JP5813492B2 - 防錆装置 - Google Patents

防錆装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5813492B2
JP5813492B2 JP2011273914A JP2011273914A JP5813492B2 JP 5813492 B2 JP5813492 B2 JP 5813492B2 JP 2011273914 A JP2011273914 A JP 2011273914A JP 2011273914 A JP2011273914 A JP 2011273914A JP 5813492 B2 JP5813492 B2 JP 5813492B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rust preventive
fluid pipe
housing
rust
perforation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011273914A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013124721A (ja
Inventor
謙介 中里
謙介 中里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cosmo Koki Co Ltd
Original Assignee
Cosmo Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cosmo Koki Co Ltd filed Critical Cosmo Koki Co Ltd
Priority to JP2011273914A priority Critical patent/JP5813492B2/ja
Publication of JP2013124721A publication Critical patent/JP2013124721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5813492B2 publication Critical patent/JP5813492B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Branch Pipes, Bends, And The Like (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)

Description

本発明は、流体管に対し密封状に取り付けられる筐体と、該筐体の開口部を介し進行する穿設手段によって流体管に穿設された穿孔に嵌着され該穿孔を防錆する防錆具と、を備える防錆装置に関する。
従来の防錆装置は、既設管(流体管)の一部を密閉ケース(筐体)によって気密状態で囲繞し、この密閉ケース内で切削溝が切削され、この切削溝に対して切削溝より若干大きく形成された防錆具を嵌め込むことで既設管内を密封する(例えば、特許文献1参照)。
特許4516666号公報(第7、8頁、第13図)
しかしながら、特許文献1にあっては、防錆具取付工程の際に切削溝から密閉ケース内に液体(流体)が流出し、この液体の流出状態において切削溝に防錆具を嵌め込むようになっている。このため、防錆具には、流出する液体からの圧力が加わり切削溝と防錆具との密着状態が保持できず、防錆効果が低下するという問題がある。更に防錆具取付工程後には、既設管と密閉ケースとの間に液体が滞留し、この滞留した液体が密閉ケース内で腐敗するという慮がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、切削溝と防錆具との密着状態を保持して防錆効果が低下することを防ぐとともに、筐体内に流体が滞留することを防止する防錆装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の防錆装置は、
流体管に対し密封状に取り付けられる筐体と、該筐体の開口部を介し進行する穿設手段によって流体管に穿設された穿孔に嵌着され該穿孔を防錆する防錆具と、を備える防錆装置であって、
前記防錆具は、前記穿孔に亘って当接することで防錆する防錆部材と、流体管内及び前記筐体内を連通する連通部とを備え、
前記筐体の開口部を密封状に閉塞する蓋部材に、前記防錆具を前記穿孔に向け送り出すとともに、前記防錆部材が前記穿孔に当接した状態の前記防錆具を保持する設置部材が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、防錆具が流体管内及び筐体内を連通する連通部を備えていることによって、流体管内と筐体内とを同圧とすることができることができるため、穿孔と防錆具との嵌着状態が流体圧によって阻害されることが解消され、且つ設置部材によってこの嵌着状態のまま保持されるため、防錆効果が低下することを防ぐことができる。更に、連通部を介して流体を筐体内に滞留させることなく下流へと流すことができるため、流体が筐体内で腐敗することがない。
