JP5822618B2 - 非磁性トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられる非磁性トナー、および画像形成方法に関する。
近年、フルカラープリンター、フルカラー複写機、フルカラー複合機等の画像形成装置においては、高画質な印刷物が安定して出力できる高い現像性を要求される一方で、省エネルギー対応への要求が強く求められている。特に定着システムにおいては、消費電力削減の観点から、熱容量の小さいフィルム定着やベルト定着といった軽圧定着システムがオンデマンド印刷(POD)市場向けなどの高速機において、広く普及している。
しかし、上記定着システムにおいては、従来のローラー定着といった方法に比べ低熱容量であるため、POD市場向けなどの高速機において、定着器からの転写材の分離性悪化や画像の光沢性の低下が懸念されている。また、POD市場の拡大化に伴い、特に高温高湿環境や薄紙といった厳しい条件での定着機からの分離性の差別化が要求されている。
そのため、トナーとしては、POD市場向けなどの高速機のような、長期間にわたって現像装置内の攪拌等によるトナーへの高いストレスがかかる状態であっても、高現像性を維持できる耐久安定性を有し、かつ画像の高い光沢性、定着機からの分離性を満足することが望まれている。
特許文献1には、トナー中に含まれる粗粒子の含有量とその平均円形度を規定することにより、長期にわたり高現像性、環境安定性を示し、かつトナー坦持体や感光体に悪影響を及ぼさないトナーが提案されている。
特許文献2には、大粒径粒子群と小粒径粒子群の2種の粒子群を混合し、各粒径における含有率を規定することにより、流動性に優れ、高画質画像を形成できるトナーが提案されている。
しかし、特許文献1及び2のトナーにおいては、表面近傍のワックスが少ないため、例えば、POD市場向け(80枚/分機以上)といった高速機において、離型性が十分に得られず、画像の光沢性低下や紙が定着器に巻きつく可能性がある。
また、該トナーにおいては、表面近傍のワックスが不十分であるため、POD市場向けの高速機において、高温高湿環境や薄紙における定着器への分離性が十分に満足しているとはいえない。
以上のように、様々な提案がなされてきたが、PODのような高速な印刷における画像の高い光沢性や定着器からの分離性を満足しているとは言えず、これらをさらに良化させることができるトナー及び画像形成方法が待望されている。
特開2000−10334号公報 特開2009−25749号公報
本発明は、上記の課題を解決した非磁性トナー及び画像形成方法を提供するものである。具体的には、本発明は、長期間にわたって現像装置内の攪拌等によるトナーへの高いストレスがかかる状態であっても、現像性を維持できる高い耐久安定性を有し、POD市場向けなどの高速機であっても、画像の光沢性と定着器からの分離性に優れている非磁性トナー及び画像形成方法を提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、本発明の非磁性トナーを用いることにより、長期間にわたって高い現像性を維持できる高い耐久安定性を有し、POD市場向けなどの高速機においても、画像の光沢性と定着器からの分離性を大幅に向上させることが可能となった。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有するトナー粒子を有する非磁性トナー(ただし、前記非磁性トナーがフッ素系樹脂微粉末を有する場合を除く。)において、
前記非磁性トナーの重量平均粒径(D4)が4.0μm以上8.0μm以下であり、
前記非磁性トナーにおける10μm以上5μm以下の粒子の含有量が、2.5体積%以上5.0体積%以下であり、かつ、15μmを超える粒子の含有量1.0体積%以下であり、
前記非磁性トナー、下記式(1)及び(2)の関係を満たす
ことを特徴とする非磁性トナー。
1.20≦P1/P2≦2.00・・・式(1)
0.10≦(P1)・・・式(2)
[式(1)及び(2)中、
i)P1=Pa/Pbであり、
ATR法を用い、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角45°とする条件で測定することによって得られた前記非磁性トナーのFT−IRスペクトルにおいて、
2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pa”であり、
1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pb”であり、
ii)P2=Pc/Pdであり、
ATR法を用い、ATR結晶としてKRS5を用い、赤外光入射角45°とする条件で測定することによって得られた前記非磁性トナーのFT−IRスペクトルにおいて、
2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pc”であり、
1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱
ピーク強度が“Pd”である。]
本発明により、長期間にわたって現像装置内の攪拌等によるトナーへの高いストレスがかかる状態であっても、現像性を維持できる高い耐久安定性を有し、POD市場向けなどの高速機であっても、画像の光沢性と定着器からの分離性に優れている非磁性トナー及び画像形成方法を提供できる。
トナーの熱処理装置のフローを示す模式図 熱処理装置の一例を示す模式図 熱風供給手段及び気流調整部の一例を示した部分断面斜視図 冷風供給手段及び気流調整部の一例を示した部分断面斜視図 熱風による表面処理装置(従来型)の一例を示す模式図 定着ベルトと加圧ベルトよりなる一対のベルト構成を有する定着手段の概略構成図
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
本発明の非磁性トナー(以下単に、トナーともいう)は、結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有するトナー粒子を有する非磁性トナー(ただし、前記非磁性トナーがフッ素系樹脂微粉末を有する場合を除く。)において、
前記非磁性トナーの重量平均粒径(D4)が4.0μm以上8.0μm以下であり、
前記非磁性トナーにおける10μm以上5μm以下の粒子の含有量が、2.5体積%以上5.0体積%以下であり、かつ、15μmを超える粒子の含有量1.0体積%以下であり、
前記非磁性トナーが、下記式(1)及び(2)の関係を満たす
ことを特徴とする非磁性トナー。
1.20≦P1/P2≦2.00・・・式(1)
0.10≦(P1)・・・式(2)
[式(1)及び(2)中、
(i)P1=Pa/Pbであり、
ATR法を用い、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角を45°とする条件で測定することによって得られた前記非磁性トナーのFT−IRスペクトルにおいて、
2843cm −1 以上2853cm −1 以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm −1 と2600cm −1 の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pa”であり、
1713cm −1 以上1723cm −1 以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm −1 と1630cm −1 の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pb”であり、
(ii)P2=Pc/Pdであり、
ATR法を用い、ATR結晶としてKRS5を用い、赤外光入射角を45°とする条件で測定することによって得られた前記非磁性トナーのFT−IRスペクトルにおいて、
2843cm −1 以上2853cm −1 以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm −1 と2600cm −1 の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pc”であり、
1713cm −1 以上1723cm −1 以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm −1 と1630cm −1 の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pd”である。]
本発明の非磁性トナーは、結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有するトナー粒子を有し、該非磁性トナーの重量平均粒径(D4)が4.0μm以上、8.0μm以下であり、該非磁性トナーは、10μm以上、15μm以下の粒子を2.5体積%以上、15.0体積%以下含有しており、15μmを超える粒子を1.0体積%以下含有している。
加えて、該非磁性トナーが上記式(1)、及び上記式(2)の関係を満たす場合に、長期間にわたって高い現像性を維持できる耐久安定性を有し、画像の高い光沢性や定着器からの分離性を満足させることができる。
本発明において、非磁性トナーの重量平均粒径(D4)は4.0μm以上、8.0μm以下であり、好ましくは4.0μm以上、7.5μm以下である。トナーの重量平均粒径(D4)を当該範囲とすることにより、画像カブリが少なく、耐久濃度変動性の小さい良好な画像を得ることができる。
D4が4.0μm未満の場合、トナー粒子を小粒径化すると必然的に微小粒径のトナーの存在率が高くなる為、トナーを均一に帯電させることが困難になり、画像カブリを生じてしまう。さらに、定着部材とトナー間の付着性があがり、定着器に巻きつきやすくなるといった問題も生じやすくなる。また、D4が8.0μmを超える場合には、逆に大粒径のトナーの存在率が高くなる為、トナーを均一に帯電させることが困難になり、画像カブリを生じてしまうだけでなく、潜像部分を埋めるトナー存在率が低くなる為、画像濃度の低下を生じる。
本発明において、非磁性トナーは、10μm以上、15μm以下の粒子を2.5体積%以上、15.0体積%以下含有していることが特徴であり、該範囲に制御することにより、粒径選択性を抑制することで、長期間にわたって画像濃度を安定させ、かつ、定着器からの分離性を大幅に向上させることができる。
該非磁性トナーにおいて、10μm以上、15μm以下の粒子の含有率は、好ましくは3.0体積%以上、10.0体積%以下、より好ましくは、4.0体積%以上、8.0体積%以下である。
この効果に係るメカニズムは以下のように推測している。
トナー中に、特定の大きさの粒子を上記範囲で存在させることにより、定着工程において、定着部材とトナー間の接触点を減らし、定着部材とトナー間の付着力を下げることが可能になる。さらに、接触点が減ることにより、定着時の接触点へのトナー圧力が高まり、定着時のワックスの染み出しを向上させることができると考えている。染み出したワックスは、離型性をより高められるため、定着器からの分離性を良化させることができる。
一方で、トナーにおいて、平均的な粒径を有する粒子に対し、10μm以上という粒径の大きな粗粒子の含有率が所定より多いと、平均的な粒径を有する粒子との間に選択性を生じさせ、粗粒子が消費されずに蓄積し易くなるため、キャリアとの摩擦帯電性が不安定になり、画像濃度が低下する。
該10μm以上、15μm以下の粒子の含有率が2.5体積%未満の場合、定着時の定着部材とトナー間の付着力が高まるだけでなく、接触部のワックスの染み出しを抑制することから、特にPODのような高速なマシンの場合、定着器からの分離性が悪化する。また、該10μm以上、15μm以下の粒子の含有率が15.0体積%を超える場合には定
着器からの分離性は良化するが、光沢性を低下させる。
