JP5818303B2 - 抗酸化剤の製造方法およびその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、化粧品および入浴剤等の外用化粧品および医薬品等の外用剤として利用できる、抗酸化剤の製造方法およびその用途に関し、より詳細には、アンチエージング剤、美白剤およびメラニン抑制剤への用途に関する。
コメ発酵液は、米を酵母、麹菌で発酵させたもので、多くのアミノ酸を含んでいる。前記アミノ酸は、天然の保湿因子の主成分として機能し、保湿剤として角質細胞に作用する(特許文献1)。また、前記コメ発酵液は、保湿効果に重要とされる脂質セラミドの合成促進作用も報告され、肌荒れ防止の医薬部外品として承認されている。このように、前記コメ発酵液は、保湿効果の点から、種々の化粧品および入浴剤などの外用化粧剤、医薬部外品等の外用剤として利用されている。さらに、前記コメ発酵液は、長年の食履から、極めて安全性に優れることが証明されている。しかしながら、前記コメ発酵液を使用する従来の外用化粧剤等は、保湿効果と安全性以外に、有効な効果がないとされている。
他方、美白剤およびアンチエージング剤として使用可能な抗酸化剤に関して、安全性に優れ、且つ、抗酸化活性に優れる、新たな有効成分が求められている。
特開2006−151837号公報
そこで、本発明は、例えば、美白剤およびアンチエージング剤として使用可能な、安全性および抗酸化活性に優れた新たな抗酸化剤の提供を目的とする。
本発明の抗酸化剤の製造方法は、活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液を、抗酸化剤の有効成分として使用する工程を含むことを特徴とする。
本発明の皮膚用化粧料は、前記本発明の製造方法により得られる抗酸化剤を含むことを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、公知の効果である保湿効果の他に、優れた抗酸化効果を示す前記清澄コメ発酵液を使用するため、優れた抗酸化剤を製造できる。このため、本発明によれば、例えば、美白剤、アンチエージング剤またはメラニン抑制剤として、安全で有用な抗酸化剤を提供できる。
<抗酸化剤の製造方法>
本発明の抗酸化剤の製造方法は、前述のように、活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液を、抗酸化剤の有効成分として使用する工程を含むことを特徴とする。本発明は、活性炭処理を施さない清澄コメ発酵液を有効成分として使用する点が特徴であり、その他の工程および条件は、特に制限されない。前記活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液は、前記活性炭処理を施した清澄コメ発酵液よりも、優れた抗酸化作用を示すことから、抗酸化剤の有効成分として有用である。
本発明において、前記清澄コメ発酵液は、酒粕を含むコメ発酵液から前記酒粕を除去した液体画分を意味し、活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液は、前記活性炭処理を施していなければよく、特に制限されない。本発明において、前記清澄コメ発酵液は、例えば、前記活性炭処理が施されていなければよく、その他の処理が施されたものでもよい。
本発明において、前記清澄コメ発酵液は、例えば、オリが除去された清澄コメ発酵液であることが好ましい。本発明の製造方法は、例えば、さらに、清澄コメ発酵液からオリを除去するオリ除去処理工程を含んでもよく、前記オリが除去された前記清澄コメ発酵液を、前記有効成分として使用することが好ましい。この場合、本発明の製造方法は、例えば、清澄コメ発酵液からオリを除去するオリ除去処理工程を含み、活性炭処理工程を含まない方法があげられる。
本発明において、前記オリ除去処理工程は、例えば、前記清澄コメ発酵液においてオリを沈殿させ、沈殿した前記オリを除去する工程である。前記オリの沈殿は、例えば、静置により行ってもよいし。後述するようなオリ下げ剤を使用して行ってもよい。
本発明において、前記オリ除去処理工程は、例えば、前記清澄コメ発酵液にオリ下げ剤を添加して、オリを沈殿させる工程である。前記オリ下げ剤は、例えば、オリの沈殿を促進する物質であり、沈殿化剤ともいえる。前記オリ下げ剤は、例えば、柿シブおよびアルギン酸塩が併用できる。
本発明の製造方法は、例えば、さらに、酒粕を含むコメ発酵液から前記酒粕を除去して清澄コメ発酵液を回収する酒粕除去処理工程を含んでもよい。本発明の製造方法は、例えば、前記酒粕を除去して得られた清澄コメ発酵液を、そのまま前記有効成分として使用してもよいし、さらに、前述のようなオリ除去処理工程を施した前記清澄コメ発酵液を、前記有効成分として使用してもよい。この場合、本発明の製造方法は、例えば、前記酒粕除去処理工程を含み、前記活性炭処理工程を含まない方法、または、前記酒粕除去処理工程および前記オリ除去処理工程を含み、前記活性炭処理工程を含まない方法があげられる。
本発明において、前記酒粕を含むコメ発酵液は、例えば、コメと米麹を酵母菌で発酵させたコメ発酵液であり、前記酵母菌で発酵させるコメは、例えば、蒸煮したコメである。
本発明の製造方法は、例えば、さらに、前記清澄コメ発酵液に加熱処理を施す加熱処理工程を含んでもよい。本発明の製造方法は、例えば、前記酒粕除去処理後の清澄コメ発酵液に前記加熱処理を施すことが好ましく、前記加熱処理後、前記清澄コメ発酵液に、さらに、前記オリ下げ除去処理を施すことが好ましい。この場合、本発明の製造方法は、例えば、前記加熱処理工程を含み、前記活性炭処理工程を含まない方法、または、前記加熱処理工程および前記オリ除去処理工程を含み、前記活性炭処理工程を含まない方法があげられる。