本発明の防錆装置は、
前記防錆具は、外周部に前記防錆部材が設けられるとともに、内周部に前記連通部を形成した環状の環状部材を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、防錆具に別段の連通部を設ける工程を必要とせず、環状に形成された環状部材の内周部を連通部として利用することができ、流体管と筐体とに流体を連通させることができる。
本発明の防錆装置は、
前記防錆具は、前記設置部材に対して着脱可能に接続されていることを特徴としている。
この特徴によれば、防錆具が夾雑物等の混入による防錆機能の低下や、経年による劣化等が発生した場合において、この防錆具を適宜新しい防錆部材に取り替えることができる。
本発明の防錆装置は、
前記蓋部材に、前記防錆具を前記穿孔に向け送り出す前記設置部材を案内する案内部材が延設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、設置部材が案内部材に沿って移動することができるようになるため、設置部材が案内部材によって傾動や回動することが抑制されるようになり、穿孔に対する位置ズレが起こることなく設置部材を送り出すことができる。
本発明の防錆装置は、
前記設置部材は、前記蓋部材の外方から移動操作可能な操作部を備えていることを特徴としている。
この特徴によれば、蓋部材の外方から直接設置部材を操作できるようになり、防錆具の移動操作が容易である。
本発明の防錆装置は、
前記筐体に、前記開口部を閉塞可能な作業弁が一体に構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、筐体に一体となった作業弁を操作することによって、不断流状態で容易に防錆装置を設置することができるとともに、開口部より外方に取り付けられる別体の作業弁を取り付ける必要がない。また、流体管の穿孔を再使用する際や、防錆具を交換作業の際等においても別体の作業弁を筐体に設置する作業を必要としない。
エンドミルによる流体管への穿孔の穿設を示す正面断面図である。 筐体に弁筐体が取り付けられた状態を示す正面断面図である。 筐体に弁筐体が取り付けられた状態を示す側断面図である。 流体管の流路を弁体により閉塞した状態を示す正面断面図である。 筐体に防錆装置が取り付けられた状態を示す正面断面図である。 筐体に防錆装置が取り付けられた状態を示す側断面図である。 穿孔に防錆具を嵌着した状態を示す正面断面図である。 穿孔に防錆具を嵌着した状態を示す側断面図である。
本発明に係る防錆装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る防錆装置につき、図1から図8を参照して説明する。図1に示すように、本実施例の流体管1は、例えば、地中に埋設される上水道用の、ダクタイル鋳鉄、その他鋳鉄、鋼等の金属製管であり、断面視略円形状に形成され、内周面がモルタル層1bで被覆されている。尚、本発明に係る流体管は、塩化ビニール、ポリエチレン若しくはポリオレフィン製等であってもよい。更に尚、本実施例では流体管1内の流体は上水であるが、流体管の内部を流れる流体は必ずしも上水に限らず、例えば工業用水や農業用水、下水等の他、ガスやガスと液体との気液混合体であっても構わない。
本実施例では、図2ないし図4に示すように、流体管1に内部に弁体14を有する弁筐体13を設置するとともに、弁体14を操作することで流体管1内の流体の流路を遮断するようになっている。先ず、流体管1への弁筐体13の設置について工程順に説明していく。
先ず、流体管1の外周面1aには、筐体2が密封状に取り付けられる。この筐体2はいわゆる割T字管であって、流体管1に対して上方から配設され、流体管1の外周の上側を被覆する第1ケース3と、流体管1に対して下方から配設され、流体管1の外周の下側を被覆する第2ケース4と、から構成されている。これら第1ケース3及び第2ケース4は、鋳鉄等の金属材により構成されている。尚、筐体は、3体以上のケースからなる分割構造であっても構わない。更に尚、筐体の材質は、当該筐体が取付けられる流体管の材質に応じて適用されるものであれば、上記で説明した流体管と同様に種々の材質であってもよい。
