JP5815514B2 - 新規の有機色素およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は色素増感太陽電池(DSSC)に使用される新規な色素増減光電変換素子用有機色素およびその製造方法に関するものである。
1991年度スイス国立ローザンヌ高等技術院(EPFL)のマイケル・グレッツェル研究チームによって色素増感ナノ粒子酸化チタン太陽電池が開発された以後、この分野に関する多くの研究が進められている。色素増感太陽電池は既存のシリコン系太陽電池に比べて効率が高く製造単価が顕著に低いため、既存の非晶質シリコン太陽電池からの代替が期待される。シリコン太陽電池とは異なり、色素増感太陽電池は可視光線を吸収して電子−ホール対を生成することができる色素と、生成された電子を伝達する遷移金属酸化物を主要構成材料とする光電気化学的太陽電池である。
従来の色素増感太陽電池の色素として、高い光電気転換効率を示すルテニウム金属錯体が幅広く使用されてきた。しかし、このルテニウム金属錯体は価格が非常に高いという短所があった。
最近、吸光効率、酸化還元反応安定性および分子内電荷−伝達(CT)系吸収の側面で優れた物性を示す金属を含有しない有機色素が、高価のルテニウム金属錯体を代替して色素増感太陽電池用色素として使用されることができるのが発見され、金属を含有しない有機色素に関する研究が重点的に行われている。
有機色素は一般にπ−結合ユニットによって連結される電子供与体−電子受容体残基の構造を有する。大部分の有機色素において、アミン誘導体が電子供与体の役割を果たし、2−シアノアクリル酸またはロダニン残基が電子受容体の役割を果たし、この両部位はメチンユニットまたはチオフェンチェーンのようなπ−結合システムによって連結される。
一般に、電子供与体であるアミンユニットの構造的変化を通して青色側にシフトされた吸光スペクトルを誘導するなどの電子特性を変化させ、π−結合長さの変化を通して吸光スペクトルおよび酸化還元電位を調節することができる。
しかし、今まで知られた大部分の有機色素はルテニウム金属錯体色素に比べて低い変換効率および低い駆動安定性を示すため、このような電子供与体と受容体の種類またはπ−結合長さを変化させることによって、従来の有機色素に比べて顕著に向上したモル吸光係数を有し、高い光電気変換効率を示す新たな色素を開発しようとする検討が続けられている。
本発明の目的は、従来の金属錯体色素より向上したモル吸光係数および光電気変換効率を示して色素増感太陽電池の効率を大きく向上させることができる色素増減光電変換素子用有機色素を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記有機色素の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記有機色素を含んで顕著に向上した光電気変換効率を示し、Jsc(短絡光電流密度)とモル吸光係数とに優れた色素増減光電変換素子、およびこれを含むことにより効率が顕著に向上した太陽電池を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、下記の化学式1で示される色素増減光電変換素子用有機色素を提供する:
[化学式1]


上記式において、
o、pおよびqはそれぞれ独立に0または1であり、但し、o、pおよびqのうちの少なくとも1つは1であり、
An乃至Anはそれぞれ独立に

または

であり、
Ar乃至Arはo、pまたはqが0である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC−C50アリール基であり、pまたはqが1である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC−C50アリーレン基であり、またはAr乃至Arは互いに連結されてNと共に環を形成することもでき、
Sp乃至Spはそれぞれ独立に



および

からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO、S、CR、SiRおよびNRからなる群より選択され、R乃至Rはそれぞれ独立に水素、置換された、または非置換のC1−12アルキル、置換された、または非置換のC6−30アリール、および置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、R乃至Rはそれぞれ独立に水素或いは置換された、または非置換のC1−12アルキルであり、nは1乃至10の整数である。
また、本発明は、
(1)下記の化学式2の化合物を下記の化学式3の化合物とカップリング反応させて、下記の化学式4の化合物を製造する工程;および
(2)前記の製造された化学式4の化合物をCHCN中でピペリジン存在下でアンカリング基提供化合物と結合反応させる工程、を含む製造方法を提供する:
[化学式2]

