JP5831078B2 - 静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法、 - Google Patents

静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法、 Download PDF

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本発明は、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
特許文献1には、結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナーであって、前記結着樹脂が、アルコール成分とカルボン酸成分を重縮合させて得られた、軟化点Tm(A)が120〜160℃のポリエステル(A)と、軟化点Tm(B)が80℃以上120℃未満のポリエステル(B)とを含有してなり、ポリエステル(A)及び/又は(B)が、1,2−プロパンジオールを2価のアルコール成分中65モル%以上含有した、実質的に脂肪族アルコールのみからなるアルコール成分と、カルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルであるトナーが開示されている。
特許文献2には、少なくとも結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有してなるトナーと、芯材と該芯材表面に被覆層を有してなるキャリアとを含む二成分現像剤であって、前記トナーの結着樹脂が、ポリエステル系樹脂(A)及び該ポリエステル系樹脂(A)より、軟化点が10℃以上高いポリエステル系樹脂(B)を含有してなるトナーであり、前記ポリエステル系樹脂(A)が、1,2−プロパンジオールを2価のアルコール成分中65モル%以上含有するアルコール成分と、(メタ)アクリル酸変性ロジンを含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルユニットを有する(メタ)アクリル酸変性ロジン由来の樹脂であり、前記ポリエステル系樹脂(B)が、1,2−プロパンジオール及び1,3−プロパンジオールを2価のアルコール中合わせて70モル%以上を含有するアルコール成分と、精製ロジンを含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルユニットを有する精製ロジン由来の樹脂であり、前記キャリアの被覆層が、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂及びアクリル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含有することを特徴とする二成分現像剤が開示されている。
特許文献3には、芯材の表面に樹脂被覆層を有する電子写真用キャリアにおいて、前記被覆層を形成する樹脂が、脂環式メタクリル酸エステル単量体と、鎖式メタクリル酸エステル単量体とを重合して成る重合体を含有することを特徴とする電子写真用キャリアが開示されている。
特許文献4には、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナーと、芯材と該芯材表面に被覆層とを有してなるキャリアとを含む二成分現像剤であって、前記結着樹脂が、アルコール成分と、ロジン化合物をアルコール成分及びカルボン酸成分の総質量中、5質量%以上含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステル樹脂を含有し、かつ前記トナー中のアビエチン酸の含有量が1質量%以下であり、前記被覆層が、N−アルコキシアルキル化ベンゾグアナミン樹脂と、ヒドロキシル基を有するアクリル樹脂との縮合物を少なくとも含有することを特徴とする二成分現像剤が開示されている。
特開2007−155978号公報 特開2009−003135号公報 特開平07−114219号公報 特開2009−258477号公報
本発明の目的は、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される静電荷像現像剤を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂全体に対して2質量%以上20質量%以下の範囲で含む結着樹脂を含有し、蛍光X線分析によって得られた前記結着樹脂中における炭素原子の重量%(A)と酸素原子の重量%(A)との比(A/A)の値が1.6以上2.7以下であるトナー粒子を有するトナーと、
芯材粒子と前記芯材粒子の表面に付着した樹脂を含む層とを有し、蛍光X線分析によって得られた前記芯材粒子の表面に付着した樹脂中における炭素原子の重量%(B)と酸素原子の重量%(B)との比(B/B)の値が2.1よりも大きく、かつ、前記比(B/B)の値が前記比(A/A)の値以上である、キャリアと、
を有する静電荷像現像剤である。
請求項2に係る発明は、
前記結着樹脂は、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合体であるポリエステル樹脂を含有する、請求項1に記載の静電荷像現像剤である。
請求項3に係る発明は、
前記炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールは、1,2−プロパンジオールである、請求項2に記載の静電荷像現像剤である。
請求項4に係る発明は、
前記トナーは、前記トナー粒子の表面に付着したチタニア粒子をさらに有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤である。
請求項5に係る発明は、
前記芯材粒子の表面に付着した樹脂を含む層は、導電性粒子をさらに含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤である。
請求項6に係る発明は、
前記キャリア全体に対する前記芯材粒子の表面に付着した樹脂の付着量は、2.0質量%以上である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤である。
請求項7に係る発明は、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤が収容された現像剤カートリッジである。
請求項8に係る発明は、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤が収容され、像保持体の表面に形成された静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する、現像手段を備えたプロセスカートリッジである。
請求項9に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤が収容され、前記像保持体の表面に形成された前記静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体の表面に転写する転写手段と、
を有する画像形成装置である。
請求項10に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電された前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
前記像保持体の表面に形成された前記静電荷像を、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体の表面に転写する転写工程と、
を有する画像形成方法である。
請求項1に係る発明によれば、前記比(A/A)の値、前記比(B/B)の値、及び前記比(A/A)の値と前記比(B/B)の値との大小関係のいずれかが、前記条件を満たさない場合に比べ、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される現像剤が提供される。
請求項2に係る発明によれば、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合体であるポリエステル樹脂を含有しない場合に比べ、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される現像剤が提供される。
請求項3に係る発明によれば、1,2−プロパンジオールを60mol%以上含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合体であるポリエステル樹脂を含有しない場合に比べ、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される現像剤が提供される。
請求項4に係る発明によれば、トナー粒子の表面にチタニア粒子が付着していない場合に比べ、トナーの帯電分布が狭い現像剤が提供される。
請求項5に係る発明によれば、前記導電性粒子が含まれない場合に比べ、トナーの帯電分布が狭い現像剤が提供される。
請求項6に係る発明によれば、芯材粒子の表面に付着した樹脂の付着量が前記範囲から外れる場合に比べ、キャリア表面におけるトナーが付着しにくい現像剤が提供される。
請求項7に係る発明によれば、現像剤における前記比(A/A)の値、前記比(B/B)の値、及び前記比(A/A)の値と前記比(B/B)の値との大小関係のいずれかが、前記条件を満たさない場合に比べ、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される現像剤カートリッジが提供される
請求項8に係る発明によれば、現像剤における前記比(A/A)の値、前記比(B/B)の値、及び前記比(A/A)の値と前記比(B/B)の値との大小関係のいずれかが、前記条件を満たさない場合に比べ、画像濃度が変動しにくいプロセスカートリッジが提供される。
請求項9に係る発明によれば、現像剤における前記比(A/A)の値、前記比(B/B)の値、及び前記比(A/A)の値と前記比(B/B)の値との大小関係のいずれかが、前記条件を満たさない場合に比べ、画像濃度が変動しにくい画像形成装置が提供される。
請求項10に係る発明によれば、現像剤における前記比(A/A)の値、前記比(B/B)の値、及び前記比(A/A)の値と前記比(B/B)の値との大小関係のいずれかが、前記条件を満たさない場合に比べ、画像濃度が変動しにくい画像形成方法が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法の実施形態について詳細に説明する。
[静電荷像現像剤]
本実施形態に係る静電荷像現像剤(以下、単に「現像剤」と称する場合がある。)は、結着樹脂を含有し、前記結着樹脂中における炭素原子の重量%(A)と酸素原子の重量%(A)との比(A/A)の値が1.6以上2.7以下であるトナー粒子を有するトナーと、芯材粒子と前記芯材粒子の表面に付着した樹脂(以下「被覆樹脂」と称する場合がある)を含む層(「以下「被覆樹脂層」と称する場合がある)とを有し、前記芯材粒子の表面に付着した樹脂における炭素原子の重量%(B)と酸素原子の重量%(B)との比(B/B)の値が2.1よりも大きく、かつ、前記比(B/B)の値が前記比(A/A)の値以上である、キャリアと、を有する。
ただし本実施形態では、結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂全体に対して2質量%以上20質量%以下の範囲で含む形態を適用する。
すなわち本実施形態では、前記結着樹脂に含まれる炭素原子の割合(結着樹脂を構成する全原子に対する重量での割合:重量%)を「A」、前記結着樹脂に含まれる酸素原子の割合(結着樹脂を構成する全原子に対する重量での割合:重量%)を「A」、前記被覆樹脂に含まれる炭素原子の割合(被覆樹脂を構成する全原子に対する重量での割合:重量%)を「B」、前記被覆樹脂に含まれる酸素原子の割合(被覆樹脂を構成する全原子に対する重量での割合:重量%)を「B」としたとき、「A/A」の値(以下「トナーCO比」と称する場合がある)及び「B/B」の値(以下「キャリアCO比」と称する場合がある)は下記式(1)から式(3)を満たす。
式(1):1.6 ≦ トナーCO比 ≦ 2.7
式(2):キャリアCO比 > 2.1
式(3):トナーCO比 ≦ キャリアCO比
本実施形態の現像剤は、上記構成であることにより、前記トナーCO比及び前記キャリアCO比が前記式(1)から式(3)のいずれかを満たさない場合に比べ、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
トナーCO比又はキャリアCO比の値は、小さいほど樹脂中におけるO原子の重量%が多く、親水性が増して吸着水分量が多くなるため、電荷を漏洩させやすい傾向にあると考えられる。また、トナーCO比又はキャリアCO比の値が大きいほど、樹脂中におけるC原子の重量%が多く、疎水性が増して電荷をためやすくなり、帯電性が高くなると考えられる。
本実施形態の現像剤は、前記式(1)から式(3)を満たすものである。すなわち本実施形態の現像剤は、従来の現像剤に比べてトナーCO比が適度に低く、かつ、キャリアCO比が大きいものとなっている。
そのため本実施形態では、前記式(2)又は式(3)を満たさない場合比べてキャリアのトナーに対する電荷付与能力が高くなり、トナー帯電量のバラツキが起こりにくくなると考えられる。
また本実施形態では、トナーCO比が前記式(1)の範囲よりも大きい場合に比べて、適度な電荷の漏洩やトナー粒子間の電荷移動が起こりやすいと考えられる。そのため、例えば過剰に帯電したトナー粒子が発生しても、前記適度な電荷の漏洩や前記電荷移動によって狭い帯電分布が得られることに加え、使用に伴って帯電レベルが上昇して画像濃度が低くなることも起こりにくくなると考えられる。
さらに本実施形態では、トナーCO比が前記式(1)の範囲よりも小さい場合に比べて、過剰な電荷の漏洩が起こりにくく、トナーの帯電性が適度に高いため、トナー帯電量のバラツキが起こりにくいと考えられる。
また本実施形態では、前記のように、トナーの結着樹脂の組成とキャリアの被覆樹脂の組成とを調整することでトナーの帯電分布を制御している。そのため、例えば導電性粒子をトナー粒子表面に付着させることのみによってトナーの帯電分布を制御した場合とは異なり、トナーの形態変化に伴う帯電量の経時的変化が起こりにくい。
