JP5817576B2 - 電線移載装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤーハーネスの製造工程において電線を搬送する技術に関する。
ワイヤーハーネスは、例えば、切断圧着工程、仮結束工程、組立工程を経て製造される。切断圧着工程は、電線を所定の長さに切断すると共に端部の端部に端子を圧着して端子付電線を製造する工程である。仮結束工程は、複数の端子付電線を結束又は複数の端子付電線の端子をコネクタに挿入等して仮結束を製造する工程である。また、組立工程は、複数の端子付電線及び複数の仮結束を所定の配索形態に組み立ててワイヤーハーネスを製造する工程である。
このようなワイヤーハーネスの製造工程において、仮結束工程に端子付電線を供給する際に、複数種の端子付電線を仮結束単位で電線保持バーに保持しておくことがある。そして、切断圧着工程から複数種の端子付電線を電線保持バーに移載するために用いられる装置として、特許文献1に開示されている端子付電線移載機構部がある。
端子付電線移載機構部は、調尺切断された電線端部に端子を圧着する端子圧着装置から、複数の電線保持バーを搬送する電線保持バー搬送装置側の電線保持バーに向けて端子付電線を移載する装置である。より具体的には、端子付電線移載機構部は、端子付電線の端部を把持及び把持解除可能な一対の移載用把持部と、一対の移載用把持部を移動駆動する移載用把持部移動駆動部とを有している。移載用把持部移動駆動部は、一対の移載用把持部が2つのベースプレートに各々設けられ、各ベースプレートが水平ガイドにより電線保持バーと電線受取位置との間で水平移動可能に支持され、一対の移載用把持部を異なる移載用駆動部により水平ガイドに沿って移動させるように構成されている。
特開2010−287369号公報
しかしながら、特許文献1に記載の端子付電線移載機構部では、1つの電線保持バーに対して1本の端子付電線をセットするのに一対の移載用把持部を一往復させる必要がある。このため、モータの性能を超えて端子付電線の移載効率を上げることは困難であった。
そこで、本発明は、端子付電線の移載効率をより向上させることを目的とする。
第1の態様は、切断圧着装置において製造されて受取位置に配置された端子付電線を、セット位置に配置され、端子付電線の電線端部を保持可能な電線保持部が一列に複数設けられた電線保持バーに移載する電線移載装置であって、第1移載機構部と第2移載機構部とを備え、前記第1移載機構部は、端子付電線の両電線端部をそれぞれ把持及び把持解除可能な一対の第1把持機構部と、前記一対の第1把持機構部を、それぞれ、前記受取位置に配置された前記端子付電線を受取可能又は前記端子付電線を前記セット位置に配置された前記電線保持バーの前記複数の電線保持部のいずれか1つにセット可能な進出位置と、前記進出位置から退避した第1退避位置との間で移動させる一対の第1進退駆動機構部と、前記一対の第1進退駆動機構部を、それぞれ、前記受取位置側の領域と前記セット位置側の領域との間で移動させる一対の第1往復駆動機構部とを有し、前記第2移載機構部は、端子付電線の両電線端部をそれぞれ把持及び把持解除可能な一対の第2把持機構部と、前記一対の第2把持機構部を、それぞれ、前記進出位置と、前記進出位置から退避した第1退避位置とは別の第2退避位置との間で移動させる一対の第2進退駆動機構部と、前記一対の第2進退駆動機構部を、それぞれ、前記第1往復駆動機構部による前記第1進退駆動機構部の移動領域と並行する移動領域において、前記受取位置側の領域と前記セット位置側の領域との間で移動させる一対の第2往復駆動機構部とを有し、前記第1往復駆動機構部及び前記第2往復駆動機構部は、前記第1把持機構部及び前記第2把持機構部の少なくとも一方が第1退避位置又は第2退避位置に移動された状態で、前記第1進退駆動機構部と前記第2進退駆動機構部とをすれ違わせる。
第2の態様は、第1の態様に係る電線移載装置であって、前記第1往復駆動機構部は、前記第1進退駆動機構部を前記受取位置及び前記セット位置の上方に延在する第1移動領域で移動させるように構成され、前記第2往復駆動機構部は、前記第2進退駆動機構部を前記第1移動領域の側方に並行して延在する第2移動領域で移動させるように構成され、前記第2進退駆動機構部は、前記第2把持機構部を、前記第1移動領域中の前記進出位置から前記第2移動領域中で前記進出位置の斜め上方の前記第2退避位置までの間で斜め上方に向かう直線経路を含む経路で移動させる。
第3の態様は、第2の態様に係る電線移載装置であって、前記第2進退駆動機構部は、前記第2把持機構部を昇降移動させる受渡昇降駆動部と、前記受渡昇降駆動部を、前記第1移動領域中の下降位置と、前記第2移動領域中で前記下降位置の斜め上方の上昇位置との間で斜めに昇降移動させる間接昇降駆動部とを有している。
第4の態様は、第3の態様に係る電線移載装置であって、前記第2把持機構部は、前記間接昇降駆動部により前記受渡昇降駆動部が前記下降位置に移動された状態で、前記第1退避位置に移動された前記第1把持機構部の下方を通り抜け可能に設定されている。
第5の態様は、第1から第4のいずれか一態様に係る電線移載装置であって、前記第1往復駆動機構部及び前記第2往復駆動機構部は、前記第1進退駆動機構部と前記第2進退駆動機構部とを、前記受取位置側の領域と前記セット位置側の領域とで交互に移動させる。
第1の態様に係る電線移載装置によると、第1往復駆動機構部と第2往復駆動機構部とが、第1把持機構部及び第2把持機構部の少なくとも一方が第1退避位置又は第2退避位置に移動された状態で、第1進退駆動機構部と第2進退駆動機構部とをすれ違わせる。このため、第1把持機構部及び第2把持機構部の一方が受取位置側で端子付電線を受け取る動作を行っている間に他方がセット位置側で電線保持バーの電線保持部に端子付電線をセットする動作を行うことができる。これにより、端子付電線の移載速度をより向上させることができる。
第2の態様に係る電線移載装置によると、第2進退駆動機構部が、第2把持機構部を、第1進退駆動機構部が移動される第1移動領域中の進出位置から第2進退駆動機構部が移動される第2移動領域中で進出位置の斜め上方の第2退避位置までの間で斜め上方に向かう直線経路を含む経路で移動させるため、第2把持機構部の移動距離を短くすることができる。
第3の態様に係る電線移載装置によると、第2進退駆動機構部が、第2把持機構部を昇降移動させる受渡昇降駆動部と、受渡昇降駆動部を第1移動領域中の下降位置と第2移動領域中で下降位置の斜め上方の上昇位置との間で斜めに昇降移動させる間接昇降駆動部とを有している。このため、受渡昇降駆動部を第1移動領域中の下降位置に移動させる構成をより簡易にすることができる。
第4の態様に係る電線移載装置によると、第2把持機構部が、間接昇降駆動部により受渡昇降駆動部が下降位置に移動された状態で、第1退避位置に移動された第1把持機構部の下方を通り抜け可能に設定されている。このため、受渡昇降駆動部により第2把持機構部が上昇移動されていれば、受渡昇降駆動部が下降位置のままでも、第1把持機構部と第2把持機構部とを受取位置側の領域とセット位置側の領域との間ですれ違わせることができる。これにより、間接昇降駆動部の駆動数を低減でき、駆動費の低減及び耐年数の長期化に寄与する。
