JP5814320B2 - ハンダ合金微粒子の製造方法、ハンダ合金微粒子、ハンダペーストおよび電子機器 - Google Patents

ハンダ合金微粒子の製造方法、ハンダ合金微粒子、ハンダペーストおよび電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、ハンダ合金微粒子の製造方法、ハンダ合金微粒子、該ハンダ合金微粒子とハンダフラックスとからなるハンダペーストおよび電子機器に関する。
ハンダ粒子とハンダフラックスからなるハンダペーストに使用されるハンダ粒子は、一般的にスズを主成分とした合金であり、合金粒子中における各金属成分の比率が安定していることが要求される。このため、ハンダ粒子は、溶融はんだを雰囲気中に噴霧することにより雰囲気中で粒子化するアトマイズ法が一般的な製造方法であり、その噴霧の方法の違いから、回転ディスクの遠心力を利用するタイプの遠心アトマイズ法(回転ディスク法)、ガスをはんだ溶湯に噴射し,溶融はんだを飛散させて霧化するタイプのガスアトマイズ法があり、また、超音波振動を溶融はんだに与えることを利用して微粒子化を図るタイプの超音波アトマイズ法も知られている(特許文献1、特許文献2)。回転ディスク法は、構成成分である各合金を融点以上に加熱して均一な溶融状とし、これを該高速で回転する円盤上に落として、その遠心力によって微細に分散させ、微粒子状のはんだ合金粒子とする方法であり、製造によく利用されている。
例えば、特許文献1(特開平9−49007)では、高温の分散媒体中にて溶融したはんだ合金に超音波振動を加えつつ分散凝固を行うことにより、粒径の均一なほぼ真球状のはんだ合金微粉末を製造する方法が提案されている。
特許文献2(特開2003−166007)では、はんだの塊を高沸点の分散媒の中ではんだの融点以上の温度で加熱して溶融し、攪拌することにより溶融はんだを液滴化し、その後に冷却して固化し、微粒子化する油中アトマイズ法が提案されている。
ところが、上記製造方法で得られたハンダ粒子は、最小平均粒径が5μm程度であり、例えば、特許文献1の製法では平均粒径が数十μmであり、特許文献2の製法では8〜13μmである。近年、ハンダペーストを使用する配線基板の高密度化によりハンダ微細粒子の必要性が高まっているので、不適合である。
あるいは、略球状のハンダ粒子であるが、比較的広い粒度分布を有している。ハンダ粒子とハンダフラックスからなるハンダペーストの用途によっては、ハンダ粒子の粒径をある程度そろえる必要があり、その場合は、該ハンダ粒子を分級し、必要とされる平均粒径において粒度分布の狭いハンダ粉を得ているため、収率が低いという問題がある。上記製造方法では平均粒径が5μm以下であり、粒度分布の狭いハンダ粒子を安定的に得ることは困難である。
ハンダ微粒子を製造する方法として、湿式還元法も知られており、特許文献3(特開2010−43350)には、スズ塩と界面活性剤を溶媒に溶解させるステップと、前記溶液に還元剤を添加してスズナノ粒子を形成するステップと、前記還元剤が添加された溶液に銅塩を添加してスズ−銅合金ナノ粒子を形成するステップと、を含む、合金ナノ粒子の製造方法が提案されているが、粒度分布の狭いハンダ合金ナノ粒子を得ることを意図しておらず、粒度分布の狭い合金ナノ粒子を得る工夫もされていない。
特許文献4(特開2012−115861)には、錫イオンを含む水溶液と還元剤水溶液とを混合し、混合液中で粉末を還元析出させるハンダ粉末の製造方法において、前記粉末を還元析出させる際に、前記混合液中に前記粉末を構成する錫以外の元素から構成された金属微粉末及びその金属イオンを一種以上添加することを特徴とするハンダ粉末の製造方法が提案されているが、平均粒径が1〜5μmであり、しかも、スターラのような一般的なミキサーを用いる製造方法であり、粒度分布の狭いハンダ微粒子を得ることは困難である。
特許文献5(特開2004−33901)にはマイクロリアクターによる湿式還元法として、マイクロリアクター中で高分子顔料分散剤存在下で金属化合物を還元することによる金属コロイド溶液の製造方法が提案されているが、ハンダ合金微粒子コロイド溶液の製造方法はなんら開示されていない。
特許文献6(特許第4335968号)と特許文献7(特許第4534098号)に、接近・離反可能に互いに対向して配設され,少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面の間にできる薄膜流体中で金属化合物を還元して平均粒子径が1〜200nmの金属微粒子を製造する方法が開示されており、合金微粒子も製造できると記載されているが、卑金属化合物を還元する実施例では合金微粒子と単一金属からなる金属微粒子が混在しており、しかも、ハンダ合金微粒子の製造方法はなんら開示されていない。
特開平9−49007号公報 特開2003−166007号公報 特開2010−43350号公報 特開2012−115861号公報 特開2004−33901号公報 特許第4335968号公報 特許第4534098号公報
本発明者らは、上記問題点のないハンダ合金微粒子の製造方法、すなわち、ナノサイズの微粒子状であり、粒度分布が小さく、単一金属微粒子が実質的に混在しないハンダ合金微粒子を安定して製造する方法を見出し、その結果、該方法で製造したハンダ合金微微粒子とハンダフラックスを配合することにより、吐出性が優れて微細な配線基板等に適用できるハンダペーストとすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、ハンダ合金用の金属塩2種以上を還元剤により還元して製造する方法であって、ナノサイズの微粒子状であり,粒度分布が小さく,単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在しないハンダ合金微微粒子を安定して製造する方法、各金属塩の濃度に相当する各金属量のハンダ合金微粒子を安定して製造する方法、微粒子状であり,粒度分布が小さく,単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在しないハンダ合金微微粒子、吐出性が優れて微細な配線基板等に適用できるハンダペースト、および、該ハンダペーストを使用してハンダ付けしてなる電子機器を提供することにある。
この目的は、下記[1]〜[20-1]により達成することができる。
[1] 接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面と第2処理用面との間に、液相である被処理流動体を導入し、この被処理流動体の圧力により第1処理用面から第2処理用面を離反させる方向に移動させる力を発生させ、この力によって、第1処理用面と第2処理用面との間が微小な間隔に保たれ、この微小間隔に保たれた第1処理用面と第2処理用面との間を通過する該被処理流動体が薄膜流体を形成し、該薄膜流体中で金属イオンと還元剤とが反応して金属微粒子を析出する、金属微粒子の製造方法であって、被処理流動体が、ハンダ合金用の金属塩2種以上と還元剤と錯体形成剤と分散剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、pH8より大きく12以下である該薄膜流体中で前記金属塩2種以上由来の金属イオンが還元されて、2種以上の金属の合金からなり、平均粒径が10〜1000nmであるハンダ合金微粒子を析出することを特徴とする、ハンダ合金微粒子の製造方法。
[2] 前記被処理流動体は、少なくとも2つの被処理流動体である第1の被処理流動体と第2の被処理流動体とからなり、第1の被処理流動体は少なくともハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、第2の被処理流動体は少なくとも還元剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、第1の被処理流動体と第2の被処理流動体のいずれかは又は両方が分散剤を含有しており、第1の被処理流動体と第2の被処理流動体が別々の導入路から前記第1処理用面と第2処理用面との間に導入されて薄膜流体を形成することを特徴とする、[1]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[3] 前記被処理流動体は、3つの被処理流動体である第1の被処理流動体と第2の被処理流動体と第3の被処理流動体とからなり、第1の被処理流動体は少なくともハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、第2の被処理流動体は少なくとも還元剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、第3の被処理流動体は分散剤または分散剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、第1の被処理流動体と第2の被処理流動体と第3の被処理流動体が別々の導入路から前記第1処理用面と第2処理用面との間に導入されて薄膜流体を形成することを特徴とする、[1]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[4] 前記被処理流動体は、第1の被処理流動体と第2の被処理流動体とからなり、第1の被処理流動体はハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤との水溶液であり、該水溶液のpHが8以上,かつ,12未満であり、第2の被処理流動体は還元剤と分散剤とpH調整剤との水溶液であり、該水溶液のpHが第1の被処理流動体のpHよりも大きいことを特徴とする、[2]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[5] 金属イオンと還元剤とが反応する前の薄膜流体は、金属塩の濃度が0.01〜5モル%であり、還元剤が金属塩に対して0.1〜40倍のモル%であり、錯体形成剤が金属塩に対して0.1〜50倍のモル%であり、分散剤の濃度が0.001〜2.0質量%であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[6] 金属塩が、Sn−Bi系、Sn−Bi−Ag系、Sn−Ag系、Sn−Ag−Cu系もしくはSn−Sb系の無鉛ハンダ合金微粒子またはSn−Pb系のハンダ合金微粒子を製造するための複数の金属塩であることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[7] 被処理流動体中の金属塩と還元剤と錯体形成剤とpH調整剤と分散剤は、水、水溶性アルコール、または、水と水溶性アルコールの混合物に溶解していることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[8] 還元剤が、無機系還元剤、または、無機系還元剤と有機系還元剤であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[8-1] 還元剤が、無機系還元剤、または、無機系還元剤と有機系還元剤であることを特徴とする、[7]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[9] 錯体形成剤が、ドナー原子として酸素原子を有する錯体形成剤、ドナー原子として窒素原子を有する錯体形成剤、またはドナー原子として酸素原子と窒素原子を有する錯体形成剤であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[9-1] 錯体形成剤が、ドナー原子として酸素原子を有する錯体形成剤、ドナー原子として窒素原子を有する錯体形成剤、またはドナー原子として酸素原子と窒素原子を有する錯体形成剤であることを特徴とする、[7],[8],[8-1]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[10] ドナー原子として酸素原子を有する錯体形成剤が、炭素原子数1〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸、炭素原子数1〜10の飽和脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸、脂肪族ヒドロキシジカルボン酸もしくは脂肪族ヒドロキシトリカルボン酸であり、ドナー原子として窒素原子を有する錯体形成剤が、炭素原子数1〜10の脂肪族ジアミンまたは窒素原子を配位原子とする芳香族化合物もしくは縮合環化合物であり、ドナー原子として酸素原子と窒素原子を有する錯体形成剤が、アミノカルボン酸類またはアミノアルコール類であることを特徴とする、[9]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[10-1] ドナー原子として酸素原子を有する錯体形成剤が、炭素原子数1〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸、炭素原子数1〜10の飽和脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸、脂肪族ヒドロキシジカルボン酸もしくは脂肪族ヒドロキシトリカルボン酸であり、ドナー原子として窒素原子を有する錯体形成剤が、炭素原子数1〜10の脂肪族ジアミンまたは窒素原子を配位原子とする芳香族化合物もしくは縮合環化合物であり、ドナー原子として酸素原子と窒素原子を有する錯体形成剤が、アミノカルボン酸類またはアミノアルコール類であることを特徴とする、[9-1]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[11] 分散剤が、高・中級脂肪酸塩、天然高分子分散剤または合成高分子分散剤であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[11-1] 分散剤が、高・中級脂肪酸塩、天然高分子分散剤または合成高分子分散剤であることを特徴とする、[7]〜[10-1]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[12] pH調整剤が、有機系のアルカリもしくは酸、無機系のアルカリもしくは酸、またはアルカリ性もしくは酸性の塩であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[12-1] pH調整剤が、有機系のアルカリもしくは酸、無機系のアルカリもしくは酸、またはアルカリ性もしくは酸性の塩であることを特徴とする、[7]〜[11-1]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[13] ハンダ合金微粒子の粒度分布のCV値が80%以下であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[13-1] ハンダ合金微粒子の粒度分布のCV値が80%以下であることを特徴とする、[7]〜[12-1]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[14] ハンダ合金微粒子の固相線温度が、略同じ成分比率を有し平均粒径が略15μmのハンダ合金微粒子の固相線温度より、5℃以上低いことを特徴とする、[1]〜[6]のいずれか、または[13]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[14-1] ハンダ合金微粒子の固相線温度が、略同じ成分比率を有し平均粒径が略15μmのハンダ合金微粒子の固相線温度より、5℃以上低いことを特徴とする、[7]〜[12-1]のいずれか、または[13-1]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[15] ハンダ合金微粒子中に、AgSn、AgSn、CuSn、CuSn、CuSnから選択される1種以上の金属間化合物を含有することを特徴とする、[6]に記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[16] 第1処理用面と第2処理用面の一方が他方に対して回転する速度が500rpm〜3000rpmであり、微小な間隔が0.1μm〜20μmであることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[16-1] 第1処理用面と第2処理用面の一方が他方に対して回転する速度が500rpm〜3000rpmであり、微小な間隔が0.1μm〜20μmであることを特徴とする、[7]〜[15]のいずれかに記載のハンダ合金微粒子の製造方法。
[17] 平均粒径が10〜1000nmであり、粒度分布のCV値が80%以下であり、単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在していないことを特徴とする、ハンダ合金微粒子。
[18] [1]〜[16-1]のいずれかに記載の製造方法で製造されたハンダ合金微粒子と、ハンダフラックスとから成るハンダペースト。
