、式(a‐3‐1)又は式(a‐3‐2)に示す構造であってもよいが、これらに限定されない。
Figure 0005833698
上記モノアミン(a‐3)は、単独で使用しても、同時に使用してもよい。液晶配向膜の性能に影響しない限り、モノアミン(a‐3)は、他のモノアミンと併用してもよい。
(ポリアミド酸誘導体(A)の合成方法)
テトラカルボン酸二無水物(a‐1)、ジアミン(a‐2)及びモノアミン(a‐3)を反応物として、有機溶剤(a‐4)において重合反応を行うことで、ポリアミド酸誘導体(A)を含む溶液を得る。
具体的には、まず、テトラカルボン酸二無水物(a‐1)及びモノアミン(a‐3)で、有機溶剤(a‐4)において、室温〜100℃の温度、1〜5時間で第1段階反応を行う。この段階反応において、モノアミン(a‐3)のアミノ基とテトラカルボン酸二無水物(a‐1)の酸無水物基の当量比は、1:1〜3:1であってもよく、好ましくは、1:1であってもよい。
その後、第1段階反応による生成物に例えば塩化チオニルのような塩素化剤を添加し、室温、1〜5時間で第2段階反応(即ち、塩化反応)を行う。この段階反応において、塩素化剤とテトラカルボン酸二無水物(a‐1)の酸無水物基の当量比は、1:1〜3:1であってもよく、好ましくは、1:1であってもよい。
次に、第2段階反応による生成物にジアミン(a‐2)及びテトラカルボン酸二無水物(a‐1)を添加し、室温〜60℃の温度、1〜10時間で第3段階反応を行うことで、ポリアミド酸誘導体(A)を含む溶液を得る。この段階反応において、ジアミン(a‐2)のアミノ基とテトラカルボン酸二無水物(a‐1)の酸無水物基の当量比は、0.5:1〜2:1であってもよく、好ましくは、0.7:1〜1.5:1であってもよい。
最後に、前記ポリアミド酸誘導体(A)を含む溶液を、溶解度の悪い大量の溶剤に注入して析出させ、沈殿物が得られ、この沈殿物を洗浄した後、更に減圧条件で乾燥させることで、ポリアミド酸誘導体(A)を得ることができる。得られたポリアミド酸誘導体(A)は、一回又は複数回の精製を行うことができる。精製工程は、ポリアミド酸誘導体(A)を有機溶剤(a‐4)に溶解させ、溶解度の悪い溶剤で析出させ、沈殿物が得られ、そして、沈殿物を洗浄した後、減圧条件で乾燥させる。
前記有機溶剤(a‐4)は、ポリアミド酸誘導体(A)に対する溶解度の良い有機溶剤(a‐4‐1)、及び溶解度の悪い有機溶剤(a‐4‐2)を含む。溶解度の良い有機溶剤(a‐4‐1)は、N‐メチル‐2‐ピロリドン(a‐4‐1‐1)、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、N‐メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、γ‐ブチロラクトン、ピリジンを含むが、これらに限定されない。上記の溶解度の良い有機溶剤(a‐4‐1)は、単独で使用しても、2種以上を混合して同時に使用してもよい。
溶解度の悪い有機溶剤(a‐4‐2)は、前記溶解度の良い有機溶剤(a‐4‐1)と混合して使用することができるが、ポリアミド酸誘導体(A)が析出されるまでには至らないことを前提とする。溶解度の悪い有機溶剤(a‐4‐2)は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n‐ブタノール、シクロへキサノール、エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2‐ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、n‐へキサン、n‐ヘプタン、n‐オクタンを含むが、これらに限定されない。
(ポリアミド酸誘導体(B)の合成方法)
前記ポリアミド酸誘導体(A)の合成方法において、第3段階反応で得られた、ポリアミド酸誘導体(A)を含む溶液を脱水閉環反応させることで、ポリアミド酸誘導体(B)を含む溶液を得ることができる。反応条件及び抽出方法は、従来のポリアミド酸を脱水閉環してポリイミドが得られるのと同じであり、ここで詳しく述べない。
(液晶配向剤)