また、本発明において、非磁性トナーは、15μmを超える粒子が1.0体積%以下であることが特徴であり、該範囲に制御することにより、長期間にわたって高い現像性を維持できる画像濃度安定性を有しながらも、定着器からの分離性を大幅に向上させることができる。
該非磁性トナーにおいて、15μmを超える粒子の含有率は、好ましくは0.7体積%
以下であり、より好ましくは0.5体積%以下である。
本発明の非磁性トナーにおいて、15μmを超える粒子の含有率が1.0体積%を超える場合には、ドット再現性を低下させるだけでなく、平均的な粒径を有する粒子との間に粒径選択性を生じ、粗粒子が消費されずに蓄積し易くなるため、キャリアとの摩擦帯電性が不安定になり、画像濃度が低下し、カブリが発生する。
上記粒径の大きな粗粒子の含有率は、熱風を用いた表面処理を施すことで、所望の範囲に調整することが可能であるが、これに限定されない。例えば、熱風を用いた表面処理の条件を変えたり、予めトナー粒子中に無機微粒子を含有させたのち、熱風を用いた表面処理を施したりすることにより、規定範囲に制御することが可能である。具体的には、10μm以上、15μm以下の粒子の含有率を増加させるには、熱風による表面処理の温度を高くしたり、熱風の装置内での旋回性を下げたりすることが手法として例示できる。一方、10μm以上、15μm以下の粒子の含有率を減少させるには、熱風による表面処理の温度を低くしたり、熱風の装置内の旋回性を上げたり、無機微粒子の添加量を増やすことが手法として例示できる。
また、該含有率は他にも、分級により粗粒子をカットしたり、逆に粗粒子を添加したりするなどの手法で調整することも可能である。
さらに、本発明において、非磁性トナーは、前記[P1/P2]が1.20以上、2.00以下であることが特徴であり、該範囲に制御することにより、画像の優れた光沢性、定着器からの分離性を得ることができる。
該[P1]は、トナー表面からトナー中心部に向かうトナーの深さ方向において、トナー表面から約0.3μmにおける結着樹脂に対するワックスの存在比率に係る指数であり、該[P2]は、トナー表面から約1.0μmにおける結着樹脂に対するワックスの存在比率に係る指数である。
本発明では、トナー表面から約0.3μmにおける結着樹脂に対するワックスの存在比率に係る指数[P1]を、トナー表面から約1.0μmにおける結着樹脂に対するワックスの存在比率に係る指数[P2]より大きくし、その存在比率に係る指数比[P1/P2](すなわち、トナー表面からトナー中心部に向かうトナーの深さ方向におけるワックスの偏在度合い)を制御することが特徴である。
[P1/P2]を上記範囲に制御することで、定着時に、トナー表面近傍に多く存在するワックスがトナー表面近傍より中心部にあるワックスの染み出しをさらに促進すること
ができると考えている。
このメカニズムは以下の様に推測している。トナー表面近傍に存在するワックスが溶けることにより、トナー内部からトナー表面へのワックスの通り道が形成され、定着時に効果的にワックスが染み出すことができるためだと思われる。染み出したワックスは、離型性をより高められるため、定着器からの分離性を良化させることができる。
該トナーの[P1/P2]は、好ましくは1.25以上1.95以下であり、より好ましくは1.30以上1.90以下である。
該[P1/P2]が1.20未満の場合、定着時でのワックスの染み出し速度が遅く、PODのような高速なマシンの場合、画像の光沢性が低下したり、定着器からの分離性が悪化する。また、[P1/P2]が2.00を超える場合には、定着器からの分離性は良化するが、過剰のワックスがトナー表面近傍に存在するため、トナーの流動性の悪化や、磁性キャリアへのワックス汚染により、帯電量の変化が大きくなり、耐久時の画像濃度が大きく変化する。
トナーの[P1/P2]を上記範囲に制御する手段としては、該P1と該P2を独立に制御する手段を用いて、上記範囲に制御できる。
トナーの[P1/P2]の算出方法は、下記の通りである。
ATR法を用い、ATR結晶としてGe、赤外光入射角として45°の条件で測定し得られたFT−IRスペクトルにおいて、2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度をPa、1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度をPbとし、ATR結晶としてKRS5、赤外光入射角として45°の条件で測定し得られたFT−IRスペクトルにおいて、2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度をPc、1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度をPdとしたときに、P1=Pa/Pb、P2=Pc/Pdで算出できる。
該最大吸収ピーク強度Paは、2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である。該最大吸収ピーク強度Pbは、1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である。該最大吸収ピーク強度Pcは、2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である。該最大吸収ピーク強度Pdは、1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である。
1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピークは、主に結着樹脂由来の−CO−の伸縮振動に起因するピークである。
結着樹脂由来のピークとしては、該以外にも芳香環のCHの面外変角振動等様々なピークが検出されるが、1500cm−1以下の範囲には、ピークが数多く存在し、結着樹脂のピークだけを分離することが困難であり、正確な数値を算出できない。このため、他のピークとの分離が容易な1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピークを結着樹脂由来のピークとして用いる。
また、2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピークは、主にワックス由来の−CH−の伸縮振動(対称)に起因するピークである。
ワックスのピークとしては、該以外にも1450cm−1以上1500cm−1以下にCHの面内変角振動のピークが検出されるが、結着樹脂由来のピークとも重なり合ってしまい、ワックスのピークを分離することが困難である。このため、他のピークとの分離が容易な2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピークをワックス由来のピークとして用いる。
ここで、Pa及びPcを求めるに当たり、2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の
平均値を差し引く理由は、ベースラインの影響を排除し、真のピーク強度を算出するためである。3050cm−1と2600cm−1付近には吸収ピークがないため、この2点の平均値を算出することで、ベースライン強度を算出できる。
また、Pb及びPdを求めるに当たり、1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を差し引く理由も、ベースラインの影響を排除し、真のピーク強度を算出するためである。3050cm−1と2600cm−1付近には吸収ピークがないため、この2点の平均値を算出することで、ベースライン強度を算出できる。
本発明において、上記結着樹脂由来の最大吸収ピーク強度(Pb、Pd)及びワックス由来の最大吸収ピーク強度(Pa、Pc)が、結着樹脂及びワックスの存在量に相関することを見出した。そこで、ワックス由来の最大吸収ピーク強度を結着樹脂由来の最大吸収ピーク強度で割ることで、結着樹脂に対するワックスの存在比率を算出している。
ATR(Attenuated Total Reflection)法では、試料より高い屈折率を有する結晶(ATR結晶)に、試料を密着させ、臨界角以上の入射角で赤外光を結晶に入射させる。すると、入射光は密着した試料と結晶の界面で全反射を繰り返し出射する。この時、赤外光は試料と結晶の界面で反射するのではなく、試料側にわずかににじみこんでから全反射する。このにじみこみ深さは、波長、入射角及びATR結晶の屈折率に依存する。
=λ/(2πn)×[sinθ−(n1/n2−1/2
:にじみ込み深さ
:試料の屈折率(本発明では1.5としている)
:ATR結晶の屈折率(ATR結晶がGeの場合の屈折率;4.0、ATR結晶がKRS5の場合の屈折率;2.4)
θ:入射角
このため、ATR結晶の屈折率や入射角を変えることで、にじみこみ深さの異なるFT−IRスペクトルを得ることができる。本発明では、その特性を利用し、トナー表面における結着樹脂に対するワックスの存在比率に係る指数を求め、トナー表面からトナー中心部に向かうトナーの深さ方向におけるワックスの偏在度合いを指数化している。
ATR法において、ATR結晶にGe(n=4.0)を用い、2000cm−1(λ=5μm)の光を、入射角45°の条件で測定した場合、上記式を用いると、にじみこみ深さdは0.3μmになる。一方、ATR結晶にKRS5<臭沃化タリウム[臭化タリウムTlBr(42モル%)+ヨウ化タリウム TlI(58モル%)]の組成をもつタリウムハライドの混晶>(n=2.4)を用い入射角45°の条件で測定した場合、にじみこみ深さは1.0μmとなる。
従来から、ワックスは定着部材に対して離型性を発現させるために含有させていたが、定着部材に対して離型性を発現させるためには、定着工程時にワックスを染み出させて、定着部材とトナー層の間に離型層を形成させることが重要であることがわかってきた。
しかし、PODのような高速機や低熱容量の軽圧定着システムの場合、定着時でのトナーへ与える熱量が小さくなるため、ワックスの染み出し速度が遅くなり、十分な離型層が形成できなくなる。その結果、定着器からの分離性が悪化していた。
そのため、PODのような高速なマシンや低熱容量の軽圧定着システムに適応するためには、ワックスを多量に添加する必要があり、その結果、トナーの流動性の悪化や、磁性キャリアへのワックス汚染により、摩擦帯電量の変化が大きくなる場合があった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、該[P1]は、画像の光沢性や定着器からの分離性に相関があることがわかってきた。これは、トナー表面から深さ方向に約0.3μmの、結着樹脂に対するワックスを多量に存在させることにより、PODのような高速機や低熱容量の軽圧定着システムでも、定着工程で迅速にワックスが溶融し、離型効果を発現し、定着部材とトナー層の剥離性が良好になるためと考えている。
更に、本発明では、トナーの[P1]が0.10以上であることが特徴であり、該範囲に制御することにより、画像の光沢性、定着器からの分離性を良化させることができる。具体的には、該[P1]は、好ましくは0.12以上、0.70以下であり、より好ましくは0.15以上、0.60以下である。
該[P1]が0.10未満の場合、トナー表面近傍に存在するワックスが少ないため、
定着時でのワックスの染み出しがしにくく、PODのような高速なマシンの場合、画像の光沢性が低下したり、定着器からの分離性が悪化する。
ここで、本発明において、定着工程での離型効果を発現するためにはワックスの存在状態が重要であることが分かってきた。具体的には、トナー表面から深さ方向に約0.3μmにあるワックス存在比率とワックスの染み出し挙動に相関性があったため、本発明では、トナー表面から深さ方向に約0.3μmにあるワックス存在比率を[P1]として採用した。