[19] [17]に記載のハンダ合金微粒子とハンダフラックスとから成るハンダペースト。
[20] [18]または[19]に記載のハンダペーストを使用してディスクリート部品とチップ部品と回路基板とから選択される電子部品をハンダ付けしていることを特徴とする回路基板、または、当該ハンダ付けしている回路基板を有することを特徴とする電子機器。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法によると、平均粒径が10〜1000nmであり,粒度分布が狭く,単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在しないハンダ合金微粒子を容易に安定して製造することができる。ハンダ合金用の金属塩2種以上を還元剤により還元して製造するが、各金属塩の濃度に相当する各金属量の合金微粒子が生成し、単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在しない。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法によると、通常の湿式還元方法によって製造されるハンダ粒子よりも平均粒子径が格段に小さく、単分散に近いハンダ合金微粒子を製造することができ、また、連続的に効率良く、かかるハンダ合金微粒子を製造することができ、大量量産に対応できる。
本発明のハンダペーストは、ハンダ合金微粒子がナノサイズであり、粒度分布が狭いため、吐出性が優れており、高密度の配線基板等に使用しても、ショートなどの問題がない。
本発明の回路基板と電子機器は、本発明のハンダペーストを使用してハンダ付けしているので、精度や信頼性が高い。
図1は、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に好適なハンダ合金微粒子製造装置(A)の略斜視図である。 図2は、上記ハンダ合金微粒子製造装置(A)の略縦断面図である。 図3は、上記ハンダ合金微粒子製造装置(A)の略平面図である。 図4は、上記ハンダ合金微粒子製造装置(A)の第2処理用面を下から見た図である。斜線部が反応室となる領域Hである。 図5は、上記ハンダ合金微粒子製造装置(A)の第1処理用面の平面図である。 図6は、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に好適な別のハンダ合金微粒子製造装置(B)の略斜視図である。 図7は、上記ハンダ合金微粒子製造装置(B)の略縦断面図である。 図8は、上記ハンダ合金微粒子製造装置(B)の略平面図である。 図9は、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に適した流動体処理装置の実施の形態の概念(C)を示す略縦断面図である。 図10は、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に適した流動体処理装置の実施の形態の概念(C)の第2処理用面を下から見た図である。斜線部が反応室となる領域HMである。 図11は、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に適した流動体処理装置の他の実施の形態(D)の概念を示す略縦断面図である。 図12は、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に適した流動体処理装置の他の実施の形態の概念(E)を示す略縦断面図である。 図13は、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に適した流動体処理装置の他の実施の形態の概念(F)を示す略縦断面図である。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法は、湿式還元法によるハンダ合金微粒子の新規な製造方法であり、近接・離反可能に互いに対向して配設され少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面の間にできる薄膜流体中で錯体形成剤など存在下で金属イオン2種以上を還元剤により還元してハンダ合金微粒子を析出させることによる。
本願の請求項1に係る発明は、水性媒体中で2種以上のハンダ用金属塩由来の金属イオン、すなわち、該ハンダ用金属塩が解離して生成した金属イオンを錯体形成剤など存在下で、かつ、特定pH範囲で還元剤により還元することにより、該2種以上のハンダ用金属の合金であるハンダ合金微粒子を析出させるハンダ合金微粒子の製造方法に関するものであり、詳しくは、接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面と第2処理用面との間に、該液相となる被処理流動体を導入し、この被処理流動体の圧力により第1処理用面から第2処理用面を離反させる方向に移動させる力を発生させ、この力によって、第1処理用面と第2処理用面との間が微小な間隔に保たれ、この微小間隔に保たれた第1処理用面と第2処理用面との間を通過する該被処理流動体が薄膜流体を形成し、該薄膜流体中で金属イオンと還元剤とが反応して金属微粒子を析出する、金属微粒子の製造方法であって、被処理流動体が、ハンダ合金用の金属塩2種以上と還元剤と錯体形成剤と分散剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、pH8より大きく12以下である該薄膜流体中で前記金属塩2種以上由来の金属イオンが還元されて、2種以上の金属の合金からなり、平均粒径が10〜1000nmであるハンダ合金微粒子を析出させることを特徴とする、ハンダ粒子の製造方法に関する。
本願請求項1のハンダ合金微粒子の製造方法における前提技術である、「接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面と第2処理用面との間に、該液相となる被処理流動体を導入し、この被処理流動体の圧力により第1処理用面から第2処理用面を離反させる方向に移動させる力を発生させ、この力によって、第1処理用面と第2処理用面との間が微小な間隔に保たれ、この微小間隔に保たれた第1処理用面と第2処理用面との間を通過する該被処理流動体が薄膜流体を形成し、該薄膜流体中で金属イオンと還元剤とが反応して金属微粒子を析出する、金属微粒子の製造方法」は、特許文献7(特許第4534098号公報)に開示されている金属微粒子の製造方法、特にはその請求項1に準じる。
上記金属微粒子の製造方法は、好ましくは、特許文献7の請求項2に準じ、被処理流動体に圧力を付与する流体圧付与機構と、第1処理用部、及び、この第1処理用部に対して相対的に接近・離反可能な第2処理用部の、少なくとも2つの処理用部と、上記の第1処理用部と第2処理用部とを相対的に回転させる回転駆動機構とを備え、上記の各処理用部において互いに対向する位置に、上記第1処理用面及び第2処理用面の少なくとも2つの処理用面が設けられており、上記の各処理用面は、上記圧力の被処理流動体が流される、密封された流路の一部を構成するものであり、上記第1処理用部と第2処理用部のうち、少なくとも第2処理用部は受圧面を備えるものであり、且つ、この受圧面の少なくとも一部が上記の第2処理用面により構成され、この受圧面は、上記の流体圧付与機構が被処理流動体に付与する圧力を受けて第1処理用面から第2処理用面を離反させる方向に移動させる力を発生させ、接近・離反可能、且つ相対的に回転する第1処理用面と第2処理用面との間に上記圧力の被処理流動体が通されることにより、上記被処理流動体が薄膜流体を形成し、この薄膜流体中で金属微粒子を析出させることを特徴とする。
上記金属微粒子の製造方法は、より好ましくは、特許文献7の請求項3に準じ、上記の流体圧付与機構から圧力を付与された一種の被処理流動体が上記第1処理用面と第2処理用面との間に通され、上記一種の被処理流動体とは異なる他の一種の被処理流動体が通される独立した別途の導入路を備え、この別途の導入路に通じる少なくとも一つの開口部が上記第1処理用面と第2処理用面の少なくとも何れか一方に設けられ、この別途の導入路から上記他の一種の被処理流動体を、上記両処理用面間に導入し、上記一種の被処理流動体と他の一種の被処理流動体とを、上記薄膜流体中で混合することにより、上記の金属微粒子を析出させることを特徴とする。
上記の金属微粒子および本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に適した流動体処理装置(ハンダ合金微粒子の製造装置でもある)は、以下、段落[0039]までに記載のとおりである。
図9に示すとおり、この流動体処理装置は、第1処理用部10Mと、第2処理用部20Mと、接面圧付与機構4Mと、回転駆動部と、第1導入部d1Mと、第2導入部d2Mと、流体圧付与機構p1Mと、流体圧付与機構p2Mと、ケース3Mとを備える。回転駆動部は第1処理用部10Mに接続しているが、図示していない。ケース3Mの側壁、底部は、図9において省略されている。
第1処理用部10Mと第2処理用部20Mとは、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1処理用部10Mに対して、第2処理用部20Mが接近・離反する。これとは逆に、第2処理用部20Mに対して、第1処理用部10Mが接近・離反するものであってもよく、第1処理用部10Mと第2処理用部20Mが互いに接近・離反するものであってもよい。
第1処理用部10Mと第2処理用部20Mとは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図9に示すとおり、第2処理用部20Mが固定されており、第1処理用部10Mが回転する。あるいは、逆に第1処理用部10Mが固定されており、第2処理用部20Mが回転してもよく、両方が反対方向に回転してもよい。
第2処理用部20Mは、第1処理用部10Mの上方に配置されており、第2処理用部20Mの下面が上記の第2処理用面2Mであり、第1処理用部10Mの上面が上記の第1処理用面1Mである。
第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、平滑であり、例えば、鏡面研磨されているが、混合効率を向上するため、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mのいずれか又は両方に浅い溝や窪みが存在していてもよい。
第1処理用部10Mと第2処理用部20Mは、材質として金属(例えば、焼結金属、耐磨耗鋼、硬化処理を施した金属、メッキした金属)、セラミックが例示される。第1処理用部10Mと第2処理用部20Mのいずれか、または両方は回転するので、軽量な素材が望ましい。
上記の接面圧付与機構4Mは、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mとを接近させる方向に作用させる力を、第2処理用部20Mに付与する。好ましい実施の形態では、接面圧付与機構4Mはケース3Mと第2処理用部20Mの間または第2処理用部20M内に設けられ、第2処理用部20Mを第1処理用部10Mに向けて付勢する。
上記のケース3Mは、第1処理用部10Mと第2処理用部20Mの外周面の外側に配置されており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mとの隙間にて生成してその外側に排出される生成物を収容する。ケース3Mは、第1処理用部10Mと第2処理用部20Mを収容する液密な容器である。
ケース3Mには、ケース3Mの外側に生成物を排出するための排出口32Mが設けられている。なお、ケース3Mの側壁、底部、排出口32Mは、図9において省略されている。
第1導入部d1Mは、第1処理用面1Mと第2処理用面2M間に、第1被処理流動体を供給する。
上記の流体圧付与機構p1Mは、直接的又は間接的にこの第1導入部d1Mに接続しており、第1被処理流動体に流体圧を付与する。流体圧付与機構p1Mには、コンプレッサなどのポンプを採用するとよい。
好ましい実施の形態において、第1導入部d1Mは、第2処理用部20Mの中央部分の内部に設けられた第1被処理流動体の通路であり、その一端が、第2処理用面2Mの中心位置にて開口する。第1導入部d1Mの他の一端は、ケース3Mの外部において、上記流体圧付与機構p1Mと接続している。
第2導入部d2Mは、第2被処理流動体を第1処理用面1Mと第2処理用面2M間へ供給する。好ましい実施の形態において、第2導入部d2Mは、第2処理用部20Mの内部に設けられた第2被処理流動体の通路であり、その一端が第2処理用面2Mに開口する。第2導入部d2Mの他の一端は、ケース3Mの外部において、上記流体圧付与機構p2Mと接続している。流体圧付与機構p2Mには、コンプレッサなどのポンプを採用するとよい。
流体圧付与機構p1Mにより加圧されている、第1被処理流動体は、第1導入部d1Mから、第1処理用面1Mと第2処理用面2M間に導入され、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mとの間を通り、その外側に通り抜けようとする。このとき、第1被処理流動体の送圧を受けた、第1処理用面1Mは、接面圧付与機構4Mの付勢に抗して、第2処理用面2Mから遠ざかり、第1処理用面1Mと第2処理用面2M間に微小な間隔を開ける。
ここで、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mとは、好ましくは0.1μmから100μm、特には0.1μmから20μmの微小間隔に調整されることにより、均一な反応を実現すると共に、数nm単位の金属微粒子の生成も可能となる。
第1処理用面1Mと第2処理用面2M間に、第2導入部d2Mから第2被処理流動体が供給され、第1被処理流動体と合流し、第2処理用部20Mに対する第1処理用部10Mの回転により混合および反応が促進される。第1処理用面1Mと第2処理用面2M間において、第2導入部d2Mの開口部m2Mの下流側が、第1被処理流動体と第2被処理流動体とが反応する反応室となる(図10)。
第1導入部d1Mの開口部m1Mから第1処理用面1と第2処理用面2間へ導入された第1被処理流動体に対して、第2導入部d2Mの開口部m2Mから第1処理用面1と第2処理用面2間に導入された第2被処理流動体が、上記反応室となる領域HMにて、混合される(図10)。
流体圧付与機構p1Mにより送圧を受けて、混合された被処理流動体は、第1処理用面1Mと第2処理用面2M間の微小な隙間から、その外側に移動しようとするが、第1処理用部10Mおよび第1処理用面1Mは回転しているので、上記反応の領域HMにおいて、混合された被処理流動体は、処理用面の径の内外方向について内側から外側へ直線的に移動するのではなく、処理用面を平面視した状態において、処理用面の回転軸を中心として、渦巻き状に内側から外側へ移動する。このように、混合されて反応を行う領域HMにて、渦巻状に内側から外側へ移動することによって、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mの微小間隔にて、十分な反応に要する区間を確保することができ、均一な反応を促進することができる。
反応生成物は、均質な反応生成物となり、金属微粒子が析出する。析出した金属微粒子は、第1処理用面1Mの回転により第2処理用面2Mとの間で剪断を受けることにより、さらに微細化されると考えられる。
少なくとも、上記の流体圧付与機構p1Mが負荷する送圧と、上記の接面圧付与機構4Mの付勢力と、処理用面の回転による遠心力のバランスにより、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mの間隔を好ましい微小な間隔に保持することができる。更に、流体圧付与機構p1Mが負荷する送圧と処理用面の回転による遠心力を受けた被処理流動体が、上記の第1処理用面1Mと第2処理用面2M間の微小な隙間を、渦巻き状に移動して、反応が促進される。
上記の反応は、流体圧付与機構p1Mが負荷する送圧や処理用面の回転により、強制的に行われる。即ち、反応は、接近・離反可能に互いに対向して配設され、且つ少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面1Mと第2処理用面2M間で、強制的に均一混合しながら起こる。
従って、金属微粒子の析出は、流体圧付与機構p1Mが負荷する送圧の調整や、処理用面の回転速度、即ち、回転数の調整という、比較的コントロールし易い方法により、制御できる。
そして、両被処理流動体の反応による反応生成物が第1処理用面1Mと第2処理用面2M間から、その外側に排出される。その外側に排出された反応生成物は、最終的に、排出口32Mからケース3Mの外部に排出される。
上記流動体処理装置において、第1導入部と第2導入部に加えて第3導入部が存在していてもよい。第3導入部は、第2処理用部20Mの内部に設けられた第3被処理流動体の通路であり、その一端が第2処理用面2Mに開口していてもよく、あるいは、第1処理用部10Mの内部に設けられた第3被処理流動体の通路であり、その一端が第1処理用面1Mに開口していてもよい。