第5の態様に係る電線移載装置によると、第1往復駆動機構部及び第2往復駆動機構部が、第1進退駆動機構部と第2進退駆動機構部とを、受取位置側の領域とセット位置側の領域とで交互に移動させるため、端子付電線の受取動作とセット動作とを同時進行させて移載効率をより向上させることができる。
切断圧着装置と電線移載装置と電線保持バー搬送装置の関係を示す図である。 電線移載装置の平面図である。 電線移載装置の側面図である。 電線保持バーの側面図である。 電線保持バーの平面図である。 電線移載装置の正面図である。 電線移載装置の正面図である。 電線移載装置の正面図である。 第1移載機構部の側面図である。 第2移載機構部の側面図である。 電線保持バーに端子付電線をセットする様子を示す図である。 電線搬送把持部から端子付電線を受け取る様子を示す図である。
以下、実施形態に係る電線移載装置10について説明する(図1〜図3参照)。電線移載装置10は、ワイヤーハーネスの製造工程において、製造された端子付電線2を電線保持バー80に移載するための装置である。
<ワイヤーハーネスの製造工程>
説明の便宜上、まず、ワイヤーハーネスの製造工程について説明しておく。ワイヤーハーネスは、切断圧着工程、仮結束工程及び組立工程を経て製造される。
切断圧着工程は、電線を所定長に調尺して切断すると共に、該電線の端部の被覆を剥離して芯線露出部分に端子を圧着することにより、端子付電線2を製造する工程である。なお、本工程は、調尺機構部72、切断機構部74及び端子圧着機構部76等を有する切断圧着装置70により行うことができる。仮結束工程は、ワイヤーハーネスの一部を構成する小単位の結束形態を製造する工程である。すなわち、ワイヤーハーネスは、複数の仮結束(及び単体の端子付電線2)を組み合わせて形成されることがある。本工程は、端子付電線2の端子をコネクタに挿入、電線を結束等することにより仮結束を製造する。また、必要に応じて電線に対して特殊端子の圧着処理、スプライス接続処理、ツイスト処理等の中間処理が施されることもある。組立工程は、仮結束及び各種端子付電線2を結束等して配索形態に組み立てることにより、完成形態のワイヤーハーネスを製造する工程である。
このようにして製造されたワイヤーハーネスは、検査工程等を経て車両又はその他の電気機器に組み込まれる。
ここでは、上記切断圧着工程において切断圧着装置70により製造された端子付電線2は、仮結束工程に供される際に、仮結束単位で電線保持バー80に保持される。そして、端子付電線は、電線保持バー80に保持された状態で、複数の電線保持バー80を搬送する電線保持バー搬送装置90により循環搬送される。
本電線移載装置10は、切断圧着装置70により製造された端子付電線2を、電線保持バー搬送装置90により循環搬送される電線保持バー80に移載するために用いられる。この電線移載装置10は、切断圧着装置70と電線保持バー搬送装置90との間に設けられる。
以下、説明の便宜上、切断圧着装置70、電線保持バー80及び電線保持バー搬送装置90について説明しておく。
<切断圧着装置>
切断圧着装置70は、調尺機構部72と、切断機構部74と、端子圧着機構部76と、電線搬送機構部78とを備えている(図1参照)。
調尺機構部72は、巻取リール等の電線収納体から連続供給される電線を、設定寸法ずつ調尺して下流側に送給する部分である。この調尺機構部72には、電線の癖を除去する癖取り機構が備えられていることもある。
切断機構部74は、調尺機構部72の下流側に設けられ、調尺機構部72により設定寸法ずつ送給される電線を該設定寸法に切断すると共に、切断された電線の端部の被覆を剥離する部分である。
また、端子圧着機構部76は、切断機構部74の下流側に設けられ、切断機構部74で切断及び被覆を剥離された電線の芯線露出部に端子を圧着する部分である。なお、端子圧着機構部76の上流側に、電線にゴム栓等を装着する機構が設けられていてもよい。
電線搬送機構部78は、切断機構部74で切断された電線の両端部(端子が圧着される各芯線露出部の手前側部分であって、絶縁被覆の両端部)を把持して、電線を下流側に搬送する部分である。この電線搬送機構部78は、切断機構部74の下流位置から、端子圧着機構部76の処理位置を通過して、端子圧着機構部76の下流側に位置する電線移載装置10が端子付電線2を受け取る受取位置P1まで、端子付電線2(電線)を搬送可能に構成されている。
より具体的には、電線搬送機構部78は、電線を把持及び把持解除可能な複数の電線搬送把持部79(図12参照)を、切断機構部74の下流位置、端子圧着機構部76の処理位置及び受取位置P1を通る経路において循環移動させるように構成されている(図3参照)。電線搬送把持部79は、例えば図12に示すように、一対の把持片を開閉駆動可能に支持した構成を採用することができる。また、電線搬送機構部78は、端子付電線2を、長手方向両端部を隣合う一対の電線搬送把持部79により水平方向に沿った同方向に向けて把持すると共に長手方向中間部を垂らした状態で搬送する。そして、電線搬送把持部79は、切断機構部74の下流位置で電線を把持し、端子圧着処理を経て製造された端子付電線2を受取位置P1で把持解除して電線移載装置10に対して引き渡す。
上記切断圧着装置70の動作制御は、CPU、ROM及びRAM等を備える一般的なマイクロコンピュータによって構成される切断圧着制御ユニット62によって行われる(図1参照)。この切断圧着制御ユニット62は、受取位置P1に端子付電線2の両方の電線端部が把持された一対の電線搬送把持部79が移動されると、受取位置P1に端子付電線2が存在する旨の信号を出力する。
<電線保持バー>
電線保持バー80は、端子付電線2の電線端部を保持可能な電線保持部82が一列に並んで複数設けられた部材である(図4、図5参照)。この電線保持バー80は、複数の電線保持部82にそれぞれ保持した複数の端子付電線2を、各電線端部が並列状となる形態で保持可能に構成された部材である。電線保持バー80は、複数の電線保持部82が並ぶ方向に長尺に形成され、複数の電線保持部82を支持するバー本体部85を備えている。
電線保持部82は、端子付電線2の電線端部を保持する部分であり、一対の弾性挟持片83と、弾性挟持片固定部84とを有している。
弾性挟持片83は、板状金属材料を打抜き及び屈曲、又は、合成樹脂材料を金型等により成型等することにより形成された部材であり、基端側の平坦部と先端側の湾曲部とを有している。より具体的には、平坦部が平板状に形成されると共に、湾曲部が前記平坦部から連続してなだらかなS字状に湾曲する形状に形成されている。
弾性挟持片固定部84は、一対の弾性挟持片83を支持する部分であり、合成樹脂等で全体として略直方体状に形成されている。弾性挟持片固定部84は、一対の弾性挟持片83の先端部が離間する姿勢で平坦部を重ね合わせた状態(背合わせ)で支持可能に構成されている。より具体的には、弾性挟持片固定部84は、一端面で開口し、その開口部を通じて一対の弾性挟持片83を嵌入可能な凹部を有する。弾性挟持片固定部84の内部には、奥側に一対の弾性挟持片83の平坦部を重ね合わせた状態で挟持状に支持する壁部が形成されている。そして、弾性挟持片固定部84は、嵌入された一対の弾性挟持片83を、湾曲部における先端部付近の一部分が互いに近接してその間隔が端子付電線における電線の直径より小さい間隔(接触する場合を含む)で配置される状態で支持する。