該[P1]は、例えば、熱風による表面処理の処理条件を変えたり、熱風による表面処理前のトナー粒子に含有するワックスの種類及び添加量、ワックスの分散状態を制御することにより、規定範囲に制御することが可能である。具体的には、[P1]を増大させるには、熱風による表面処理の温度を高くしたり、ワックスの添加量を多くすることで調整可能である。一方、[P1]を減少させるには、熱風による表面処理の温度を低くしたり、ワックスの添加量を減少させたりすることより、変化させることは可能である。また、予めトナー粒子中に無機微粒子を含有させたのち、熱風による表面処理を施すことにより、調整することも可能である。
画像の光沢性や定着器からの分離性を向上させるには、[P1]を上記範囲に制御することが重要であるが、定着時にトナー内部からトナー表面へのワックスの通り道が形成された際、トナー最表層より下層にワックスが存在しないと、ワックスの染み出す量が少なくなり、十分に離型効果が得られないことがある。
そこで、最表層より少し下層であるトナー表面から深さ方向に約1.0μmの、結着樹脂に対するワックスの存在比率[P2]が重要であると考えており、該[P2]を特定の範囲に制御することで、離型性をより高め、画像の光沢性や定着器からの分離性を良化させることができると考えている。よって、本発明では、トナー表面から深さ方向に約1.0μmにあるワックス存在比率を[P2]として採用した。
トナー表面から深さ方向に約1.0μmにおける結着樹脂に対するワックスの存在比率[P2]は、上述のように、ATR法を用い、ATR結晶としてKRS5(n=2.4)、赤外光入射角として45°の条件で測定し得られた該[Pc]及び[Pd]から算出される(P2=Pc/Pd)。
具体的には、該[P2]は0.08以上であることが好ましく、より好ましくは、0.15以上である。
該[P2]は、ワックスの種類及び添加量、トナー中におけるワックスの分散径、熱風による表面処理の処理条件を変えることにより、規定範囲に制御することが可能である。
上記トナー中におけるワックスの分散径については、例えば、内添剤として無機微粒子やビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体をワックスと共に使用することにより、トナー中におけるワックスの分散径を変えることも可能である。
本発明の非磁性トナーは、画像処理解像度512×512画素(1画素あたり0.37μm×0.37μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測された該非磁性トナーの、円相当径1.98μm以上、39.69μm以下の粒子を0.200以上、1.000以下の円形度の範囲において800分割して解析された平均円形度は、0.950以上、0.980以下であることが好ましく、0.955以上、0.975以下であることがより好ましい。
該非磁性トナーの平均円形度は、上記範囲の場合、中間転写体を用いた場合でも高い転
写効率、高い現像性を維持できるため、好ましい。
球形に近いトナーは、異形のトナーに比べ、像担持体(感光体)との接触面積が小さいため、感光体との付着力が小さく、電界が均一にかかるため、転写材に転写されやすくなる。一方、トナーが球形に近くなるほど、トナーとクリーニングブレードとの接触面積が小さくなるため、像担持体上の転写残トナーを掻き取ることが難しく、像担持体上に転写残トナーが残ってしまうことで、非画像部にカブリが発生する可能性がある。このように、転写性とクリーニング性を両立するためには、トナーの平均円形度は、適正な範囲に制御することが好ましい。該トナー平均円形度は、熱風による表面処理を施すことで制御することが可能である。
また、本発明の非磁性トナーを分級し、10.0μm以上、15.0μm以下の粒子が
70体積%以上、80体積%以下含有するトナーの粒子群を調製し、本発明における粗粒子、とした。ここでの分級は、エルボージェット(日鉄鉱業社製)の如き公知の分級機を用いることができるが、分級できればよく、特に装置は限定されるものではない。
そして、当該粗粒子は、画像処理解像度512×512画素(1画素あたり0.37μm×0.37μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測された当該粗粒子の、円相当径1.98μm以上、39.69μm以下の粒子を0.200以上、1.000以下の円形度の範囲において800分割して解析された平均円形度が、0.860以上、0.960以下であることが好ましく、0.900以上、0.950以下であることがより好ましい。
該粗粒子の平均円形度が上記範囲の場合、中間転写体を用いた場合でも高い転写効率、高い現像性を維持しながら、定着器からの分離性を向上させることができるため好ましい。
該粗粒子の平均円形度が0.860未満の場合、異形の粗粒子が多く存在すため、像担持体上には転写残トナーが残存するため、転写効率を低下させる傾向にある。また、異形の粗粒子は、平均的な粒径を有する粒子との間に選択性を起こしやすくするため、粗粒子が消費されずに蓄積し易くなるため、画質低下等の問題を生じる可能性がある。一方、該粗粒子の平均円形度が0.960を超えた場合、転写効率は良好であるものの、真球に近い粗粒子が多い為、クリーニングブレードの隙間を転写残トナーがすり抜けやすく、像担持体上に転写残トナーが残ってしまうだけでなく、粗粒子の含有による定着器からの分離性向上の効果を低下させてしまう可能性がある。
さらに、本発明において、該粗粒子の[P1/P2](算出方法は、本発明の非磁性トナーの[P1/P2]の方法と同様)が1.20以上、2.00以下であることが好ましい。
該粗粒子の[P1/P2]が上記範囲の場合、離型性をより高められるため、定着器からの分離性を向上できる点で好ましい。
該粗粒子の[P1/P2]が1.20未満の場合、定着時でのワックスの染み出し速度が遅く、PODのような高速なマシンの場合、画像の光沢性が低下したり、定着器からの分離性が低下したりする可能性がある。また、粗粒子の[P1/P2]が2.00を超える場合には、定着器からの分離性は良化するが、過剰のワックスがトナー表面近傍に存在するため、トナーの流動性の低下や、磁性キャリアとの摩擦による帯電量の変化が大きくなり易く、耐久時の画像濃度が変化しやすくなる。
該粗粒子の[P1/P2]を上記範囲に制御する方法としては、本発明の非磁性トナーの[P1/P2]を制御する方法と同様である。
また、本発明では、該粗粒子の[P1]が0.10以上であることが好ましい。該粗粒
子の[P1]を該範囲に制御することにより、定着器とトナーの離型性をより高められるため、定着器からの分離性を向上できる点で好ましい。
該[P1]は、例えば、熱風による表面処理前のトナー粒子に含有するワックスの種類及び添加量、ワックスの分散径、熱風による表面処理の処理条件、無機微粒子の種類及び添加量を変えること等により、規定範囲に制御することが可能である。
具体的には、[P1]を増大させるには、熱風による表面処理の温度を高くしたり、ワ
ックスの添加量を多くしたり、無機微粒子の添加量を減らすことで調整可能である。一方、[P1]を減少させるには、熱風による表面処理の温度を低くしたり、ワックスの添加量を減少させたり、無機微粒子の添加量を増やすことで調整可能である。
本発明において、粗粒子の[P2]は0.08以上であることが好ましい。該範囲に制御することで、離型性をより高め、定着器からの分離性をより良化させることができる。
該[P2]は、ワックスの種類及び添加量、トナー中におけるワックスの分散径、熱風による表面処理の処理条件、無機微粒子の種類及び添加量を調整することにより、規定範囲に制御することが可能である。
本発明の非磁性トナーに用いられるワックスとしては、特に限定されないが、以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸の如き脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、低温定着性、耐定着巻きつき性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックスが好ましい。
本発明において、ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下であることが好ましい。また、トナーの保存性と高温オフセット性の両立の観点から、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、温度30℃以上200℃以下の範囲に存在する最大吸熱ピークのピーク温度が50℃以上100℃以下であることが好ましい。
本発明の非磁性トナーに用いられる結着樹脂としては、特に限定されず、下記の重合体又は樹脂を用いることが可能である。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチル
エーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。
これらの中で、低温定着性、帯電性制御の観点で、ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
本発明で好ましく用いられるポリエステル樹脂としては、「ポリエステルユニット」を結着樹脂鎖中に有している樹脂であり、該ポリエステルユニットを構成する成分としては、具体的には、2価以上のアルコールモノマー成分と、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分とが挙げられる。
例えば、2価以上のアルコールモノマー成分として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
これらの中で好ましく用いられるアルコールモノマー成分としては、芳香族ジオールであり、ポリエステル樹脂を構成するアルコールモノマー成分において、芳香族ジオールは、80モル%以上の割合で含有することが好ましい。
一方、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。
これらの中で好ましく用いられる酸モノマー成分としては、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸である。
また、該ポリエステル樹脂の酸価は、1mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であることがより摩擦帯電量の安定性の観点で好ましい。
なお、該酸価は、樹脂に用いるモノマーの種類や配合量を調整することにより、上記範囲とすることができる。具体的には、樹脂製造時のアルコールモノマー成分比/酸モノマー成分比、分子量を調整することにより制御できる。また、エステル縮重合後、末端アルコールを多価酸モノマー(例えば、トリメリット酸)で反応させることに制御できる。
本発明の非磁性トナーに用いられる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタ着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ着色染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアン着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン着色染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロー着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー着色染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
上記着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
本発明の非磁性トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。以下、代表的なものを例示する。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩或いはカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添しても良いし外添しても良い。
