JP5818417B2 - 円盤状基板の梱包体および円盤状基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば磁気記録媒体用ガラス基板などの円盤状基板の梱包体等に関する。
近年、記録メディアとしての需要の高まりを受け、磁気ディスク等の情報記録媒体の製造が活発化している。ここで磁気ディスク用の基板として用いられる円盤状基板としては、アルミ基板とガラス基板とが広く用いられている。このアルミ基板は加工性も高く安価である点に特長があり、一方のガラス基板は強度、表面の平滑性、平坦性に優れている点に特長がある。特に最近ではディスク基板の小型化と高密度化の要求が著しく高くなり、基板の表面の粗さが小さく高密度化を図ることが可能なガラス基板の注目度が高まっている。
特許文献1には、磁気ディスク用ガラス基板を脱気梱包した梱包袋に、梱包袋内に0.1MPa/sec以下の梱包開放速度Vpにて気体が送入される大きさの細孔を穿孔し、梱包袋に気体が送入された後に梱包袋を開梱し、開梱された磁気ディスク用ガラス基板上に少なくとも磁気記録層を成膜する磁気ディスクの製造方法が開示されている。
また特許文献2には、磁気ディスク用ガラス基板の二重梱包体は、1つ以上の磁気ディスク用ガラス基板を収容するケースと、ケースを、脱気した状態で密封するアルミニウムラミネートフィルム製の第1の梱包袋と、第1の梱包袋をさらに外側から、脱気した状態で密封するプラスチックフィルム製の第2の梱包袋と、を含むことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の梱包体が開示されている。
特開2009−205756号公報 特開2009−163803号公報
ここで磁気ディスク等を製造するために、例えば、ガラス基板等の円盤状基板の輸送を行なう場合がある。そしてその際には、円盤状基板を梱包し、円盤状基板表面への異物の付着や円盤状基板表面の状態変化を抑制しつつ輸送する必要がある。ところが円盤状基板を梱包する梱包袋同士が接触することで梱包袋に穴あきが生じる場合があった。すなわち、梱包体に形成される梱包袋の四隅は、梱包袋の密封のために必要であり、取り除くことができず、この梱包袋の四隅は、梱包体を搬送する際には折り畳まれる。しかしながら、複数個の梱包体を並べ、積み重ねて搬送する場合には、この折り畳まれた梱包袋の四隅が隣接する梱包体に接触し、隣接する梱包袋に穴あきの障害を与えてしまう。
本発明は、円盤状基板を梱包する梱包袋に穴あきが生じにくく、円盤状基板への異物の付着や円盤状基板表面の状態変化を抑制することができる円盤状基板の梱包体等を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の円盤状基板の梱包体は、複数の円盤状基板を収容する基板収容容器と、複数の円盤状基板が収容された基板収容容器を脱気した状態で密封する四隅を面取りした梱包袋と、複数の円盤状基板が収容された基板収容容器が密封された梱包袋を複数個固定する固定手段と、を有することを特徴とする。
ここで、梱包袋は、表面に金属薄膜が形成されていることが好ましく、四隅が曲線形状をなすように面取りされていることが更に好ましい。更に固定手段は、四隅が折り畳まれた梱包袋を固定することが好ましい。
また、本発明の円盤状基板の製造方法は、磁気ディスク用の円盤状基板を基板収容容器に複数個収容する円盤状基板収容工程と、四隅が面取りされた梱包袋に円盤状基板が収容された基板収容容器を挿入し脱気して密封体とする密封工程と、密封体を複数個配列して固定する密封体固定工程と、を有することを特徴とすることを特徴とする。
ここで、梱包袋の四隅を面取りする面取り工程を更に有することが好ましく、面取り工程の後に密封工程を行なうことが更に好ましい。また密封工程は、表面に金属薄膜が形成されている梱包袋を熱圧着することで行なうことが好ましい。更に密封体固定工程では、梱包袋の四隅を折り畳んだ後に密封体を複数個配列することが好ましい。
本発明によれば、円盤状基板を梱包する梱包袋に穴あきが生じにくく、円盤状基板への異物の付着や円盤状基板表面の状態変化を抑制することができる円盤状基板の梱包体等を提供できる。