本実施形態の液晶配向剤は、ポリアミド酸誘導体(A)又はポリアミド酸誘導体(B)、有機溶剤(C)を含み、また、添加剤(D)を選択的に含むことができる。
本実施形態の液晶配向剤は、液晶配向剤の性質を改善するために、ポリイミド(E)、ポリアミド酸(F)又はイミド‐アミド酸共重合体(G)を更に含むことができる。
ポリアミド酸誘導体(A)又はポリアミド酸誘導体(B)を有機溶剤(C)に溶解すると、液晶配向剤を形成することができる。液晶配向剤を調製する温度は、0℃〜150℃であることが好ましく、20℃〜50℃であることがより好ましい。
液晶配向剤は、粘度及び揮発性に応じて、含まれる固形分の含有量を調整することができ、固形分の含有量1wt%〜10wt%で含むことが好ましい。固形分の含有量が1wt%より低い場合、塗布後の液晶配向膜の厚さが薄すぎ、その配向性を低下させてしまい、固形分の含有量が10wt%より高い場合、塗布品質に影響を与えてしまう。
前記有機溶剤(C)は、N‐メチル‐2‐ピロリドン、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、N‐メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、γ‐ブチロラクトン、γ‐ブチロラクタム、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ‐n‐プロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等を含むが、これらに限定されず、上記の有機溶剤(C)は、二種以上を混合して使用してもよい。上記で挙げられた有機溶剤(C)以外、ポリアミド酸誘導体(A)又はポリアミド酸誘導体(B)を溶解できれば、何れも有機溶剤(C)とすることができる。
前記添加剤(D)は、有機シラン(シロキサン)化合物(D‐1)又はエポキシ化合物(D‐2)であってもよい。
(液晶配向膜)
液晶配向膜を形成する方法は、下記の工程を含む。
まず、本実施形態の液晶配向剤を、パターン化された透明導電膜を有するガラス基板に塗布して被覆層を形成する。塗布方法は、ロールコーティング法、スピンコーティング法及び印刷法を含むが、これらに限定されず、慣用な方法であり、ここで詳しく述べない。
次に、被覆層を加熱してベーキングし、被覆層を液晶配向膜に形成させる。加熱してベーキングする目的は、液晶配向剤内の有機溶剤(C)を取り除くと同時に、ポリアミド酸誘導体(A)又はポリアミド酸誘導体(B)の脱水閉環反応を促進することである。加熱してベーキングする温度は、80℃〜300℃であってもよく、より好ましくは、100℃〜240℃である。形成された液晶配向膜の厚さは、0.005〜0.5μmであることが好ましい。
最後に、ナイロン又は綿繊維布が巻き取られたロールで液晶配向膜に対して配向摩擦を行うことで、液晶配向膜が液晶分子に対して配向性を有するようにする。
(液晶表示素子)
液晶表示素子を形成する方法は、下記の工程を含む。
まず、前記液晶配向膜を有する一方のガラス基板にフレーム用接着剤を塗布し、前記液晶配向膜を有するもう一方のガラス基板にスペーサーを吹きかける。
次に、前記液晶配向膜を有する2枚のガラス基板を、それぞれのフィルム塗布方向が互いに直交するか、又は、互いに平行するように組み合わせる。
最後に、2枚のガラス基板の隙間に液晶を注入し、注入口を密封することにより、液晶表示素子を形成することができる。
(液晶表示素子の評価法)
(一)プレチルト角の安定性:液晶(ZLI‐4792)が注入された液晶表示素子を、回転結晶法によってプレチルト角を測定し、測定結果に基づいてプレチルト角の変動率を計算する。具体的には、まず、回転結晶法で液晶表示素子内の9点のプレチルト角測定値を取り、更に9個のプレチルト角測定値のうち最大値と最小値との差をプレチルト角の変動率とする。プレチルト角の変動率が小さいほど、プレチルト角の安定性が高くなることを表す。プレチルト角の変動率が0.1より小さい場合、プレチルト角の安定性を優良と判定し、プレチルト角の変動率が0.1〜0.2である場合、プレチルト角の安定性を中等と判定し、プレチルト角の変動率が0.2より大きい場合、プレチルト角の安定性を劣と判定する。前記回転結晶法は、プレチルト角を測定する従来の慣用方法であり、ここで詳しく述べない。
