JP5685407B2 - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、建築内外装、屋根、窯業系建材、自動車、家電用品、プラスチックなどに対する各種塗装の塗料として好適に用いられる、親水性表面を形成し得る水性塗料用樹脂組成物に関する。
近年、塗料分野では塗膜に高度な性能を付与することが求められており、その中に耐候性と耐汚染性の付与がある。塗料への耐汚染性付与方法としては、塗料中に加水分解性のシリコン化合物、特にオルガノシリケートを配合する方法が知られている(特許文献1)。この方法により形成した塗膜は塗膜の表面が親水化するために油性の汚染物質の付着を抑制し、付着した汚染物質を降雨等の水滴で洗い流すことが可能であるため、耐汚染性を発現する。
一般に、オルガノシリケート含有塗料に耐汚染性を発現させるためには、貯蔵中オルガノシリケートは安定であり、塗膜形成中もしくは塗膜形成後にオルガノシリケートが加水分解を受ける工程を経る必要性がある。しかし、オルガノシリケートは貯蔵安定性が悪く、水系塗料において錫などの触媒存在下容易に加水分解を受けてしまうために、操作が煩雑となる2液型を取ることが必要であった。
ごく最近では、オルガノシリケートの安定化方法が報告(特許文献2)され、また、オルガノシリケートを含有する水系塗料へ硬化剤として光酸発生剤を用いることで貯蔵後に塗装しても塗膜表面が親水化する1液型耐汚染性塗料が報告されてきている。(特許文献3)。しかし、耐候性に関しては2液型のオルガノシリケート含有塗料と比べると大きく劣るものであり、更なる高耐候性の付与が求められていた。
WO1994/06870号公報 特許第3437672号公報 特開2010−13634号公報
本発明が解決しようとする課題は、1液型の塗料形態が可能な塗料としての安定性、塗膜が高耐候性と良好な耐汚染性を示す親水性表面を形成し得る水性塗料用樹脂組成物を提供することである。さらには、下地に対して良好な付着性を有する1液型水系塗料用樹脂組成物を提供することである。
本発明者は、合成樹脂エマルジョン、シリコン化合物、特定のシランカップリング剤、光増感剤および/または光酸発生剤および/または光塩基発生剤を含有する水性樹脂組成物が通常の塗料の貯蔵条件である暗所での安定性を有する1液型の組成物となり得ること、得られる塗装物や塗膜が通常の被塗物の使用条件である屋外曝露やその他の光曝露により優れた親水性表面を形成し得ること、さらに下地への良好な付着性を示すことを見出した。
本発明に係る水性塗料用樹脂組成物は(I)合成樹脂エマルジョン、(II)下記一般式(1)で示されるシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物、(III)特定のシランカップリング剤、(IV)光増感剤および/または(V)光酸発生剤および/または(VI)光塩基発生剤を含有することを特徴とする。
(R1O)4-aSiR2 a (1)
(式中、R1は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基、R2は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜10のアラルキル基、aは0〜2の整数。)
(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物としては、例えば、オルガノシリケート(下記一般式(2)で示される化合物および/またはその部分加水分解縮合物)および/またはその変性物を好適に用いることができる。
(R3O)4Si (2)
(式中、R3は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基である。)
(III)シランカップリング剤としては、アミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシランを好適に用いることができ、特に、エポキシシランおよび/またはビス(アルコキシシリルアルキル)アミンを好適に用いることができる。
(I)合成樹脂エマルジョンとしては、アルコキシシリル基含有単量体単位を有するアクリル系樹脂エマルジョンを好適に用いることができる。
(I)合成樹脂エマルジョンに用いられる界面活性剤としては、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤を好適に用いることができる。
(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物は、ノニオン系界面活性剤および/またはアニオン系界面活性剤を用いて水性媒体中に分散して得られる乳化物として好適に用いることができる。
(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物の乳化物に用いられる界面活性剤としては、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤を好適に用いることができる。
(IV)光増感剤としては、アントラセン誘導体、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、アントラキノン誘導体を用いることができ、特に、ベンゾフェノン骨格、またはアントラセン骨格を持つ化合物を好適に用いることができる。
(V)光酸発生剤としては、有機ハロゲン化合物を用いることができ、ハロゲン含有トリアジン化合物、塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィンを好適に用いることができる。
(V)光酸発生剤としては、スルホニウム塩類を好適に用いることができる。
(VI)光塩基発生剤としては、コバルトアミン錯体、O−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、及び、アミンイミド化合物を用いることができ、特に、O−アシルオキシム化合物を好適に用いることができる。
(VI)光塩基発生剤としては、一般式(3)で表わされるアリール基を有するO−アシルオキシムを好適に用いることができる。
Figure 0005685407
(R4、R5、R6は独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアリール基または炭素数1〜10のアラルキル基等が挙げられ、いずれかにアリール基を有する。)
(V)光増感剤、(VI)光酸発生剤、(VII)光塩基発生剤は、(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物とは暗所において加水分解の促進剤としては作用しないため、合成樹脂エマルジョンと(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物と光増感剤を含有する水系塗料は通常の塗料の貯蔵条件である暗所において貯蔵を可能とする。
本発明に係る水性塗料用樹脂組成物はさらに(XI)無機顔料を好適に用いることができる。
本発明に係る水性塗料用樹脂組成物は、一液型塗料用樹脂組成物として好適に使用することができる。
本発明による塗料を用いた場合、塗装後、UVランプによるUV照射でも良いが、通常の被塗物の使用条件である屋外曝露により、親水性を有する優れた耐汚染性で且つ高耐候性の塗装物や塗膜を得ることができる。
本発明の水性塗料用樹脂組成物は貯蔵安定性が高いため、1液型の塗料形態が可能である。また本発明の組成物は、UVランプによるUV照射でも良いが、通常の被塗物の使用条件である屋外曝露により親水性を有する優れた耐汚染性で且つ高耐候性の塗膜を形成し得る。さらには、下地に対して良好な付着性を有する塗膜を形成し得る。
以下に本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
(I)合成樹脂エマルジョン
本発明に使用可能な合成樹脂エマルションとしては、アクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、ふっ素樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン、アルキド樹脂エマルジョン、メラミン樹脂エマルジョンなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、これらは単独で使用しても2種以上を併用しても良い。これらの中でコスト、樹脂設計の自由度の高さなどからアクリル系樹脂エマルジョンが有利である。
アクリル系樹脂エマルジョンは、(A)アクリル系単量体、(B)(A)と共重合可能な単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。