このうち第1ケース3は、内壁の一部で流体管1の外周面1aに当接するようになっているとともに、第1ケース3の流体管1における管軸方向の略中央部には、上方に向けて分岐口3aが形成されている。この分岐口3aは、平面視で流体管1の径方向を向く幅寸法が、流体管1の管軸方向を向く幅寸法よりも長寸な非円形状に形成されており、分岐口3aの上端部には、他部材との接続機能を有する本発明の開口部である開口フランジ部3bが分岐口3aの外径に沿って形成されている。尚、開口フランジ部3bには、開口フランジ部3bの周方向に沿って等間隔に複数のボルトネジ孔3dが形成されている(図3参照)。
図2、3に示されるように、第1ケース3には、分岐口3aの流路を一時的に遮断及び開放する作業弁8が設けられている。詳述すると、第1ケース3は、分岐口3aに連通する作業弁筐体部3eを有しており、この作業弁8は、分岐口3aの径方向に向けて作業弁筐体部3e内に挿通され回転可能に枢支された作業軸8bと、作業軸8bに螺合されるとともに、分岐口3aの流路を遮断する作業弁体8aと、外方に露出し、作業軸8bを回転操作するための軸端部8cと、から構成されている。また、この作業弁体8aの上面に形成された環状溝に沿って、分岐口3aより大径の密封リング8dが埋設されている。
また、第1ケース3における流体管1の周方向側の両端部からは、流体管1の外径方向に向けて対向する一対のフランジ3c,3cが突出形成されている。尚、第1ケース3の流体管1の管軸方向における両端部の内壁には、第1ケース3が流体管1に上方から配設されることで流体管1の外周面1aに密着するシール部材3fが、第1ケース3の周方向の全長に亘って配設されている。同様に、第1ケース3の内周面には、第1ケース3が流体管1に上方から配設されることで流体管1の外周面1aに密着するOリング3gが分岐口3aの外周に沿って囲繞するように配設されている。
一方、第2ケース4は、第1ケース3と略同一の流体管1における管軸方向の寸法に形成されており、内壁で流体管1の外周面1aに当接するようになっている。また、第2ケース4における流体管1の周方向側の両端部からは、流体管1の外径方向に向けて対向する一対のフランジ4c,4cが突出形成されている。これらフランジ4c,4cの内側には、第2ケース4の流体管1における略全長に亘るとともに、連続して第2ケース4の流体管1の管軸方向における両端部の内壁には、第2ケース4が流体管1に下方から配設されることで流体管1の外周面1aに密着するシール部材4fが配設されている。
このように構成された第1ケース3及び第2ケース4は、それぞれのフランジ3c,4cをボルト・ナットにより緊締することで、シール部材3fが流体管1の外周面1aと第1ケース3の内壁と、シール部材4fが流体管1の外周面1aと第2ケースの内壁と、それぞれ密着するとともに、シール部材4fが第1ケース3と第2ケース4のフランジ3c,4cよりも内側で第1ケース3と第2ケース4の流体管1の管軸方向における略全長に亘って密着する。更に、シール部材3fの流体管1における周方向側の両端部がシール部材4fの流体管1における周方向側の両端部に密着することで、筐体2が流体管1に密封状に取り付けられる。
流体管1に密封状に取り付けられた筐体2の開口フランジ部3bには、本発明における穿設手段としての切削装置9を上方から配設する。切削装置9の下端部には、開口フランジ部3bの形状に沿うように非円形状に形成された鍔部9gが形成されており、この鍔部9gには、開口フランジ部3bのボルトネジ孔3dと対応する図示しない挿通孔が穿設されている。開口フランジ部3bと鍔部9gとは、前記各挿通孔から各ボルトネジ孔3dに向けてそれぞれボルト24を所定本数螺挿し緊締する。この鍔部9gの前記各挿通孔よりも内径側には、環状のシール材9jが設けられており、これにより、切削装置9が開口フランジ部3bに対して密封状に取り付け固定される。
切削装置9について詳述すると、図1に示されるように、切削装置9は、上下方向に貫通形成され下端部に鍔部9gが設けられる切削ケース9dと、切削ケース9dの上端部に流体管1の横断方向に水平に設けられたレール9eと、切削ケース9dの上端部を密封しつつレール9e上をスライド移動可能なスライド台9fと、上端部がスライド台9fに回動可能に枢支されている(図示せず)とともに、スライド台9fの上端部に設けられた図示しない駆動手段に接続され切削ケース9d内から分岐口3a内を流体管1に向け軸方向に進行する軸部材9aと、軸部材9aの下端部に接続されたエンドミル9bと、切削装置9の外部から操作することで軸部材9a及びエンドミル9bを、流体管1を横断するように水平移動させることが可能なハンドリング部9cと、から構成されている。このうちエンドミル9bは円筒形状に形成されているとともに、底部及び側面に切削刃が設けられた穿孔軸であり、前記駆動手段により軸部材9a周りに回転することによって、これら切削刃により流体管1の切削が可能となっている。
更に、切削ケース9dには、外方に向けて連通口9hが貫通形成されている。この連通口9hには、切削ケース9dの外方から連通弁7が密封状に接続されている。この連通弁7は、作業者がレバー7aを操作することで連通口9hを介して切削ケース9dの内外を連通させることが可能な弁体(図示せず)を備えている。