(a)〜(c)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 (d)〜(f)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 (g)〜(i)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 研磨機の構造を説明した図である。 保持具を更に詳しく説明した図である。 内周研磨工程において使用するブラシの一例を示した図である。 (a)〜(d)は、梱包工程を更に詳しく説明した図である。 ガラス基板を収容するために使用する基板収容容器について説明した図である。 (a)〜(b)は、本実施の形態における面取りの形態を説明した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1−1(a)〜(c)、図1−2(d)〜(f)、図1−3(g)〜(i)は、本実施の形態が適用される円盤状基板の製造工程を示した図である。
(1次ラップ工程)
図1−1(a)は1次ラップ工程を示している。この工程でまず、研磨機(ラッピングマシン)40により1回目の研磨(ラッピング)を行い、円盤状基板の一例としてのガラス基板(ワーク)10の表面11を平滑に研磨する。
ここで図2は、研磨機40の構造を説明した図である。
図2に示した研磨機40は、ガラス基板10を載置する下定盤21aと、ガラス基板10を上部から押えつけ研磨を行うために必要な圧力を加えるための上定盤21bとを備えている。
ここで、下定盤21aの外周部には歯部42が設けられ、下定盤21aの中央部には太陽歯車44が設けられている。さらに下定盤21aには、研磨が行われる際にガラス基板10を位置決めする円盤状の保持具(キャリア)30が設置されている。
保持具30は、図2に示す研磨機40では、5個設置されている。保持具30の外周部には歯部32が備えられ、下定盤21aの歯部42および太陽歯車44の双方に噛合している。また下定盤21aおよび上定盤21bには、これらを回転させるための回転軸46a,46bがそれぞれ中心部に設置されている。
この1次ラップ工程においては、まず研磨機40の下定盤21aに保持具30を利用してガラス基板10の載置を行う。
図3は、保持具30を更に詳しく説明した図である。図3に示した保持具30には、上述の通り、外周部に歯部32が備えられている。また、研磨を行う際にガラス基板10が内部に載置される円形形状の孔部34が複数開けられている。この孔部34の直径は、ガラス基板10の直径よりわずかに大きく開けられる。このようにすることで、研磨を行う際にガラス基板10の外周端の一部に余分な応力がかかるのを抑制することができるため、ガラス基板10の外周端が損傷しにくくなる。本実施の形態において、孔部34の直径はガラス基板10の直径より、例えば、約1mm大きくなっている。また孔部34は、ほぼ等間隔で並んでおり、本実施の形態の場合、孔部34は、例えば、35個開けられている。
保持具30の材料としては、例えば、アラミド繊維やガラス繊維を混入することで強化されたエポキシ樹脂を使用することができる。また保持具30の厚さは、本工程において、研磨を行う際に、上定盤21bに接触し、研磨を阻害しないために、本工程におけるガラス基板10の仕上げ厚さより薄く作成されている。例えば、ガラス基板10の仕上げ厚さが1mmであるとすると、保持具30の厚さは、それより0.2mm〜0.6mm薄くなっている。
保持具30の孔部34にガラス基板10を載置した後は、上定盤21bをガラス基板10に接触するまで移動させ、研磨機40を稼働させる。
この際の研磨機40の動作を図2を用いて説明する。研磨機40を稼働する際には、図の上方の回転軸46bを一方向に回転させ、上定盤21bを、同様な一方向に回転させる。また、図の下方の回転軸46aを、回転軸46bの回転とは逆方向に回転させ、下定盤21aを回転軸46aと同様な方向に回転させる。これにより下定盤21aの歯部42も回転軸46aと同様な方向に回転する。また中央部の太陽歯車44も、回転軸46aと同様な方向に回転する。
このように上定盤21b、下定盤21a、太陽歯車44を回転させることにより、これらの歯車に噛み合う保持具30は自転運動と、公転運動が組み合わされたいわゆる遊星運動を行う。同様に、保持具30にはめ込まれたガラス基板10も遊星運動を行う。このようにすることによりガラス基板10の研磨をより精度よく、また迅速に行うことができる。