さらには、第4導入部が存在していてもよい。第4導入部は、第2処理用部20Mの内部に設けられた第4被処理流動体の通路であり、その一端が第2処理用面2Mに開口していてもよく、あるいは、第1処理用部10Mの内部に設けられた第4被処理流動体の通路であり、その一端が第1処理用面1Mに開口していてもよい。
上記流動体処理装置において、図11に示すとおり、第1処理用部10Mと第2処理用部20Mの代わりに、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとからなっていてもよい。
第2ホルダー21Mは、第1ホルダー11Mの上方に配置されており、第2ホルダー21Mの下面に第2リング20RMが嵌合または固設されており、第1ホルダー11Mの上面に第1リング10RMが嵌合または固設されている。第2リング20RMの下面が第2処理用面2Mであり、第1リング10RMの上面が第1処理用面1Mである。第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、平滑であり、例えば、鏡面研磨されている。
第1処理用面1Mは第1ホルダー11Mの上面から突出しており、第2処理用面2Mは第2ホルダー21Mの下面から突出している。
第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mは、第1処理用部10Mと第2処理用部20Mと同様に、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mに対して第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが接近・離反する。これとは逆に、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mに対して、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが接近・離反するものであってもよく、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが互いに接近・離反するものであってもよい。
第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図11に示すとおり、第2リングMを具備した第2ホルダー21Mが固定されており、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが回転する。あるいは、逆に第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが固定されており、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが回転してもよく、あるいは、両方が反対方向に回転してもよい。
上記流動体処理装置において、図12に示すとおり、第1処理用部10Mの代わりに第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと、第2処理用部20Mとからなっていてもよい。逆に、図13に示すとおり、第1処理用部10Mと、第2処理用部20Mの代わりに第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとからなっていてもよい。
第1処理用部10Mの代わりに第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと、第2処理用部20Mとからなる流動体処理装置(図12)においては、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2処理用部20Mは、第1処理用部10Mと第2処理用部20Mと同様に、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mに対して、第2処理用部20Mが接近・離反する。これとは逆に、第2処理用部20Mに対して、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが接近・離反するものであってもよく、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2処理用部20Mとが互いに接近・離反するものであってもよい。
第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2処理用部20Mとは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図12に示すとおり、第2処理用部20Mが固定されており、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが回転する。あるいは、逆に第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが固定されており、第2処理用部20Mが回転してもよく、あるいは、両方が反対方向に回転してもよい。
第1処理用部10Mと、第2処理用部20Mの代わりに第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとからなる流動体処理装置(図13)においては、第1処理用部10Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mは、第1処理用部10Mと第2処理用部20Mと同様に、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1処理用部10Mに対して第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが接近・離反する。これとは逆に、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mに対して第1処理用部10Mが接近・離反するものであってもよく、第1処理用部10Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとが互いに接近・離反するものであってもよい。
第1処理用部10Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図13に示すとおり、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが固定されており、第1処理用部10Mが回転する。あるいは、逆に第1処理用部10Mが固定されており、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが回転してもよく、あるいは、両方が反対方向に回転してもよい。
以下、本発明のハンダ合金微粒子の製造方法の実施に好適なハンダ合金微粒子の製造装置について説明する。
図1、図2に示すとおり、このハンダ合金微粒子の製造装置は、第1ディスク10と、第2ディスク20と、接面圧付与機構4と、回転駆動部と、第1導入部d1と、第2導入部d2と、第1流体圧付与機構p1と、第2流体圧付与機構p2と、ケース3とを備える。回転駆動部は第1ディスク10に接続しているが、図示していない。
第1ディスク10と第2ディスク20とは、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1と第2処理用面2は、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1ディスク10に対して第2ディスク20が接近・離反する。これとは逆に、第2ディスク20に対して第1ディスク10が接近・離反するものであってもよく、第1ディスク10と第2ディスク20が互いに接近・離反するものであってもよい。
第1ディスク10と第2ディスク20とは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図1、図2に示すとおり、第2ディスク20が固定されており、第1ディスク10が回転する。あるいは、逆に第1ディスク10が固定されており、第2ディスク20が回転してもよく、両方が反対方向に回転してもよい。
第2ディスク20は、第1ディスク10の上方に配置されており、第2ディスク20の下面が上記の第2処理用面2であり、第1ディスク10の上面が上記の第1処理用面1である。
第1処理用面1と第2処理用面2は、平滑であり、例えば、鏡面研磨されているが、混合効率を向上するため、第1処理用面1と第2処理用面2のいずれか又は両方に溝状の凹部5が存在することが好ましい。
溝状の凹部5が存在する第1処理用面1が回転すると、凹部5内の流体が凹部5の外周方向先端へと速度を持って進み、次に凹部5の先端に送り込まれた流体がさらに凹部5の内周方向からの圧力を受け、最終的に処理用面を離反させる方向への圧力となり、同時に流体が処理用面間に導入される。さらに回転していない場合であっても第1処理用面1に設けられた凹部5内の流体が受けた圧力は最終的に離反側に作用する受圧面として第2処理用面2に作用する。
溝状の凹部5が存在する第2処理用面2が回転する場合も同様である。
処理用面に設けられた凹部5については、反応物及び生成物を含む流体の物性に対応して、その深さ、処理用面に対して水平方向への総面積、溝の本数、及び形状を設定するとよい。
この凹部5の深さは、好ましくは1μm〜50μm、さらに好ましくは3μmから20μmである。処理用面に対して水平方向への総面積は、処理用面全体に対して5%〜50%、好ましくは15%〜25%であり、溝の本数は、3〜50本、好ましくは8〜24本である。その形状は、処理用面上をカーブもしくは渦巻状で伸びるもの、L字状に屈曲するものが例示される。さらに凹部の深さに勾配を持たせてもよい。高粘度域から低粘度域までの流体を安定的に処理用面間に導入できる。
第1ディスク10と第2ディスク20は、材質として金属(例えば、焼結金属、耐磨耗鋼、硬化処理を施した金属、メッキした金属)、セラミックが例示される。第1ディスク10と第2ディスク20のいずれか、または両方は回転するので、軽量な素材が望ましい。
上記の接面圧付与機構4は、第1処理用面1と第2処理用面2とを接近させる方向に作用させる力を、第2ディスク20に付与する。好ましい実施の形態では、接面圧付与機構4はケース3と第2ディスク20との間または第2ディスク20内に設けられ、第2ディスク20を第1ディスク10に向けて付勢する。接面圧付与機構4として、バネと加圧空気が例示される。
上記のケース3は、第1ディスク10と第2ディスク20の外周面の外側に配置されており、第1処理用面1と第2処理用面2との隙間にて生成してその外側に排出される生成物を収容する。ケース3は、第1ディスク10と第2ディスク20を収容する液密な容器である。
ケース3には、ケース3の外側に生成物を排出するための排出口32が設けられている。
第1導入部d1は、第1処理用面1と第2処理用面2間に、第1被処理流動体(例えば、ハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤との水溶液)を供給する。
上記の流体圧付与機構p1は、直接的又は間接的にこの第1導入部d1に接続しており、第1被処理流動体に流体圧を付与する。流体圧付与機構p1には、コンプレッサなどのポンプを採用するとよい。
好ましい実施の形態において、第1導入部d1は、第2ディスク20の中央部分の内部に設けられた第1被処理流動体の通路であり、その一端が、第2処理用面2の中心位置にて開口する。第1導入部d1の他の一端は、ケース3の外部において、上記流体圧付与機構p1と接続している。
第2導入部d2は、第2被処理流動体(例えば、還元剤と分散剤とpH調整剤との水溶液)を第1処理用面1と第2処理用面2間へ供給する。好ましい実施の形態において、第2導入部d2は、第2ディスク20の内部に設けられた第2被処理流動体の通路であり、その一端が第2処理用面2に開口する。第2導入部d2の他の一端は、ケース3の外部において、上記流体圧付与機構p2と接続している。流体圧付与機構p2には、コンプレッサなどのポンプを採用するとよい。
流体圧付与機構p1により加圧されている、第1被処理流動体は、第1導入部d1から、第1処理用面1と第2処理用面2間に導入され、第1処理用面1と第2処理用面2との間を通り、
その外側に通り抜けようとする。
このとき、第1被処理流動体の送圧を受けた、第2処理用面2は、接面圧付与機構4の付勢に抗して、第1処理用面1から遠ざかり、第1処理用面1と第2処理用面2間に微小な間隔を開ける。
ここで、第1処理用面1と第2処理用面2とは、1μmから1mm、特に1μmから10μmの微小間隔に調整されることにより、均一な還元反応を実現すると共に、数nm単位のハンダ合金超微粒子の生成も可能となる。
第1処理用面1と第2処理用面2間に、第2導入部d2から第2被処理流動体(例えば、還元剤と分散剤とpH調整剤との水溶液)が供給され、第1被処理流動体(例えば、ハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤との水溶液)と合流し、第2ディスク20に対する第1ディスク10の回転により混合および還元反応が促進される。第1処理用面1と第2処理用面2間において、第2導入部d2の開口部m2の下流側が、第1被処理流動体中の金属イオン2種以上と第2被処理流動体中の還元剤とが反応する反応室となる(図4)。
第1開口部m1から第1処理用面1と第2処理用面2間へ導入された第1被処理流動体に対して、第2開口部m2から第1処理用面1と第2処理用面2間に導入された第2被処理流動体が、上記反応室となる領域Hにて、混合される(図4)。
第2導入部d2の開口部m2は、混合効率の点で、図4において環状の一点鎖線上に複数あることが好ましく、さらには複数の開口部m2相互は等間隔であることが好ましい。
第1流体圧付与機構p1と第2流体圧付与機構p2により送圧を受けて、混合された被処理流動体は、第1処理用面1と第2処理用面2間の微小な間隙から、その外側に移動しようとするが、第1ディスク10および第1処理用面1は回転しているので、上記反応の領域Hにおいて、混合された被処理流動体は、処理用面の径の内外方向について内側から外側へ直線的に移動するのではなく、処理用面を平面視した状態において、処理用面の回転軸を中心として、渦巻き状に内側から外側へ移動する。このように、混合されて反応を行う領域Hにて、渦巻状に内側から外側へ移動することによって、第1処理用面1と第2処理用面2間の微小間隙にて、十分な還元反応に要する区間を確保することができ、均一な還元反応を促進することができる。
反応生成物は、均質な反応生成物となり、ハンダ合金微粒子が析出する。析出したハンダ合金微粒子は、第1処理用面1の回転により第2処理用面2との間で剪断を受けることにより、さらに微細化されると考えられる。
少なくとも、上記の流体圧付与機構p1と第2流体圧付与機構p2が負荷する送圧と、上記の接面圧付与機構4の付勢力と、処理用面の回転による遠心力のバランスにより、第1処理用面1と第2処理用面2の間隔を好ましい微小な間隔に保持することができる。更に、流体圧付与機構p1が負荷する送圧と処理用面の回転による遠心力を受けた被処理流動体が、上記の第1処理用面1と第2処理用面2間の微小な間隙を、渦巻き状に移動して、還元反応が促進される。
上記の還元反応は、流体圧付与機構p1と第2流体圧付与機構p2が負荷する送圧や処理用面の回転により、強制的に行われる。即ち、還元反応は、接近・離反可能に互いに対向して配設され、且つ少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面1と第2処理用面2間で、強制的に均一混合しながら起こる。
従って、ハンダ合金微粒子の析出は、流体圧付与機構p1が負荷する送圧の調整や、処理用面の回転速度、即ち、回転数の調整という、比較的コントロールし易い方法により、制御できる。なお、第1被処理流動体および第2被処理流動体の供給温度を制御しても良い。
そして、両被処理流動体の反応による反応生成物であるハンダ合金微粒子が分散した水性媒体が第1処理用面1と第2処理用面2間から、その外側に排出される。その外側に排出された反応生成物は、最終的に、排出口32からケース3の外部に排出される。
上記ハンダ合金微粒子の製造装置において、第1導入部と第2導入部に加えて第3導入部が存在していてもよい。第3導入部は、第2ディスク20の内部に設けられた第3被処理流動体(例えば、分散剤または分散剤とpH調整剤を含有する水性媒体)の通路であり、その一端が第2処理用面2に開口していてもよく、あるいは、第1ディスク10の内部に設けられた第3被処理流動体の通路であり、その一端が第1処理用面1に開口していてもよい。さらには、第4導入部等が存在していてもよい。第4導入部は、第2処理用部20の内部に設けられた第4被処理流動体の通路であり、その一端が第2処理用面2に開口していてもよく、あるいは、第1ディスク10の内部に設けられた第2被処理流動体の通路であり、その一端が第1処理用面1に開口していてもよい。
