JP5820301B2 - 歯科用治療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハンドピースを備えた歯科用治療装置に関し、特に、歯牙の根管の内壁を切削拡大する切削工具または該切削工具を駆動する歯科用治療装置に関する。
ハンドピースを備えた歯科用治療装置には、たとえば、ハンドピースのヘッド部に切削工具を取付け、駆動することで歯牙の根管を切削拡大する治療を行なうものがある。歯科用治療装置が切削工具を駆動して歯牙の根管を切削拡大するとき、切削工具に加わる負荷により破損するのを防止するなどのために、特許文献1〜3にさまざまな駆動制御が開示されている。
特許文献1に開示してある歯科用治療装置は、切削工具に加わる負荷を検出する検出手段と、検出された負荷があらかじめ設定された基準に達すると切削工具駆動用モータを逆転させる制御手段とを備えている。
特許文献2に開示してある歯科用治療装置は、切削工具を駆動する駆動手段と、切削工具に加わる負荷を検出する負荷検出手段と、切削工具を用いて根管長を測定する根管長測定手段と、基準負荷を予め任意に設定する基準負荷設定手段と、駆動手段を制御する制御手段とを備えている。制御手段は、負荷検出手段により検出された検出負荷が、基準負荷を超えたとき、切削工具に加わる負荷を小さくするように、切削工具の駆動の停止、駆動量の低下、回転の反転、回転の正転と反転の繰り返し動作のいずれかにより駆動手段を制御する。さらに、制御手段は、根管長測定手段による根管長の測定値に基づき、切削工具から根尖までの距離が小さくなるに従って切削工具の駆動量を低下させるように駆動手段を制御する。
特許文献3に開示してある歯科用治療装置は、切削工具を駆動する駆動手段と、根管長を測定する根管長測定手段と、根管長測定手段による根管長の測定値に応じて切削工具の駆動力が変化するように、駆動手段を制御する制御手段とを備えている。制御手段は、切削工具の回転数を制御する回転数制御手段を含んでいる。回転数制御手段は、根管長測定手段による根管長の測定値に基づき、切削工具から根尖までの距離が小さくなるに従って切削工具の回転数を低下させるように駆動手段を制御する。
特許第3264607号公報 特許第3676753号公報 特許第3615209号公報
歯科用治療装置に用いる切削工具には、大きく分けて、先端方向を向いて右に回すことで切削対象物を切削することができるように刃が形成してある右回転用切削工具と、先端方向を向いて左に回すことで切削対象物を切削することができるように刃が形成してある左回転用切削工具とがある。
しかし、切削工具は、長さが数十mm程度の針形状であり、表面に形成してある刃の形状を使用者が一見しただけでは、右回転用切削工具か、左回転用切削工具かを見分けることは困難であった。
また、ハンドピースのヘッド部には、右回転用切削工具も、左回転用切削工具も保持することが可能である。そのため、歯科用治療装置を使用する臨床現場で、右回転用切削工具と、左回転用切削工具とが混在する場合があり、使用者は、ハンドピースのヘッド部に保持している切削工具が、右回転用切削工具であるか、左回転用切削工具であるかを識別する必要がある。そして、使用者は、ヘッド部に保持している切削工具に合った回転で、切削工具を駆動しなければ、歯牙の根管を正しく切削することができない。
さらに、歯科用治療装置で、特許文献1〜3に開示してあるさまざまな駆動制御を行なう場合、右回転用切削工具に合った駆動制御なのか、左回転用切削工具に合った駆動制御なのかを使用者が確認しなければ、誤った駆動制御が行なわれ安全に施術を行なうことができない。
それゆえに、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ヘッド部に保持している切削工具の形状に関わらず、安全で、正しく切削対象物を切削することが可能な歯科用治療装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歯科用治療装置は、ヘッド部に、切削工具を駆動可能に保持するハンドピースと、切削工具を駆動するための動力源と、切削工具の先端方向を向いて切削工具を右回りに駆動する第1駆動と、切削工具の先端方向を向いて切削工具を左回りに駆動する第2駆動とを切換可能に、切削工具を駆動する駆動部と、切削工具が切削対象物を切削する回転方向を正転、正転の逆回転方向を逆転とする場合に、ヘッド部に保持する切削工具により第1駆動または第2駆動のいずれかを正転の駆動と設定する制御部とを備え、制御部は、切削工具のうち、先端方向を向いて右に回すことで切削対象物を切削する第1切削工具をヘッド部に保持した場合、第1駆動を正転の駆動と設定し、先端方向を向いて左に回すことで切削対象物を切削する第2切削工具をヘッド部に保持した場合、第2駆動を正転の駆動と設定する。
好ましくは、制御部により設定した正転の駆動が、第1駆動または第2駆動のいずれの制御であるかを使用者に対して報知する報知部をさらに備える。
好ましくは、切削工具から得られる情報に基づいて、ヘッド部に保持した切削工具が第1切削工具か、第2切削工具かを判別する判別部をさらに備え、制御部は、判別部での判別結果により第1駆動または第2駆動のいずれかを正転の駆動と設定する。
