JP3099561B2 - 青果物のパレット単位の長期保存方法 - Google Patents

青果物のパレット単位の長期保存方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グレープフルーツ、オ
レンジ、レモンなどの輸入果実、カボチャ、アスパラガ
スなどの野菜類(レンコン、サツマイモ、ジャガイモ、
ナガイモ等の根菜類、クリ等を含む)の長期保存方法に
関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】近年における我が国の輸入
果実量は、約300万トン、野菜の輸入量は約27万ト
ン(平成3年度)であり、毎年その量は増加する傾向を
示している。これらの輸入青果物の多くは、船便で輸入
されている。したがって現地で集荷されてから日本の港
に到着するまでに相当日数を要し、早くて10日から2
0日を要することから、これら輸入青果物の腐敗率は高
い。調査によれば、店頭に並ぶ前に輸入量の5〜30%
が変質または腐敗することがあって、これを廃棄したり
安売り処分にすることがある。このため出荷団体、輸入
業者などの取引業界では、その腐敗率をいかに低下させ
るかに悩んでいるが、いまだに有効な対策が見つから
ず、腐敗率を低下させるコストの安い技術手法の開発が
待たれているのが現状である。
【0003】一方、物流段階のあらゆる面で、人手不足
によるコストアップが進んできており、前記した青果物
の品質保持の要請ともに流通の合理化、効率化の必要性
が高まっている。このため、流通のあらゆる過程のなか
で、人件費、資材費、倉庫保管料をいかに安く押さえる
かが、解決すべき課題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記2つの
課題を解決するために、船積みのため青果物の包装容器
への梱包とパレットへの積み付けから容器に収容した青
果物の保管貯蔵並びに需要先まで、ユニットロード化し
てパレット単位で出荷配送できる手法すなわちパレット
積みされた青果物の長期保存方法を提案することを目的
とする。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は青果物を選別
した後、段ボール製容器の内部に青果物を収納し、かつ
容器の中に少なくともエチレン吸収剤を同封して、該段
ボール製容器を複数個、輸送用パレットの上に積み付け
た後、プラスチックフイルムで前記パレットの上に積み
付けられた段ボール製容器の集合体外周を被覆してユニ
ット化すると同時にパレットと一体になるように固定し
た後、−2〜+8゜Cの範囲で低温保存することを要旨
とする。
【0006】段ボール製容器内に青果物を収納する際
は、その容器の中にエチレン吸収剤と共に吸水剤と炭酸
ガス吸収剤を同封することを可とする。
【0007】本発明で容器の外周を被覆するために使用
するプラスチックフイルムとしては、食品包装用ストレ
ッチフイルムが通常用いられる。使用フイルムは、シー
トでもスリーブでも、予め袋に成形されたものでもよ
い。また使用フイルムとしては熱収縮性のプラスチック
フイルムでもよい。なかでもポリエチレンフイルム、二
軸延伸ポリプロピレンフイルムまたは二軸延伸ポリスチ
レンフイルムの何れかが好適に用いられる。
【0008】
【作用】本発明によると、エチレン吸収剤はエチレンガ
ス及び有害なホルムアルデヒドなどのガスを吸収して青
果物の熟成を防止し腐敗をおさえる点で有効である。炭
酸ガス吸収剤は青果物の周囲の炭酸ガスを吸収して、ガ
ス障害(コハン症)の発生を抑制する。また段ボール製
容器の集合体を包囲するプラスチックフイルムは、ユニ
ットロード内の乾燥を防いで内部湿度を90%程度に保
持すると共に、有毒ガスの侵入を防ぐ作用がある。吸水
剤はユニットロード内部が過湿になるのを防ぐ作用があ
る。
【0009】青果物の腐敗率を低下させるために、容器
内に鮮度保持剤を同封することは、従来から知られてい
るが、少なくともエチレン吸収剤を同封した段ボール製
容器を複数個、輸送用パレットの上に積み付けた後、プ
ラスチックフイルムで前記段ボール製容器の集合体を包
囲すると同時にパレットと一体になるように固定した後
低温保存する本発明の方法は、人件費、資材費、倉庫保
管料を低廉にでき、青果物の品質保持と流通の合理化、
効率化が同時に達成できる点で従来の輸入青果物の流通
方法を凌ぐものである。
【0010】以上のほか、本発明の実施にあたっては、
さらに下記の点に留意して貯蔵保管を行えば、一層長期
保存の効果を増すことができる。 (1) 外気温と冷蔵温度に温度差がある場合は、パレッ
トをフイルムですぐに包まず、品温と冷蔵温度が同じ温
度になってから、フイルムで包む(1日〜2日おく)。 (2) 冷蔵倉庫の湿度が低くても、フイルム包装内の湿
度を90%程度に保持する。 (3) 湿度の高い冷蔵倉庫は、逆に吸水剤を入れること
によりフイルム包装内の湿度を90%程度に保つことを
要する。
【0011】
【実施態様】次に本発明の実施態様を示す。本発明で使
用する段ボール製容器は、段ボールあるいはファイバー
を用いて作られる周知の形式の箱(JIS−Z−150
7参照)であって、ワックス塗布処理を施した防湿性段
ボールや内側にプラスチックフイルムなどをラミネート
した複合段ボールを用いて作られたものでも良い。また
収容される青果物の種類によっては、箱の側壁に窓を開
けた容器が使用される。
【0012】図1において符号1に示すものが段ボール
製容器であり、この中に選別後の青果物(例えばグレー
プフルーツ)2が収容される。この容器1に入った青果
物2の上部に、鮮度保持剤(例えばエチレン吸収剤単
独、好ましくは吸水剤と炭酸ガス吸収剤)3を同封す
る。これらの容器1は、図2に示すように、輸送用パレ
ット(荷台)4の上に所定の段数積み上げられる。例え
ば、1.2m角のパレットのうえに、1箱15Kg入り