上記ハンダ合金微粒子の製造装置において、図11に示す流動体処理装置に準じて、第1ディスク10と第2ディスク20の代わりに、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとからなっていてもよい。
第2ホルダー21Mは、第1ホルダー11Mの上方に配置されており、第2ホルダー21Mの下面に第2リング20RMが嵌合または固設されており、第1ホルダー11Mの上面に第1リング10RMが嵌合または固設されている。第2リング20RMの下面が第2処理用面2Mであり、第1リング10RMの上面が第1処理用面1Mである。第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、平滑であり、例えば、鏡面研磨されている。
第1処理用面1Mは第1ホルダー11Mの上面から突出しており、第2処理用面2Mは第2ホルダー21Mの下面から突出している。
第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mは、第1ディスク10と第2ディスク20と同様に、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mに対して、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが接近・離反する。これとは逆に、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mに対して、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが接近・離反するものであってもよく、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが互いに接近・離反するものであってもよい。
第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図11に示す流動体処理装置に準じて、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが固定されており、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが回転する。あるいは、逆に第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが固定されており、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが回転してもよく、あるいは、両方が反対方向に回転してもよい。
上記ハンダ合金微粒子の製造装置において、図12に示す流動体処理装置に準じて、第1ディスク10の代わりに第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと、第2処理用部20Mとからなっていてもよい。逆に、図13に示す流動体処理装置に準じて、第1処理用部10Mと、第2ディスク20の代わりに第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとからなっていてもよい。
第1ディスク10の代わりに第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと、第2処理用部20Mとからなる図12に示す流動体処理装置に準じて、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2処理用部20Mは、第1ディスク10と第2ディスク20と同様に、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mに対して第2処理用部20Mが接近・離反する。これとは逆に、第2処理用部20Mに対して、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが接近・離反するものであってもよく、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2処理用部20Mとが互いに接近・離反するものであってもよい。
第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mと第2処理用部20Mとは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図12に示す流動体処理装置に準じて、第2処理用部20Mが固定されており、第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが回転する。あるいは、逆に第1リング10RMを具備した第1ホルダー11Mが固定されており、第2処理用部20Mが回転してもよく、あるいは、両方が反対方向に回転してもよい。
第1処理用部10Mと、第2ディスク20の代わりに第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとからなる図13に示す流動体処理装置に準じて、第1処理用部10Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mは、第1ディスク10と第2ディスクと同様に、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、第1処理用面1Mと第2処理用面2Mは、接近・離反できる。
好ましい実施の形態では、第1処理用部10Mに対して第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが接近・離反する。これとは逆に、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mに対して第1処理用部10Mが接近・離反するものであってもよく、第1処理用部10Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとが互いに接近・離反するものであってもよい。
第1処理用部10Mと第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mとは、他方に対して相対的に回転する。好ましくは、図13に示す流動体処理装置に準じて、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが固定されており、第1処理用部10Mが回転する。あるいは、逆に第1処理用部10Mが固定されており、第2リング20RMを具備した第2ホルダー21Mが回転してもよく、あるいは、両方が反対方向に回転してもよい。
以下に、ハンダ合金用の金属塩2種以上由来の金属イオン、すなわち、該金属塩2種以上が解離して生成した金属イオン2種以上の還元反応をより詳細に説明する。
この還元反応は、図1、図2に示すハンダ合金微粒子製造装置の、接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面1,第2処理用面2間で強制的に均一混合しながら起こる。
まず、一つの流路である第1導入部d1より、第1流体として少なくともハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤を含有する水性媒体を、接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面1,第2処理用面2間に導入して、この処理用面間に第1流体から構成された薄膜流体を作る。
次いで、別流路である第2導入部d2より、第2流体として少なくとも還元剤とpH調整剤を含有する水性媒体(ただし、第1流体と第2流体のいずれか、または両方が分散剤を含有する)を、第1処理用面1,第2処理用面2間に作られた第1流体から構成された薄膜流体に直接導入する。
ここで、第1流体のpHが8以上,かつ,12未満であり、第2流体のpHが第1流体のpHよりも大きいことが必要であり、1〜4大きいことが好ましい。
なお、第1流体として少なくともハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤を含有する水性媒体が好ましく、第2流体として少なくとも還元剤とpH調整剤を含有する水性媒体(ただし、第1流体と第2流体のいずれか、または両方が分散剤を含有する)が好ましいが、これらに限定されるものではない。例えば、第1流体が少なくともハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤を含有する水性媒体であり、第2流体が少なくとも還元剤を含有する水性媒体であり、第1流体と第2流体のいずれかがpH調整剤を含有し、第1流体と第2流体のいずれか、または両方が分散剤を含有するものであってもよい。
上記のように、流体の供給圧と回転する処理用面の間にかかる圧力との圧力バランスによって微小な間隙に調整された第1処理用面1,第2処理用面2間にて、第1流体と第2流体とが合流し、薄膜中で均一に混合しながら還元反応が行われる。そして、金属塩2種以上が解離して生成した金属イオン2種以上が、錯体形成剤とpH調整剤と分散剤存在下で、しかも特定のpH範囲で還元剤により還元されて、生成したハンダ合金微粒子が分散した水性媒体がハンダ合金微粒子製造装置から吐出される。
なお、第1処理用面1,第2処理用面2間にて上記還元反応を行うことができれば良いのであって、上記とは逆に、第1導入部d1より第2流体を導入し、第2導入部d2より第1流体を導入するものであっても良い。
得られるハンダ合金微粒子の粒子径や、粒度分布は、第1処理用面1,第2処理用面2の回転数や、第1処理用面1,第2処理用面2間の距離、および、薄膜流体の流速や原料濃度を変えることにより調節することができる。
混合効率と反応効率の点で、第1処理用面と第2処理用面の一方が他方に対して回転する速度が500rpm〜3000rpmであり、第1処理用面1,第2処理用面2間の間隔が好ましくは0.1μmから100μm、より好ましくは、0.1μmから20μmである。
上記還元反応は、導入流体の温度設定および第1処理用面1,第2処理用面2を直接温度調整することにより、反応温度を制御できる。反応温度は、通常常温以上被処理流動体の沸点以下であるが、これに限定されるものではない。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法で用いる強制超薄膜回転式反応装置は、図面に記載のものだけでなく、市販品を使用できる。そのような市販強制超薄膜回転式反応装置として、エム・テクニック株式会社製のULREA(ULREAはエム・テクニック株式会社の登録商標である)が例示される。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法で用いられるハンダ合金用の金属塩2種以上の金属は、その金属イオンが還元剤によって還元されるものであれば特に限定されないが、スズを主成分とし、銀、銅、鉛、ビスマスのいずれか又は複数を副成分とすることが好ましく、特に銀、銅のいずれか又は両方を副成分とすることが好ましい。そのスズ含有量は好ましくは30〜99.5質量%である。その他の金属として、例えば、金、インジウム、亜鉛、アンチモンを挙げることができる。さらに鉄、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、アルミニウム、モリブデン、ニオブ、タンタル、ゲルマニウム等、化学周期表に表示される単体、常温状態で金属の物性を示す元素を挙げることができる。
ハンダ合金用の金属塩2種以上も、その金属イオンが還元剤によって還元されるものであれば特に限定されるものではないが、金属塩2種以上は、金属の種類が異なることが必須である。
金属塩2種以上は、スズ塩を主成分とし、銀塩、銅塩、鉛塩、ビスマス塩のいずれか又は複数を副成分とすることが好ましく、特に銀塩、銅塩のいずれか又は両方を副成分とすることが好ましい。
その他の金属塩として、例えば、金塩、インジウム塩、亜鉛塩、アンチモン塩を挙げることができる。さらに鉄塩、ニッケル塩、コバルト塩、クロム塩、マンガン塩、アルミニウム塩、モリブデン塩、ニオブ塩、タンタル塩、ゲルマニウム塩を挙げることができる。副成分は2種以上を併用してもよい。
具体例として、塩化スズ(IV)、すず酸カリウム三水和物、硝酸銀、酢酸銀、過塩素酸銀(IV)、塩化銅(II)二水和物、酢酸銅(II)一水和物、硫酸銅(II)、酢酸鉛(II)三水和物、塩化鉛(II)、硝酸鉛(II)、硫酸鉛(II)、塩化ビスマス(III)、硝酸ビスマス五水和物、硫酸ビスマス(III)、テトラクロロ金(III)酸四水和物(塩化金酸)、亜硫酸金、金酸カリウム、塩化アンチモン(III)、硫酸亜鉛、硫酸亜鉛七水和物、塩化亜鉛を挙げることができる。
液相である被処理流動体は、ハンダ合金用の金属塩2種以上と還元剤と錯体形成剤と分散剤とpH調整剤を溶解する、水性媒体を構成成分とする。
水性媒体とは、水、または水と水溶性有機溶媒との混合液をいう。そのための水溶性有機溶媒は、20℃における水に対する溶解性が50g/L以上でかつ30〜250℃の沸点を有する有機溶媒が好ましい。炭素数1〜6のアルコール(例えば、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール)、炭素数3〜6のケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、炭素数2〜6のエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、炭素数2〜6のアルキレングリコールモノエーテル(例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル)が好ましく、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランが特に好ましい。水性媒体中の有機溶媒の含有量は、50質量%以下が好ましく、1〜40質量%がより好ましく、2〜35質量%がさらに好ましい。有機溶媒は2種以上を併用してもよい。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法においては、ハンダ合金用の金属塩2種以上と還元剤と錯体形成剤と分散剤とpH調整剤の溶解性と還元反応性の点から、水と水溶性有機溶媒含有水(例えば、水および炭素数1〜4のアルコールの混合溶液)が好ましく、特に水が好ましい。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法で用いられる還元剤は、液相の反応系中で、ハンダ合金用の金属塩2種以上が解離して生成した金属イオン2種以上を還元することにより、ハンダ合金微粒子を析出させることがでれば、特に限定されない。後述の分散剤存在下でハンダ合金用の金属塩2種以上と還元剤とが、接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面の間にできる薄膜流体中で反応することにより、多大な熱エネルギーを与えずに、ハンダ合金用の金属塩2種以上が解離して生成した金属イオン2種以上が還元されてハンダ合金微粒子が析出する。析出したハンダ合金微粒子は、反応系中の分散剤により水性媒体中に分散している。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法で用いられる還元剤は、ハンダ合金用の金属塩2種以上由来の金属イオン2種以上を還元して合金微粒子とする作用がある。
かかる還元剤として無機系還元剤と有機系還元剤がある。無機系還元剤として、例えば、水素化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素アンモニウム等の水素化ホウ素塩系還元剤、亜リン酸,亜リン酸ナトリウム,次亜リン酸,次亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸系還元剤、ヒドラジン,塩酸ヒドラジン,硫酸ヒドラジン,抱水ヒドラジン等のヒドラジン系還元剤、亜硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸系還元剤、チオ硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、次亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸系還元剤、遷移金属元素のイオン(三価のチタンイオン、二価のコバルトイオン等)などの無機系還元剤が挙げられる。
これらのうちでは、還元力と溶解性の点で水素化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素アンモニウム等の水素化ホウ素塩系還元剤およびヒドラジン,塩酸ヒドラジン,硫酸ヒドラジン,抱水ヒドラジン等のヒドラジン系還元剤が好ましい。
