JP5815514B2 - 新規の有機色素およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の他の目的は、前記有機色素の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記有機色素を含んで顕著に向上した光電気変換効率を示し、Jsc(短絡光電流密度)とモル吸光係数とに優れた色素増減光電変換素子、およびこれを含むことにより効率が顕著に向上した太陽電池を提供することにある。
[化学式1]
上記式において、
o、pおよびqはそれぞれ独立に0または1であり、但し、o、pおよびqのうちの少なくとも1つは1であり、
An1乃至An3はそれぞれ独立に
または
であり、
Ar1乃至Ar3はo、pまたはqが0である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC6−C50アリール基であり、pまたはqが1である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC6−C50アリーレン基であり、またはAr1乃至Ar3は互いに連結されてNと共に環を形成することもでき、
Sp1乃至Sp3はそれぞれ独立に
および
からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO、S、CR5R6、SiR7R8およびNR9からなる群より選択され、R1乃至R4はそれぞれ独立に水素、置換された、または非置換のC1−12アルキル、置換された、または非置換のC6−30アリール、および置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、R5乃至R9はそれぞれ独立に水素或いは置換された、または非置換のC1−12アルキルであり、nは1乃至10の整数である。
(1)下記の化学式2の化合物を下記の化学式3の化合物とカップリング反応させて、下記の化学式4の化合物を製造する工程;および
(2)前記の製造された化学式4の化合物をCH3CN中でピペリジン存在下でアンカリング基提供化合物と結合反応させる工程、を含む製造方法を提供する:
[化学式2]
[化学式3]
および
からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO、S、CR5R6、SiR7R8およびNR9からなる群より選択され、R1乃至R4はそれぞれ独立に水素、置換された、または非置換のC1−12アルキル、置換された、または非置換のC6−30アリール、および置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、R5乃至R9はそれぞれ独立に水素或いは置換された、または非置換のC1−12アルキルであり、nは1乃至10の整数であり、
Ar1−Ar3、o、p、及びqは前記で定義したとおりである。
本明細書全般にかけて「アルキル」とは、線状または分枝状の飽和されたC1乃至C6の炭化水素ラジカル鎖を意味する。具体的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、およびヘキシルなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
[化学式1]
上記式において、
o、pおよびqはそれぞれ独立に0または1であり、但し、o、pおよびqのうちの少なくとも1つは1であり、
An1乃至An3はアンカリング基であって、それぞれ独立に
または
であり、
Ar1乃至Ar3はo、pまたはqが0である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC6−C50アリール基であり、pまたはqが1である時、それぞれ独立に置換された、または非置換のC6−C50アリーレン基であり、またはAr1乃至Ar3は互いに連結されてNと共に環を形成することもでき、
Sp1乃至Sp3はスペーサー基であって、それぞれ独立に
および
からなる群より1種以上選択され、この時Xはそれぞれ独立にO、S、CR5R6、SiR7R8およびNR9からなる群より選択され、R1乃至R4はそれぞれ独立に水素、置換された、または非置換のC1−12アルキル、置換された、または非置換のC6−30アリール、および置換された、または非置換のC6−20ヘテロアリールからなる群より選択されたり、または互いに連結されて環を形成することができ、R5乃至R9はそれぞれ独立に水素或いは置換された、または非置換のC1−12アルキルであり、nは1乃至10の整数である。
[SP1]
[SP2]
[SP3]
[SP4]
[SP5]
[SP6]
[SP7]
[SP8]
[SP9]
[SP10]
[SP11]
[SP12]
[SP13]
[SP14]
[SP15]
[SP16]
[SP17]
[SP18]
[SP19]
[SP20]
[SP21]
[SP22]
[SP23]
[SP24]
[SP25]
[SP26]
[SP27]
[SP28]
[SP29]
[SP30]
[化学式5]
[化学式6]
[化学式7]
[化学式8]
[化学式9]
[化学式10]
[化学式11]
[化学式12]
[化学式13]
[化学式14]
[化学式15]
[化学式16]
[化学式17]
[化学式18]
[化学式19]
[化学式20]
[化学式21]
[化学式22]
[化学式23]
[化学式24]