そして、一対の弾性挟持片83間に端子付電線2の電線端部を押し込むことにより、該電線端部が一対の弾性挟持片83の湾曲部における近接した部位と弾性挟持片固定部84の開口側端面との間で保持される。
なお、上記電線保持部82は、一例であり、他の構成を採用してもよい。例えば、電線保持部として、櫛歯状の部材を有し、該櫛歯間に端子付電線2の電線端部を押し込んで引掛けることにより保持する構成を採用することもできる。
バー本体部85は、本体基部86と一対の端部部材88とを有している。
本体基部86は、棒状(ここでは角柱棒状)に形成され、その長手方向に沿った一側面に上記複数の電線保持部82が並列状に支持されている。より具体的には、本体基部86は、一対の弾性挟持片83が対向する方向に複数の電線保持部82が並ぶ形態で、前記複数の電線保持部82を支持する。例えば、複数の電線保持部82は、本体基部86に対して凹凸嵌合されることにより支持されるとよい。他にも、電線保持部82を本体基部86に対して個別にねじ止め等により固定する構成等を採用してもよい。
一対の端部部材88は、本体基部86の長手方向両端部にねじ止め等により固定され、本体基部86に支持された複数の電線保持部82をその並列方向両側から挟み込むように抜止め固定する部分である。
<電線保持バー搬送装置>
電線保持バー搬送装置90は、端子付電線2を製造する切断圧着装置70の下流側に設置され、複数の電線保持バー80を循環経路に沿って搬送可能に構成されている(図1〜図3参照)。この電線保持バー搬送装置90は、複数のバー支持部92と、循環駆動機構部94とを備える。より具体的には、電線保持バー搬送装置90は、複数の電線保持バー80をそれぞれ支持する複数のバー支持部92を、循環駆動機構部94により循環経路に沿って循環移動させる。
バー支持部92は、複数の電線保持バー80をそれぞれ支持する部分であり、環状の循環経路に沿って循環移動可能に設けられている。ここで、循環経路は、外側に凸となる湾曲経路と直線経路とを含む経路であり、ここでは、半円弧状の一対の湾曲経路と、一対の湾曲経路を結ぶ一対の直線経路とを含む。循環経路は、電線移載装置10により電線保持バー80に端子付電線2が移載されるセット位置P2を通る経路に設定されている。
バー支持部92は、上方に向けて開口する長尺な溝状に形成されている。すなわち、バー支持部92は、電線保持バー80を内側に配設した状態で、電線保持部82(弾性挟持片83)が上方を向く姿勢で支持するように構成されている。もっとも、バー支持部92は、電線保持バー80を、少なくともセット位置P2で電線保持部82が上方を向く姿勢で支持可能であればよく、セット位置P2以外で電線保持部82が横を向く姿勢で支持されていてもよい。また、バー支持部92は、支持した電線保持バー80が抜け落ちるのを防ぐために、電線保持バー80の一部分に対して凹凸嵌合可能な嵌合部を有しているとよい(図示省略)。
循環駆動機構部94は、複数のバー支持部92を、循環経路に沿って循環移動させる部分である。この循環駆動機構部94としては、一対の歯車95と、循環チェーン96と、駆動部97とを有する構成を採用できる。
一対の歯車95は、それぞれ平行な回転軸周りに回転可能な平歯車であり、略同一平面上で間隔をあけた位置で、基台部98に対して支持されている。一対の歯車95のうちの一方は、モータ等の駆動部97により回転駆動される。また、環状の循環チェーン96は、一対の歯車95に巻き掛けられて循環経路上(ここでは、循環経路は水平面に略平行な面上)に延在している。そして、駆動部97の回転駆動により、一対の歯車95が回転されると共に循環チェーン96が循環経路に沿って循環回転される。
もっとも、循環駆動機構部94は、一対の歯車95と循環チェーン96との組合せを有する構成に限らず、一対のプーリーと駆動ベルトとの組合せを有する構成等、複数のバー支持部92を循環経路に沿って循環移動させることが可能な構成であればよい。
上記複数のバー支持部92は、循環チェーン96に対して支持されている。より具体的には、複数のバー支持部92は、複数の電線保持バー80をそれぞれ循環経路の外方に向けて延出させる姿勢で支持可能に設けられている。また、複数のバー支持部92は、循環チェーン96の延在方向において略等間隔で設けられている。例えば、複数のバー支持部92は、基台部98上を走行可能な走行部を介して循環チェーン96に支持され、循環チェーン96の回転移動に伴う走行部の移動により循環経路上を移動するように設けられているとよい。
<電線移載装置>
電線移載装置10は、切断圧着装置70における端子圧着機構部76の下流側の受取位置P1に配置された端子付電線2を、電線保持バー搬送装置90によりセット位置P2に移動された電線保持バー80に移載するように構成されている(図2、図3参照)。この電線移載装置10は、第1移載機構部20と第2移載機構部40とを備えている。概略的には、電線移載装置10は、第1移載機構部20及び第2移載機構部40それぞれにより、交互に受取位置P1からセット位置P2に端子付電線2を搬送し、切断圧着装置70から電線保持バー80に端子付電線2を移載する。第1移載機構部20及び第2移載機構部40は、柱部により受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って延在するように配設された基台部16に支持されている。
第1移載機構部20は、一対の第1把持機構部22と、一対の第1進退駆動機構部26と、一対の第1往復駆動機構部32とを有し、端子付電線2の両電線端部をそれぞれ把持する一対の第1把持機構部22を、それぞれ一対の第1進退駆動機構部26及び一対の第1往復駆動機構部32により移動させるように構成されている(図6〜図9参照)。
第1進退駆動機構部26は、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に直交する平面上で、第1把持機構部22を移動させる駆動機構部である。また、第1往復駆動機構部32は、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って、第1進退駆動機構部26(第1把持機構部22)を移動させる駆動機構部である。より具体的には、第1往復駆動機構部32は、第1進退駆動機構部26を受取位置P1及びセット位置P2の上方に延在する第1移動領域R1で移動させるように構成されている(図6、図7参照)。
一対の第1把持機構部22は、端子付電線2の両電線端部をそれぞれ把持及び把持解除可能に構成されている(図9参照)。より具体的には、第1把持機構部22は、一対の把持片23を接離移動可能に構成され、その間に端子付電線2の電線端部を挟んで把持する。ここでは、一対の把持片23は、略U字形状に形成されている。そして、一対の把持片23は、端子付電線2を、略U字形状の内側を対向部同士を結ぶ方向に横切る形態で把持し、電線保持バー80の電線保持部82及び電線搬送機構部78の電線搬送把持部79をまたぐ形態で各々に対してセット及び受け取り可能である(図11、図12参照)。すなわち、一対の把持片23は、電線保持部82及び電線搬送把持部79の両側に延在する端子付電線2の電線端部の2箇所を把持する。換言すると、一対の把持片23は、略U字形状の対向部同士の間隔が、電線保持部82及び電線搬送把持部79の端子付電線2の電線端部の延在方向より大きく設定されている。また、第1把持機構部22は、一対の把持片23をエアシリンダ、電磁アクチュエータ等の開閉駆動部24により接離移動させるように構成されている。ここでは、開閉駆動部24は、一方の把持片23を他方の把持片23に対して(ここでは水平方向に沿って)相対接離移動させている。