[化学式3]
[化学式4]
上記式において、Spはそれぞれ独立に



および

からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO、S、CR、SiRおよびNRからなる群より選択され、R乃至Rはそれぞれ独立に水素、置換された、または非置換のC1−12アルキル、置換された、または非置換のC6−30アリール、および置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、R乃至Rはそれぞれ独立に水素或いは置換された、または非置換のC1−12アルキルであり、nは1乃至10の整数であり、
Ar−Ar、o、p、及びqは前記で定義したとおりである。
本発明は、酸化物半導体微粒子;および前記酸化物半導体微粒子に担持された前記有機色素を含むことを特徴とする、色素増減光電変換素子を提供する。
また、本発明は、前記色素増減光電変換素子を含むことを特徴とする色素増感太陽電池を提供する。
本発明の色素化合物は色素増感太陽電池(DSSC)に使用されて、従来の色素より向上したモル吸光係数、Jsc(短絡光電流密度)および光電気変換効率を示し、太陽電池の効率を大きく向上させることができる。
以下、本発明をより詳しく説明する。
本明細書全般にかけて「アルキル」とは、線状または分枝状の飽和されたC乃至Cの炭化水素ラジカル鎖を意味する。具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、およびヘキシルなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
本明細書全般にかけて「アリール」とは、任意に置換されたベンゼン環または1つ以上の任意置換基の融合によって形成されることができる環系を意味する。前記任意置換基の例としては、置換されたC1−3アルキル、置換されたC2−3アルケニル、置換されたC2−3アルキニル、ヘテロアリール、ヘテロサイクル、アリール、1乃至3個のフッ素置換基を有するまたは有しないアルコキシ、アリルオキシ、アルアルコキシ、アシル、アロイル、ヘテロアロイル、アシルオキシ、およびアロイルオキシが挙げられる。前記環または環系は、1つ以上の置換基を有するまたは有しないアリール環(ベンゼン環を含む)、カボサイクル環またはヘテロサイクル環に任意に融合されることができる。「アリール」の例としては、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、インダニル、アントラシル、フェナントリル、およびこれらの置換された誘導体が含まれるが、これらの限定されるものではない。
本明細書全般にかけて「ヘテロアリール」とは、環内に酸素、硫黄および窒素などの1つ以上のヘテロ原子を有する単環の5乃至6員芳香族環を意味し、または、ヘテロアリール環、アリール環、ヘテロサイクル環またはカボサイクル環のような1つ以上の環に融合された芳香族環(例えば、二環または三環環系)を意味する。ヘテロアリールの具体的な例としては、ピリジニル、ピロリル、オキサゾリル、インドリル、イソインドリル、プリニル、プラニル、チエニル、ベンゾプラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、キノリル、イソキノリル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジル(これらは置換されるか、または非置換である)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書全般にかけて「置換」または「置換された」とは、化合物または作用基において少なくとも1つの水素がハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、アルコキシカルボニル、ニトロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルカーボニルアミノ、シクロアルキル基、シアノ、およびチオールからなる群より選択される置換基に置換されたことを意味する。
本明細書全般にかけて化学構造式中に使用された「*」は結合部位を意味する。
本発明による光電変換素子用有機色素は下記の化学式1の構造を有し、色素増減光電変換素子として色素増感太陽電池(DSSC)に使用した場合に、向上したモル吸光係数、Jsc(短絡光電流密度)および光電気変換効率を示すことを特徴とする:
[化学式1]


上記式において、
o、pおよびqはそれぞれ独立に0または1であり、但し、o、pおよびqのうちの少なくとも1つは1であり、
An乃至Anはアンカリング基であって、それぞれ独立に

または

であり、
Ar乃至Arはo、pまたはqが0である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC−C50アリール基であり、pまたはqが1である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC−C50アリーレン基であり、またはAr乃至Arは互いに連結されてNと共に環を形成することもでき、
Sp乃至Spはスペーサー基であって、それぞれ独立に



および

からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO、S、CR、SiRおよびNRからなる群より選択され、R乃至Rはそれぞれ独立に水素、置換された、または非置換のC1−12アルキル、置換された、または非置換のC6−30アリール、および置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、R乃至Rはそれぞれ独立に水素或いは置換された、または非置換のC1−12アルキルであり、nは1乃至10の整数である。
好ましくは、前記化学式1においてSp乃至Spはそれぞれ独立に下記化学式SP1−30を有する連結基である
[SP1]


[SP2]

[SP3]

[SP4]


[SP5]


[SP6]