切削装置9は、軸部材9aを介してエンドミル9bを流体管1に向けて軸部材9aの軸方向に進行させることで、筐体2内においてエンドミル9bの底部の切削刃により流体管1の上端部の一部を切削していく。この切削の際には、連通弁7の前記弁体を開放することで、切削時に発生する切粉を筐体2及び切削ケース9d外に排出する。
そして、エンドミル9bの底部の切削刃により流体管1の上端部を所定量切削して貫通した後、作業者がハンドリング部9cを操作することで、スライド台9fをレール9eに沿って流体管1の横断方向に水平移動させる。このスライド台9fのスライド移動によって、エンドミル9bの高さ位置を維持したまま、分岐口3aの幅寸法を限度に流体管1を横断するように水平移動させ、エンドミル9bの側面の切削刃により流体管1を切削していく。このように、エンドミル9bを軸部材9aを介して流体管1に向けて軸部材9aの軸方向に進行させた後、エンドミル9bの高さ位置を維持したまま、ハンドリング部9cにより流体管1を横断するように水平移動させることで、流体管1の上部に、管径方向の幅寸法が管軸方向の幅寸法よりも長寸な穿孔1c(図2,3参照)が穿設される。
このようにエンドミル9bにより穿孔1cを穿設した後、軸部材9a及びエンドミル9bを筐体2内から退行させるとともに、作業弁8を操作して一時的に分岐口3aを密封する。分岐口3aを作業弁8によって密封する手順は、軸端部8cに図示しない工具を装着し軸回りに回転させることで、作業軸8bが設置された位置で軸回りに回転する。この作業軸8bの軸回りの回転によって、作業弁体8aが作業軸8bに沿って作業弁筐体8eから分岐口3a内へ移動するようになり、やがて分岐口3aの流路を遮断する。作業弁体8aにより分岐口3aの流路が遮断された状態においては、環状リング8dが分岐口3aを構成する管壁に当接し、流体管1内の流体圧によって前記管壁と作業弁体8aとに狭圧されることで密封状に遮断される。
そして、特に図示しないが、軸部材9aにエンドミル9bに換えて、清掃手段としてのブラシを取り付け、作業弁8を操作して分岐口3aを開放した後に軸部材9a及びブラシを穿孔1cに向けて進行させ、当該ブラシを駆動手段により回動させながらハンドリング部9cの操作により流体管1の径方向に向けて水平移動させることで、穿孔1cの切削面に付着した切粉等の夾雑物を除去する。
前記ブラシによる穿孔1cからの夾雑物の除去後は、軸部材9a及び前記ブラシを筐体2内から退行させるとともに作業弁8を操作して一時的に分岐口3aを密封する。そして、ボルト24を一旦取り外し、切削装置9を開口フランジ部3bから取り外すとともに、図2及び図3に示すように、予め穿孔1cを介して流体管1の管路を遮断若しくは開放するための弁体14が内部に配設された弁筐体13を開口フランジ部3bに設置する。弁筐体13の下端部には、開口フランジ部3bのボルトネジ孔3dと対応する挿通孔13jが形成されており、各挿通孔13jから各ボルトネジ孔3dに向けてそれぞれボルト24を螺挿し緊締するとともに、弁筐体13と開口フランジ部3bとの間隙には、環状の密封リング13hが介設されているため、密封状に接続される。
回転ネジ13dは、弁筐体13の頂部に穿設された図示しない挿通孔に回転自在に貫通して、上端部を弁筐体13の外部に突出して取り付けられている。押え板13eは、弁筐体13の上端面にボルトで固定され、回転ネジ13dの前記挿通孔からの抜出しを阻止している。上記構成により、回転ネジ13dは弁筐体13に対し正逆両方向に回転自在であるが上下動はしない。13fは、回転ネジ13dの上端部を除いて略全長に亘ってその周面が螺設されたネジ部である。
ネジこま13gは、弁体14の上端部に形成されたガイド溝14aに嵌合するとともに、ネジ部13fに螺合しており、回転ネジ13dの上端部に形成された回転操作部13bの回転に応じネジ部13fが回転することで、ネジ部13fに沿って螺挿するネジこま13gに追随して弁体14が上下動可能となる。弁体14には、回転ネジ13dのネジ部13fを挿入する挿入孔14bが形成されている。
以後、弁体14は、図4に示すように、図示しないハンドルによる回転操作部13bの回転によって下方に移動することで流体管1の内周面に弾性変形しながら密封状に当接して流体管1の管路を遮断するとともに、前記ハンドルによる回転操作部13bの回転によって上方に移動することで流体管1の管路を開放するようになる。尚、弁体14は、流体管1の管路を遮断するために弾性変形する際、穿孔1cの切削面に密着することにより、当該切削面を防錆しながら、より確実に流体管1の管路を遮断する。