以下に、前記活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液の調製方法を例示する。以下の記載は、例示であって、本発明は、これらの態様には制限されない。
(1)コメ発酵液の製造
まず、コメと米麹を酵母菌で発酵させ、コメ発酵液を調製する。
前記コメは、前記コメ発酵液の原料であり、掛米ともいう。前記コメ発酵液のコメ原料は、特に制限されず、例えば、酒造に適した酒造好適米、一般米が使用でき、具体例としては、山田錦、五百万石、雄町、日本晴、祝、コシヒカリ等があげられる。前記コメは、例えば、米麹の原料としても使用できる。
前記コメ原料の精米は、特に制限されない。「精米」とは、例えば、玄米から、糠(ぬか)および胚芽等の表層部を除去することを意味し、例えば、摩擦式精米機、研削式精米機等の市販の装置を使用して行うことができる。精米歩合は、平成元年(1989年)11月22日 国税庁告示第8号「清酒の製法品質表示基準を定める件」により、「精米歩合とは、白米のその玄米に対する重量の割合」と規定されている。前記コメ原料の精米歩合は、特に制限されず、例えば、30〜95%であり、好ましくは70%以下であり、より好ましくは50%以下である。
前記発酵処理を施す前記コメは、蒸煮したコメ(以下、「蒸米」という)が好ましい。前記コメ原料の蒸煮方法は、特に制限されず、例えば、コメ原料を洗米し、水に浸漬した後、水蒸気で蒸煮することによって行える。前記蒸煮処理は、特に制限されず、例えば、市販の連続蒸煮装置が使用できる。このような蒸米は、例えば、前記コメ発酵液の原料である掛米、および、米麹の原料として使用できる。
米麹は、一般に、前記コメ原料に、麹菌(アスペルギルスオリザ等)を生育させたものである。前記米麹は、例えば、市販品を使用してもよいし、調製してもよい。前記米麹は、例えば、前述のような蒸米に、麹菌の胞子(「もやし」ともいう)を接種し、培養することによって調製できる。前記培養条件は、特に制限されず、培養温度は、例えば、30〜45℃であり、培養時間は、例えば、35〜50時間である。前記麹菌の胞子(もやし)は、特に制限されず、例えば、清酒用、しょうゆ用、みそ用、焼酎用等が使用でき、好ましくは、清酒用である。
前記酵母は、特に制限されず、例えば、醸造用酵母が好ましい。前記醸造用酵母は、例えば、清酒酵母、焼酎酵母、ビール酵母およびワイン酵母等、ならびに、これらの変異株があげられ、好ましくは、清酒酵母およびその変異株、より好ましくは、醸造協会が頒布する酵母およびその変異株である。これらの酵母は、例えば、日本醸造協会等から市販されている。
発酵処理は、特に制限されず、公知の方法により行うことができる。発酵は、一般に、酵母等の微生物が、嫌気条件下でエネルギーを得るために、有機化合物を酸化して、アルコール、有機酸、二酸化炭素等を生成する過程を意味する。
発酵処理は、例えば、前記蒸米、米麹、酵母および水を混合して行われる。この発酵処理によって、コメ発酵液が得られる。前記蒸米と米麹は、例えば、3回に分けて添加することが好ましく、いわゆる、段仕込みまたは三段仕込みである。一般に、1回目の仕込みは、初添(「添」ともいう)、2回目の仕込みは、仲添(「仲」ともいう)、3回目の仕込みは、留添(「留」ともいう)という。前記2回目の仕込みは、通常、前記1回目の仕込みの後、「踊り」と呼ばれる中一日を空けて行われる。この発酵処理の期間は、特に制限されず、例えば、20〜30日が好ましい。発酵温度の経過は、特に制限されず、例えば、10〜35℃であり、好ましくは25℃以下、より好ましくは15℃以下である。発酵処理において、また、蒸煮後の掛米として使用するコメ原料は、例えば、粒仕込みでも、液化仕込みでもよい。
(2)清澄コメ発酵液の回収
つぎに、前記コメ発酵液から酒粕を除去して、清澄コメ発酵液を回収する。前記清澄コメ発酵液の回収方法は、特に制限されず、例えば、圧搾、ろ過等があげられ、中でも圧搾が好ましく、一般的に上槽と呼ばれる。前記上槽は、例えば、圧搾機により、前記コメ発酵液である醪(もろみ)から、酒粕を除去して、清澄コメ発酵液を搾る工程である。前記圧搾機は、特に制限されず、例えば、市販のろ過圧搾機等が使用できる。
(3)加熱処理
前記清澄コメ発酵液は、例えば、さらに、加熱処理を行うことによって、殺菌処理を施してもよい。前記加熱による殺菌は、一般的に、火入れ(ひいれ)と呼ばれる。前記加熱処理の条件は、特に制限されず、加熱温度は、例えば、50〜90℃であり、好ましくは60〜80℃であり、より好ましくは60〜70℃であり、殺菌時間は、例えば、5〜60分であり、好ましくは5〜30分であり、より好ましくは5〜15分である。
(4)オリ除去処理
つぎに、前記清澄コメ発酵液に、オリ除去処理を施す。前記清澄コメ発酵液は、例えば、加熱処理を施した加熱清澄コメ発酵液でもよいし、加熱処理を施していない非加熱清澄コメ発酵液でもよい。オリ除去処理は、例えば、前記清澄コメ発酵液においてオリを沈殿させるオリ下げ工程と、沈殿したオリを除去する除去工程を含むことが好ましい。
前記オリ下げは、前記清澄コメ発酵液におけるオリを沈殿させることを意味し、具体的には、例えば、上槽、火入れを行った後の前記清澄コメ発酵液から濁りを取り除くために、オリを沈殿させることを意味する。前記清澄コメ発酵液は、一般的に、例えば、酵母、デンプンの粒子、タンパク質、多糖類等が浮遊しており、濁った黄金色をしている。この濁りの成分を、一般にオリという。オリ下げによる効果は、濁りの除去に限られず、例えば、余分なタンパク質蛋白質を除去することで、製品化した後の温度変化および経時変化によって引き起こされるタンパク質変性が原因となる濁りの予防が可能であり、また、後工程としてろ過工程を行う場合、ろ過における負担軽減も可能となる。
前記オリ下げ方法は、特に制限されず、例えば、前記清澄コメ発酵液を静置することで行える。前記オリ下げの条件は、特に制限されず、静置時間は、例えば、1日、静置温度は、例えば、室温で行うことができる。
