JP5820410B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学フィルム及びその製造方法に係り、特に、偏光板の保護フィルム等に使用される、セルロースアセテートやポリエステル等から成る光学フィルム及びその製造方法に関する。
偏光板の保護フィルムなどに使用される光学フィルムは、溶液製膜法や溶融製膜法によって製造される。
溶液製膜法では、走行する無端支持体上に濃厚溶液(ドープ)を流延し、このドープが乾燥して自己支持性が生じた後、連続的に剥ぎ取ってさらに乾燥させることによって製造される。
このようにして製造された帯状のフィルムは、例えば、特許文献1のように、側端部(幅方向の端部)にローレットが付与された後、ロール状に巻き取られ、フィルムロールとして保存、搬送される。ローレットは、エンボス、ナーリング加工とも称される微小の凹凸であり、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、フィルム同士が密着(ブロッキング)して起きる黒帯び故障を防止することができる。なお、黒帯び故障が発生すると、フィルム同士を剥がす際にクニック状の変形が生じて均一な偏光度を得られなくなるので、特に光学用途フィルムとして使用する際に不具合が発生する。
フィルムロールとなった光学フィルムは、次の工程において巻き戻され、一方側の面に防眩処理等の塗布が施される。そして、側端部を除いた部分(製品部)から所定の形状を切り抜くことによって、偏光板保護フィルム等の製品が製造される。
特開2003−167314号公報
ところで、近年、スマートフォンやタブレットコンピュータの成長により、薄手の光学フィルムの需要が高まって来ている。モバイル機器は、バッテリー容量を確保したいため光学フィルムは薄いほど良いからである。
従来の厚み(60μm程度)の光学フィルムは腰があるため、特許文献1のようにローレット加工することで黒帯び故障を防止することができるが、薄手の光学フィルムは変形しやすいため、黒帯び故障が発現するだけでは無く、巻き取りに起因するフィルム変形(ベコ)故障が発現するという問題が生じる。なお、巻き取りに起因するフィルム変形(ベコ)には、亀ベコと捩れベコとが有り、亀ベコは亀の甲羅模様に見える変形故障であり、捩れベコは捩れにより縦シワが生じる変形故障である。
これらの変形故障は、フィルムを巻き取る際に巻き取りロール内に空気が巻き込まれ、時間経過とともにエアが抜け、その部分が座屈することで発生する。
本発明はこのような事情によりなされたもので、薄手の光学フィルムをロール状に巻き取っても、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができる光学フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、走行中の流延バンドに、流延ダイ先端からドープを押し出し流延する工程と、ドープを自己支持性が出た後に流延バンドから剥ぎ取る工程と、剥ぎ取ったフィルムを乾燥する工程と、フィルムの両側端部にローレットを付与する工程と、フィルムを耳切り加工する工程と、を有する光学フィルムの製造方法であって、フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値をTs(mm)、フィルム幅方向の一方端からの位置をχ (mm)、フィルム幅をW(mm)、フィルム両端にローレット加工されたローレットの高さをR(mm)としたとき、これらの関数として表されるフィルム厚み目標値TM(χ)(mm)を
Figure 0005820410
とし、製造されたフィルムをフィルム幅方向に0.5mm刻みで測定し、その測定値をプロットして繋げた関数をT(χ) (mm)とし、T(χ)がTM(χ)の100±0.8%以内となるよう流延ダイ先端の幅方向隙間を調整し厚み分布を調整し、幅方向中央部の厚みを増し、フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値Tsに、ローレットの高さRの1/10を加えたものを頂点とした凸の曲線である中厚厚みパターンとする光学フィルムの製造方法を提供する。
幅方向両端のローレットの厚みに応じてフィルム中央部に生じる巻き取りロール内部のフィルム間の空隙を埋めるため、幅方向中央部の厚みを増す中厚厚みパターンにすることが有効であり、中厚度は基線厚みにローレット厚みの1/10の値を加えたものを頂点とした上に凸の曲線(放物線)とすることで前述のフィルム変形(ベコ)故障が防げることがわかった。
そして、本願発明者は、鋭意研究により、光学フィルムの形状を上記式で表される上に凸の形状であるTM(χ)を導き出し、製造されたフィルムをフィルム幅方向に0.5mm刻みで測定し、その測定値をプロットして繋げた関数をT(χ) (mm)とし、T(χ)がTM(χ)の100±0.8%の範囲に入るように厚み分布調整することで、薄手の光学フィルムをロール状に巻き取っても、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができることを見出した。