(A)アクリル系単量体はアルキルまたはアラルキル基を有するメタアクリレートおよび/またはアクリレートであり、その具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)メタクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどが上げられる。尚、(メタ)アクリレートとは、本明細書中ではメタアクリレートおよび/またはアクリレートを表すこととする。
この中で、炭素数3以上、12以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体を用いれば、安定な乳化重合が可能となるとともに、塗膜の耐候性などの耐久性の点で好ましく、特に、分岐アルキル基および/または環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体、たとえばiso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートが好ましい。
単量体総量中の(A)成分の量は特に限定されないが、単量体の総量100重量部に対して50〜99重量部が塗膜の耐候性などの耐久性の点で好ましい。さらに好ましくは、80〜99重量部である。
(B)(A)と共重合可能な単量体は、(A)とは異なり、これらと共重合可能なものであれば、特に限定はされない。その具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ジアリルフタレートなどのビニルエステルやアリル化合物;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニル系単量体;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシスチレン、アロニクスM−5700(東亜合成化学(株)製)、placcelFA−1、placcelFA−4、placcelFM−1、placcelFM−4(以上、ダイセル化学(株)製)、HE−10、HE−20、HP−10、HP−20(以上日本触媒化学(株)製)、ブレンマーPEPシリーズ、ブレンマーNKH−5050、ブレンマーGLM(以上日本油脂(株)製)、水酸基含有ビニル系変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマーなどの水酸基含有ビニル系単量体;東亜合成化学(株)製のマクロモノマーであるAS−6、AN−6、AA−6、AB−6、AK−5などの化合物、ビニルメチルエーテル、プロピレン、ブタジエン等が挙げられる。
さらに、親水性を有するビニル系単量体も使用可能である。使用可能な親水性基を有するビニル系単量体としては、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートアンモニウム、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体が挙げられる。ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体に限定はないが、ポリオキアルキレン鎖を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルが好ましく、具体例としては日油(株)製ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350、AE−90、AE−200、AE−350、PP−500、PP−800、PP−1000、AP−400、AP−550、AP−800、700PEP−350B、10PEP−550B、55PET−400、30PET−800、55PET−800、30PPT−800、50PPT−800、70PPT−800、PME−100、PME−200、PME−400、PME−1000、PME−4000、AME−400、50POEP−800B、50AOEP−800B、AEP、AET、APT、PLE、ALE、PSE、ASE、PKE、AKE、PNE、ANE、PNP、ANP、PNEP−600、共栄社化学(株)製ライトエステル130MA、041MA、MTG、ライトアクリレートEC−A、MTG−A、130A、DPM−A、P−200A、NP−4EA、NP−8EA、EHDG−A、日本乳化剤(株)製MA−30、MA−50、MA−100、MA−150、RMA−1120、RMA−564、RMA−568、RMA−506、MPG130−MA、Antox MS−60、MPG−130MA、RMA−150M、RMA−300M、RMA−450M、RA−1020、RA−1120、RA−1820、新中村化学工業(株)製NK−ESTER M−20G、M−40G、M−90G、M−230G、AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G、AM−90G、LAなどがあげられる。
また、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの重合性の不飽和結合を2つ以上有する単量体を使用することも可能である。この場合、生成した粒子内部に架橋を有する構造となり、形成した塗膜の耐水性が向上する。
また、トリフルオロ(メタ)アクリレート、ペンタフルオロ(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレートなどのふっ素含有ビニル系単量体を使用することにより高度な撥水・撥油を付与することも可能である。
また、ダイアセトンアクリルアミド、メチルビニルケトン等のカルボニル基含有ビニル系単量体を用い、ヒドラジンおよび/またはヒドラジド基を含有する化合物を配合することにより、架橋性を付与することも可能であり、形成した塗膜の耐水性が向上する。
単量体総量中の(B)成分の量は特に限定されないが、単量体の総量100重量部に対して(B)成分が0.1〜50重量部含まれていることが、経済性、架橋性などの機能付与、エマルジョンの安定性の点で好ましい。親水性を有するビニル系単量体について、さらに好ましくは、0.5〜3重量部である。
さらに(C)成分としてアルコキシシリル基含有単量体を用いれば、塗膜の耐水性、耐候性などの耐久性向上、(II)のシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物による耐汚染性効果を向上させることから好ましい。
(C)アルコキシシリル基含有単量体は、
78 (3-b)Si(OR9b (4)
(式中、R7は重合性二重結合を有する1価有機基、R8は炭素数1〜4のアルキル基、R9は炭素数1〜4のアルキル基、bは1〜3)で示される有機ケイ素化合物で、アルコキシ基を有し、反応性二重結合を有する化合物である。その具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシランなどのビニルシラン類;γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジブトキシシランなどのアクリルシラン類などがあげられ、これらを1種又は2種以上併用して用いることができる。
(C)成分の使用量は特に限定されないが、単量体の総量100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜10重量部用いることによって、過度の架橋による脆化を抑制し、耐久性を向上させることができる。
(C)成分のR9の炭素数は、アルコキシシリル基の加水分解・縮合の反応性と反比例し、炭素数が増えるにつれ反応性は低下する傾向がある。エマルジョン中での安定性を考慮すれば、2〜4が好ましく、上記具体例のなかでγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランが好ましい。また、コア/シェル型エマルジョンとした(I)において、コア部にR9の炭素数の低い(C)成分(たとえばメトキシシリル基を有するγ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン)、シェル部にR9の炭素数の高い(C)成分(たとえばエトキシシリル基を有するγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン)を用いれば、コア部に緩やかな架橋構造が導入され、柔軟性を損なうことなく、シェル部の安定化された反応性とともに耐水性、塗膜強度を向上させることができる。
(C)成分を用いる場合、(A)成分に炭素数4以上のアルキル基および/又はシクロアルキル基を有するメタクリル酸エステルを単量体の総量100重量部中に60重量部以上使用するとエマルジョン中のアルコキシシリル基の安定性が大きく向上する。