静置の際、前記清澄コメ発酵液には、例えば、オリ下げ剤を添加することが好ましい。前記オリ下げ剤は、特に制限されず、公知の物質が使用でき、例えば、柿シブとアルギン酸塩とを組合せで使用することが好ましい。前記オリ下げ剤は、例えば、市販品が使用できる。前記清澄コメ発酵液に対する前記オリ下げ剤の添加条件は、特に制限されず、公知の条件が採用できる。前記柿シブとアルギン酸塩を使用する場合、例えば、以下のような条件が例示できる。前記アルギン酸塩は、例えば、1%アルギン酸ナトリウム水溶液を使用することが好ましく、これを最終濃度0.1〜30%(V/V)となるように添加することが好ましく、より好ましくは最終濃度0.5〜10%(V/V)であり、より好ましくは最終濃度0.7〜1%(V/V)である。前記柿シブは、例えば、最終濃度0.01〜10%(V/V)となるように添加することが好ましく、より好ましくは0.01〜5%(V/V)、より好ましくは0.01〜1%(V/V)添加できる。
沈殿したオリの除去方法は、特に制限されず、例えば、前記清澄コメ発酵液を入れたタンクの下部から、タンクの底部に沈殿したオリを除去してもよいし、オリを含まない上層の前記清澄コメ発酵液を回収することによって行ってもよい。
(5)ろ過処理
オリを除去した前記清澄コメ発酵液は、例えば、さらに、ろ過処理を行ってもよい。本発明において、前記ろ過処理を行う場合、前記ろ過処理は、活性炭を使用する活性炭ろ過を除く。前記ろ過処理によって、例えば、前記清澄コメ発酵液に残存するオリや夾雑物を、さらに除去できる。また、前記ろ過処理によって、例えば、前記清澄コメ液体の色を、黄金色から無色透明に近づけることができる。
前記ろ過処理は、活性炭を使用する以外であれば制限されず、例えば、珪藻土を使用する珪藻土ろ過があげられる。前記珪藻土ろ過は、例えば、前記清澄コメ発酵液と前記珪藻土を接触させた後、前記珪藻土を除去することで行える。前記珪藻土は、珪藻類の化石であり、一般的に、非常に小さな孔を多数持つ形状である。このため、例えば、色の元となる物質、香り物質が、前記珪藻土が吸着することで、これらの物質を前記清澄コメ発酵液から除去できる。前記珪藻土は、例えば、精製された珪藻土の層であることが好ましい。前記珪藻土は、例えば、セライト(Celite(登録商標))があげられる。前記珪藻土の平均粒状は、例えば、2〜40μmが好ましい。前記セライトは、例えば、商品名セライト545、セライト535、セライト503、セライトHSC、セライトSSC、セライト505(全て、東京今野商店製)等が使用できる。
前記珪藻土ろ過の条件は、特に制限されず、例えば、前記清澄コメ発酵液1kLあたり、前記珪藻土0.5〜50kgを添加することが好ましい。
このようにして、活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液が得られる。本発明においては、前記抗酸化剤の有効成分となる「活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液」として、いずれの工程における清澄コメ発酵液を使用してもよい。前記清澄コメ発酵液は、例えば、そのまま抗酸化剤として使用してもよいし、水等の溶媒と混合して使用することもできる。
前記清澄コメ発酵液は、優れた抗酸化効果を示し、具体的には、例えば、スーパーオキサイドおよびヒドロキシラジカル等の活性酸素種を消去できる。このように、前記清澄コメ発酵液は、抗酸化剤として使用でき、例えば、老化、発ガン、生活習慣病等の予防、改善、治療に利用できる。また、前記清澄コメ発酵液は、前記抗酸化効果による美白効果およびアンチエージング効果を示すことから、本発明の製造方法は、美白剤の製造方法またはアンチエージング剤の製造方法ということもできる。また、前記清澄コメ発酵液は、例えば、メラニン抑制効果を示すことから、本発明の製造方法は、メラニン抑制剤の製造方法ということもできる。
<抗酸化剤>
本発明の抗酸化剤は、前記本発明の製造方法により得られることを特徴とする。本発明の抗酸化剤は、前記清澄コメ発酵液を有効成分として含んでいればよく、その他の構成は、何ら制限されない。
本発明の抗酸化剤は、前述のように、優れた抗酸化効果を示し、具体的には、例えば、スーパーオキサイドおよびヒドロキシラジカル等の活性酸素種を消去できる。このように、前記清澄コメ発酵液は、抗酸化剤として使用でき、例えば、老化、発ガン、生活習慣病等の予防、改善、治療に利用できる。本発明の抗酸化剤は、特に、皮膚細胞での抗酸化効果、例えば、皮膚細胞での活性酸素種の消去作用に優れる。
本発明の抗酸化剤は、例えば、美白剤、アンチエージング剤、メラニン抑制剤として有用である。前記メラニン抑制剤の効果は、例えば、メラニンの生成抑制作用および生成メラニンの消去作用のいずれでもよい。本発明の抗酸化剤は、例えば、くすみ、シミ、ソバカス、雀卵班、老人性色素斑、肝斑、母斑、脂漏性角化症、炎症後の色素沈着、光線性花弁状色素斑等の色素沈着に対する、予防、改善、治療に有用である。
本発明の抗酸化剤の投与方法は、特に制限されず、例えば、経口投与、非経口投与があげられる。非経口投与は、例えば、経皮投与、皮下投与、静脈注射、筋肉注射、直腸投与、腹腔内投与、局所投与等があげられる。中でも、経皮投与が好ましい。本発明の抗酸化剤の投与対象は、特に制限されず、例えば、ヒト、または、マウス、ラット等の非ヒト動物等があげられる。本発明の抗酸化剤は、例えば、生体に投与してもよいし、生体から単離した組織、細胞、または培養組織もしくは培養細胞等に投与してもよい。
本発明の抗酸化剤は、例えば、医薬品、医薬部外品および化粧料等として使用できる。中でも、例えば、外用の医薬品および医薬部外品、すなわち、外用剤、ならびに化粧料であることが好ましく、より好ましくは、皮膚用の外用剤、ならびに皮膚用の化粧料である。本発明の抗酸化剤は、例えば、皮膚の美白用、アンチエージング用またはメラニン抑制用の外用剤および化粧料であることが好ましい。