一対の第1進退駆動機構部26は、一対の第1把持機構部22を、それぞれ、進出位置A(図7の2点鎖線で示した第1把持機構部22参照)と第1退避位置C1(図6参照)との間で移動させるように構成されている。進出位置Aは、受取位置P1に配置された端子付電線2を受取可能又は端子付電線2をセット位置P2に配置された電線保持バー80の複数の電線保持部82のいずれか1つにセット可能な位置である。そして、進出位置Aにおいて、第1把持機構部22の一対の把持片23は、電線保持部82又は電線搬送把持部79を跨ぐ形態で配設される。また、第1退避位置C1は、進出位置Aから退避した位置、より具体的には、進出位置Aの上方の位置である。そして、第1退避位置C1において、第1把持機構部22の一対の把持片23は、電線保持部82又は電線搬送把持部79を跨いでいない状態にある。
第1進退駆動機構部26は、間接昇降駆動部27と、受渡昇降駆動部28とを有している。間接昇降駆動部27及び受渡昇降駆動部28は、エアシリンダ等のリニアアクチュエータにより構成されている。
より具体的には、第1進退駆動機構部26は、受渡昇降駆動部28により第1把持機構部22を直接昇降移動させると共に、間接昇降駆動部27により受渡昇降駆動部28を昇降移動させることにより第1把持機構部22を間接的に昇降移動させる。ここでは、間接昇降駆動部27及び受渡昇降駆動部28は、鉛直方向に沿って直線駆動するように配設されている。すなわち、第1把持機構部22は、第1移動領域R1上で受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向及び上下方向に移動される(図6、図9参照)。
そして、受渡昇降駆動部28は、間接昇降駆動部27により下降移動された状態で、第1把持機構部22を、進出位置Aと、進出位置Aと第1退避位置C1との間の予備退避位置B(図6の実線で示した第1把持機構部22参照)との間で移動させることが可能に構成されている。また、間接昇降駆動部27により上昇移動された状態の受渡昇降駆動部28が第1把持機構部22を上昇移動させた位置が第1退避位置C1である。
一対の第1往復駆動機構部32は、一対の第1進退駆動機構部26を、それぞれ、受取位置P1側の領域と、セット位置P2側の領域との間で移動させるように構成されている(図2、図3参照)。ここで、受取位置P1側の領域及びセット位置P2側の領域とは、第1移動領域R1(及び後述する移動領域R2)における受取位置P1側の領域及びセット位置P2側の領域である。すなわち、ここでは、第1往復駆動機構部32は、受取位置P1の上方の領域とセット位置P2の上方の領域との間で、第1進退駆動機構部26を移動させる。
より具体的には、一対の第1往復駆動機構部32は、それぞれ、一対の第1進退駆動機構部26を、受取位置P1で一対の第1把持機構部22が端子付電線2の両電線端部を把持する一対の電線搬送把持部79に対応する位置に移動させる(図3参照)。また、一対の第1往復駆動機構部32は、それぞれ、一対の第1進退駆動機構部26を、セット位置P2のうち把持した端子付電線2のセット対象となる2つの電線保持部82に対応する位置に移動させる(図4、図5参照)。ここで、対応する位置とは、各第1把持機構部22が、受取位置P1に配置された電線搬送把持部79又はセット位置P2に配置された電線保持バー80のうちの保持主体となる2つの電線保持部82の真上に配置される位置である。
第1往復駆動機構部32は、ガイドレール33と、一対の移動基部34と、一対の往復駆動部36とを有している。より具体的には、第1往復駆動機構部32は、ガイドレール33に対して長手方向に移動可能に支持されると共に一対の第1進退駆動機構部26をそれぞれ支持する一対の移動基部34を、一対の往復駆動部36によってそれぞれガイドレール33に沿って移動させることにより、一対の第1進退駆動機構部26をそれぞれ移動させるように構成されている。
ガイドレール33は、長尺直線状に形成され、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向(ここでは水平方向)に沿って延在する形態で配設されている(図3参照)。このガイドレール33は、基台部16の一方の側部に固定されている。また、ガイドレール33は、受取位置P1に配置された上流側の電線搬送把持部79の上方の位置から、セット位置P2に配置された電線保持バー80のうち切断圧着装置70から最も離れた電線保持部82の上方の位置を含む領域に亘って直線状に延在するように設けられている。
一対の移動基部34は、1つのガイドレール33に対して長手方向に沿って相対接離移動可能に凹凸嵌合する形態で支持されている(図6、図9参照)。また、一対の第1進退駆動機構部26は、一対の移動基部34に対してそれぞれネジ止め等により固定されているとよい。これにより、一対の第1進退駆動機構部26は、それぞれガイドレール33に沿って移動可能に支持される。
往復駆動部36は、一対のプーリー37と、一方のプーリー37を正逆両方向に回転駆動可能なモータ38と、一対のプーリー37に巻き掛けられた環状の駆動ベルト39とを有している(図2、図3参照)。
一対のプーリー37は、基台部16の一側部に対して平行な(ここでは水平方向に沿った)軸周りに回転可能に支持されている。一対のプーリー37のうち一方(図2、図3では電線保持バー搬送装置90側)のプーリー37は、モータ38により回転駆動可能に配置されている。なお、モータ38も基台部16に支持されている。また、移動基部34は、駆動ベルト39の延在方向一部に固定されている。ここでは、移動基部34は、駆動ベルト39のうち受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って延在する下側の部分に固定されている。
そして、往復駆動部36は、モータ38の正逆両方向への回転駆動によって、駆動ベルト39に固定された移動基部34を受取位置P1とセット位置P2との間で往復移動させるように構成されている。
往復駆動部36は、一対の移動基部34をそれぞれガイドレール33に沿って移動させるため、略同じ高さ位置に並列状に一対配設されている(図2参照)。すなわち、各一対のプーリー37及び各駆動ベルト39は、異なる平行面上で動作するように位置設定されている。より具体的には、一対の往復駆動部36における一対のプーリー37、モータ38及び駆動ベルト39は、各一対のプーリー37及び各モータ38同士の干渉を避けるため、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向にずれて配置されている。
また、一対の第1進退駆動機構部26は、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って並んで配置されるように、一対の駆動ベルト39にそれぞれ固定された一対の移動基部34にそれぞれ支持されている(図9参照)。そして、一対の第1把持機構部22も受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って並んで配置されている。