[化学式25]
[化学式26]
[化学式27]
[化学式28]
[化学式29]
[化学式30]
[化学式31]
[化学式32]
[化学式33]
[化学式34]
[化学式35]
[化学式36]
[化学式37]
[化学式38]
[化学式39]
[化学式40]
[化学式41]
[化学式42]
[化学式43]
[化学式44]
[化学式45]
[化学式46]
[化学式47]
[化学式48]
[化学式49]
[化学式50]
[化学式51]
[化学式52]
[化学式53]
[化学式54]
(1)下記の化学式2の化合物を下記の化学式3の化合物とカップリング反応させて、下記の化学式4の化合物を製造する工程;および
(2)前記の製造された化学式4の化合物をCH3CN中でピペリジン存在下でアンカリング基提供化合物と結合反応させる工程
を含む製造方法によって製造されることができる:
[化学式2]
[化学式3]
[化学式4]
上記式において、Ar1−Ar3、o、p、q及びSpは前記で定義したとおりである。
[化学式2−1]
[化学式2−2]
[化学式2−3]
[化学式2−4]
[化学式3−1]
[化学式3−2]
[化学式3−3]
[化学式3−4]
[化学式3−5]
[反応式1]
第2ガラス基板および対電極を貫通するホール(hole)を形成する工程;前記対電極および前記色素が吸着された酸化チタンフィルム電極の間に熱可塑性高分子フィルムを置き、加熱圧着工程を実施して前記対電極および酸化チタンフィルム電極を接合させる工程;前記ホールを通して対電極と酸化チタンフィルム電極の間の熱可塑性高分子フィルムに電解質を注入する工程;および前記熱可塑性高分子をシーリングする工程によって製造することができる。
実施例1:化学式10の合成
1)中間体(10a)の合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸、(E)−5−(ブロモメチレン)チオフェン−2(5H)−オン、Pd(PPh3)4および2M K2CO3水溶液をDMF中で混合し、12時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に水(30ml)と塩水を添加し、有機層を分離および精製して、下記化学構造式の中間体(10a)を得た。
元素分析:C、83.78;H、5.66;N、2.38;O、2.72;S、5.46
[中間体10a]
前記実施例1で製造された中間体(10a)とシアノ酢酸を混合して製造した混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後、有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式10の化合物を得た。
元素分析:C、80.70;H、5.23;N、4.28;O、4.89;S、4.90
[化学式10]
1)中間体(15a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸と(E)−5−(ブロモメチレン)チエノ[3,2−b]チオフェン−2(5H)−オン、Pd(PPh3)4および2M K2CO3水溶液をDMF中で混合した後、12時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に水(30ml)と塩水を添加し、有機層を分離および精製して、下記化学構造式の中間体(15a)を得た。
元素分析:C、80.21;H、5.17;N、2.18;O、2.48;S、9.96
[中間体15a]
前記で製造された中間体(15a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式15の化合物を得た。
元素分析:C、77.72;H、4.82;N、3.94;O、4.50;S、9.02
[化学式15]
1)中間体(22a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸と(E)−6−(ブロモメチレン)バイチエノチオフェン−2(5H)−オン、Pd(PPh3)4および2M K2CO3水溶液をDMF中で混合した後、12時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に水(30ml)と塩水を添加し、有機層を分離および精製して、下記化学構造式の中間体(22a)を得た。
元素分析:C、77.22;H、4.75;N、2.00;O、2.29;S、13.74
[中間体22a]
前記で製造した中間体(22a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後、有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式22の化合物を得た。
元素分析:C、75.17;H、4.47;N、3.65;O、4.17;S、12.54
[化学式22]
1)中間体(52a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸の代わりに、4,4'−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イルアザンジイル)ビス(4,1−フェニレン)ジボロン酸を使用することを除いては前記実施例3と同様な方法で実施して、下記化学構造式の中間体52aを得た。
元素分析:C、70.96;H、3.92;N、2.02;O、4.61;S、18.48
