JP5830257B2 - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents
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(II)下記一般式(1)で示されるシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物、(III)光増感剤および/または(IV)光酸発生剤および/または(V)光塩基発生剤を含有すること。
(R1O)4−aSiR2 a (1)
(式中、R1は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基、R2は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜10のアラルキル基、aは0〜2の整数。)
(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物として、オルガノシリケート(下記一般式(2)で示される化合物および/またはその部分加水分解縮合物)および/またはその変性物を好適に用いることができる。
(R3O)4Si (2)
(式中、R3は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基)
さらに、エポキシ基を含有しないアクリル系エマルジョン(VII)を含有することができる。
(I)エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンとして、エポキシ基およびアルコキシシリル基を有するアクリル系樹脂エマルジョンを好適に用いることができる。
(I)エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンに用いられる界面活性剤として、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤を好適に用いることができる。
(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物として、ノニオン系界面活性剤および/またはアニオン系界面活性剤を用いて水性媒体中に分散して得られた(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物の乳化物を好適に用いることができる。
(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物の乳化物に用いられる界面活性剤としては、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤を好適に用いることができる。
(III)光増感剤としては、アントラセン誘導体、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、アントラキノン誘導体を用いることができ、特に、ベンゾフェノン骨格、アントラセン骨格を持つ化合物を好適に用いることができる。
(IV)光酸発生剤としては、有機ハロゲン化合物を用いることができ、ハロゲン含有トリアジン化合物、塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィンを好適に用いることができる。
(IV)光酸発生剤としては、スルホニウム塩類を好適に用いることができる。
(V)光塩基発生剤としては、コバルトアミン錯体、O−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、及び、アミンイミド化合物を用いることができ、特に、O−アシルオキシム化合物を好適に用いることができる。
(V)光塩基発生剤としては、一般式(3)で表わされるアリール基を有するO−アシルオキシムを好適に用いることができる。
(III)光増感剤、(IV)光酸発生剤、(V)光塩基発生剤は、(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物とは暗所において加水分解の促進剤としては作用しないため、合成樹脂エマルジョンと(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物と光増感剤を含有する水系塗料は通常の塗料の貯蔵条件である暗所において貯蔵を可能とする。
本発明に係る水性塗料用樹脂組成物はさらに(VI)無機顔料を好適に用いることができる。
本発明に係る水性塗料用樹脂組成物は、一液型塗料用樹脂組成物として好適に使用することができる。
本発明による塗料を用いた場合、塗装後、UVランプによるUV照射でも良いが、通常の被塗物の使用条件である屋外曝露により、親水性を有する優れた耐汚染性で且つ高耐候性の塗装物や塗膜を得ることができる。
本発明に使用可能な合成樹脂エマルションとしては、アクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、ふっ素樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン、アルキド樹脂エマルジョン、メラミン樹脂エマルジョンなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、これらは単独で使用しても2種以上を併用しても良い。これらの中でコスト、樹脂設計の自由度の高さなどからアクリル系樹脂エマルジョンが有利である。
この中で、炭素数3以上、12以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体を用いれば、安定な乳化重合が可能となるとともに、塗膜の耐候性などの耐久性の点で好ましく、特に、分岐アルキル基および/または環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体、たとえばiso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートが好ましい。
単量体総量中の(C)成分の量は特に限定されないが、単量体の総量100重量部に対して(C)成分が0.1〜50重量部含まれていることが、経済性、架橋性などの機能付与、エマルジョンの安定性の点で好ましい。親水性を有するビニル系単量体について、さらに好ましくは、0.5〜3重量部である。
R7R8 (3−b)Si(OR9)b (4)
(式中、R7は重合性二重結合を有する1価有機基、R8は炭素数1〜4のアルキル基、R9は炭素数1〜4のアルキル基、bは1〜3)で示される有機ケイ素化合物で、アルコキシ基を有し、反応性二重結合を有する化合物である。その具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシランなどのビニルシラン類;γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジブトキシシランなどのアクリルシラン類などがあげられ、これらを1種又は2種以上併用して用いることができる。
(D)成分のR9の炭素数は、アルコキシシリル基の加水分解・縮合の反応性と反比例し、炭素数が増えるにつれ反応性は低下する傾向がある。エマルジョン中での安定性を考慮すれば、2〜4が好ましく、上記具体例のなかでγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランが好ましい。また、コア/シェル型エマルジョンとした(I)において、コア部にR9の炭素数の低い(D)成分(たとえばメトキシシリル基を有するγ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン)、シェル部にR9の炭素数の高い(D)成分(たとえばエトキシシリル基を有するγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン)を用いれば、コア部に緩やかな架橋構造が導入され、柔軟性を損なうことなく、シェル部の安定化された反応性とともに耐水性、塗膜強度を向上させることができる。
界面活性剤の総使用量は、単量体全量100重量部に対して有効成分量として10重量部以下、好ましくは0.5〜8重量部である。