[SP7]


[SP8]


[SP9]


[SP10]


[SP11]


[SP12]


[SP13]


[SP14]


[SP15]


[SP16]


[SP17]


[SP18]


[SP19]


[SP20]


[SP21]


[SP22]


[SP23]


[SP24]


[SP25]


[SP26]


[SP27]


[SP28]


[SP29]


[SP30]
上記式において、R乃至Rは前記で定義した通りである。
好ましくは、本発明による有機色素は下記の化学式5乃至54の化学構造式を有する化合物が挙げられる:
[化学式5]


[化学式6]


[化学式7]

[化学式8]


[化学式9]

[化学式10]


[化学式11]


[化学式12]


[化学式13]


[化学式14]


[化学式15]


[化学式16]


[化学式17]


[化学式18]


[化学式19]


[化学式20]


[化学式21]


[化学式22]


[化学式23]


[化学式24]


[化学式25]


[化学式26]


[化学式27]


[化学式28]


[化学式29]


[化学式30]


[化学式31]


[化学式32]


[化学式33]


[化学式34]


[化学式35]


[化学式36]


[化学式37]


[化学式38]


[化学式39]


[化学式40]


[化学式41]


[化学式42]


[化学式43]


[化学式44]


[化学式45]


[化学式46]


[化学式47]


[化学式48]


[化学式49]


[化学式50]


[化学式51]


[化学式52]


[化学式53]


[化学式54]

また、本発明による有機色素は、
(1)下記の化学式2の化合物を下記の化学式3の化合物とカップリング反応させて、下記の化学式4の化合物を製造する工程;および
(2)前記の製造された化学式4の化合物をCHCN中でピペリジン存在下でアンカリング基提供化合物と結合反応させる工程
を含む製造方法によって製造されることができる:
[化学式2]

[化学式3]

[化学式4]


上記式において、Ar−Ar、o、p、q及びSpは前記で定義したとおりである。
詳しくは、まず、前記化学式2の化合物を前記化学式3の化合物とカップリング反応させて化学式4の化合物を製造する。
前記カップリング反応は、Pd(PPhなどの触媒、およびKCOなどの塩基の存在下でジメチルホルムアミド(DMF)などのような有機溶媒中で実施することが好ましい。
この時、出発物質として使用される化学式2および3の化合物は通常の方法で製造するか、市販品を入手して使用することができる。好ましくは、前記化学式2の化合物としては下記の化学式2−1乃至2−4のうちの1つの化合物を使用することが良い。
[化学式2−1]

[化学式2−2]


[化学式2−3]


[化学式2−4]
また、好ましくは、前記化学式3の化合物としては下記の化学式3−1乃至3−5の化合物を使用することが良い。
[化学式3−1]


[化学式3−2]


[化学式3−3]


[化学式3−4]


[化学式3−5]

