JP5821801B2 - 硫化物固体電解質材料の製造方法および固体電池の製造方法 - Google Patents

硫化物固体電解質材料の製造方法および固体電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、硫化物固体電解質材料の製造方法および固体電池の製造方法に関し、さらに詳しくは特定の組成を有するLiイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料の製造方法および前記製造方法の工程を有する固体電池の製造方法に関する。
近年、高電圧および高エネルギー密度を有する電池としてリチウム電池が実用化されている。リチウム電池の用途が広い分野に拡大していることおよび高性能の要求から、リチウム電池の更なる性能向上のために種々の研究が行われている。
その中で、従来用いられてきた非水電解液系のリチウム電池に比べて電解液を用いないため、非水電解液を用いる場合の安全性向上のために必要なシステムを簡略化し得て構造の自由度が増し補器の数を減らすことができる等の多くの利点を有し得ることから、固体電池の実用化が期待されている。
しかし、固体電池を実用化するためには、高容量・高出力を与え得る固体電解質の創出および/又は高電極利用効率を実現し得る電極を創出することなどの様々な改良が必要である。
この固体電池の高容量・高出力を実現し得る技術の1つとして、硫化物固体電解質材料が提案された。
しかし、硫化物固体電解質材料の代表例であるLiS−Pは、リチウムイオン伝導性および耐水性が十分ではなく、さらなる改良が求められている。
例えば、特許文献1には、α−アルミナを含むイオン伝導性の改善された硫化物系リチウム伝導性固体電解質ガラスおよび固体電解質として該硫化物系リチウム伝導性固体電解質ガラスを有する全固体リチウム二次電池が記載されており、具体例としてLiS−P−LiIからなるリチウムイオン伝導性ガラスに絶縁性粒子としてα−アルミナを7%の重量比で混合した硫化物系リチウム伝導性固体電解質が示されている。
また、特許文献2には、結晶相と非結晶相とを含む導電性材料であって、該導電性材料が少なくとも酸化バナジウムと酸化リンとを含む結晶化ガラスであって、前記結晶相が単傾晶のバナジウム系酸化物を含み、結晶相の体積が非結晶相の体積より大きい固体電解質に好適に用いることができる導電性材料が記載されており、具体例として焼成前の組成がV:63〜88.8質量%、P:7〜17.4質量%および一価の陽イオン:1.1〜14質量%である組成物を加熱して耐湿性が良好な導電性材料を得たことが示されている。
また、特許文献3には、LiS、PおよびLiOをガラス化してなる耐水性の良好な硫化物固体電解質材料が記載されており、具体例として70LiS・30Pに酸化リチウム(LiO)を添加して、xLiO・(1−x)(70LiS・30P)の組成においてx=0.17、0.20あるいは0.25のモル比となるように添加し、メカニカルミリングを行って、Liイオン伝導度が2x10−4S/cm程度の硫化物固体電解質材料を得た例が示されている。
さらに、特許文献4には、オルト組成を有するイオン伝導体とLiとを有する硫化物固体電解質材料であって、ガラス転移点を有するガラスである硫化物固体電解質材料が記載されており、具体例としてLiS、PおよびLiIをメカニカルミリングした後にLiOを添加し、再びメカニカルミリングして得た式:xLiI・(100−x)(0.69LiS・0.06LiO・0.25P)(x=10、20、30、40、43又は60)で示される組成の硫化物固体電解質材料が約1.3×10−3S/cmのLiイオン伝導度を有することが示されている。しかし、この硫化物固体電解質材料の耐水性については示されていない。
特開2009−158476号公報 特開2011−14373号公報 特開2011−129312号公報 特開2012−48973号公報
しかし、これら公知の技術によっては、Liイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料を得ることはできなかった。
従って、本発明の目的は、Liイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料の製造方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、Liイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料の製造方法の工程を有する固体電池の製造方法を提供することである。
本発明は、下記一般式:
yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
(式中、xおよびyはモル%を示し、4≧x≧2、45≧y>0を満足する。)
で示される組成を有し結晶化されてなる硫化物固体電解質材料の製造方法であって、ガラスセラミック状の材料を90〜300℃の温度で10分間以上、2時間以下の時間で熱処理して結晶化する、前記方法に関する。