これら荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、また長期にわたり安定した画像が得られるという点で、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることが好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
本発明の非磁性トナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、磁性キャリアの混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは4質量%以上13質量%以下である。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低下しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
本発明の非磁性トナーの製造方法は、特に限定されることなく、公知の製造方法を用いることができる。ここでは、粉砕法を用いたトナーの製造方法を例に挙げて説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、着色剤、及びワックス、並びに必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に着色剤、ワックス等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
また、必要に応じて、粉砕後に、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて、球形化処理の如きトナー粒子の表面処理を行うこともできる。
本発明において、上述のトナーを得るために、上記粉砕法によって得たトナー粒子に対して、例えば、図1で表される表面処理装置を用いて熱風による表面処理を行うことが好ましいが、当該手段に限定されるわけではない。
本発明のトナーの熱処理装置のフローを図1に示す。熱処理装置本体(1)には、上流に熱風供給手段(2)、原料供給手段(不図示)、冷風供給手段(不図示)が設けられ、下流には回収手段(不図示)及び吸引排出手段(ブロワー)(20)が設けられている。前記熱風供給手段(2)は、外気を内部のヒーター(17)により加熱することで熱風を
供給する。原料供給手段(不図示)は、上流より原料を定量的に送るため、原料定量供給機(16)の下流に、圧縮気体供給手段(エジェクタ)(15)を備え、圧縮気体により原料を熱処理装置本体(1)へ搬送している。更に熱処理装置本体(1)には、熱処理されたトナーを冷却するために、冷風供給機(30)から送られる冷風を供給する冷風供給手段(不図示)が備えられている。熱処理されたトナーは、吸引排出手段(ブロワー)(20)により吸引され、回収される。
次に本発明のトナーの熱処理装置本体について説明する。図2(A)〜(C)は本発明のトナーの熱処理装置の一例を示した図である。装置外周は最大径が500mm、下部装置底面から天板(粉体導入管出口)までの高さがおよそ1200mmで設計されている。図2(A)は、熱処理装置の外観を表しており、図2(B)は該熱処理装置の内部構造を表すものである。また、図2(C)は、原料供給手段(8)の出口部を拡大した図である。
尚、以下に記載する装置構成及び運転条件の範囲は、上記装置スケールとした場合を前提とする。
原料供給手段(8)には、径方向に広がる第1のノズルと該第1のノズルの内側に配設される第2のノズルが設けられている。原料供給手段(8)に供給された原料トナーは、圧縮気体供給手段(15)から供給される圧縮気体により加速され、原料料供給手段(8)出口部に設けられた、第1のノズル(9)と第2のノズル(10)とで形成される空間を通過して、装置内のトナー処理空間の周方向外側に向けて環状に噴射される。更に原料供給手段(8)内部には、管状部材1(6)及び管状部材2(7)が設けられ、各々の管状部材内部にも圧縮気体が供給される。管状部材1(6)内を通過した圧縮気体は、第1ノズル(9)と第2ノズル(10)とで形成される空間を通過する。管状部材2(7)は、第2ノズル(10)を貫通し、第2ノズル(10)内側において、管状部材2(7)出口部より第2ノズル(10)の内面に向けて圧縮気体が噴射される。第2ノズル(10)の外周面には、複数のリブ(10B)が設けられており、このリブ(10B)は後述する熱風供給手段(2)から供給される熱風の流れる方向に向けて湾曲して設けられている。また、第2ノズル(10)は管状部材2(7)との接続部から出口部方向に向かってテーパー状に広がるよう設けられており、出口部方向の端部においては、更にテーパーの角度が変化して、半径方向に拡大する返し部(10A)を設けている。
本発明のトナーの熱処理装置では、原料供給手段(8)の外周面に近接あるいは水平方向に対して距離を隔てた位置に環状に熱風供給手段(2)が設けられている。更にその外側及び下流側には、熱処理されたトナーを冷却し、装置内の温度上昇によりトナー粒子の合一、融着を防止するための冷風供給手段1(3)、冷風供給手段2(4)及び冷風供給手段3(5)が設けられている。熱風供給手段(2)は、水平方向において原料供給手段(8)の外周部に対して距離を隔てた位置に環状に設けられることが好ましい。これは第1及び第2ノズルの出口部分が、供給される熱風によって熱せられ、出口部分から噴射されるトナー粒子が溶融、付着するのを防ぐためである。
図3は、本発明における熱風供給手段(2)及び気流調整部(2A)の一例を示した部分断面斜視図である。図3に示すように、熱風供給手段(2)の出口部には、熱風が装置内に傾斜かつ旋回するように供給されるための気流調整部(2A)が設けられており、複数の板状のルーバーで構成されている。円筒形状である熱風供給手段(2)からトナー処理空間へ供給された熱風は、気流調整部(2A)のルーバーによって傾斜され、トナー処理空間内において旋回する。原料供給手段(8)より投入されるトナー粒子は、熱風の流れに乗って旋回する。
気流調整部(2A)のルーバーにおける羽板の枚数及び角度は、原料の種類や処理量によって、任意に調整可能である。気流調整部(2A)におけるルーバーの羽板の傾斜角度は、鉛直方向に対して羽板の主面のなす角度が、20度から70度であることが好ましい。より好ましくは30度から60度である。羽板の傾斜角度が上記の範囲内であれば、装置内で熱風が適度に旋回しつつ、鉛直方向への風速の低下を抑えることができる。その結果、処理量が多くなってもトナー粒子の合一が防止され、且つ円形度が0.990以上で
あるトナー粒子の頻度も抑制される。また、装置上部に熱が滞留することが防止され、製造エネルギー面でも効率が良い。従来の装置は、高温で瞬間処理を前提としている為に、処理されたトナーは高円形度となる比率(0.990以上の頻度)が高く、クリーニングに関する面で問題がある。
本発明の熱処理装置は、冷風供給手段を有することが好ましい。図4は冷風供給手段1(3)及び気流調整部(3A)の一例を示した部分断面斜視図である。図4に示すように、冷風供給手段1(3)の出口部には、冷風が装置内のトナー処理空間で旋回するように、複数のルーバーが一定の間隔で傾斜して設置された気流調整部(3A)が設けられている。気流調整部(3A)のルーバーは、上述した熱風供給手段(2)からの熱風の旋回方向と略同一方向(トナー処理空間における原料トナーの旋回を維持する方向)に旋回するようにルーバーの傾斜が調整されている。これによって、熱風の旋回力がさらに強化されると共に、トナー処理空間での温度上昇を抑えることで、装置内外周部へのトナー粒子の融着やトナー粒子同士の合一が防止される。
冷風供給手段1(3)の気流調整部(3A)のルーバーについても、羽板の枚数及び角度は、原料の種類や処理量によって任意に調整可能である。冷風供給手段1(3)におけるルーバーの羽板の傾斜角度は、鉛直方向に対して羽板の主面のなす角度が、20度から70度であることが好ましい。より好ましくは30度から60度である。羽板の傾斜角度が上記の範囲内であれば、装置内のトナー処理空間における熱風及びトナー粒子の流れが阻害されず、装置上部に熱が滞留することも防止される。
また、本発明においては、上述した冷風供給手段以外に、熱風供給手段の下方に1以上の冷風供給手段を有し、装置内部に冷風を供給する際、冷風が装置鉛直方向において分割導入されることが好ましい。例えば、図2(A)に示す装置では、トナー処理空間に対して、冷風供給手段1(3)、冷風供給手段2(4)及び冷風供給手段3(5)から、それぞれ冷風を4分割導入する仕組みとなっている。これは装置内の風の流れを均一に制御しやすくするためであり、4分割された導入路における冷風の風量は独立して制御可能である。冷風供給手段2(4)及び冷風供給手段3(5)は、冷風供給手段1(3)の下方にそれぞれ設けられており、冷風を装置外周部より水平で且つ接線方向から供給するよう構成されていることが好ましい。
装置軸中心部には、装置最下部から第2ノズル(10)近傍まで延びる円筒状のポール(14)が設けられており、ポール(14)外周は融着防止を目的とした冷却ジャケット構造となっている。更に、ポール(14)内部にも冷風が導入され、ポール(14)外周面から冷風が放出される構成としても良い。ポール(14)は、熱風供給手段(2)、冷風供給手段1(3)、冷風供給手段2(4)及び冷風供給手段3(5)から供給される熱風及び冷風の旋回方向と、略同一方向(トナー処理空間における原料トナーの旋回を維持する方向)に冷風が放出されるように出口部が構成されている。ポール(14)出口部の形状としては、スリット形状、ルーバー形状、多孔板形状、メッシュ形状が挙げられる。
更に、トナー粒子の融着防止を目的として、原料供給手段(8)の外周部、装置外周部、熱風供給手段(2)内周部、回収手段(13)外周部には、冷却ジャケットが設けられている。冷却ジャケットには、冷却水やエチレングリコール等の不凍液を導入することが好ましい。
原料供給手段(8)と第1ノズル(9)とは一体的に構成され、かつ冷却ジャケット化されることで冷却効率を高めることができる。さらに、原料供給手段(8)上流部から第1ノズル(9)に至る原料供給路において、原料供給手段(8)上流端の径よりも第1ノズル(9)に接続する部分の径の方が小さく設計されている。いわゆるテーパー形状となっていることがより好ましい。これは供給されたトナー粒子が、一度第1ノズル(9)入り口において、流速が加速されるため、より原料トナーの分散を補助することが可能となるためである。
装置内に供給される熱風は、熱風供給手段(2)出口部における温度C(℃)が100≦C≦450であることが好ましい。熱風供給手段(2)出口部における温度が上記の範
囲内であれば、加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。
冷風供給手段1(3)、冷風供給手段2(4)及び冷風供給手段3(5)内の温度E(℃)は−20≦E≦40であることが好ましい。冷風供給手段内の温度が上記の範囲内であれば、トナー粒子を適度に冷却することができ、トナー粒子の均一な球形化処理を阻害することなく、トナー粒子の融着や合一を防止することができる。
冷却されたトナー粒子はトナー排出口を有する回収手段(13)を通して回収される。回収手段(13)の下流側には吸引排出手段(ブロワー)(20)が設けられ、吸引排出手段(ブロワー)(20)により吸引搬送される構成となっている。回収手段(13)は、装置最下部に設けられ、装置外周部に水平になるように構成される。排出口の接続の向きは、装置上流部から排出口に至るまでの旋回による流れを維持する向きとなっている。