エマルジョンの安定性を保持するため、重合完了後に塩基および/または緩衝剤によりpHを6〜10に保つのが好ましい。この調整、維持は、塩基および/または緩衝剤は、一般に使用されるものであれば、特に限定されないが、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;アンモニア、有機アミン類など、緩衝剤としては、たとえば炭酸水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸塩またはカルボン酸塩があげられる。
これらのpH調整剤、緩衝剤において、アルカリ金属を含むものを用いれば、(II)シリコン化合物、(D)成分の安定性を向上させることができ、炭酸水素ナトリウムの使用がより好ましい。
エポキシ基を含有しないアクリル系樹脂エマルジョンは、アクリル系単量体(B)と、必要に応じてその他単量体(C)、アルコキシシリル基含有単量体(D)を重合したエマルジョンである。
(B)アクリル系単量体はアルキルまたはアラルキル基を有するメタアクリレートおよび/またはアクリレートであり、その具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)メタクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどが上げられる。尚、(メタ)アクリレートとは、本明細書中ではメタアクリレートおよび/またはアクリレートを表すこととする。
この中で、炭素数3以上、12以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体を用いれば、安定な乳化重合が可能となるとともに、塗膜の耐候性などの耐久性の点で好ましく、特に、分岐アルキル基および/または環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体、たとえばiso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートが好ましい。
単量体総量中の(B)成分の量は特に限定されないが、単量体の総量100重量部に対して50〜99重量部が塗膜の耐候性などの耐久性の点で好ましい。さらに好ましくは、80〜99重量部である。
単量体総量中の(C)成分の量は特に限定されないが、単量体の総量100重量部に対して(C)成分が0.1〜50重量部含まれていることが、経済性、架橋性などの機能付与、エマルジョンの安定性の点で好ましい。親水性を有するビニル系単量体について、さらに好ましくは、0.5〜3重量部である。
R7R8 (3−b)Si(OR9)b (4)
(式中、R7は重合性二重結合を有する1価有機基、R8は炭素数1〜4のアルキル基、R9は炭素数1〜4のアルキル基、bは1〜3)で示される有機ケイ素化合物で、アルコキシ基を有し、反応性二重結合を有する化合物である。その具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシランなどのビニルシラン類;γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジブトキシシランなどのアクリルシラン類などがあげられ、これらを1種又は2種以上併用して用いることができる。
エマルジョンの安定性を保持するため、重合完了後に塩基および/または緩衝剤によりpHを6〜10に保つのが好ましい。この調整、維持は、塩基および/または緩衝剤は、一般に使用されるものであれば、特に限定されないが、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;アンモニア、有機アミン類など、緩衝剤としては、たとえば炭酸水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸塩またはカルボン酸塩があげられる。
本発明における(II)成分であるシリコン化合物は、一般式(1)で示される。
(R1O)4−aSiR2 a (1)
(式中、R1は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基、R2は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜10のアラルキル基、aは0〜2の整数。)
(R3O)4Si (2)
(式中、R3は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基)
また、部分加水分解縮合物とすれば、耐汚染性を向上させることができる。その縮合度は2〜20、好ましくは3〜15である。
上記の(II)の添加方法の中で、乳化物としての添加、特に(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物をアニオン系界面活性剤および/またはノニオン系界面活性剤を用いて水性媒体中に分散して得られる乳化物としての添加は、水性塗料組成物での貯蔵安定性、得られる塗膜の外観などを向上させる点で好ましい。
アニオン系界面活性剤の中和カチオン種は、種々選択できるが、アルカリ金属、好ましくはナトリウムまたはカリウムイオンを用いれば、乳化物および水性塗料組成物での(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物の安定性を向上させることができる。
pHの調整、維持の方法あるいは順序については、特に限定しないが、乳化物作製時点から行うことが好ましい。pHの調整に用いる酸、塩基、pHの維持に用いる緩衝剤は、一般に使用されるものであれば、特に限定されないが、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;アンモニア、有機アミン類など、緩衝剤としては、たとえば炭酸水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸塩またはカルボン酸塩があげられる。これらのpH調整剤、緩衝剤において、アルカリ金属を含むものが好ましく、炭酸水素ナトリウムの使用がより好ましい。
本発明における(III)成分である光増感剤としては、特に限定されないが、例えば、アントラセン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、アントラキノン誘導体、ベンゾイン誘導体等が挙げられ、より詳しくは、9,10−ジアルコキシアントラセン、2−アルキルチオキサントン、2,4−ジアルキルチオキサントン、2−アルキルアントラキノン、2,4−ジアルキルアントラキノン、p,p‘−アミノベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−アルコキシベンゾフェノン、ベンゾインエーテル等が挙げられる。さらに具体的には、アントロン、アントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9−エトキシアントラセン、ピレン、ペリレン、コロネン、フェナントレン、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、2−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイル安息香酸ブチル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−i−ブチルエーテル、9−フルオレノン、アセトフェノン、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,p′−テトラエチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フェノチアジン、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビン、セトフラビン−T、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、3,3′−カルボニル−ビス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン等が挙げられる。光増感剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
