JP5816267B2 - シートベルト用リトラクタ - Google Patents

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Description

本発明は、シートベルト用リトラクタに関し、より詳細には、プリテンショナーを備えたシートベルト用リトラクタに関する。
シートベルト用リトラクタは、車両の衝突等の緊急時に、プリテンショナーを作動させて、シートベルトを強制的に巻き取り、シートベルトの弛みを除去する。このプリテンショナーは、ガス発生器を備え、ガス発生器から発生する高圧ガスによりシートベルトを巻き上げる。
図12は、従来のプリテンショナーの駆動機構の要部断面図であり、駆動機構100は、管ハウジング101、管ハウジング101の一端側に設けられるガス発生器102、スプリング103、ピストン104、及び質量体としての複数の玉105と、を備えている。そして、緊急時には、ガス発生器102を点火させて管ハウジング101内のガス圧を上昇させ、ピストン104を介して玉105を押圧することで、プリテンションリング(図示せず)を回転させてシートベルトを巻き取る。
管ハウジング101には、作動前のピストン104より下流側にリリーフバルブ106が設けられており、ガス発生器102が作動した場合、ガス圧によってピストン104及び玉105が移動することによりリリーフバルブ106が開き、このリリーフバルブ106からガスが排出されるようになっている。これにより、プリテンショナー作動後、管ハウジング101内のガス圧によってフォースリミッタ機構によるシートベルトの引き出しが阻害されるのを防いでいる。
また、従来の廃棄処理法として、プリテンショナーから付属品を取り外した後、加熱作動塔内に投入して火薬成分の発火点以上の温度に加熱し、内蔵する点火薬やガス発生剤を着火燃焼させるようにしたシートベルトプリテンショナーの廃棄処理法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
日本国特開2004−268002号公報
ところで、近年では、プリテンショナーを備えるシートベルトリトラクタを有する車両を廃棄処理する場合、火薬式のガス発生器を未作動のままシートベルトリトラクタを分解処理することは安全上好ましくなく、点火薬やガス発生剤を作動処理した後にシートベルトリトラクタを分解処理することが要求される。
プリテンショナーの駆動機構100を点火・駆動して廃棄処理する場合には、ガス発生器102を作動させて、ピストン104や玉105を移動させ、リリーフバルブ106からガスを排出することで、管ハウジング101内のガス圧を低下させることで、駆動機構100やシートベルトリトラクタを安全に分解処理することができる。しかしながら、車両を廃棄処理する際や、駆動機構100を分解して廃棄処理する場合に、ガス発生器102が作動しても管ハウジング101内のピストン104や玉105が、廃棄処理の操作方法に因ってはうまく動かない可能性があり、リリーフバルブ106からのガス排出が十分に行われずに、管ハウジング101に高圧のガスが残る虞があり、駆動機構100の安全な分解処理の方法が求められていた。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、緊急時には確実に作動し、且つ、廃棄時においてもガス発生器から発生した高圧ガスを管部材から安全に排出することができるプリテンショナーを備えたシートベルト用リトラクタを提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) シートベルトを巻き取るスピンドルと、火薬式の駆動機構を有し、前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込むプリテンショナーと、を備えるシートベルト用リトラクタであって、
前記駆動機構は、管部材と、該管部材の一端部の内側に配置されるガス発生器と、前記ガス発生器が前記管部材に固着される加締め部と、を備え、
前記管部材は、前記ガス発生器の外径と前記管部材の内径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器とオーバーラップするオーバーラップ領域に、外部と連通する小径孔を備え、該小径孔の開口面積は、前記ガス発生器のカップ体が前記小径孔の部分で剪断して開放されるときの前記管部材の内圧が、前記加締め部が破裂して開放される圧力以上、又は前記管部材の最大使用内圧以上に設定されていることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
(2) 前記駆動機構は、周方向に異なる位相にそれぞれ配置される締結部材及び押圧部材と、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器のカップ体が対向する位置において、前記管部材の周囲に配置され、該締結部材及び押圧部材を保持する保持部材と、をさらに備え、
前記押圧部材は、前記小径孔を通過するように配置されていることを特徴とする(1)に記載のシートベルト用リトラクタ。
(3) シートベルトを巻き取るスピンドルと、火薬式の駆動機構を有し、前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込むプリテンショナーと、を備えるシートベルト用リトラクタであって、