具体的には上記のように導電性粒子によってトナーの帯電分布を制御した場合、前記導電性粒子がトナー粒子に埋没することや、前記導電性粒子がキャリア粒子表面に移行すること等の形態変化によって、使用とともにトナー帯電量が変化することが考えられる。しかしながら本実施形態では、前記の通り、トナーの結着樹脂及びキャリアの被覆樹脂により帯電分布を制御しているため、前記トナーの形態変化に伴う帯電量の変化が起こりにくく、トナーの帯電分布が狭い状態で維持されやすいものと推測される。
以上のように本実施形態では、前記トナーCO比及び前記キャリアCO比が前記式(1)から式(3)を満たすため、トナーの帯電分布が狭く、かつ、帯電分布の狭い状態が維持されるものと推測される。そのため、本実施形態の現像剤を用いて画像形成を行うことにより、現像剤の使用に伴う画像濃度の変動が抑制されると推測される。また、本実施形態の現像剤はトナーの帯電分布が狭い状態で維持されるため、形成された画像におけるカブリの発生が抑制されると推測される。
本実施形態では、前記結着樹脂が、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合体であるポリエステル樹脂を含有することが望ましい。それにより、前記アルコール成分における前記脂肪族ジオールの割合が前記範囲から外れる場合に比べ、トナーCO比が前記条件を満たすトナーが得られやすく、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される現像剤が得られやすいと考えられる。
また本実施形態では、前記炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールが1,2−プロパンジオールであることが望ましい。それにより、1,2−プロパンジオールを用いない場合に比べ、トナーCO比が前記条件を満たすトナーが得られやすく、トナーの帯電分布が狭い状態で維持される現像剤が得られやすいとともに、現像剤の製造コストが低いという利点も得られると考えられる。
さらに本実施形態では、前記結着樹脂が、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分と、炭素数5以上20以下のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸を5mol%以上含むカルボン酸成分と、の重縮合体であるポリエステル樹脂を含有することが望ましい。特に、前記アルケニルコハク酸としてドデセニルコハク酸を用いることがさらに望ましい。
それにより、前記カルボン酸成分における前記アルケニルコハク酸の割合が前記範囲から外れる場合に比べ、トナーCO比が前記条件を満たしつつ、炭素原子が部分的に多く存在する(炭素リッチな部位を有する)結着樹脂となると考えられる。そのため、例えばトナー粒子中に離型剤を含有させる場合において、結着樹脂中における前記炭素リッチな部位と離型剤との親和性が高いため、トナー粒子中への離型剤の分散性が良好となると考えられる。
本実施形態では、トナー粒子の表面にチタニア粒子が付着した形態であることが望ましい。それにより、チタニア粒子を用いない場合に比べ、トナーの帯電分布がより狭くなると考えられる。また本実施形態では、トナーの結着樹脂及びキャリアの被覆樹脂の組成を調整することでトナーの帯電分布を制御した上で前記チタニア粒子を用いている。そのため、チタニア粒子をトナー粒子表面に付着させることのみによって帯電分布を制御した場合とは異なり、前記トナーの形態変化が起こっても、トナーの帯電分布が狭い状態で維持されやすいと考えられる。
本実施形態では、キャリアの被覆樹脂層中に導電性粒子が存在する形態が望ましい。それにより、前記導電性粒子を用いない場合に比べ、トナーの帯電分布がより狭くなると考えられる。ここで前記「導電性粒子」とは、体積抵抗率が10Ω・cm以下である粒子を意味する。
本実施形態では、キャリア全体に対する被覆樹脂の付着量が前記範囲であることが望ましい。それにより、被覆樹脂の付着量が前記範囲から外れる場合に比べ、キャリア表面における疎水性が高くなり、キャリア表面にトナーが付着することによるキャリア汚染が起こりにくくなると考えられる。
以下、各成分の詳細について説明する。
<トナー>
本実施形態の現像剤に用いるトナーは、結着樹脂を含有するトナー粒子を少なくとも有し、必要に応じて、トナー粒子の表面に付着した外添剤等のその他の成分を有していてもよい。
またトナー粒子は、少なくとも結着樹脂を含有し、必要に応じて、着色剤、離型剤等のその他の成分を含有していてもよい。
(結着樹脂)
結着樹脂は、前記トナーCO比が前記式(1)及び式(3)を満たすものであれば特に限定されない。
また結着樹脂のトナーCO比は、前記の通り、1.6以上2.7以下であり、1.9以上2.5以下であってもよく、2.0以上2.4以下であってもよい。
ここで上記トナーCO比は、例えば結着樹脂が後述するように複数種の樹脂の混合物である場合においても、混合物である結着樹脂全体における炭素原子の重量%(A)と酸素原子の重量%(A)との比(A/A)を意味する。
また上記トナーCO比は、蛍光X線分析によって結着樹脂に含まれる炭素原子の重量%(A)及び酸素原子の重量%(A)を測定し、それらの比(A/A)を求めることで得られる値である。
上記蛍光X線分析の測定は、具体的には、例えば、測定装置として(株)島津製作所の蛍光X線分析装置(XRF−1500)を用い、測定条件として管電圧40KV、管電流90mA、測定時間30分で行う。
トナー中における結着樹脂のトナーCO比を求める方法としては、例えば、結着樹脂が溶解する溶媒にトナー粒子を溶解させて不溶物を除去した後に溶媒を除去する等の方法によってトナー粒子から結着樹脂を抽出した上で、上記方法により蛍光X線分析を行い、トナーCO比を求める方法が挙げられる。前記溶媒は、トナー粒子を構成する成分に応じて選択され、例えば結着樹脂がポリエステル樹脂からなる場合、テトラヒドロフラン(THF)等が挙げられる。
また、トナー粒子の表面に外添剤が付着している場合は、例えば以下の方法によりトナー粒子を抽出した後に、上記方法によりトナー粒子から結着樹脂を抽出し、蛍光X線分析を行ってもよい。トナー粒子の抽出方法としては、例えば、分散剤を添加したイオン交換水にトナーを分散させ、超音波を照射することにより外添剤とトナー粒子を分離し、ろ過処理及び洗浄処理によりトナー粒子のみを取り出す方法が挙げられる。
結着樹脂の種類としては、例えば、ポリエステル樹脂のほか、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂等が挙げられ、これらの混合物であってもよく、グラフト重合体であってもよい。
−ポリエステル樹脂−
以下、上記結着樹脂の一例として、ポリエステル樹脂について詳細に説明する。
ポリエステル樹脂は、多価アルコールであるアルコール成分と多価カルボン酸であるカルボン酸成分との重縮合体である。ポリエステル樹脂は、1種のポリエステル樹脂で構成されていてもよく、2種以上のポリエステル樹脂の混合物であってもよい。またポリエステル樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂で構成されていてもよく、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂との混合物であってもよい。
・非晶性ポリエステル樹脂
まず、非晶性ポリエステル樹脂について説明する。
非晶性ポリエステル樹脂とは、JIS K7121−1987における示差走査熱量測定(DSC)において、ガラス転移に対応した階段状の吸熱量変化(すなわちDSC曲線がそれまでのベースラインから離れ、新しいベースラインに移行する変化)の他に、結晶の溶融温度に対応した吸熱ピーク(すなわちDSC曲線がそれまでのベースラインから離れ吸熱ピークを有し再度ベースラインに戻る変化)を示さないポリエステル樹脂を意味する。
非晶性ポリエステル樹脂に用いる多価カルボン酸としては、特に限定は無く、例えば、「高分子データハンドブック:基礎編」(高分子学会編、培風館)に記載されているモノマー成分(従来公知の2価又は3価以上のカルボン酸)を用いてもよい。
前記多価カルボン酸のうち、2価のカルボン酸としては、例えば、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スべリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸、これらの無水物、及びこれらの低級アルキルエステル、並びにマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸等が挙げられる。
前記アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸としては、例えば、n−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等が挙げられる。
前記多価カルボン酸のうち、3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、これらの無水物、及びこれらの低級アルキルエステル等が挙げられる。
前記多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂に用いる多価アルコールは、特に限定は無く、例えば、「高分子データハンドブック:基礎編」(高分子学会編、培風館)に記載されているモノマー成分(従来公知の2価又は3価以上のアルコール)を用いてもよい。
前記多価アルコールのうち、2価のアルコールとして、例えば、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物等のビスフェノール誘導体;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の環状脂肪族アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の線状ジオール;1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等の分岐型ジオール;等が挙げられる。
前記多価アルコールのうち、また3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
前記多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂は、前記モノマー成分(前記多価カルボン酸及び前記多価アルコール)を組み合わせて用い、例えば、重縮合(化学同人)、高分子実験学(重縮合と重付加:共立出版)やポリエステル樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社編)等に記載の従来公知の方法により合成され、例えば、エステル交換法や直接重縮合法等を単独で、又は組み合せて用いる。
具体的には、例えば、重合温度140から270℃において、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助溶剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、そのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させてもよい。
前記カルボン酸成分とアルコール成分とを反応させる際のモル比(カルボン酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるが、直接重縮合の場合、例えば、0.9/1から1/0.9の範囲が挙げられる。エステル交換反応の場合は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等、減圧により脱留しやすいモノマーを過剰に用いてもよい。
非晶質ポリエステル樹脂の製造時に使用される触媒としては、例えば、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物、亜リン酸化合物、リン酸化合物、及びアミン化合物等が挙げられる。
本実施形態では、前記の通り、結着樹脂に含有されるポリエステル樹脂が、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合体であることが望ましい。また、アルコール成分中における前記脂肪族ジオールの割合は、60mol%以上が望ましく、65mol%以上80mol%以下がより望ましく、65mol%以上75mol%以下がさらに望ましい。
なお、前記アルコール成分中における炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールの割合は、ポリエステル樹脂が混合物である場合(例えば、複数種の非晶性ポリエステル樹脂の混合物である場合や、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂との混合物である場合等)、混合物であるポリエステル樹脂全体におけるアルコール成分に対する割合を意味する。以下、アルコール成分中における特定の多価アルコールの割合や、カルボン酸成分中における特定の多価カルボン酸の割合についても、同様である。
また、トナー中に含まれるポリエステル樹脂について、アルコール成分全体に対する炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールの割合を確認する方法としては、例えば、結着樹脂が溶解する溶媒にトナー粒子を溶解させて不溶物を除去した後に溶媒を除去する等の方法をすることによってトナーからポリエステル樹脂を抽出し、得られたポリエステル樹脂をH−NMR等により分析する方法が挙げられる。以下、アルコール成分中におけるその他の多価アルコールの割合や、カルボン酸成分中における特定の多価カルボン酸の割合についても、同様である。