有機系還元剤として、例えば、低級アルコール(メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール等)、アスコルビン酸、低級アルデヒド類(ヒドロキノン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等)、グルタチオン、低級有機カルボン酸類(ギ酸、シュウ酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸、酒石酸等)、還元性糖類(グルコース、ラクトース、アラビノース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラフィノース、スタキオース等)、糖アルコール類(ソルビトール、キシリトール、マンニトール等)が挙げられる。これらのうちでは、還元力と溶媒への溶解性の点でエチレングリコールが好ましい。
なお、低級アルコールや還元性糖類、糖アルコールを用いる場合は、より強い還元性とするためカルボニル基を有する有機酸やケトン類を併用することが好ましい。
有機系還元剤として、また、アミン系還元剤が挙げられる。かかるアミン系還元剤として、例えば、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、モルホリン等の脂環式アミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、トルイジン、アニシジン、フェネチジン等の芳香族アミン、ベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、フェネチルアミン、キシリレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルキシリレンジアミン等のアラルキルアミン等を挙げることができる。
また、例えば、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、2−(3−アミノプロピルアミノ)エタノール、ブタノールアミン、ヘキサノールアミン、ジメチルアミノプロパノール等のアルカノールアミンも挙げることができる。これらのうち、アルカノールアミンが好ましく、ジメチルエタノールアミンがより好ましい。さらには、トリメチルアミンボラン、ジメチルアミンボラン、ターシャリーブチルアミンボランを挙げることができる。
これらのうちでは、還元力と溶媒への溶解性の点でアルカノールアミンが好ましい。
無機系還元剤と有機系還元剤を併用しても良く、併用例として、水素化ホウ素ナトリウムとエチレングリコールがある。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法においては、錯体形成剤存在下で2種以上の金属イオン、すなわち、金属イオン2種以上の還元反応を行う。しかも、pHが8より大きく、12以下である薄膜流体中で金属イオン2種以上の還元反応を行う。
これにより、金属イオン2種以上の還元反応を安定的におこなうことができ、単一金属からなる金属微粒子の析出を抑え、単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在しないハンダ合金微粒子を得ることができる。なお、単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在しないとは、実施例の[単一金属からなる金属微粒子の混在の検出方法]により調べたときに、金属微粒子10個すべてが、単一金属からなる金属微粒子でなく、ハンダ合金微粒子であることをいう。
このような錯体形成剤はキレート剤、錯化剤とも言われる。錯体形成剤が有する配位子のドナー原子と金属イオンとが結合して金属錯体化合物を形成する。ドナー原子として、例えば、窒素、酸素、硫黄が挙げられる。
ドナー原子として酸素原子を有する錯体形成剤として、炭素原子数1〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸、炭素原子数1〜10の脂肪族ジカルボン酸(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸)、脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸(例えば、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸)、脂肪族ヒドロキシジカルボン酸(例えば、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸)、脂肪族ヒドロキシトリカルボン酸(例えば、クエン酸、イソクエン酸)、これらカルボン酸類のアルカリ金属塩(例えば、グルコン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム)が例示される。
ドナー原子として窒素原子を有する錯体形成剤として、炭素原子数1〜10の脂肪族ポリアミン類(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン)または窒素原子を配位原子とする芳香族化合物もしくは縮合環化合物(例えば、2,2’−ビピリジン、4,4’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、ポルフィリン)であり、ドナー原子として酸素原子と窒素原子を有する錯体形成剤が、アミノカルボン酸類(例えば、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンジ酢酸(EDDA)、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、ニトリロトリ酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、アミノアルコール類(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン)が例示される。特に脂肪族ジカルボン酸および脂肪族ヒドロキシジカルボン酸であることが好ましい。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法においては、被処理流動体、第1の被処理流動体、第2の被処理流動体は、pH調整剤を含有しており、それらのpHが調整されている。
このようなpH調整剤として、有機系のアルカリもしくは酸、無機系のアルカリもしくは酸、またはアルカリ性もしくは酸性の塩であり、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸塩、酢酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、アジピン酸、塩酸が例示される。なお、錯体形成剤とpH調整剤が同じものであっても良い。
第1の被処理流動体は、少なくともハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤を含有し、好ましくはハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤との水溶液である。第1の被処理流動体は、pH調整剤によりpHは8〜12の範囲に調整されることが必要であり、9〜12の範囲であることが好ましい。第1の被処理流動体は、さらに分散剤を含有してもよい。また、第2の被処理流動体は、少なくとも還元剤とpH調整剤を含有し、好ましくはさらに分散剤を含有する。第2の被処理流動体は、好ましくは還元剤と分散剤とpH調整剤との水溶液である。第2の被処理流動体のpHは第1の被処理流動体のpHよりも大きいことが必要であり、1〜4大きいことが好ましい。もっとも、第1の被処理流動体と第2の被処理流動体が混合して生成する薄膜流体の還元反応前のpHは、12以下であることが好ましい。
第2の被処理流動体のpHが第1の被処理流動体のpHよりも小さいと還元反応が起こりにくくなり、ハンダ合金微粒子が析出しにくいという問題がある。第1の被処理流動体のpHが8未満であると、第1の被処理流体中で金属塩から金属が析出してくるという問題があり、pHが12を越えると第1の被処理流動体中のpH調整剤の量が過大となり、アルカリ性が強くて取扱にくいという問題がある。
本発明のハンダ合金微粒子の製造方法で用いられる分散剤は、ハンダ合金用の金属塩2種以上由来の金属イオンが還元されて析出する合金を微粒子とし、薄膜流体中に分散させる作用がある。
かかる分散剤は、水性媒体に対して良好な溶解性を有すると共に、析出したハンダ合金微粒子を、薄膜流体中に良好に分散させることができれば、特に限定されない。該分散剤として、種々のものが利用できるが、例えば、有機酸やそれらの有機酸の塩、特には高・中級脂肪酸およびその塩を挙げることができる。
そのための高・中級脂肪酸として、ペンタン酸(吉草酸)、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸(エナント酸)、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸(マルガリン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、12−ヒドロキシオクタデカン酸(12−ヒドロキシオレイン酸)、エイコサン酸(アラキン酸)、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、ヘキサコサン酸(セロチン酸)、オクタコサン酸(モンタン酸)等の1価の直鎖飽和脂肪酸;2−ペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘプチルドデカン酸、イソオレイン酸等の1価の分枝飽和脂肪酸;ソルビン酸、マレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、イソオレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、ガドレン酸、エルカ酸、セラコレイン酸等の1価の不飽和脂肪酸が例示される。
また、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、オキシジ酢酸(ジグリコール酸)、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ジグリコール酸等の多価の脂肪族カルボン酸が例示される。さらには、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多価の芳香族カルボン酸が例示される。
高中級脂肪酸塩の塩として、アルカリ金属塩、特にはナトリウム塩とカリウム塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩、アンモニウム塩が例示される。
また、デンプン、ゼラチン等の天然高分子分散剤、合成高分子分散剤、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等のアミン系の高分子分散剤、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等の分子中にカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子分散剤、ポバール(ポリビニルアルコール)、ポリエチレングリコール、1分子中にポリエチレンイミン部分とポリエチレンオキサイド部分とを有する共重合体、アミノ基、リン酸基、酸性リン酸エステル基、カルボキシ基等の極性基を有する高分子分散剤が挙げられる。また、その分子量は、100000以下であるのが好ましい。
市販の合成高分子分散剤として、例えば、ソルスパース20000、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース41090(以上、アビシア株式会社製)、
DISPERBYK-106、DISPERBYK-130、DISPERBYK-140、DISPERBYK-142、DISPERBYK-145、DISPERBYK-160、DISPERBYK-161、DISPERBYK-162、DISPERBYK-163、DISPERBYK-166、DISPERBYK-170、DISPERBYK-180、DISPERBYK-181、DISPERBYK-182、DISPERBYK-183、DISPERBYK-184、DISPERBYK-190、DISPERBYK-191、DISPERBYK-192、DISPERBYK-2000、DISPERBYK-2001、DISPERBYK-2010、DISPERBYK-2020、DISPERBYK-2022、DISPERBYK-2025、BYK-9076、ANTI-TERRA-U、ANTI-TERRA-U100、ANTI-TERRA-204、ANTI-TERRA-205、ANTI-TERRA-250等のディスパービックシリーズ品、ビックシリーズ品、アンチテラシリーズ品(以上、ビックケミー・ジャパン株式会社販売品)、
ポリマー100、ポリマー120、ポリマー150、ポリマー400、ポリマー401、ポリマー402、ポリマー403、ポリマー450、ポリマー451、ポリマー452、ポリマー453、EFKA−46、EFKA−47、EFKA−48、EFKA−49、EFKA−1501、EFKA−1502、EFKA−4540、EFKA−4550(以上、EFKAケミカル株式会社製)、フローレンDOPA−158、フローレンDOPA−22、フローレンDOPA−17、フローレンG−700、フローレンTG−720W、フローレン−730W、フローレン−740W、フローレン−745W(以上、共栄社化学株式会社製)、アジスパーPA111、アジスパーPB711、アジスパーPB811、アジスパーPB821、アジスパーPW911(以上、味の素ファインテクノ株式会社製)、ジョンクリル678、ジョンクリル679、ジョンクリル62(以上、ジョンソンポリマー株式会社製)等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
この分散剤は、上記のように析出したハンダ合金微粒子を薄膜流体中に良好に分散させるためのものであるため、上記の第1被処理流動体と第2被処理流動体のいずれに含有させても良い。また、第1被処理流動体と第2被処理流動体の両方に含有させても良い。また、第3、第4等の被処理流動体に含有させても良い。
ここで前述のように、第1導入部d1、第2導入部d2以外に第3導入部d3を流動体処理装置に設けることもできるが、この場合にあっては、各導入部から、例えば、ハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤を含む水溶液、還元剤とpH調整剤を含む水溶液、高分子分散剤を含む水溶液をそれぞれ別々に流動体処理装置に導入することが可能である。そうすると、各溶液の濃度や圧力を個々に管理することができ、ハンダ合金微粒子が生成する反応をより精密に制御することができる。第4以上の導入部を設けた場合も同様であって、このように流動体処理装置へ導入する流体を細分化できる。
なお、金属イオンの還元反応としては、上記の他、各処理用面が導電性材料で作製されており、上記の各処理用面間に電位差をかけることで各処理用面間で電子の授受を行うことによる、電気化学的な還元方法を用いても良い。
金属イオンと還元剤とが反応する前の薄膜流体は、好ましくは、金属塩の濃度が0.01〜5モル%であり、還元剤が金属塩に対して0.1〜40倍のモル%であり、錯体形成剤が金属塩に対して0.1〜50倍のモル%であり、分散剤の濃度が0.001〜2.0質量%であることが好ましいが、より好ましくは、金属塩の濃度が0.02〜4モル%であり、還元剤が金属塩に対して0.1〜30倍のモル%であり、錯体形成剤が金属塩に対して0.1〜30倍のモル%であり、分散剤の濃度が0.001〜1.0質量%である。特に好ましくは、金属塩の濃度が0.03〜3モル%であり、還元剤が金属塩に対して0.1〜25倍のモル%であり、錯体形成剤が金属塩に対して0.1〜25倍のモル%であり、分散剤の濃度が0.005〜0.5質量%である。
生成するハンダ合金微粒子は、金属組成の点で2種以上の金属の合金微粒子であれば、限定されないが、スズとその他の金属からなる合金微粒子であることが好ましい。