(B)成分に、水酸基含有ビニル系単量体および/またはポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体を単量体の総量100重量部中に0.5〜20重量部用いると、(C)成分、(II)のシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物のアルコキシシリル基の安定性を向上させ、さらにエマルジョンの機械的安定性、化学的安定性を向上させることができる。なかでも、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体が特に有効である。
次にアクリル系樹脂エマルジョンの製造方法について説明する。
(A)、(B)成分からなる単量体混合物を公知の乳化重合法、たとえばバッチ重合法、モノマー滴下重合法、乳化モノマー滴下重合法などにより重合して得られる。
また、コア/シェル型エマルションの製造は、コア部をなす単量体混合物を公知の乳化重合法で重合し、得られたコア成分の水性分散液の存在下に、シェル部をなす単量体混合物を公知の乳化重合法で重合し、シェル成分を導入する。なお、コア部、シェル部各成分内の重合は、何回かに分割して行ってもよい。
乳化重合に際しては、通常用いられるアニオン系またはノニオン系の界面活性剤を用いることができる。
乳化重合に用いる水性媒体としては、水を必須成分として含有していればよく、他の有機溶剤を含有していても構わない。他の有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶剤;プロピレングリコールなどのグリコール系溶剤;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、(株)チッソ製CS−12などのエステル系溶剤があげられるが、エマルジョンの重合時の安定性や環境の観点から有機溶剤は含有しない方が好ましい。
アニオン系界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレンアリールエーテルサルフェート、ポリオキシエチレントリデシルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレン鎖を有する硫酸エステル;ラウリルスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸などのスルホン酸;ラウリルサルフェートなどの硫酸エステル;ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸などのアルキルスルホコハク酸などおよびそれらの塩があげられる。
アニオン系界面活性剤の中和カチオン種は種々選択できるが、アルカリ金属、たとえばナトリウムまたはカリウムイオンを用いた界面活性剤を用いれば、(II)シリコン化合物、(C)成分の安定性を向上させることができる。
また、ノニオン系界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどのポリオキシエチレン鎖を有するもの;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどの水酸基を有するもの;信越化学工業(株)製KF−351、KF−352、KF−353、KF−354、KF−355、KF−615、KF−618、KF−945、KF−907、X−22−6008、X−22−811、X−22−812、東レ・ダウコーニング社製SH3748、SH3749、SH3771、SH8400、SF8410、SF8700などの片末端および/または両末端および/または側鎖をポリアルキレンオキシドで変性したポリオルガノシロキサンであるシリコーン系界面活性剤などがあげられる。
本発明においては、界面活性剤として1分子中に不飽和基を有する、いわゆる反応性乳化剤を用いることが組成物およびこれを用いた水性塗料での泡立ち抑制、得られる塗膜の耐水性、耐候性の点で好ましい。また、特に分子内にポリオキシアルキレン基を有する反応性乳化剤を用いた場合には、機械的安定性を向上させることができる。
かかる反応性乳化剤の具体例としては、たとえば、(株)ADEKA製アデカリアソープSR−05、SR−10、SR−20、SR−1025、SR−2025、SR−3025,SR−10S、NE−10、NE−20、NE−30、NE−40、SE−10、SE−20、SE−10S、ER−10、ER−20、ER−30、ER−40)、日本乳化剤(株)製Antox−MS−60、RMA−1120、RMA−564、RMA−568、RMA−506、第一工業製薬(株)製アクアロンKH−05、KH−10、RN−20、RN−30、RN−50、RN−2025、HS−10、HS−20、HS−1025、BC05、BC10、BC0515、BC1025、三洋化成工業(株)製エレミノールJS−2、JS−20、RS−30、花王(株)製ラテムルS−180、S−180A、PD−104、PD−420、PD−430などがあげられる。
前記界面活性剤は、単独または2種以上を混合して用いることができ、アニオン系界面活性剤における中和カチオン種も本発明の効果を損なわない範囲で、アルカリ金属以外のたとえばアンモニア、有機アミン類による中和物も用いることができる。
界面活性剤の総使用量は、単量体全量100重量部に対して有効成分量として10重量部以下、好ましくは0.5〜8重量部である。
有効成分量としての界面活性剤総量中のアルカリ金属塩であるアニオン系界面活性剤の使用量は、界面活性剤の総量100重量部に対して、0.5〜100重量部含まれていることが、(II)シリコン化合物の乳化物の安定性、エマルジョンの機械的安定性の点で好ましい。
重合開始剤としては、特に限定はなく、アゾビス−2−メチルブチロニトリルなどのアゾ化合物;過硫酸カリウムなどの無機過酸化物;クメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物;過酸化物と還元剤を組み合わせるレドックス系などの公知の重合開始剤を挙げることができる。それらの中でも重合をより安定に行なうために、重合開始剤としてレドックス系を用いることが望ましい。また、重合中の混合液の安定性を保持し、重合を安定に行なうためには、温度は70℃以下、好ましくは40〜65℃であり、塩基および/または緩衝剤を用いてpHは5〜9に調整することが好ましい。
前記レドックス系に用いる開始剤として、たとえば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレートなどがあげられ、これらに組み合わせる還元剤としては、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット(Bruggamann Chemical US製、Sodium formaldehyde sulfoxylate)、Bruggolite FF−6(Bruggamann Chemical US製、2−hydroxy−2−sulfinate−acetic−acid di−sodium salt、Sodium sulfite、2−hydroxy−2−sulfonate−acetic−acid di−sodium salt混合物)、二酸化チオ尿素、L−アスコルビン酸などがあげられる。特に、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物とロンガリット、Bruggolite FF−6または二酸化チオ尿素との組み合わせが好ましい。
なお、還元剤は、環境への配慮からホルムアルデヒド発生のないBruggolite FF−6、二酸化チオ尿素が特に好ましい。
前記重合開始剤の使用量は、単量体全量100重量部に対して0.01〜10部、好ましくは0.05〜5重量部である。かかる重合開始剤の使用量が0.01重量部未満である場合には、重合が進行しにくくなることがあり、10重量部を超える場合には、生成する重合体の分子量が低下する傾向がある。
また、重合開始剤の触媒活性を安定的に付与するために、硫酸鉄などの2価の鉄イオンを含む化合物とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムなどのキレート化剤を用いてもよい。かかるキレート化剤の使用量は、単量体全量100重量部に対して0.0001〜1重量部、好ましくは0.001〜0.5重量部である。
重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤の添加も可能である。連鎖移動剤としては公知のもの、たとえば、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプタン系化合物、クロロホルム、四塩化炭素等の有機ハロゲン化物、スルフィドベンゼン、イソプロピルベンゼン、塩化第二鉄等が挙げられる。かかる連鎖移動剤の使用量は、単量体全量100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜1重量部である。