前記化学式3の化合物は、化学式2の化合物1モルに対して1乃至3モルで使用されることが好ましい。
次いで、製造された化学式4の化合物を、CHCN中でピペリジンの存在下で、シアノ酢酸などのアンカリング基提供化合物と結合反応させることによって、本発明による有機色素を製造することができる。
化学式4の化合物は、アンカリング基提供化合物1モルに対して1.2乃至2.5モルで使用されることが好ましい。
具体的に、本発明による有機色素は、下記反応式1乃至9に記載された方法によって製造されることができるが、これは一例に過ぎず、本発明は、これらに限定されるものではない。
[反応式1]
[反応式2]
[反応式3]
[反応式4]
[反応式5]
[反応式6]
[反応式7]
[反応式8]
[反応式9]
前記のような製造方法によって製造された本発明による有機色素は、色素増減光電変換素子として色素増感太陽電池(DSSC)に使用されて、従来の色素より向上したモル吸光係数、Jsc(短絡光電流密度)および光電気変換効率を示し、太陽電池の効率を大きく向上させることができる。
これにより、本発明は前記有機色素を含む色素増減光電変換素子を提供する。
具体的に、本発明による色素増減光電変換素子は、酸化物半導体微粒子、および前記酸化物半導体微粒子に担持された前記有機色素を含むことを特徴とする。
本発明による色素増減光電変換素子は前記有機色素を使用すること以外に、通常の色素を用いて太陽電池用色素増減光電変換素子を製造する方法が適用されることができるのはもちろんであり、好ましくは、本発明の色素増減光電変換素子は酸化物半導体微粒子を用いて基板上に酸化物半導体の薄膜を製造し、その次に前記薄膜に本発明による有機色素を担持させて製造することができる。
この時、酸化物半導体の薄膜が形成される基板としては、その表面が導電性であるものが好ましく、商業的に入手可能なものを使用することもできる。具体例として、ガラス、またはポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホンなどの透明性高分子材料の表面に、インジウム、フッ素、アンチモンを塗布した酸化錫などの導電性金属酸化物の薄膜や、銅、銀、金などの金属薄膜を形成したものを用いることができる。この時、導電性は通常1000Ω以下が好ましく、特に100Ω以下のものが好ましい。
前記酸化物半導体微粒子としては金属酸化物が好ましい。具体例としては、チタン、錫、亜鉛、タングステン、ジルコニウム、ガリウム、インジウム、イットリウム、ニオブ、タンタル、バナジウムなどの酸化物を使用することができる。これらのうちのチタン、錫、亜鉛、ニオブ、インジウムなどの酸化物が好ましく、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫がさらに好ましく、酸化チタンが最も好ましい。前記酸化物半導体は単独で使用することもできるが、混合したり、半導体の表面にコーティングしたりして使用することもできる。
前記酸化物半導体微粒子の平均粒径は、1乃至500nmであることが好ましく、さらに1乃至100nmであることが好ましい。また、この酸化物半導体の微粒子は、大きな粒径のものと小さな粒径のものを混合したり、多層として使用することもできる。
前記酸化物半導体薄膜は、酸化物半導体微粒子をスプレー噴霧などを通して直接基板上に薄膜として形成する方法、基板を電極として電気的に半導体微粒子薄膜を析出させる方法、半導体微粒子のスラリー、または半導体アルコキシドなどの半導体微粒子の前駆体を加水分解して製造した微粒子を含有するペーストを基板上に塗布し、乾燥、硬化あるいは焼成する方法などによって製造することができ、このうち、ペーストを基板上に塗布する方法が好ましい。
前記半導体微粒子のスラリーを利用する方法の場合、前記スラリーは2次凝集している酸化物半導体微粒子を、通常の方法によって分散媒中に平均1次粒径が1乃至200nmになるように分散させることによって得ることができる。
スラリーを分散させる分散媒としては半導体微粒子を分散させることができるものであれば特別な制限無しに用いることができ、水、エタノールなどのアルコール;アセトン、アセチルアセトンなどのケトン;またはヘキサンなどの炭化水素を用いることができ、これらを混合して使用することができる。この中でも、分散媒として水を用いることがスラリーの粘度変化を減少させるという点で好ましい。また、酸化物半導体微粒子の分散状態を安定化させる目的で、分散安定剤を使用することができる。使用できる分散安定剤の具体的な例としては、酢酸、塩酸、硝酸などの酸;アセチルアセトン;アクリル酸;ポリエチレングリコール;ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
その次にスラリーを塗布した基板の焼成時の焼成温度は100℃以上、好ましくは200℃以上とし、また上限は大体基材の融点(軟化点)以下とし、通常上限は900℃とし、好ましくは600℃以下とする。本発明において焼成時間は特に限定されないが、大体4時間以内が好ましい。
本発明において、基板上に形成される酸化物半導体微粒子の薄膜厚さは1乃至200μmとするのが好ましく、特に1乃至50μmとするのが好ましい。また、焼成時に酸化物半導体微粒子の薄膜一部が溶着されることがあるが、そのような溶着は本発明に特別な影響を与えるものではない。
