JP5813427B2 - 成型品の製造方法 - Google Patents
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Description
不織布が、バインダー短繊維を含むニードルパンチ短繊維不織布であり、
該不織布は、バインダー短繊維によって熱接着したものではなく、ニードルパンチにより構成繊維同士が絡合することのみによって形態を保持しているものであり、
該バインダー短繊維が、結晶性ポリエステルを鞘部に、非晶性ポリエステルを芯部に配した芯鞘型複合形態であり、該結晶性ポリエステルが、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1,6−ヘキサンジオール50モル%以上のジオール成分とを含み、該結晶性ポリエステルの結晶融点(Tm)が100〜150℃、該非晶性ポリエステルの流動開始温度(R)が105〜155℃、非晶性ポリエステルの流動開始温度の値から結晶性ポリエステルの融点の値を除した値(R−Tm)が5以下であり、
熱成型の際に、バインダー短繊維を構成する結晶性ポリエステルが溶融するとともに非晶性ポリエステルが軟化する温度で該ニードルパンチ短繊維不織布に熱を付与することにより、結晶性ポリエステルを溶融させるとともに非晶性ポリエステルを軟化させ、所定の成型枠にて成型することを特徴とする成型品の製造方法を要旨とするものである。
次に、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。実施例中の各種の特性値等の測定、評価方法は次の通りである。
(1)極限粘度〔η〕
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒として、試料濃度0.5質量%、温度20℃の条件下で常法に基づき測定した。
結晶性ポリエステルとして、極限粘度0.95、融点128℃、酸成分としてテレフタル酸(TPA)、ジオール成分としてエチレングリコール(EG)15mol%、1,6−ヘキサンジオール(HD)85mol%からなり、結晶核剤として0.5質量%のタルクを含有するものを用いた。非晶性ポリエステルとして、エチレンテレフタレート単位にイソフタル酸(IPA)を酸成分として40mol%共重合したポリエステル(流動開始温度115℃、極限粘度0.75)を用いた。
0g/m2のニードルパンチ短繊維不織布を得た。
バインダー繊維と骨格繊維を表1に示す混率に変更した以外は、実施例1と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
ニードリングの針密度を表1に示す数に変更した以外は、実施例1と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
骨格繊維として、ポリエチレンテレフタレートからなり中空部を有する複合繊維(ユニチカ社製 コンジュケートタイプ<H38F>4.4dtex×51mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
結晶性ポリエステルとして、極限粘度0.98、融点130℃、酸成分としてテレフタル酸(TPA)、ジオール成分として1,4−ブタンジオール(BD)20mol%、1,6−ヘキサンジオール(HD)80mol%からなり、結晶核剤として0.5質量%のタルクを含有するものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして芯鞘複合型のバインダー短繊維(乾熱収縮率4.5%)を得た。得られたバインダー短繊維を用いて、実施例1と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
実施例8において、バインダー繊維と骨格繊維との混率、ニードリングの針密度、骨格繊維種類として、表1に示すものを採用したこと以外は、実施例8と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
バインダー短繊維として、鞘部に非晶性ポリエステル(流動開始温度(R)が100℃のエチレンテレフタレート単位に酸成分としてイソフタル酸を40%共重合した共重合ポリエステル)、芯部にポリエチレンテレフタレートが配されたポリエステル系の芯鞘型バインダー短繊維(ユニチカ社製メルティ<4080>2.2dtex×51mm)に変更
した以外は、実施例1と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
前記得られたニードルパンチ短繊維不織布を適宜の大きさに裁断し、150℃×5分の予熱を行った後に、図2に示す雄型と雌型とからなる成型プレス機に設置し、雄型と雌型とを嵌合により加圧して成形品を得た。得られた成型品について、下記評価を行い、その評価結果等を表1に示す。
1.地合
得られた成型品表面の地合を目視にて判断し、全体的に均一であり良好であるものを「○」、部分的に薄い個所がある、あるいは破れが発生しているものは不良として「×」の2段階で評価した。
2.形状保持性