このように、弁体14によって流体管1の管路を遮断した状態で、当該遮断箇所よりも下流側若しくは上流側において流体管交換等の所定の作業を行うことができる。そして、所定の作業を施した後には、弁体14を弁筐体13内に退行させ、作業弁8を操作して一時的に分岐口3aを密封し、ボルト孔13j及びボルトネジ孔3dからボルト24を取り外して弁体14を開口フランジ部3bから弁筐体13とともに取り外すことで、弁体14によって流体管1内の流体の流路を遮断する作業が完了する。
このように弁筐体13が開口フランジ部3bから取り外された後には、露出している穿孔1cの切削面に対して、後述する本発明の防錆装置10を用いて防錆する防錆作業が行われる。
この防錆装置10について図5から図8を用いて説明すると、防錆装置10は、上述した筐体2と、筐体2の開口フランジ部3bに対して密封状に設置される蓋部材11と、蓋部材11を介し穿孔1cに向けて進退可能に挿通される設置部材12と、設置部材12の先端に接続され、穿孔1cに嵌着され穿孔1cを防錆する防錆具15と、から主に構成されている。
先ず、図6に示されるように、蓋部材11について説明すると、蓋部材11には、開口フランジ部3bの各ボルトネジ孔3dに対応した接続孔11aがそれぞれ穿設されており、蓋部材11の開口フランジ部3b側の面には、分岐口3aにおける内周面の外径より若干大径に形成された環状のシール部材18が設けられている。これ等ボルトネジ孔3d、接続孔11aにそれぞれボルト24を挿入し、緊締することにより開口フランジ部3bと蓋部材11とがシール部材18を介して密封状に接続されている。
この蓋部材11の中央部には、外方から分岐口3aの軸方向に貫通する貫通孔11cが形成されており、この貫通孔11cの内周面には、環状のシールリング11f、11fが貫通孔11cの軸方向に離間して2箇所に設けられている。尚、シールリングは、貫通孔の延設方向に離間して2箇所に設けられることに限らず、1箇所若しくは3箇所以上に設けられてもよいし、貫通孔に略全面に亘って設けられてもよい。
更に、蓋部材11の上面には、貫通孔11cの周囲を囲むように支持ネジ孔11dが4箇所螺設されており、この支持ネジ孔11dに対して、略円柱形状の案内部材17の下端部がそれぞれ螺挿されている。すなわち、これ等案内部材17は、蓋部材11の上面から上方に向けて4本立設されることとなる。尚、この案内部材は、蓋部材に立設されるものに限らず、例えば筐体に外嵌されて別体で設けられてもよく、また案内部材の本数は必ずしも4本に限らず、1〜3本若しくは5本以上であっても構わない。
また、同じく蓋部材11の上面には、後述する保持部12dの保持位置となる保持ネジ孔11e、11eが、貫通孔11cから穿孔1cの径方向に離間するとともに、各支持ネジ孔11dを避けた位置に螺設されている。尚、蓋部材11の下面には、分岐口3aを介し筐体2内と連通し、防錆具15の一部を収納可能な凹形状の収納凹部11bが形成されている。詳しくは、防錆装置10が設置された初期状態には、分岐口3a内における作業弁体8aよりも上方の空間と収納凹部11bとで防錆具15を収納している。
次に、設置部材12について説明すると、設置部材12は、貫通孔11cに挿入され穿孔1cに向けて進退可能に配設された軸部12aを有しており、この軸部12aは、下端部に進行方向に向けて突設される凸部12bが形成されているとともに、上端部に設置部材12の位置を保持する保持部12dが形成されている。
この軸部12aは、各案内部材17と同方向である上下方向に延設され、軸方向の寸法が収納凹部11bから分岐口3aを介した穿孔1cまでの寸法に対応して設定されているとともに、貫通孔11cのシールリング11f、11fに摺動し密封を保ちながら穿孔1cに向けて進行移動するようになっている。このように、軸部12aが貫通孔11cの延設方向に離間して2箇所に設けられたシールリング11f、11fに摺動することによって設置部材12の傾動を抑止して挿入方向に案内できるばかりか、密封性を向上させることができるようになっている。また、凸部12bは、軸部12aの中間部よりも縮径して軸方向に突設されているとともに、軸方向視矩形状に形成され、端面から軸方向に係止ネジ孔12cが形成されている。
また、保持部12dは、軸部12aの上端部から保持ネジ孔11e、11eに向けて延設されており、この保持部12dの両端部には、保持ネジ孔11e、11eにそれぞれ対応する保持孔12f、12fが穿設されている。更にこの保持部12dは、貫通孔11cの外径方向に延設されており、蓋部材11の外面に係止可能に成っている。つまり、軸部12aが穿孔1cに向けて進行移動させる際に過挿入されることが防止される。