前記酸化物半導体薄膜に対して2次処理を実施することもできる。一例として、半導体と同一な金属のアルコキシド、塩化物、窒素化物、硫化物などの溶液に、直接、基板別に薄膜を浸漬させ、乾燥あるいは再焼成することによって半導体薄膜の性能を向上させることもできる。前記金属アルコキシドとしては、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンt−ブトキシド、n−ジブチル−ジアセチル錫などが挙げられ、この時溶媒としては、アルコールを用いてアルコール溶液として使用することができる。前記塩化物としては例えば、4塩化チタン、四塩化錫、塩化亜鉛などが挙げられ、この時溶媒としては水を用いて水溶液として使用することができる。このようにして得られた酸化物半導体薄膜は、酸化物半導体の微粒子からなる。
本発明において、薄膜状に形成された酸化物半導体微粒子に色素を担持させる方法は特に限定されるものではなく、具体的な例として、前記化学式(I)で示される有機色素を溶解することができる溶媒で溶解した溶液、または、前記有機色素を分散させた分散液に、前記酸化物半導体薄膜が設けられた基板を浸漬させる方法が挙げられる。
前記溶液または分散液中の有機色素の濃度は、色素によって適切に決定することができる。色素濃度は1×10−6M乃至1Mが好ましく、特に1×10−5M乃至1×10−1Mが好ましい。
浸漬時の温度は大体常温から溶媒の沸点までであり、また浸漬時間は1分から48時間程度である。
色素を溶解するのに用いることができる溶媒の具体的な例としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトン、t−ブタノールなどが挙げられる。
また、担持する有機色素は1種類であっても良く、数種類を混合してもよい。混合する場合、本発明による有機色素とともに他の有機色素や金属錯体色素を混合することができる。混合できる金属錯体色素の例としては、特別に制限されないが、ルテニウム錯体やその4級塩、フタロシアニン、ポルフィリンなどが好ましく、他の有機色素としては無金属のフタロシアニン、ポルフィリンやシアニン、メロシアニン、オキソノール、トリフェニルメタン系、WO2002/011213号に提示されるアクリル酸系色素などのメチン系色素や、キサンテン系、アゾ系、アントラキノン系、ペリレン系などの色素が挙げられる(文献[M.K.Nazeeruddin,A.Kay,I.Rodicio,R.Humphry−Baker,E.Muller,P.Liska,N.Vlachopoulos,M.Gratzel,J.Am.Chem.Soc.,第115冊,6382頁(1993年)]参照)。色素を2種以上用いる場合には、色素を半導体薄膜に順次に吸着させることもでき、混合溶解して吸着させることもできる。
また、本発明で酸化物半導体微粒子の薄膜に色素を担持する時、色素どうしの結合を防止するために包摂化合物の存在下で色素を担持することが良い。前記包摂化合物としては、デオキシコール酸、デヒドロデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸メチルエステル、コール酸ナトリウムなどのコール酸類;ポリエチレンオキシド、コール酸などのステロイド系化合物;クラウンエーテル;シクロデキストリン;カリックスアレーン;ポリエチレンオキシドなどを使用することができる。
また、色素を担持させた後、4−t−ブチルピリジンなどのアミン化合物や酢酸、プロピオン酸などの酸性基を有する化合物などで、半導体微粒子薄膜が設けられた基板を処理することができる。処理方法は、例えば、アミンのエタノール溶液に色素を担持した半導体微粒子薄膜が設けられた基板を浸漬する方法などを用いることができる。
このようにして、色素で増減された薄膜上の酸化物半導体微粒子を有する光電変換素子を得ることができる。
本発明は、前記色素増感光電変換素子を含むことを特徴とする色素増感太陽電池を提供する。
前記色素増感太陽電池は酸化物半導体微粒子に有機色素を担持させた光電変換素子電極(負極)、対電極(正極)、酸化還元電解質、正孔輸送材料またはp型半導体などで構成される。
前記色素増感太陽電池は、前記有機色素を担持させた酸化物半導体微粒子を用いた色素増減光電変換素子を使用すること以外に、従来の光電変換素子を用いて太陽電池を製造する通常の方法を適用することができる。具体的な例として、本発明による色素増感太陽電池は、伝導性透明基板上に酸化チタンペーストをコーティングする工程;ペーストがコーティングされた基板を焼成して酸化チタン薄膜を形成する工程;酸化チタン薄膜が形成された基板を有機色素が溶解された混合溶液に含浸させて色素が吸着された酸化チタンフィルム電極を形成する工程;その上部に対電極が形成された第2ガラス基板を備える工程;
第2ガラス基板および対電極を貫通するホール(hole)を形成する工程;前記対電極および前記色素が吸着された酸化チタンフィルム電極の間に熱可塑性高分子フィルムを置き、加熱圧着工程を実施して前記対電極および酸化チタンフィルム電極を接合させる工程;前記ホールを通して対電極と酸化チタンフィルム電極の間の熱可塑性高分子フィルムに電解質を注入する工程;および前記熱可塑性高分子をシーリングする工程によって製造することができる。