また本実施形態では、前記の通り、結着樹脂に含有されるポリエステル樹脂が、1,2−プロパンジオールを60mol%以上含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合体であることが望ましい。また、アルコール成分中における1,2−プロパンジオールの割合は、60mol%以上が望ましく、65mol%以上80mol%以下がより望ましく、65mol%以上75mol%以下がさらに望ましい。
また本実施形態では、前記の通り、結着樹脂に含有されるポリエステル樹脂が、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分と、炭素数5以上20以下のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸を5mol%以上含むカルボン酸成分と、の重縮合体であることが望ましい。また、カルボン酸成分中における前記アルケニルコハク酸の割合は、5mol%以上が望ましく、7mol%以上40mol%以下がより望ましく、10mol%以上30mol%以下がさらに望ましい。
また本実施形態では、結着樹脂に含有されるポリエステル樹脂が、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分と、ドデセニルコハク酸を5mol%以上含むカルボン酸成分と、の重縮合体であることが望ましい。また、カルボン酸成分中におけるドデセニルコハク酸の割合は、5mol%以上が望ましく、7mol%以上40mol%以下がより望ましく、10mol%以上30mol%以下がさらに望ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、例えば、12000以上200000以下の範囲があげられ、14000以上140000以下の範囲であってもよく、16000以上120000以下の範囲であってもよい。
また非晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)としては、例えば、4000以上20000以下の範囲があげられ、5000以上12000以下の範囲であってもよい。
また、非晶性ポリエステル樹脂の分子量分布としては、分子量分布の指標であるMw/Mnの値が、2以上15以下の範囲であることが挙げられる。
樹脂の分子量及び分子量分布は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(以下「GPC」と略記する)により測定する。
非晶性ポリエステル樹脂の酸価は、例えば、5mgKOH/g以上25mgKOH/g以下の範囲が挙げられ、7mgKOH/g以上20mgKOH/g以下の範囲であってもよい。
なお、酸価の測定は、JIS K0070−1992の電位差滴定法により測定される。以下もこれに準ずる。
また、JIS K0070により測定した水酸基価は5から40mgKOH/gの範囲であることが好ましい。
また、非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、例えば、30℃以上90℃以下の範囲が挙げられ、30℃以上80℃以下の範囲であってもよく、50℃以上70℃以下の範囲であってもよい。
なお、前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量計(島津製作所製のDSC−50)を用い、JIS 7121−1987に準拠して測定される。
さらに、前記非晶性ポリエステル樹脂の軟化点は、例えば80℃以上130℃以下の範囲が挙げられ、90℃以上120℃以下の範囲であってもよい。
また、前記非晶性ポリエステル樹脂の損失弾性率G”(測定周波数1rad/s、歪み量20%以下で測定)が10000Paとなる温度をTmとしたとき、Tmとしては、例えば80℃以上150℃以下の範囲が挙げられ、70℃以上120℃以下の範囲であってもよい。
結着樹脂中の非晶性ポリエステル樹脂の含有量としては、例えば、結着樹脂全体に対し、80質量%以上98質量%以下の範囲が挙げられ、86質量%以上98質量%以下の範囲であってもよい。
・結晶性ポリエステル樹脂
本実施形態では、前記の通り、非晶性ポリエステル樹脂とともに結晶性ポリエステル樹脂を併用してもよい。以下、結晶性ポリエステル樹脂について説明する。
結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ポリエステル樹脂であり、JIS K7121−1987における示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化(すなわちDSC曲線がそれまでのベースラインからはなれ新しいベースラインに移行する変化)を示すものではなく、明確な吸熱ピークを示す(DSC曲線がそれまでのベースラインから離れ吸熱ピークを有し、再度ベースラインに戻る)ものを指す。また、結晶性ポリエステル樹脂の主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下の場合、この共重合体も結晶性ポリエステル樹脂と呼ぶ。
結晶性ポリエステル樹脂に用いる多価カルボン酸のうち、ジカルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸が挙げられ、特に直鎖型のジカルボン酸が挙げられる。
直鎖型のジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、これらの低級アルキルエステル、又はこれらの酸無水物等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、前記の脂肪族ジカルボン酸のほか、スルホン酸基を持つジカルボン酸も挙げられる。前記スルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。
前記スルホン酸基を持つジカルボン酸に由来する構成成分の含有量は、結晶性ポリエステル樹脂を構成する構成成分全体に対し、例えば2.0モル%以下が挙げられ、1.0モル%以下であってもよい。
前記多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
結晶性ポリエステル樹脂に用いる多価アルコールとしては、例えば脂肪族ジアルコールが挙げられ、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、等が挙げられる。
その他の2価のジアルコールとしては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド又は(及び)プロピレンオキシド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
前記多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、前記非晶性ポリエステル樹脂に準じて合成される。製造の際に使用される触媒も、前記非晶性ポリエステル樹脂の製造時に使用される触媒と同様である。
結晶性ポリエステル樹脂の溶融温度としては、例えば、50℃以上120℃以下の範囲が挙げられ、60℃以上110℃以下の範囲であってもよい。
なお、前記結晶性ポリエステル樹脂の溶融温度の測定は、前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度測定に準じた方法で、融解に基づく吸熱ピークのピーク温度として求められる。
また、結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、前記テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC法による分子量測定で、例えば5000以上100000以下の範囲が挙げられ、10000以上50000以下の範囲であってもよい。
また、結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、前記テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC法による分子量測定で、例えば2000以上30000以下の範囲が挙げられ、5000以上15000以下の範囲であってもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、例えば1.5以上20以下の範囲が挙げられ、2以上5以下の範囲であってもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の酸価は、例えば4mgKOH/g以上20mgKOH/g以下の範囲が挙げられ、8mgKOH/g以上15mgKOH/g以下の範囲であってもよい。
また、結晶性ポリエステル樹脂の水酸基価は、例えば3mgKOH/g以上30mgKOH/g以下の範囲が挙げられ、50mgKOH/g以上10mgKOH/g以下の範囲であってもよい。
結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、例えば、結着樹脂全体に対し、2質量%以上20質量%以下の範囲が挙げられ、2質量%以上14質量%以下の範囲であってもよい。
(離型剤)
トナー粒子は、前記の通り、必要に応じて離型剤を含有してもよい。
離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス類;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス類;ステアリン酸ブチル、オレイン酸プロピル、モノステアリン酸グリセリド、ジステアリン酸グリセリド、ペンタエリスリトールテトラベヘネート等の高級脂肪酸と単価または多価低級アルコールとのエステルワックス類;ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレングリコールジステアレート、ジステアリン酸ジグリセリド、テトラステアリン酸トリグリセリド等の高級脂肪酸と多価アルコール多量体とからなるエステルワックス類;ソルビタンモノステアレート等のソルビタン高級脂肪酸エステルワックス類;コレステリルステアレート等のコレステロール高級脂肪酸エステルワックス類等が挙げられる。
これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。
離型剤の融点は、40℃以上150℃以下が挙げられ、70℃以上110℃以下であってもよい。
離型剤の添加量としては、結着樹脂100質量部に対し、5質量部以上25質量部以下の範囲が挙げられ、7質量部以上20質量部以下の範囲であってもよい。
(着色剤)
トナー粒子は、前記の通り、必要に応じて着色剤を含有してもよい。
着色剤としては、特に制限は無く、公知の着色剤が用いられる。具体的には、例えば、以下の着色剤が挙げられる。
イエロー顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG等を挙げることができ、特に、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー155、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185等が挙げられる。
マゼンタ顔料としては、例えば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンB レーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ、ナフトール系顔料(例えば、ピグメントレッド31、同146、同147、同150、同176、同238、同269等)、キナクリドン系顔料(例えば、ピグメントレッド122、同202、同209等)等が挙げられる。
シアン顔料としては、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレート等が挙げられ、さらに具体的には、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等が挙げられる。
橙色顔料としては、例えば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。
紫色顔料としては、例えば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等を挙げられる。
緑色顔料としては、例えば、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。
白色顔料としては、例えば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等が挙げられる。
また、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料なども用いられる。
また、これらの着色剤は単独もしくは混合して使用される。
黒色トナーに用いられる黒色顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等が挙げられる。
前記着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択される。
着色剤の添加量としては、例えば、トナー総質量に対して、4質量%以上15質量%以下の範囲が挙げられる。また、黒色着色剤として磁性体などを用いる場合における着色剤の添加量としては、例えば、トナー総質量に対して、12質量%以上240質量%以下の範囲が挙げられる。
(その他の成分)
トナー粒子は、前記成分以外にも、更に必要に応じて帯電制御剤等の種々の成分を添加してもよい。
帯電制御剤としては、例えば、サリチル酸金属塩、含金属アゾ化合物、ニグロシン、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
(外添剤)
トナーは、前記の通り、トナー粒子の表面に外添剤を付着させたものでもよい。