エマルジョンの安定性を保持するため、重合完了後に塩基および/または緩衝剤によりpHを6〜10に保つのが好ましい。この調整、維持は、塩基および/または緩衝剤は、一般に使用されるものであれば、特に限定されないが、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;アンモニア、有機アミン類など、緩衝剤としては、たとえば炭酸水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸塩またはカルボン酸塩があげられる。
これらのpH調整剤、緩衝剤において、アルカリ金属を含むものを用いれば、(II)シリコン化合物、(C)成分の安定性を向上させることができ、炭酸水素ナトリウムの使用がより好ましい。
アクリル系樹脂エマルジョン中の樹脂固形分濃度は、20〜70重量%が好ましく、さらに好ましくは30〜60重量%となるように調整する。かかる樹脂固形分濃度が70重量%を超える場合には、系の粘度が著しく上昇するため、重合反応に伴なう発熱を除去することが困難になったり、重合器からの取り出しに長時間を要するようになる傾向がある。また、樹脂固形分濃度が20重量%未満である場合には、重合操作の面では何ら問題は生じないものの、1回の重合操作によって生じる樹脂量が少なく、経済面で不利となるとともに、得られる塗膜の膜厚が薄くなるなど、塗装作業性、塗膜性能低下の点で不利となる。
本発明のアクリル系樹脂エマルジョンは、平均粒子径が0.02〜1.0μm程度が好ましい。平均粒子径は、重合初期に仕込む界面活性剤の量で調整することが可能である。
(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物
本発明における(II)成分であるシリコン化合物は、一般式(1)で示される。
(R1O)4-aSiR2 a (1)
(式中、R1は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基、R2は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜10のアラルキル基、aは0〜2の整数。)
シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物としては、たとえば、テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ−n−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリケート、テトラ−n−ブチルシリケート、テトラ−i−ブチルシリケート、テトラ−t−ブチルシリケートなどのテトラアルキルシリケート類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン類などのシランおよび/またはこれらのシランから選択される1種または2種以上の部分加水分解縮合物があげられる。また、これらは1種単独でもよく、2種以上を併用しても良い。
上記のシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物の中で、下記一般式(2)で示される化合物および/またはその部分加水分解縮合物であるオルガノシリケートおよび/またはその変性物が、塗膜に親水性を付与し、耐汚染性を発現せしめる効果に優れることから好ましい。
(R3O)4Si (2)
(式中、R3は同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基)。
オルガノシリケートとしては、たとえば上記のテトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ−n−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリケート、テトラ−n−ブチルシリケート、テトラ−i−ブチルシリケート、テトラ−t−ブチルシリケートなどテトラアルキルシリケート類、これらから選択される1種または2種以上の部分加水分解縮合物があげられる。
オルガノシリケートのR3は、炭素数が多い、また分岐のあるもので加水分解・縮合の反応性が低下し、組成物の貯蔵安定性および耐汚染性とを考慮すれば、炭素数2〜4のアルキル基が好ましい。また、R3として、短鎖アルキル(たとえばエチル)と長鎖または分岐アルキル(たとえばi−プロピル)の2種以上の選択により反応性に幅を持たせ、貯蔵安定性および耐汚染性の双方を向上させることもできる。
また、部分加水分解縮合物とすれば、耐汚染性を向上させることができる。その縮合度は2〜20、好ましくは3〜15である。
また、ポリオキシアルキレン、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルなどの水酸基を含有する親水性のポリエーテルをエステル交換反応等により導入すること、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどの親水性基含有シラン化合物を共縮合することなどで親水性基を導入する変性により、水性媒体中での分散性を向上させることもできる。
(II)の添加方法は、特に限定されないが、(I)または(I)を用いた水性塗料組成物に直接添加、たとえば特開平8−259892号公報に記載される乳化物としての添加、特開平9−221611号公報に記載される(II)とγ−アミノプロピルトリエトキシシランなどの親水性基含有シラン化合物を共縮合することなどによる水溶化を行ったのちの添加、WO1999/05228号公報に記載されるポリオキシアルキレン基を有する(II)の変性物としての添加、特開平8−337754号公報に記載される水溶性又は自己乳化型の(ブロック)イソシアネート基含有化合物および/またはカルボジイミド化合物などと(II)の混合物としての添加、特開2002−138123号公報に記載される(II)を包含させた(I)合成樹脂エマルジョンの使用などがあげられる。
上記の(II)の添加方法の中で、乳化物としての添加、特に(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物をアニオン系界面活性剤および/またはノニオン系界面活性剤を用いて水性媒体中に分散して得られる乳化物としての添加は、水性塗料組成物での貯蔵安定性、得られる塗膜の外観などを向上させる点で好ましい。
この乳化物に用いる水性媒体は、水を必須成分として含有していればよく、他の有機溶剤を含有していても構わない。他の有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶剤;プロピレングリコールなどのグリコール系溶剤;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、(株)チッソ製CS−12などのエステル系溶剤があげられるが、乳化物の安定性や環境の観点から有機溶剤は含有しない方が好ましい。
また、アニオン系界面活性剤のアニオンとしては、たとえばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレンアリールエーテルサルフェート、ポリオキシエチレントリデシルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレン鎖を有する硫酸エステル;ラウリルサルフェートなどの硫酸エステル;ラウリルスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸などのスルホン酸;ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸などのアルキルスルホコハク酸;アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのリン酸エステルなどがあげられる。
アニオン系界面活性剤の中和カチオン種は、種々選択できるが、アルカリ金属、好ましくはナトリウムまたはカリウムイオンを用いれば、乳化物および水性塗料組成物での(II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物の安定性を向上させることができる。
また、ノニオン系界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどのポリオキシエチレン鎖を有するもの;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどの水酸基を有するもの;信越化学工業(株)製KF−351、KF−352、KF−353、KF−354、KF−355、KF−615、KF−618、KF−945、KF−907、X−22−6008、X−22−811、X−22−812、東レ・ダウコーニング社製SH3748、SH3749、SH3771、SH8400、SF8410、SF8700などの片末端および/または両末端および/または側鎖をポリアルキレンオキシドで変性したポリオルガノシロキサンであるシリコーン系界面活性剤;アセチレングリコール系界面活性剤、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、アクリルアミド共重合体などの水溶性高分子系などがあげられる。