本発明の熱処理装置において、装置内に供給される圧縮気体、熱風及び冷風の流量の総量QINと、吸引排出手段(ブロワー)(20)により吸引される風量QOUTの関係は、QIN≦QOUTの関係となるように調整されるのが好ましい。QIN≦QOUTであれば、装置内の圧力が負圧となるため、噴射されたトナー粒子が装置外に排出されやすくなり、トナー粒子が熱を過剰に受けることを防止できる。その結果、合一したトナー粒子の増加や装置内での融着を防止できる。
一方、従来から用いられている熱風による表面処理装置を図5に示す。図5に示す装置においては、トナー粒子を装置内に噴射する際に、噴射口を熱風中に設けることが多く、圧縮空気によって熱風中にトナー粒子を分散する構成であった。しかし、この構成では、上記の装置の様にトナー粒子の粒径に応じた熱量を加えることができない。また、トナー粒子の粒径によらず、トナー粒子にかかる熱量にバラツキがあり、十分に熱処理されていないトナー粒子の混在比率が多くなってしまう。未処理のトナー粒子の混在比率を下げるために、かける熱量をより多くすると、平均円形度が上がり、円形度が0.990以上のトナー粒子の割合が上昇すると共に、トナー粒子同士の合一が発生しやすくなる。図2において、100はトナー粒子供給口を、101は熱風供給口を、102は気流噴射部材を、103は冷風供給口を、104は第二の冷風供給口を、106は冷却ジャケットを、114はトナー粒子を、115は高圧エア供給ノズルを、116は移送配管をそれぞれ示す。
本発明の非磁性トナーは、流動性向上や耐久性安定化のため、無機微粒子が外添されていることが好ましい。また、トナーの物性を本発明の規定範囲へ容易に制御するために、熱風を用いた表面処理前のトナー粒子に無機微粒子を添加・混合し、その後、熱風を用いた表面処理を行うことも好ましい態様の1つである。添加される無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウムなど、公知の無機微粒子が挙げられる。該無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。該無機微粒子の添加量としては、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
また、該無機微粒子のBET比表面積としては、流動性の向上を目的とする場合は、50m/g以上400m/g以下であることが好ましい。一方、耐久性の安定化を目的とする場合は、10m/g以上50m/g以下であることが好ましい。流動性向上と耐久性安定化を両立させるために、BET比表面積が上記範囲内である2種類以上の無機微粒子を併用してもよい。
トナー粒子と無機微粒子との混合は、ヘンシェルミキサーの如き公知の混合機を用いることができるが、混合できればよく、特に装置は限定されるものではない。
また、上記熱風を用いた表面処理装置による表面処理を行う前又は後に、必要に応じて、例えば、奈良機械製作所製のハイブリタイゼーションシステム、ホソカワミクロン社製のメカノフージョンシステムを用いて更に表面改質及び球形化処理を行ってもよい。
このような場合では、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や風力式篩のハイボルター(新東京機械社製)等の篩分機を用いても良い。
本発明の非磁性トナーを用いた画像形成方法としては、像担持体を帯電する帯電工程、該像担持体に静電潜像を形成する露光工程、該静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程、該トナー像を転写材に転写する転写工程、転写材上のトナー像を定着手段により定着する定着工程、を少なくとも有する画像形成方法において、該定着手段が定着ベルトと加圧ベルトよりなる一対のベルト構成を有する定着手段であることが好ましい。
図6に、上記定着ベルトと加圧ベルトよりなる一対のベルト構成を有する定着手段の概略構成例を示した。
図6に示したように、画像形成装置の高速化や省エネ化に対応した定着ベルトと加圧ベルトよりなる一対のベルト構成を有する定着手段を用いることで、定着手段とトナーとの分離性をさらに向上させることが可能である。
一対のベルト構成を有する定着手段は、通常の定着手段に比べ、定着ニップ部を10mm以上に拡大化することが可能である。また、定着設定温度(温調温度)への到達時間を短縮でき、クイックスタートに優れる。一方で定着ニップ部を拡大化することで、1点に与える熱容量および圧力は小さいながらも、トナーに対して、長時間、圧力と熱を加えることで、トナーからのワックスの染み出しを促進させ、高温高湿環境や薄紙においても定着手段とトナーとの離型性を十分に発現させることができる。
本発明の画像形成方法に用いられる定着手段は、定着ベルトと加圧ベルトよりなる一対のベルト構成を有する加熱加圧定着手段であり、加熱体として定着ベルト23を有し、また加圧体として加圧ベルト24を有している。
定着ベルト23は記録材上の画像と接触して記録材上に画像を定着する定着体として機能する。
定着ベルト23は、2本のベルト回転軸25a、25bに掛け渡され、また加圧ベルト24は、2本のベルト回転軸26a、26bに掛け渡されて、それぞれ張設されている。
これら定着ベルト23と加圧ベルト24はそれぞれベルト回転軸25a、25b、26a、26bに対してスリップすることなく、矢印R23方向、矢印R24方向に回転することができるようになっている。
またベルト回転軸25aとベルト回転軸26aは、加圧されており、同様に、ベルト回転軸25bとベルト回転軸26bも加圧されている。なお、上述の定着ベルト23、加圧ベルト24、ベルト回転軸25a、25b、26a、26bは、いずれも記録媒体の通紙幅方向(記録媒体の搬送方向に直交する方向)に沿っての長さが、画像形成に供される最大通紙幅の記録媒体のその通紙幅よりも長くなるように形成されている。
図3に示された定着手段は、ベルトの外面側にベルト加熱源としての励磁コイル27を設けた構成になっているが、ベルトを加熱する手段を有すれば特に限定はされない。例えば、以下の構成が挙げられる。定着ベルト23の内側における2本のベルト回転軸25a、25b間には、ベルト加熱源としての励磁コイル(熱源)27が配設された構成。回転軸25a、26a、内に発熱体を設ける構成等がある。
定着ベルト23、加圧ベルト24は、少なくとも画像形成実行時には、駆動手段によって回転駆動されることで、それぞれ矢印R23方向、矢印R24方向に所定の周速度、すなわち画像転写部側から搬送されてくる、未定着トナー画像を担持した記録媒体の搬送速度とほぼ同一の周速度でシワなく回転駆動される。
また定着ベルト23、加圧ベルト24が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、定着ベルト23、加圧ベルト24の圧接部A(ニップA)の記録媒体入り口部aにおける定着ベルト23と加圧ベルト24との間に未定着トナー画像を有する記録媒体がそのトナー画像担持面側を定着ベルト23側に向けて導入されてニップAにおいて定着
ベルト23の外周面に密着し、定着ベルト23と一緒にニップAを挟持搬送されていくことにより、定着ベルト23と加圧ベルト24の熱が付与されまた圧接部Aの加圧力を受けて未定着トナー画像が記録媒体の表面に熱圧定着される。ニップAを通った記録媒体はニップAの記録材出口部bにおいて定着ベルト23の外周面から分離されて排出される。
定着ベルト23、加圧ベルト24のような定着用弾性部材は、ニッケル製やポリイミド樹脂薄膜で構成される円筒軸体の外周に一層以上の層構造が形成されているものが好ましい。例えば、円筒軸体上にシリコーンゴムからなる基層と、このシリコーンゴム基層上にフッ素樹脂からなる表層が形成されているものを挙げることができる。一般的に、シリコーンゴムは耐熱性に優れていることから、主に基層の熱伝導性弾性体として用いられている。シリコーンゴムとは、メチルビニルシロキサン、またはメチル基の一部をフェニル基に置換したメチルフェニルビニルシロキサン単位からなるポリマーなどの生ゴムに、必要に応じて各種フィラーを配合したものを、付加反応架橋、有機過酸化物架橋などによって、三次元網目構造を形成させ、弾性体であるゴムとしたものである。ゴム基層は、厚さが300μm〜1000μmであることが好ましく、架橋構造を調整しベルトの反発弾性率が5%以上20%以下となるものが好ましい。ゴム層表層のフッ素樹脂は、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)または四フッ化エチレン重合体(PTFE)を主成分とする樹脂を含有することが好ましい。フッ素樹脂表層を有するベルトは、表面エネルギーが低く、非粘着性を有し、トナー離型性に優れたベルトとすることができる。尚、上記定着用弾性部材は、公知の方法により製造することが可能である。
本発明におけるトナー及び原材料の各種物性の測定法について以下に説明する。
<P1及びP2の算出方法>
FT−IRスペクトルは、ユニバーサルATR測定アクセサリー(Universal
ATR Sampling Accessory)を装着したフーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum One:PerkinElmer社製)を用い、ATR法で測定する。具体的な測定手順と、P1、P2及びP1をP2で除した[P1/P2]の算出方法は以下の通りである。
赤外光(λ=5μm)の入射角は45°に設定する。ATR結晶としては、GeのATR結晶(屈折率=4.0)、KRS5のATR結晶(屈折率=2.4)を用いる。その他の条件は以下の通りである。
Range
Start:4000cm−1
End :600cm−1(GeのATR結晶)
400cm−1(KRS5のATR結晶)
Duration
Scan number :16
Resolution :4.00cm−1
Advanced :CO/HO補正あり
[P1の算出方法]
(1)GeのATR結晶(屈折率=4.0)を装置に装着する。
(2)Scan typeをBackground、UnitsをEGYに設定し、バックグラウンドを測定する。
(3)Scan typeをSample、UnitsをAに設定する。
(4)トナーをATR結晶の上に、0.01g精秤する。
(5)圧力アームでサンプルを加圧する。(Force Gaugeは90)
(6)サンプルを測定する。
(7)得られたFT−IRスペクトルを、Automatic Correctionでベースライン補正をする。
(8)2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算
出する。(Pa1)
(9)3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を算出する。(Pa2)(10)Pa1−Pa2=Paとする。当該Paを2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(11)1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pb1)
(12)1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を算出する(Pb2)(13)Pb1−Pb2=Pbとする。当該Pbを1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(14)Pa/Pb=(P1)とする。

[P2の算出方法]
(1)KRS5のATR結晶(屈折率=2.4)を装置に装着する。
(2)トナーをATR結晶の上に、0.01g精秤する。
(3)圧力アームでサンプルを加圧する。(Force Gaugeは90)
(4)サンプルを測定する。
(5)得られたFT−IRスペクトルを、Automatic Correctionでベースライン補正をする。
(6)2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pc1)
