JP5818551B2 - 回転ダンパとその回転ダンパを用いた減衰装置 - Google Patents
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Description
一方、上記椅子の跳ね上げ力を減衰するための従来の回転ダンパは、上記軸受と軸心を同じにして取り付けられていた。
上記のように回転ダンパの回転中心と回転体の軸中心とを別々にしたので、それら両者の中心がずれたとしても、回転ダンパの減衰力に影響を及ぼさなくなる。
この発明の目的は、回転ダンパと回転体の回転軸との回転中心を別々にしながら、相対的な取り付け位置を一定にできる構成にして、安定した減衰力を発揮できる回転ダンパとそれを用いた減衰装置を提供することである。
なお、上記ケーシングは連結部材と一体に形成してもよいし、連結部材と一体にした回転ダンパ組込み部を設けてこの回転ダンパ組込み部に上記ケーシングを挿入するようにしてもよい。
なお、この第2の発明において、回転ダンパのケーシングを上記軸に取り付けるための連結部材を介して、直接もしくは間接的に設けるとは、回転ダンパのケーシングを上記軸と一体的に設けても良いし、ケーシングを軸とは別部材で構成してそれを軸に取り付けるようにしてもよいことを意味している。
上記回り止め機構は、軸挿入穴と軸とを相対回転させない構成ならどのようなものでもよく、例えば、軸挿入穴と軸とを多角形にしたり、あるいはそれら両者を楕円形にしたり、あるいはキー等を介してそれら両者をはめ合わせたりすることによって、構成にすることができる。
第6の発明にかかわる減衰装置によれば、椅子のシートが跳ね上げられるときに、安定した減衰力を発揮させることができる。
上記のようにしたシートSは軸aに支持されているが、この軸aの一方の側にはその外側から順に回転支持部材4、板状のスペーサー5及び連結部材6を固定している。
上記のように回転ダンパ組込み部14に組み込んだ回転ダンパDは、伝達軸17が回転することによって所期の減衰力を発揮するが、この伝達軸17にはアーム部材18を設け、アーム部材18の長手方向を上記回転ダンパDの伝達軸17に直交させるとともに、アーム部材18の先端には、この発明の接触部を構成するローラ19を設けている。
また、上記実施形態では、回転ダンパ組込み部14と回転ダンパDのケーシング16とを別々にしたが、回転ダンパ組込み部14を回転ダンパDのケーシングにして、この回転ダンパ組込み部14に減衰機構15を直接組み込むようにしてもよい。
そして、上記保持部材20は、図6に示すように、シートSの裏面と対向する対向面20aを設け、この対向面20aとシートSの裏面との間に形成される対向間隔内にローラ19が移動可能に挿入される。ただし、上記ローラ19は、シートSが跳ね上げ位置から着座位置まで回動する過程で、上記対向間隔内に常に位置するが、上記対向面20a及びシートSの裏面のそれぞれに対して、当該ローラ19が自転するために必要な最少間隔を保つ構成にしている。
なお、上記ローラ19は、それをシートSの板状部27に直接接触させてもよいし、ローラ19と上記裏面との間に板材などを介在させて間接的に接触させてもよい。
アーム部材18の先端に設けたローラ19が、シートSの裏面に設けた保持部材20内に挿入される位置関係を保って、連結部材6を軸aにはめつける。このようにして連結部材6を軸aにはめつけることによって、軸aに対する回転ダンパDの軸中心との位置関係がオフセットされた状態で必然的に定まるとともに、アーム部材18の先端に設けたローラ19とシートSの裏面との相対位置も必然的に定まる。したがって、従来のように回転ダンパDの取り付け位置に応じて、その減衰力が変化するという問題は発生しない。
なお、この実施形態では、連結部材6を軸aと別部材にして、それらをはめ合わせるようにしたが、連結部材6と軸aとを一体に形成してもよい。