好ましくは、切削工具から得られる情報には、切削工具の駆動状態を表わす駆動情報、および切削工具が第1切削工具か、第2切削工具かを識別する識別情報のうち少なくとも1つが含まれる。
好ましくは、切削工具は、切削工具が第1切削工具か、第2切削工具かを識別するための識別タグ、または識別形状を有し、判別部は、切削工具の識別タグ、または識別形状から識別情報を読取り、識別情報に基づいて、ヘッド部に保持した切削工具が第1切削工具か、第2切削工具かを判別する。
好ましくは、駆動している切削工具に加わる負荷を検出する負荷検出部をさらに備え、判別部は、負荷検出部で検出した負荷を駆動情報とし、切削工具を第1駆動で切削工具を駆動して切削対象物を切削するときに生じる切削工具の負荷と、第2駆動で切削工具を駆動して切削対象物を切削するときに生じる切削工具の負荷とを比較して、ヘッド部に保持した切削工具が第1切削工具か、第2切削工具かを判別する。
好ましくは、根管内での切削工具の先端の位置を電気的に測定する根管長測定部をさらに備え、判別部は、管長測定部で測定した切削工具の先端の位置を駆動情報とし、第1駆動で切削工具を駆動して切削対象物を切削するときの位置の変化と、第2駆動で切削工具を駆動して切削対象物を切削するときの位置の変化とを比較して、ヘッド部に保持した切削工具が第1切削工具か、第2切削工具かを判別する。
好ましくは、報知部は、表示部であり、ハンドピースに設けてある。
好ましくは、動力源は、電動駆動モータである。
本発明に係る歯科用治療装置は、制御部が、切削工具のうち、第1切削工具をヘッド部に保持した場合、第1駆動を正転の駆動と設定し、第2切削工具をヘッド部に保持した場合、第2駆動を正転の駆動と設定する。そのため、本発明に係る歯科用治療装置は、ヘッド部に保持した切削工具が、第1切削工具なのか、第2切削工具なのかを意識することなく、切削工具を正転させるだけで切削対象物を切削することができる。よって、本発明に係る歯科用治療装置は、第1切削工具と第2切削工具とが混在する環境であっても、使用者の勘違いや、操作ミスを防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る根管治療器の外観の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る根管治療器の機能の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る根管治療器の回路構成を示す回路図である。 右回転駆動する場合と、左回転駆動する場合との切削工具の回転方向を示した模式図である。 図1に示す表示部に設けられる液晶表示パネルの表示例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る根管治療器において、正転の駆動を設定する方法を説明するためのフローチャートである。 右回転用設定および左回転用設定の正転、逆転の回転方向を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る根管治療器において、正転の駆動を設定する方法を説明するためのフローチャートである。 コードレスタイプの根管治療器の構成を示す概略図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る歯科用治療装置は、歯科用根管治療のハンドピースを組み込んだ根管拡大及び根管長測定システムを含む根管治療器である。しかし、本発明に係る歯科用治療装置は、根管治療器に限定されるものではなく、同様の構成を有する歯科用治療装置について適用することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る根管治療器の外観の構成を示す概略図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る根管治療器の機能の構成を示すブロック図である。図1に示す根管治療器100は、歯科用根管治療のためのハンドピース1、モータユニット6、制御ボックス9を含んでいる。
歯科用根管治療のハンドピース1は、ヘッド部2と、ヘッド部2に連接される細径のネック部3と、該ネック部3に連接され手指によって把持される把持部4とを備えている。そして、把持部4の基部には、ヘッド部2に保持される切削工具5を回転駆動させるためのモータユニット6が着脱自在に接続される。ハンドピース1にモータユニット6が連結された状態で歯科用のインスツルメント10が構成される。
モータユニット6は、図2に示すようにマイクロモータ7が内蔵され、該マイクロモータ7へ電源を供給する電源供給用リード線71および、後述する根管長測定回路12へ信号を伝送する信号用リード線8などを内装するホース61を介して、制御ボックス9に連結されている。ここで、信号用リード線8は、モータユニット6及びハンドピース1内を経て切削工具5と電気的に導通し、電気信号を伝達する導電体の一部である。なお、切削工具5は、根管長測定回路12の一方の電極となる。