本発明における(IV)成分である光酸発生剤は、光暴露により酸を発生する化合物であり、たとえばトルエンスルホン酸などの強酸または四フッ化ホウ素などのスルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩またはセレニウム塩などのオニウム塩類;鉄−アレン錯体類;シラノール−金属キレート錯体類;ジスルホン類、ジスルホニルジアゾメタン類、ジスルホニルメタン類、スルホニルベンゾイルメタン類、イミドスルホネート類、ベンゾインスルホネート類などのスルホン酸誘導体;有機ハロゲン化合物類など、特開平5−134412号公報に示される放射線の照射により酸を発生する化合物があげられる。
本発明の水性塗料用樹脂組成物は、(I)〜(IV)を任意の順番で加え混合することにより得られる。混合方法は、一般的な混合方法を使用することが可能であり、特に限定されない。
本発明における(V)成分である光塩基発生剤としては、特に限定されないが、例えばコバルトアミン錯体、O−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、アミンイミド化合物などを挙げることができる。具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカルバメート等が挙げられる。光塩基発生剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
光塩基発生剤として、好ましくはO−アシルオキシム化合物が好適に用いられる。例えば、下記の一般式(3)で表される化合物があげられる。
本発明における(VI)成分である無機顔料としては、特に限定されないが、通常塗料に用いられる顔料、例えば二酸化チタン、カーボンブラック及びベンガラのような着色顔料、 カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカおよびクレーのような体質顔料、 リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム及びリンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛のような防錆顔料等が挙げられる。
本発明の水性塗料用樹脂組成物は、(I)〜(VI)を任意の順番で加え混合することにより得られる。混合方法は、一般的な混合方法を使用することが可能であり、特に限定されない。
(エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンの合成例)
(合成例1)
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、初期仕込みとして脱イオン水51.9重量部、Newcol−707SN(日本乳化剤(株)製:有効成分30%、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.13重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液0.25重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.5重量部、20%Bruggolite FF−6水溶液0.28重量部、0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、1段目として2−エチルヘキシルアクリレート16.55重量部、ブチルメタクリレート28.51重量部、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン0.94重量部、グリシジルメタクリレート4.0重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S((株)ADEKA製:有効成分100%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.75重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル)0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.55重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.43重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。さらに、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.25重量部、2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.55重量部および0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、2段目としてメチルメタクリレート9.25重量部、ブチルメタクリレート37重量部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン0.5重量部、ポリオキシエチレン鎖を有するビニル系単量体であるブレンマーPE−200(日油(株)製)3重量部、n−ドデシルメルカプタン0.25重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S 0.75重量部、アデカリアソープER−20 0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.6重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.85重量部を4回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1.5時間後重合を行った。得られたエマルジョンに5%炭酸水素ナトリウム水溶液5.5部を添加後、脱イオン水で固形分50%に調整しエポキシ基含有樹脂エマルジョン(I−1)を得た。得られたエマルジョンは、日機装(株)製動的光散乱法粒子径測定機MICROTRAC UPA MODEL9340−UPAによる体積平均粒子径が200nmであった。
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、初期仕込みとして脱イオン水51.9重量部、Newcol−707SN(日本乳化剤(株)製:有効成分30%、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.13重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液0.25重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.5重量部、20%Bruggolite FF−6水溶液0.28重量部、0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、1段目として2−エチルヘキシルアクリレート16.55重量部、ブチルメタクリレート28.51重量部、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン0.94重量部、グリシジルメタクリレート4.0重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S((株)ADEKA製:有効成分100%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.75重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル)0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.55重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.43重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。