そのようなハンダ合金微粒子としては、Sn−Pb系(60Sn/40Pb,40Sn/60Pbなど。ここで、60Sn/40Pbとは、Snが60質量%で、Pbが40質量%の意味である。以下、同様。)のものが挙げられる。又、Sn−Ag−Pb系(5Sn/1.5Ag/93.5Pbなど)、Sn−Bi−Pb系(43Sn/14Bi/43Pbなど)、Sn−Sb−Pb系(27Sn/3Sb/70Pbなど)、Sn−Bi−Ag−Pb系(57Sn/3Bi/2Ag/38Pbなど)、Sn−In系(48Sn/52In,58Sn/42Inなど)、Sn−Bi系(43Sn/57Bi,60Sn/40Biなど)、Sn−Zn系(91Sn/9Znなど)、Sn−Ag系(96.5Sn/3.5Ag,90Sn/10Agなど)、Sn−Cu系(99.3Sn/0.7Cu,97Sn/3Cuなど)、Sn−Sb系(95Sn/5Sbなど)、Sn−Au系(20Sn/80Auなど)、Sn−Bi−Ag−Cu系(Sn90/Bi7.5/Ag2/Cu0.5など)、Sn−Ge系(99Sn/1Geなど)、Sn−Bi−Cu系(92Sn/7.5Bi/0.5Cuなど)、Sn−Cu−Sb−Ag系(97Sn/2Cu/0.8Sb/0.2Agなど)、Sn−Ag−Zn系(95.5Sn/3.5Ag/1Znなど)、Sn−Ag−Cu系(96.5Sn/3Ag/0.5Cu、98.3Sn/1Ag/0.7Cu、99Sn/0.3Ag/0.7Cuなど)、Sn−Bi−Sb系(52Sn/45Bi/3Sb,85Sn/10Bi/5Sbなど)、Sn−Bi−Sb−Zn系(51Sn/45Bi/3Sb/1Zn,84Sn/10Bi/5Sb/1Znなど)、Sn−Bi−Cu−Zn系(88.2Sn/10Bi/0.8Cu/1Znなど)、Sn−Ag−Sb系(89Sn/4Ag/7Sb,98Sn/1Ag/1Sbなど)、Sn−Ag−Sb−Zn系(88Sn/4Ag/7Sb/1Zn,97Sn/1Ag/1Sb/1Znなど)、Sn−Ag−Cu−Zn系(91.2Sn/2Ag/0.8Cu/6Zn,89.1Sn/2Ag/0.9Cu/8Znなど)、Sn−Zn−Bi系(89Sn/8Zn/3Bi,86Sn/8Zn/6Biなど)が例示される。有用性の点で、好ましくはSn−Bi系、Sn−Bi−Ag系、Sn−Ag系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Zn系の無鉛ハンダ合金微粒子、および、Sn−Pb系ハンダ合金微粒子である。
生成するハンダ合金微粒子の平均粒径は10〜1000nmである。10nm未満ではハンダ合金微粒子の凝集が起こりやすく、収率が低下する恐れがあり、1000nmを越えると、粗大粒子が多く発生し、収率が低下する恐れがある。
本発明の製造方法により生成するハンダ合金微粒子は、粒度分布が狭いことを特徴とする。典型的には粒度分布のCV値が80%以下であり、より典型的には50%以下である。なお、CV値は(標準偏差/平均粒径)×100である。粒度分布およびCV値は通常の方法で測定でき、例えば、レーザードップラー法による粒度分布測定装置やレーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができ、特には、極微小サイズの粒度測定が可能なレーザードップラー法による粒度分布測定装置を用いることが好ましい。
生成する該ハンダ合金微粒子がサブミクロンサイズ以下であるため、粒子表面の活性が高くなり、より低温で溶融することが可能であり、ハンダ付け温度を低下させることができる。
具体的には、生成するハンダ合金微粒子の固相線温度は、略同じ金属組成で、平均粒径が略15μmのハンダ合金粒子よりも5℃以上低く、特には10℃以上低い。固相線温度は通常の方法で測定でき、例えば、示差走査熱量計による吸熱ピークから固相線温度を測定することができる。
生成するハンダ合金微粒子は、その製造方法において用いられた金属塩2種以上を構成する金属の金属間化合物を含有することが好ましい。特に、金属塩2種以上を構成する金属がスズと、銀および/または銅の場合、AgSn、AgSn、CuSn、CuSn、CuSnが例示され、これらの内の1種類以上を含有することが好ましい。金属間化合物の含有量は限定されず、通常の測定方法、例えば、X線回折分析により、その存在が確認できれば良い。
本発明のハンダペーストは、前記ハンダ合金微粒子の製造方法で製造されたハンダ合金微粒子とハンダフラックスを混合して製造することができ、また、平均粒径が10〜1000nmであり、粒度分布のCV値が80%以下であり、単体金属微粒子が実質的に混在していないハンダ合金微粒子とハンダフラックスを混合して製造することができる。
ハンダフラックスは従来公知の常温で液状のフラックスを使用できる。そのような液状フラックスは、通常、少なくともベース樹脂と溶剤とからなり、必要に応じて酸化膜除去活性剤、チキソトロピック剤等からなる。液状フラックスとして、(a)ロジンまたはその誘導体と(d)溶剤とからなる液状物、(a)ロジンまたはその誘導体と(b)酸化膜除去活性剤と(d)溶剤とからなる液状物、(a)ロジンまたはその誘導体と(c)チキソトロピック剤と(d)溶剤とからなる液状物、(a)ロジンまたはその誘導体と(b)酸化膜除去活性剤と(c)チキソトロピック剤と(d)溶剤とからなる液状物、(b)酸化膜除去活性剤と(d)溶剤とからなる液状物、および、(b)酸化膜除去活性剤と(c)チキソトロピック剤と(d)溶剤とからなる液状物が例示される。
ベース樹脂として、ロジンまたはロジン誘導体(a)、合成樹脂が例示される。ロジンとして、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジンが例示される。ロジン誘導体として、熱処理したロジン、重合ロジン、変性ロジン(例えば、アクリル化ロジン、水素添加ロジン、ホルミル化ロジン、ロジンエステル、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂)、低軟化点ロジンが例示される。アクリル化ロジンは、各種ロジンにアクリル酸もしくはそのエステルやメタクリル酸もしくはそのエステルを付加反応させてなるものである。低軟化点ロジンは、各種ロジンを不活性ガス雰囲気中で250〜300℃の温度で数時間加熱する方法で得ることができる。
合成樹脂として、脂肪族ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エチレン−アクリル共重合体、スチレン−マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂が例示される。
ベース樹脂は、異なるロジンまたはその誘導体を併用したもの、あるいはロジンまたはその誘導体と合成樹脂を併用したものであってもよい。
ベース樹脂は、常温で液状であることが好ましいが、35〜150℃位で溶融するか、溶剤に溶解可能であれば固形状でもよい。
溶剤(d)は、上記ベース樹脂が常温で固形状である場合および粘稠な液状である場合に必要な成分である。溶剤(d)として、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルカルビトール、α−ターピネオール、β−ターピネオール、へキシレングリコール、ブチルカルビトール、ベンジルアルコール、イゾパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコールなどのアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ジシソブリツアジペート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレートなどのカルボン酸エステル類;トルエン、テレピン油、ヘキサデカン、ドデシルベンゼン、ケロシン、軽油等の炭化水素類;リン酸トリブチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリペンチル等のリン酸エステル類が例示される。なお、溶剤(d)には水を使用もしくは併用することができる。
溶剤(d)の含有量は、通常、液状フラックス総量の20〜99質量%であり、好ましくは20〜70質量%である。溶剤(d)が20質量%未満であると、フラックスの粘性が高くなり、フラックスの塗布性が悪化するおそれがある。一方、溶剤(d)が99質量%を超えると、フラックスとしての有効成分(ロジン等)が相対的に少なくなってしまい、接合性が低下するおそれがある。
ロジンおよびロジン誘導体(a)は、ハンダ合金微粒子および接合対象である金属製部材の表面から酸化物を溶解除去して、ハンダ粒子同士を加熱焼結容易とし、かつ、ハンダ合金微粒子の加熱焼結物と金属製部材との接着性を向上する。しかし、合成樹脂は通常そのような作用を有しないので、酸化物除去活性剤を併用する。ロジンやロジン誘導体であっても、そのような作用が不十分な場合は、酸化膜除去活性剤(b)と併用することが好ましい。
酸化膜除去活性剤(b)として、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジフェニルグアニジン等のアミン類の塩化水素酸塩または臭素酸塩;コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸,アスコルビン酸、ソルビン酸、クエン酸、グルコン酸、等の脂肪族カルボン酸;テトラブロモメタン、1,1,2,2−テトラブロモブタン、1,2−ジブロモ−2−ブテン、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、1,2−ジブロモ−2,3−ブタンジオール、トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオールなどの臭素化脂肪族炭化水素と臭素化脂肪族アルコールにより代表される有機ハロゲン化物が例示される。
酸化膜除去活性剤(b)の含有量は、基材の金属酸化物除去能力にもよるが、通常、フラックス総量の0.1〜30重量%であり、好ましくは1.0〜10重量%である。酸化膜除去活性剤(b)が0.1重量%未満であると、活性力が不足し、接合性が低下するおそれがある。一方、酸化膜除去活性剤(b)が30重量%を超えると、フラックスの皮膜性が低下し親水性が高くなるので、腐食性および絶縁性が低下するおそれがある。
チキソトロピック剤(c)は、ハンダ合金微粒子と液状ベース樹脂のペースト状混合物、あるいは、ハンダ粒子と固形状ベース樹脂と溶剤のペースト状混合物にチキソトロピック性を付与もしくは向上して、金属製部材用接合剤の塗布作業性や注入作業性を向上する作用がある。
チキソトロピック剤(c)としては、硬化ヒマシ油、脂肪酸アミド、ヒドロキシ脂肪酸、ジベンジリデンソルビトール等が例示される。また、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸;1,2−ヒドロキシステアリン酸、1,2−ヒドロキシオレイン酸等のヒドロキシ脂肪酸が例示される。その他に、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、トラガントガム、アラビアガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、サイリウムシードガム、ペクチン等の海藻、種子、樹皮、微生物等由来の天然ガム類、植物由来のでんぷん類、動物のコラーゲン由来のたんぱく質であるゼラチン類が例示される。
チキソトロピック剤(c)は、ハンダ合金微粒子と液状基材のペースト状混合物、あるいは、ハンダ合金微粒子と固形状ベース樹脂と溶剤のペースト状混合物がチキソトロピック性を有している場合は、必ずしも必要ではないが、その含有量は、通常、液状フラックス総量の1.0〜25重量%であり、好ましくは3.0〜10重量%である。
液状フラックスは、発明の効果を阻害しなければ、その他に、顔料、酸化防止剤、界面活性剤、アミン類、防黴剤、防錆剤、艶消し剤等を含有してもよい。なた、液状フラックスは、必要な成分の所要量を汎用のミキサー等で混合して容易に調製することができる。
これらの液状フラックスは、ハンダ合金微粒子と混合してペースト状にしたときにメタルマスクでの印刷性やシリンジからの押出性、吐出性に優れ、また適度なチクソトロピック性を有している。
液状フラックスの配合量は、ハンダ合金微粒子をペースト状にするのに十分な量でよく、ハンダ合金微粒子の比重、平均粒径、形状などによっても異なるが、目安としてハンダ合金微粒子100重量部あたり、10〜40重量部である。なお、ペースト状は、クリーム状やスラリー状を含むものである。
本発明のハンダペーストは、電子部品のハンダ付け、例えば、ヒートシンクやシリコンチップ、SiCチップ、GaAsチップ、GaAlAsチップ、LSIチップ、コンデンサ、ダイオード、コイル、水晶振動子、メモリ素子、パワーデバイス素子等のディスクリート部品またはチップ部品の回路基板へのハンダ付け、あるいは、回路基板の別の回路基板等へのハンダ付けに好適である。特に、微小な電子部品を微細な配線回路を有する回路基板にハンダ付けする場合において、搭載する電子部品の位置精度を高めることができ、また、ハンダペーストの使用量を低減することができるため、ハンダ付け後のボイドやハンダボールの発生率を大幅に抑制することができる。
本発明の回路基板は上記ハンダペーストを使用してディスクリート部品とチップ部品と回路基板とから選択される電子部品をハンダ付けしていることを特徴とし、本発明の電子機器は当該ハンダ付けしている回路基板を有することを特徴とする。
ここで、ディスクリート部品として、ヒートシンク、抵抗、コンデンサ、コイル、水晶振動子が例示され、チップ部品として、ダイオード、シリコンチップ、SiCチップ、GaAsチップ、GaAlAsチップ、LSIチップ、光素子、メモリ素子、パワーデバイス素子が例示される。
本発明の電子機器として、電子卓上計算機、電子辞書、携帯電話、パーソナルコンピュータ、テレビ、ラジオ、エアコンや冷蔵庫といった家電製品の制御装置、自動車・飛行機・船舶の制御装置、工業機器の制御装置が例示される。
本発明の回路基板は、例えば、ディスクリート部品やチップ部品を、プリント基板の表面の実装位置に載置して、ディスクリート部品やチップ部品のリード端子をこのプリント基板の表面または裏面に形成された導電パターンに対して、ハンダ付けにより接続することにより製造される。あるいは、回路基板とチップ部品との間に設けられたハンダバンプを溶融するというフリップチップ接合方法により製造される。あるいは、プリント基板の片面にチップ装着機によってチップ部品を配置した後にリフロー(加熱炉)に送って取付け固定し、続いてプリント基板の他面からプリント基板の通し穴にディスクリート部品を差し込んでチップ部品の装着面側でハンダ付けすることにより製造される。
本発明の実施例と比較例を掲げる。実施例と比較例中、部とあるのは質量部、%とあるのは質量%を意味する。ハンダ合金微粒子の製造装置、第1の被処理流動体(以下、第1流体)と第2の被処理流動体(以下、第2流体)のpH、ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値の測定方法、ハンダ合金微粒子の成分分析方法、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度の測定方法、単一金属からなる金属微粒子の検出方法、ハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数の測定方法、ハンダペーストの微小吐出性の測定方法は、以下の通りである。また、第1の被処理流動体を第1流体、第2の被処理流動体を第2流体と記す。なお、測定温度は、特に断りのない場合は、室温(23〜25℃)である。
[ハンダ合金微粒子の製造装置]
接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面と第2処理用面との間に、液相である被処理流動体を導入し、この被処理流動体の圧力により第1処理用面から第2処理用面を離反させる方向に移動させる力を発生させ、この力によって、第1処理用面と第2処理用面との間が微小な間隔に保たれ、この微小間隔に保たれた第1処理用面と第2処理用面との間を通過する該被処理流動体が薄膜流体を形成し、該薄膜流体中で金属イオンと還元剤とが反応して金属微粒子を析出するための装置(以下、強制超薄膜回転式反応装置という)として、エム・テクニック株式会社製のULREA(ULREAはエム・テクニック株式会社の登録商標である)を使用した。ULREAの概略図を図1に示した。
[第1の被処理流動体と第2の被処理流動体のpH]
pHは、株式会社堀場製作所製のD−51S型により常温で測定した。
[ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値]
レーザードップラー法による粒度分布測定装置〔日機装(株)製の商品名マイクロトラックUPA150〕を用いて測定した。
CV値=(標準偏差/平均粒径)×100
[ハンダ合金微粒子の成分分析(1)]
ハンダ合金微粒子1gを濃硝酸で溶解した後、所定量の水で希釈して測定用水溶液とし、ICP(誘導結合プラズマ)分析にて各金属の含有量を測定した。
[ハンダ合金微粒子の成分分析(2)]
ハンダ合金微粒子10個について、各々のハンダ合金微粒子中の金属間化合物の含有の有無をXRD(X線回折装置)にて観察した。
[単一金属からなる金属微粒子の混在の検出方法]
任意に採取した金属微粒子10個について、金属の種類をXRD(X線回折装置)にて調べ、検出された金属が1種類のみの金属微粒子を、単一金属からなる金属微粒子とした。10個中1個でも単一金属からなる金属微粒子であると、単一金属からなる金属微粒子(以下、単一金属微粒子という)が混在していると判定した。
[ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度]
ハンダ合金微粒子をDSC(示差走査熱量計)にて昇温速度2℃/分で昇温して測定した。
[ハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数]