外添剤としては、以下の無機粒子や有機粒子が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン(チタニア)、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セイウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられ、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記無機粒子は、疎水化処理された粒子であってもよい。
無機粒子の1次粒子径(体積平均粒径)は、例えば1nm以上1000nm以下の範囲が挙げられる。
体積平均粒径の測定は、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定を行う。測定法としては、分散液となっている状態の試料を固形分で2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、2分待ったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とする。
無機粒子の添加量は、例えば、トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下の範囲が挙げられる。
有機粒子として例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。有機粒子は、表面がシリコーン系化合物又はフッ素系化合物で処理したものであってもよい。
(トナーの物性)
トナー粒子の体積平均粒径D50vとしては、例えば、1.0μm以上20μm以下の範囲が挙げられ、2.0μm以上8.0μm以下であってもよく、4.0μm以上8.0μm以下であってもよい。またトナー粒子の個数平均粒径D50pとしては、例えば10μm以下が挙げられ、2.0μm以上8.0μm以下であってもよく、4.0μm以上8.0μm以下であってもよい。
またトナー粒子の体積平均粒度分布指標(GSDv)としては、例えば1.25以下が挙げられ、1.14以上1.23以下であってもよく、1.14以上1.20以下であってもよい。
なお、上記体積平均粒径D50v及び個数平均粒径D50pは、例えば、コールターカウンターTA−II、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v1/2として算出される。
またトナー粒子の形状係数SF1としては、例えば110以上140以下の範囲が挙げられる。
ここで上記形状係数SF1は、下記式により求められる。
式:SF1=(ML/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
前記SF1は、例えば顕微鏡画像または走査電子顕微鏡(SEM)画像を、画像解析装置を用いて解析することによって数値化される。具体的には、例えば、スライドガラス表面に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナー粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
(トナーの製造方法)
トナーの製造方法としては、例えば、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法等の、酸性やアルカリ性の水系媒体中でトナーを生成する湿式製法が挙げられる。以下湿式製法の一例として、凝集合一法について詳細に説明する。
凝集合一法によるトナーの製造方法は、例えば、少なくとも粒子径が1μm以下の、第1の樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と、着色剤粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤粒子を分散した離型剤粒子分散液とを混合し、前記第1の樹脂粒子と前記着色剤粒子と前記離型剤粒子とを含むコア凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、前記コア凝集粒子の表面に第2の樹脂粒子を含むシェル層を形成しコア/シェル凝集粒子を得る第2の凝集工程と、前記コア/シェル凝集粒子を前記第1の樹脂粒子又は前記第2の樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱し融合・合一する融合・合一工程と、を含む。
以下、各工程について詳細に説明する。
―分散液の調製―
前記の凝集合一法においては、例えば、樹脂粒子分散液と、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を準備する。
例えば結晶性樹脂粒子の形成は、水系媒体と結晶性樹脂とを混合した溶液に、分散機により剪断力を与えることにより行われる。その際、加熱して樹脂成分の粘性を下げることで粒子が形成される。また分散剤を使用してもよい。さらに、油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば樹脂をそれらの溶剤に溶かして水中に分散剤や高分子電解質と共に粒子分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、結晶性樹脂粒子の分散液が作製される。
また、非晶性樹脂の場合も、上記に準じて非晶性樹脂粒子の分散液が作製される。なお、2種以上の非晶性樹脂ポリエステル樹脂を使用する際には、非晶性樹脂粒子分散液は、それぞれの非晶性樹脂について別々の樹脂粒子分散液を作製してもよい。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水;アルコール類;等が挙げられる。
また、乳化工程に使用される分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤;リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機塩;等が挙げられる。
前記乳化液の分散法としては、前記乳化液の分散に用いる分散機として、例えば、ホモジナイザー、ホモミキサー、加圧ニーダー、エクストルーダー、メディア分散機等が挙げられる。
また、これとは別に、樹脂粒子分散液の調製方法として、例えば、転相乳化法を用いてもよい。転相乳化法は、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な有機溶剤中に溶解させ、必要に応じて中和剤や分散安定剤を添加して、攪拌下にて、水系溶媒を滴下して、乳化粒子を得た後、樹脂粒子分散液中の有機溶媒を除去し、乳化液(樹脂粒子分散液)を得る方法である。このとき、中和剤や分散安定剤の投入順は変更してもよい。
樹脂を溶解させる有機溶媒(樹脂溶解溶媒)としては、例えば、蟻酸エステル類、酢酸エステル類、酪酸エステル類、ケトン類、エーテル類、ベンゼン類、ハロゲン化炭素類が挙げられる。
樹脂を溶解させる有機溶媒(樹脂溶解溶媒)として、具体的には、例えば、蟻酸、酢酸、酪酸等のアルキル(メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル等)エステル類、アセトン、MEK、MPK、MIPK、MBK、MIBK等のメチルケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン、ベンゼン等の複素環置換体類、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン等のハロゲン化炭素類等を単独で又は2種以上組合せて用られる。入手し易さや脱溶剤時の回収容易性の点から、低沸点溶媒の酢酸エステル類やメチルケトン類、エーテル類を用いてもよい。低沸点溶媒の具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
前記水系溶媒としては、例えばイオン交換水が用いられるが、油滴を破壊しない程度に水溶性有機溶媒を含んでも構わない。
水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール等の短炭素鎖アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;エーテル類、ジオール類、THF、アセトン等が挙げられる。
これらの水溶性有機溶媒のイオン交換水との混合比としては、水性成分(水系媒体)全体に対する水溶性有機溶媒の含有量の質量比が、例えば1%以上50%以下の範囲であることが挙げられ、1%以上30%以下であってもよい。
また、水溶性有機溶媒は添加されるイオン交換水に混合するだけでなく、樹脂溶解液中に添加して使用しても構わない。
また、必要に応じて樹脂溶液及び水性成分に分散剤を添加してもよい。
前記分散剤としては、水性成分中で親水性コロイドを形成するものであれば特に限定されず、例えば、ヒドロキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルローズ等のセルローズ誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩等の合成高分子類、ゼラチン、アラビアゴム、寒天等の分散剤が挙げられる。
また、分散剤として、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム等の固体微粉末を用いてもよい。
分散剤の濃度は、水性成分全体に対し、例えば0質量%以上20質量%以下が挙げられ、0質量%以上10質量%以下であってもよい。
前記分散剤としては、界面活性剤も用いられる。
前記界面活性剤の例としては、後述する着色剤分散液に用いられるものに準じたものが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、サポニンなどの天然界面活性成分の他に、アルキルアミン塩酸・酢酸塩類、4級アンモニウム塩類、グリセリン類等のカチオン系界面活性剤、脂肪酸石けん類、硫酸エステル類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、スルホン酸塩類、リン酸、リン酸エステル、スルホコハク酸塩類等のアニオン系界面活性剤などが挙げられる。
前記乳化液のpHを調整するために、中和剤を添加してもよい。前記中和剤としては、硝酸、塩酸、水酸化ナトリウム、アンモニアなど一般の酸、アルカリが挙げられる。
前記乳化液から有機溶媒を除去する方法としては、例えば、乳化液を常温(15℃以上35℃以下)もしくは加熱下で有機溶剤を揮発させる方法、これに減圧を組み合わせる方法が挙げられる。
このようにして得られた樹脂粒子分散液中における樹脂粒子の体積平均粒径は、例えば1μm以下が挙げられ、100nm以上300nm以下であってもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700堀場製作所製)で測定される。
また樹脂粒子分散液中における固形分量(樹脂粒子の含有量)は、樹脂粒子分散液100質量部に対して、例えば5質量部以上40質量部以下が挙げられ、10質量部以上30質量部以下であってもよく、15質量部以上25質量部以下であってもよい。
着色剤粒子分散液は、公知の方法で調整されるが、着色剤粒子の分散には、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が用いられる。
また、極性を有するイオン性界面活性剤を用い、既述したホモジナイザーを用いて水系溶媒中に分散し、着色剤粒子分散液を作製してもよい。
着色剤粒子分散液中における着色剤粒子の体積平均粒径は、例えば1μm以下が挙げられ100nm以上300nm以下であってもよい。
離型剤粒子分散液は、例えば、イオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに、前記離型剤を水中に分散し、融解温度以上に加熱するとともに、強い剪断をかけられるホモジナイザーや圧力吐出型分散機により粒子化することにより調製することにより、例えば、粒子径が1μm以下の離型剤粒子を含む離型剤分散液が作製される。
離型剤粒子分散液中における離型剤粒子の体積平均粒径は、例えば1μm以下が挙げられ、100nm以上300nm以下であってもよい。
また、前記各分散液の分散安定を目的として界面活性剤を用いてもよい。
前記界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤;等が挙げられる。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;等が挙げられる。
界面活性剤の各分散液中における含有量としては、本発明を阻害しない程度であればとくに限定されないが、例えば0.01質量%以上10質量%以下の範囲が挙げられ、0.05質量%以上5質量%以下の範囲であってもよく、0.1質量%以上2質量%以下の範囲であってもよい。
―凝集工程―
前記凝集工程においては、まず得られた結晶性樹脂粒子の分散液、非晶性樹脂粒子の分散液及び着色剤分散液等を混合して混合液とし、非晶性樹脂のガラス転移温度以下の温度で加熱して凝集させ、凝集粒子を形成する。凝集粒子の形成は、攪拌下、混合液のpHを酸性にすることによってなされる。pHとしては、2以上7以下の範囲が挙げられ、2.2以上6以下の範囲であってもよく、2.4以上5以下の範囲であってもよい。この際、凝集剤を使用してもよい。
用いられる凝集剤は、例えば、前記分散剤に用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩の他、2価以上の金属錯体が挙げられる。
前記無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、および、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。
前記凝集粒子が形成した後、非晶性樹脂粒子を追添加することで、コア凝集粒子の表面を非晶性樹脂で被覆した構成のトナーを作製してもよい。この場合、追添加する非晶性樹脂粒子としては、例えば高分子量の非晶性樹脂粒子が挙げられる。追添加する場合、追添加前に凝集剤を添加したり、pH調整を行ったりしてもよい。
―融合・合一工程―