(7)3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を算出する。(Pc2)(8)Pc1−Pc2=Pcとする。当該Pcを2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(9)1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pd1)
(10)1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を算出する(Pd2)(11)Pd1−Pd2=Pdとする。当該Pdを1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の最大吸収ピーク強度と規定する。
(12)Pc/Pd=P2とする。
[P1/P2の算出方法]
上記のようにして求めたP1とP2を用い、P1/P2を算出する。
<トナーの平均円形度の測定方法>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512画素の画像処理解像度(一画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積Sや周囲長L等が計測される。
次に、上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円相当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度Cは、円相当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が円形の時に円形度は1.000になり、粒子像外周の凹凸の程度が大きくなれ
ばなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、円形度0.200乃至1.000の範囲を800分割し、得られた円形度の相加平均値を算出し、その値を平均円形度とする。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に該コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した該フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。該手順に従い調整した分散液を該フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を指定することにより、その範囲の粒子の個数割合(%)、平均円形度を算出することができる。トナーの平均円形度は、円相当径1.98μm以上、39.96μm以下とし、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.98μm以上、39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<樹脂のピーク分子量(Mp)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)の測定方法>
ピーク分子量(Mp)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料(樹脂)をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置 :HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム :Shodex KF−801、802、803、804、805、
806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :テトラヒドロフラン(THF)
流速 :1.0ml/min
オーブン温度 :40.0℃
試料注入量 :0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使
用する。
<樹脂の軟化点の測定方法>
樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。尚、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとなるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
<ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度の測定>
ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、ワックス約10mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピークを示す温度を、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度とする。
<無機微粒子のBET比表面積の測定>
無機微粒子のBET比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて行なう。具体的な測定方法は、以下の通りである。
測定装置としては、定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、本装置に付属の専用ソフト「TriStar3000 Version4.00」を用いて行い、また装置には真空ポンプ、窒素ガス配管
、ヘリウムガス配管が接続される。窒素ガスを吸着ガスとして用い、BET多点法により算出した値を本発明における無機微粒子のBET比表面積とする。
尚、BET比表面積は以下のようにして算出する。
まず、無機微粒子に窒素ガスを吸着させ、その時の試料セル内の平衡圧力P(Pa)と無機微粒子の窒素吸着量Va(モル・g−1)を測定する。そして、試料セル内の平衡圧力P(Pa)を窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)で除した値である相対圧Prを横軸とし、窒素吸着量Va(モル・g−1)を縦軸とした吸着等温線を得る。次いで、無機微粒子の表面に単分子層を形成するのに必要な吸着量である単分子層吸着量Vm(モル・g−1)を、下記のBET式を適用して求める。
Pr/Va(1−Pr)=1/(Vm×C)+(C−1)×Pr/(Vm×C)
(ここで、CはBETパラメーターであり、測定サンプル種、吸着ガス種、吸着温度により変動する変数である。)
BET式は、X軸をPr、Y軸をPr/Va(1−Pr)とすると、傾きが(C−1)/(Vm×C)、切片が1/(Vm×C)の直線と解釈できる(この直線をBETプロットという)。
直線の傾き=(C−1)/(Vm×C)
直線の切片=1/(Vm×C)
Prの実測値とPr/Va(1−Pr)の実測値をグラフ上にプロットして最小二乗法により直線を引くと、その直線の傾きと切片の値が算出できる。これらの値を用いて該の傾きと切片の連立方程式を解くと、VmとCが算出できる。
さらに、該で算出したVmと窒素分子の分子占有断面積(0.162nm)から、下記の式に基づいて、無機微粒子のBET比表面積S(m/g)を算出する。
S=Vm×N×0.162×10−18
(ここで、Nはアボガドロ数(モル−1)である。)
本装置を用いた測定は、装置に付属の「TriStar3000 取扱説明書V4.0」に従うが、具体的には、以下の手順で測定する。
充分に洗浄、乾燥した専用のガラス製試料セル(ステム直径3/8インチ、容積約5ml)の風袋を精秤する。そして、ロートを使ってこの試料セルの中に約0.1gの無機微粒子を入れる。
無機微粒子を入れた該試料セルを真空ポンプと窒素ガス配管を接続した「前処理装置 バキュプレップ061(島津製作所社製)」にセットし、23℃にて真空脱気を約10時間継続する。尚、真空脱気の際には、無機微粒子が真空ポンプに吸引されないよう、バルブを調整しながら徐々に脱気する。セル内の圧力は脱気とともに徐々に下がり、最終的には約0.4Pa(約3ミリトール)となる。真空脱気終了後、窒素ガスを徐々に注入して試料セル内を大気圧に戻し、試料セルを前処理装置から取り外す。そして、この試料セルの質量を精秤し、風袋との差から無機微粒子の正確な質量を算出する。尚、この際に、試料セル内の無機微粒子が大気中の水分等で汚染されないように、秤量中はゴム栓で試料セルに蓋をしておく。
次に、無機微粒子が入った該試料セルのステム部に専用の「等温ジャケット」を取り付ける。そして、この試料セル内に専用のフィラーロッドを挿入し、該装置の分析ポートに試料セルをセットする。尚、等温ジャケットとは、毛細管現象により液体窒素を一定レベルまで吸い上げることが可能な、内面が多孔性材料、外面が不浸透性材料で構成された筒状の部材である。
続いて、接続器具を含む試料セルのフリースペースの測定を行なう。フリースペースは、23℃においてヘリウムガスを用いて試料セルの容積を測定し、続いて液体窒素で試料セルを冷却した後の試料セルの容積を、同様にヘリウムガスを用いて測定して、これらの容積の差から換算して算出する。また、窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)は、装置に内蔵されたPoチューブを使用して、別途に自動で測定される。
次に、試料セル内の真空脱気を行った後、真空脱気を継続しながら試料セルを液体窒素で冷却する。その後、窒素ガスを試料セル内に段階的に導入して無機微粒子に窒素分子を
吸着させる。この際、平衡圧力P(Pa)を随時計測することにより該吸着等温線が得られるので、この吸着等温線をBETプロットに変換する。尚、データを収集する相対圧Prのポイントは、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30の合計6ポイントに設定する。得られた測定データに対して最小二乗法により直線を引き、その直線の傾きと切片からVmを算出する。さらに、このVmの値を用いて、上述したように無機微粒子のBET比表面積を算出する。
<非磁性トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法>
非磁性トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer
3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を
算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<粗粉量の算出方法>
非磁性トナー中の体積基準の粗粉量(体積%)は、前記のMultisizer3の測定を行った後、データを解析することにより算出する。
例えば、非磁性トナー中における15.0μmを超える粒子の体積%は、以下の手順で算出する。まず前記専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。そして、「書式/粒径/粒径統計」画面における粒径設定部分の「>」にチェックし、その下の粒径入力部に「15」を入力する。「分析/体積統計値(算術平均)」画面を表示したときの「>15μm」表示部の数値が、非磁性トナー中における15.0μmを超える粒子の体積%である。
一方、非磁性トナー中における10.0μm以上、15.0μm以下の粒子の体積%は、以下の手順で算出する。まず前記専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。そして、「書式/粒径/粒径統計」画面における粒径設定部分の「>」にチェックし、その下の粒径入力部に「15」を入力する。さらに、「<」にチェックし、その下の粒径入力部に「10」を入力する。「分析/体積統計値(算術平均)」画面を表示したときの「>15μm」表示部の数値と「<10μm」表示部の数値の和を100体積%から引いた値が、非磁性トナー中における10.0μm以上、15.0μm以下の粒子の体積%である。
以下、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の配合における「部」、「%」は特に説明が無い場合は質量基準である。