また、本発明は、下記一般式:
yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
(式中、xおよびyはモル%を示し、4≧x≧2、45≧y>0を満足する。)
で示される組成を有し結晶化されてなる硫化物固体電解質材料を製造する工程であって、ガラスセラミック状の材料を90〜300℃の温度で10分間以上、2時間以下の時間で熱処理して結晶化する、前記工程、および
前記工程で得られた硫化物固体電解質材料を用いて固体電池を作製する工程
を含む、固体電池の製造方法に関する。
本明細書において、硫化物固体電解質材料の耐水性は後述の実施例の欄に詳述する測定法によって求められる硫化水素発生量によって評価される。
また、本明細書において、硫化物固体電解質材料のLiイオン伝導性は後述の実施例の欄に詳述する測定法によって求められたものである。
本発明によれば、Liイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料を得ることができる。
また、本発明によれば、Liイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料を有する固体電池を得ることができる。
図1は、本発明の実施態様および本発明の範囲外の硫化物固体電解質材料のLiイオン伝導度(Li伝導度)を比較して示すグラフである。 図2は、本発明の実施態様および本発明の範囲外の硫化物固体電解質材料の硫化水素発生量を比較して示すグラフである。
特に、本発明において、以下の実施態様を挙げることができる。
1)前記一般式において、yが45≧y>0を満足する前記硫化物固体電解質材料。
2)前記一般式において、xが5≧x≧2を満足する前記硫化物固体電解質材料。
3)熱処理により結晶化されてなる前記硫化物固体電解質材料。
本発明において硫化物固体電解質材料は下記一般式:
yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
(式中、xおよびyはモル%を示し、xは0より大で6未満、yは0より大である。)
で示される組成を有することが必要であり、これによってLiイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料であり得る。
本発明の実施態様の硫化物固体電解質材料は、例えば、
モル%比で(100−y)(75−x)モル%(但し、xおよびyはモル%を示し、y>0、好適には45≧y>0、6>x>0、以下同様)のLiSと25(100−y)モル%のPとyモル%のLiIとを用意する工程、
前記の各原料をメカニカルミリング、例えば遊星型ボールミル中でメカニカルミリングする工程、および
得られた反応物の全量と(100−y)xモル%のLiOとをメカニカルミリング、例えば遊星型ボールミル中でメカニカルミリングする工程、
を含む製造方法によって得ることができる。
前記の第2の工程において、メカニカルミリングとして好適には湿式メカニカルミリング、例えば炭化水素、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの鎖状アルカンあるいはシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの環状アルカンの存在下にメカニカルミリングした後に乾燥することによって、ガラスセラミック状の硫化物固体電解質材料を得ることができる。
また、前記の工程に続いて、さらに硫化物固体電解質材料、好適にはガラスセラミック状の硫化物固体電解質材料を熱処理、例えば不活性雰囲気中、例えば窒素あるいはAr雰囲気中、約90〜300℃の範囲、例えば100〜200℃の範囲の温度で例えば10分間以上、2時間以下の範囲の時間で熱処理することにより、結晶化した硫化物固体電解質材料を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳説する。
本発明の実施態様の硫化物固体電解質材料は、結晶化することによって、図1および図2に示すように、Liイオン伝導度が2x10−3S/cmより大、耐水性を示す硫化水素発生量が約35ppm未満であり、特に前記一般式:
yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
(式中、xおよびyはモル%を示し、xは0より大で6未満、yは0より大である。)
における5≧x≧2を満足する場合は、Liイオン伝導度が約2.5x10−3S/cm以上で、耐水性を示す硫化水素発生量が35ppm未満程度であり、高いLiイオン伝導度を有し且つ耐水性を示す硫化水素発生量が少ないという特性を示す。
これは、前記一般式におけるxが0である本発明の範囲外の硫化物固体電解質材料が、結晶化しても耐水性を示す硫化水素発生量が約70ppmであることを考慮すると特異的である。
本発明の実施態様の結晶化された硫化物固体電解質材料は、X線回折(XRD)測定により、結晶のピークである2θ=20.2°、23.5°にピークを有している。