更に、保持部12dには、流体管1の管軸方向と同一方向に操作用ネジ孔12eが貫通して穿設されており、この操作用ネジ孔12eの両側には、蓋部材11の外方から設置部材12を移動操作可能な棒状の操作部19、19が螺挿されて接続されている。すなわち、操作部19、19は略直線状であって保持部12dの延設方向に直交しており、保持部12dと操作部19、19とは、平面視略十字形状と成っている。これ等操作部19、19及び保持部12dの両端部は、それぞれの両側で隣接する案内部材17,17の間隙に配設され、設置部材12における軸部12aの軸回りの回動が各案内部材17によって規制された状態で設置されている。
次に、防錆具15について説明すると、防錆具15は、穿孔1cに沿って略環状に形成された環状部材15aを備えており、この環状部材15aの上端部には外径方向に張り出す係止部15bが形成されている。また防錆具15は、この環状部材15aの外周面及び係止部15bの下面に設けられ、金属製管の金属素地が露出した穿孔1cに亘って当接することで防錆する防錆部材16を備えている。
このように環状部材15aが穿孔1cに沿って略環状に形成されていることにより、平面視における環状部材15aの内周部は、その軸方向に連通する連通部15cと成っており、これにより、防錆具15に別段の連通箇所を設ける工程を必要とせず、環状に形成された環状部材15aの内周部に形成される連通部15cを利用して流体管1内と筐体2内とに流体を連通させることができる。
この環状部材15aには、平面視で流体管1の管軸方向に連通部15cを横断して1条の梁部15dが架設されている。この梁部15dには、設置部材12における凸部12bに嵌合する図示しない矩形状の嵌合孔が環状部材15aの軸方向に貫通形成されている。この図示しない嵌合孔に凸部12bを嵌合させ、係止ネジ孔12cに係止ネジ12jを螺挿することによって、防錆具15を設置部材12に対して着脱可能に接続することができる。このことにより、防錆具15が夾雑物等の混入による防錆機能の低下や、経年による劣化等が発生した場合において、この防錆具15を適宜新しい防錆部材に取り替えることができる。また、凸部12b及び梁部15dの前記嵌合孔は、矩形状に形成されているため、防錆具15を設置部材12に対し周方向に位置決めすることができる。尚、互いに嵌合する凸部及び前記嵌合孔は、防錆具を周方向に位置決め可能な非円形状に形成されていればよい。
更に、係止部15bは、環状部材15aの上端部から外径方向に張り出すことにより、穿孔1cより大径に形成されている。尚、防錆部材16は、例えばゴムや合成樹脂等から成る比較的弾性変形し易い柔軟な材質の部材から形成されており、当該材質の部材が環状部材15aの外周面と係止部15bの下面とに亘って固着されている。
このように構成された防錆装置10が、開口フランジ部3bに対して密封状に取り付けられた後、作業弁8を操作して分岐口3aを開放する。そして、上方から操作部19,19を穿孔1cに向けて押圧することで、設置部材12が各案内部材17によって傾動や回動することが抑制されながら進行移動する。このように、操作部19、19を備えていることにより、蓋部材11の外方から操作部19、19を直接に把持し設置部材12を操作できるようになり、防錆具15の移動操作が容易である。また、設置部材12が案内部材17に沿って移動することができるようになるため、設置部材12が傾動や回動することが抑制されるようになり、曲面形状に形成された穿孔1cに対する防錆具15の位置ズレが起こることなく設置部材12を送り出すことができる。
この設置部材12の進行移動に伴って防錆具15も移動し、やがて防錆具15が穿孔1cに嵌着される。この際には、環状部材15aが穿孔1cに導入されることに伴って、防錆部材16が環状部材15aと穿孔1cの切削面とに狭圧されながら漸次摺動され、防錆部材16が弾性変形して穿孔1cの切削面に被覆するようになり、やがて係止部15bが穿孔1cより外径方向の流体管1の外面に係止する。
前述したように設置部材12における軸部12aの軸方向の寸法は、防錆具15の収納凹部11bから穿孔1cまでの移動寸法に対応して設定されているため、防錆具15が穿孔1cに嵌着された状態において、保持部12dは蓋部材11の外面に当接している。この状態において環状部材15aの連通部15cは、流体管1内と筐体2内とに連通しており、これにより、穿孔1cから防錆具15の連通部15cを介して筐体2内に流体を積極的に流出させることで流体管1内と筐体2内とを略同圧とすることができるため、穿孔1cと防錆具15との密着状態が流体圧の変動によって阻害され、防錆効果が低下することを防ぐことができる。更に、流体を筐体2内に滞留させることなく連通部15cを介して流体管1内に流すことができるため、流体が筐体2内で腐敗することがない。
そして、蓋部材11の保持ネジ孔11e、11eと、保持部12dの保持孔12f、12fとを位置合わせし、それぞれに保持ボルト12gを螺挿する。このことで、防錆具15が穿孔1cに嵌着された状態が保持される。このように設置部材12によって防錆部材16と穿孔1cとが密着状態のまま保持されることで防錆効果が継続される。