<結着樹脂の製造例1>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン74.5質量部(0.162モル)、テレフタル酸24.3質量部(0.146モル)、及びチタンテトラブトキシド0.5質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた(第1反応工程)。その後、無水トリメリット酸3.0質量部(0.015モル)を添加し、190℃で1時間反応させ(第2反応工程)、結着樹脂1を得た。
この結着樹脂1の酸価は5mgKOH/gであり、水酸基価は60mgKOH/gであった。また、GPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)9,000、数平均分子量(Mn)3,700、ピーク分子量(Mp)5,700、軟化点は91℃であった。
<結着樹脂製造例2>
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン70.6質量部(0.153モル)、テレフタル酸24.3質量部(0.146モル)、及びチタンテトラブトキシド0.6質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた(第1反応工程)。その後、無水トリメリット酸5.0質量部(0.026モル)を添加し、180℃で8時間反応させ(第2反応工程)、結着樹脂2を得た。
この結着樹脂2の酸価は10mgKOH/gであり、水酸基価は5mgKOH/gである。また、GPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)300,000、数平均分子量(Mn)5,500、ピーク分子量(Mp)11,000、軟化点は132℃であった
<トナー製造例1>
・結着樹脂1 60質量部・結着樹脂2 40質量部・フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピークのピーク温度90℃) 7質量部・C.I.ピグメントブルー15:3 5質量部・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.3質量部
該処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した後、温度140℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子1を得た。回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)の運転条件は、分級ローター回転数を50.0s−1で分級を行った。得られたトナー粒子1は、重量平均粒径(D4)が6.3μmであった。
得られたトナー粒子1 100質量部に、ヘキサメチルジシラザン5質量%で表面処理したBET比表面積30m/gの疎水性シリカ微粒子5.0質量部、イソブチルトリメトキシシラン10質量%で表面処理したBET比表面積180m/gの酸化チタン微粒子0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−10型、三井鉱山(株)製)で、回転数65s−1、回転時間5minで混合した。得られた無機微粒子添加トナー粒子1を図2で示す熱処理装置にて、表面処理を行い、トナー粒子1を得た。
熱処理装置の概要と運転条件は以下の通りである。
該表面処理装置の内径はΦ450mm、円筒状ポールの外径はΦ200mmとした。熱風供給手段出口部は、内径Φ200mm、外径Φ300mmとし、熱風は整流ブレードを介して(角度50°、ブレード厚み1mm、枚数36枚)導入した。第1冷風供給手段は、内径Φ350mm、外径Φ450mmとした。
尚、本実施例においては、原料供給手段及び第1ノズルは一体的に構成され、かつジャケット化されている。更に、第1ノズルの稜線角度を40°、第2ノズルの稜線角度を60°とし、第2ノズルの外周面にはリブ、下端部には返し部が設けられている。返し部の稜線のなす角度は140°とした。尚、原料供給手段の外径はΦ150mmとした。
また、熱処理装置の運転条件は、原料フィード量(F)=15kg/hr、熱風温度(T1)=170℃、熱風風量(Q1)=8.0m/min、冷風1総量(Q2)=4.0m/min、冷風2総量(Q3)=1.0m/min、冷風3総量(Q4)=1.0m/min、ポール冷風総量(Q5)=0.5m/min、圧縮気体風量(IJ)=1.6m/min、ブロワー風量(Q6)=23.0m/min、冷風絶対水分量=3g/mであった。
このとき得られたトナー粒子1は、平均円形度が0.965、重量平均粒径(D4)が7.0μm、10.0μm以上15.0μm以下の粒子が5.8体積%であった。
得られた処理トナー粒子1 100質量部に、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理したBET比表面積30m/gの疎水性シリカ微粒子1.0質量部、イソブチルトリメトキシシラン10質量%で表面処理したBET比表面積10m/gのチタン酸ストロンチウム微粒子0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー、(FM−10型、三井鉱山(株)製)で回転数65s−1、回転時間10min混合して、トナー1を得た。得られたトナー1の物性を表2に示す。
また、該トナー1をエルボージェット(日鉄鉱業社製)により分級を行い、粗粒子1を得た。粗粒子1は10.0μm以上、15.0μm以下の粒子が76.1体積%、平均円形
度が0.940であった。該粗粒子1の物性を表3に示す
<トナー製造例2乃至13>
トナー製造例1において、下記表1に示すトナー処方、熱処理装置、熱処理装置の運転条件へ変更する以外は同様にして、トナー2乃至13、及び、粗粒子2乃至13を得た。
<トナー製造例14>
トナー製造例10において、トナー10をエルボージェット(日鉄鉱業社製)により分級して得られた粗粒子10を、トナー製造例1で作製されたトナー粒子1に混ぜ、トナー粒子14を得た。
得られた処理トナー粒子14 100質量部に、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理したBET比表面積30m/gの疎水性シリカ微粒子1.0質量部、イソブチルトリメトキシシラン10質量%で表面処理したBET比表面積10m/gのチタン酸ストロンチウム微粒子0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー、(FM−10型、三井鉱山(株)製)で回転数65s−1、回転時間10min混合して、トナー14を得た。また、トナー製造例1と同様の手法で粗粒子14を得た。
<トナー製造例15及び16>
トナー製造例1において、下記表1に示すトナー処方、熱処理装置の運転条件、熱処理後分級への回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)の使用について変更する以外は同様にして、トナー15及び16、並びに、粗粒子15及び16を得た。
トナー製造例1及至16のトナー処方、製造装置、製造条件をまとめたものを表1に示す。また、得られたトナー1乃至16の物性を表2に、粗粒子1乃至16の物性を表3に示す。
Figure 0005822618
Figure 0005822618
Figure 0005822618
<磁性キャリア製造例1>
(秤量・混合工程)
Fe 58.9質量%
MnCO 35.2質量%
Mg(OH) 5.1質量%
SrCO 0.8質量%
となるようにフェライト原材料を秤量した。
その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
(仮焼成工程)
粉砕・混合した後、バーナー式焼成炉を用い大気中で、980℃で2時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
(粉砕工程)
クラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ジルコニアのビーズ(φ1.0mm)を用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を35質量部加え、湿式ビーズミルで5時間粉砕し、フェライトスラリーを得た。
(造粒工程)
フェライトスラリーに、バインダーとして仮焼フェライト100質量部に対してポリビニルアルコール1.5質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、造粒した。
(本焼成工程)
造粒物を、焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度0.02体積%)、1050℃で4時間焼成した。
(選別工程)
凝集した粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、コア粒子1を得た。
(コート工程)
シリコーンワニス
(SR2410 東レ・ダウコーニング社製 固形分濃度20質量%) 76.5質量部
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 2.0質量部
トルエン 21.5質量部
以上を混合し、樹脂溶液Aを得た。
コア粒子1 100質量部を万能攪拌混合機(ダルトン社製)に入れ、減圧下、50℃に加熱した。コア粒子1 100質量部に対して充填樹脂成分として15質量部に相当する樹脂溶液Aを2時間かけて滴下し、さらに50℃で1時間攪拌を行った。その後、80℃まで昇温して溶剤を除去した。得られた試料をジュリアミキサー(徳寿工作所)に移し、窒素雰囲気下に180℃で2時間熱処理して、開口70μmのメッシュで分級して磁性コア粒子1を得た。
得られた磁性コア1 100質量部をナウタミキサ(ホソカワミクロン社製)に投入し、スクリューの回転速度100 min−1、自転速度が3.5min−1の条件で撹拌しながら減圧下で70℃に調整した。樹脂溶液Aを固形分濃度が10質量%になるようにトルエンで希釈し、磁性コア1 100質量部に対して被覆樹脂成分として0.5質量部になるように樹脂溶液を投入した。2時間かけて溶媒除去及び塗布操作を行った。その後、180℃まで昇温し、2時間攪拌を続けた後、70℃まで降温した。試料を万能攪拌混合機(ダルトン社製)に移し、原料の磁性コア1 100質量部に対して、樹脂溶液Aを用いて被覆樹脂成分が0.5質量部になるよう樹脂溶液を投入し、2時間かけて溶媒除去及び塗布操作を行った。得られた試料は、ジュリアミキサー(徳寿工作所社製)に移し、窒素雰囲気下、温度180℃で4時間熱処理した後、開口70μmのメッシュで分級して磁性キャリア1を得た。
得られた磁性キャリア1の体積基準のメディアン粒子径(D50)は40.5μm、真比重が3.9g/cm、1000エルステッド下の磁化量が53.5Am/kgであった。
(実施例1乃至13、比較例1乃至4)
次に、上記のように作製したトナーと磁性コア粒子を、表4の通り組み合わせ、二成分系現像剤を作製した。二成分系現像剤は、V型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)用い、0.5s−1、回転時間5minの条件にて、トナー濃度が8質量%になるように、磁性コア粒子と混合され、作製された。
実施例13は、実施例12と同じ二成分系現像剤であるため、耐久安定性の評価は実施していない。また、定着性の評価について、実施例13のみimage RUNNER ADVANCE C5051の改造機で実施し、それ以外は、image RUNNER
ADVANCE C7065の改造機で定着性試験を実施した。
Figure 0005822618
<耐久安定性の評価>