制御ボックス9は、制御部11、根管長測定回路12、モータドライバ13、判別部14、操作部15、表示部16および報知部17などを備えている。なお、制御ボックス9は、図1に示すように、本体側部にインスツルメント10を不使用時に保持するためホルダ10aが取付けられている。また、制御ボックス9には、フートコントローラ18が連結され、さらに、根管長測定回路12に電気的に接続するリード線19が連結されている。リード線19は、ホース61の途中から分岐する形をとることもある。リード線19の先端には、患者の唇に掛けられる口腔電極19aが電気的に導通する状態で取付けられている。なお、口腔電極19aは、根管長測定回路12の他方の電極となる。
制御部11は、根管拡大及び根管長測定システム全体の制御を行なうもので、主要部はマイクロコンピュータで構成されている。制御部11には、根管長測定回路12、モータドライバ13、判別部14、操作部15、表示部16、報知部17およびフートコントローラ18が接続されている。制御部11は、切削工具5の先端方向を向いて切削工具5を右回りに駆動する右回転駆動(第1駆動)と、切削工具5の先端方向を向いて切削工具5を左回りに駆動する左回転駆動(第2駆動)とのいずれかを正転の駆動と設定する。設定した内容は、図示していないが制御部11内、または制御ボックス9内のメモリに記憶される。ここで、正転とは、切削工具5が切削対象物を切削する回転方向の回転で、逆転とは、正転の逆回転方向の回転である。
根管長測定回路12は、歯牙の根管内に挿入した切削工具5を一方の電極、患者の唇に掛けた口腔電極19aを他方の電極として閉回路を構成する。そして、根管長測定回路12は、切削工具5と口腔電極19aとの間に電圧を印加し、切削工具5と口腔電極19aとの間のインピーダンスを計測することによって、歯牙の根尖位置から切削工具5の先端までの距離を測定することができる。切削工具5の先端が根尖位置に到達したことを根管長測定回路12が検出したとき、切削工具5の挿入量、すなわち根管口から切削工具5の先端までの距離を根管長とすることができる。なお、切削工具5と口腔電極19aとの間のインピーダンスを計測して、根管長を測定する電気的根管長測定方法は公知のものであり、本発明の実施の形態1に係る根管治療器100には、公知になっているすべての電気的根管長測定方法を適用することができる。
モータドライバ13は、電源供給用リード線71を介してマイクロモータ7に接続され、制御部11からの制御信号に基づいて、マイクロモータ7に供給する電源を制御している。モータドライバ13は、右回転駆動と、左回転駆動とを切換可能に、切削工具5を駆動することができる。また、モータドライバ13は、マイクロモータ7に供給する電源を制御することで、マイクロモータ7の回転方向、回転数および回転角など、つまり切削工具5の回転方向、回転数および回転角などを制御することができる。
判別部14は、切削工具5から得られる情報に基づいて、ヘッド部2に保持した切削工具5が、先端方向を向いて右に回すことで切削対象物を切削することができるように刃が形成してある右回転用切削工具(第1切削工具)か、先端方向を向いて左に回すことで切削対象物を切削することができるように刃が形成してある左回転用切削工具(第2切削工具)かを判別する。切削工具5から得られる情報には、切削工具5の駆動状態を表わす駆動情報、および切削工具5が右回転用切削工具か、左回転用切削工具かを識別する識別情報などがある。以下の実施の形態では、切削工具5から得られる情報について具体的な例を示して説明を行なうが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、本発明に係る根管治療器は、必ずしも判別部14を備えている必要はなく、使用者が切削工具5の刃の形状(切削工具5から得られる情報)に基づいて、右回転用切削工具か左回転用切削工具かを識別し、正転の駆動の設定を操作部15で行なってもよい。
操作部15は、正転の駆動の設定等を自動で行なうか否かの選択を行なう他、根管長測定を行なうか否かの選択なども設定することができる。また、操作部15は、正転の駆動と逆転の駆動との切換えなどを手動で行なうことができる。
表示部16は、後述するように根管内での切削工具5の先端の位置や切削工具5の回転方向、回転数および回転角などを表示する。さらに、報知部17が使用者に対して報知するための情報を、表示部16に表示することもできる。
報知部17は、現在、制御部11で行っている切削工具5の駆動状態を、光、音や振動などにより報知する。具体的に、報知部17は、切削工具5の駆動状態を報知するために、必要に応じてLED(Light Emitting Diode),スピーカーや振動子などを設け、正転の駆動と逆転の駆動とで発光するLEDの色を変えたり、スピーカーから出力する音を変えたりする。なお、報知部17は、表示部16で、使用者に対して切削工具5の駆動状態を表示することができる場合、LED,スピーカーや振動子など別途設けなくてもよい。また、報知部17は、ヘッド部2に保持した切削工具5が、右回転用切削工具か左回転用切削工具かの情報を使用者に報知してもよい。