本発明の抗酸化剤の形態は、特に制限されず、例えば、投与方法等によって適宜決定できる。前記形態は、液体、エマルジョン、クリーム、ゲル、粉末、固体等があげられる。前記液体状の場合、例えば、前記清澄コメ発酵液は、例えば、溶媒に溶解されてもよいし、分散されてもよい。前記溶媒は、例えば、水、生理食塩水、緩衝液、有機溶媒これらの混合溶媒等があげられる。前記エマルジョンは、例えば、W/O型、O/W型、O/W/O型、W/O/W型等の複合体があげられる。前記粉末または固体は、例えば、使用時において、溶媒に、溶解または分散させて、使用することもできる。
具体例として、前記医薬品および医薬部外品の剤型は、経口投与の場合、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤等があげられ、非経口投与の場合、例えば、外用剤、注射剤、点滴剤、軟膏剤等があげられる。前記化粧料の剤型は、例えば、液体、エマルジョン、クリーム、ゲル、ゼリー、軟膏、シート、ムース、粉末、エアゾール、パック等があげられる。具体的には、例えば、化粧水、アストリンゼント、乳液、クリーム、パック、美容液、軟膏、オイル等の基礎化粧料、石鹸、クレンジングクリーム、クレンジングローション、クレンジングゲル、等の洗浄化粧料、ファンデーション、頬紅、口紅、白粉、アイシャドー、アイライナー等のメーキャップ化粧料、入浴剤等の浴用化粧料、頭髪化粧料等があげられる。前記頭皮化粧料は、例えば、例えば、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シャンプー、ポマード、リンス等があげられる。
本発明の抗酸化剤の投与量は、特に制限されず、投与方法、投与対象の種類、年齢、体重および症状等により、適宜決定できる。本発明の抗酸化剤において、前記清澄コメ発酵液体の含有量は、特に制限されない。
本発明の抗酸化剤を経皮投与する場合、例えば、一回あたりのヒト成人の皮膚面積に対する塗布量は、前記抗酸化剤に含まれる前記清澄コメ発酵液量(未希釈)が、例えば、0.001〜30mL/cmの範囲であり、好ましくは0.01〜10mL/cmの範囲であり、さらに好ましくは0.1〜6mL/cmの範囲である。経皮投与の回数は、特に制限されず、例えば、一日あたり1〜12回であり、好ましくは2〜6回程度である。また、本発明の抗酸化剤を経皮投与する場合、例えば、前記塗布量となるように、含有量を設定すればよい。具体例として、前記清澄コメ発酵液に含まれる固形分の含有量は、例えば、0.01〜100質量%の範囲であり、好ましくは、1〜50質量%の範囲である。前記固形分は、例えば、前記清澄コメ発酵液を凍結乾燥させた際に得られる凍結乾燥物をいう。
本発明の抗酸化剤は、前記清澄コメ発酵液の他に、例えば、その剤型に応じて、添加剤を含んでもよい。前記添加剤は、薬学上許容される添加剤であることが好ましく、前記清澄コメ発酵液の作用に、実質的に影響を与えないものが使用できる。前記添加剤は、例えば、医薬品、医薬部外品および化粧料の製造において、公知のものが使用できる。
前記添加剤は、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、付湿剤、懸濁化剤、乳化剤、矯味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等があげられる。前記賦形剤は、例えば、乳糖、ショ糖、ブドウ糖等の各種の糖類;バレイショデンプン、コムギデンプン、トウモロコシデンプン等の各種デンプン類;結晶セルロース等の各種セルロース類:無水リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム等の各種無機塩類:油脂類等の油剤:ロウ等があげられる。前記結合剤は、例えば、結晶セルロース、プルラン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等があげられる。前記崩壊剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、デンプン、アルギン酸ナトリウム等があげられる。前記潤沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油等があげられる。前記付湿剤は、例えば、ココナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、大豆リン脂質、グリセリン、ソルビトール等があげられる。前記懸濁化剤は、例えば、アラビアゴム、カンテン、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース等があげられる。前記乳化剤は、例えば、ポリソルベート80、アラビアゴム等があげられる。前記矯味剤は、例えば、単シロップ、ハチミツ、白糖、酒石酸等があげられる。前記芳香剤は、例えば、サリチル酸メチル、ウイキョウ油、オレンジ油、メントール等があげられる。前記保存剤は、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウムがあげられる。前記緩衝剤は、例えば、クエン酸緩衝液、炭酸水素ナトリウム緩衝液等があげられる。この他にも、例えば、界面活性剤、増粘剤、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料等が前記添加剤としてあげられる。