さらに、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.25重量部、2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.55重量部および0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、2段目としてメチルメタクリレート8.25重量部、ブチルメタクリレート34重量部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン0.5重量部、ポリオキシエチレン鎖を有するビニル系単量体であるブレンマーPE−200(日油(株)製)3重量部、グリシジルメタクリレート4.0重量部、n−ドデシルメルカプタン0.25重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S 0.75重量部、アデカリアソープER−20 0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.6重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.85重量部を4回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1.5時間後重合を行った。得られたエマルジョンに5%炭酸水素ナトリウム水溶液5.5部を添加後、脱イオン水で固形分50%に調整しエポキシ基含有樹脂エマルジョン(I−2)を得た。得られたエマルジョンは、日機装(株)製動的光散乱法粒子径測定機MICROTRAC UPA MODEL9340−UPAによる体積平均粒子径が195nmであった。
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、初期仕込みとして脱イオン水51.9重量部、Newcol−707SN(日本乳化剤(株)製:有効成分30%、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.13重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液0.25重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.5重量部、20%Bruggolite FF−6水溶液0.28重量部、0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、1段目として2−エチルヘキシルアクリレート16.04重量部、ブチルメタクリレート33重量部、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン0.94重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S((株)ADEKA製:有効成分100%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.75重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル)0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.55重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.43重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。さらに、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.25重量部、2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.55重量部および0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、2段目としてメチルメタクリレート7.38重量部、ブチルメタクリレート30.87重量部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン0.5重量部、ポリオキシエチレン鎖を有するビニル系単量体であるブレンマーPE−200(日油(株)製)3重量部、グリシジルメタクリレート8.0重量部、n−ドデシルメルカプタン0.25重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S 0.75重量部、アデカリアソープER−20 0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.6重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.85重量部を4回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1.5時間後重合を行った。得られたエマルジョンに5%炭酸水素ナトリウム水溶液5.5部を添加後、脱イオン水で固形分50%に調整しアクリル系樹脂エマルジョン(I−3)を得た。得られたエマルジョンは、日機装(株)製動的光散乱法粒子径測定機MICROTRAC UPA MODEL9340−UPAによる体積平均粒子径が187nmであった。
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、初期仕込みとして脱イオン水28.2重量部、Newcol−707SN(日本乳化剤(株)製:有効成分30%、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.13重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液0.25重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.5重量部、20%Bruggolite FF−6水溶液0.28重量部、0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、2−エチルヘキシルアクリレート19.65重量部、メチルメタクリレート22.05重量部、グリシジルメタクリレート 8.3重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S((株)ADEKA製:有効成分100%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.75重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル)0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.55重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.43重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。得られたエマルジョンに脱イオン水で固形分50%に調整しエポキシ基含有合成樹脂エマルジョン(I−4)を得た。得られたエマルジョンは、日機装(株)製動的光散乱法粒子径測定機MICROTRAC UPA MODEL9340−UPAによる体積平均粒子径が145nmであった。