融合工程においては、前記凝集工程に準じた攪拌条件下で、凝集粒子の懸濁液のpHを3以上9以下の範囲に上昇させることにより凝集の進行を止め、前記非晶性樹脂のガラス転移温度または結晶性樹脂の溶融温度以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。前記加熱の時間としては、融合がされる程度行えばよく、0.5時間以上10時間以下程度行えばよい。
融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。
なお、洗浄工程は、例えばイオン交換水による置換洗浄が挙げられる。また、固液分離工程は、特に制限はないが、例えば吸引濾過、加圧濾過等が挙げられる。更に乾燥工程も特に方法に制限はないが、例えば凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が挙げられる。
―外添剤等の添加―
以上のようにして得られたトナー粒子に、必要に応じて外添剤及びその他の添加剤を混合することでトナーが得られる。混合は、例えば、V型ブレンダーやヘンシェルミキサーやレディゲミキサー等の公知の混合機によって行われる。
また、その他の添加剤としては、例えば、流動化剤やポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート粒子、ポリフッ化ビニリデン粒子等のクリーニング助剤もしくは転写助剤等があげられる。
<キャリア>
本実施形態の現像剤に用いるキャリアは、前記の通り、芯材粒子と、被覆樹脂層と、を少なくとも卯卯するものである。
(芯材粒子)
芯材粒子としては、特に限定されるものではなく、キャリアの芯材粒子として用いられる公知の粒子が利用される。具体的には、例えば、磁性粒子を芯材粒子として用いてもよいし、磁性粒子が樹脂中に分散された磁性粒子分散樹脂粒子を芯材粒子として用いてもよい。
磁性粒子に含まれる磁性材料としては、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属;これらの磁性金属とマンガン、クロム、希土類等との合金;フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物;等が挙げられる。
芯材粒子に用いられるフェライトとしては、例えば、Li、Mg、Ca、Mn、Ni、Cu、Zn、Srから選ばれた1種以上の元素の酸化物とFeとを主成分として形成されたものが挙げられる。なお、フェライト全体に対するFeの含有比としては、例えば5質量%以上50質量%以下の範囲や、10質量%以上40質量%以下の範囲が挙げられる。
磁性粒子を芯材粒子として用いる場合、造粒、焼結により磁性粒子が形成されるが、その前処理として、磁性材料を粉砕してもよい。粉砕方法は特に問わず、公知の粉砕方法が挙げられ、具体的には例えば、乳鉢、ボールミル、ジェットミル等が挙げられる。
焼結温度は、従来の場合よりも低く抑えてもよく、具体的には、用いる材質によって異なるが、例えば500℃以上1200℃以下が挙げられ、600℃以上1000℃以下がより好適である。焼結温度を低く抑える方法としては、例えば、焼結工程において、仮焼結を段階的に行う方法が挙げられ、その場合、全体の焼結にかける時間は長くしてもよい。
磁性粒子分散樹脂粒子を芯材粒子として用いる場合、芯材粒子中における磁性粒子の含有量としては、例えば、80質量%以上99質量%以下が挙げられ、95質量%以上99質量%以下であってもよい。
また磁性粒子分散樹脂粒子に含まれる磁性粒子の体積平均粒径は、例えば、0.05μm以上5.0μm以下が挙げられ、0.1μm以上1.0μm以下であってもよい。なお、磁性粒子の体積平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置により測定される。
磁性粒子分散樹脂粒子に含まれる磁性粒子の作製方法としては、例えば、上記磁性材料の粉末粒子に機械的せん断力等を加える方法が挙げられ、必要に応じて表面改質剤としてカップリング剤も用いてもよい。
磁性粒子分散樹脂粒子に用いられる樹脂は特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられ、上記ホウ素架橋樹脂を用いてもよい。
磁性粒子分散樹脂粒子には、目的に応じて、さらに、帯電制御剤やフッ素含有粒子等のその他の成分を含有させてもよい。
磁性粒子分散樹脂粒子の製造方法としては、例えば、バンバリーミキサーやニーダ等を用いる溶融混練法、懸濁重合法、噴霧乾燥法等が挙げられる。
芯材粒子の体積平均粒子径としては、例えば、10μm以上500μm以下が挙げられ、20μm以上100μm以下であってもよく、25μm以上60μm以下であってもよい。
芯材粒子の磁力としては、例えば、3000エルステッドにおける飽和磁化が50emu/g以上であることが挙げられ、60emu/g以上であってもよい。
上記芯材粒子の磁力の測定では、測定装置として振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大3000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。なお、上記芯材粒子の飽和磁化は、3000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
芯材粒子の体積電気抵抗(体積抵抗率)としては、例えば、10Ω・cm以上10Ω・cm以下の範囲であることが好ましく、10Ω・cm以上10Ω・cm以下の範囲が挙げられる。
上記芯材粒子の体積電気抵抗(Ω・cm)は以下のように測定する。なお、測定環境は、温度20℃、湿度50%RHとする。20cmの電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象物を1mm以上3mm以下の厚さになるように平坦に載せ、層を形成する。この上に前記20cmの電極板を載せて層を挟み込む。測定対象物間の空隙をなくすため、層上に配置した電極板の上に4kgの荷重をかけてから層の厚み(cm)を測定する。層の上下の両電極には、エレクトロメーターおよび高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が103.8V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取ることにより、測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)を計算する。測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)の計算式は、下記式に示す通りである。
・式: R=E×20/(I−I)/L
上記式中、Rは測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)、Eは印加電圧(V)、Iは電流値(A)、Iは印加電圧0Vにおける電流値(A)、Lは層の厚み(cm)をそれぞれ表す。また、20の係数は、電極板の面積(cm)を表す。
(被覆樹脂層)
被覆樹脂層は、前記の通り少なくとも前記被覆樹脂を含み、必要に応じて、前記導電性粒子等のその他の成分を含んでもよい。
−被覆樹脂−
被覆樹脂は、前記の通り、キャリアCO比が前記式(2)及び式(3)を満たすものであれば特に限定されない。
また被覆樹脂のキャリアCO比は、前記の通り、2.1より大きいものであるが、2.1より大きく4.0以下であってもよく、2.8以上4.0以下であってもよい。
上記キャリアCO比は、例えば被覆樹脂が複数種の樹脂の混合物である場合においても、混合物である被覆樹脂全体における炭素原子の重量%(B)と酸素原子の重量%(B)との比(B/B)を意味する。
また上記キャリアCO比は、前述のトナーCO比と同様に、蛍光X線分析によって被覆樹脂に含まれる炭素原子の重量%(B)及び酸素原子の重量%(B)を測定し、それらの比(B/B)を求めることで得られる値である。
キャリア中における被覆樹脂のキャリアCO比を求める方法としては、例えば、被覆樹脂が溶解する溶媒にキャリア粒子を溶解させてキャリア芯材等の不溶物を除去した後に溶媒を除去する等の方法により被覆樹脂層に含まれる被覆樹脂を抽出した上で、前記方法により蛍光X線分析を行い、キャリアCO比を求める方法が挙げられる。
被覆樹脂の種類としては、例えば、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン等のポリビニル系又はポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体;スチレン・アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられるが、これら以外の公知の樹脂を用いてもよい。
・アクリル樹脂及びスチレン・アクリル酸共重合体
以下、上記被覆樹脂の一例として、アクリル樹脂及びスチレン・アクリル酸共重合体について詳細に説明する。
アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルの単量体が重合した重合体である。また、スチレン・アクリル酸共重合体は、(メタ)アクリル酸エステルの単量体と、スチレン系単量体と、が共重合した共重合体である。
ここで、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸、メタクリル酸のいずれか又は両方を意味する。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、鎖式(メタ)アクリル酸エステル、脂環式(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
鎖式(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、等が挙げられる。
前記アルキル基の炭素数としては、例えば1以上10以下が挙げられ、1以上6以下であってもよい。
脂環式(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、シクロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロブチル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘプチル等が挙げられる。また、前記シクロアルキル基としては、前記のほかに、アダマンチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、イソボニル基、ノルボニル基、ボロニル基等も挙げられる。
前記シクロアルキル基の炭素数としては、例えば3以上10以下が挙げられ、3以上7以下であってもよい。
スチレン系単量体としては、例えばスチレン骨格を有する単量体が挙げられ、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラクロロスチレン等が挙げられる。
本実施形態における被覆樹脂としては、前記アクリル樹脂及びスチレン・アクリル酸共重合体の中でも、例えば、鎖式(メタ)アクリル酸エステルと脂環式(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であるアクリル樹脂、又は鎖式(メタ)アクリル酸エステルと脂環式(メタ)アクリル酸エステルとスチレン系単量体との共重合体であるスチレン・アクリル酸共重合体を用いることで、前記キャリアCO比を前記範囲に制御しやすい。
鎖式(メタ)アクリル酸エステルと脂環式(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であるアクリル樹脂の重合に用いる単量体の比率としては、例えば、全単量体に対する脂環式(メタ)アクリル酸エステルの割合が、30モル%以上95モル%以下の範囲が挙げられ、40モル%以上90モル%以下であってもよく、50モル%以上90モル%以下であってもよい。
鎖式(メタ)アクリル酸エステルと脂環式(メタ)アクリル酸エステルとスチレン系単量体との共重合体であるスチレン・アクリル酸共重合体の重合に用いる単量体の比率としては、例えば、全単量体に対する脂環式(メタ)アクリル酸エステルの割合が、30モル%以上95モル%以下の範囲が挙げられ、40モル%以上90モル%以下であってもよく、50モル%以上90モル%以下であってもよい。また全単量体に対する全単量体に対するスチレン系単量体の割合は、3モル%以上40モル%以下の範囲が挙げられ、5モル%以上35モル%以下であってもよく、10モル%以上30モル%以下であってもよい。
被覆樹脂中における前記アクリル樹脂及びスチレン・アクリル酸共重合体の割合としては、例えば40質量%以上100質量%以下が挙げられ、50質量%以上100質量%以下であってもよい。
また、被覆樹脂層全体における被覆樹脂の割合としては、例えば50質量%以上100質量%以下が挙げられ、60質量%以上90質量%以下であってもよい。
さらに、キャリア全体に対する被覆樹脂の割合(付着量)としては、前記の通り、例えば2.0質量%以上が挙げられ、2.3質量%以上5質量%以下であってもよく、2.5質量%以上4質量%以下であってもよい。
−導電性粒子−
導電性粒子としては、例えば、金、銀、銅等の金属粒子;カーボンブラック;ケッチェンブラック;アセチレンブラック;酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化物粒子;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズ、カーボンブラック、金属等で覆った粒子;等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックとしては、特に制限はないが、例えばDBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下程度であるカーボンブラックが挙げられる。
導電性粒子の体積平均粒径としては、例えば0.5μm以下が挙げられ、0.05μm以上0.5μm以下であってもよく、0.05μm以上0.35μm以下であってもよい。
導電剤の体積平均粒径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定される。