本発明の抗酸化剤は、例えば、さらに、公知の抗酸化剤を含んでもよい。前記抗酸化剤としては、例えば、美白剤があげられ、前記美白剤は、例えば、アスコルビン酸またはその誘導体、アルブチン、リノール酸、ビタミンEまたはその誘導体、グリチルリチン酸またはその誘導体、トラネキサム酸、胎盤抽出物、カミツレ抽出物、カンゾウ抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、海藻抽出物、クジン抽出物、ケイケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、コメヌカ抽出物、小麦胚芽抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シラユリ抽出物、シャクヤク抽出物、センプクカ抽出物、大豆抽出物、茶抽出物、糖蜜抽出物、ビャクレン抽出物、ブドウ抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物等があげられる。
本発明の抗酸化剤は、さらに、活性酸素除去剤、保湿剤、細胞賦活剤/代謝活性化剤、脂肪代謝促進剤、紫外線防御剤/紫外線吸収促進剤、収斂剤、抗アレルギー剤、抗炎症剤/インターロイキン産生抑制剤/消炎剤、抗脂漏剤、殺菌剤/抗菌剤/抗ウイルス剤、血流促進剤/血管刺激剤、抗アンドロゲン剤、構造タンパク質分解酵素の活性阻害剤、構造タンパク質合成促進剤、ムコ多糖類の分解酵素阻害剤、ムコ多糖類合成促進剤、細胞間脂質生成促進剤/細胞間脂質状態改善剤、角質溶解剤/角層剥離促進剤、プラスミノーゲンアクチベーター拮抗阻害剤、メイラード反応阻害剤、テストステロン5 α レダクターゼ活性阻害剤/毛乳頭活性化剤/発毛促進剤、毛母細胞増殖抑制剤/発毛抑制剤、毛髪膨潤剤/毛髪保護剤、有臭物質消去剤等があげられる。前記構造タンパク質分解酵素は、例えば、エラスターゼ、コラゲナーゼ、ケラチンプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、インテグリン分解酵素、インボルクリン分解酵素、フィラグリン分解酵素、ラミニン分解酵素、フィブロネクチン分解酵素、プロテオグリカン分解酵素等がある。前記ムコ多糖類は、例えば、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等がある。また、この他にも、例えば、植物系原料、動物系原料、微生物系原料、その他天然物原料等を由来とするエキスや代謝物等の成分等を含んでもよい。これらの他の成分は、特に制限されず、例えば、一般的に、0.0001〜50重量%の範囲である。
<皮膚外用剤>
本発明の皮膚外用剤は、前述のように、前記本発明の抗酸化剤を含むことを特徴とする。本発明の皮膚外用剤は、前記本発明の抗酸化剤を含むことが特徴であって、その他の構成等は何ら制限されない。本発明の皮膚用化粧料は、特に示さない限り、前記本発明の抗酸化剤の説明を引用できる。本発明の皮膚用化粧料は、例えば、美白用、アンチエージング用、メラニン抑制用であることが好ましい。
<皮膚用化粧料>
本発明の皮膚用化粧料は、前述のように、前記本発明の抗酸化剤を含むことを特徴とする。本発明の皮膚用化粧料は、前記本発明の抗酸化剤を含むことが特徴であって、その他の構成等は何ら制限されない。本発明の皮膚用化粧料は、特に示さない限り、前記本発明の抗酸化剤の説明を引用できる。本発明の皮膚用化粧料は、例えば、美白用、アンチエージング用、メラニン抑制用であることが好ましい。
以下、本発明について、実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1]
以下に示す方法により、清澄コメ発酵液を含む抗酸化剤サンプルを調製した。
(1)実施例1の抗酸化剤サンプル
掛米および麹米は、精米歩合70%の原料米(滋賀県産日本晴)、酵母は、清酒酵母協会7号酵母(日本醸造協会提供)を使用した。そして、下記表1に示す3段仕込みの仕込み配合とし、品温15℃(一定)、総米20kg、汲水150%の条件、18日間発酵させた。
Figure 0005818303
前記発酵により得られたもろみ(コメ発酵液)を、定法に従って、自動もろみ搾り機で上槽し、上清を清澄コメ発酵液として得た。前記清澄コメ発酵液を、65℃で5分間加熱処理(火入れ処理)した。加熱処理した前記清澄コメ発酵液に水を添加して、アルコール度を14.7%に調整した。これを実施例1−1の抗酸化剤サンプル(オリ下げ処理(−):活性炭処理(−))とした。
前記加熱処理した前記清澄コメ発酵液に、室温で、柿シブ(岩本亀太郎商店製、ボーメ度12)を最終濃度0.04%(V/V)となるように均一に添加した後、さらに、1%アルギン酸ナトリウム水溶液(君津化学株式会社製、商品番号「I−1F」(1重量%水溶液の粘度:100cp))を、最終濃度0.005%(V/V)となるように撹拌しながら添加し、オリのフロック(例えば、変性タンパク質等の濁りの塊)の形成を確認した後、撹拌を停止し、一晩放置した。そして、前記清澄コメ発酵液を、珪藻土(米国セライト社製、商品名スタンダードスーパーセル)を張った濾過機に供し、加圧により上澄みを吸引濾過した。回収した前記上澄み100mLに水36mLを添加して、アルコール度を14.7%に調整した。これを実施例1−2の抗酸化剤サンプル(オリ下げ処理(+):活性炭処理(−))とした。
(2)比較例1の抗酸化剤サンプル
前記実施例1と同様にして、加熱処理した前記清澄コメ発酵液に、室温で、柿シブ(岩本亀太郎商店製、ボーメ度12)を最終濃度0.04%(V/V)となるように均一に添加した後、さらに、1%アルギン酸ナトリウム水溶液(君津化学株式会社製、商品番号「I−1F」(1重量%水溶液の粘度:100cp))を、最終濃度0.005%(V/V)となるように添加した。そして、前記清澄コメ発酵液に、さらに、最終濃度5000ppmとなるように活性炭(武田薬品工業株式会社製、商品名特撰白鷺)を撹拌しながら添加し、オリのフロック形成を確認した後、撹拌を停止し、一晩放置した。そして、前記清澄コメ発酵液から、前記実施例1と同様にして、上澄みを回収した。回収した前記上澄み100mLに水36mLを添加し、国税庁所定分析法に基づいてアルコール度を14.7%に調整した。これを比較例1の抗酸化剤サンプル(オリ下げ処理(+):活性炭処理(+))とした。