前記駆動機構は、管部材と、該管部材の一端部の内側に配置されるガス発生器と、前記ガス発生器が前記管部材に固着される加締め部と、を備え、
前記管部材は、前記ガス発生器の外径と前記管部材の内径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器とオーバーラップするオーバーラップ領域に、外部と連通する小径孔を備え、
前記駆動機構は、周方向に異なる位相にそれぞれ配置される締結部材及び押圧部材と、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器のカップ体が対向する位置において、前記小径孔の外周側を覆うように、前記管部材の周囲に配置され、該締結部材及び押圧部材を保持する保持部材と、をさらに備え、
前記押圧部材は、前記小径孔を通過して前記カップ体を押圧するように配置されることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
(4) シートベルトを巻き取るスピンドルと、火薬式の駆動機構を有し、前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込むプリテンショナーと、を備えるシートベルト用リトラクタであって、
前記駆動機構は、管部材と、該管部材の一端部の内側に配置されるガス発生器と、前記ガス発生器が前記管部材に固着される加締め部と、周方向に異なる位相にそれぞれ配置される締結部材及び穿孔部材と、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器のカップ体が対向する位置において、前記管部材の周囲に配置され、該締結部材及び穿孔部材を保持する保持部材と、を備え
前記保持部材は、前記穿孔部材によって前記管部材に形成される孔の外周側を覆うように、前記管部材の周囲に配置されることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
本発明のシートベルト用リトラクタによれば、シートベルト用リトラクタが、管部材と、この管部材の内側に配置されるガス発生器と、ガス発生器が管部材に固着される加締め部と、を有する火薬式の駆動機構を備えている。管部材は、前記ガス発生器の外径と前記管部材の内径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器とオーバーラップするオーバーラップ領域に、外部と連通する小径孔を備え、該小径孔の開口面積は、バースト試験等において、前記ガス発生器のカップ体が前記小径孔の部分で剪断して開放されるときの管部材の内圧が、加締め部が破裂して開放される圧力以上、又は前記管部材の最大使用内圧以上に設定されている。これにより、廃棄処理時にガス発生器の作動により発生した高圧ガスを、小径孔から安全に排出することができ、管部材内の圧力を低下させて駆動機構を安全に分解処理することができる。
また、火薬式の駆動機構は、管部材と、該管部材の内側に配置されるガス発生器と、前記ガス発生器が前記管部材に固着される加締め部と、周方向に異なる位相に配置される締結部材及び押圧部材または穿孔部材と、前記管部材の長手方向においてガス発生器のカップ体が対向する位置において、小径孔の外周側または穿孔部材によって管部材に形成される孔の外周側を覆うように、管部材の周囲に配置され、締結部材及び押圧部材または穿孔部材を保持する保持部材と、を備えるので、締結部材を締結することで、廃棄処理時に小径孔を通過する押圧部材によってカップ体を押し下げる、或いは、穿孔部材によって管部材に孔を形成して、孔から噴出するガスが作業者に直接噴出することを保持部材により防止して、ガスを安全に外部へ排出することができる。
本発明に係る第1実施形態のシートベルト用リトラクタの分解斜視図である。 図1のプリテンショナーを示す概略図である。 プリテンショナーの作動状態を示す概略図であり、(a)は作動前の状態、(b)は作動開始時にロックレバーとプリテンションリングとの係合が解除される状態、(c)は作動後ロック片がプリテンションリングと係合する状態を示す。 ガス発生器作動前の火薬式駆動機構の要部断面図である。 ガス発生器作動後の火薬式駆動機構の要部断面図である。 (a)は、バースト試験装置を示す概略図であり、(b)は、第2のブロックの斜視図であり、(c)は、本試験のチューブアセンブリの要部断面図であり、(d)は、第1のブロックを使用して、ガス発生器を作動した際の管内圧力の変化を示すグラフである。 小径孔の孔径と、ガス発生器のカップ体がせん断して開放される小径孔開放圧との関係を示すグラフである。 ガス抜き器具が装着された第2実施形態の火薬式駆動機構の斜視図である。 (a)は、図8に示す火薬式駆動機構の要部断面図であり、(b)は(a)のIX−IX線に沿った断面図である。 ガス抜き器具が装着された第3実施形態の火薬式駆動機構の斜視図である。 変形例のシートベルト用リトラクタの要部断面図である。 従来の火薬式駆動機構の要部断面図である。