フートコントローラ18は、マイクロモータ7による切削工具5の駆動制御を足踏操作によって行なう操作部である。なお、マイクロモータ7による切削工具5の駆動制御は、フートコントローラ18に限定されるものではなく、ハンドピース1の把持部4に操作スイッチ(不図示)を設け、この操作スイッチとフートコントローラ18とを併用して切削工具5の駆動制御を行なうようにしてもよい。また、例えば、フートコントローラ18の足踏操作がなされている状態で、さらに根管長測定回路12によって切削工具5が根管内に挿入されたことが検知されたことをもって、切削工具5の回転を開始するようにしてもよい。
なお、根管治療器100の制御ボックス9は、歯科用診療台の側部に設置されるトレーテーブルやサイドテーブル上に載置されて使用される構成について説明したが、本発明はこれに限定されず、トレーテーブルやサイドテーブル内に制御ボックス9を組込んだ構成であっても良い。
次に、切削工具5の駆動制御を行なう根管治療器100の構成について、さらに詳しく説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る根管治療器100の回路構成を示す回路図である。図3に示す根管治療器100には、切削工具5の駆動制御に関わるマイクロモータ7、制御部11、根管長測定回路12、およびモータドライバ13の部分について図示してある。
さらに、モータドライバ13は、トランジスタスイッチ13a、トランジスタドライバ回路13b、回転方向切換スイッチ13c、および負荷検出用抵抗13dを含んでいる。制御部11は、デューティ設定用の可変抵抗14b、根尖位置設定用の可変抵抗14c、根管治療器100の主電源20、およびメインスイッチ21を接続してある。切削工具5は、図示していないが適宜の歯車機構等を介してマイクロモータ7に保持されている。
トランジスタドライバ回路13bは、制御部11のポート11aから出力される制御信号で作動し、トランジスタスイッチ13aのオン・オフを制御してマイクロモータ7を駆動する。マイクロモータ7は、回転方向切換スイッチ13cの状態に応じて右回転または左回転する。制御部11のポート11aから出力される制御信号は、たとえば一定の周期で繰返されるパルス波形である場合、そのパルスの幅、すなわちデューティ比がデューティ設定用の可変抵抗14bによって調整される。マイクロモータ7は、このデューティ比に対応して切削工具5を回転駆動している。
回転方向切換スイッチ13cは、制御部11のポート11bから出力される制御信号で、切削工具5を右回転して駆動するか、左回転して駆動するかを切換える。制御部11は、負荷検出用抵抗13dの抵抗値をポート11cから入力することで、切削工具5に加わる負荷を検出している。さらに、制御部11は、根管長測定回路12で測定した根管長をポート11dから入力している。以上の構成によって、マイクロモータ7及び切削工具5を、設定された正転,逆転方向に基づいて、右回転または左回転させる。
次に、切削工具5の形状と、駆動制御の関係について説明する。
切削工具5には、右回転用切削工具と、左回転用切削工具とがある。そして、使用者は、右回転用切削工具と、左回転用切削工具とを自由に交換することが可能である。そのため、臨床現場では、右回転用切削工具と、左回転用切削工具とが混在することがあり、使用者が施術中に右回転用切削工具か、左回転用切削工具かを識別して、切削工具5の形状にあった適切な駆動(たとえば、右回転用切削工具なら右回転駆動)を選択する必要があった。
図4は、右回転駆動する場合と、左回転駆動する場合との切削工具5の回転方向を示した模式図である。図4(a)は、右回転駆動する場合の切削工具5の回転方向を示し、図4(b)は、左回転駆動する場合の切削工具5の回転方向を示す。根管治療器100は、右回転用切削工具をヘッド部2に保持した場合、図4(a)に示す右回転駆動を行なうことで、歯牙の根管の内壁を適切に切削することができる。一方、根管治療器100は、左回転用切削工具をヘッド部2に保持した場合、図4(b)に示す左回転駆動を行なうことで、歯牙の根管の内壁を適切に切削することができる。
次に、図1に示す表示部16に設けられる液晶表示パネルの表示について説明する。図5は、図1に示す表示部16に設けられる液晶表示パネルの表示例を示す図である。
図5に示す表示部16は、液晶表示パネルであり、測定した根管長を詳細に表示するための多数の要素を含むドット表示部52と、根管長をゾーン分けして段階的に表示するためのゾーン表示部54と、各ゾーンの境界を示す境界表示部56と、根尖までの到達率を表示する到達率表示部58とが設けてある。
ドット表示部52は、切削工具5の先端が根尖に近づくにつれ、上から下に向かって要素が順に表示されるようになっている。目盛「APEX」の位置が根尖の位置を表わし、当該目盛まで要素が到達したとき、切削工具5の先端が根尖の位置にほぼ到達したことを示す。
また、表示部16には、負荷検出用抵抗13dで検出した負荷を表示するための多数の要素を含むドット表示部60と、負荷をゾーン分けして段階的に表示するためのゾーン表示部62とが設けてある。ドット表示部60は、負荷検出用抵抗13dで検出した負荷が大きくなるに従って、上から下に向かって要素が順に表示される。