本実施の形態において、研磨は、研削剤を用いて行うことができる。研削剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルミナやダイヤモンドからなる研削剤をスラリー化して使用することができる。または、上定盤21bや下定盤21aにこれらの研削剤が分散して含んだ砥石を使用してもよい。
(内外周研削工程)
図1−1(b)は内外周研削工程を示している。この工程では、ガラス基板10の開孔12の内周面および外周13の外周面の荒削りである研削を行う。また本実施の形態では、内周面と外周面の研削を同時に行う。具体的には、ガラス基板10の中心に設けられた開孔12を内周砥石22によって研削し、ガラス基板10の外周13を外周砥石23によって研削する。このとき、内周砥石22と外周砥石23でガラス基板10の内周面と外周面を挟み込んで同時加工する。これにより内径と外径の同心度を確保し易くすることができる。
本実施の形態において、内周砥石22および外周砥石23は、波状の表面を有している。そのため、ガラス基板10の開孔12の内周面および外周13の外周面を研削することができるだけでなく、開孔12および外周13における縁部の面取りを併せて行うことが可能となる。
(内周研磨工程)
図1−1(c)は内周研磨工程を示している。この工程では、図1−1(b)に示した内外周研削工程において、荒削りである研削を行ったガラス基板10の開孔12の内周面を更に平滑にする研磨を行う。
具体的には、まずガラス基板10を積層し、図示しないホルダにセットする。そして、このホルダにセットされたガラス基板10の開孔12の中心にブラシ24を挿入する。そして研磨液をガラス基板10の開孔12に流し込みながら、ブラシ24を高速で回転させることで、ガラス基板10の内周面を研磨する。本実施の形態では、研磨に際してブラシ24を使用しているので、ガラス基板10の内周面を研磨すると共に、上述した内外周研削工程において行った開孔12の縁部の面取りした部分も同様に研磨することができる。なお研磨液としては、例えば酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを用いることができる。
図4は、内周研磨工程において使用するブラシ24の一例を示した図である。このブラシ24は、毛先が螺旋状に配列して形成されるブラシ部241と、このブラシ部241の両端部に連続して形成され、一端と他端とを形成する軸242とを備えている。ガラス基板10の開孔12として例えば0.85インチ等の小径ディスクの内周面を研磨するような場合は、ブラシ24の芯を細くする必要がある。その場合、本実施の形態では、例えば、複数本のワイヤ(材質:例えば、軟鋼線材(SWRM)、硬鋼線材(SWRH)、ステンレス線材(SUSW)、黄銅線(BSW)など、加工性、剛性などから適宜選定できる)の間に、ブラシの毛(材質:例えばナイロン(デュポン社の商品名))を挟み込み、この毛が挟み込まれたワイヤをねじることで、ブラシ部241を形成している。このワイヤをねじってブラシ部241を形成することで、ブラシ部241に形成されるブラシ毛先を螺旋状とすることができ、挿入されているガラス基板10の開孔12にて、研磨液を軸方向に流すことが可能となる。そのため研磨液の搬送を良好に行うことができる。
(2次ラップ工程)
図1−2(d)は2次ラップ工程を示している。この工程では、図1−1(a)に示した1次ラップ工程において、研磨を行ったガラス基板10の表面11を再度研磨を行うことにより更に平滑に研削する。
2次ラップ工程において、研磨を行う装置としては、図1−1(a)に示した研磨機40を使用することができる。また研磨の方法、条件等は、図1−1(a)で説明した場合と同様に行うことができる。
(外周研磨工程)
図1−2(e)は外周研磨工程を示している。この工程では、図1−1(b)に示した内外周研削工程において、荒削りである研削を行ったガラス基板10の外周13の外周面を更に平滑にする研磨を行う。
具体的には、まずガラス基板10の開孔12の部分に治具25を通して積層させ、ガラス基板10を治具25にセットする。そして研磨液をガラス基板10の外周13の箇所に流し込みながら、ブラシ26を積層したガラス基板10に接触させ、高速で回転させる。これにより、ガラス基板10の外周面を研磨することができる。本実施の形態では、研磨に際してブラシ26を使用しているので、ガラス基板10の外周面を研磨すると共に、上述した内外周研削工程において行った外周13の縁部の面取りした部分も同様に研磨することができる。なお研磨液としては、内周研磨工程の場合と同様に、例えば酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを用いることができる。