以下、本発明に係るシートベルト用リトラクタの各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る第1実施形態のシートベルト用リトラクタの分解斜視図、図2はプリテンショナーの概略図である。図1及び図2に示すように、本実施形態のシートベルト用リトラクタ10は、リトラクタフレーム11に回転可能に支持され、シートベルト(図示せず)を巻き取るスピンドル組立体12と、スピンドル組立体12をシートベルトの巻き取り方向に付勢する巻取りばね装置13と、車両の水平方向の加速度を検出する加速度センサ14と、加速度センサ14によって検出される加速度に応じてシートベルトの引出動作をロックするロック機構15と、車両衝突時にスピンドル組立体12に作用してシートベルトを引き込むプリテンショナー16と、設定以上の荷重がシートベルトに加わった時にエネルギーを吸収しながらシートベルトを繰り出すフォースリミッタ機構17と、を備える。
巻取りばね装置13は、スピンドル組立体12の軸方向一端側に配置されている。また、加速度センサ14、ロック機構15及びプリテンショナー16は、スピンドル組立体12の軸方向他端側に配置され、リトラクタフレーム11に取り付けられるドライブカバー20及びシステムカバー21内に収容されている。
巻取りばね装置13は、巻取りばね50、巻取りばねケース51、および巻取りばねカバー52を備える。巻取りばね50は、外周端部が巻取りばねカバー52に固定されると共に、内周端部が後述するスピンドル49に固定されている。これにより、巻取りばね50は、スピンドル49を常時、巻取り方向に付勢している。
加速度センサ14は、球状のセンサウェイト22と、センサウェイト22を収容するセンサケース23とを備え、センサケース23にはセンサレバー23aが回転可能に取り付けられる。
ロック機構15は、ベアリング板24とシステムカバー21との間に回転可能に支持され、慣性体25と連動してベアリング板24の内歯24aと係合可能なWSレバー26と、WSレバー26と係合するステアリングホイール27と、ステアリングホイール27内に配置される慣性体25と、ステアリングホイール27と慣性体25との間に設けられるスプリング28と、ステアリングディスク29によってステアリングホイール27と一体に取り付けられるラチェットホイール30と、を有する。
車両衝突等で水平方向の加速度が所定値より大きくなると、加速度センサ14のセンサウェイト22が移動し、センサレバー23aを上方に回動させて、ステアリングホイール27と係合する。そして、ステアリングホイール27の引き出し方向の回転が阻止された状態でシートベルト(図示せず)がリトラクタ10から引き出されると、ステアリングホイール27がスピンドル組立体12に対して回転遅れを生じ、ステアリングホイール27に回動可能に取り付けられた後述するロック片31が径方向外方に移動して回転不能とされた状態の後述のプリテンションリング32と係合し、スピンドル組立体12によるシートベルトの引き出し動作がロックされる。
プリテンショナー16は、リトラクタフレーム11とドライブカバー20との間に、大径リング33、プリテンションリング32、小径リング34、ロッキングレバー35、シンクロリング36、ディスタンス板37、ピンガイド用スペーサ38、レバー部材39、及びボールストップ40を備えると共に、プリテンションリング32の周囲に火薬式の駆動機構41を備える。
駆動機構41は、リトラクタフレーム11に取り付けられる管部材としての管ハウジング42と、管ハウジング42内に設けられるガス発生器43、スプリング44、ピストン45、及び質量体としての複数の玉46と、を備える。そして、ガス発生器43の点火による管ハウジング42内のガス圧上昇により、ピストン45を介して玉46が押し出され、これらの玉46がプリテンションリング32の溝部32aに入り込んで、プリテンションリング32を回転させる。なお、スプリング44は、非作動時における玉46のがたつきによる異音発生を防止するためのものである。
プリテンションリング32は、大径リング33と小径リング34によってリトラクタフレーム11とドライブカバー20との間で回転可能に支持されている。プリテンションリング32の外周側には、駆動機構41の玉46が収容される溝部32aと、ロッキングレバー35と噛合可能、且つ、シンクロリング36の周囲に内向きに形成された爪部36aが係止可能な外歯32bが形成されている。また、プリテンションリング32の内周側には、ロック片31と噛合可能な内歯32cが形成されている。さらに、プリテンションリング32の側面には、レバー部材39を挿入案内する窓穴32d(図2参照)が形成される。
ロッキングレバー35の側面には突部35a(図2参照)が形成されており、この突部35aはシンクロリング36のカム孔36bに案内される。ロッキングレバー35は、プリテンションリング32の回転によりシンクロリング36が回転することで外歯32bと噛合し、プリテンションリング32のベルト引き出し方向の回転を阻止する。
車両衝突時に加速度センサ14が所定値以上の加速度を検出すると、車両側からの通電電流によって駆動機構41のガス発生器43が点火してガスを発生させる。これにより、管ハウジング42内のガス圧が上昇して玉46が管ハウジング42内を移動する。そして、移動した玉46は、管ハウジング42からプリテンションリング32の溝部32a内に入り込み、プリテンションリング32を回転させる。
プリテンションリング32が回転すると、図3(a)に示す状態から、外歯32bと係合していたロッキングレバー35が外側へ弾き出される。これにより、ロッキングレバー35の突部35aがカム孔36bを引き連れてシンクロリング36を回動させる(図3(b)参照)。その後、ロッキングレバー35は、リトラクタフレーム11上に設けられた切り起し板(図示せず)に当接して回動を止められ、シンクロリング36も突部35aを案内するカム孔36bを介して回動を止める。