なお、ここで、フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値Ts(mm)、フィルム幅方向の一方端からの位置χ (mm)、フィルム幅W(mm)は、フィルム全体幅の数値である。
本発明において、光学フィルムの厚みは10〜40μmであることが好ましい。
本発明は、厚みが10〜40μmの薄手の光学フィルムをロール状に巻き取る場合でも、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができる。
本発明において、光学フィルムは3800m以上巻き取られていることが好ましい。
本発明は、3800m以上巻き取られていても、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができる。
本発明において、光学フィルムはセルローストリアセテート(TAC)フィルムであることが好ましい。
本発明に係る光学フィルム及びその製造方法によれば、薄手の光学フィルムをロール状に巻き取っても、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができる。
光学フィルムの製造ラインの全体構成を示す概念図である。 本発明に係るTM(χ)の関係式を説明するグラフである。 本発明に係る光学フィルムとその製造方法を説明するグラフである。
以下添付図面に従って本発明に係る光学フィルムの好ましい実施の形態について説明する。なお、本発明は、溶融製膜法によって製造される光学フィルムにおいても同様に成り立つが、溶液製膜法によって製造される光学フィルムを例に説明する。
図1は、本発明に係るフィルムを製造する製造装置10の全体構成を示す模式図である。
同図に示すように、製造装置10には、ミキシングタンク12が設けられ、このミキシングタンク12にはドープ14が貯留されている。ドープ14はミキシングタンク12で混合された後、ポンプ16によって濾過装置18に送り出され、この濾過装置18で濾過される。濾過されたドープ14は、流延ダイ20の先端から、走行中の流延バンド22の上に押し出されて流延される。流延バンド22は、ステンレス板等によって無端状に形成され、表面が鏡面仕上げされており、この流延バンド22上に流延されたドープは、自己支持性がでた後に剥ぎ取られる。剥ぎ取られたフィルム24は、テンターによる延伸乾燥部26と、ロール乾燥部28とを通過して乾燥される。特にロール乾燥部28では、ロール30、30、…を介してフィルム24を搬送しつつ、乾燥エアをフィルム24に吹きつけることにより、フィルム24を十分に乾燥させる。こうして乾燥されたフィルム24は、ロール乾燥部28の最終段階で可動パスロール50にガイドされた後、エッジポジションコントロール装置48によって幅方向の位置が調整される。
位置が調整されたフィルム24は、ローレット付与装置32の一対のローラ36、36によって挟圧される。一対のローラ36、36は、一方が刻印ローラ、他方がフラットローラになっており、例えば100μmの間隔で配置される。この一対のローラ36、36は、所定の処理条件(例えば圧力が0.1〜1.0MPa、処理温度が100〜300℃)でフィルム24の両側端部を挟圧する。これにより、フィルム24の両側端部が塑性変形され、ローレット部が形成される。ローレット部は、フィルム24の一方の面のみに設けられ、もう一方の面はフラットに形成されている。後工程で塗布を行う際は、このフラットな面に塗布が施される。
ローレット部は、本来の効果(巻きズレや黒帯び故障の抑制効果等)を十分に得るために、以下のような形状にするとよい。例えば、ローレット高さは0.5〜5.0μm程度とすることが好ましい。ローレット高さとは、ローレット部実厚みから直近のローレットが付与されていない部分のフィルム厚みを引いた値である。
さらに、ローレット部は、フィルム24の幅方向の縁から距離が20mm以内となる範囲に形成することが好ましく、ローレット部の幅は5〜15mmとすることが好ましい。このような範囲にローレット部を設けることによって、ローレット効果を十分に得ることができるとともに、フィルム24の製品部の面積を大きくとることができる。
なお、ローレット付与装置32において、圧力や処理温度などの処理条件は、フィルム素材、ライン速度、フィルム厚さ等に応じて適切な条件を適宜選定すればよい。
ローレット付与装置32でローレット部が付与されたフィルム24は、耳切装置38によって耳切り加工される。この耳切装置38は、例えば刃付きローラによってフィルム24の幅方向の縁を切り落とし、フィルム24の幅寸法を精度良く揃える。この耳切装置38は、刃形状などの切断条件を最適化することによって、切断面のバリを極力抑えるように構成されている。なお、切断面のバリを防止するため、耳切装置38として、レーザーや超音波を利用した切断装置を用いてもよい。