前記酸化還元電解質、正孔輸送材料、およびp型半導体などは液状、凝固体(ゲルおよびゲル状)、固体などの形態で用いられることができる。液状で用いられる場合は酸化還元電解質、溶解塩、正孔輸送材料、p型半導体などをそれぞれ溶媒に溶解させたものや常温溶解塩などが挙げられ、凝固体(ゲルおよびゲル状)の場合にはこれらをポリマーマトリックスや低分子ゲル化剤などに含有させたものなどが挙げられる。固体の形態で用いられる場合には固状の酸化還元電解質、溶解塩、正孔輸送材料、p型半導体などを使用することができる。
正孔輸送材料としては、アミン誘導体やポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの導電性高分子;またはトリフェニレン系化合物などのディスコテック液晶相を利用するものなどを使用することができる。また、p型半導体としてはCuI、CuSCNなどを使用することができる。対電極としては導電性を有しており、酸化還元電解質の還元反応を触媒的に作用するものが好ましい。例えば、ガラスまたは高分子フィルムに白金、カーボン、ロジウム、ルテニウムなどを蒸着したり、導電性微粒子を塗布したものを使用することができる。
前記酸化還元電解質としては、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物−ハロゲン分子で構成されるハロゲン酸化還元系電解質;フェロシアン酸塩−フェロシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオン、コバルト錯体などの金属錯体などの金属酸化還元系電解質;アルキルチオール−アルキルジスルフィド、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノンなどの有機酸化還元系電解質などを用いることができ、ハロゲン酸化還元系電解質が好ましい。ハロゲン化合物−ハロゲン分子で構成されるハロゲン酸化還元系電解質におけるハロゲン分子としてはヨード分子が好ましい。また、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物としては、LiI、NaI、KI、CaI、MgI、CuIなどのハロゲン化金属塩、またはテトラアルキルアンモニウムヨード、イミダゾリウムヨード、ピリジウムヨードなどのハロゲンの有機アンモニウム塩、またはIを使用することができる。
また、酸化還元電解質はこれを含む溶液の形態に構成されている場合、その溶媒としては電気化学的に不活性であるものを使用することができる。具体的な例として、アセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチロラクトン、ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、1,3−ジオキソラン、ギ酸メチル、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メトキシ−オキサゾリジン−2−オン、スルホラン、テトラヒドロフラン、水などが挙げられ、特にアセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、エチレングリコール、3−メトキシ−オキサゾリジン−2−オン、ブチロラクトンなどが好ましい。前記溶媒は、単独でまたは混合して使用することができる。ゲル状電解質の場合にはオリゴマーおよびポリマーなどのマトリックスに電解質または電解質溶液を含有させたものや、低分子ゲル化剤などに同様に電解質または電解質溶液を含有させたものを使用することができる。酸化還元電解質の濃度は0.01乃至99重量%であることが好ましく、0.1乃至30重量%であることがさらに好ましい。
本発明による太陽電池は基板上の酸化物半導体微粒子に色素を担持した光電変換素子(負極)にそれと対置するように対電極(正極)を配置し、その間に酸化還元電解質を含有する溶液を充填することによって得られる。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明する。但し、これら実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明がこれらにのみ限定されるのではない。
実施例1:化学式10の合成
1)中間体(10a)の合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸、(E)−5−(ブロモメチレン)チオフェン−2(5H)−オン、Pd(PPhおよび2M KCO水溶液をDMF中で混合し、12時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に水(30ml)と塩水を添加し、有機層を分離および精製して、下記化学構造式の中間体(10a)を得た。
元素分析:C、83.78;H、5.66;N、2.38;O、2.72;S、5.46
[中間体10a]
2)化学式10の合成
前記実施例1で製造された中間体(10a)とシアノ酢酸を混合して製造した混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後、有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式10の化合物を得た。
元素分析:C、80.70;H、5.23;N、4.28;O、4.89;S、4.90
[化学式10]