たとえば、ドット表示部60には、歯牙を切削しているときに加わる切削工具5の負荷を、斜線で示した要素60aで表示する。なお、ドット表示部60は、表示が頻繁に切換わるのを防ぐため、ピークホールド機能を有し、所定時間内に検出した負荷の最大値を一定時間表示するようにしてもよい。
さらに、表示部16には、切削工具5の回転数や切削工具5に加わる負荷を数値で表示する数値表示部64と、切削工具5の回転の向き(正転S、逆転R)および切削工具5の回転数の大小を表示する回転表示部68とが設けてある。なお、図5に示す正転S、逆転Rの表示は、右回転用切削工具をヘッド部2に保持した場合の表示であり、左回転用切削工具をヘッド部2に保持した場合は、正転Sと逆転Rとの位置が逆に表示される。
次に、本実施の形態1に係る根管治療器100が、切削工具5から得られる情報に基づいて正転の駆動を設定する構成について説明する。まず、切削工具5から得られる情報として、切削工具を識別するための識別情報を利用する場合を示す。具体的に、切削工具5が、図4に示すように右回転用切削工具か、左回転用切削工具かを識別するための識別タグ5a,5bを有している場合につて説明する。
識別タグ5aは、たとえばICタグであり、切削工具5の形状が右回転用切削工具であることや、製造番号などの情報が書込まれている。同様に、識別タグ5bも、たとえばICタグであり、切削工具5の形状が左回転用切削工具であることや、製造番号などの情報が書込まれている。識別タグ5a,5bを有している切削工具5を図4に示すようにヘッド部2に保持した場合、予めヘッド部2に設けてあるICタグ読取りセンサ(図示せず)が、切削工具5の識別タグ5a,5bから切削工具5の形状の情報を読出す。ICタグ読取りセンサは、読出した切削工具5の形状の情報を制御部11を介して判別部14に出力し、判別部14が、ヘッド部2に保持した切削工具5が右回転用切削工具か、左回転用切削工具かを判別する。
制御部11は、判別部14において、ヘッド部2に保持した切削工具5が右回転用切削工具であると判別した場合、右回転駆動を正転の駆動に設定し、ヘッド部2に保持した切削工具5が左回転用切削工具であると判別した場合、左回転駆動を正転の駆動に設定する。
なお、右回転用切削工具か、左回転用切削工具かを識別するための識別情報は、ICタグ限定されず、二次元バーコードや磁気によるタグなどであってもよい。さらに、右回転用切削工具か、左回転用切削工具かにより切削工具5の保持部の形状を変更することで識別情報としてもよい(識別形状)。たとえば、右回転用切削工具の場合、ヘッド部2に保持したときに、ヘッド部2内に設けたある接点に接触しない形状であるが、左回転用切削工具の場合、ヘッド部2に保持したときに、ヘッド部2内に設けたある接点に接触する形状である。
次に、切削工具5から得られる情報として、切削工具の駆動状態を表わす駆動情報を利用する場合を示す。具体的に、ヘッド部2に保持した切削工具5を右回転駆動で駆動したときに加わる負荷と、左回転駆動で駆動したときに加わる負荷との差を利用して、保持した切削工具5が右回転用切削工具か、左回転用切削工具かを識別する。
図6は、本発明の実施の形態1に係る根管治療器100において、正転の駆動を設定する方法を説明するためのフローチャートである。まず、制御部11は、切削工具5が識別タグを有しているか否かを判定する(ステップS61)。制御部11は、切削工具5が識別タグを有していると判定した場合(ステップS61:YES)、判別部14が、当該識別タグから読出した識別情報に基づき切削工具5の形状が右回転用切削工具であるか否かを判別する(ステップS62)。
判別部14は、ステップS62で切削工具5の形状が右回転用切削工具であると判別した場合(ステップS62:YES)、制御部11が、右回転駆動を正転の駆動に設定(右回転用設定)する(ステップS63)。一方、判別部14は、ステップS62で切削工具5の形状が左回転用切削工具であると判別した場合(ステップS62:NO)、制御部11が、左回転駆動を正転の駆動に設定(左回転用設定)する(ステップS64)。
ステップS61に戻って、制御部11は、切削工具5が識別タグを有していないと判定した場合(ステップS61:NO)、切削工具5の形状を判別するための駆動(判定用駆動)を実施する(ステップS65)。なお、切削工具5が識別タグを有していない場合に判定用駆動を実施する例について説明するが、切削工具5が識別タグを有している場合に判定用駆動を実施してもよい。ここで、判定用駆動は、専用の切削対象物を利用して切削を実施しても、施術の対象である歯牙の根管の内壁を利用して切削を実施してもよい。また、施術の対象である歯牙の根管の内壁を利用して判定用駆動を実施する場合、歯牙を切削する期間の一部、たとえば切削を始めてからの一定期間を判定用駆動として利用してもよい。
ここで、ヘッド部2に保持した切削工具5を右回転駆動で駆動したときに加わる負荷と、左回転駆動で駆動したときに加わる負荷とを比較して、保持した切削工具5の形状を識別することができる原理について説明する。右回転用切削工具は、右回転駆動で駆動したときに切削対象物を切削できるように刃が形成してあるため、右回転のときに加わる負荷が大きく、左回転のときに加わる負荷が小さくなる。一方、左回転用切削工具は、左回転駆動で駆動したときに切削対象物を切削できるように刃が形成してあるため、左回転のときに加わる負荷が大きく、右回転のときに加わる負荷が小さくなる。