耳切加工されたフィルム24は、除電器40によって、フィルム24に帯電した電気が除去された後、巻取装置42の巻芯44にロール状に巻き取られる。巻き取りの際、コンタクトロール46でフィルム24を押圧することによって、エアの抱き込みが防止されるとともに、フィルム24の巻き姿勢が改善される。巻取装置42の巻芯44は、幅方向に規則的に反復運動することが好ましく、これによって、フィルムロールの端面に同心円状の規則的な凹凸を形成し、ローレット部の厚み精度のバラツキを均一化することができる。なお、巻芯44を幅方向に規則的に反復運動させる代わりに、エッジポジションコントロール装置(不図示)を巻取装置42の前段に設け、フィルム24の位置を幅方向に規則的に変化させて巻き取るようにしても同様の効果を得ることができる。
このようにして得られた光学フィルムロールは、必要に応じて保存、搬送される。そして、次の工程において巻き戻され、フィルムの片面に防眩処理等の塗布が施される。その後、フィルムの製品部(側端部を除いた部分)が所定の形状に切断され、偏光板保護フィルム等の製品が製造される。
上記の如く製造されたフィルムは、製造開始時に、フィルム幅方向に0.5mm刻みで測定する。そして、その測定値をプロットして繋げた関数をT(χ) (mm)とする。
そして、フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値をTs(mm)、フィルム幅方向の一方端からの位置をχ (mm)、フィルム幅をW(mm)、フィルム両端にローレット加工されたローレットの高さをR(mm)としたとき、これらの関数として表されるフィルム厚み目標値TM(χ)(mm)を
Figure 0005820410
とする。
ここで、フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値Ts(mm)、フィルム幅方向の一方端からの位置χ (mm)、フィルム幅W(mm)は、フィルム全体の数値である。
なお、上記式は、幅方向両端のローレットの厚みに応じてフィルム中央部に生じる巻き取りロール内部のフィルム間の空隙を埋めるため、幅方向中央部の厚みを増す中厚厚みパターンにすることが有効であり、図2に示すように、中厚度は基線厚みにローレット厚みの1/10の値を加えたものを頂点とした上に凸の曲線(放物線)とすることでフィルム変形(ベコ)故障が防げることがわかったことにより決定した式である。
そして、上記式で求められるTM(χ)の上下±0.8%の範囲を合格部分とする。
そして、測定値をプロットして繋げた関数をT(χ) (mm)が合格部分に入っているかどうかを判断する。
合格部分に入っていない箇所は、例えば流延ダイ20先端の幅方向隙間を調整し、TM(χ)の100±0.8%の範囲に入るようにする。
図3は、上記製造方法の具体的な一例を示したものである。
図3のグラフにおいて、T(χ) は、実際の巻き取り後に、フィルムをフィルム幅方向に0.5mm刻みで厚みを測定し、その測定値をフィルム幅方向の一方端からの位置をχ (mm)としてプロットし、繋げたグラフである。
また、この測定したフィルムにおいて、フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値Ts(mm)、フィルム幅W(mm)、フィルム両端にローレット加工されたローレットの高さR(mm)を計測し、上記TM(χ)の曲線(カーブ)を求めてグラフ上に記載する。
さらに、TM(χ)の曲線の上下それぞれ0.8%の上限・下限を記載する。
TM(χ)の曲線の上下それぞれ0.8%の上限・下限の範囲を合格部分とする。
T(χ)が合格部分に入るように調整することで、薄手の光学フィルムをロール状に巻き取っても、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができる。
なお、フィルム厚み目標値TM(χ)の式、及び、TM(χ)の100±0.8%の範囲を合格部分とし、T(χ) が合格部分に入っていれば良いことは、鋭意研究により導き出した。
以上、溶液製膜法によって製造される光学フィルムを例に説明したが、溶融製膜法によって製造される光学フィルムにおいても同様に成り立つ。また、図1のフィルム製造装置10は延伸乾燥部26を有するが、例えば、延伸を行わない光学フィルムにおいても同様に成り立つ。
なお、本実施形態において、光学フィルムの厚みは10〜40μmであることが好ましい。厚みが10〜40μmの薄手の光学フィルムをロール状に巻き取る場合でも、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができる。
また、本実施形態において、光学フィルムは3800m以上巻き取られていることが好ましい。3800m以上という非常に長いフィルムロールにおいても、本実施形態は、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができる。
ドープとしてセルローストリアセテートを塩化メチレンとメタノールの混合溶液で溶解し、このドープをステンレスバンド上に流延してフィルムを製造した。ドープには、主原料のセルローストリアセテートの他にトリフェニールフォスフェイトやビフェニールディフェニールフォスフェイトの可塑剤、及びUV吸収剤、並びにシリカ系のマット剤を混合した。