実施例2:化学式15の合成
1)中間体(15a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸と(E)−5−(ブロモメチレン)チエノ[3,2−b]チオフェン−2(5H)−オン、Pd(PPhおよび2M KCO水溶液をDMF中で混合した後、12時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に水(30ml)と塩水を添加し、有機層を分離および精製して、下記化学構造式の中間体(15a)を得た。
元素分析:C、80.21;H、5.17;N、2.18;O、2.48;S、9.96
[中間体15a]

2)化学式15の合成
前記で製造された中間体(15a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式15の化合物を得た。
元素分析:C、77.72;H、4.82;N、3.94;O、4.50;S、9.02
[化学式15]

実施例3:化学式22の合成
1)中間体(22a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸と(E)−6−(ブロモメチレン)バイチエノチオフェン−2(5H)−オン、Pd(PPhおよび2M KCO水溶液をDMF中で混合した後、12時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に水(30ml)と塩水を添加し、有機層を分離および精製して、下記化学構造式の中間体(22a)を得た。
元素分析:C、77.22;H、4.75;N、2.00;O、2.29;S、13.74
[中間体22a]

2)化学式22の合成
前記で製造した中間体(22a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後、有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式22の化合物を得た。
元素分析:C、75.17;H、4.47;N、3.65;O、4.17;S、12.54
[化学式22]


実施例4:化学式52の合成
1)中間体(52a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸の代わりに、4,4'−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イルアザンジイル)ビス(4,1−フェニレン)ジボロン酸を使用することを除いては前記実施例3と同様な方法で実施して、下記化学構造式の中間体52aを得た。
元素分析:C、70.96;H、3.92;N、2.02;O、4.61;S、18.48
[中間体52a]

2)化学式52の合成
前記で製造された中間体(52a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式52の化合物を得た。
元素分析:C、68.18;H、3.53;N、5.07;O、7.73;S、15.49
[化学式52]

実施例5:化学式53の合成
1)中間体(53a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸の代わりに、4,4'−(4−メトキシフェニルアザンジイル)ビス(4,1−フェニレン)ジボロン酸を使用することを除いては前記実施例2と同様な方法で実施して、下記化学構造式の中間体(53a)を得た。
元素分析:C、65.21;H、3.48;N、2.30;O、7.90;S、21.10
[化学式53a]

2)化学式53の合成
前記で製造された中間体(53a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式53の化合物を得た。
元素分析:C、63.14;H、3.12;N、5.66;O、10.78;S、17.29
[化学式53]

実施例6:化学式54の合成
1)中間体(54a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸の代わりに、4,4'、4''−ニトリロトリス(ベンゼン−4,1−ジイル)トリボロン酸を使用することを除いては前記実施例2と同様な方法で実施して、下記化学構造式の中間体(54a)を得た。
元素分析:C、62.96;H、2.85;N、1.88;O、6.45;S、25.86
[中間体54a]

2)化学式54の合成
前記で製造された中間体(54a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式54の化合物を得た。
元素分析:C、61.00;H、2.56;N、5.93;O、10.16;S、20.36
[化学式54]

実施例7:化学式36の合成
(E)−5−(ブロモメチレン)チエノ[3,2−b]チオフェン−2(5H)−オンの代わりに、下記化学構造式の中間体(36a)を使用することを除いては前記2と同様な方法を順次に実施して、下記化学構造式36の化合物を得た。
元素分析:C、68.94;H、3.86;N、2.68;O、6.12;S、18.40
[中間体36a]


[化学式36]
実施例8:化学式46の合成
(E)−5−(ブロモメチレン)チエノ[3,2−b]チオフェン−2(5H)−オンの代わりに、前記実施例7の中間体(36a)を使用することを除いては実施例4と同様な方法を順次に実施して、下記化学構造式46の化合物を得た。
元素分析:C、60.18;H、2.76;N、2.81;O、8.55;S、25.70
[化学式46]