但し、シンクロリング36に形成された爪部36aは、プリテンションリング32の外歯32bとプリテンションリング32の回転を許容するようにラチェット係合するので、プリテンションリング32は外歯32bで爪部36aを弾きながら回転し続ける。
併せて、プリテンションリング32が回転すると、その窓穴32dに案内されたレバー部材39が回動し、レバー部材39の先端がラチェットホイール30と噛合する。
さらに、プリテンションリング32が回転して、レバー部材39がさらに回動すると、ラチェットホイール30及びステアリングディスク29を回転させる。なお、この状態では、トレッドヘッド47に力は伝達されていない。
これにより、ステアリングディスク29のカム孔29a内にピン31aが支持された(図2参照)ロック片31が、トレッドヘッド47に案内されながらステアリングディスク29の回転により駆動され、プリテンションリング32の内歯32cと噛合する(図3(c)参照)。
さらに、プリテンションリング32が、玉46に押されて回転すると、ロック片31がプリテンションリング32の内歯32cと噛合しているので、プリテンションリング32の回転がトレッドヘッド47、トーションバー48を介してスピンドル49に伝達されて、スピンドル49に固定されているシートベルトを巻き込む。これにより、プリテンショナー16が作動することになる。
また、スピンドル組立体12は、スピンドル49と、その一端側開口を塞ぐトレッドヘッド47と、両端でスピンドル49とトレッドヘッド47に嵌合し、フォースリミッタ機構17として作用するトーションバー48と、トレッドヘッド47の外周面に案内されるロック片31と、トレッドヘッド47に固定され、フォースリミッタ機構17として作用するベンディングエレメント60と、スピンドル49に固定され、ベンディングエレメント60が通過するフックインサート61と、を備える。なお、図1中、符号53はドラムリングであり、54はオメガスプリングである。
フォースリミッタ機構17は、プリテンションリング32の引き出し方向の回転を停止した後に、スピンドル49とトレッドヘッド47が相対回転することで、ベンディングエレメント60が扱かれて変形し、また、トーションバー48が捩れることで、スピンドル49をシートベルトが引き出されるように回転させる。
即ち、プリテンショナー16の玉46の移動が完了し、スピンドル49の巻き取り方向の回転が停止すると、乗員の前方への移動によりベルトが引き出されて、プリテンションリング32がベルト引き出し方向に回転する。シンクロリング36の爪部36aはプリテンションリング32の外歯32bと係合しているので、シンクロリング36も一体的に回転する。
このとき、シンクロリング36に形成されたカム孔36bは、ロッキングレバー35の突部35aを押してロッキングレバー35を内側に誘導し、ロッキングレバー35とプリテンションリング32の外歯32bを係合させる。これにより、プリテンションリング32の引き出し方向の回転が止められる。
更にベルト引き出し方向の力が加わり、ベルト荷重がトーションバー48の捩れ荷重に達すると、トーションバー48が塑性変形しながら捩れ、スピンドル49が回転し、シートベルトが引き出される。
次に、図4を参照して、火薬式の駆動機構41の管ハウジング42と、ガス発生器43の構成について詳述する。ガス発生器43は、ホルダ部61と、スクイブ62と、カップ体63と、自動発火剤(図示せず)と、ガス発生剤(図示せず)と、を備える。
スクイブ62には、着火薬(図示せず)を発火させるための2本の導電性ピン71、72が植設されており、ホルダ部61の突起68をカシメ加工することによりホルダ部61に固定されている。このとき、ホルダ部61とスクイブ62との間には、Oリング等のシール部材73が配置される。
カップ体63は、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの絞り加工によって有底円筒形状に製作されており、管ハウジング42と嵌合する大径の嵌合部63aと、嵌合部63aよりも管ハウジング42の他端側に位置し、嵌合部63aよりも小径の縮径部63bと、嵌合部63aと縮径部63bとの間でテーパ状に形成される境界部63cと、を有する。また、開口端(図中右端)には、径方向外方に延びるフランジ部75が形成されている。カップ体63のフランジ部75は、ホルダ部61の突起69をカシメ加工することによりホルダ部61に固定される。これにより、カップ体63の内部は、気密状態に封止される。
また、このカップ体63の底部74には、複数の線状の切欠き76が設けられている。これにより、図5に示すように、カップ体63内に収納されるガス発生剤を燃焼させると、切欠き76が破断されて、管ハウジング42にガスが直接的に放出される。なお、図に示すカップ体63は、先端に小径の縮径部63bを有する段付き形状となっているが、ストレート形状とすることもできる。
このようなガス発生器43は、カップ体63の嵌合部63aを管ハウジング42の内側に配置し、管ハウジング42の端部に設けられた加締め部42aで加締めることで管ハウジング42と一体に固着される。