[実施例2]
前記実施例1および前記比較例1で調製した抗酸化剤サンプルについて、抗酸化活性を確認した。
前記実施例1の2種類の抗酸化剤サンプルおよび前記比較例1の1種類の抗酸化剤サンプルをそれぞれ凍結乾燥させ、凍結乾燥物(固形分)の重量を測定した。前記凍結乾燥物に水を添加して、前記凍結乾燥物の濃度が50%(W/V)となる水溶液サンプルを、それぞれ調整した。
安定なラジカルである、1−Diphenyl−2−picrylhydrazyl(DPPH)を用いて、前記水溶液サンプルの抗酸化能を評価した。まず、DPPHを、0.5mmol/Lとなるようにエタノールに溶解して、DPPH溶液を調製した。そして、前記DPPH溶液20μLに、エタノール40μLと緩衝液(0.1mol/L 酢酸ナトリウム pH5.5)30μLと前記サンプル水溶液の希釈系列10μLを添加し、37℃で30分間保温後、波長517nmの吸光度(A)を測定した。コントールは、前記サンプル水溶液に代えて、水10μLを添加した以外は、同様にして、吸光度(B)を測定した。吸光度(A)および(B)を、下記式に代入して、前記各サンプル水溶液によるラジカル消去率を求めた。
ラジカル消去率(%)=100×(B−A)/B
そして、ラジカル消去率が50%となる前記サンプル水溶液の前記凍結乾燥物の濃度を、IC50(mg/ml)として算出した。IC50は、値が低いほど、抗酸化活性が高いことを意味する。これらの結果を下記表2に示す。下記表2に示すように、活性炭処理を施していない前記実施例1の2種類のサンプルは、活性炭処理を施した前記比較例1のサンプルと比較して、高い抗酸化活性を有することが明らかとなった。
Figure 0005818303
[実施例3]
コメ発酵液は、活性炭処理を行わない場合、品質劣化が著しいことが当業者の技術常識である。そこで、前記実施例1および前記比較例1で調製した抗酸化剤サンプルを40℃で保存し、抗酸化活性の経時的な変化を確認した。保存開始時(0日)の抗酸化活性を100%として、保存した前記抗酸化剤サンプルの残存活性(%)を求めた。これらの結果を、下記表3に示す。下記表3に示すように、前記実施例1−2の抗酸化剤サンプルは、前記比較例1の抗酸化剤サンプルと、同等の残存活性を示した。この結果から、活性炭処理を行わない清澄コメ発酵液を有効成分とする実施例1−2の抗酸化剤サンプルは、品質が安定していることがわかる。
Figure 0005818303
[実施例4]
以下に示す方法により、清澄コメ発酵液を含む抗酸化剤サンプルを調製した。
(1)実施例4の抗酸化剤サンプル
前記実施例1と同様にして、もろみ(コメ発酵液)から上槽により上清(清澄コメ発酵液a)を回収した。そして、前記実施例1と同様にして、前記清澄コメ発酵液aに、オリ下げ処理を行い、オリ下げ処理後の清澄コメ発酵液bから、前記実施例1と同様にして、上澄み(清澄コメ発酵液c)を回収した。前記清澄コメ発酵液cを実施例4−1の抗酸化剤サンプル(加熱処理(−):オリ下げ処理(+):活性炭処理(−))とした。前記抗酸化剤サンプルを凍結乾燥して、100mLあたりの固形分5.7gであることを確認した。ここで、前記固形分とは、前記抗酸化剤サンプルを凍結乾燥した際の乾燥物を意味する(以下、同様)。
前記もろみから回収した前記清澄コメ発酵液aに、さらに、以下の処理を行った。まず、前記清澄コメ発酵液aに、前記実施例1と同様にして、加熱処理を行った。この加熱処理後の清澄コメ発酵液d 100mLに水12mLを添加して、アルコール度17.8%に調整した。これを実施例4−2の抗酸化剤サンプル(加熱処理(+):オリ下げ処理(−):活性炭処理(−))とした。前記抗酸化剤サンプルを凍結乾燥して、100mLあたりの固形分4.65gであることを確認した。
前記加熱処理した前記清澄コメ発酵液dに、さらに、以下の処理を施した。前記清澄コメ発酵液dに、室温で、撹拌しながら柿シブ(岩本亀太郎商店製、ボーメ度12)を最終濃度0.04%(V/V)となるように添加して、15分間撹拌し、さらに、撹拌しながら1%アルギン酸ナトリウム水溶液(君津化学株式会社製、商品番号「I−1F」(1重量%水溶液の粘度:100cp))を、最終濃度0.005%(V/V)となるように添加し、10分間撹拌した。オリのフロック形成を確認した後、撹拌を停止し、一晩放置した。このオリ下げ処理後の清澄コメ発酵液eから、前記実施例1と同様にして、上澄み(清澄コメ発酵液f)を回収した。前記清澄コメ発酵液f 100mLに水12mLを添加して、アルコール度を17.8%に調整した。これを実施例4−3の抗酸化剤サンプル(加熱処理(+):オリ下げ処理(+):活性炭処理(−))とした。前記抗酸化剤サンプルを凍結乾燥して、100mLあたりの固形分4.71gであることを確認した。
(2)比較例4の抗酸化剤サンプル
加熱処理した前記清澄コメ発酵液dに対して、さらに、以下の処理を施した。前記清澄コメ発酵液dに、0.1%(W/V)となるように、塩化亜鉛炭(商品名:白鷺(登録商標)50W (G)R 活性炭(50%水分ウエット炭)、キリン協和フーズ社製)と、0.1%(W/V)となるように、水蒸気炭(商品名:金鶴活性炭(50%水分ウエット炭)、キリン協和フーズ社製)とを添加し、室温で15分間撹拌した。その後、さらに、撹拌しながら柿シブ(岩本亀太郎商店製、ボーメ度12)を最終濃度0.04%(V/V)となるように添加して、15分間撹拌し、さらに、撹拌しながら1%アルギン酸ナトリウム水溶液(君津化学株式会社製、商品番号「I−1F」(1重量%水溶液の粘度:100cp))を、最終濃度0.005%(V/V)となるように添加し、10分間撹拌した。オリのフロック形成を確認した後、撹拌を停止し、一晩放置した。このオリ下げ処理後の清澄コメ発酵液gから、前記実施例1と同様にして、上澄み(清澄コメ発酵液h)を回収した。前記清澄コメ発酵液h 100mLに水12mLを添加して、アルコール度を17.8%に調整した。これを比較例4の抗酸化剤サンプル(加熱処理(+):オリ下げ処理(+):活性炭処理(+))とした。前記抗酸化剤サンプルを凍結乾燥して、100mLあたりの固形分5.65gであることを確認した。
