JP5812924B2 - シート材給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取部などにシート材を給送するシート材給送装置、及び、該シート材給送装置を備える画像形成装置に関する。
シート材給送装置は、コピー機やファクシミリ等のように、原稿(シート材)の画像を読み取る画像読取部を備える画像形成装置等と組み合わされて使用される装置である。
シート材給送装置として、シート材を給送する給送ローラーと、給送ローラーに対向して配置されると共に給送ローラー側に移動可能に付勢される分離パッドと、分離パッドよりも原稿の給送方向の上流側に固定して配置される前捌きパッドと、分離パッドを付勢する付勢手段と、を備えるシート材給送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載される分離パッド及び前捌きパッドは、給送ローラーによる重送を抑制する(原稿の分離性能を向上させる)ための部材である。分離パッドは、給送ローラーと共に原稿(シート材)を挟むように配置される。前捌きパッドは、給送ローラーに給送される前の原稿に当接するように、分離パッドよりもシート材の給送方向の上流側に配置される。前捌きパッドは、原稿の給送方向の下流側に向かうにしたがって上方側に向かうように傾斜して配置される。
特開2011−189995号公報
特許文献1に記載のシート材給送装置においては、部材の寸法のばらつきや組み立ての際の部材の配置のばらつきや前捌きパッドの磨耗等の要因により、前捌きパッドにおける原稿の前端部が当接する位置や角度が変化する可能性がある。そのため、前捌きパッドにおける原稿を分離する分離性能が低下する可能性がある。
ところで、分離パッド及び前捌きパッドは、原稿との摩擦により磨耗した場合には分離性能が低下するため、必要なタイミングで交換される必要がある。
従って、原稿(シート材)の分離性能を一層向上させることができると共に、分離パッド及び前捌きパッドを容易に交換することができるシート材給送装置が望まれている。
本発明は、分離パッドと、分離パッドよりもシート材の給送方向の上流側に配置される前捌きパッドとを備え、シート材の分離性能を一層向上させることができると共に、分離パッド及び前捌きパッドを容易に交換することができるシート材給送装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記シート材給送装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、回転軸を中心に回転可能であってシート材を所定の給送方向に給送する給送部材と、シート材の給送をガイドするガイド面を有する給送ガイド部材と、前記給送ガイド部材に着脱可能なホルダーであって、前記回転軸と平行な回転軸を中心に回動可能なホルダーと、前記ホルダーにおける前記給送ガイド部材側と反対側に取り付けられ、前記給送部材に対向して配置される分離部材と、前記ホルダーにおける前記給送ガイド部材側と反対側に取り付けられ、前記分離部材よりもシート材の給送方向の上流側に配置される前捌き部材であって、該前捌き部材がない場合における、前記ガイド面における前記前捌き部材よりもシート材の給送方向の上流側の部分と、前記給送部材と前記分離部材とが当接する部分とをつなぐシート給送仮想面に交差するように配置され、前記シート給送仮想面よりも前記ホルダーとは反対側に突出する前捌き部材と、前記ホルダー、前記分離部材及び前記前捌き部材が一体的に回動するように、前記ホルダーを前記給送部材に向けて回動させるように付勢する付勢部材と、を備えるシート材給送装置に関する。
また、本発明は、前記シート材給送装置と、前記シート材給送装置により給送された前記シート材の表面に形成された画像を読み込む読み込み部と、前記読み込み部により読み込まれた画像に関する画像情報に基づいて、シート状の画像形成媒体に画像を形成する画像形成部と、を備える画像形成装置に関する。
本発明によれば、分離パッドと、分離パッドよりもシート材の給送方向の上流側に配置される前捌きパッドとを備え、シート材の分離性能を一層向上させることができると共に、分離パッド及び前捌きパッドを容易に交換することができるシート材給送装置を提供することができる。
また、本発明は、前記シート材給送装置を備える画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置の一実施形態としてのコピー機1における各構成要素の配置を説明するための左側面図である。 図1に示すシート材給送装置700を示す斜視図である。 シート材給送装置700における断面図である。 カバー705を開けた状態におけるシート材給送装置700を示す斜視図である。 図4の状態から、給送ローラーユニット300を取り外した状態におけるシート材給送装置700を示す斜視図である。 給送ユニット400の平面図である。 給送ユニット400の斜視図である。 シート材給送装置700の要部を示す部分拡大断面図であって、ピックアップローラー741がホームポジションに位置する状態を示す図である。 シート材給送装置700の要部を示す部分拡大断面図であって、ピックアップローラー741がピックアップポジションに位置する状態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1により、画像形成装置の一実施形態としてのコピー機1における全体構造を説明する。本実施形態のコピー機1には、本発明のシート材給送装置700の一実施形態が含まれている。