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、初期仕込みとして脱イオン水51.9重量部、Newcol−707SN(日本乳化剤(株)製:有効成分30%、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.13重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液0.25重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.5重量部、20%Bruggolite FF−6水溶液0.28重量部、0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、1段目として2−エチルヘキシルアクリレート16.04重量部、ブチルメタクリレート33重量部、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン0.94重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S((株)ADEKA製:有効成分100%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.75重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル)0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.55重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.43重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。さらに、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.25重量部、2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.55重量部および0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、2段目としてメチルメタクリレート9.25重量部、ブチルメタクリレート37重量部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン0.5重量部、ポリオキシエチレン鎖を有するビニル系単量体であるブレンマーPE−200(日油(株)製)3重量部、n−ドデシルメルカプタン0.25重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S 0.75重量部、アデカリアソープER−20 0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.6重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.85重量部を4回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1.5時間後重合を行った。得られたエマルジョンに5%炭酸水素ナトリウム水溶液5.5部を添加後、脱イオン水で固形分50%に調整しアクリル系樹脂エマルジョン(VII−1)を得た。得られたエマルジョンは、日機装(株)製動的光散乱法粒子径測定機MICROTRAC UPA MODEL9340−UPAによる体積平均粒子径が195nmであった。
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、初期仕込みとして脱イオン水28.2重量部、Newcol−707SN(日本乳化剤(株)製:有効成分30%、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.13重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液0.25重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.5重量部、20%Bruggolite FF−6水溶液0.28重量部、0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、2−エチルヘキシルアクリレート21.75重量部、メチルメタクリレート28.25重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S((株)ADEKA製:有効成分100%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.75重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル)0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.55重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.43重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。得られたエマルジョンに脱イオン水で固形分50%に調整しアクリル系樹脂エマルジョン(VII−2)を得た。得られたエマルジョンは、日機装(株)製動的光散乱法粒子径測定機MICROTRAC UPA MODEL9340−UPAによる体積平均粒子径が140nmであった。
シリケート40(多摩化学工業(株)製)30重量部、ネオコールSW−C(第一工業製薬(株)製:有効成分70%、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム塩)10重量部、ハイテノールXJ−630S(第一工業製薬(株)製)5重量部の混合物へ5%重曹水6部、脱イオン水4部を40℃で撹拌しながら追加した。1時間後に脱イオン水50重量部を40℃で滴下して、有効固形分濃度30%のシリコン化合物(II−1)の乳化物を得た。
エポキシ基含有樹脂エマルジョン(I−1)51.5重量部に、シリコン化合物の乳化物の製造例のシリコン化合物(II−1)の乳化物8.5重量部{(I)の固形分100重量部に対し、(II)のシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物10重量部}を加え、室温下、攪拌機により10分混合した。この混合物に表1に示す顔料ペースト29重量部、増粘剤としてADEKA(株)製アデカノールUH−526を0.7部と、Aqualon製ナトロゾールプラス330をアンモニア水で塩基性とした脱イオン水に溶解させて得た3wt%溶液3.4部、消泡剤としてMUNZING CHEMIE製 AGITAN295を0.2部、5%重曹水を3.2部、成膜助剤としてダウケミカル日本(株)製ダワノールDPnBを4.8部、さらに表3に示す添加剤(III−1)として、ベンゾフェノンを0.8部を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た。
また、基材 (6)を使用して白エナメル塗料を塗装間隔1日で2回塗装し作成した塗板は、直射日光の当たらない室内で室温下、7日養生を行ったあと、30°の角度で屋外曝露に供して水接触角および耐汚染性を追跡した。
さらに表3の組成物を、遮光下50℃で2週間保存したものについて、同様の方法にて水接触角を追跡した。結果を表3に示す。
なお、測定は下記の方法によった。
JIS K5600に準拠して、2mm間隔の碁盤目密着性試験を行った。
・水接触角
協和界面科学(株)製接触角測定機CA−S150を使用し、純水の接触角を測定した。値が低いほど表面親水性が高く、耐汚染性に優れることを示し、70°以下であれば実際の屋外曝露試験での耐汚染性の効果が顕著となる傾向がある。
・耐汚染性
ミノルタ(株)製測色計CR−300を使用し、曝露開始前と各曝露期間でL*、a*、b*値を測定し、各曝露期間でのL*と曝露開始前のL*から明度差(ΔL)を算出した。ΔLの絶対値が小さいほど汚染物質の付着による色相変化が小さく、耐汚染性に優れることを示す。
エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンを(I−2)、(I−3)に変更し、実施例1と同様に(II−1)を混合し、表1に示す顔料ペースト、表3に示す添加剤を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た、得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