本発明の実施態様の硫化物固体電解質材料が、結晶化することによって高いLiイオン伝導度を有し且つ耐水性を示す硫化水素発生量が少ない理論的な解明は十分にはなされていないが、LiSとLiOとが熱処理の際に固相反応しHSを生成する不純物が抑制されることによると考えられる。
本発明の実施態様の硫化物固体電解質材料は、前記一般式:
yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
(式中、xおよびyはモル%を示し、xは0より大で6未満、yは0より大である。)
で示される組成を有するものであるが、前記の一般式においてPの一部、例えば50モル%以下、例えば10モル%以下を他の硫化物成分、例えばP、SiS、GeS、Al、Bなどによって置き換えられてもよい。
本発明の固体電池は、硫化物固体電解質材料として、下記一般式:
yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
(式中、xおよびyはモル%を示し、xは0より大で6未満、yは0より大である。)
で示される組成を有する硫化物固体電解質材料を用いたものである。
本発明の実施態様の固体電池は、正極活物質を含有する正極活物質層と、負極活物質を含有する負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された本発明に係る硫化物固体電解質材料を含む固体電解質層とを有するものである。
前記の固体電解質層は、本発明に係る前記硫化物固体電解質材料を例えば10〜100体積%、中でも50〜100体積%の範囲で含むもの、特に100体積%含むものであり得る。固体電解質層には、本発明に係る前記硫化物固体電解質材料以外の他の硫化物固体電解質材料および/又は可撓性を付与する結着材、例えばフッ素含有樹脂などを含有し得る。前記の固体電解質層は厚さが0.1〜1000μm、好適には0.1〜300μm程度であり得る。
前記の正極活物質層は、正極活物質を含有する層であり、必要に応じて前記の本発明に係る前記硫化物固体電解質材料、導電化材、他の硫化物固体電解質材料および/又は可撓性を付与する結着材を含有し得る。前記正極活物質層に含まれる硫化物固体電解質材料、好適には本発明に係る前記硫化物固体電解質材料の割合は、例えば0.1〜80体積%、好適には1〜60体積%であり得る。
前記正極活物質層における正極活物質は、粒子状である場合、平均粒径が好適には0.1〜50μの範囲内であり得て、正極活物質層における正極活物質の含有量は好適には10〜90体積%、特に30〜70体積%の範囲内であり得る。前記の導電化材としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバーなどを、前記の結着材としては、例えばフッ素含有樹脂などが挙げられる。前記の正極活物質層は厚さが1〜200μm程度であり得る。
前記の正極活物質としては、Liイオン電池に使用できる活物質であれば特に制限はなく、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(Li1+xNi1/3Mn1/3Co1/3)、リチウムコバルト酸ニッケル(LiCo0.3Ni0.7)、マンガン酸リチウム(LiMn)、チタン酸リチウム(Li4/3Ti5/3)、リチウムマンガン酸化合物(Li1+xMn2−x−y;M=Al、Mg、Fe、Cr、Co、Ni、Zn)、チタン酸リチウム(LiTiO)、リン酸金属リチウム(LiMPO、M=Fe、Mn、Co、Ni)、酸化バナジウム(V)、酸化モリブデン(MoO)、硫化チタン(TiS)、リチウムコバルト窒化物(LiCoN)、リチウムシリコン窒化物(LiCoN)、リチウム金属、リチウム合金(LiM、M=Sn、Si、Al、Ge、Sb、P)、リチウム貯蔵性金属間化合物(MgxM、M=Sn、Ge、Sb、あるいはXySb、X=In、Cu、Mn)やそれらの誘導体が挙げられる。
前記の負極活物質層は、負極活物質を含有する層であり、必要に応じて前記の本発明に係る前記硫化物固体電解質材料、導電化材、他の硫化物固体電解質材料および/又は可撓性を付与する結着材を含有し得る。前記負極活物質層に含まれる硫化物固体電解質材料、好適には本発明に係る前記硫化物固体電解質材料の割合は、例えば0.1〜80体積%、好適には1〜60体積%であり得る。
前記負極活物質層における正極活物質としては、金属活物質およびカーボン活物質が挙げられる。金属活物質としてはIn、Al、Snなどが挙げられ、カーボン活物質としてはメソカーボンマイクロビーズ、高配向性グラファイト、ハードカーボン、ソフトカーボンなどが挙げられる。負極活物質は、粒子状である場合、平均粒径が好適には0.1〜50μの範囲内であり得て、負極活物質層における負極活物質の含有量は好適には10〜90体積%、特に30〜70体積%の範囲内であり得る。前記の導電化材としては前記の正極活物質層について述べたものが挙げられる。また、前記負極活物質層は厚さが1〜200μm程度であり得る。