ステンレスバンド上に流延したフィルムは加熱処理で十分に乾燥した後、幅10mmのローレット加工を施し、巻き取りテンションを300Nとして3900mを巻き取った。フィルム幅は1340mm、厚みは25μmとした。
ここで、3つの水準について巻き取り長さ3900mの光学フィルムロールを作製した。1つ目は、従来のフィルム厚みで作製したものであり、2つ目は、T(χ) がTM(χ)の100±1.6%の範囲に入っているもの、3つ目は、T(χ) がTM(χ)の100±0.8%の範囲に入っているもの、とした。なお、ここで1つ目の「従来のフィルム厚みで作製したもの」とは、厚みパターンが下に凸形状(船底形状)で、且つT(χ) がTM(χ)の100±0.8%の範囲の合格部分に入っていないフィルムである。
そして、巻き取ったフィルムでの巻きズレの有無、亀ベコや捩れベコの有無、黒帯故障の有無、角巻き変形の有無を目視で観察した。なお、ここで「角巻き変形」とは、巻き表面が断面円形の綺麗な曲率にならず、所々に角ばった変形箇所が見られることをいう。以下、評価基準を示す。
[巻ズレの評価]
巻取りロールの端面(側面)の揃い具合や乱れを評価した。
A:幅方向のズレなく綺麗に巻かれている(ズレ量3mm以内)。
B:幅方向のズレが見られる(3mmより大きく10mm未満)。
C:幅方向に大きくズレている箇所がある(ズレ量10mm以上)。
[亀ベコの評価]
A:巻き表面に亀ベコ変形が見られない。
B:巻き表面に弱い亀ベコ変形が見られる。
C:巻き表面に広範囲に強い亀ベコ変形が見られる。
[捩れベコの評価]
A:巻き表面にヨジレベコ状変形が見られない。
B:巻き表面に弱いヨジレベコ状変形が見られる。
C:巻き表面に全幅全長で広範囲に強いヨジレベコ状変形が見られる。
[黒帯の評価]
A:黒帯が見られない。
B:黒帯が若干見られる。
C:巻き表面のほとんどに黒帯が発生している。
[角巻きの評価]
A:巻き表面に角巻き変形が見られない。
B:巻き表面に弱い角巻き変形が見られる。
C:巻き表面に広範囲に強い角巻き変形が見られる。
結果を表1に示す。なお、測定器としては、デジタルリニアゲージ(ONO SOKKI DG−925分解能1μm)を使用した。
Figure 0005820410
表1から分かるように、T(χ) がTM(χ)の100±0.8%の範囲に調整された光学フィルムは、巻きズレや巻き緩みを防止できるとともに、黒帯び故障やフィルム変形故障を防止することができることが分かる。
10…フィルム製造装置、12…ミキシングタンク、14…ドープ、16…ポンプ、18…濾過装置、20…流延ダイ、22…流延バンド、24…フィルム、26…延伸乾燥部、28…ロール乾燥部、30…ロール、32…ローレット付与装置、36…ローラ、38…耳切装置、40…除電器、42…巻取装置、44…巻芯、46…コンタクトロール、48…エッジポジションコントロール装置

Claims (4)

  1. 走行中の流延バンドに、流延ダイ先端からドープを押し出し流延する工程と、前記ドープを自己支持性が出た後に前記流延バンドから剥ぎ取る工程と、剥ぎ取ったフィルムを乾燥する工程と、前記フィルムの両側端部にローレットを付与する工程と、前記フィルムを耳切り加工する工程と、を有する光学フィルムの製造方法であって、
    フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値をTs(mm)、フィルム幅方向の一方端からの位置をχ (mm)、フィルム幅をW(mm)、フィルム両端にローレット加工されたローレットの高さをR(mm)としたとき、これらの関数として表されるフィルム厚み目標値TM(χ)(mm)を
    Figure 0005820410
    とし、
    製造されたフィルムをフィルム幅方向に0.5mm刻みで測定し、その測定値をプロットして繋げた関数をT(χ) (mm)とし、
    T(χ)がTM(χ)の100±0.8%以内となるよう前記流延ダイ先端の幅方向隙間を調整し厚み分布を調整し、
    幅方向中央部の厚みを増し、フィルム幅方向の端から3mm入った箇所の厚みの左右の平均値Tsに、ローレットの高さRの1/10を加えたものを頂点とした凸の曲線である中厚厚みパターンとする光学フィルムの製造方法。
  2. 前記光学フィルムの厚みは10〜40μmである請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記光学フィルムは3800m以上巻き取られる請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記光学フィルムはセルローストリアセテート(TAC)フィルムである請求項1〜3の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
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