これらの界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。界面活性剤の使用量は、シリコン化合物100重量部に対して有効成分量として0.05〜50重量部、好ましくは、0.1〜30重量部である。0.05重量部未満では安定な乳化物が得られず、貯蔵安定性も低下する。50重量部を越えると得られる塗膜の外観や耐水性の低下などの問題が発生する。有効成分量としての界面活性剤総量中のアルカリ金属塩であるアニオン系界面活性剤の使用量は、界面活性剤の総量100重量部に対して、0.5〜100重量部含まれていることが、(II)シリコン化合物の乳化物の安定性の点で好ましい。さらに好ましくは、30〜100重量部である。
この乳化物は、pHを6〜10に保つのが好ましい。この範囲外では、シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物の加水分解・縮合が起こりやすくなり貯蔵安定性が低下する傾向がある。特に、pH6未満では加水分解が促進されるため、縮合が速く進行する。また、pH10を超えると不安定になるだけでなく作業上の問題も生じる。
pHの調整、維持の方法あるいは順序については、特に限定しないが、乳化物作製時点から行うことが好ましい。pHの調整に用いる酸、塩基、pHの維持に用いる緩衝剤は、一般に使用されるものであれば、特に限定されないが、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;アンモニア、有機アミン類など、緩衝剤としては、たとえば炭酸水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸塩またはカルボン酸塩があげられる。これらのpH調整剤、緩衝剤において、アルカリ金属を含むものが好ましく、炭酸水素ナトリウムの使用がより好ましい。
この乳化物中のシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物の固形分濃度は、5〜60重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましい。固形分濃度が60重量%を超える場合には、(II)の粘度が上昇、乳化安定性を損なう等の問題が生じる可能性があり、5重量%未満の場合には、得られる塗膜の膜厚が薄くなるなど、塗装作業性、塗膜性能低下の点で不利となる。
乳化物の作製は、上記の各成分と水性媒体を一般的な乳化方法により乳化することによる。乳化方法としては、シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物と界面活性剤を混合、これに水をゆっくりと添加し、油中水型乳化物から水中油型乳化物に相反転させる、いわゆる転相乳化法;各成分を混合後、また予備乳化後にディスパー、高圧ホモジナイザーなどで機械的に微分散する方法などがあげられる。
(II)の添加量は、(I)合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部に対し、1〜50重量部、好ましくは3〜20重量部となる量である。1重量部未満では得られる塗膜の耐汚染性が十分ではない傾向にあり、50重量部を越えると塗膜外観の低下やクラックなどの問題が発生する傾向にある。
(III)シランカップリング剤
(III)成分であるシランカップリング剤としては特に限定されないが、アミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン、イソシアネートシラン、ケチミノシランなどが挙げられる。
アミノシランの具体例として例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシランなどのアミノシランやビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)アミンなどのビスアルコキシシリル型アミンが挙げられる。
また、水溶性アミノシランも好適に使用することができ、市販品としてDynasylanHS1151、DynasylanHS2627、DynasylanHS2776、DynasylanHS2909(いずれもエボニック デグサ ジャパン株式会社製)やA−1106(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)などが挙げられる。
エポキシシランの具体例として例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
また、水溶性エポキシシランも好適に使用することができ、市販品としてDynasylanHS2926(エボニック デグサ ジャパン株式会社製)などが挙げられる。
メルカプトシランの具体例として例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
イソシアネートシランの具体例として例えば、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
ケチミノシランの具体例として例えば、N−(1,3ジメチルブチリデン)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランやN−(1,3ジメチルブチリデン)−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
また、γ−アミノプロピルトリメトキシシランとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの反応物やγ−アミノプロピルトリメトキシシランとγ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランの反応物などのように、アミノシランとエポキシシラン、アミノシランとイソシアネートシランなどを反応させて合成したシランカップリング剤も好適に使用できる。
中でも、長期にわたる付着安定性の面から、ビスアルコキシシリル型アミンやエポキシシラン、メルカプトシラン、水溶性シランカップリング剤が好ましい。
さらに、貯蔵による耐汚染性の低下を引き起こさないという点や臭気の点から、ビスアルコキシシリル型アミンやエポキシシランが特に好ましい。
シランカップリング剤は単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
また、配合時等にそのまま添加混合してもよいし、水中での安定性をよくするために一旦乳化物としてから加えてもよい。
(III)の添加量は、(I)合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部に対し、0.05〜30重量部、好ましくは0.3〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部となる量である。0.05重量部未満では得られる塗膜の付着性改善の効果が十分ではない傾向にあり、30重量部を越えると塗膜外観の低下や着色、安定性の低下などの問題が発生する傾向にある。
(IV)光増感剤
本発明における(V)成分である光増感剤としては、特に限定されないが、例えば、アントラセン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、アントラキノン誘導体、ベンゾイン誘導体等が挙げられ、より詳しくは、9,10−ジアルコキシアントラセン、2−アルキルチオキサントン、2,4−ジアルキルチオキサントン、2−アルキルアントラキノン、2,4−ジアルキルアントラキノン、p,p‘−アミノベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−アルコキシベンゾフェノン、ベンゾインエーテル等が挙げられる。さらに具体的には、アントロン、アントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9−エトキシアントラセン、ピレン、ペリレン、コロネン、フェナントレン、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、2−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイル安息香酸ブチル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−i−ブチルエーテル、9−フルオレノン、アセトフェノン、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,p′−テトラエチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フェノチアジン、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビン、セトフラビン−T、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、3,3′−カルボニル−ビス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン等が挙げられる。光増感剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記の増感剤の中で、ベンゾフェノン、9,10−ジプロポキシアントラセンなどのベンゾフェノン誘導体、アントラセン誘導体は、ベンゾイン誘導体、ベンジルなどは光照射による塗膜の表面親水性向上および耐黄変性の点で好ましい。