第2移載機構部40は、第2把持部42と、第2進退駆動機構部46と、第2受渡移動駆動部52とを有している(図6〜図8、図10参照)。より具体的には、第2移載機構部40は、端子付電線2の両電線端部をそれぞれ把持する一対の第2把持機構部42を、それぞれ一対の第2進退駆動機構部46及び一対の第2往復駆動機構部52により移動させるように構成されている。
第2進退駆動機構部46は、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に直交する平面上で、第2把持機構部42を移動させる駆動機構部である。また、第2往復駆動機構部52は、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って、第2進退駆動機構部46(第2把持機構部42)を移動させる駆動機構部である。より具体的には、第2往復駆動機構部52は、第2進退駆動機構部46を第1移動領域R1の側方に並行して延在する第2移動領域R2で移動させるように構成されている(図2、図6参照)。
一対の第2把持機構部42は、端子付電線2の両電線端部をそれぞれ把持及び把持解除可能に構成されている。より具体的には、第2把持機構部42は、一対の把持片43を接離移動可能に構成され、その間に端子付電線2の電線端部を挟んで把持する。ここでは、一対の把持片43は、一対の把持片23と同様に略U字形状に形成されている。また、第1把持機構部42は、一対の把持片43を開閉駆動部44により接離移動させるように構成されている。
一対の第2進退駆動機構部46は、一対の第2把持機構部42を、それぞれ、進出位置A(図6の2点鎖線で示した第2把持機構部42参照)と、進出位置Aから退避した第2退避位置C2(図7参照)との間で移動させるように構成されている。進出位置Aは、第1把持機構部22の進出位置Aと同じ位置である。また、第2退避位置C2は、進出位置Aの斜め上方の位置であり、第2把持機構部42が電線保持部82又は電線搬送把持部79をまたがない位置である。この第2退避位置C2は、第1把持機構部22の第1退避位置C1とは異なる位置である。ず図8には、第1把持機構部22及び第2把持機構部42がそれぞれ第1退避位置C1又は第2退避位置C2に配置された状態を示している。
また、第2進退駆動機構部46は、第2把持機構部42を、第1移動領域R1上の進出位置Aから第2移動領域R2上の第2退避位置C2までの間で斜め上方に向かう直線経路を含む経路で移動させるように構成されている。より具体的には、第2進退駆動機構部46は、間接昇降駆動部47と、受渡昇降駆動部48とを有している。そして、第2進退駆動機構部46は、受渡昇降駆動部48により第2把持機構部42を直接昇降移動させると共に、間接昇降駆動部47により受渡昇降駆動部48を昇降移動させることにより第2把持機構部42を間接的に昇降移動させる。
ここでは、間接昇降駆動部47は、受渡昇降駆動部48を、第1移動領域R1上の下降位置と、第2移動領域R2上で下降位置の斜め上方の上昇位置との間で斜めに昇降移動させるように配設されている。ここで、前記下降位置とは、受取位置P1に配置された電線搬送把持部79の真上の位置及びセット位置P2に配置された電線保持バー80の真上の位置である。一方、受渡昇降駆動部48は、第2把持機構部42を、鉛直方向に沿って直線駆動するように配設されている。
また、上記間接昇降駆動部47及び受渡昇降駆動部48は、エアシリンダ等のリニアアクチュエータで構成されている。
そして、受渡昇降駆動部48は、上昇位置から間接昇降駆動部47により斜め下方の下降位置に下降移動された状態で、第2把持機構部42を、進出位置Aと、進出位置Aの上方の予備退避位置B(図6の実線で示した第2把持機構部42参照)との間で移動させることが可能に構成されている。なお、第2把持機構部42の予備退避位置Bは、第1把持機構部22の予備退避位置Bと同じ位置である(もっとも、異なる位置であってもよい)。また、下降位置から間接昇降駆動部47により斜め上方の上昇位置に上昇移動された状態の受渡昇降駆動部48が第2把持機構部42を上昇移動させた位置が第2退避位置C2である。
一対の第2往復駆動機構部52は、一対の第2進退駆動機構部46を、それぞれ、第2移動領域R2において受取位置P1側の領域とセット位置P2側の領域との間で移動させるように構成されている(図2、図3参照)。より具体的には、一対の第2往復駆動機構部52は、それぞれ、一対の第2進退駆動機構部46を、受取位置P1で一対の第2把持機構部42が端子付電線2の両電線端部を把持する一対の電線搬送把持部79に対応する位置に移動させる。また、一対の第2往復駆動機構部52は、それぞれ、一対の第2進退駆動機構部46を、セット位置P2に配置された電線保持バー80のうち把持した端子付電線2のセット対象となる2つの電線保持部82に対応する位置に移動させる。
第2往復駆動機構部52は、ガイドレール53と、一対の移動基部54と、一対の往復駆動部56とを有している。より具体的には、第2往復駆動機構部52は、ガイドレール53に対して長手方向に移動可能に支持されると共に一対の第1進退駆動機構部56をそれぞれ支持する一対の移動基部54を、一対の往復駆動部56によってそれぞれガイドレール53に沿って移動させることにより、一対の第2進退駆動機構部46をそれぞれ移動させるように構成されている。
ガイドレール53は、長尺直線状に形成され、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向(ここでは水平方向)に沿って延在する形態で配設されている。このガイドレール53は、ガイドレール33と並行する形態で基台部16の他方の側部に固定されている。また、ガイドレール53は、受取位置P1の上方の位置からセット位置P2のうち電線保持バー80の切断圧着装置70から最も離れた電線保持部82の上方の位置を含む領域に延在するように設けられている。
一対の移動基部54は、1つのガイドレール53に対して長手方向に沿って相対接離移動可能に凹凸嵌合する形態で支持されている。また、一対の第1進退駆動機構部46は、一対の移動基部54に対して固定されている。これにより、一対の第1進退駆動機構部46は、それぞれガイドレール53に沿って移動可能に支持される。
往復駆動部56は、一対のプーリー57と、一方のプーリー57を正逆両方向に回転駆動可能なモータ58と、一対のプーリー57に巻き掛けられた環状の駆動ベルト59とを有している。
一対のプーリー57は、基台部16の他側部に対して平行な(ここでは水平方向に沿った)軸周りに回転可能に支持されている。一対のプーリー57のうち一方(図2では電線保持バー搬送装置90側)のプーリー57は、モータ58により回転駆動可能に配置されている。なお、モータ58も基台部16に支持されている。また、移動基部54は、駆動ベルト59の延在方向一部に固定されている。ここでは、移動基部54は、駆動ベルト59のうち受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って延在する下側の部分に固定されている。