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態としてのコピー機1における各構成要素の配置を説明するための左側面図である。本実施形態において、後述する手差しトレイ65が配置された側(図1における右側)をコピー機1の前側とする。図2は、図1に示すシート材給送装置700を示す斜視図である。図3は、シート材給送装置700における断面図である。図4は、カバー705を開けた状態におけるシート材給送装置700を示す斜視図である。図5は、図4の状態から、給送ローラーユニット300を取り外した状態におけるシート材給送装置700を示す斜視図である。図6は、給送ユニット400の平面図である。図7は、給送ユニット400の斜視図である。図8は、シート材給送装置700の要部を示す部分拡大断面図であって、ピックアップローラー741がホームポジションに位置する状態を示す図である。図9は、シート材給送装置700の要部を示す部分拡大断面図であって、ピックアップローラー741がピックアップポジションに位置する状態を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のコピー機1は、画像読取装置200と、装置本体Mとを備える。
画像読取装置200は、画像読取部201(読み込み部)と、画像読取部201の垂直方向の上側に配置され画像読取部201に原稿(シート材)を自動的に搬送するシート材給送装置700とを備える。画像読取部201は、シート材給送装置700により給送された原稿の表面に形成された画像を読み込む。
装置本体Mは、画像読取装置200(画像読取部201)の垂直方向の下側に配置され、画像読取部201からの画像情報に基づいて用紙T(シート状の画像形成媒体)にトナー画像を形成する。
まず、シート材給送装置700について説明する。
図1から図5に示すように、シート材給送装置700は、給送機構筐体701と、原稿載置部710と、原稿集積部720と、中間トレイ730とを備える。
給送機構筐体701は、シート材給送装置700における給送機構が収納された筐体である。
原稿載置部710は、画像が読み取られる前の原稿G(シート材)が載置される部分である。
原稿集積部720は、原稿載置部710の垂直方向の下側に位置し、所定の画像読取位置J(図3参照)を通過した原稿Gが集積される部分である。
中間トレイ730は、原稿載置部710と原稿集積部720との間に配置され、原稿載置部710と原稿集積部720との間の空間Kを原稿集積部720側の第1空間K1と原稿載置部710側の第2空間K2とに仕切るトレイである。
図2から図5に示すように、原稿載置部710は、載置部トレイ711と、原稿押さえ部712と、トレイ支持壁715と、待機部713と、傾斜部415と、前捌き部材としての前捌きパッド495と、を備える。
載置部トレイ711の載置面(上面)における基端側(後ろ側)には、一対の原稿押さえ部712が設けられる。一対の原稿押さえ部712は、原稿Gの幅に応じて、載置部トレイ711の幅方向(シート材給送装置700の左右方向)に相対的に接近又は離間自在にスライド可能に配置される。
トレイ支持壁715は、載置部トレイ711を支持する壁部である。トレイ支持壁715は、載置部トレイ711の基端部側(後ろ側)に設けられる。
トレイ支持壁715は、シート材給送装置700の左側(図2における手前側)の左支持壁715aと、シート材給送装置700の右側(図2における奥側)の右支持壁(不図示)とを備える。左支持壁715a及び右支持壁(不図示)は、垂直方向に延びる板状の部材である。
図3に示すように、待機部713は、給送機構筐体701の内部に設けられており、原稿Gの搬送方向に沿ってほぼ水平方向に延びるように形成される。待機部713の上面には、原稿Gの前端部(給送方向Cにおける下流側の端部)が配置される。
傾斜部415及び前捌きパッド495は、待機部713における給送方向Cの下流側に配置され、給送方向Cの下流側に向かうにしたがって垂直方向の上側に向かうように傾斜した壁部である。
傾斜部415及び前捌きパッド495は、図6及び図7に示すように、給送方向Cと直交する幅方向Yに並んで配置される。傾斜部415は、幅方向Yの両端部側に配置される。前捌きパッド495は、幅方向Yの中央部側に配置される。
前捌きパッド495は、後述するホルダーとしてのパッドホルダー480に取り付けられる。なお、前捌きパッド495及びパッドホルダー480の詳細については後述する。
原稿載置部710に載置された原稿Gは、図3に示すように、前端部が傾斜部415及び前捌きパッド495に突き当たることにより待機部713において待機状態となる。そして、待機部713において積層した状態で待機している原稿Gは、前端部が傾斜部415及び前捌きパッド495を乗り越えることで良好に分離される(捌かれる)。
図3に示すように、給送機構筐体701には、第1原稿排出部702と、第2原稿排出部703と、第1搬送手段と、第2搬送手段と、第3搬送手段とが設けられている。
第1原稿排出部702は、第1空間K1に臨み、原稿Gを第1空間K1に向けて排出する部分である。
第2原稿排出部703は、第2空間K2に臨み、原稿Gの一部分を第2空間K2に向けて排出する部分である。
第1搬送手段は、原稿載置部710に載置された原稿Gを画像読取位置Jに搬送する手段である。
第2搬送手段は、画像読取位置Jに位置する原稿Gを第1原稿排出部702に搬送する手段である。