そして、管ハウジング42には、ガス発生器43(より具体的にはカップ体63の嵌合部63a)の外径と管ハウジング42の内径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、管ハウジング42の長手方向においてガス発生器43とオーバーラップするオーバーラップ領域に、管ハウジング42の内部と外部とを連通させる小径孔77が設けられている。本実施形態では、オーバーラップ領域は、嵌合部63aから連続し、境界部63cのうち、嵌合部63aに近い一部の領域を含む。具体的には、縮径部63bと嵌合部63aとの段差の半分程度まではオーバーラップ領域とすることができる。なお、本実施形態のオーバーラップ領域においては、カップ体63の嵌合部63aの外周面に絞り加工の際の抜きテーパ部が形成されており、カップ体63を管ハウジング42の内側に配置したとき、管ハウジング42の内径面42bとカップ体63の嵌合部63aとの間には、僅かな隙間Cが形成される。なお、抜きテーパ部を設ける位置は、カップ体63の嵌合部63aだけに限定されず、管ハウジング42の内径面42bに設けてもよく、更には、カップ体63の嵌合部63a及び管ハウジング42の内径面42bの両方に設けることもできる。また、管ハウジング42とガス発生器43とが嵌合する管ハウジング42の嵌合部分42dの基部42eの位置から小径孔77が形成される位置までの距離Lは15mm以下の範囲で設定されることが好ましい。
小径孔77の開口面積(孔径)は、以下に説明する小径孔開放圧力試験において、ガス発生器43のカップ体63が小径孔77の部分で円盤状に剪断して開放されるときの管ハウジング42の内圧(小径孔開放圧力)が、加締め部42aが破裂して開放される圧力(MGGバースト圧力)以上、又は管ハウジング42の最大使用内圧以上に設定されている。
ここで、小径孔開放圧力試験とは、図6(a)に示すように、第1のブロック200内に配置された配管201の一端側に圧力センサ202を設置し、他端側にガス発生器43等が組み付けられている管ハウジングの一部であるチューブアセンブリ41a(図6(c)参照)をセットする。このチューブアセンブリ41aの周囲に第2のブロック203を設置し、ガス発生器43を作動させると、ガスは逃げ場を失い、大部分のガス圧力が小径孔77に加わる。その結果、チューブアセンブリ41aの内圧が所定圧力に達すると、ガス発生器43のカップ体63が小径孔77の部分で剪断して開放される。このときの小径孔77の開放圧力を測定するのが、小径孔開放圧力試験である。一方、加締め部42aが破裂して開放される圧力(MGGバースト圧力)の測定は、チューブアセンブリ41aに第2のブロック203を設置せずに、ガス発生器43を作動させる。すると、ガスは逃げ場を失い、全てのガス圧力が管ハウジング42の加締め部42aに掛かる。これにより、強制的に加締め部42aが破裂する。バースト試験は、その際の管内の最大圧力を測定する試験のことを言う。
具体的には、まず、ガス発生器43が内側に配置された管ハウジング42の加締め部42aを第2のブロック203でブロックせずに、ガス発生器43を作動させ、加締め部42aを破裂させる。このときの管内圧力は、図6(d)のように変化し、その最大圧力を「加締め部42aが破裂して開放される圧力(MGGバースト圧力)」とする。
次に、別のサンプルにおいて、加締め部42aを図6(b)に示すような第2のブロック203で固定し、管内圧力が上昇しても、加締め部42aが外れないようにして、上記と同様にガス発生器43を作動させる。このとき、ガス発生器43のカップ体63が小径孔77の部分で円盤状に剪断して開放されるときの管内圧力が記録する最大圧力(小径孔開放圧力)を、小径孔77の大きさごとに複数回測定する。
図7は、小径孔開放圧力試験の結果を示すグラフであり、グラフの横軸は、小径孔の孔径(mm)を示し、縦軸は、当該試験で各々のサンプルが記録した最高圧力(小径孔開放圧力)の値である。例えば、2.5mmの小径孔77を有する5個のサンプルについて、第2のブロック203を用いて小径孔開放圧力試験を行ったところ、管内圧力の最大値が5個とも70〜80MPaを示したことを表している。なお、第2のブロック203には、小径孔77と連通するように開放孔203aが形成されている(図6(b)参照)。
図7に示すように、小径孔開放圧力Pと小径孔77の孔径とは、下記式に示すように、反比例の関係にあり、小径孔77の孔径が小さくなるとその開放圧力は高くなり、小径孔77の孔径が大きくなるとその開放圧力は低くなることがわかる。
小径孔の許容剪弾力<小径孔全体にかかる力
円筒長×管ハウジングの厚み×管ハウジングの許容剪断応力<内圧×小径孔の面積
(2πr)×t×σ<P×(πr
2tσ/r<P
そして、本実施形態では、第2のブロック203を用いて加締め部42aを固定し、カップ体63が小径孔77の部分で円盤状に剪断して開放される際の管ハウジング42の内圧(小径孔開放圧力)が、「加締め部42aが破裂して開放される圧力(MGGバースト圧力)」以上に小径孔77の開口面積を設定することで、原理的には、加締め部42aが破壊されるような高圧力が小径孔77に加わっても、小径孔77からガスのリークが起きないようになる。また、小径孔77の近傍部分でカップ体63が破断するのを防止することができる。また、比較的弱いプリテンショナー性能(ベルト引き込み力が小さい)を有する場合には、ガス発生器43の性能も小さくなり、加締め部42aが必ずしもバーストしないケースも生じる。その場合は、管ハウジング42内を移動する玉46等が動かない状態で管ハウジング42(チューブ)内の最大圧力以上になるように、小径孔77の開口面積を設定することで、同様にカップ体63が剪断して開放されることが無くなる。