(1次ポリッシュ工程)
図1−2(f)は1次ポリッシュ工程を示している。この工程では、図1−2(d)に示した2次ラップ工程において、研磨を行ったガラス基板10の表面11を、鏡面仕上げ機(ポリッシングマシン)50を用いて鏡面仕上げ(ポリッシング)を行うことで更に研磨し、更に平滑度を上げていく。この鏡面仕上げ機50は、上述した研磨機40とほぼ同様な構成を有するが、下記に示すように研磨に使用する材料等が一部異なる。
本実施の形態において、鏡面仕上げを行うに際し、例えばウレタンにより形成された硬質研磨布を用い、酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを研磨材として用いることができる。
(2次ポリッシュ工程)
図1−3(g)は2次ポリッシュ工程を示している。この工程では、図1−2(f)に示した1次ポリッシュ工程において、鏡面仕上げを行ったガラス基板10の表面11を、精密鏡面仕上げを行うことで更に研磨し、表面11の最終的な仕上げを行う。
本実施の形態において、この鏡面仕上げを行うに際し、例えばスエード状の軟質研磨布を用い、酸化セリウム砥粒若しくはコロイダルシリカを水等の溶媒に分散してスラリー化したものを研磨材として用いることができる。
(最終洗浄・検査工程)
図1−3(h)は最終洗浄・検査工程を示している。最終洗浄では、上述した一連の工程において、使用した研磨剤等の汚れの除去を行う。洗浄には超音波を併用した洗剤(薬品)による化学的洗浄などの方法を用いることができる。
また、検査工程においては、例えばレーザを用いた光学式検査器により、ガラス基板10の表面の傷やひずみの有無等の検査が行われる。
(梱包工程)
図1−3(i)は梱包工程を示している。梱包工程では、上記の検査工程において予め定められた品質基準に合格したガラス基板10の梱包が行なわれ、ガラス基板10の梱包体90となる。そして梱包体90は、磁気記録媒体(磁気ディスク)を製造する箇所まで輸送される。
この梱包は、輸送の際にガラス基板10への塵埃等の異物の付着や表面の状態変化を抑制するために行なわれる。即ち、ガラス基板10に異物が付着した場合、この異物によりガラス基板10表面の平滑度が損なわれることになる。そして磁気記録媒体の製造において、磁性層を形成する際にこの異物に起因して、磁性層に凹凸が生じる。その結果、磁性層と磁気ヘッドが接触し、磁気ヘッドや磁性層を傷つけるため磁気記録媒体としては不良となる。またガラス基板10に水分が付着すると、ガラス基板10表面においてガラス成分の溶出、酸化等の化学的反応を生じることがある。この場合、ガラス基板10の表面状態が変化するため、磁気記録媒体の製造の際、均一の厚さで磁性層を形成することが困難になる。つまり磁性層のカバレッジ性が悪化する。更にガラス基板10の表面状態の変化は、紫外線等の光によっても生じることがある。
よって、本実施の形態においてガラス基板10の梱包を行なうには、次に説明するような方法で行なう。
図5(a)〜(d)は、梱包工程を更に詳しく説明した図である。
つまり梱包工程では、まず図5(a)に示すようにガラス基板10を基板収容容器60に複数個収容する(円盤状基板収容工程)。次に図5(b)に示すようにガラス基板10が収容された基板収容容器60を梱包袋70に挿入し、脱気して密封体とする(密封工程)。この梱包袋70は、ガラス基板10が収容された基板収容容器60を収容するためのものであり、図5(c)に示すように予め四隅を面取りする(面取り工程)。そして、図5(d)に示すように密封体80を複数個配列して固定する(密封体固定工程)。これらの工程によりガラス基板10を梱包した梱包体90を作成できる。
以下、これらの工程について詳述する。
(円盤状基板収容工程)
図6は、ガラス基板10を収容するために使用する基板収容容器60について説明した図である。
図6に示した基板収容容器60は、ガラス基板10を配置収容する収容部100と、蓋部200とからなる。この収容部100と蓋部200により、ガラス基板10を梱包した後の梱包体90の周囲から作用する外圧や振動によりガラス基板10が傷ついたり、破損することを抑制することができる。