本発明における固体電池は、前記の正極活物質層と負極活物質層とこれらの2つの層の間に本発明に係る硫化物固体電解質材料を含む固体電解質層とを有するものであるが、通常はさらに正極活物質層の集電を行う正極集電体および負極活物質層の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、SUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンあるいはカーボンなど、好適にはSUSが挙げられる。負極集電体の材料としては、SUS、銅、ニッケルあるいはカーボンなど、好適にはSUSが挙げられる。
前記の固体電池は、例えば正極活物質を構成する材料、固体電解質層を構成する材料、および負極活物質層を構成する材料を順次プレスすることにより発電要素を作製し、得られた発電要素を電池ケースの内部に収納することにより得ることができる。
以下、本発明の実施例を示す。
以下の実施例は単に説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
以下の各例において、Liイオン伝導度、耐水性およびX線回折の測定は以下の方法により行った。なお、以下の方法は例示であって、当業者が同等と考える方法も同様に用い得る。
1)Liイオン(Li)伝導度の測定
各例で得られた硫化物固体電解質材料に対して、交流インピーダンス法によるLiイオン伝導度(常温)の測定を行った。Liイオン伝導度の測定は以下のように行った。支持筒(マコール製)に添加した試料100mgを、SKD製の電極で挟んだ。その後、4.3ton/cmの圧力で試料を圧粉し、6Ncmで試料を拘束しながらインピーダンス測定を行った。測定にはソーラトロン1260を用い、測定条件は、印加電圧5mV、測定周波数域0.01MHz〜1MHzとした。
2)耐水性の測定
各例で得られた硫化物固体電解質材料をそれぞれ100mg秤量し、試料を、面積1cmの成形部を有するペレット成形機を用いて、5.1ton/cmの圧力で1分間プレスし、ペレットを得た。その後、得られたペレットを密閉されたデシケータ(1755mL、大気雰囲気、温度25℃、湿度40%)の内部に配置し、最初の300秒間で発生した硫化水素の発生量を、硫化水素センサー(ジコー社製GBL−HS)を用いて測定し、得られた硫化水素発生量(時間内で最大を示す硫化水素発生量を最大硫化水素発生量として示す。)によって示す。
3)X線回折測定
各例で得られた硫化物固体電解質材料に対して、CuKα線を用いたX線回折(XRD)測定を行った。XRD測定には、リガク製RINT UltimaIIIを使用した。
実施例1
LiSを0.5951g、Pを0.9859g、LiIを0.4190g、脱水ヘプタンを4g秤量し、45mLのZrOの遊星型ボールミルの容器に入れ、5mmφのZrOボール53gで500rpmにて20時間反応させた。その後、120℃で乾燥させ、反応生成物を取り出した。
その生成物1.4921gとLiOを0.0079gと脱水ヘプタンを4g秤量し、45mLのZrOの遊星型ボールミルの容器に入れ、5mmφのZrO53gで500rpmにて20時間反応させた。その後、120℃で乾燥させ、生成物を取り出した。
得られた生成物は組成式が15LiI・85(73LiS・2LiO・25P)で示される硫化物固体電解質材料であった。
得られた硫化物固体電解質材料についてのLiイオン伝導度および耐水性の測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、前記の硫化物固体電解質材料をAr雰囲気中、180℃、1時間の条件で熱処理を行った。
得られた熱処理した硫化物固体電解質材料について、Liイオン伝導度および耐水性を測定し、これらの測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、この材料のXRD測定結果は、2θ=20.2°、23.5°に結晶のピークが確認された。
実施例2
LiSを0.5836g、Pを0.9940g、LiIを0.4225g、脱水ヘプタンを4g秤量し、45mLのZrOの遊星型ボールミルの容器に入れ、5mmφのZrOボール53gで500rpmにて20時間反応させた。その後、120℃で乾燥させ、反応生成物を取り出した。
その生成物1.4841gとLiOを0.0159gと脱水ヘプタンを4g秤量し、45mLのZrOの遊星型ボールミルの容器に入れ、5mmφのZrO53gで500rpmにて20時間反応させた。その後、120℃で乾燥させ、生成物を取り出した。
得られた生成物は組成式が15LiI・85(71LiS・4LiO・25P)で示される硫化物固体電解質材料であった。
得られた硫化物固体電解質材料についてのLiイオン伝導度および耐水性の測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、前記の硫化物固体電解質材料をAr雰囲気中、180℃、1時間の条件で熱処理を行った。
得られた熱処理した硫化物固体電解質材料について、Liイオン伝導度および耐水性を測定し、これらの測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、この材料のXRD測定結果は、2θ=20.2°、23.5°に結晶のピークが確認された。