(二)高温でのプレチルト角の変動:液晶配向剤を基板に塗布し、それぞれ210℃、220℃及び230℃で加熱してベーキングし、最後に、液晶表示素子として組み合わせる。回転結晶法で3つの温度でのプレチルト角を測定し、複数の液晶表示素子のそれぞれについて10点を測定して平均し、最大値と最小値との差を評価の標準として、数値が小さいほど、性質が優れていることを表す。
(三)フィルム塗布性:液晶配向剤をスピンコーティング法でインジウムスズ酸化物(ITO)基板に塗布し、オーブンでベーキングを行い、続いて、回転速度1000回/分、プラットフォーム移動速度60mm/s、圧入量0.4μmで配向フィルム塗布を3回行い、偏光顕微鏡でフィルム塗布された後の液晶配向膜の表面を肉眼観察し、刷毛目及び切削屑が観察されない場合は優良と判定し、刷毛目及び切削屑が観察された場合は劣と判定する。
(四)1H‐NMR:サンプルを取ってNMR試験管に入れ、トリチウム化クロロホルムでサンプルを溶解させ、ブルカー社(Brucker Corporation)製のNMRアナライザーを用いて測定を行う(型番:Waters 2487)。
(五)重合体分子量の測定:ウォーターズ社(Waters Corporation)製のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置を用いて測定し(型番:Bruker AVANCE 400MHz)、カラム温度35℃で、臭化リチウムとリン酸を含有するジメチルホルムアミド(DMF)を洗浄液とし、換算することでポリスチレンの時間によって重量平均分子量と数平均分子量が得られる。
(実施例)
(一)モノアミン(a‐3‐1)、ポリアミド酸誘導体(A‐1)〜(A‐6)及びイミド‐アミド酸共重合体(G‐1)の合成
(合成例1:モノアミン(a‐3‐1)の合成)
モノアミン(a‐3‐1)を合成する反応式は、下記の通りであり、まず、中間生成物(w)を合成し、更に中間生成物(w)によってモノアミン(a‐3‐1)を合成した。
Figure 0005833698
まず、2Lの反応フラスコに、102g(550mmol)の塩化4‐ニトロベンゾイル、1200gのトルエン及び75.9g(550mmol)の炭酸カリウムを加え、室温で5分間攪拌した。別に、126g(500mmol)の4‐(4’‐n‐ペンチル)‐ジシクロへキサノールを200gのトルエンに溶解させ、前記反応フラスコに緩やかに滴下し、全部滴下した後、室温で更に4時間攪拌し、純水を加えて3回抽出し、硫酸マグネシウムで有機層を乾燥させ、ろ過し、濾液をろ過収集し、減圧濃縮で乾燥させて、188.5g(470mmol)の中間生成物(w)が得られ、収率は94%である。中間生成物(w)のスペクトルデータは、1H NMR(400MHz、CDCl3) δ8.30〜8.23(2H)、8.15〜8.20(2H)、5.24〜5.36(0.6H)、4.85〜4.95(0.4H)、0.8〜2.1(30H)ppmであった。
その後、別の2Lの反応フラスコに、188.5g(470mmol)の中間生成物(w)、1000gのトルエン、10gの10%パラジウム炭素触媒(10% Palladium‐on‐carbon)を加え、10分間攪拌した。更に前記反応フラスコに50mLの80%ヒドラジン水和物(80% Hydrazine hydrate)を緩やかに滴下し、全部滴下した後、更に4時間攪拌した。反応温度が室温に戻った後、空気を吸引してろ過し、濾液を収集し、減圧濃縮で溶剤を除去して、174g(470mmol)のモノアミン(a‐3‐1)が得られ、収率は100%である。モノアミン(a‐3‐1)のスペクトルデータは、1H NMR(400MHz、CDCl3) δ7.80〜7.86(2H)、6.58〜6.65(2H)、5.15〜5.20(0.6H)、4.75〜4.85(0.4H)、3.96〜4.06(2H)、0.8〜2.1(30H)ppmであった。
(合成例2:ポリアミド酸誘導体(A‐1)の合成)