測定法としては、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、測定する。そして、得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とする。
導電性粒子の体積抵抗率としては、例えば10Ω・cm以上1011Ω・cm以下が挙げられ、10Ω・cm以上10Ω・cm以下であってもよい。
また導電剤の体積抵抗は、芯材粒子の体積抵抗率と同様にして測定される。
被覆樹脂層における導電性粒子の含有量は、被覆樹脂層全体に対し、例えば1質量%以上50質量%以下の範囲が挙げられ、3質量%以上20質量%以下であってもよい。
−その他−
また被覆樹脂層は、他に樹脂粒子を含有してもよい。樹脂粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子等が挙げられる。これらの樹脂粒子は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば、0.1μm以上1.5μm以下が挙げられ、0.2μm以上1.0μm以下であってもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径は、導電性粒子の体積平均粒径と同様な測定を行うことによって求められる。
−被覆樹脂層の形成方法−
芯材粒子の表面に被覆樹脂層を形成する方法としては、例えば、湿式塗布法及び乾式塗布法が挙げられる。
湿式塗布法としては、被覆樹脂層を構成する成分(例えば被覆樹脂及び導電性粒子)を溶剤中に含む被覆樹脂層形成用液を用いる方法等が挙げられる。湿式塗布法の具体例としては、例えば、芯材粒子を被覆樹脂層形成用液中に浸漬する浸漬法、被覆樹脂層形成用液を芯材粒子の表面に噴霧するスプレー法、芯材粒子を流動空気で浮遊させながら被覆樹脂層形成用液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中で芯材粒子と被覆樹脂層形成用液を混合し溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
被覆樹脂層形成用液に用いる溶剤としては、例えば被覆樹脂を溶解する溶剤が挙げられ、具体的には、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;等が挙げられる。
乾式塗布法としては、例えば、芯材粒子と被覆樹脂層を構成する材料との混合物を乾燥状態で加熱して被覆層を形成する方法が挙げられる。具体的には、例えば、溶媒を用いずに、芯材粒子と被膜樹脂層を構成する材料とを気相中で混合し、加熱や機械的シェアを加えることにより被覆樹脂を溶融して、芯材粒子表面に被膜樹脂層を形成する。
被覆樹脂層による芯材表面の被覆率としては、例えば80%以上が挙げられ、90%以上であってもよく、100%であってもよい。
なお、被覆層の被覆率は、XPS測定(X線光電子分光測定)により求められる。XPS測定装置としては、日本電子製、JPS80を使用し、測定は、X線源としてMgKα線を用い、加速電圧を10kV、エミッション電流を20mVに設定して実施し、被覆層を構成する主たる元素(通常は炭素)と、芯材粒子を構成する主たる元素(例えば芯材粒子がマグネタイトなどの酸化鉄系材料の場合は鉄および酸素)とについて測定する。
被覆樹脂層の平均膜厚としては、例えば、0.1μm以上10μm以下が挙げられ、0.1μm以上3.0μm以下であってもよく、0.1μm以上1.0μm以下であってもよい。
(キャリアの物性)
キャリアの個数平均粒子径としては、例えば、15μm以上50μm以下が挙げられ、20μm以上40μm以下であってもよい。キャリアの個数平均粒子径は、電子顕微鏡SEM写真からその一つ一つの粒子の最大径を測定し、この粒子の100個の粒径から平均値を求める。
キャリアの飽和磁化としては、例えば、40emu/g以上が挙げられ、50emu/g以上であってもよい。
上記飽和磁化の測定は、測定装置として振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。上記キャリアの飽和磁化は、1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
キャリアの体積電気抵抗(25℃)としては、例えば、1×10Ω・cm以上1×1015Ω・cm以下の範囲が挙げられ、1×10Ω・cm以上1×1014Ω・cm以下であってもよく、1×10Ω・cm以上1×1013Ω・cm以下の範囲であってもよい。
上記キャリアの体積電気抵抗は、芯材粒子の体積電気抵抗と同様にして測定を行う。
本実施形態の現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)としては、例えば、キャリア100質量部に対し、トナー1質量部以上30質量部以下の範囲が挙げられ、トナー3質量部以上20質量部以下の範囲であってもよい。
[現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法]
次に、本実施形態に係る現像剤を用いた現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、前記像保持体上に形成された前記静電荷像を本実施形態に係る静電荷像現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体上に転写する転写手段と、を有するものである。
本実施形態の画像形成装置は、上記のほかに、必要に応じて、被転写体の表面に転写されたトナー像を被転写体に定着する定着手段、クリーニングブレード等を用いたクリーニング手段、除電手段等を含んでいていても良い。
また本実施形態の画像形成装置は、例えば前記現像手段を含む部分が、画像形成装置本体に対して脱着するカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。
本実施形態に係る画像形成方法は、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、前記像保持体上に形成された前記静電荷像を本実施形態に係る静電荷像現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体上に転写する転写工程と、を有するものである。
本実施形態の画像形成方法では、必要に応じて上記工程以外の工程を含むものであってもよい。上記工程以外の工程としては、例えば、被転写体の表面に転写されたトナー像を被転写体に定着する定着工程、転写工程の後に像保持体表面に残留したトナーを除去するトナー除去工程等が挙げられる。また、上記転写工程が像保持体から中間転写体を介して被転写体へとトナー像を転写する工程である形態(中間転写方式)であってもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、4連タンデム方式のカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kを備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
上述した第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ローラ2Y(帯電手段)、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置3(静電荷像形成手段)、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置4Y(現像手段)、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y、および1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置6Yが順に配置されている。なお、上記転写手段は、1次転写ローラ5Y、中間転写ベルト20、及び後述する2次転写ローラ26を含んで構成されている。
1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。
現像効率、画像粒状性、階調再現性等の観点から、直流成分に交流成分を重畳させたバイアス電位(現像バイアス)を現像剤保持体に付与してもよい。具体的には、現像剤保持体直流印加電圧Vdcを−300乃至−700Vとしたとき、現像剤保持体交流電圧ピーク幅Vp−pを0.5乃至2.0kVの範囲としてもよい。
イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が予め定められた1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写位置へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙P(被転写体)が供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に予め定められたタイミングで給紙され、2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置28(定着手段)における一対の定着ロールの接触部へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。
トナー像を転写する被転写体としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、現像装置には本実施形態に係る現像剤が収容される。
図2は、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例の実施形態を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、現像剤保持体111Aを備えた現像装置111とともに、感光体107、帯電ローラ108、感光体クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。なお、図2において符号300は被転写体を示す。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
図2で示すプロセスカートリッジ200では、感光体107、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせてもよい。本実施形態のプロセスカートリッジでは、現像装置111のほかには、感光体107、帯電装置108、クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備えてもよい。
次に、本実施形態に係る現像剤カートリッジについて説明する。本実施形態に係る現像剤カートリッジは、画像形成装置に着脱されるように装着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための現像剤を収容する現像剤カートリッジにおいて、前記現像剤が既述した本実施形態に係る静電荷像現像剤としたものである。
なお、本実施形態に係る現像剤カートリッジは、トナー及びキャリアが混合された現像剤がそのまま収容されたカートリッジであってもよいし、トナーを単独で収容するカートリッジとキャリアを単独で収容するカートリッジとを含んで構成されたカートリッジであってもよい。
現像剤カートリッジが着脱される構成を有する画像形成装置においては、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収めた現像剤カートリッジを利用することにより、本実施形態に係る静電荷像現像剤が容易に現像装置に供給される。
本実施形態においては、像保持体として感光体を用いているが、これに限られず、例えば誘電記録体でもよい。
また像保持体として電子写真感光体を用いる場合、帯電手段としては、例えば、コロトロン帯電器、接触帯電器等が挙げられる。また転写手段においてコロトロン帯電器を用いてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に詳細に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
[トナー結着樹脂の合成]
<非晶性ポリエステル樹脂(1)の合成>
・1,2−プロパンジオール:100モル部
・テレフタル酸ジメチル:85モル部
・無水トリメリット酸:15モル部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記の1,2−プロパンジオール、テレフタル酸ジメチルモノマーを仕込み、1時間を要して温度を170℃まで上げ、反応系内が攪拌されていることを確認した後、ジブチルスズオキサイドを原料全体を100wt%とした場合に0.3wt%に相当する量を投入した。
さらに生成するメタノールを留去しながら同温度から6時間を要して230℃まで温度を上げ、230℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、次に190℃まで温度を下げて上記無水トリメリット酸を投入し、2時間かけて200℃に徐々に上げて1時間保持し、ガラス転移温度が62℃、酸価が12.5mgKOH/g、重量平均分子量22000、数平均分子量4000である非晶性ポリエステル樹脂(1)を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂(2)の合成>
・1,2−プロパンジオール:100モル部
・テレフタル酸ジメチル:75モル部
・ドデセニルコハク酸の両末端プロピレングリコール変性品(東京化成社製):10モル部
・無水トリメリット酸:15モル部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記の1,2−プロパンジオール、テレフタル酸ジメチルモノマー、ドデセニルコハク酸の両末端プロピレングリコール変性品を仕込み、1時間を要して温度を170℃まで上げ、反応系内が攪拌されていることを確認した後、ジブチルスズオキサイドを原料全体を100wt%とした場合に0.3wt%に相当する量を投入した。