従って、図7から、本実施形態のガス発生器43の例では、火薬量が例えば、通常では700〜800mgであり、この場合には、MGGバースト圧力は、およそ140MPaであることから、小径孔77の直径が約1.4mm以下に設定されることが直線(本来は、二次曲線)からわかる。さらに、本実施形態のガス発生器43の火薬量が800mgより多くなるときには、この直線は、左にオフセットすることから、直径が1.4mm以下に調整されることで同様な効果を得ることができる。ここで、小径孔77の直径は、もっとも好ましくは、グラフからもわかるように、マージンを見込んだ1.1mm以下である。また、比較的弱いプリテンショナーを使用した場合、火薬量は300〜400mgまで少なくなる可能性がある。この場合には、管ハウジング42内を移動する玉46等が動かない状態でチューブ内最大圧力は、およそ80MPa程度である。通常の測定圧力のバラつきを考慮し、さらに若干のマージンを見込むと、最低で110MPa程度以上に設定すればよく、そこから直径が1.8mm以下に設定されればカップ体63が剪断されず、本願発明と同様な効果が得られることがわかる。逆に、設定値以上の大きさの径を有する小径孔では、カップ体63が剪断されて、カップ体63に開放される孔が形成され、MGGからのガスが、直接、当該小径孔77を抜けて外部に放出されてしまう。
このように管ハウジング42に形成された小径孔77は、衝突等の車両緊急時にプリテンショナーを作動する際には、実質的な影響を与えることがなく、ガス発生器43の作動により、管ハウジング42内に噴出した高圧ガスがピストン45を介して複数の玉46を強く押し出す。また、小径孔77は、破断するカップ体63の底部74から管ハウジング42の一端側(図中右方向;底部74から見て管ハウジング42の加締め部42aの方向)に向かって離れているので、小径孔77からガス発生剤を燃焼させた際の火炎が外部に噴出することが防止される。
また、車両を廃棄処理する際や、駆動機構41を分解して廃棄処理する場合に、管ハウジング42内のピストン45や玉46が十分に動かない状態で、駆動機構41を作動させると、管ハウジング42内の圧力は高圧に維持されたままとなってしまう虞がある。しかしながら、本実施形態では、このような状況で駆動機構41が作動しても、管ハウジング42の最大使用内圧以上に設定されているので、ガス発生器43のカップ体63が小径孔77の部分で破断することがなく、小径孔77から火炎が噴出することを防止することができる。これにより、廃棄処理する際に、リトラクタ周辺部からの火炎を防ぎ、作業者のやけどなどの怪我を防ぐことができる。また、高圧のガス自体は、カップ体63と管ハウジング42との隙間を通って、小径孔77から時間の経過とともにリークし、数十秒から数分間で管ハウジング42内部の圧力が外気圧と同程度まで低下する。駆動機構41の分解作業は、この圧力が下がった後に行うので、内圧によってボール等が飛び出したり、構成部品が飛散するのを防止することができる。従って、管ハウジング42内のピストン45や玉46が正常に動作しない場合であっても、駆動機構作動後の管ハウジング42内部の圧力を低下させることができ、駆動機構41を安全に分解処理することができる。
なお、図12に示す従来技術と同様に、ガス発生器43の作動前のピストン45の位置より下流側にリリーフバルブ106を設けてもよく、車両衝突時や、車両の廃棄処理時において、リリーフバルブ106を介して管ハウジング42内部の圧力を低下させるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態のシートベルト用リトラクタ10によれば、管ハウジング42と、この管ハウジング42の内側に配置されるガス発生器43と、ガス発生器43が管ハウジング42に固着される加締め部42aと、を有する火薬式の駆動機構41を備える。管ハウジング42は、ガス発生器43の外径と管ハウジング42の内径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、管ハウジング42の長手方向においてガス発生器53とオーバーラップするオーバーラップ領域に、外部と連通する小径孔77を備え、小径孔77の開口面積は、小径孔開放圧力試験等において、ガス発生器43のカップ体63が小径孔77の部分で剪断して開放されるときの管ハウジング42の内圧(小径孔開放圧力)が、加締め部42aが破裂して開放される圧力(MGGバースト圧力)以上、又は管ハウジング42の最大使用内圧以上に設定されている。これにより、ガス発生器43の作動により発生した高圧ガスを、異常時等でも小径孔77から安全に排気することができ、管ハウジング42内の圧力を低下させて駆動機構41を安全に分解処理することができる。
なお、本実施形態の小径孔77は、少なくとも1つ設けられれば良く、合計の開口面積が上記条件を満たせば複数設けられてもよい。
(第2実施形態)
次に、図8及び図9を参照して第2実施形態のシートベルト用リトラクタについて説明する。本実施形態のシートベルト用リトラクタの火薬式の駆動機構は、ガス抜き器具が装着されている点で第1実施形態のシートベルト用リトラクタと異なる。図8はガス抜き器具が装着された火薬式の駆動機構の斜視図、図9は火薬式の駆動機構の要部断面図である。
図8及び図9に示すように、本実施形態の火薬式の駆動機構80は、管ハウジング42に第1実施形態の小径孔77が設けられておらず、代わりに、ガス発生器43が内側に配置される管ハウジング42の外周面42cにガス抜き器具81が装着されている。