そして、操作部19,19と各案内部材17とを防錆装置10から取り外すことで、穿孔1cの切削面の防錆作業が終了する。
以上説明したように、本発明に係る防錆装置10は、流体管1に対し密封状に取り付けられる筐体2と、筐体2の開口フランジ部3bを介し進行する切削装置9によって流体管1に穿設された穿孔1cに嵌着され穿孔1cを防錆する防錆具15と、を備え、防錆具15は、穿孔1cに亘って当接することで防錆する防錆部材16と、流体管1内及び前記筐体2内を連通する連通部15cとを備え、筐体2の開口フランジ部3bを密封状に閉塞する蓋部材11に、防錆具15を穿孔1cに向け送り出すとともに、防錆部材16が穿孔1cに当接した状態の防錆具15を保持する設置部材12が設けられている。これによれば、防錆具15が流体管1内及び筐体2内を連通する連通部15cを備えていることによって、流体管1内と筐体2内とを同圧とすることができるため、穿孔1cと防錆具15との嵌着状態が流体圧によって阻害されることが解消され、且つ設置部材12によってこの嵌着状態のまま保持されるため、防錆効果が低下することを防ぐことができる。更に、連通部15cを介して流体を筐体2内に滞留させることなく下流へと流すことができるため、流体が筐体2内で腐敗することがない。
また、筐体2に、開口フランジ部3bを閉塞可能な作業弁8が一体に構成されており、この筐体2に一体となった作業弁8を操作することによって、切削装置9や防錆装置10等を不断流状態で容易に設置若しくは撤去することができるとともに、分岐口3aより上方に取り付けられる別体の作業弁を取り付ける必要がない。また、流体管1の穿孔1cを再使用する際や、防錆具15の交換作業の際等においても別体の作業弁を新たに筐体に設置する作業を必要としない。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、本実施例においては、エンドミル9bを分岐口3aの流体管1の径方向を向く幅寸法を限度に水平方向に移動させることで穿孔1cを穿設したが、エンドミルによる穿設方向は、必ずしも本実施例に限らず、例えば流体管の周方向に穿設してもよい。更に尚、流体管1を穿設する穿設手段はエンドミル9bに限らず、例えば軸部材の下端部に接続され、駆動手段の駆動によって軸部材を中心に回動する略円筒形状のホールソー等であってもよい。
また、前記実施例では、弁体14は、図示しないハンドルによる回転操作部13bの回転によって下方に移動することで流体管1の内周面に弾性変形しながら密封状に当接して流体管1の管路を遮断し、前記ハンドルによる回転操作部13bの回転によって上方に移動することで流体管1の管路を開放する切換弁として説明したが、弁体は、バタフライ弁、ゲート弁、プラグ、緊急遮断弁等であってもよい。
また、前記実施例では、連通部15cは、環状に形成された環状部材15aの内周部に形成されているが、これに限らず、例えば穿孔全体を被覆する部材に複数の連通部を穿設するようにしてもよい。
1 流体管
1c 穿孔
2 筐体
3b 開口フランジ部(開口部)
8 作業弁
9 切削装置
9b エンドミル
10 防錆装置
11 蓋部材
12 設置部材
12d 保持部
13 弁筐体
14 弁体
15 防錆具
15a 環状部材
15c 連通部
16 防錆部材
17 案内部材
19 操作部

Claims (6)

  1. 流体管に対し密封状に取り付けられる筐体と、該筐体の開口部を介し進行する穿設手段によって流体管に穿設された穿孔に嵌着され該穿孔を防錆する防錆具と、を備える防錆装置であって、
    前記防錆具は、前記穿孔に亘って当接することで防錆する防錆部材と、流体管内及び前記筐体内を連通する連通部とを備え、
    前記筐体の開口部を密封状に閉塞する蓋部材に、前記防錆具を前記穿孔に向け送り出すとともに、前記防錆部材が前記穿孔に当接した状態の前記防錆具を保持する設置部材が設けられていることを特徴とする防錆装置。
  2. 前記防錆具は、外周部に前記防錆部材が設けられるとともに、内周部に前記連通部を形成した環状の環状部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の防錆装置。
  3. 前記防錆具は、前記設置部材に対して着脱可能に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の防錆装置。
  4. 前記蓋部材に、前記防錆具を前記穿孔に向け送り出す前記設置部材を案内する案内部材が延設されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の防錆装置。
  5. 前記設置部材は、前記蓋部材の外方から移動操作可能な操作部を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の防錆装置。