(IV)の添加方法は、特に限定されないが、たとえば(II)に溶解させて添加する、成膜助剤または溶剤に溶解させて添加する、(V)が固体の場合には粉末として添加する、エマルジョン形態の(V)を添加するなどがあげられる。
(IV)の添加量は、生成する塩基の発生量、発生速度に応じて調整が必要だが、(I)合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部に対し、0.05〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部となる量である。0.05重量部未満ではシリコン化合物の加水分解が十分進行せず、得られる塗膜の耐汚染性が十分ではない傾向にあり、30重量部を越えると塗膜外観の低下や着色などの問題が発生する傾向にある。
本発明の水性塗料用樹脂組成物は、(I)〜(IV)を任意の順番で加え混合することにより得られる。混合方法は、一般的な混合方法を使用することが可能であり、特に限定されない。
上記(I)〜(IV)から得られた組成物は、暗所での安定性を有する1液型の組成物とすることができ、さらに塗膜の光暴露により優れた親水性表面を形成することが可能である。
(V)光酸発生剤
本発明における(VI)成分である光酸発生剤は、光暴露により酸を発生する化合物であり、たとえばトルエンスルホン酸などの強酸または四フッ化ホウ素などのスルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩またはセレニウム塩などのオニウム塩類;鉄−アレン錯体類;シラノール−金属キレート錯体類;ジスルホン類、ジスルホニルジアゾメタン類、ジスルホニルメタン類、スルホニルベンゾイルメタン類、イミドスルホネート類、ベンゾインスルホネート類などのスルホン酸誘導体;有機ハロゲン化合物類など、特開平5−134412号公報に示される放射線の照射により酸を発生する化合物があげられる。
上記の光酸発生剤の中で、イオン性を有しないスルホン酸誘導体、有機ハロゲン化合物類は、特に(I)合成樹脂エマルジョンがイオン性界面活性剤で分散安定性を付与している場合において、組成物の安定性への影響が小さい点で好ましい。スルホン酸誘導体としては、たとえば米国特許第4618564号公報に示されるベンソイントシレート、ニトロベンジルトシレート、コハク酸イミドトシルスルホネートなどのスルホン酸エステル類;米国特許第4540598号公報、特開平6−67433号公報に示されるα−(4−トシルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニドなどのオキシムスルホネート類;特開平6−348015号公報に示されるトリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼンなど;特開昭64−18143号公報に示される9,10−ジアルコキシアントラセンスルホン酸ニトロベンジルエステルなど;N−(p−ドデシルベンゼンスルホニルオキシ)−1,8−ナフタルイミドなどがあげられる。有機ハロゲン化合物類としては、たとえば2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)ビニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどの特開昭55−32070号公報、特開昭48−36281号公報、特開昭63−238339号公報に示されるハロゲン含有トリアジン化合物;特開平2−304059号公報に示される2−ピリジル−トリブロモメチルスルホンなどのハロゲン含有スルホン化合物;トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェートなどのハロゲン化アルキルリン酸エステル;2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジンなどのハロゲン含有へテロ環状化合物;1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィンなどのハロゲン含有炭化水素化合物などがあげられる。
(V)の添加方法は、特に限定されないが、たとえば(II)に溶解させて添加する、成膜助剤または溶剤に溶解させて添加する、(V)が固体の場合には粉末として添加する、エマルジョン形態の(V)を添加するなどがあげられる。
(V)の添加量は、生成する酸の発生量、発生速度に応じて調整が必要だが、(I)合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部に対し、0.05〜30重量部、好ましくは3〜20重量部となる量である。0.05重量部未満では生成する酸が不足し、得られる塗膜の耐汚染性が十分ではない傾向にあり、30重量部を越えると塗膜外観の低下や着色などの問題が発生する傾向にある。
本発明の水性塗料用樹脂組成物は、(I)〜(V)を任意の順番で加え混合することにより得られる。混合方法は、一般的な混合方法を使用することが可能であり、特に限定されない。
上記(I)〜(V)から得られた組成物は、暗所での安定性を有する1液型の組成物とすることができ、さらに塗膜の光暴露による(IV)の励起、続いて起こる(V)へのエネルギー移動により生じた酸が(II)の加水分解・縮合反応の触媒となり、優れた親水性表面を形成することが可能である。
(VI)光塩基発生剤
本発明における(VI)成分である光塩基発生剤としては、特に限定されないが、例えばコバルトアミン錯体、O−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、アミンイミド化合物などを挙げることができる。具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカルバメート等が挙げられる。光塩基発生剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
光塩基発生剤として、好ましくはO−アシルオキシム化合物が好適に用いられる。例えば、下記の一般式(3)で表される化合物があげられる。
Figure 0005685407
(R4、R5、R6は独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアリール基または炭素数1〜10のアラルキル基等が挙げられ、いずれかにアリール基を有する。)
(VI)の添加方法は、特に限定されないが、たとえば(II)に溶解させて添加する、成膜助剤または溶剤に溶解させて添加する、(VI)が固体の場合には粉末として添加する、エマルジョン形態の(VI)を添加するなどがあげられる。
(VI)の添加量は、生成する塩基の発生量、発生速度に応じて調整が必要だが、(I)合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部に対し、0.05〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部となる量である。0.05重量部未満では生成する塩基が不足し、得られる塗膜の耐汚染性が十分ではない傾向にあり、30重量部を越えると塗膜外観の低下や着色などの問題が発生する傾向にある。
本発明の水性塗料用樹脂組成物は、(I)〜(IV)、(VI)を任意の順番で加え混合することにより得られる。混合方法は、一般的な混合方法を使用することが可能であり、特に限定されない。
上記(I)〜(IV)、(VI)から得られた組成物は、暗所での安定性を有する1液型の組成物とすることができ、さらに塗膜の光曝露による(IV)の励起、続いて起こる(VI)へのエネルギー移動により生じた塩基が(II)の加水分解・縮合反応の触媒となり、優れた親水性表面を形成することが可能である。
(VII)無機顔料