ガス抜き器具81は、周方向に異なる位相にそれぞれ配置される締結部材であるボルト82及び穿孔部材83と、ボルト82及び穿孔部材83を保持する保持部材84と、を備える。保持部材84は、管ハウジング42の長手方向においてガス発生器43のカップ体63が対向する位置において、管ハウジング42の周囲に配置されている。保持部材84は、管ハウジング42の外径より僅かに大きな内幅Wを有する環状の第1保持部材78と、両側壁79aが第1保持部材78の軸方向両側面78aに摺接して組み付けられる断面略コの字型の第2保持部材79と(図9(a)参照)、とから構成されている。第2保持部材79は、両側壁79aを繋ぐ連結部に形成された保持穴79bに穿孔部材83を嵌合して保持する。
第1保持部材78の下部にはナット85が固定されており、このナット85には、先端が管ハウジング42の外周面42cに当接するボルト82が螺合している。また、第1保持部材78の上部内面と管ハウジング42の外周面42cとの間には、第2保持部材79で保持された、鋭利な先端を有する穿孔部材83が配置されている。
そして、ガス抜き器具81のボルト82をナット85にねじ込むと、第1保持部材78が管ハウジング42に対して相対的に下降し、これにより穿孔部材83が管ハウジング42に押し込まれ、やがて穿孔部材83の鋭利な先端が管ハウジング42に孔を明けて、管ハウジング42内部のガスがこの孔から外部に排出される。孔の外周側は、保持部材84で覆われているので、孔から噴出するガスが作業者に直接噴出することが防止され、安全に管ハウジング42内のガスを排出することができる。
以上説明したように、本実施形態のシートベルト用リトラクタ10によれば、駆動機構80は、管ハウジング42と、該管ハウジング42の内側に配置されるガス発生器43と、ガス発生器43が管ハウジング42に固着される加締め部42aと、周方向に異なる位相に配置されるボルト82及び穿孔部材83と、管ハウジング42の長手方向においてガス発生器43のカップ体63が対向する位置において、管ハウジング42の周囲に配置され、ボルト82及び穿孔部材83を保持する保持部材84と、を備えるので、ボルト82を締結することで、穿孔部材83によって管ハウジング42に孔を形成して、ガスを安全に外部へ排出することができる。
なお、本実施形態のガス抜き器具81は、シートベルト用リトラクタ10にそれぞれ取り付けられていても良いし、或いは、車両の廃棄処理時に駆動機構80に取り付け、再利用するようにしてもよい。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のシートベルト用リトラクタ10と同様であるので、説明を省略する。
(第3実施形態)
次に、図10を参照して第3実施形態のシートベルト用リトラクタについて説明する。本実施形態のシートベルト用リトラクタでは、第1実施形態と同様に、小径孔77が形成された管ハウジング42に、第2実施形態と同様のガス抜き器具81が装着された構成である。従って、穿孔部材83の代わりに、押圧部材83aが小径孔77を通過するように配置されている。
これにより、ボルト82を締め込むことで小径孔77を通過した押圧部材83aがカップ体63を押し下げ、管ハウジング42の内径面42bとカップ体63の嵌合部63aとの隙間を押し拡げるようにして、管ハウジング42内部のガスを外部に排出するようにしてもよい。
その他の構成及び作用については、第1及び第2実施形態のシートベルト用リトラクタ10と同様であるので、説明を省略する。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、小径孔開放圧力試験で説明しているが、COP試験(conformity-of -production)と呼ばれるような試験を基にしてもよい。いずれにせよ、管部材内部の圧力を測定できるようなものであれば、どのようなものでもよい。
また、上記実施形態では、シートベルト用リトラクタとしてボールタイプのプリテンショナーについて説明したが、図11に示す変形例のようにラックアンドピニオンタイプのプリテンショナーについてものに適用されてもよい。
この場合、火薬式駆動機構87は、ガス発生器43と、管部材としてのマニホールドケース88と、ラック89と、を備える。マニホールドケース88は、略L字型の筒状部材であり、水平部88aと、水平部88aから立設する垂直部88bとから形成されている。マニホールドケース88の水平部88aの一端には、ガス発生器43が内側に配置されて加締め部88cによって加締め固定され、マニホールドケース88の垂直部88bには、側面にラック歯89aが形成されたラック89が内嵌する。ラック89は、Oリング90を備える下部嵌合部89bが、垂直部88b内を摺動可能に嵌合している。また、ラック89は、ラック歯89aがスピンドル49に連結されるピニオン91に噛合可能となるように、マニホールドケース88内に移動可能に配置されている。
マニホールドケース88の水平部88aの内径とガス発生器43の外径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、マニホールドケース88の水平部88aの長手方向においてガス発生器43とオーバーラップするオーバーラップ領域には、外部と連通する小径孔77が設けられている。また、本実施形態においても、小径孔77の開口面積は、例えば、小径孔開放圧力試験において、ガス発生器43のカップ体が小径孔77の部分で剪断して開放されるマニホールドケース88の内圧(小径孔開放圧力)が、加締め部42aが破裂して開放される圧力(MGGバースト圧力)以上、又は管ハウジング42の最大使用内圧以上に設定されている。