  6. 前記筐体に、前記開口部を閉塞可能な作業弁が一体に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の防錆装置。
JP2011273914A 2011-12-14 2011-12-14 防錆装置 Active JP5813492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011273914A JP5813492B2 (ja) 2011-12-14 2011-12-14 防錆装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011273914A JP5813492B2 (ja) 2011-12-14 2011-12-14 防錆装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013124721A JP2013124721A (ja) 2013-06-24
JP5813492B2 true JP5813492B2 (ja) 2015-11-17

Family

ID=48776105

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011273914A Active JP5813492B2 (ja) 2011-12-14 2011-12-14 防錆装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5813492B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111536352A (zh) * 2020-04-15 2020-08-14 宁波市铂莱斯特灌溉设备有限公司 开关型鞍座

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5998096B2 (ja) * 2013-03-29 2016-09-28 株式会社水道技術開発機構 防食コアの装着治具及び防食コアの装着方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111536352A (zh) * 2020-04-15 2020-08-14 宁波市铂莱斯特灌溉设备有限公司 开关型鞍座
CN111536352B (zh) * 2020-04-15 2021-07-02 宁波市铂莱斯特灌溉设备有限公司 开关型鞍座

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013124721A (ja) 2013-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6305278B2 (ja) 設置体取付構造
JP5813492B2 (ja) 防錆装置
JP6608025B2 (ja) 弁装置取付方法及び弁装置取外方法
JP6556502B2 (ja) 設置体取付方法
JP6118881B2 (ja) 取付構造
JP5843389B2 (ja) 取付構造
JP5845074B2 (ja) 弁筐体設置方法
JP2013130252A (ja) 流体管穿設方法
JP6396140B2 (ja) 弁本体取付構造
JP2023024545A (ja) 流体管の切除方法
JP2013117295A (ja) 弁筐体設置方法
JP2004286228A (ja) 既設管の弁設置工法及びそれに用いられる弁
JP5964574B2 (ja) 作業具導入方法及びその際に用いられる取付具
JP6291105B2 (ja) 取付構造
JP5913961B2 (ja) 流体管穿設方法
JP2013130253A (ja) 流体管穿設防錆方法及び流体管穿設防錆装置
JP2013170641A (ja) 流体管分岐装置及び流体分岐方法
JP2013190087A (ja) 分岐開口連通方法
JP6153432B2 (ja) 止流体装置取替方法
JP2013133844A (ja) 防錆装置
JP2014084965A (ja) 穿孔装置
JP7061004B2 (ja) 流体管への孔部形成方法及び孔部形成方法に用いられる分岐路形成装置
JP5663217B2 (ja) 制流弁
JP5882513B2 (ja) 作業具設置方法
JP2020094608A (ja) 分岐管装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141105

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5813492

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250