[実施例5]
実施例4で調製した実施例4−1の抗酸化剤サンプルおよび比較例4の抗酸化剤サンプルについて、2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカル消去活性を評価した。
前記抗酸化剤サンプルをそのまま使用した以外は、前記実施例2と同様にして、DPPH消去活性を測定した。DPPHのラジカル消去活性は、50%のラジカルを消去するのに必要な前記抗酸化剤サンプルにおける固形分濃度(ppm)として求めた。
下記表4に、前記抗酸化剤サンプルのラジカル消去活性の測定結果および標準偏差を示す。表4に示すように、前記実施例4−1の抗酸化剤サンプルは、前記比較例4の抗酸化剤サンプルと比較して、DPPHのラジカル消去活性が高かった。また、t検定により、前記実施例4−1の抗酸化剤サンプルおよび前記比較例4の抗酸化剤サンプルの測定結果を比較した結果、前記実施例4−1の抗酸化剤サンプルのラジカル消去活性は、有意に高かった(p=0.044)。この結果から、活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液を有効成分とする抗酸化剤は、活性炭処理を施した清澄コメ発酵液を有効成分とする抗酸化剤より、ラジカル消去活性が向上することが分かった。
Figure 0005818303
[実施例6]
前記実施例4で調製した抗酸化剤サンプルを用いて、in vitroでのメラニン生成の抑制効果を確認した。
培養細胞として、マウスメラノーマB16のin vitro培養系である、マウスメラノーマ細胞4A5(独立行政法人理化学研究所)を使用した。前記細胞を、24穴プレートに、1ウェルあたり5×10個/600μLとなるように播種し、37℃で1日間、前培養した。培地は、10% FBSを含むDMEM培地を使用した。前記培養後、前記抗酸化剤サンプルを終濃度10,000ppmとなるように、新たな前記培地に添加し、さらに、37℃で5日間、本培養した。そして、本培養後に、生成されたメラニンによる着色を目視で確認した。目視確認は、培養ウェルおよび培地上清のそれぞれについて行った。また、培地上清の着色度を測定してメラニン抑制活性を確認した。コントロールは、前記抗酸化剤サンプルに代えて、水を添加した以外は、同様にして、前記目視確認および前記メラニン抑制活性の確認を行った。また、対照例として、前記抗酸化剤サンプルに代えて、フェルラ酸(シグマアルドリッチ社製)を終濃度200ppmとなるように培地に添加した以外は、同様にして、前記目視確認および前記メラニン抑制活性の確認を行った。
目視による評価は、以下の評価基準に従って行った。この結果を、下記表5に示す。
(評価基準)
−:茶色
+:緑色
++:黄色
+++:培地と同じ赤色
着色度による前記メラニン抑制活性の確認は、以下の方法により行った。まず、前記培養後の培地上清について、波長475nmの吸光度(C)を測定した。ブランクとして、未使用の10% FBSを含むDMEM培地について、波長475nmの吸光度(D)を測定した。そして、前記培養後の培養上清の吸光度(C)および前記未使用の培地の吸光度(D)を、下記式に代入して、メラニン抑制活性(%)を算出した。この結果を、下記表5にあわせて示す。
メラニン抑制活性(%)=[1−((Ctest−D)/(Ccont−D))]×100
test:抗酸化剤サンプルを使用した際の吸光度
cont:抗酸化剤サンプルに代えて水を使用した際の吸光度
D:未使用の培地の吸光度
Figure 0005818303
表5に示すように、前記実施例4−1〜4−3の抗酸化剤サンプルは、比較例4の抗酸化剤サンプルと比較して、効果的にメラニン生成を抑制できた。この結果から、活性炭処理を施していない清澄コメ発酵液は、活性炭処理を施した清澄コメ発酵液よりも、優れたメラニン生成の抑制効果を示すことが分かった。
[実施例7]
前記実施例4で調製した抗酸化剤サンプルを用いて、チロシナーゼ阻害活性を評価した。
まず、前記抗酸化剤サンプルに水を添加して、その固形分が2%(W/V)となるようにした。これを前記抗酸化剤サンプルの希釈液として使用した。他方、基質L−ドーパ(商品名L−ドーパ、ナカライテスク社製)を、500ppmとなるように、水に溶解して、基質溶液を調製した。チロシナーゼ(商品名Tyrosinase mushuroom、シグマアルドリッチ社製)を、所定濃度となるように、水に溶解して、酵素溶液を調製した。前記所定濃度は、0.5、0.25、0.125U/μLとした。そして、前記基質溶液10μLに、0.1mol/L 酢酸アンモニウム(pH6.5)70μL、前記抗酸化剤の希釈液10μLおよび前記酵素溶液10μLを、この順序で添加し、反応液を調製し、37℃で10分間インキュベートした。前記反応液における前記チロシナーゼの濃度は、5.0、2.5、1.25U/mLであった。
インキュベート後の前記反応液に、内部標準物質として10ppm N−carbamyl−L−Arg(シグマアルドリッチ社製)を含む1% TFA(トリフルオロ酢酸)100μLを、終濃度0.5%となるように添加し、反応を停止した。そして、前記反応液を、下記条件で液体クロマトグラフ質量分析(LC−MS)に供し、L−ドーパの分子イオンピーク(m/z198)のピーク面積と前記内部標準物質の分子イオンピーク(m/z218)のピーク面積とを測定した。コントロールは、前記希釈液に代えて、水を添加した以外は、同様にして、L−ドーパの分子イオンピークのピーク面積を測定した。ブランクは、前記酵素溶液に代えて、水を添加した以外は、同様にして、L−ドーパの分子イオンピークのピーク面積を測定した。