反応フラスコに、1.49g(4mmol)のモノアミン(a‐3‐1)及び0.39g(2mmol)のテトラカルボン酸二無水物(a‐1‐1)を30gのN‐メチル‐2‐ピロリドン(a‐4‐1‐1)に添加し、室温で2時間攪拌し、次に、反応フラスコにおける生成物を2時間塩化反応させ、続いて7.37g(20mmol)のジアミン(a‐2‐1)を加え、2時間攪拌し、最後、3.53g(18mmol)のテトラカルボン酸二無水物(a‐1‐1)を添加し、室温で更に3時間攪拌した。反応液を脱イオン水に注入してポリアミド酸誘導体(A‐1)を析出させた後、それを収集し、メタノールを用いて複数回洗浄した後、60〜70℃の真空条件で乾燥させた。生成されたポリアミド酸誘導体(A‐1)は数平均分子量(Mn)が12000であり、重量平均分子量が31000(Mw)であった。
(合成例3〜7:ポリアミド酸誘導体(A‐2)〜(A‐6)の合成)
ポリアミド酸誘導体(A‐2)〜(A‐6)の合成原料が各段階において合成例2と異なったものに置換された場合、下記の表1に示し、それ以外、合成工程と条件は、合成例2と同じである。
Figure 0005833698
(合成例8:イミド‐アミド酸共重合体(G‐1)の合成)
反応フラスコに、4.90g(25mmol)のテトラカルボン酸二無水物(a‐1‐1)、13.51g(45mmol)のテトラカルボン酸二無水物(a‐1‐2)、5.45g(25mmol)のテトラカルボン酸二無水物(a‐1‐3)及び36.84g(100mmol)のジアミン(a‐2‐1)を243gのN‐メチル‐2‐ピロリドン(a‐4‐1‐1)に順次添加し、固形分の含有量20wt%の溶液を調製し、40℃〜50℃の温度で4時間〜5時間反応して、ポリアミド酸を含む溶液が得られる。14gのピリジン及び8gの無水酢酸を前記のポリアミド酸溶液に添加し、100℃〜110℃で3〜4時間脱水閉環反応させた。得られた溶液をメタノールに注入して析出させ、イミド‐アミド酸共重合体(G‐1)が得られ、最後に、イミド‐アミド酸共重合体(G‐1)をメタノールで洗浄した後、減圧条件で乾燥させた。生成されたイミド‐アミド酸共重合体(G‐1)は数平均分子量が22000であり、重量平均分子量が62000であった。
(二)実施例1〜実施例12の液晶配向剤の調製及び実験方法:
ポリアミド酸誘導体(A‐1)〜(A‐6)及びイミド‐アミド酸共重合体(G‐1)等の重合体を、表2に示す割合でγ‐ブチロラクトンとN‐メチル‐2‐ピロリドンの混合溶剤に溶解させ、固形分の含有量6wt%の溶液に調製し、直径0.45μmのフィルタでろ過して、収集した濾液を本実施形態の液晶配向剤の実施例1〜実施例12とする。
前記各実施例の液晶配向剤をロール印刷機によってガラス基板に塗布し、200℃の加熱板で20分間乾燥させ、厚さ0.08μmのフィルムを形成した。このフィルムは、ロール回転速度1000回/分、プラットフォーム移動速度60mm/s、圧入量0.4μmで配向摩擦を行った。
続いて、前記液晶配向膜を有するガラス基板にフレーム用接着剤を塗布し、前記液晶配向膜を有する別のガラス基板にスペーサーを吹きかけ、続いて、液晶配向膜を有する2枚のガラス基板を、それぞれのフィルム塗布方向が互いに直交するように組み合わせ、さらに、2つのガラス基板の隙間に液晶(ZLI‐4792)を注入し、注入口を密封して、液晶表示素子を形成した。
得られた液晶表示素子に対して、プレチルト角、プレチルト角の安定度及びフィルム塗布性の評価を行った。評価結果は、表2に示す通りである。
Figure 0005833698
表2から分かるように、実施例1〜実施例12は、何れもプレチルト角の安定度が中等以上であり、高温でのプレチルト角の変動が最大で0.24までであり、何れもフィルム塗布性が優良である。このことから、本実施形態では、液晶配向剤にポリアミド酸誘導体(A)を添加することによって、製造された液晶配向膜が安定したプレチルト角及び優れたフィルム塗布性を有するようにすることができることが分かる。
表2において、実施例6及び実施例10はプレチルト角の安定度が中等である以外、他の実施例は何れもプレチルト角の安定度が優良である。詳しく見ると、実施例1〜5、実施例7〜9、実施例11〜12のポリアミド酸誘導体(A)の含有量は何れも、実施例6及び実施例10の含有量より高く、即ち、ポリアミド酸誘導体(A)は、液晶配向膜のプレチルト角の安定度を改善できることを意味する。