収容部100は、図6におけるガラス基板10を挿入する方向を下方向とした場合に、対向する側壁102内側に上下方向に凸部104がほぼ等間隔で複数形成されている。そして、凸部104によりガラス基板10を間隔をあけて収納配置するための保持ガイド106が形成されている。また、収容部100は、上部に開口部108を有し、蓋部200を取り外す際にハンドリングするための切欠部110と、切欠部110の縁部分に取り付けられ作業者が収容部100を把持するための取手部112とを備えている。
蓋部200は、ガラス基板10の梱包後に上部から作用する外圧からガラス基板10を保護すると共に、ガラス基板10を収容部100に収納するのに使用する挿入補助を行なう部材である。
ここで蓋部200は、長方形の板形状をしており、複数の孔部202と、蓋部200を収容部100に取り付ける際にその位置を規定する係合部204とを備えている。
蓋部200は、収容部100の開口部108にはめ込むことで取り付けることができるように作製されている。実際に取り付ける場合は、蓋部200の係合部204が、収容部100の開口部108の両端部の内側に入り込む。これにより蓋部200の位置が規定され取り付け可能となる。また蓋部200は容易に取り外すことができる。実際に取り外すときは、作業者が収容部100の切欠部110に手を入れ、蓋部200を持ち、上部に引き上げる。これにより係合部204が収容部100から外れ、蓋部200が取り外し可能となる。
また孔部202は、蓋部200を収容部100に取り付けたときに、その上下方向の位置が収容部100の保持ガイド106の位置に合うように作製されている。つまり孔部202は挿入ガイドとしての役割を担う。即ち、ガラス基板10は、孔部202の両端部により、エッジ部をガイドされつつ、孔部202に挿入される。そして上述の通り、孔部202の位置と保持ガイド106の位置は、上下方向に一致しているため、孔部202を通過したガラス基板10は、そのまま収容部100の保持ガイド106に収納配置される。
収容部100や蓋部200の材質は特に限られることはないが、ガラス基板10をより傷つけにくいという観点から、例えば、樹脂等により製造することが好ましい。
(密封工程)
密封工程においては、上述した通りガラス基板10が収容された基板収容容器60を梱包袋70に挿入し、脱気して密封し、密封体80とする。脱気して密封を行なうことで、上述したようなガラス基板10表面の化学的反応を抑制することができる。また同様の観点から梱包袋70は、気体透過性が低いことが好ましい。即ち、気体透過性が低い梱包袋70を使用することで、ガラス基板10の表面と化学的反応を生じる可能性がある水蒸気、酸素などの気体が密封体80内部に侵入することを抑制することできる。更にガラス基板10の表面は、紫外線等の光によっても状態変化を生じる。そのため梱包袋70は、遮光性を備えることが好ましい。
これらの条件を満たす梱包袋70として、表面に金属薄膜が形成されているものを使用することが好ましい。具体的には、金属ラミネートフィルムからなる梱包袋70を使用することが好ましい。金属ラミネートフィルムは、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックフィルムからなる基材に、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、金(Au)等の金属またはこれらの酸化物が蒸着等によりコーティングされているラミネートフィルムである。そしてこのコーティングされた金属等により、気体透過性が低く抑えられるだけでなく、遮光性についても併せて備える。
また梱包袋70として、金属ラミネートフィルムを使用した場合、脱気を行なった後に密封する作業が容易である。即ち、基板収容容器60を梱包袋70に挿入した挿入口を、ラミネータを用いて熱圧着(ヒートシール)することで、容易に密封する作業を行なうことができる。
(面取り工程)
本実施の形態において、梱包袋70は四隅を面取りしたものを用いる。つまり後述する密封体固定工程においては、密封体80を、複数個並べて配置して収容を行なう。そのため隣接する密封体80同士で接触が生ずる。この際に梱包袋70の面取りを行なわなかった場合は、梱包袋70の四隅にある角部70aが隣接する密封体80に接触した際に、穴あきが生じることがある。密封体80にこの穴あきが生じた場合、密封体80の密閉性が破られることになり、ガラス基板10表面への異物の付着等が生じる。なおこれは、梱包体90を輸送する際にも外圧や振動によって生じ得る。梱包袋70の四隅を面取りすることで、このような現象を抑制することができる。