[中間体52a]
前記で製造された中間体(52a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式52の化合物を得た。
元素分析:C、68.18;H、3.53;N、5.07;O、7.73;S、15.49
[化学式52]
1)中間体(53a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸の代わりに、4,4'−(4−メトキシフェニルアザンジイル)ビス(4,1−フェニレン)ジボロン酸を使用することを除いては前記実施例2と同様な方法で実施して、下記化学構造式の中間体(53a)を得た。
元素分析:C、65.21;H、3.48;N、2.30;O、7.90;S、21.10
[化学式53a]
前記で製造された中間体(53a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式53の化合物を得た。
元素分析:C、63.14;H、3.12;N、5.66;O、10.78;S、17.29
[化学式53]
1)中間体(54a)合成
4−(ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ)フェニルボロン酸の代わりに、4,4'、4''−ニトリロトリス(ベンゼン−4,1−ジイル)トリボロン酸を使用することを除いては前記実施例2と同様な方法で実施して、下記化学構造式の中間体(54a)を得た。
元素分析:C、62.96;H、2.85;N、1.88;O、6.45;S、25.86
[中間体54a]
前記で製造された中間体(54a)とシアノ酢酸の混合物を真空乾燥した後、MeCNおよびピペリジンと混合して、6時間還流した。結果として得られた反応溶液を冷却させた後に有機層を真空下で除去した。結果として得られた固形物をシリカゲルクロマトグラフィー精製して、下記化学構造式54の化合物を得た。
元素分析:C、61.00;H、2.56;N、5.93;O、10.16;S、20.36
[化学式54]
(E)−5−(ブロモメチレン)チエノ[3,2−b]チオフェン−2(5H)−オンの代わりに、下記化学構造式の中間体(36a)を使用することを除いては前記2と同様な方法を順次に実施して、下記化学構造式36の化合物を得た。
元素分析:C、68.94;H、3.86;N、2.68;O、6.12;S、18.40
[中間体36a]
[化学式36]
(E)−5−(ブロモメチレン)チエノ[3,2−b]チオフェン−2(5H)−オンの代わりに、前記実施例7の中間体(36a)を使用することを除いては実施例4と同様な方法を順次に実施して、下記化学構造式46の化合物を得た。
元素分析:C、60.18;H、2.76;N、2.81;O、8.55;S、25.70
[化学式46]
本発明による色素の電流−電圧特性を評価するために、13+10μm TiO2透明層を利用して色素増感太陽電池を製造した。
本発明を前記の具体的な実施例と関連して記述したが、添付された特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内で当該分野の熟練者は本発明を多様に変形および変化させることができる。
Claims (9)
- 下記の化学式1で示される色素増減光電変換素子用有機色素。
[化学式1]
o、pおよびqはそれぞれ独立に0または1であり、但し、o、pおよびqのうちの少なくとも1つは1であり、
An1乃至An3はそれぞれ独立に
Ar1乃至Ar3はo、pまたはqが0である時、それぞれ独立に、C6−C50アリール基であり、pまたはqが1である時、それぞれ独立に、C6−C50アリーレン基であり、またはAr1乃至Ar3は互いに連結されてNと共に環を形成することもでき、
Sp1乃至Sp3はそれぞれ独立に
- 前記Sp1乃至Sp3は、下記SP1−3,6−8,11−13及び16−18のうちのいずれか1つで示される連結基であることを特徴とする、請求項1に記載の有機色素。
[SP1]
- 前記有機色素が下記の化学式で示される化合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の有機色素:
[化学式10]
[化学式38]
- (1)下記の化学式2の化合物を下記の化学式3の化合物とカップリング反応させて、下記の化学式4の化合物を製造する工程;および
(2)前記の製造された化学式4の化合物を、CH3CN中でピペリジン存在下でアンカリング基提供化合物と結合反応させる工程
を含む、請求項1記載の有機色素の製造方法:
[化学式2]
[化学式3]
Ar1−Ar3、o、p、及びqは請求項1で定義したとおりである。) - 酸化物半導体微粒子;および
前記酸化物半導体微粒子に担持された請求項1記載の有機色素を含む色素増減光電変換素子。 - 前記有機色素が包摂化合物の存在下で酸化物半導体微粒子に担持されたことを特徴とする、請求項5に記載の色素増減光電変換素子。
- 前記酸化物半導体微粒子が二酸化チタンを含むことを特徴とする、請求項5に記載の色素増減光電変換素子。
- 前記酸化物半導体微粒子が1乃至500nmの平均粒径を有することを特徴とする、請求項5に記載の色素増減光電変換素子。
- 請求項5記載の色素増減光電変換素子を電極として含むことを特徴とする色素増感太陽電池。
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