さらに生成するメタノールを留去しながら同温度から6時間を要して230℃まで温度を上げ、230℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、次に190℃まで温度を下げて無水トリメリット酸を投入し2時間かけて200℃に徐々に上げて1時間保持し、ガラス転移温度が55℃、酸価が13.5mgKOH/g、重量平均分子量23000、数平均分子量4200である非晶性ポリエステル樹脂(2)を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂(3)の合成>
・1,2−プロパンジオール:60モル部
・ネオペンチルグリコール:40モル部
・テレフタル酸ジメチル:78モル部
・ドデセニルコハク酸の両末端プロピレングリコール変性品:7モル部
・無水トリメリット酸:15モル部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記の1,2−プロパンジオール、テレフタル酸ジメチルモノマー、ドデセニルコハク酸の両末端プロピレングリコール変性品を仕込み、1時間を要して温度を170℃まで上げ、反応系内が攪拌されていることを確認した後、ジブチルスズオキサイドを原料全体を100wt%とした場合に0.3wt%に相当する量を投入した。
さらに生成するメタノールを留去しながら同温度から6時間を要して230℃まで温度を上げ、200℃に下げて無水トリメリット酸の半量とネオペンチルグリコールを加えてさらに2時間脱水縮合反応を継続し、次に190℃まで温度を下げて残りの無水トリメリット酸を投入し2時間かけて200℃に徐々に上げて1時間保持し、ガラス転移温度が58℃、酸価が14.5mgKOH/g、重量平均分子量25000、数平均分子量4400である非晶性ポリエステル樹脂(3)を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂(4)の合成>
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:30モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:70モル部
・テレフタル酸:80モル部
・フマル酸:20モル部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記のモノマーを仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内が攪拌されていることを確認した後、ジオクタン酸スズを原料全体を100wt%とした場合に0.3wt%に相当する量を投入した。
さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移温度が62℃、酸価が13.6mgKOH/g、重量平均分子量18000、数平均分子量4300である非晶性ポリエステル樹脂(4)を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂(5)の合成>
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:50モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:50モル部
・無水トリメリット酸:2モル部
・テレフタル酸:70モル部
・ドデセニルコハク酸:30モル部
無水トリメリット酸以外のモノマーを用いて前記非晶性ポリエステル樹脂(3)と同様にして、軟化点が110℃になるまで、反応をさせた。
すなわち、攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記のビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、テレフタル酸、及びドデセニルコハク酸を仕込み、1時間を要して温度を170℃まで上げ、反応系内が攪拌されていることを確認した後、ジブチルスズオキサイド部を原料全体を100wt%とした場合に0.3wt%に相当する量を投入し、さらに生成するメタノールを留去しながら同温度から6時間を要して230℃まで温度を上げ、200℃に下げてさらに2時間脱水縮合反応を継続した。
次いで、温度を190℃まで下げ、上記無水トリメリット酸2モル部を徐々に投入し、同温度で1時間反応を継続し、ガラス転移温度が56℃、酸価13.5mgKOH/g、重量平均分子量28000、数平均分子量5300の非晶性ポリエステル樹脂(5)を得た。
<結晶性ポリエステル樹脂(A)の合成>
加熱乾燥した三口フラスコに、デカンジカルボン酸100モル部、ノナンジオール100モル部と、触媒としてジブチル錫オキサイドを原料全体を100wt%とした場合に0.3wt%に相当する量を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌・還流を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(A)を合成した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は23300で数平均分子量(Mn)は7300であった。
また、結晶性ポリエステル樹脂(A)の溶融温度(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確な吸熱ピークを示し、吸熱ピーク温度は72.2℃であった。
[粒子分散液の合成]
<樹脂粒子分散液(1)の調整>
・非晶性ポリエステル樹脂(1):100質量部
・酢酸エチル:50質量部
・イソプロピルアルコール:15質量部
5Lのセパラブルフラスコに上記酢酸エチル及びイソプロピルアルコールを投入し、その後上記樹脂を徐々に投入して、スリーワンモーターで攪拌を施し、溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に10%アンモニア水溶液を合計で3質量部となるようにスポイトで徐々に滴下し、更にイオン交換水230質量部を3質量部/minの速度で徐々に滴下して転相乳化させ、更にエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、非晶性ポリエステル樹脂(1)の粒子(樹脂粒子)が分散された樹脂粒子分散液(1)を得た。この樹脂粒子の体積平均粒径は、150nmであった。樹脂粒子の濃度はイオン交換水で調整して30質量%とした
<樹脂粒子分散液(2)、(3)、(4)、及び(5)の調整>
樹脂粒子分散液(1)の調整において、非晶性ポリエステル樹脂(1)を非晶性ポリエステル樹脂(2)、(3)、(4)、及び(5)に変えた以外はそれぞれ同様に実施し、それぞれ樹脂粒子分散液(2)、(3)、(4)、及び(5)を得た。それぞれの樹脂粒子分散液における体積平均粒径及び樹脂粒子の濃度を表1に示す。
<樹脂粒子分散液(A)の調整>
・結晶性ポリエステル樹脂(A):90質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬):1.8質量部
・イオン交換水:210質量部
以上を100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで110℃に加温して分散処理を1時間行い、中心径(体積平均粒径)230nm、固形分量(樹脂粒子濃度)30wt%の樹脂粒子分散液(A)を得た。
<着色剤粒子分散液1の調製>
・カーボンブラック(キャボット社製:リーガル330):50質量部
・アニオン界面活性剤(日本油脂(株)製:ニュ−レックスR):2質量部
・イオン交換水:198質量部
上記成分を混合し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分予備分散した後に、アルティマイザー(対抗衝突型湿式粉砕機:杉野マシン製)を用い圧力245Mpaで15分間分散処理を行い、着色剤粒子の中心粒径(体積平均粒径)が354nmで固形分(着色剤粒子の濃度)が20.0wt%の着色剤粒子分散液1を得た。
<着色剤粒子分散液2の調製>
・青色顔料(銅フタロシアニンB15:3:大日精化製):50質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬):5質量部
・イオン交換水:195質量部
上記成分を混合し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分間分散した後に、アルティマイザー(対抗衝突型湿式粉砕機:杉野マシン製)を用い圧力245Mpaで15分間分散処理を行い、着色剤粒子の中心粒径(体積平均粒径)が352nmで固形分量(着色剤粒子の濃度)が20.0wt%の着色剤粒子分散液2を得た。
<離型剤粒子分散液1の調整>
・オレフィンワックス(日本精蝋社製、融点:92℃):90質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬):1.8質量部
・イオン交換水:210質量部
以上を100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで110℃に加温して分散処理を1時間行い、中心径(体積平均粒径)180nm、固形分量(離型剤粒子の濃度)30質量%の離型剤粒子分散液1を得た。
[トナー粒子の作製]
<トナー粒子1の作製>
・樹脂粒子分散液(1):210質量部
・樹脂粒子分散液(2):10質量部
・樹脂粒子分散液(A):10質量部
・着色剤粒子分散液2:25質量部
・離型剤粒子分散液1:30質量部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50で混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.20質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で60分保持した後、ここに樹脂粒子分散液(1)を60質量部追加した。
その後、0.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを8.0にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水で洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これを更に40℃のイオン交換水1Lに再分散し、15分300rpmで攪拌・洗浄した。
これを更に5回繰り返し、、電気伝導度10μS/cmt以下となったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナー粒子1を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは5.9ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.22であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は136でポテト状であった。
50mlビーカーにTHF20gを入れ、更に得られたトナー粒子5gを投入して攪拌してトナー粒子をTHFで溶かし、不溶物を濾過で取り除いた溶液からTHFを飛ばして乾燥した樹脂を得た。この樹脂を蛍光X線で測定してC量(炭素原子の重量%)、O量(酸素原子の重量%)をだしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ1.55であった。
<トナー粒子2の作製>
樹脂粒子分散液(1)の210質量部を150質量部に、樹脂粒子分散液(2)の10質量部を70質量部に、後から追加する樹脂粒子分散液(1)の60質量部を樹脂粒子分散液(2)の60質量部に変えた以外は、トナー粒子1の作製と同様に作製し、トナー粒子2を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは5.0ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.24であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は132でポテト状であった。トナー粒子1と同様にしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ1.78であった。
<トナー粒子3の作製>
樹脂粒子分散液(1)の210質量部を樹脂粒子分散液(3)の10質量部に、樹脂粒子分散液(2)の10質量部を210質量部に、後から追加する樹脂粒子分散液(1)の60質量部を樹脂粒子分散液(2)の60質量部に変えた以外はトナー粒子1の作製と同様に作製し、トナー粒子3を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは4.9ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.20であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は130でポテト状であった。
トナー粒子1と同様にしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ1.90であった。
<トナー粒子4の作製>
樹脂粒子分散液(1)の210質量部を樹脂粒子分散液(2)の110質量部に、樹脂粒子分散液(2)の10質量部を樹脂粒子分散液(3)の110質量部に、後から追加する樹脂粒子分散液(1)の60質量部を樹脂粒子分散液(3)の60質量部に変えた以外はトナー粒子1の作製と同様に作製し、トナー粒子4を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは4.5ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.20であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は135でポテト状であった。トナー粒子1と同様にしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ2.15であった。