本発明における(VII)成分である無機顔料としては、特に限定されないが、通常塗料に用いられる顔料、例えば二酸化チタン、カーボンブラック及びベンガラのような着色顔料、 カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカおよびクレーのような体質顔料、 リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム及びリンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛のような防錆顔料等が挙げられる。
無機顔料の添加方法としては、特に限定はされないが、(I)または(I)を用いた水性塗料組成物に直接添加、無機顔料を粒径が所定の均一な粒径となるまでボールミルやサンドグラインドミル等の通常の分散装置を用いて水性媒体に分散させ、顔料分散ペーストとして添加などが挙げられる。
上記の(VII)の添加方法の中で、顔料分散ペーストとしての添加は、水性塗料組成物での貯蔵安定性、得られる塗膜の外観などを向上させる点で好ましい。
本発明の水性塗料用樹脂組成物は、(I)〜(VII)を任意の順番で加え混合することにより得られる。混合方法は、一般的な混合方法を使用することが可能であり、特に限定されない。
(VII)の添加量は、目的に応じて調整が必要だが、I)合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部に対し、5〜200重量部、好ましくは50〜100重量部となる量である。200重量部を越えると塗膜外観の低下などの問題が発生する傾向にある。
上記(I)〜(VII)から得られた組成物は、暗所での安定性を有する組成物とすることができる。さらに、塗膜の光暴露により、優れた親水性表面を形成することが可能である。
本発明の水性塗料用樹脂組成物の配合形態については、全ての配合物を配合した1液型の配合形態が可能である。本発明の水性塗料用樹脂組成物の貯蔵安定性は良好で、全ての配合物を配合し、遮光した密閉状態で、長期間安定であり、得られる塗膜の物性の低下は起こらない。
得られた組成物には、必要に応じて有機顔料、たとえばアントラキノン顔料、アントラピリミジン顔料、アゾ顔料、アゾメチン顔料、キナクリドン顔料、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロール顔料、インダントロン顔料、イソインドリン顔料、イソインドリノン顔料、金属錯体顔料、ペリノン顔料、ペリレン顔料、フタロシアニン顔料、ピラントロン顔料、ピラゾロキナゾロン顔料およびチオインジゴ顔料など、成膜助剤、たとえばベンジルアルコールなどのアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートなどのグリコールエステル類など、コロイダルシリカ、可塑剤、溶剤、分散剤、湿潤剤、増粘剤、防腐剤、凍結防止剤、消泡剤などの通常塗料に用いられる添加剤を添加することもできる。
本発明の組成物は、例えば建築内外装用、メタリックベースあるいはメタリックベース上のクリアーなどの自動車用、アルミニウム、ステンレスなどの金属直塗用、スレート、コンクリート、瓦、モルタル、石膏ボード、石綿スレート、アスベストボード、プレキャストコンクリート、軽量気泡コンクリート、硅酸カルシウム板、タイル、レンガなどの窯業系直塗用、ガラス用、天然大理石、御影石等の石材用の塗料あるいは上面処理剤として用いられる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
(使用した材料)
(アクリル系樹脂エマルジョンの合成例)
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、初期仕込みとして脱イオン水160重量部、Newcol−707SN(日本乳化剤(株)製:有効成分30%、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.35重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液0.25重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.5重量部、20%Bruggolite FF−6水溶液0.28重量部、0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、1段目として2−エチルヘキシルアクリレート16.04重量部、ブチルメタクリレート33重量部、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン0.94重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S((株)ADEKA製:有効成分100%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル硫酸エステルナトリウム塩)0.75重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%、ポリオキシエチレン−1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エチルエーテル)0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.55重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.43重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。さらに、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.25重量部、2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.55重量部および0.10%硫酸第一鉄・7水和物と0.40%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの混合水溶液0.35部を添加し、2段目としてメチルメタクリレート9.25重量部、ブチルメタクリレート37重量部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン0.5重量部、ポリオキシエチレン鎖を有するビニル系単量体であるブレンマーPE−200(日油(株)製)3重量部、n−ドデシルメルカプタン0.25重量部の混合物50重量部にアデカリアソープSR−10S 0.75重量部、アデカリアソープER−20 0.47重量部、および脱イオン水20重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.6重量部および2.5%Bruggolite FF−6水溶液0.85重量部を4回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1.5時間後重合を行った。得られたエマルジョンに5%炭酸水素ナトリウム水溶液5.5部を添加後、脱イオン水で固形分50%に調整しアクリル系樹脂エマルジョン(I−1)を得た。得られたエマルジョンは、日機装(株)製動的光散乱法粒子径測定機MICROTRAC UPA MODEL9340−UPAによる体積平均粒子径が200nmであった。
(シリコン化合物の乳化物の製造例)
シリケート40(多摩化学工業(株)製)30重量部、ネオコールSW−C(第一工業製薬(株)製:有効成分70%、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム塩)10重量部、ハイテノールXJ−630S(第一工業製薬(株)製:有効成分28%、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩とポリオキシアルキレンアルキルエーテルの混合物)の混合物へ5%重曹水6部、脱イオン水4部を40℃で撹拌しながら追加した。1時間後に脱イオン水50重量部を40℃で滴下して、有効固形分濃度30%のシリコン化合物(II−1)の乳化物を得た。
(水性樹脂組成物の製造例)
アクリル系樹脂エマルジョン(I−1)51.5重量部に、シリコン化合物の乳化物の製造例のシリコン化合物(II−1)の乳化物8.5重量部{(I)の固形分100重量部に対し、(II)のシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物10重量部}を加え、室温下、攪拌機により10分混合した。この混合物に表1に示す顔料ペースト29重量部、増粘剤としてADEKA(株)製アデカノールUH−526を0.7部とAqualon製ナトロゾールプラス330をアンモニア水で塩基性とした脱イオン水に溶解させて得た3wt%溶液3.4部、消泡剤としてMUNZING CHEMIE製 AGITAN295を0.2部、5%重曹水を3.2部、成膜助剤としてジプロピレングリコールモノブチルエーテルを4.8部、さらに表3に示す添加剤を室温、攪拌下で加え白エナメル塗料を得た。