そのため、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が右回転用切削工具の場合、左回転駆動で駆動したときに加わる負荷に比べて、右回転駆動で駆動したときに加わる負荷の方が大きくなる。よって、判定用駆動を実施して右回転駆動で駆動したときに加わる負荷の方が大きい場合、判別部14は、ヘッド部2に保持した切削工具5が、右回転用切削工具であると判別することができる。
逆に、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が左回転用切削工具の場合、右回転駆動で駆動したときに加わる負荷に比べて、左回転駆動で駆動したときに加わる負荷の方が大きくなる。よって、判定用駆動を実施して左回転駆動で駆動したときに加わる負荷の方が大きい場合、判別部14は、ヘッド部2に保持した切削工具5が、左回転用切削工具であると判別することができる。
判別部14は、ステップS65で実施した判定用駆動の結果、ヘッド部2に保持した切削工具5を左回転駆動で駆動したときに加わる負荷に比べて、右回転駆動で駆動したときに加わる負荷の方が大きいか否かを判断することにより、切削工具5の形状を判別する(ステップS66)。
判別部14は、右回転駆動で駆動したときに加わる負荷の方が大きいと判断した場合(ステップS66:YES)、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が右回転用切削工具と判別し、制御部11が、右回転駆動を正転の駆動(右回転用設定)に設定する(ステップS63)。
一方、判別部14は、左回転駆動で駆動したときに加わる負荷の方が大きいと判断した場合(ステップS66:NO)、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が左回転用切削工具と判別し、制御部11が、左回転駆動を正転の駆動に設定(左回転用設定)する(ステップS67)。
ここで、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が右回転用切削工具の設定(右回転用設定)における正転、逆転の回転方向、左回転用切削工具の設定(左回転用設定)における正転、逆転の回転方向について整理しておく。図7は、右回転用設定および左回転用設定の正転、逆転の回転方向を示す図である。図7に示すように、右回転用設定では、正転が右回転、逆転が左回転に設定される。左回転用設定では、正転が左回転、逆転が右回転に設定される。
なお、図6に示すフローチャートでは、ステップS65で切削工具5の形状を判定するための駆動(判定用駆動)を実施することを明示してあるが、根管治療器100を使用する使用者は、当該ステップを必ずしも意識する必要はない。つまり、使用者は、ステップS65を意識することなく施術の対象である歯牙の切削を開始するだけで、根管治療器100は、自動的に判定用駆動を実施し、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状を判定して、右回転駆動、および左回転駆動のいずれかを正転の駆動に設定する構成でもよい。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る根管治療器100では、制御部11が、切削工具5のうち、右回転用切削工具をヘッド部2に保持した場合、右回転駆動を正転の駆動と設定し、左回転用切削工具をヘッド部に保持した場合、左回転駆動を正転の駆動と設定する。そのため、本発明の実施の形態1に係る根管治療器100は、ヘッド部2に保持した切削工具5が、右回転用切削工具なのか、左回転用切削工具なのかを意識することなく、切削工具を正転させるだけで切削対象物を切削することができる。つまり、ヘッド部2に右回転用切削工具、または左回転用切削工具のいずれの切削工具が保持されていても、使用者は、フートコントローラ18の足踏操作するなどの同じ動作をするだけで切削対象物を切削することができる。
よって、本発明の実施の形態1に係る根管治療器100は、右回転用切削工具と左回転用切削工具とが混在する環境であっても、使用者の勘違いや、操作ミスを防止することができる。また、本発明の実施の形態1に係る根管治療器100は、ヘッド部2に保持した切削工具5が、右回転用切削工具であっても、左回転用切削工具であっても、特許第3676753号公報(特許文献2)などに開示されている駆動を適用することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1において、切削工具5から得られる駆動情報は、ヘッド部2に保持した切削工具5を駆動したときに加わる負荷であった。本実施の形態2に係る根管治療器では、切削工具5を駆動して切削対象物を切削するときの切削工具5の先端の位置の変化を、切削工具5から得られる駆動情報として用いる例について説明する。なお、切削工具5の位置は、根管長測定回路12により電気的に測定することができる。
実施の形態2に係る根管治療器は、図1〜図3に示した実施の形態1に係る根管治療器100と同じ構成を用いるため、同じ符号を用いて詳しい説明を繰返さない。