<トナー粒子5の作製>
着色剤粒子分散液2の25質量部を着色剤粒子分散液1の25質量部に変えた以外はトナー粒子4の作製と同様に作製し、トナー粒子5を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは5.1ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.24であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は130でポテト状であった。トナー粒子1と同様にしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ2.15であった。
<トナー粒子6の作製>
樹脂粒子分散液(1)の210質量部を樹脂粒子分散液(4)の110質量部に、樹脂粒子分散液(2)の10質量部を樹脂粒子分散液(3)の110質量部に、後から追加する樹脂粒子分散液(1)の60質量部を樹脂粒子分散液(3)の60質量部に変えた以外はトナー粒子1の作製と同様に作製し、トナー粒子6を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは3.8ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.23であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は130でポテト状であった。トナー粒子1と同様にしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ2.30であった。
<トナー粒子7の作製>
樹脂粒子分散液(1)の210質量部を樹脂粒子分散液(4)の110質量部に、樹脂粒子分散液(2)の10質量部を樹脂粒子分散液(5)の110質量部に、後から追加する樹脂粒子分散液(1)の60質量部を樹脂粒子分散液(5)の60質量部に変えた以外はトナー粒子1の作製と同様に作製し、トナー粒子7を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは5.6ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.26であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は137でポテト状であった。トナー粒子1と同様にしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ2.65であった。
<トナー8の作製>
樹脂粒子分散液(1)の210質量部を樹脂粒子分散液(5)の190質量部に、樹脂粒子分散液(2)の10質量部を樹脂粒子分散液(4)の10質量部に、結晶性ポリエステル樹脂分散液(A)の10質量部を30質量部に、後から追加する樹脂粒子分散液(1)の60質量部を樹脂粒子分散液(5)の60質量部に変えた以外はトナー粒子1の作製と同様に作製し、トナー粒子8を得た。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ体積平均粒径D50vは5.3ミクロン、体積平均粒度分布指標(GSDv)は1.27であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は134でポテト状であった。トナー粒子1と同様にしてトナーCO比(C量÷O量)を求めたところ3.10であった。
[外添トナーの作製]
<外添トナー1の作製>
トナー粒子1を100質量部と、体積平均粒径15nmのデシルシラン処理の疎水性チタニア(テイカ社製)1.5質量部と、体積平均粒径30nmの疎水性シリカ(NY50、日本アエロジル社製)1.5質量部と、をヘンシェルミキサーにより周速32m/sにおいて10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、外添トナー1を得た。
<外添トナー2から外添トナー8の作製>
トナー粒子1の代わりにトナー粒子2からトナー粒子8を用いた以外は、外添トナー1と同様にして、外添トナー2から外添トナー8を得た。
[キャリアの作製]
<キャリア被覆樹脂>
キャリアの作製に用いた被覆樹脂の詳細を表2に示す。
<キャリア1の作製>
・フェライト粒子(体積平均粒径35μm、体積電気抵抗10Ω・cm)・・・100質量部
・トルエン・・・14質量部
・被覆樹脂(1)・・・2.6質量部
・カーボンブラック(VXC−72;キャボット社製)・・・0.12質量部
・架橋メラミン樹脂粒子(数平均粒子径;0.3μm)・・・0.3質量部
上記成分のうち、フェライト粒子を除く成分を10分間スターラーで分散し、樹脂被膜層形成用液を調製し、この樹脂被膜層形成用液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、60℃で30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、フェライト粒子表面に被覆樹脂層を形成して、キャリア1を製造した。
<キャリア2の作製>
被覆樹脂(1)の代わりに被覆樹脂(2)を2.8質量部用いた以外はキャリア1の作製と同様にして、キャリア2を製造した。
<キャリア3の作製>
被覆樹脂(1)の代わりに被覆樹脂(3)を2.1質量部用いた以外はキャリア1の作製と同様にして、キャリア3を製造した。
<キャリア4の作製>
被覆樹脂(1)の代わりに被覆樹脂(4)を3.4質量部用いた以外はキャリア1の作製と同様にして、キャリア4を製造した。
<キャリア5の作製>
被覆樹脂(1)の代わりに被覆樹脂(5)を3.0質量部用いた以外はキャリア1の作製と同様にして、キャリア5を製造した。
<キャリア6の作製>
被覆樹脂(1)の代わりに被覆樹脂(6)を2.6質量部用いた以外はキャリア1の作製と同様にして、キャリア6を製造した。
[現像剤の作製]
下記表3に示すキャリアと外添トナーとを用いて現像剤を作製した。具体的には、キャリア94質量部と外添トナー6質量部とをV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を作製した。各現像剤の構成を表3に示す。なお表3中における括弧内の数値は、トナーCO比又はキャリアCO比を示す。
[現像剤の評価]
得られた現像剤11から現像剤68を、電子写真複写機Docu Center Color a450(富士ゼロックス(株)製)にて評価した。
具体的には、28℃/85%RHの環境下のもと、A4紙で画像面積10%相当のハーフトーンの文字画像を1日で5000枚の印刷(1日目の走行テスト)を行い、その後28℃/85%RHの環境下に24時間放置した後、改めて画像面積10%相当のハーフトーンの文字画像を印刷した(2日目の走行テスト)。
1日目の走行テストで印刷した画像のうち10枚目を「初期画像」とし、初期画像形成時におけるトナー帯電量の測定と、初期画像の画像濃度の測定と、を行った。
また、1日目の走行テストで印刷した画像のうち5000枚目を「5000枚後画像」とし、5000枚後画像形成時におけるトナー帯電量の測定と、5000枚後画像形成時におけるトナー帯電分布の評価と、5000枚後画像の画像濃度の測定と、キャリア汚染の評価と、を行った。
また、2日目の走行テストで印刷した画像(1枚目の画像)を「24時間放置後画像」とし、24時間放置後画像形成時におけるトナー帯電量の測定と、24時間放置後画像のカブリの評価と、を行った。
なお、トナー帯電量の測定方法、トナー帯電分布の評価、画像濃度の測定方法、カブリの評価方法、及びキャリア汚染の評価の詳細は以下の通りであり、結果を下記表4に示す。
<トナー帯電量の測定>
現像器中のマグスリーブ上の現像剤を採取し、25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。
<画像濃度の測定>
画像濃度はX−rite404濃度測定器により測定した。
また、下記式により濃度変動率を求めた。
式:濃度変動率(%)=「5000枚後画像の画像濃度」÷「初期画像の画像濃度」×100
濃度変動率の評価基準は以下の通りである。
○:±10%未満
×:±10%以上の変動
<トナー帯電分布の評価>
測定は、CSG(チャージ・スペクトログラフ法)の画像解析によるものであり、電荷分布は、電荷分布の累積積算の20%帯電量Q(20)と80%帯電量Q(80)の差を50%帯電量Q(50)で割った値、即ち、〔Q(80)−Q(20)〕/Q(50)で定義される。評価基準は以下の通りである。
◎:〔Q(80)−Q(20)〕/Q(50)値が0.7未満
○:〔Q(80)−Q(20)〕/Q(50)値が0.8未満0.7以上
△:〔Q(80)−Q(20)〕/Q(50)値が1.0未満0.8以上
×:〔Q(80)−Q(20)〕/Q(50)値が1.0以上
<キャリア汚染の評価>
現像器中のマグスリーブ上の現像剤を採取し、それをノニオン系界面活性剤1wt%の水溶液が満たされたビーカーに投入して攪拌し、ビーカーの外から磁石を当ててキャリアを保持しながらトナーがキャリアから離れて分散した水溶液を捨てる。これを繰り返して現像剤中からトナーを除いてキャリアを抽出する。更にこのキャリアを乾燥させて蛍光X線で外添剤のチタニア、シリカに由来するTi元素、Si元素の量を測定することによりキャリア汚染の評価を行った。評価基準は以下の通りである。
◎:(Ti+Si)wt%が0.02未満
○:(Ti+Si)wt%が0.05未満0.02以上
△:(Ti+Si)wt%が0.1未満0.05以上
×:(Ti+Si)wt%が0.1以上
<カブリの評価>
目視によりカブリの評価を行った。評価基準は以下の通りである。
○:地カブリ、文字のにじみなく、問題なし
△:多少の文字のにじみがあるが実用上の問題なし
×:地カブリ、文字のにじみがあり、実用上使用不可である
上記表に示すように、実施例においては、比較例に比べ、使用による画像濃度の変動が低く、放置後におけるカブリの発生も抑制されている。またトナーの帯電分布が狭い状態で維持されていることが分かる。
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ(帯電手段)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置(静電荷像形成手段)
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
111A 現像剤保持体
112 転写装置(転写手段)
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ、
P、300 記録紙(被転写体)

Claims (10)

  1. 結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂全体に対して2質量%以上20質量%以下の範囲で含む結着樹脂を含有し、蛍光X線分析によって得られた前記結着樹脂中における炭素原子の重量%(A)と酸素原子の重量%(A)との比(A/A)の値が1.6以上2.7以下であるトナー粒子を有するトナーと、
    芯材粒子と前記芯材粒子の表面に付着した樹脂を含む層とを有し、蛍光X線分析によって得られた前記芯材粒子の表面に付着した樹脂中における炭素原子の重量%(B)と酸素原子の重量%(B)との比(B/B)の値が2.1よりも大きく、かつ、前記比(B/B)の値が前記比(A/A)の値以上である、キャリアと、
    を有する静電荷像現像剤。
  2. 前記結着樹脂は、炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールを60mol%以上含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合体であるポリエステル樹脂を含有する、請求項1に記載の静電荷像現像剤。
  3. 前記炭素数3以上6以下の脂肪族ジオールは、1,2−プロパンジオールである、請求項2に記載の静電荷像現像剤。
  4. 前記トナーは、前記トナー粒子の表面に付着したチタニア粒子をさらに有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤。
  5. 前記芯材粒子の表面に付着した樹脂を含む層は、導電性粒子をさらに含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤。
  6. 前記キャリア全体に対する前記芯材粒子の表面に付着した樹脂の付着量は、2.0質量%以上である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤が収容された現像剤カートリッジ。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤が収容され、像保持体の表面に形成された静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する、現像手段を備えたプロセスカートリッジ。
  9. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電された前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤が収容され、前記像保持体の表面に形成された前記静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体の表面に転写する転写手段と、
    を有する画像形成装置。
  10. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電された前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    前記像保持体の表面に形成された前記静電荷像を、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体の表面に転写する転写工程と、
    を有する画像形成方法。
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