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimagePRESSC7000VP改造機を用い、画像形成し評価を行った。なお、上記二成分系現像剤は、画像形成装置のシアン用現像器に入れて評価を行った。評価結果を表5に示す。
尚、評価機の改造点は、現像剤担持体には周波数10.0kHz、VPP1.7kVの交流電圧と直流電圧VDCを印加した。そして、単色でのFFh画像(ベタ画像)のドラム上でのトナー載り量が0.45mg/cmになるように、直流電圧VDCを調整した。
尚、転写工程における転写電流値は以下のように調整した。第一の転写工程の転写電流値:28μA(常温常湿環境、高温高湿環境)。第二の転写工程の転写電流値:35μA(常温常湿環境)、40μA(高温高湿環境)。
印刷環境:常温常湿環境:温度23℃/湿度60%RH(以下「N/N」)
:高温高湿環境:温度30℃/湿度80%RH(以下「H/H」)
また、FFh画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00hを256階調の1階調目(白地部)、FFhを256階調の256階調目(ベタ部)とする。上記条件で、画像比率2%、FFh画像のオリジナル原稿(A4)を用いて、50,000枚耐久試験を行い、以下の評価を行った。尚、評価紙には、CS−814レーザープリンター用紙(A4、坪量81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を使用した。
(1)転写効率
各環境における、耐久後での転写効率を評価した。評価用画像として、5cm×5cmの大きさのFFh画像パターンを形成した画像を用いた。この画像をドラム上に現像させた後、紙上に転写させた後、定着工程前より未定着画像を得た。ドラム上のトナー量と、紙上のトナー量との重量変化から転写効率を求めた(ドラム上トナー量が全量紙上に転写された場合を転写効率100%とする)。
(評価基準)
A:転写効率が95%以上 (非常に良好)
B:転写効率が90%以上95%未満 (良好)
C:転写効率が80%以上90%未満 (本発明において許容レベル)
D:転写効率が70%以上80%未満 (本発明において許容できないレベル)
(2)耐久後の画像濃度の変化
各環境における、耐久前後での画像濃度の変化を評価した。各環境において、FFh画像のトナーの載り量を0.45mg/cmとなるように現像電圧を初期調整した。X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を使用し、5cm×5cmの大きさのFFh画像を3枚出力し、3枚目の画像濃度を測定した。耐久初期及び耐久後の画像濃度の差を以下の基準で評価とした。
(評価基準)
A:0.00以上0.05未満 (非常に良好)
B:0.05以上0.10未満 (良好)
C:0.10以上0.20未満 (本発明において許容レベル)
D:0.20以上 (本発明において許容できない)
(3)非画像部(白地部)へのカブリ
各環境における、耐久前後での白地部のカブリを測定した。
画出し前の評価紙の平均反射率Dr(%)をリフレクトメータ(東京電色株式会社製の「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」)によって測定した。
初期(1枚目)、耐久後(50000枚目)の、00H画像部;白地部の反射率Ds(%)を測定した。得られたDr及びDs(初期および耐久後)より、下記式を用いてカブリ(%)を算出した。得られたカブリを下記の評価基準に従って評価した。
カブリ(%) = Dr(%)−Ds(%)
(評価基準)
A:0.5%未満 (非常に良好)
B:0.5%以上、1.0%未満 (良好)
C:1.0%以上、2.0%未満 (本発明において許容レベル)
D:2.0%以上 (本発明において許容できない)
<定着性(低温定着性、光沢性、定着器からの分離性)の評価>
上述のように、定着性の評価について、実施例13のみimage RUNNER ADVANCE C5051の改造機(定着フィルムと加圧ローラで構成される定着手段、ニップ幅6mm)で実施し、それ以外は、image RUNNER ADVANCE C7065の改造機(定着ベルトと加圧ベルトよりなる一対のベルト構成を有する定着手段、ニップ幅15mm)で下記定着性(低温定着性、光沢性、定着器からの分離性)の評価を実施した。なお、実施例13の評価方法は評価機が異なる以外は他の実施例と同様に行った。
(1)低温定着性
キヤノン製フルカラー複写機image RUNNER ADVANCE C7065
を、定着温度を自由に設定できるように改造して定着温度領域の試験を行った。画像は単色モードで常温常湿度環境下(温度23℃/湿度60%RH)において、紙上のトナー載り量が1.2mg/cmになるように調整し、未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙CS−814(A4、坪量81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、画像印字比率25%で画像を形成した。その後、常温常湿度環境下(温度23℃/湿度60%RH)において定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットや巻きつきが生じない最低の温度を定着可能温度とした。
(2)光沢性
上記低温定着性の評価で作製された未定着画像を、上記定着可能温度より10℃高い条件下で定着した定着画像を、ハンディ光沢計(東京電色株式会社製の「PG−1M」)を用い、単角度60°での値を測定し、その測定値をグロス値として、光沢性の評価を行った。
(評価基準)
A:15.0以上 (非常に良好)
B:13.0以上、15.0%未満 (良好)
C:10.0以上、13.0%未満 (本発明において許容レベル)
D:10.0未満 (本発明において許容できない)
(3)定着器からの分離性
評価紙として、GF−600(A4、坪量60g/m2、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を使用し、先端部から4mmの位置に通紙方向に幅60mmで、紙上のトナー載り量が1.2mg/cmになるように評価機を調整し、未定着画像を作成した。作成した未定着画像を高温高湿環境下(温度30℃/湿度80%RH)に2日放置後、定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、定着画像が定着器に巻きつく温度を測定した。
(評価基準)
A:180℃以上 (非常に良好)
B:165℃以上、180℃未満 (良好)
C:150℃以上、165℃未満 (本発明において許容レベル)
D:150℃未満 (本発明において許容できない)
上記評価結果の纏めを表5に示す。
Figure 0005822618
比較例1のトナーは、実施例と比べ、[P1/P2]や[P1]が少ないため、トナー表面へのワックス染み出し不足により、定着時の離型効果が薄れ、画像の光沢性や分離性が許容できるレベルになかった。また、球形化処理がなされていないことから、転写性が低く、特に高温高湿環境下において許容できる範囲になかった。
比較例2のトナーは、実施例と比べて、15.0μmを超える粒子が1.0体積%を超
えている。よって、平均的な粒径を有する粒子との間に選択性を生じ、粗粒子が消費されずに蓄積し易くなるため、高温高湿環境下での転写性や高温高湿環境下での画像濃度変化が許容できる範囲になかった。
比較例3のトナーは、実施例と比べ、トナーの重量平均粒径(D4)が大きく、10μm以上15μm以下の粒子や15μmを超える粒子の割合が多い。よって、画質悪化の要因である転写性や画像濃度変化、非画像部へのカブリが許容できる範囲になかった。
比較例4のトナーは、実施例と比べ、[P1/P2]が大きく、トナー表面近傍にワックスが偏在している。よって、耐久を通じての摩擦帯電量の変化が大きくなってしまい、画像濃度変化や非画像部へのカブリが許容できる範囲を外れた。
1:熱処理装置本体、2:熱風供給手段、2A:気流調整部、3:冷風供給手段1、3A:気流調整部、4:冷風供給手段2、5:冷風供給手段3、6:管状部材1、7:管状部材2、8:原料供給手段、9:第1ノズル、10:第2ノズル、10A:返し部、10B:リブ、13:回収手段、14:ポール、15:圧縮気体供給手段(エジェクタ)、16:原料定量供給機、17:ヒーター、19:バグ、20:吸引排出手段(ブロワー)、30:冷風供給機、100:トナー粒子供給口、101:熱風供給口、102:気流噴射部材、103:冷風供給口、104:第二の冷風供給口、106:冷却ジャケット、114:トナー粒子、115:高圧エア供給ノズル、116:移送配管、23:定着ベルト、24:加圧ベルト、25a:ベルト回転軸、25b:ベルト回転軸、26a:ベルト回転軸、26b:ベルト回転軸、27:励磁コイル(加熱源)、R23:回転方向、R24:回転方向

Claims (2)

  1. 結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有するトナー粒子を有する非磁性トナー(ただし、前記非磁性トナーがフッ素系樹脂微粉末を有する場合を除く。)において、
    前記非磁性トナーの重量平均粒径(D4)が4.0μm以上8.0μm以下であり、
    前記非磁性トナーにおける10μm以上5μm以下の粒子の含有量が、2.5体積%以上5.0体積%以下であり、かつ、15μmを超える粒子の含有量1.0体積%以下であり、
    前記非磁性トナー、下記式(1)及び(2)の関係を満たす
    ことを特徴とする非磁性トナー。
    1.20≦P1/P2≦2.00・・・式(1)
    0.10≦(P1)・・・式(2)
    [式(1)及び(2)中、
    i)P1=Pa/Pbであり、
    ATR法を用い、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角45°とする条件で測定することによって得られた前記非磁性トナーのFT−IRスペクトルにおいて、
    2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pa”であり、
    1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pb”であり、
    ii)P2=Pc/Pdであり、
    ATR法を用い、ATR結晶としてKRS5を用い、赤外光入射角45°とする条件で測定することによって得られた前記非磁性トナーのFT−IRスペクトルにおいて、
    2843cm−1以上2853cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から3050cm−1と2600cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pc”であり、
    1713cm−1以上1723cm−1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値から1763cm−1と1630cm−1の吸収強度の平均値を差し引いた値である、最大吸熱ピーク強度が“Pd”である。]
  2. 像担持体を帯電する帯電工程と、
    前記像担持体に静電潜像を形成する露光工程と、
    前記静電潜像を非磁性トナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、
    記トナー像を転写材に転写する転写工程と、
    前記転写材上のトナー像を定着手段により定着する定着工程
    有する画像形成方法において、
    前記定着手段が定着ベルトと加圧ベルトよりなる一対のベルト構成を有し、
    前記非磁性トナーが、請求項1に記載の非磁性トナーである
    ことを特徴とする画像形成方法。
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