比較例1
LiSを0.6065g、Pを0.9779g、LiIを0.4156g、脱水ヘプタンを4g秤量し、45mLのZrOの遊星型ボールミルの容器に入れ、5mmφのZrOボール53gで500rpmにて20時間反応させた。その後、120℃で乾燥させ、反応生成物を取り出した。
得られた生成物は組成式が15LiI・85(75LiS・25P)で示される硫化物固体電解質材料であった。
得られた硫化物固体電解質材料についてのLiイオン伝導度および耐水性の測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、前記の硫化物固体電解質材料をAr雰囲気中、180℃、1時間の条件で熱処理を行った。
得られた熱処理した硫化物固体電解質材料について、Liイオン伝導度および耐水性を測定し、これらの測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、この材料のXRD測定結果は、2θ=20.2°、23.5°に結晶のピークが確認された。
比較例2
LiSを0.5718g、Pを1.0022g、LiIを0.4260g、脱水ヘプタンを4g秤量し、45mLのZrOの遊星型ボールミルの容器に入れ、5mmφのZrOボール53gで500rpmにて20時間反応させた。その後、120℃で乾燥させ、反応生成物を取り出した。
その生成物1.4761gとLiOを0.0239gと脱水ヘプタンを4g秤量し、45mLのZrOの遊星型ボールミルの容器に入れ、5mmφのZrO53gで500rpmにて20時間反応させた。その後、120℃で乾燥させ、生成物を取り出した。
得られた生成物は組成式が15LiI・85(69LiS・6LiO・25P)で示される硫化物固体電解質材料であった。
得られた硫化物固体電解質材料についてのLiイオン伝導度および耐水性の測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、前記の硫化物固体電解質材料をAr雰囲気中、180℃、1時間の条件で熱処理を行った。
得られた熱処理した硫化物固体電解質材料について、Liイオン伝導度および耐水性を測定し、これらの測定結果を他の結果とまとめて図1、図2に示す。
また、この材料のXRD測定結果は、2θ=20.2°、23.5°に結晶のピークが確認された。
図1から、実施例の一般式:
yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
(式中、xおよびyはモル%を示し、xは2又は4であり、yは15である。)
で示される組成を有する硫化物固体電解質材料は、結晶化することによって、Liイオン伝導度が2.8x10−3S/cm以上であるのに対して、比較例の一般式でxが6であり、yが15である組成を有する硫化物固体電解質材料は、結晶化してもLiイオン伝導度が2.1x10−3S/cm程度である。
また、図2から、実施例の前記の一般式でxが2又は4でありyが15である組成を有する硫化物固体電解質材料は、結晶化することによって、耐水性を示す最大硫化水素発生量が約32ppm未満程度であるのに対して、比較例1の前記一般式におけるxが0である硫化物固体電解質材料は、結晶化すると耐水性を示す最大硫化水素発生量が約70ppmであり、比較例2の前記一般式におけるxが6である硫化物固体電解質材料は、結晶化すると耐水性を示す最大硫化水素発生量が約37ppmと悪化している。
本発明によって、Liイオン伝導性と耐水性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料を得ることができる。
また、本発明によって、耐水性とLi伝導性とを兼ね備えた硫化物固体電解質材料を有する固体電池を得ることができる。

Claims (2)

  1. 下記一般式:
    yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
    (式中、xおよびyはモル%を示し、4≧x≧2、45≧y>0を満足する。)
    で示される組成を有し結晶化されてなる硫化物固体電解質材料の製造方法であって、ガラスセラミック状の材料を90〜300℃の温度で10分間以上、2時間以下の時間で熱処理して結晶化する、前記方法。
  2. 下記一般式:
    yLiI・(100−y)[(75−x)LiS・xLiO・25P)]
    (式中、xおよびyはモル%を示し、4≧x≧2、45≧y>0を満足する。)
    で示される組成を有し結晶化されてなる硫化物固体電解質材料を製造する工程であって、ガラスセラミック状の材料を90〜300℃の温度で10分間以上、2時間以下の時間で熱処理して結晶化する、前記工程、および
    前記工程で得られた硫化物固体電解質材料を用いて固体電池を作製する工程
    を含む、固体電池の製造方法。
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