エポキシ基含有合成樹脂エマルジョン(I−4)25.75重量部、アクリル系樹脂エマルジョン(VII−1)25.75重量部に変更し、実施例1と同様に(II−1)を混合し、表1に示す顔料ペースト、表3に示す添加剤を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た、得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンを(I−1)を使用し、(III−2)メチルベンゾイルベンゾエートを使用したほかは、実施例1と同様に表3に示す添加剤を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た、得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンを(I−4)25.75重量部、アクリル系樹脂エマルジョン(VII−1)25.75重量部に変更し、実施例1と同様に(II−1)を混合し、表1に示す顔料ペースト、表3に示す添加剤を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た、得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
アクリル系樹脂エマルジョン(VII−1)51.5重量部に、シリコン化合物の乳化物の製造例のシリコン化合物(II−1)の乳化物8.5重量部{(I)の固形分100重量部に対し、(II)のシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物10重量部}を加え、室温下、攪拌機により10分混合した。この混合物に表1に示す顔料ペースト29重量部、増粘剤としてADEKA(株)製アデカノールUH−526を0.7部とAqualon製ナトロゾールプラス330をアンモニア水で塩基性とした脱イオン水に溶解させて得た3wt%溶液3.4部、消泡剤としてMUNZING CHEMIE製 AGITAN295を0.2部、5%重曹水を3.2部、成膜助剤としてダウケミカル日本(株)製ダワノールDPnBを4.8部、さらに表3に示す添加剤(III−1)として、ベンゾフェノンを0.8部を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た。得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
アクリル系樹脂エマルジョンを(VII−2)に変更し、実施例1と同様に(II−1)を混合し、表1に示す顔料ペースト、表3に示す添加剤(III−1)として、ベンゾフェノンを0.8部を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た。得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
(III−1)を用いなかった以外は、実施例1と同様に表1に示す顔料ペースト、表3に示す添加剤を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た、得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
アクリル系樹脂エマルジョンをエポキシ基含有樹脂エマルジョン(I−3)に変更し、(III−1)を用いなかった以外は、実施例1と同様に表1に示す顔料ペースト、表3に示す添加剤を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た、得られた白エナメルで、実施例1と同様に試験を行った。結果は表3に示す。
一方、比較的付着性のよい比較例3、4では、水接触角が70°以上で表面親水化が認められなかった。
実際の耐汚染性についても、実施例1〜10は、ΔLの絶対値が小さく、良好な耐汚染性を示した。
Claims (14)
- (I)エポキシ基含有合成樹脂エマルジョン、
(II)下記一般式(1)で示されるシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物
(R1O)4−aSiR2 a(1)
(式中、R1は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基であり、R2は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜10のアラルキル基であり、aは0〜2の整数である。)、および
(III)光増感剤および/または(V)光塩基発生剤
を含有する水性塗料用樹脂組成物(但し、光酸発生剤を含有する組成物を除く)。 - (II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物が、オルガノシリケート(下記一般式(2)で示される化合物および/またはその部分加水分解縮合物)および/またはその変性物である請求項1に記載の水性塗料用樹脂組成物。
(R3O)4Si (2)
(式中、R3は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基である。) - (I)エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンが、エポキシ基およびアルコキシシリル基を有するアクリル系樹脂エマルジョンである請求項1〜2の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (I)エポキシ基含有合成樹脂エマルジョンに用いられる界面活性剤が、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤である請求項1〜3の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物が、ノニオン系界面活性剤および/またはアニオン系界面活性剤を用いて水性媒体中に分散して得られた(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物の乳化物である請求項1〜4の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物の乳化物に用いられる界面活性剤が、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤である請求項5に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (III)光増感剤が、アントラセン誘導体、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、アントラキノン誘導体よりなる群から選択される1種以上である請求項1〜6の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (III)光増感剤が、ベンゾフェノン骨格、アントラセン骨格を持つ化合物である請求項7に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (V)光塩基発生剤が、コバルトアミン錯体、O−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、及び、アミンイミド化合物よりなる群から選択される1種以上の請求項1〜8の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (V)光塩基発生剤が、O−アシルオキシム化合物である請求項9に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- (V)光塩基発生剤が一般式(3)で表わされるアリール基を有するO−アシルオキシムであることを特徴とする請求項10に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- さらに(VI)無機顔料を含有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の一液型水性塗料用樹脂組成物。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の一液型水性塗料組成物から得られる塗装物と塗膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011054635A JP5830257B2 (ja) | 2011-03-11 | 2011-03-11 | 塗料用樹脂組成物 |
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