得られた略円錐形の成型品の頂点を上にして置き、頂点部分を上から手で軽く押して、手を離したときに変形しているか否かについての形状を目視し、変形のないものを「○」、成型品が形崩れしたものを「×」として、2段階で評価した。
3.耐久性
得られた成型品の表面(外層、内層)を手で擦った後の状態で判断し、毛羽の発生がない(○)、毛羽の発生や損傷がある(×)の2段階で評価した。
実施例1において、バインダー短繊維と骨格繊維とを70/30(質量%)の割合で混合したこと以外は、実施例1と同様にして実施例15のニードルパンチ不織布を得た。
実施例1において、バインダー短繊維と骨格繊維との混合割合を表2に示す値としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例16、17のニードルパンチ不織布を得た。
ニードリングの針密度を表2に示す数に変更した以外は、実施例15と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
骨格繊維として、ポリエチレンテレフタレートからなり中空部を有する複合繊維(ユニチカ社製 コンジュケートタイプ<H38F>4.4dtex×51mm)を用いたこと以外は、実施例15と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
結晶性ポリエステルとして、極限粘度0.98、融点130℃、酸成分としてテレフタル酸(TPA)、ジオール成分として1,4−ブタンジオール(BD)20mol%、1,6−ヘキサンジオール(HD)80mol%からなり、結晶核剤として0.5質量%のタルクを含有するものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして芯鞘複合型のバインダー短繊維(乾熱収縮率4.5%)を得た。得られたバインダー短繊維を用いて、実施例15と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
実施例21において、バインダー繊維と骨格繊維との混率、ニードリングの針密度、骨格繊維種類として、表2に示すものを採用したこと以外は、実施例21と同様にしてニードルパンチ短繊維不織布を得た。
得られた略円錐形の成型品4個を用い、頂点を結ぶ線が正方形を描くように配し、その上に25cm×25cm角のステンレス板と重り(ステンレス板と重りの合計加重が1000g)を載せて1分間放置した。1分経過後、ステンレス板と重りを外し、成型品の形状変化を目視により観察し、成型品4個いずれも変形のないものを「○」、成型品に型崩れが見られたものを「×」として、2段階の評価を行った。
Claims (6)
- 不織布を基材として熱成型する成型品の製造方法であって、
不織布が、バインダー短繊維を含むニードルパンチ短繊維不織布であり、
該不織布は、バインダー短繊維によって熱接着したものではなく、ニードルパンチにより構成繊維同士が絡合することのみによって形態を保持しているものであり、
該バインダー短繊維が、結晶性ポリエステルを鞘部に、非晶性ポリエステルを芯部に配した芯鞘型複合形態であり、該結晶性ポリエステルが、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1,6−ヘキサンジオール50モル%以上のジオール成分とを含み、該結晶性ポリエステルの結晶融点(Tm)が100〜150℃、該非晶性ポリエステルの流動開始温度(R)が105〜155℃、非晶性ポリエステルの流動開始温度の値から結晶性ポリエステルの融点の値を除した値(R−Tm)が5以下であり、
熱成型の際に、バインダー短繊維を構成する結晶性ポリエステルが溶融するとともに非晶性ポリエステルが軟化する温度で該ニードルパンチ短繊維不織布に熱を付与することにより、結晶性ポリエステルを溶融させるとともに非晶性ポリエステルを軟化させ、所定の成型枠にて成型することを特徴とする成型品の製造方法。 - 熱成型の際に、結晶性ポリエステルが溶融するとともに非晶性ポリエステルが軟化する温度で予熱することにより結晶性ポリエステルを溶融させるとともに非晶性ポリエステルを軟化させ、次いで、所定の成型枠にて成型することを特徴とする請求項1記載の成型品の製造方法。
- 熱成型の際の設定温度の上限が、非晶性ポリエステルの流動開始温度よりも60℃高い温度を超えない温度とすることを特徴とする請求項1または2記載の成型品の製造方法。
- ニードルパンチ短繊維不織布が、バインダー短繊維以外の繊維として、スパイラル捲縮を有する短繊維を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の成型品の製造方法。
- バインダー短繊維の混合割合が、50〜90質量%であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の成型品の製造方法。
- バインダー短繊維の混合割合が、10〜45質量%であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の成型品の製造方法。
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