シートSが図6(a)の着座位置から、その跳ね上げ方向に少し回動した図6(b)(c)の位置では、アーム部材18と保持部材20の対向面20aとの間には、十分なすき間が維持され、それらは干渉しない。
このようにアーム部材18のローラ19を、シートSの回動範囲において常に保持部材20内に位置させておけば、シートSの回動にともなってアーム部材18も必ず回動するので、回転ダンパDには常の所期の減衰力を発揮させることができる。
ただし、図7(b)〜(d)の範囲であれば、回転体であるシートSの回動には何の影響も及ぼさない。
したがって、ローラ19が上記折曲部20bの位置まで抜け出ない回動範囲であれば、上記のように折曲部20bを設けることで、十分に対応できる。
このように第1,2ローラ23,24を第1,2接触面25,26に常時接触させるようにしたので、例えば、シートSの回動過程で、第1,2ローラ23,24と第1,2接触面25,26との衝突音が発生したりしない。
S 回転体としてのシート
a 軸
4,7 回転支持部材
6 連結部材
13 軸挿入穴
D 回転ダンパ
15 減衰機構
16 ケーシング
17 伝達軸
18 アーム部材
19 アーム部材の接触部であるローラ
20 保持部材
20a 対向面
22 アーム部材
23 第1接触部である第1ローラ
24 第2接触部である第2ローラ
25 第1接触面
26 第2接触面
Claims (6)
- 軸と相対的に回転する回転体との回転力を減衰させる回転ダンパにおいて、ケーシングと、このケーシングに内蔵される減衰機構と、このケーシングに設けるとともに上記軸に取り付けるための連結部材と、上記軸と回転体の相対的な回転力を上記減衰機構に伝達するアーム部材とを備え、上記連結部材の軸中心と上記減衰機構の回転中心とをオフセットさせるとともに、上記アーム部材は上記回転体に直接または間接的に接触させる接触部を備えた回転ダンパ。
- 軸と、この軸と相対的に回転する回転体と、これら軸と回転体の相対的な回転力を減衰させる回転ダンパとを備え、この回転ダンパのケーシングを上記軸に取り付けるための連結部材を介して、直接もしくは間接的に設ける一方、上記回転ダンパの回転中心と上記軸の中心とをオフセットさせるとともに、上記軸と回転体の相対的な回転力を回転ダンパに伝達するアーム部材を当該回転ダンパの伝達軸に設け、このアーム部材の接触部を上記回転体に直接または間接的に接触させてなる減衰装置。
- 上記回転体には、アーム部材の先端を保持する保持部材を設けるとともに、この保持部材は、上記回転体に対向する対向面を備え、この対向面と回転体との間で上記アーム部材の接触部を保持する構成にし、上記軸と回転体との相対回転過程で、保持部材の上記対向面内に位置したアーム部材が上記保持部材と干渉しない方向に当該アーム部材を折曲した請求項2に記載した減衰装置。
- 上記アーム部材は、
その回転中心から所定の距離を保持した第1接触部と、この第1接触部と所定の距離を保持するとともに上記回転中心及び第1接触部を結ぶ直線に対して折曲した線上に第2接触部を設け、上記第1接触部を上記回転体に設けた第1接触面に接触させ、上記第2接触部を上記回転体に設けた第2接触面に接触させた請求項2に記載した減衰装置。 - 上記回転ダンパのケーシングを連結部材に固定するとともに、この連結部材には軸挿入穴を形成し、軸挿入穴には上記軸を挿入するとともに、これら軸挿入穴と軸とが相まって回り止め機構を構成する一方、上記回転体は上記軸に設けた回転支持部材に対して回転可能に支持された請求項2〜4のいずれかに記載した減衰装置。
- 上記回転体が、回転可能にした椅子のシートであり、しかも、このシートには、それを跳ね上げる方向のばね力を作用させるとともに、上記回転ダンパは上記回転体の跳ね上げ方向に抗する減衰力を発揮する構成にした請求項2〜5のいずれかに記載した減衰装置。
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