図8は、本発明の実施の形態2に係る根管治療器100において、正転の駆動を設定する方法を説明するためのフローチャートである。まず、制御部11は、切削工具5が識別タグを有しているか否かを判定する(ステップS81)。制御部11は、切削工具5が識別タグを有していると判定した場合(ステップS81:YES)、判別部14が、当該識別タグから読出した識別情報に基づき切削工具5の形状が右回転用切削工具であるか否かを判別する(ステップS82)。
判別部14は、ステップS82で切削工具5の形状が右回転用切削工具であると判別した場合(ステップS82:YES)、制御部11が、右回転駆動を正転の駆動に設定(右回転用設定)する(ステップS83)。一方、判別部14は、ステップS82で切削工具5の形状が左回転用切削工具であると判別した場合(ステップS82:NO)、制御部11が、左回転駆動を正転の駆動に設定(左回転用設定)する(ステップS84)。
ステップS81に戻って、制御部11は、切削工具5が識別タグを有していないと判定した場合(ステップS81:NO)、切削工具5の形状を判別するための駆動(判定用駆動)を実施する(ステップS85)。
ここで、ヘッド部2に保持した切削工具5を駆動して切削対象物を切削するときの切削工具5の先端の位置の変化を利用して、保持した切削工具5の形状を識別することができる原理について説明する。右回転用切削工具は、右回転のときに切削対象物を切削し、切削方向に前進するように刃が形成してあるため、右回転のとき切削方向に対して前進し、左回転のとき切削方向に対して後退する。一方、左回転用切削工具は、左回転のときに切削対象物を切削し、切削方向に前進するように刃が形成してあるため、左回転のとき切削方向に対して前進し、右回転のとき切削方向に対して後退する。
そのため、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が右回転用切削工具の場合、右回転駆動で駆動して切削対象物を切削すると、切削工具5の先端の位置が、切削方向に対して前進する。よって、判定用駆動を実施して右回転駆動で駆動したときに切削工具5の先端の位置が、切削方向に対して前進する場合、判別部14は、ヘッド部2に保持した切削工具5が、右回転用切削工具であると判別することができる。
逆に、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が左回転用切削工具の場合、左回転駆動で駆動して切削対象物を切削すると、切削工具5の先端の位置が、切削方向に対して前進する。よって、判定用駆動を実施して左回転駆動で駆動したときに切削工具5の先端の位置が、切削方向に対して前進する場合、判別部14は、ヘッド部2に保持した切削工具5が、左回転用切削工具であると判別することができる。
判別部14は、ステップS85で実施した判定用駆動の結果、ヘッド部2に保持した切削工具5を右回転駆動で駆動したときに切削工具5の先端が切削方向に対して前進するか否かを判断することにより、切削工具5の形状を判別する(ステップS86)。
判別部14は、右回転駆動で駆動したときに切削工具5の先端の位置が切削方向に対して前進すると判断した場合(ステップS86:YES)、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が右回転用切削工具と判別し、制御部11が、右回転駆動を正転の駆動に設定する(ステップS83)。
一方、判別部14は、左回転駆動で駆動したときに切削工具5の先端の位置が切削方向に対して前進すると判断した場合(ステップS86:NO)、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状が左回転用切削工具と判別し、制御部11が、左回転駆動を正転の駆動に設定(左回転用設定)する(ステップS87)。
以上のように、本発明の実施の形態2に係る根管治療器100では、判別部14が、切削工具5の先端の位置の変化により、ヘッド部2に保持した切削工具5の形状を判別するので、切削工具5に識別タグなどを設けることなく、従来の切削工具に対しても適用することができる。
なお、実施の形態1および2に係る根管治療器100では、ハンドピース1が、ホース61を介して、制御ボックス9に連結されている構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コードレスタイプの根管治療器として構成しても良い。図9は、コードレスタイプの根管治療器の構成を示す概略図である。図9に示すコードレスタイプの根管治療器は、ハンドピース1の把持部4にバッテリーパック、マイクロモータ及び制御ボックスに相当する制御系を組み込み、各種操作部を把持部4の表面に設けてある。さらに、コードレスタイプの根管治療器には、把持部4に表示部16が設けてある。そのため、使用者は、視線を大きく変えることなく、右回転用設定を適用しているのか左回転用設定を適用しているのかを確認することができる。図示していないが、口腔電極19a用のリード線19を把持部4より導出するよう構成してもよい。