ハンダペーストの粘度ならびにチクソトロピー指数は、JIS Z 3284 スパイラル方式粘度測定の基づき、株式会社マルコム製自動粘度測定装置PCU−205を用い、25℃で10rpmの粘度ならびにチクソトロピー指数を求めた。
[ハンダペーストの微小吐出性]
5mlシリンジ(EFD,Inc.社製)にハンダペーストを充填し、内径0.14mmであり長さが15mmの金属ニードル(武蔵エンジニアリング株式会社製)を取り付け、圧力200kPaで1秒間隔で加圧有りと加圧なしを繰り返し、30分間に吐出された量を測定した。また、この間での詰まりの発生の有無を観察した。
[参考例]
ハンダペーストを調製するためのフラックスは以下のように調製した。
いずれも市販の、重合ロジン(酸価160、軟化点100℃)15部、アクリル酸変性ロジン(酸価240、軟化点120℃)36部、テルピネオール5部、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル35部、トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール5部、および、硬化ヒマシ油4部を、攪拌羽根付ミキサーにより均一に混合して液状フラックスを調製した。
[実施例1]
スズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、第1流体として、ハンダ合金用金属をスズ、銀、銅として、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を1.23%、硝酸銀(I)を0.0272%、硝酸銅(II)3水和物を0.011%含み、更に、錯体形成剤として酒石酸を2.0%、および、pH調整剤としてアンモニア0.67%(28%アンモニア水として2.4%)含有する水溶液を調製した。該水溶液のpHは9.7であった。
第2流体として、還元剤である水素化ホウ酸ナトリウムを10%およびエチレングリコールを0.85%、分散剤であるポリビニルピロリドン(平均分子量40000)を0.15%含有し、更に、pH調整剤として水酸化カリウムを3%含有する水溶液を調製した。該水溶液のpHは13.0であった。
第1流体中の各原料成分含有量と、第2流体中の各原料成分含有量と、第1流体と第2流体の総和中の各原料成分含有量、第1流体の流量と比重、第2流体の流量と比重を表1に記載した。第1流体と第2流体の総和中の還元剤の含有量および錯体形成剤の含有量については、金属塩の含有量(モル%)の倍率を表1に記載した。
ここで、第1流体と第2流体の総和における金属塩、還元剤および錯体形成剤の含有量(モル%)は、以下の方法により計算した。
第1流体および第2流体の比重を浮標計により測定し、その値を各々の密度(g/ml)とした。次に、第1流体の密度と単位時間あたりの第1流体の流量との積により、単位時間あたりの第1流体の質量を算出し、第2流体の密度と単位時間あたりの第2流体の流量との積により、単位時間あたりの第2流体の質量を算出した。単位時間の取り方は任意であるが、例えば1分間とすることができる。金属塩、還元剤、錯体形成剤を含む全原料成分(全原料成分は、金属塩、還元剤、錯体形成剤、分散剤、pH調整剤、水である。)について、各々の仕込み量から算出した質量%と第1流体および第2流体の単位時間あたりの質量とから、単位時間あたりの各々の質量を算出し、それを各々の分子量で除して単位時間あたりの各々のモル数を算出し、そのモル数の総計における各々のモル数の占める比率(百分率)をモル%とした。なお、単位時間の取り方により、算出される各々の成分のモル数は変化するが、そのモル数の総計における各々のモル数の占める比率(モル%)は、単位時間の取り方によらず一定である。
なお、実施例1以外の実施例および比較例についても、同様の方法により金属塩、還元剤および錯体形成剤のモル%を算出した。また、第1流体中の各原料成分含有量と、第2流体中の各原料成分含有量と、第1流体と第2流体の総和中の各原料成分含有量、第1流体の流量と比重、第2流体の流量と比重を各表に記載した。
強制超薄膜回転反応装置の回転数を1700rpmとし、第1処理用面と第2処理用面間の間隙を10μmとし、第1流体を、供給圧力0.3MPa/背圧0.02MPa、流量500ml/分、温度100℃で送液しながら、第2流体を、流量50ml/分、室温にて該装置の処理用面1,処理用面2間に導入した。生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
処理用面1,処理用面2の間から、分散剤であるポリビニルピロリドン(平均分子量40000)で被覆されたスズ銀銅の合金微粒子であるハンダ合金微粒子が反応残さである水溶液とともに吐出された。
得られたハンダ合金微粒子を含むスラリー状の水溶液を遠心分離機にかけて、ハンダ合金微粒子よりも軽い不純物を除去する操作を繰り返し行い、ついで、分離したハンダ合金微粒子を純水によって洗浄してから真空乾燥した。得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表1に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は30nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなることが確認できた。
上記で得られたハンダ合金微粒子86部と参考例で調製したハンダフラックス14部をミキサーに投入し均一に混合してハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表1に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[比較例1]
スズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、実施例1で用いた第1流体(pH9.7)をガラス製のフラスコに入れ、オイルバスで加熱して100℃にした。続いて、超音波ホモジナイザー(株式会社日本精機製作所製US−150T)を用いて攪拌しながら、実施例1で用いた常温の第2流体(pH13.0)を点滴ロートにて滴下して、分散剤で被覆されたスズ銀銅の合金であるハンダ合金微粒子を反応残さである水溶液(pH10.0)とともに得た。
得られたハンダ合金微粒子を含むスラリー状の水溶液を、遠心分離機にかけてハンダ合金微粒子よりも軽い不純物を除去する操作を繰り返し行い、ついで、分離したハンダ合金微粒子を純水によって洗浄してから風乾した。得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表3に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は130nmであり、その粒度分布のCV値は大きく、粒径が安定していなかった。また、単一金属微粒子の混在が確認された。
製造したハンダ合金微粒子86部と参考例で調製したハンダフラックス14部をミキサーに投入し均一に混合してハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表3に示した。このハンダペーストの微小吐出性は吐出量が少なく、詰まりが発生した。
[比較例2]
市販の回転ディスク法で製造された、スズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表1に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は5000nmであり、その粒度分布のCV値は大きく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなる合金微粒子であることが確認できた。
上記のハンダ合金微粒子86部と参考例で調製したハンダフラックス14部をミキサーに投入し均一に混合してハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表3に示した。このハンダペーストの微小吐出性は吐出量が少なく、詰まりが発生した。
[実施例2]
スズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、実施例1において、第2流体の還元剤である水素化ホウ酸ナトリウムの代わりに次亜リン酸ナトリウム、エチレングリコールの代わりにソルビトールを用いた第2流体(pH13.1)を使用した以外は同様にしてハンダ合金微粒子を得た。この際の第1処理用面と第2処理用面間の間隙を10μmとし、この際に生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表1に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は28nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、また、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなる合金微粒子であることが確認できた。
実施例1において、実施例1で製造したハンダ合金微粒子の代わりに、上記で得られたハンダ合金微粒子を用いた以外は同様にしてハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表1に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好で詰まりもなかった。
[実施例3]
スズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、実施例1において、第2流体の分散剤であるポリビニルピロリドンの代わりに、コントロールラジカル重合による変性アクリル系ブロック共重合体でアミノ基を有するDISPERBYK-2022(ビックケミー・ジャパン株式会社販売、不揮発分60%、平均分子量8,000)、pH調整剤である水酸化カリウムの代わりに水酸化ナトリウムを用いた第2流体(pH12.9)を使用した以外は同様にしてハンダ合金微粒子を得た。この際の第1処理用面と第2処理用面間の間隙を10μmとし、この際に生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表1に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は32nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、また、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるからなる合金微粒子であることが確認できた。
実施例1において、実施例1で製造したハンダ合金微粒子の代わりに、上記で得られたハンダ合金微粒子を用いた以外は同様にしてハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表1に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例4]
スズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、実施例1において、第1流体の錯体形成剤である酒石酸の代わりにマロン酸、pH調整剤であるアンモニアの代わりに水酸化カリウムを用いた第1流体(pH9.7)を使用した以外は同様にしてハンダ合金微粒子を得た。この際の第1処理用面と第2処理用面間の間隙を10μmとし、この際に生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表1に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は33nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるからなる合金微粒子であることが確認できた。
実施例1において、実施例1で製造したハンダ合金微粒子の代わりに、上記で得られたハンダ合金微粒子を用いた以外は同様にしてハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表1に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例5]
スズ95.0%とアンチモン5.0%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、実施例1において、第1流体として、ハンダ用金属をスズ、銀、銅として、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を1.23%、硝酸銀(I)を0.0272%、硝酸銅(II)3水和物を0.011%含む代わりに、ハンダ用金属をスズ、アンチモンとして、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を1.23%、塩化アンチモン(III)を0.0544%含む以外は同様にして第1流体の水溶液(pH11.0)を調製し、薄膜反応装置の回転数を900rpmとした以外は実施例1と同様にして得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表2に示した。この際の第1処理用面と第2処理用面間の間隙を16μmとし、この際に生成直後の薄膜流体のpHは11.3であった。
このハンダ合金微粒子の平均粒径は350nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、また、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ95.0%とアンチモン5.0%とからなる合金微粒子であることが確認できた。
実施例1において、実施例1で製造したハンダ合金微粒子の代わりに、上記で得られたハンダ合金微粒子を用いた以外は同様にしてハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表2に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例6]
スズ41.0%とビスマス58.0%と銀1.0%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、実施例1において、第1流体として、ハンダ用金属をスズ、銀、銅として、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を1.23%、硝酸銀(I)を0.0272%、硝酸銅(II)3水和物を0.011%含む代わりに、ハンダ用金属をスズ、ビスマス、銀として、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を0.523%、硝酸ビスマス(III)5水和物を0.782%、硝酸銀(I)を0.00914%含む以外は同様にして第1流体の水溶液(pH11.5)を調製し、実施例1と同様にして得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表2に示した。この際の第1処理用面と第2処理用面間の間隙を10μmとし、この際に生成直後の薄膜流体のpHは11.8であった。
このハンダ合金微粒子の平均粒径は22nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、また、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ41.0%とビスマス58.0%と銀1.0%とからなる合金微粒子であることが確認できた。
実施例1において、実施例1で製造したハンダ合金微粒子の代わりに、上記で得られたハンダ合金微粒子を用いた以外は同様にしてハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表2に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例7]
スズ63.0%と鉛37.0%とからなるハンダ合金微粒子を製造するため、実施例1において、第1流体として、ハンダ用金属をスズ、銀、銅として、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を1.23%、硝酸銀(I)を0.0272%、硝酸銅(II)3水和物を0.011%含む代わりに、ハンダ用金属をスズ、鉛として、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を0.803%、硝酸鉛(II)を0.343%含む以外は同様にして第1流体の水溶液(pH9.5)を調製し、実施例1と同様にして得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表2に示した。この際の第1処理用面と第2処理用面間の間隙を10μmとし、この際に生成直後の薄膜流体のpHは9.8であった。