色素増感太陽電池の製造
本発明による色素の電流−電圧特性を評価するために、13+10μm TiO透明層を利用して色素増感太陽電池を製造した。
詳しくは、洗浄されたFTO(Pilkington社、8Ωsq−1)ガラス基板を40mM TiCl水溶液中に含浸させた。TiOペースト(Solaronix、13nmアナターゼ)をスクリーンプリンティングして13μm厚さの第1TiO層を製造し、光散乱のために他のペースト(CCIC、HWP−400)で10μm厚さの第2TiO散乱層を製造した。製造されたTiO電極を本発明による色素の溶液(10mMの3a,7a−ジヒドロキシ−5b−コール酸含有エタノール中に前記実施例1−8で製造された化合物をそれぞれ0.3mMで溶解させる)に含浸させた後、室温で18時間放置した。FTO基板上にHPtCl溶液(エタノール1mL中にPt2mg含有)をコーティングして対電極を製造した。その次に、アセトニトリル中に0.6M 3−ヘキシル−1,2−ジメチルイミダゾリウムヨード、0.04M I、0.025M LiI、0.05M グアニジウムチオシアネートおよび0.28M tert−ブチルピリジンを溶解させた電解質を電池に注入して色素増感太陽電池を製造した。色素増感太陽電池の光電池性能は1000Wキセノン光源を使用して測定し、その結果を下記表1に示した。
前記表1に示されるように本発明の色素は優れた効率を示すことが分かる。
本発明を前記の具体的な実施例と関連して記述したが、添付された特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内で当該分野の熟練者は本発明を多様に変形および変化させることができる。

Claims (9)

  1. 下記の化学式1で示される色素増減光電変換素子用有機色素。
    [化学式1]
    (上記式において、
    o、pおよびqはそれぞれ独立に0または1であり、但し、o、pおよびqのうちの少なくとも1つは1であり、
    An乃至Anはそれぞれ独立に
    であり、
    Ar乃至Arはo、pまたはqが0である時、それぞれ独立に、C−C50アリール基であり、pまたはqが1である時、それぞれ独立に、C−C50アリーレン基であり、またはAr乃至Arは互いに連結されてNと共に環を形成することもでき、
    Sp乃至Spはそれぞれ独立に


    および
    からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO又はSであり、R乃至Rはそれぞれ独立に水素、炭素数1〜4のアルキル基で置換された、または非置換のC1−12アルキル、炭素数1〜4のアルキル基で置換された、または非置換のC6−30アリール、および炭素数1〜4のアルキル基で置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、nは1乃至10の整数である。)
  2. 前記Sp乃至Spは、下記SP1−3,6−8,11−13及び16−18のうちのいずれか1つで示される連結基であることを特徴とする、請求項1に記載の有機色素。
    [SP1]
    [SP2]
    [SP3]
    [SP6]
    [SP7]
    [SP8]
    [SP11]
    [SP12]
    [SP13]
    [SP16]
    [SP17]
    [SP18]
    (上記式において、R乃至 は請求項1で定義した通りである。)
  3. 前記有機色素が下記の化学式で示される化合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の有機色素:
    [化学式10]
    [化学式15]
    [化学式22]
    [化学式36]

    [化学式38]
    [化学式46]
    [化学式52]
    [化学式53]
    [化学式54]
  4. (1)下記の化学式2の化合物を下記の化学式3の化合物とカップリング反応させて、下記の化学式4の化合物を製造する工程;および
    (2)前記の製造された化学式4の化合物を、CHCN中でピペリジン存在下でアンカリング基提供化合物と結合反応させる工程
    を含む、請求項1記載の有機色素の製造方法:
    [化学式2]

    [化学式3]
    [化学式4]
    (上記式において、Spはそれぞれ独立に


    および
    からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO又はSであり、R乃至Rはそれぞれ独立に水素、炭素数1〜4のアルキル基で置換された、または非置換のC1−12アルキル、炭素数1〜4のアルキル基で置換された、または非置換のC6−30アリール、および炭素数1〜4のアルキル基で置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、nは1乃至10の整数であり、
    Ar−Ar、o、p、及びqは請求項1で定義したとおりである。)
  5. 酸化物半導体微粒子;および
    前記酸化物半導体微粒子に担持された請求項1記載の有機色素を含む色素増減光電変換素子。
  6. 前記有機色素が包摂化合物の存在下で酸化物半導体微粒子に担持されたことを特徴とする、請求項5に記載の色素増減光電変換素子。
  7. 前記酸化物半導体微粒子が二酸化チタンを含むことを特徴とする、請求項5に記載の色素増減光電変換素子。
  8. 前記酸化物半導体微粒子が1乃至500nmの平均粒径を有することを特徴とする、請求項5に記載の色素増減光電変換素子。
  9. 請求項5記載の色素増減光電変換素子を電極として含むことを特徴とする色素増感太陽電池。
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