の容器の場合はパレット1台当たり25〜30ケースを
積み付け、また1箱5Kg入り容器の場合はパレット1
台当たり50ケースを積み付ける。
【0013】上記のように段ボール製容器1を所定段数
積み付けた後、図3の如く、ストレッチフイルムなどの
プラスチックフイルム5で前記パレットの上に積み付け
られた段ボール製容器1の集合体の外周を被覆して、ユ
ニット化すると同時にパレット4と一体になるように固
定する。ユニットロードを符号6で示す。
【0014】プラスチックフイルム5は適度の伸張性を
有するので、別段固定手段を設けずとも段ボール製容器
の側壁外周に固定できるが、フイルムの収縮力によりパ
レットと容器を一体にしたり、包装時の作業性は落ちる
がフイルムの端部をパレットと容器の間にたくしこ(は
さみこむ)んだり、バンドや紐などを利用して機械的に
固定してもよい。
【0015】本発明の効果を実証するために、本発明者
らは、上記のようにパレット積みされたグレープフルー
ツの貯蔵保管テストを実施した。その結果を表1に示
す。なお本テストに採用した条件は次の通りである。
【0016】グレープフルーツ‥…1箱26個収納
(平成3年3月19日仕込〜平成4年6月22日テスト
終了) 使用したフィルム‥…PE30μ 注(二酸化炭素透過度1480、酸素透過度380)単
位cc/m2/H/atm 鮮度保持剤‥…エチレン吸収剤:製品名HF−C
(W) エチレン吸収剤兼炭酸ガス吸収剤:製品名HC−051
5 *1 HF−C(W)は臭素酸ソーダを活性炭に反応さ
せたもの。 *2 上記2つの鮮度保持剤は何れも本州製紙製。 *3 鮮度保持剤の使用量:1個当たりガス吸収剤20
g 冷蔵庫温度‥…4゜C 貯蔵湿度‥…85〜90% 測定値‥…N=5の平均値、グレープフルーツの外観
で傷みが(カビ、コハン症、ヘタカビ)複数で発生して
いる場合は一番酷い傷みを1個1個として判定した。 測定機器‥… エチレン濃度:ガスクロマトグラフ…株式会社島津製作
所、GC9A型 酸素濃度:酸素検知管 …株式会社ガステッ
ク、ガステック 炭酸ガス濃度:炭酸ガス検知管 …株式会社ガステッ
ク、ガステック
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】上表に記載した貯蔵テスト実施結果から明
かなように、本発明の方法によると、エチレン吸収剤を
2個(40g)以上同封したときは1ケ月以上、エチレ
ン吸収剤を4個(80g)以上同封したときは2ケ月以
上、エチレン吸収剤を6個(120g)以上同封したと
きは3ケ月以上にわたりグレープフルーツの品質を保持
することが可能である。
【0020】
【効果】本発明の方法は、青果物の包装容器への梱包と
パレットへの積み付けから容器に収容した青果物の保管
貯蔵並びに需要先まで、ユニットロード化してパレット
単位で出荷配送できるから、人件費、資材費、倉庫保管
料を低廉にでき、同時にまた青果物の品質保持が長期間
可能になって、出荷団体、輸入業者などの取引業者のロ
スが少なくて済み、輸送中保管中の腐敗率を安価に低下
できるという効果が得られ、流通の合理化、効率化が同
時に達成できる点で、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する段ボール製容器と、青果物
(例えばグレープフルーツ)と、鮮度保持剤の説明図で
ある。
【図2】輸送用パレットの上に所定の段数積み上げられ
段ボール製容器の説明図である。
【図3】プラスチックフイルムでパレットの上に積み付
けられた段ボール製容器の側壁外周を被覆した状態の説
明図である。
【図4】プラスチックフイルムで被覆した後の状態の説
明図である。
【符号の説明】
1 段ボール製容器 2 青果物 3 鮮度保持剤(エチレン吸収剤) 4 パレット 5 プラスチックフイルム 6 ユニットロード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−79052(JP,A) 特開 平2−31643(JP,A) 特開 平4−121144(JP,A) 実開 平3−129084(JP,U) 実開 昭50−87048(JP,U) 実開 昭50−10749(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01F 25/00 A23B 7/00 - 7/152

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に青果物を収納し、かつ少なくとも
    エチレン吸収剤を同封した段ボール製容器を複数個、輸
    送用パレットの上に積み付けた後、プラスチックフイル
    ムで前記パレットの上に積み付けられた段ボール製容器
    の集合体外周を被覆してユニット化すると同時にパレッ
    トと一体になるように固定した後、−2〜+8゜Cの範
    囲で低温保存することを特徴とする青果物のパレット単
    位の長期保存方法。
  2. 【請求項2】 前記プラスチックフイルムが、ポリエチ
    レンフイルム、二軸延伸ポリプロピレンフイルムまたは
    二軸延伸ポリスチレンフイルムの何れかである請求項1
    記載の青果物のパレット単位の長期保存方法。
  3. 【請求項3】 段ボール製容器内に吸水剤を同封する請
    求項1または2に記載の青果物のパレット単位の長期保
    存方法。
  4. 【請求項4】 段ボール製容器内に炭酸ガス吸収剤を同
    封する請求項1または2に記載の青果物のパレット単位
    の長期保存方法。
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JP7208447B2 (ja) * 2016-03-30 2023-01-19 大分県 低温障害性塊根類の低温保存方法
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