この面取りを行なう作業は、作業者が鋏等の器具を用い、梱包袋70の四隅を切り取ることで行なってもよいが、型抜きを行なうことで、正確かつより迅速に作業を行なうことができる。なお面取り作業は、上述した密封工程の前で行なってもよく、密封工程の後で行なってもよい。ただし、密閉工程の後で行なうと、この作業によって梱包袋70に穴あきが生じる場合がある。そのため面取り工程は、密封工程の前に行なうことがより好ましい。
図7(a)〜(b)は、本実施の形態における面取りの形態を説明した図である。
図7(a)に示した面取りは、いわゆるR面取りであり、梱包袋70の四隅の角部70aを曲線形状に除去することで面取りを行なう。また図7(b)に示した面取りは、いわゆるC面取りであり、梱包袋70の四隅の角部70aを直線状に除去することで面取りを行なう。
本実施の形態では、何れの面取りも使用することができるが、密封体80の穴あきを抑制するという観点からは、図7(a)に示したR面取りの方が、より好ましい。なおこの場合R面取りとして、形状を円弧状とし、その曲率半径は、梱包袋70を熱圧着する幅の1/10程度とすることができる。
(密封体固定工程)
この工程では、まず基板収容容器60が密封された密封体80を、予め定められた数量分、パレット等の積載台90a上に配列する。そして配列させた密封体80の外周にストレッチフィルム等の伸縮フィルムを巻回させ、積載台90aと共に一体化して梱包を行なう。これにより複数個の密封体80を固定し収容した梱包体90となる。なお図5(d)では、説明の簡単のため伸縮フィルムは図示しておらず、また密封体80は、一段のみ配列させている。ただし、通常は、上下方向に多段積みを行ない、梱包体90を形成する。なおこの他にも箱等の梱包ケースに複数個の密封体80を収容し、梱包体90を形成してもよい。
なお上述した伸縮フィルムや梱包ケースは、本実施の形態では、複数のガラス基板10が収容された基板収容容器60が密封された梱包袋70を複数個固定する固定手段として捉えることができる。
またこの密封体固定工程では、梱包袋70の四隅を折り畳んだ後に密封体80を複数個固定することが好ましい。このようにすることで、梱包体90全体の体積を小さくすることができると共に、梱包袋70の四隅が隣接する密封体80により接触しにくくなる。そのため密封体80に穴あきが生じることを更に抑制することができる。
10…ガラス基板、60…基板収容容器、70…梱包袋、80…密封体、90…梱包体

Claims (4)

  1. 複数の円盤状基板を収容する基板収容容器と、
    表面に金属薄膜が形成された金属ラミネートフィルムからなり、前記複数の円盤状基板が収容された前記基板収容容器脱気した状態で密封されており、四隅が曲線形状をなすように面取りされた梱包袋と、
    前記複数の円盤状基板が収容された前記基板収容容器が密封され、前記四隅が折り畳まれた複数個の前記梱包袋を隣接する梱包袋同士の接触が生ずるように固定する固定手段と、
    を有することを特徴とする円盤状基板の梱包体。
  2. 磁気ディスク用の円盤状基板を基板収容容器に複数個収容する円盤状基板収容工程と、
    表面に金属薄膜が形成された金属ラミネートフィルムからなる梱包袋に、前記円盤状基板が収容された前記基板収容容器を挿入し、脱気して密封体とする密封工程と、
    前記梱包袋の四隅を曲線形状をなすように面取りする面取り工程と、
    前記梱包袋の前記四隅を折り畳んだ後に複数個の前記密封体を隣接する密封体同士の接触が生ずるように配列して固定する密封体固定工程と、
    を有することを特徴とする円盤状基板の製造方法。
  3. 前記面取り工程の後に前記密封工程を行なうことを特徴とする請求項2に記載の円盤状基板の製造方法。
  4. 前記密封工程は、前記梱包袋を熱圧着することで行なうことを特徴とする請求項2または3に記載の円盤状基板の製造方法。
JP2010198822A 2010-09-06 2010-09-06 円盤状基板の梱包体および円盤状基板の製造方法 Active JP5818417B2 (ja)

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