このため、車両廃棄処理作業時においてガス発生器43を作動させた際、万一、ラック89が正常に作動しなかった場合であっても、ガス発生器43から発生した高圧ガスが小径孔77を介して外部に徐々に排出されるので、火薬式の駆動機構87を安全に分解処理することができる。
なお、マニホールドケース88の水平部88aに小径孔77を設ける代わりに、第2実施形態で示したガス抜き器具を配設することもできる。
なお、本発明は、2011年4月14日出願の日本特許出願(特願2011−90326)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
10,86 シートベルト用リトラクタ
16 プリテンショナー
41,80,87 駆動機構
42 管ハウジング(管部材)
42b 内径面
43 ガス発生器
49 スピンドル
63 カップ体
63a 嵌合部
63b 縮径部
63c 境界部
77 小径孔
78 第1保持部材(保持部材)
79 第2保持部材(保持部材)
82 ボルト(締結部材)
83 穿孔部材
84 保持部材
200 第1のブロック
203 第2のブロック

Claims (4)

  1. シートベルトを巻き取るスピンドルと、火薬式の駆動機構を有し、前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込むプリテンショナーと、を備えるシートベルト用リトラクタであって、
    前記駆動機構は、管部材と、該管部材の一端部の内側に配置されるガス発生器と、前記ガス発生器が前記管部材に固着される加締め部と、を備え、
    前記管部材は、前記ガス発生器の外径と前記管部材の内径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器とオーバーラップするオーバーラップ領域に、外部と連通する小径孔を備え、該小径孔の開口面積は、前記ガス発生器のカップ体が前記小径孔の部分で剪断して開放されるときの前記管部材の内圧が、前記加締め部が破裂して開放される圧力以上、又は前記管部材の最大使用内圧以上に設定されていることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
  2. 前記駆動機構は、周方向に異なる位相にそれぞれ配置される締結部材及び押圧部材と、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器のカップ体が対向する位置において、前記管部材の周囲に配置され、該締結部材及び押圧部材を保持する保持部材と、をさらに備え、
    前記押圧部材は、前記小径孔を通過するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト用リトラクタ。
  3. シートベルトを巻き取るスピンドルと、火薬式の駆動機構を有し、前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込むプリテンショナーと、を備えるシートベルト用リトラクタであって、
    前記駆動機構は、管部材と、該管部材の一端部の内側に配置されるガス発生器と、前記ガス発生器が前記管部材に固着される加締め部と、を備え、
    前記管部材は、前記ガス発生器の外径と前記管部材の内径とがそれぞれ公差の範囲内で略同じであり、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器とオーバーラップするオーバーラップ領域に、外部と連通する小径孔を備え、
    前記駆動機構は、周方向に異なる位相にそれぞれ配置される締結部材及び押圧部材と、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器のカップ体が対向する位置において、前記小径孔の外周側を覆うように、前記管部材の周囲に配置され、該締結部材及び押圧部材を保持する保持部材と、をさらに備え、
    前記押圧部材は、前記小径孔を通過して前記カップ体を押圧するように配置されることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
  4. シートベルトを巻き取るスピンドルと、火薬式の駆動機構を有し、前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込むプリテンショナーと、を備えるシートベルト用リトラクタであって、
    前記駆動機構は、管部材と、該管部材の一端部の内側に配置されるガス発生器と、前記ガス発生器が前記管部材に固着される加締め部と、周方向に異なる位相にそれぞれ配置される締結部材及び穿孔部材と、前記管部材の長手方向において前記ガス発生器のカップ体が対向する位置において、前記管部材の周囲に配置され、該締結部材及び穿孔部材を保持する保持部材と、を備え
    前記保持部材は、前記穿孔部材によって前記管部材に形成される孔の外周側を覆うように、前記管部材の周囲に配置されることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
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