このハンダ合金微粒子の平均粒径は25nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、また、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ63.0%と鉛37.0%とからなる合金微粒子であることが確認できた。
実施例1において、実施例1で製造したハンダ合金微粒子の代わりに、実施例7で製造したハンダ合金微粒子を用いた以外は同様にしてハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表2に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[比較例3]
実施例1において、第1流体としてpH調整剤としてアンモニア0.67%(28%アンモニア水として2.4%)を含有する代わりに、アンモニア0.17%(28%アンモニア水として0.6%)を含有する水溶液(pH7.4)とした以外は同様にしてハンダ合金微粒子を得た。この際の第1処理用面と第2処理用面間の間隙を10μmとし、この際に生成直後の薄膜流体のpHは7.9であった。
得られたハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表3に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は115nmであり、その粒度分布のCV値は大きく、粒径が安定していなかった。また、単一金属微粒子の混在が確認された。
実施例1において、実施例1で製造したハンダ合金微粒子の代わりに、上記で得られたハンダ合金微粒子を用いた以外は同様にしてハンダペーストを調製した。このハンダペーストの粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表3に示した。このハンダペーストの微小吐出性は吐出量が少なく、詰まりが発生した
[比較例4]
実施例1において、錯体形成剤である酒石酸を使用しない以外は同様にしてハンダ合金微粒子を製造しようとしたが、第1流体中において、金属塩から金属粒子が生成し、均一な第1流体の水溶液を調製することができず、ハンダ合金微粒子を製造することはできなかった。
[比較例5]
実施例4において、錯体形成剤であるマロン酸を使用しない以外は同様にしてハンダ合金微粒子を製造しようとしたが、第1流体中において、金属塩から金属粒子が生成し、均一な第1流体の水溶液を調製することができず、ハンダ合金微粒子を製造することはできなかった。
[実施例8]
実施例1において、錯体形成剤である酒石酸の代わりにエチレンジアミンを使用した以外は同様にして第1流体の水溶液を調製し(該水溶液のpHは9.7)、これ以後は実施例1と同様にしてハンダ合金微粒子を調製した。
薄膜反応装置における生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
また、ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表2に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は30nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなることが確認できた。
さらに、実施例1と同様にして、ハンダペーストを調製し、粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表2に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例9]
実施例1において、第1流体として、ハンダ合金用金属をスズ、銀、銅として、各々の金属塩である、塩化スズ(IV)を12.3%、硝酸銀(I)を0.272%、硝酸銅(II)3水和物を0.11%含み、更に、錯体形成剤として酒石酸を2.0%、および、pH調整剤としてアンモニア0.67%(28%アンモニア水として2.4%)含有する水溶液を調製した。該水溶液のpHは9.4であった。
第2流体として、還元剤である水素化ホウ酸ナトリウムを10%およびエチレングリコールを0.85%、分散剤であるポリビニルピロリドン(平均分子量40000)を0.15%含有し、更に、pH調整剤として水酸化カリウムを3%含有する水溶液を調製した。該水溶液のpHは13.0であった。これ以後は実施例1と同様にしてハンダ合金微粒子を調製した。
薄膜反応装置における生成直後の薄膜流体のpHは9.8であった。
また、ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表4に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は36nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなるからなることが確認できた。
さらに、実施例1と同様にして、ハンダペーストを調製し、粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表4に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例10]
実施例1において、第1流体における錯体形成剤である酒石酸を13.3%とした以外は同様にして、第1流体の水溶液を調製し(該水溶液のpHは9.6)、これ以後は実施例1と同様にしてハンダ合金微粒子を調製した。
薄膜反応装置における生成直後の薄膜流体のpHは9.9であった。
また、ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表4に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は32nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなることが確認できた。
さらに、実施例1と同様にして、ハンダペーストを調製し、粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表4に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例11]
実施例1において、第2流体における還元剤である水素化ホウ酸ナトリウムを17.9%およびエチレングリコールを1.5%として、第2流体の水溶液を調製し(該水溶液のpHは9.7)、実施例1の2倍の流量を導入してハンダ合金微粒子を調製した。
薄膜反応装置における生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
また、ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表4に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は33nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなることが確認できた。
さらに、実施例1と同様にして、ハンダペーストを調製し、粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表4に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[実施例12]
実施例1において、第2流体における分散剤であるポリビニルピロリドン(平均分子量40000)を0.5%とした以外は同様にして、第2流体の水溶液を調製し(該水溶液のpHは9.7)、これ以後は実施例1と同様にしてハンダ合金微粒子を調製した。
薄膜反応装置における生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
また、ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表4に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は29nmであり、その粒度分布のCV値は小さく、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなることが確認できた。
さらに、実施例1と同様にして、ハンダペーストを調製し、粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表4に示した。このハンダペーストの微小吐出性は良好であり詰まりもなかった。
[比較例6]
実施例1において、第2流体における還元剤である水素化ホウ酸ナトリウムを0%およびエチレングリコールを0%とした以外は同様にして、第2流体の水溶液を調製し(該水溶液のpHは9.8)、これ以後は実施例1と同様にしてハンダ合金微粒の調製を試みたが、ハンダ合金微粒子は生成しなかった。なお、薄膜反応装置における混合直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
[比較例7]
実施例1において、第2流体における分散剤であるポリビニルピロリドン(平均分子量40000)を0%とした以外は同様にして、第2流体の水溶液を調製し(該水溶液のpHは13.0)、これ以後は実施例1と同様にしてハンダ合金微粒子を調製した。
薄膜反応装置における生成直後の薄膜流体のpHは10.0であった。
また、ハンダ合金微粒子の平均粒径、粒度分布およびCV値を測定し、ハンダ合金微粒子の成分分析を行い、単一金属微粒子の混在の有無を調べ、ハンダ合金微粒子の固相線温度および液相線温度を測定し表3に示した。このハンダ合金微粒子の平均粒径は150nmであり、その粒度分布のCV値は700%と大きくなり、ハンダ合金微粒子は所定の金属割合であるスズ96.5%と銀3.0%と銅0.5%とからなることが確認できた。
さらに、実施例1と同様にして、ハンダペーストを調製し、粘度、チクソトロピー指数、微小吐出性を測定し表3に示した。このハンダペーストの微小吐出性は詰まりが発生した。
Figure 0005814320
Figure 0005814320
Figure 0005814320
Figure 0005814320
1 第1処理用面
2 第2処理用面
3 ケース
4 接面圧付与機構
5 溝状の凹部
10 第1ディスク
20 第2ディスク
32 排出口
d1 第1導入部
d2 第2導入部
d3 第3導入部
p1 第1流体圧付与機構
p2 第2流体圧付与機構
50 回転軸
1M 第1処理用面
2M 第2処理用面
3M ケース
4M 接面圧付与機構
10M 第1処理用部
10RM 第1リング
11M 第1ホルダー
20M 第2処理用部
20RM 第2リング
21 第2ホルダー
d1M 第1導入部
d2M 第2導入部
p1M 流体圧付与機構
p2M 流体圧付与機構
32M 排出口
41M リング収容部
50M 回転軸

Claims (13)

  1. 接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する第1処理用面と第2処理用面との間に、液相である被処理流動体を連続的に導入し、この被処理流動体の圧力により第1処理用面から第2処理用面を離反させる方向に移動させる力を発生させ、この力によって、第1処理用面と第2処理用面との間が微小な間隔に保たれ、この微小間隔に保たれた第1処理用面と第2処理用面との間を通過する該被処理流動体が薄膜流体を形成し、該薄膜流体中で金属イオンと還元剤とが反応して金属微粒子を析出する、金属微粒子の連続的製造方法であって、被処理流動体が、少なくとも2つの被処理流動体である第1の被処理流動体と第2の被処理流動体とからなり、第1の被処理流動体は少なくともハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤を含有し、そのpHが8〜12である水性媒体であり、第2の被処理流動体は少なくとも還元剤とpH調整剤と分散剤を含有する水性媒体であり、第2の被処理流動体のpHは第1の被処理流動体のpHより1〜4大きく、第1の被処理流動体と第2の被処理流動体が別々の導入路から前記第1処理用面と第2処理用面との間に連続的に導入されて薄膜流体を形成し、該薄膜流体は、ハンダ合金用の金属塩2種以上と還元剤と錯体形成剤と分散剤とpH調整剤を含有する水性媒体であり、pH8より大きく12以下である該薄膜流体中で前記金属塩2種以上由来の金属イオンが還元されて、2種以上の金属のハンダ合金となり、平均粒径が10〜1000nmであるハンダ合金微粒子を析出することを特徴とする、ハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  2. 第1の被処理流動体はハンダ合金用の金属塩2種以上と錯体形成剤とpH調整剤との溶液であり、該溶液のpHが8〜12であり、第2の被処理流動体は還元剤と分散剤とpH調整剤との溶液であり、第2の被処理流動体のpHが第1の被処理流動体のpHよりも1〜4大きいことを特徴とする、請求項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  3. 金属イオンと還元剤とが反応する前の薄膜流体は、金属塩の濃度が0.01〜5モル%であり、還元剤が金属塩に対して0.1〜40倍のモル%であり、錯体形成剤が金属塩に対して0.1〜50倍のモル%であり、分散剤の濃度が0.001〜2.0質量%であることを特徴とする、請求項1または請求項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  4. 金属塩が、Sn−Bi系、Sn−Bi−Ag系、Sn−Ag系、Sn−Ag−Cu系もしくはSn−Sb系の無鉛ハンダ合金微粒子またはSn−Pb系のハンダ合金微粒子を製造するための複数の金属塩であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  5. 被処理流動体中の金属塩と還元剤と錯体形成剤とpH調整剤と分散剤は、水、水溶性アルコール、または、水と水溶性アルコールの混合物に溶解していることを特徴とする、請求項1に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  6. 還元剤が、無機系還元剤、または、無機系還元剤と有機系還元剤であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  7. 錯体形成剤が、ドナー原子として酸素原子を有する錯体形成剤、ドナー原子として窒素原子を有する錯体形成剤、またはドナー原子として酸素原子と窒素原子を有する錯体形成剤であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  8. ドナー原子として酸素原子を有する錯体形成剤が、炭素原子数1〜18の飽和脂肪族モノカルボン酸、炭素原子数1〜10の飽和脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸、脂肪族ヒドロキシジカルボン酸もしくは脂肪族ヒドロキシトリカルボン酸であり、ドナー原子として窒素原子を有する錯体形成剤が、炭素原子数1〜10の脂肪族ジアミンまたは窒素原子を配位原子とする芳香族化合物もしくは縮合環化合物であり、ドナー原子として酸素原子と窒素原子を有する錯体形成剤が、アミノカルボン酸類またはアミノアルコール類であることを特徴とする、請求項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  9. 分散剤が、高・中級脂肪酸塩、天然高分子分散剤または合成高分子分散剤であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  10. pH調整剤が、有機系のアルカリもしくは酸、無機系のアルカリもしくは酸、またはアルカリ性もしくは酸性の塩であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  11. ハンダ合金微粒子の粒度分布のCV値が80%以下であり、単一金属からなる金属微粒子が実質的に混在していないことを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  12. ハンダ合金微粒子中に、AgSn、AgSn、CuSn、CuSn、CuSnから選択される1種以上の金属間化合物を含有することを特徴とする、請求項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
  13. 第1処理用面と第2処理用面の一方が他方に対して回転する速度が500rpm〜3000rpmであり、微小な間隔が0.1μm〜20μmであることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のハンダ合金微粒子の連続的製造方法。
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