また、実施の形態1および2に係る根管治療器100では、切削工具5を駆動する動力源にマイクロモータ7を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、エアタービンなどの別の駆動源であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ハンドピース、2 ヘッド部、3 ネック部、4 把持部、5 切削工具、5a,5b 識別タグ、6 モータユニット、7 マイクロモータ、8 信号用リード線、9 制御ボックス、10 インスツルメント、10a ホルダ、11 制御部、11a〜11d ポート、12 根管長測定回路、13 モータドライバ、13a トランジスタスイッチ、13b トランジスタドライバ回路、13c 回転方向切換スイッチ、13d 負荷検出用抵抗、14 判別部、14b,14c 可変抵抗、15 操作部、16 表示部、17 報知部、18 フートコントローラ、19 リード線、19a 口腔電極、20 主電源、21 メインスイッチ、52,60 ドット表示部、54,62 ゾーン表示部、56 境界表示部、58 到達率表示部、60a 要素、61 ホース、64 数値表示部、68 回転表示部、71 電源供給用リード線、100 根管治療器。

Claims (9)

  1. ヘッド部に、切削工具を駆動可能に保持するハンドピースと、
    前記切削工具を駆動するための動力源と、
    前記切削工具の先端方向を向いて前記切削工具を右回りに駆動する第1駆動と、前記切削工具の先端方向を向いて前記切削工具を左回りに駆動する第2駆動とを切換可能に、前記切削工具を駆動する駆動部と、
    前記切削工具が切削対象物を切削する回転方向を正転、前記正転の逆回転方向を逆転とする場合に、前記ヘッド部に保持する前記切削工具により前記第1駆動または前記第2駆動のいずれかを前記正転の駆動と設定する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記切削工具のうち、先端方向を向いて右に回すことで切削対象物を切削する第1切削工具を前記ヘッド部に保持した場合、前記第1駆動を前記正転の駆動と設定し、先端方向を向いて左に回すことで切削対象物を切削する第2切削工具を前記ヘッド部に保持した場合、前記第2駆動を前記正転の駆動と設定する、歯科用治療装置。
  2. 前記制御部により設定した前記正転の駆動が、前記第1駆動または前記第2駆動のいずれの制御であるかを使用者に対して報知する報知部をさらに備える、請求項1に記載の歯科用治療装置。
  3. 前記切削工具から得られる情報に基づいて、前記ヘッド部に保持した前記切削工具が前記第1切削工具か、前記第2切削工具かを判別する判別部をさらに備え、
    前記制御部は、前記判別部での判別結果により前記第1駆動または前記第2駆動のいずれかを前記正転の駆動と設定する、請求項1または請求項2に記載の歯科用治療装置。
  4. 前記切削工具から得られる前記情報には、前記切削工具の駆動状態を表わす駆動情報、および前記切削工具が前記第1切削工具か、前記第2切削工具かを識別する識別情報のうち少なくとも1つが含まれる、請求項3に記載の歯科用治療装置。
  5. 前記切削工具は、前記切削工具が前記第1切削工具か、前記第2切削工具かを識別するための識別タグ、または識別形状を有し、
    前記判別部は、前記切削工具の前記識別タグ、または前記識別形状から前記識別情報を読取り、前記識別情報に基づいて、前記ヘッド部に保持した前記切削工具が前記第1切削工具か、前記第2切削工具かを判別する、請求項4に記載の歯科用治療装置。
  6. 駆動している前記切削工具に加わる負荷を検出する負荷検出部をさらに備え、
    前記判別部は、前記負荷検出部で検出した前記負荷を前記駆動情報とし、前記切削工具を前記第1駆動で前記切削工具を駆動して前記切削対象物を切削するときに生じる前記切削工具の前記負荷と、前記第2駆動で前記切削工具を駆動して前記切削対象物を切削するときに生じる前記切削工具の前記負荷とを比較して、前記ヘッド部に保持した前記切削工具が前記第1切削工具か、前記第2切削工具かを判別する、請求項4または請求項5に記載の歯科用治療装置。
  7. 根管内での前記切削工具の先端の位置を電気的に測定する根管長測定部をさらに備え、
    前記判別部は、前記根管長測定部で測定した前記切削工具の先端の前記位置を前記駆動情報とし、前記第1駆動で前記切削工具を駆動して前記切削対象物を切削するときの前記位置の変化と、前記第2駆動で前記切削工具を駆動して前記切削対象物を切削するときの前記位置の変化とを比較して、前記ヘッド部に保持した前記切削工具が前記第1切削工具か、前記第2切削工具かを判別する、請求項4または請求項5に記載の歯科用治療装置。
  8. 前記報知部は、表示部であり、前記ハンドピースに設けてある、請求項2に記載の歯科用治療装置。
  9. 前記動力源は、電動駆動モータである、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の歯科用治療装置。
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