そして、往復駆動部56は、モータ58の正逆両方向への回転駆動によって、駆動ベルト59に固定された移動基部54を受取位置P1とセット位置P2との間で往復移動させるように構成されている。
往復駆動部56は、略同じ高さ位置に並列状に一対配設されている。すなわち、各一対のプーリー57及び各駆動ベルト59は、異なる平行な面上で動作するように位置設定されている。より具体的には、一対の往復駆動部56における一対のプーリー57、モータ58及び駆動ベルト59は、各一対のプーリー57及び各モータ58同士の干渉を避けるため、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向にずれて配置されている。
また、一対の第2進退駆動機構部46は、受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って並んで配置されるように、一対の駆動ベルト59にそれぞれ固定された一対の移動基部54にそれぞれ支持されている。そして、一対の第2把持機構部42も受取位置P1とセット位置P2とを結ぶ方向に沿って並んで配置されている。
本電線移載装置10では、第1往復駆動機構部32及び第2往復駆動機構部52は、第1把持機構部22及び第2把持機構部42の少なくとも一方が第1退避位置C1又は第2退避位置C2に移動された状態(図6〜図8参照)で、第1進退駆動機構部26と第2進退駆動機構部46とをすれ違わせるように構成されている。そして、第1往復駆動機構部32及び第2往復駆動機構部52は、第1進退駆動機構部26と第2進退駆動機構部46とを、受取位置P1側の領域とセット位置P2側の領域とに交互に移動させる。すなわち、第1移載機構部20が受取位置P1で端子付電線2を受け取っている間に第2移載機構部40がセット位置P2で端子付電線2を電線保持バー80にセットする。また、第2移載機構部40が受取位置P1で端子付電線2を受け取っている間に第1移載機構部20がセット位置P2で端子付電線2を電線保持バー80にセットする。
上記電線移載装置10の動作制御は、CPU、ROM及びRAM等を備える一般的なマイクロコンピュータによって構成される搬送制御ユニット60によって行われる(図1参照)。この搬送制御ユニット60は、切断圧着制御ユニット62から、受取位置P1に端子付電線2が存在する旨の信号が出力されると、このタイミングで端子付電線2を受け取り及びセットするために電線移載装置10における第1移載機構部20及び第2移載機構部40における各駆動部の動作制御を行う。
また、上記電線保持バー搬送装置90の動作制御も、上記搬送制御ユニット60により行われる。この搬送制御ユニット60は、切断圧着制御ユニット62等と連携して、予め設定された本数の端子付電線2が電線保持バー80に移載されるように、電線保持バー80の搬送タイミングを制御する。
<電線移載装置の動作>
次に、電線移載装置10の移載動作について説明する。ここでは、端子付電線2の受取工程、搬送工程及びセット工程に分けて説明する。
初期状態として、切断圧着装置70により製造された端子付電線2の両側の電線端部を把持した一対の電線搬送把持部79が、受取位置P1に配置されているものとする。また、電線保持バー搬送装置90により、端子付電線2が保持されていない電線保持部82を有する電線保持バー80がセット位置P2に配置されているものとする。一対の第1往復駆動機構部32は、各第1進退駆動機構部26を受取位置P1に配置された各電線搬送把持部79の上方に支持し、一対の第2往復駆動機構部52は、各第2進退駆動機構部46をセット位置P2に配置された電線保持バー80の所定の2つの電線保持部82の上方に支持しているものとする。さらに、一対の第1進退駆動機構部26及び一対の第2進退駆動機構部46は、各第1把持機構部22及び第2把持機構部42を第1退避位置C1または第2退避位置C2に支持しているものとする(図8参照)。また、第1把持機構部22の一対の把持片23は開いており、第2把持機構部の一対の把持片23は間に端子付電線2の電線端部を挟んだ状態で閉じているものとする。
第1移載機構部20の受取工程では、まず、間接昇降駆動部27により、受渡昇降駆動部28を下降移動させる(図7参照)。これにより、第1把持機構部22は、第1退避位置C1から予備退避位置Bに移動される。
次に、受渡昇降駆動部28により、第1把持機構部22を下降移動させる(図7参照)。これにより、第1把持機構部22は、予備退避位置Bから進出位置Aに移動される。
次に、第1把持機構部22において、開閉駆動部24により一対の把持片23を近接移動させる(閉じる)(図12参照)。このとき、一対の把持片23の間隔は、端子付電線2の電線端部の直径と同じかそれより小さく(ここでは僅かに小さく)設定されている。これにより、第1把持機構部22は、電線搬送把持部79に把持された端子付電線2の電線端部を把持する。そして、この状態で、電線搬送把持部79に、端子付電線2を把持解除させる。
次に、受渡昇降駆動部28により、第1把持機構部22を上昇移動させる。これにより、第1把持機構部22は、進出位置Aから予備退避位置Bに移動される。
次に、間接昇降駆動部27により、受渡昇降駆動部28を上昇移動させる。これにより、第1把持機構部22は、予備退避位置Bから第1退避位置C1に移動される。
以上の動作により、第1移載機構部20による端子付電線2の受取工程が完了する。
上記第1移載機構部20による端子付電線2の受取工程中に、第2移載機構部40では端子付電線2のセット工程が実行される。
まず、間接昇降駆動部47により、受渡昇降駆動部48を下降移動させる(図6参照)。これにより、第2把持機構部42は、第2退避位置C2から予備退避位置Bに移動される。
次に、受渡昇降駆動部48により、第2把持機構部42を下降移動させる(図6参照)。これにより、第2把持機構部42は、予備退避位置Bから進出位置Aに移動される。第2把持機構部42に把持されていた端子付電線2は、電線保持バー80の電線保持部82に保持される。より具体的には、端子付電線2は、一対の把持片43の進出動作により、電線端部のうちの把持片43の対向部同士の内側を横切る部分が、該内側に配設された電線保持部82の一対の弾性挟持片83に挟持される(図5、図11参照)。
次に、第2把持機構部42において、開閉駆動部44により一対の把持片43を離間移動させる(開く)。このとき、一対の把持片43の間隔は、端子付電線2の電線端部の直径より大きく設定されている。これにより、第2把持機構部42は、端子付電線2の電線端部を把持解除する。
次に、受渡昇降駆動部48により、第2把持機構部42を上昇移動させる。これにより、第2把持機構部42は、進出位置Aから予備退避位置Bに移動される。
次に、間接昇降駆動部47により、受渡昇降駆動部48を上昇移動させる。これにより、第2把持機構部42は、予備退避位置Bから第2退避位置C2に移動される。
以上の動作により、第2移載機構部40による端子付電線2のセット工程が完了する。なお、図6、図7では第1把持機構部22及び第2把持機構部42が交互に進出位置Aと第1退避位置C1又は第2退避位置C2に移動されている様子を示しているが、これは説明の便宜上示したものであり、実際には、第1把持機構部22及び第2把持機構部42の両方が、それぞれ受取位置P1側の領域又はセット位置P2側の領域において進出位置Aに移動される。