(分析条件)
装置:Waters Alliance 2695−2996−ZQ4000
(LC−フォトダイオードアレイ検出器−MS検出器)
カラム:Unison UK−C18(Imtakt社製)
カラムサイズ:Φ75×4.6mm
カラム温度:30℃
サンプル注入量:10μL
移動相:A液:水
B液:アセトニトリル(0〜30%/0〜6分、100%/6〜8分)
流速:1.0mL/min
イオン化法:MS エレクトロスプレーイオン(ESI)法
positive SIRモード +20V
そして、ブランクのピーク面積を100%として、それぞれのピーク面積の相対値をチロシナーゼ阻害活性(%)として求めた。具体的には、前記L−ドーパの分子イオンピーク(m/z198)のピーク面積と、前記内部標準物質の分子イオンピーク(m/z218)のピーク面積とを、下記式に代入して、チロシナーゼ阻害活性(%)を算出した。
チロシナーゼ阻害活性(%)=[(E−F)/(G−F)]×100
E:抗酸化剤の希釈液を使用した際のピーク面積/内部標準物質のピーク面積
F:コントロールのピーク面積/内部標準物質のピーク面積
G:ブランクのピーク面積/内部標準物質のピーク面積
下記表6に、チロシナーゼ阻害活性の測定結果を示す。表6に、前記反応液におけるチロシナーゼ濃度をあわせて示す。表6に示すように、チロシナーゼ阻害活性について、前記実施例4−1の抗酸化剤サンプルおよび比較例4の抗酸化剤サンプルとの間で差異が無かった。この結果から、前記実施例4−1の抗酸化剤サンプルは、活性炭処理を施した比較例の抗酸化剤とは異なるメカニズムにより、抗酸化活性およびメラニン抑制活性を奏していることが推測された。
Figure 0005818303
[実施例8]
前記実施例4で調製した抗酸化剤サンプルを用いて、in vitroでの一酸化窒素(NO)産生抑制活性を確認した。
培養細胞として、マウスマクロファージRAW細胞264.7(DSファーマバイオメディカル社製)を使用した。前記細胞を、24穴プレートに、1ウェルあたり5×10個/500μLとなるように播種し、37℃で2日間、前培養した。培地は、10% FBSを含むDMEM培地(大日本製薬社製)を使用した。前記前培養後、各ウェルの培地を除去し、血清を含まないDMEM培地(大日本製薬社製)に0.2mol/L グルタミン溶液を1%添加した試験用培地を500μL添加した。そして、この培地に、前記抗酸化剤サンプル10μLを添加した。その30分後に、さらに、起炎症剤として、リポ多糖(LPS、商品名L4516、シグマアルドリッチ社製)を添加後、10mg/mL アルギニン溶液を10μL添加して、37℃で2日間、本培養した。そして、前記本培養後、96穴プレートに培養上清100μL採取し、波長543nmの吸光度を測定した。培地上清に、グリース試薬100μLを添加して混合した後、波長543nmの吸光度を測定した。前記グリース試薬は、1.0% sulfanilamideを含む5%リン酸溶液と、0.1% naphthylethylenediamine dihydrochloride溶液とを調製し、使用直前に両液を1:1で混合したものを使用した。コントロールは、前記希釈液に代えて、水を添加した以外は、同様にして、吸光度を測定した。ブランクは、前記希釈液に代えて、水を添加し、前記起炎症剤に代えて、水を添加した以外は、同様にして、吸光度を測定した。
そして、ブランクの吸光度を100%として、それぞれの相対値をNO抑制活性(%)として求めた。具体的には、前記各培養上清の吸光度を、下記式に代入して、NO抑制活性(%)を算出した。
NO抑制活性(%)=[(H−J)/(I−J)]×100
H:抗酸化剤サンプルを使用した際の吸光度
I:コントロールの吸光度
J:ブランクの吸光度
下記表7に、抗酸化剤サンプルのNO抑制活性の測定結果を示す。表7に示すように、NO抑制活性について、前記実施例4−1の抗酸化剤サンプルおよび前記比較例4の抗酸化剤サンプルとの間で差異が無かった。この結果から、前記実施例4−1の抗酸化剤サンプルは、活性炭処理を施した前記比較例4の抗酸化剤サンプルとは異なるメカニズムにより種々の効果を奏していることが推測された。
Figure 0005818303
本発明の製造方法によれば、公知の効果である保湿効果の他に、優れた抗酸化効果を示す前記清澄コメ発酵液を使用するため、優れた抗酸化剤を製造できる。このため、本発明によれば、例えば、美白剤、アンチエージング剤またはメラニン抑制剤として、安全で有用な抗酸化剤を提供できる。

Claims (6)

  1. 活性炭処理を施しておらず、且つ、オリが除去された清澄コメ発酵液を、抗酸化剤の有効成分として使用する工程を含むことを特徴とする抗酸化剤の製造方法。
  2. さらに、清澄コメ発酵液からオリを除去するオリ除去処理工程を含み、
    前記オリ除去処理工程が、前記清澄コメ発酵液にオリ下げ剤を添加して、オリを沈殿させる工程であり、得られた清澄コメ発酵液を、前記オリが除去された清澄コメ発酵液として使用する、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記オリ下げ剤として、柿シブおよびアルギン酸塩を併用する、請求項2記載の製造方法。
  4. さらに、前記清澄コメ発酵液に加熱処理を施す加熱処理工程を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法を用いる、皮膚用化粧料の製造方法。
  6. 前記皮膚用化粧料が、美白剤、アンチエージング剤およびメラニン抑制剤からなる群から選択された少なくとも一つである、請求項5記載の製造方法。
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