上記実施形態から分かるように、本発明は、液晶配向剤にポリアミド酸誘導体(A)又はポリアミド酸誘導体(B)を添加することによって、液晶配向剤により製造された液晶配向膜が安定したプレチルト角及び優れたフィルム塗布性を有するようにし、液晶表示素子の結像品質を改善して、市場の需要を満たすことができる。
本発明は前述の通りに実施形態により開示されたが、これは本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修飾を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定したものを基準とするべきである。

Claims (10)

  1. 式(I)に示す構造を有するポリアミド酸誘導体(A)を含むことを特徴とする液晶配向剤。
    Figure 0005833698
    (式(I)において、A1及びA2は、それぞれ独立した4価の有機基であり、A3及びA4は、それぞれ独立した2価の有機基であり、Rは、1価の有機基であり、k+p=1、且つ、0.01≦kである。)
  2. ポリイミド、ポリアミド酸又はイミド‐アミド酸共重合体を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 前記Rは、式(III)、式(IV)又は式(V)に示す有機基であることを特徴とする請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 0005833698
    (式(III)〜式(V)において、R1は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数4〜22の脂環族、式(VI)に示す有機基又は式(VII)に示す有機基であり、
    Figure 0005833698
    式(VI)及び式(VII)において、R2は、ベンゼン、シクロへキサン、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数4〜22の脂環族であり、R3は、水素、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数4〜22の脂環族である。)
  4. 前記ポリアミド酸誘導体(A)の生成反応における反応物は、テトラカルボン酸二無水物(a‐1)、ジアミン(a‐2)及びモノアミン(a‐3)を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶配向剤。
  5. 前記テトラカルボン酸二無水物(a‐1)は、式(a‐1‐1)、式(a‐1‐2)又は式(a‐1‐3)に示す構造を含むことを特徴とする請求項4に記載の液晶配向剤。
    Figure 0005833698
  6. 前記ジアミン(a‐2)は、式(a‐2‐1)又は式(a‐2‐2)に示す構造を含むことを特徴とする請求項4に記載の液晶配向剤。
    Figure 0005833698
  7. 前記モノアミン(a‐3)は、式(a‐3‐1)又は式(a‐3‐2)に示す構造を含むことを特徴とする請求項4に記載の液晶配向剤。
    Figure 0005833698
  8. 式(II)に示す構造を有するポリアミド酸誘導体(B)を含むことを特徴とする液晶配向剤。
    Figure 0005833698
    (式(II)において、A1及びA2は、それぞれ独立した4価の有機基であり、A3及びA4は、それぞれ独立した2価の有機基であり、Rは、1価の有機基であり、k+m1+m2=1、0≦m1、0<m2、且つ、0.01≦kである。)
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の液晶配向剤により形成されたことを特徴とする液晶配向膜。
  10. 請求項9に記載の液晶配向膜を含むことを特徴とする液晶表示素子。
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