第1移載機構部20の受取工程及び第2移載機構部40のセット工程完了後、第1移載機構部20及び第2移載機構部40の搬送工程が実行される。
すなわち、第1往復駆動機構部32により、第1進退駆動機構部26を、第1経路R1において受取位置P1側の領域からセット位置P2側の領域に移動させる。同時に、第2往復駆動機構部52により、第2進退駆動機構部46を、第2経路R2においてセット位置P2側の領域から受取位置P1側の領域に移動させる。
ここで、第1進退駆動機構部26と第2進退駆動機構部46とがすれ違う際に、第1把持機構部22と第2把持機構部42とは、それぞれ第1退避位置C1又は第2退避位置C2にある状態で互いに側方を通り過ぎる(図8参照)。
他にも、第1把持機構部22及び第2把持機構部42の少なくとも一方が第1退避位置C1又は第2退避位置C2に移動された状態であれば、第1進退駆動機構部26と第2進退駆動機構部46とはすれ違い可能である。第1把持機構部22が第1退避位置C1にあり、第2把持機構部42が予備退避位置Bにある状態では、第2把持機構部42は第1把持機構部22の下方を通り抜ける(図6参照)。なお、前記状態は、間接昇降駆動部47により受渡昇降駆動部48が下降位置に移動されると共に、受渡昇降駆動部48により第2把持機構部42が下降位置に移動された状態である。また、第1把持機構部22が予備退避位置Bにあり、第2把持機構部42が第2退避位置C2にある状態では、第1把持機構部22と第2把持機構部42とは、互いに側方を通り過ぎる(図7参照)。
なお、端子付電線2の端子が比較的長尺な場合、第1移載機構部20と第2移載機構部40との間隔が比較的狭い場合等には、第1把持機構部22及び第2把持機構部42のうち、端子付電線2を把持して受取位置P1側の領域からセット位置P2側の領域に移動される一方が予備退避位置Bに配置され、他方が第1退避位置C1又は第2退避位置C2に配置された状態で、第1把持機構部22及び第2把持機構部42が受取位置P1側の領域とセット位置P2側の領域とで交互に移動されるとよい(図6、図7参照)。
すなわち、受取工程及びセット工程において、第1移載機構部20及び第2移載機構部40において、第1把持機構部22及び第2把持機構部42の少なくとも一方が第1退避位置C1または第2退避位置C2に移動されていれば、他方が予備退避位置Bから上昇移動されていなくともよい。
そして、一対の第1往復駆動機構部32は、各第1把持機構部22がセット位置P2に配置された電線保持バー80のうち前回セットした電線保持部82とは異なるセット対象である電線保持部82の上方に配置される位置まで第1進退駆動機構部26を移動させる。また、一対の第2往復駆動機構部52は、各第2把持機構部42が受取位置P1に配置された一対の電線搬送把持部79の上方に配置される位置まで第2進退駆動機構部46を移動させる。
搬送工程を完了すると、次は、第1移載機構部20により受取工程で受け取った端子付電線2のセット工程を実行すると共に、第2移載機構部40により端子付電線の受取工程を実行する。
すなわち、第1移載機構部20では、一対の第1進退駆動機構部26により各第1把持機構部22を進出位置Aに移動させて電線保持バー80の電線保持部82に保持させる。そして、各第1把持機構部22による端子付電線2の電線端部の把持を解除し、再び一対の第1進退駆動機構部26により各第1把持機構部22を第1退避位置C1に移動させる。これにより、第1移載機構部20による端子付電線2のセット工程が完了する。
また、第2移載機構部40では、一対の第2進退駆動機構部26により各第2把持機構部42を進出位置Aに移動させ、第2把持機構部42により電線搬送把持部79に把持されている端子付電線2の電線端部を把持する。そして、再び一対の第2進退駆動機構部46により各第2把持機構部42を第2退避位置C2に移動させる。これにより、第2移載機構部20による端子付電線2の受取工程が完了する。
そして、次に、第1移載機構部20及び第2移載機構部40の搬送工程を実行する。すなわち、第1往復駆動機構部32により、第1進退駆動機構部26を、第1経路R1においてセット位置P2側の領域から受取位置P1側の領域に移動させる。同時に、第2往復駆動機構部52により、第2進退駆動機構部46を、第2経路R2において受取位置P1側の領域からセット位置P2側の領域に移動させる。
以上の工程を繰り返すことにより、連続して端子付電線2の移載を行うことができる。そして、電線保持バー80がいっぱいになると、電線保持バー搬送装置90により次の電線保持バー80をセット位置P2に移動させて該電線保持バー80に対して端子付電線2を移載していくとよい。
上記実施形態に係る電線移載装置10によると、第1往復駆動機構部32と第2往復駆動機構部52とが、第1把持機構部22及び第2把持機構部42の少なくとも一方が第1退避位置C1又は第2退避位置C2に移動された状態で、第1進退駆動機構部26と第2進退駆動機構部46とを受取位置P1側の領域とセット位置P2側の領域とに交互に移動させるため、第1把持機構部22及び第2把持機構部42の一方が受取位置P1側で端子付電線2を受け取る動作を行っている間に、他方がセット位置P2側で電線保持バー80の電線保持部82に端子付電線2をセットする動作を行うことができる。これにより、1つの移送機構部だけが設けられている場合に比べて倍の速さで端子付電線2を移載することができ、端子付電線2の移載効率をより向上させることができる。
しかも、第1把持機構部22及び第2把持機構部42の進出位置A1が同じ位置であるため、切断圧着装置70及び電線保持時バー搬送装置90の構成を変更せずに、端子付電線2の移載効率を向上させることができる。
また、第2進退駆動機構部46が、第2把持機構部42を、第1進退駆動機構部26が移動される第1移動領域R1上の進出位置Aから第2進退駆動機構部46が移動される第2移動領域R2上で進出位置Aの斜め上方の第2退避位置C2までの間で斜め上方に向かう直線経路を含む経路で移動させる構成によると、第2把持機構部42の移動距離を短くすることができる。また、電線移載装置10自体の省スペース化にも寄与する。
また、第2進退駆動機構部46が、第2把持機構部42を昇降移動させる受渡昇降駆動部48と、受渡昇降駆動部48を第1移動領域R1上の下降位置と第2移動領域R2上で下降位置の斜め上方の上昇位置との間で斜めに昇降移動させる間接昇降駆動部47とを有している構成によると、受渡昇降駆動部48を第1移動領域R1上の下降位置に移動させる構成をより簡易にすることができる。すなわち、鉛直方向の移動及び水平方向の移動を1つの駆動部によって実現することができ、電線移載装置10の設備費の低減及び省スペース化を図ることができる。
また、第2把持機構部42が、間接昇降駆動部47により受渡昇降駆動部48が下降位置に移動された状態で、第1退避位置C1に移動された第1把持機構部22の下方を通り抜け可能に設定されている構成によると、受渡昇降駆動部48により第2把持機構部42が上昇移動されていれば、受渡昇降駆動部48が下降位置のままでも、第1把持機構部22と第2把持機構部42とを受取位置P1側の領域とセット位置P2側の領域との間ですれ違わせることができる。これにより、間接昇降駆動部47の駆動数を低減でき、駆動費の低減及び耐年数の長期化に寄与する。また、第1把持機構部22と第2把持機構部42とが互いに側方をすれ違う場合と比較して、把持した端子付電線2のうちの側方に飛び出る部分の干渉を抑制するためのクリアランスを第1把持機構部22及び第2把持機構部42の側方に設ける必要がなくなるため、電線移載装置10自体の省スペース化に寄与する。