Figure 0005685407
厚さ4mm、幅40mm、長さ150mmのJIS A5430スレート板に、表2に示すシーラー、下塗り材、中塗り材を塗装間隔1日で室温下エアスプレーで塗装、乾燥させた。
Figure 0005685407
これに表3に示す白エナメル塗料を室温下、塗装間隔24時間で乾燥膜厚が30〜40μm程度となるようにエアスプレー塗装し、直射日光の当たらない室内で室温下、7日養生を行って塗板を作製した。作成した塗板について碁盤目密着性試験(一次密着)を実施し、さらにこれらの塗板を兵庫県高砂市内で南面45°で固定し、屋外曝露を2週間行った。その後、23℃の水に7日間浸漬し、碁盤目密着性試験(二次密着)を行った。また、基材6を使用して白エナメル塗料を塗装間隔1日で2回塗装し作成した塗板は、直射日光の当たらない室内で室温下、7日養生を行ったあと、30°の角度で屋外曝露に供して水接触角および耐汚染性を追跡した。
さらに表3の白エナメル塗料を、遮光下50℃で2週間保存したものについて、同様の方法にて水接触角を追跡した。結果を表3に示す。
Figure 0005685407
なお、測定は下記の方法によった。
・碁盤目密着性試験
JIS K5600に準拠して、2mm間隔の碁盤目密着性試験を行った。
・水接触角
協和界面科学(株)製接触角測定機CA−S150を使用し、純水の接触角を測定した。値が低いほど表面親水性が高く、耐汚染性に優れることを示し、70°以下であれば実際の屋外曝露試験での耐汚染性の効果が顕著となる傾向がある。
・耐汚染性
ミノルタ(株)製測色計CR−300を使用し、曝露開始前と各曝露期間でL*、a*、b*値を測定し、各曝露期間でのL*と曝露開始前のL*から明度差(ΔL)を算出した。ΔLの絶対値が小さいほど汚染物質の付着による色相変化が小さく、耐汚染性に優れることを示す。
特定のシランカップリング剤を配合した実施例1〜10は比較例1〜3に比べて、ほとんどの基材で二次付着性(耐水後)が向上した。また比較例5では、付着性の向上が見られない基材があった。
また、屋外曝露における水接触角も、1ヶ月後には70°以下まで低下しており、実使用条件の曝露による優れた表面親水化が認められた。特にエポキシシランやビス(アルコキシシリルアルキル)アミンを配合した場合には、シランカップリング剤無配合の比較例1〜3と同程度に水接触角が低下した。水溶性のアミノシランを配合した実施例5も低下速度は鈍いものの水接触角は70°以下まで低下した。
一方、比較的付着性のよい比較例4では、水接触角が70°以上で表面親水化が認められなかった。比較例5においても、接触角の低下は認められなかった。
50℃で貯蔵した白エナメル塗料についても、水接触角は70°以下まで低下し、表面親水性が発現した。尚、親水性が発現することで耐汚染性が向上する傾向にある。
実際の耐汚染性についても、実施例1〜10は、ΔLの絶対値が小さく、良好な耐汚染性を示した。
以上のように、本発明の樹脂組成物は、表面親水性と耐汚染性を維持したまま、下地への付着性が向上することが確認された。また1液型の塗料形態においても良好な表面親水性を維持しており、下地付着性と耐汚染性に優れた塗膜を与える水性樹脂組成物として有用であることが確認された。

Claims (17)

  1. (I)合成樹脂エマルジョン
    (II)下記一般式(1)で示されるシリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物
    (RO)4−aSiR (1)
    (式中、Rは同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基、Rは同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜10のアラルキル基、aは0〜2の整数。)
    (III)エポキシシランおよび/またはビス(アルコキシシリルアルキル)アミンであるシランカップリング剤、および
    (IV)ベンゾフェノン誘導体である光増感
    を含有する水性塗料用樹脂組成物。
  2. (II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物が、オルガノシリケート(下記一般式(2)で示される化合物および/またはその部分加水分解縮合物)および/またはその変性物である請求項1に記載の水性塗料用樹脂組成物。
    (RO)Si (2)
    (式中、Rは同じかまたは異なり、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基)
  3. (I)合成樹脂エマルジョンが、アルコキシシリル基含有単量体単位を有するアクリル系樹脂エマルジョンである請求項1または2に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  4. (I)合成樹脂エマルジョンに用いられる界面活性剤が、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤である請求項1〜の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  5. (II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物を、ノニオン系界面活性剤および/またはアニオン系界面活性剤を用いて水性媒体中に分散して得られる乳化物として添加する請求項1〜の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  6. (II)シリコン化合物および/またはその部分加水分解縮合物および/またはその変性物の乳化物に用いられる界面活性剤が、アルカリ金属塩であるアニオン界面活性剤である請求項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  7. さらに(V)光酸発生剤を含有する請求項1〜6の何れか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  8. (V)光酸発生剤が、有機ハロゲン化合物である請求項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  9. (V)光酸発生剤が、ハロゲン含有トリアジン化合物、塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィンである請求項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  10. (V)光酸発生剤が、スルホニウム塩類である請求項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  11. さらに(VI)光塩基発生剤を含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  12. (VI)光塩基発生剤が、コバルトアミン錯体、O−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、及び、アミンイミド化合物よりなる群から選択される1種以上である請求項11に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  13. (VI)光塩基発生剤が、O−アシルオキシム化合物である請求項11に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  14. (VI)光塩基発生剤が一般式(3)で表わされるアリール基を有するO−アシルオキシムであることを特徴とする請求項11に記載の水性塗料用樹脂組成物。
    Figure 0005685407
    (R、R、Rは独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアリール基または炭素数1〜10のアラルキル基等が挙げられ、いずれかにアリール基を有する。)
  15. さらに(VII)無機顔料を含有する請求項1〜14のいずれか1項に記載の水性塗料用樹脂組成物。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の一液型水性塗料用樹脂組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の一液型水性塗料組成物から得られる塗装物と塗膜。
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