また、第1往復駆動機構部32及び第2往復駆動機構部52が、第1進退駆動機構部26と第2進退駆動機構部46とを、受取位置P1側の領域とセット位置P2側の領域とで交互に移動させるため、端子付電線2の受取動作とセット動作とを同時進行させて移載効率をより向上させることができる。
これまで、第1移載機構部20について、第1把持機構部22を上下方向のみに移動する例で説明してきたが、第2移載機構部40のように第1把持機構部22を斜め方向に移動させるように構成されてもよい。例えば、第1移載機構部20は、斜め方向に沿って配設した間接昇降駆動部により受渡昇降駆動部28を斜め方向に移動させるように構成されていてもよい。
また、第2移載機構部40について、間接昇降駆動部47により受渡昇降駆動部48を斜め方向に移動させる例で説明してきたが、これに限られるものではない。すなわち、第2移載機構部40は、第2把持機構部42を進出位置Aと第2退避位置C2との間で移動させることが可能であればよく、水平方向に受渡昇降駆動部48を移動させる間接昇降駆動部を有していてもよい。また、第2移載機構部40は、間接昇降駆動部が受渡昇降駆動部48を鉛直方向に移動させるように構成されていてもよい。もっとも、この場合には、第1把持機構部22を斜め方向又は水平方向にも移動させるような第1進退駆動機構部の構成を採用する必要がある。
また、第1往復駆動機構部32及び第2往復駆動機構部52がガイドレール、移動基部、一対のプーリー、モータ及び駆動ベルトにより構成される例で説明してきたが、これに限られるものではない。すなわち、第1往復駆動機構部32及び第2往復駆動機構部52は、第1進退駆動機構部26又は第2進退駆動機構部46を、第1移動領域R1又は第2移動領域R2に沿って直線状に移動可能な機構であればよく、エアシリンダ等のリニアアクチュエータが用いられてもよい。
また、電線移載装置10の動作について、第1移載機構部20の受取工程又はセット工程と第2移載機構部40のセット工程又は受取工程とが同時進行される例で説明してきたが、両者の両工程のタイミングがずれていてもよい。すなわち、第1移載機構部20と第2移載機構部40は、第1把持機構部22と第2把持機構部42とがすれ違うように動作すれば、1つの移載機構部により移載を行う場合よりも移載効率を向上させることができる。なお、移載効率向上の観点から言うと、第1移載機構部20及び第2移載機構部40による第1把持機構部22及び第2把持機構部42の受取位置P1側の領域とセット位置P2側の領域との間の往復移動は交互に行われて、セット工程又は受取工程が同時進行されることが好ましい。
以上のようにこの電線移載装置10は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
2 端子付電線
10 電線移載装置
20 第1移載機構部
22 第1把持機構部
26 第1進退駆動機構部
32 第1往復駆動機構部
40 第2移載機構部
42 第2把持機構部
46 第2進退駆動機構部
47 間接昇降駆動部
48 受渡昇降駆動部
52 第2往復駆動機構部
80 電線保持バー
82 電線保持部
P1 受取位置
P2 セット位置
R1 第1移動領域
R2 第2移動領域

Claims (5)

  1. 切断圧着装置において製造されて受取位置に配置された端子付電線を、セット位置に配置され、端子付電線の電線端部を保持可能な電線保持部が一列に複数設けられた電線保持バーに移載する電線移載装置であって、
    第1移載機構部と第2移載機構部とを備え、
    前記第1移載機構部は、
    端子付電線の両電線端部をそれぞれ把持及び把持解除可能な一対の第1把持機構部と、
    前記一対の第1把持機構部を、それぞれ、前記受取位置に配置された前記端子付電線を受取可能又は前記端子付電線を前記セット位置に配置された前記電線保持バーの前記複数の電線保持部のいずれか1つにセット可能な進出位置と、前記進出位置から退避した第1退避位置との間で移動させる一対の第1進退駆動機構部と、
    前記一対の第1進退駆動機構部を、それぞれ、前記受取位置側の領域と前記セット位置側の領域との間で移動させる一対の第1往復駆動機構部と、
    を有し、
    前記第2移載機構部は、
    端子付電線の両電線端部をそれぞれ把持及び把持解除可能な一対の第2把持機構部と、
    前記一対の第2把持機構部を、それぞれ、前記進出位置と、前記進出位置から退避した第1退避位置とは別の第2退避位置との間で移動させる一対の第2進退駆動機構部と、
    前記一対の第2進退駆動機構部を、それぞれ、前記第1往復駆動機構部による前記第1進退駆動機構部の移動領域と並行する移動領域において、前記受取位置側の領域と前記セット位置側の領域との間で移動させる一対の第2往復駆動機構部と、
    を有し、
    前記第1往復駆動機構部及び前記第2往復駆動機構部は、前記第1把持機構部及び前記第2把持機構部の少なくとも一方が第1退避位置又は第2退避位置に移動された状態で、前記第1進退駆動機構部と前記第2進退駆動機構部とをすれ違わせる、電線移載装置。
  2. 請求項1に記載の電線移載装置であって、
    前記第1往復駆動機構部は、前記第1進退駆動機構部を前記受取位置及び前記セット位置の上方に延在する第1移動領域で移動させるように構成され、
    前記第2往復駆動機構部は、前記第2進退駆動機構部を前記第1移動領域の側方に並行して延在する第2移動領域で移動させるように構成され、
    前記第2進退駆動機構部は、前記第2把持機構部を、前記第1移動領域中の前記進出位置から前記第2移動領域中で前記進出位置の斜め上方の前記第2退避位置までの間で斜め上方に向かう直線経路を含む経路で移動させる、電線移載装置。
  3. 請求項2に記載の電線移載装置であって、
    前記第2進退駆動機構部は、
    前記第2把持機構部を昇降移動させる受渡昇降駆動部と、
    前記受渡昇降駆動部を、前記第1移動領域中の下降位置と、前記第2移動領域中で前記下降位置の斜め上方の上昇位置との間で斜めに昇降移動させる間接昇降駆動部と、
    を有している、電線移載装置。
  4. 請求項3に記載の電線移載装置であって、
    前記第2把持機構部は、前記間接昇降駆動部により前記受渡昇降駆動部が前記下降位置に移動された状態で、前記第1退避位置に移動された前記第1把持機構部の下方を通り抜け可能に設定されている、電線移載装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電線移載装置であって、
    前記第1往復駆動機構部及び前記第2往復駆動機構部は、前記第1進退駆動機構部と前記第2進退駆動機構部とを、前記受取位置側の領域と前記セット位置側の領域とに交互に移動させる、電線移載装置。
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