第3搬送手段は、画像読取位置Jに位置する原稿Gを、第2空間K2を利用してスイッチバックさせると共に表裏反転させて画像読取位置Jに再度搬送する手段である。
図3に示すように、第1搬送手段は、ピックアップローラー741と、給送部材としての給送ローラー310と、後述する分離部材としての分離パッド490と、読み取り前ローラー対745とを有して構成される。第1搬送手段は、原稿載置部710に載置された原稿を給送機構筐体701の後部を経由して画像読取位置Jに搬送する。
ピックアップローラー741は、原稿Gから離間したホームポジションと、原稿Gの表面に軽く当接するピックアップポジションとに移動可能に構成される。ピックアップローラー741は、図3において時計回りに回転駆動されると、ホームポジションからピックアップポジションに移動するように構成される。ピックアップローラー741は、原稿Gを給送した後、ピックアップポジションからホームポジションに戻るように構成される。また、ピックアップローラー741は、時計回りに回転可能に、又は、回転を停止可能に構成される。
給送ローラー310は、図3に示すように、第1回転軸C1を中心に回転可能である。給送ローラー310は、原稿Gを所定の給送方向Cに給送する。
給送ローラー310は、パッドホルダー480(後述)が回動支持部材467(後述)に取り付けられた状態において、分離パッド490における上面に当接した当接位置(原稿Gが間に配置される場合には原稿Gを挟み込む位置)に配置される。
また、給送ローラー310は、パッドホルダー480(後述)が回動支持部材467(後述)に取り付けられた状態において、パッドホルダー480(後述)を取り外し可能な(取り外しやすい)離間位置(例えば、図3において上側)に移動可能に構成される。これにより、給送ローラー310を離間位置に位置させた状態で、パッドホルダー480を回動支持部材467(後述)から取り外したり、パッドホルダー480を回動支持部材467(後述)に取り付けることができる。
給送ローラー310は、原稿Gの前端部が給送ローラー310と分離パッド490との間に位置すると、図3において時計回りに回転駆動され、ピックアップローラー741から受け渡された原稿Gを摩擦力によって下流側に向けて1枚ずつ捌いて給送する。また、給送ローラー310は、時計回りに回転し、又は、回転を停止可能に構成される。そして、給送ローラー310は、分離パッド490と協働してピックアップローラー741から受け渡された原稿Gを摩擦力によって下流側に向けて1枚ずつ捌いて給送する。
分離パッド490は、後述するパッドホルダー480に取り付けられる。なお、分離パッド490及びパッドホルダー480の詳細については後述する。
読み取り前ローラー対745は、読み取り位置Jの給送方向Cにおける上流側に配置される。読み取り前ローラー対745は、給送ローラー310により給送された原稿Gを挟持しながら読み取り位置Jに向けて搬送する。
画像読取位置Jの垂直方向の上側には、原稿ガイド746が配置される。原稿ガイド746は、読み取り位置Jにおいて、原稿Gの搬送経路を形成するため、透過部材202との間に微小間隙を介して対向配置される。
給送機構筐体701における画像読取位置Jに対応する部分(垂直方向の下側)は開放されている。これにより、原稿G(被読取画像が形成された面)は、画像読取位置Jを通過する際に画像読取部201における読取面を構成する透過部材202に対向して配置される。
第1原稿排出部702には第1排出ローラー対753が配置される。第1排出ローラー対753は、第1排出ローラー対753に搬送されてきた原稿Gを、第1空間K1に排出する。
第2搬送手段は、読み取り後ローラー対751と、切換部材752と、第1排出ローラー対753を含んで構成される。第2搬送手段は、画像読取位置Jに位置する原稿Gを第1原稿排出部702に搬送する。
読み取り後ローラー対751は、読み取り位置Jから搬送される原稿Gを、給送方向Cにおける下流側(切換部材752側)に搬送する。
切換部材752は、読み取り後ローラー対751の給送方向Cにおける下流側であって、第1排出ローラー対753又は第2排出ローラー対754より上流側に配設される。
切換部材752は、読み取り後ローラー対751から搬送された原稿Gを第1原稿排出部702(第1排出ローラー対753)側にガイドする第1位置と、第2原稿排出部703(第2排出ローラー対754)側にガイドする第2位置とに切り替え(揺動)可能に配置される。
第2原稿排出部703には、第2排出ローラー対754が配置される。第2排出ローラー対754は、第2排出ローラー対754に搬送されてきた原稿Gを、第2空間K2に排出する。
第3搬送手段は、読み取り後ローラー対751と、切換部材752と、第2排出ローラー対754とを含んで構成される。第3搬送手段は、画像読取位置Jに位置する原稿Gを、第2空間K2を利用してスイッチバックさせると共に表裏反転させて画像読取位置Jに再度搬送する。
次いで、画像読取部201について説明する。
画像読取部201は、光源を含む照明部と、光路を形成する複数のミラーと、結像レンズと、読取手段としてのCCDと、CCDにより読み取られた画像情報に対して所定の処理をすると共に該画像情報を装置本体M側に出力させるCCD基板とを備える。
シート材給送装置700において、読取位置Jに搬送された原稿Gに形成された画像は、CCDにより読み取られる。
続けて、装置本体Mについて説明する。
また、図1に示すように、装置本体Mは、所定の画像情報(例えば、画像読取部201により読み込まれた画像に関する画像情報)に基づいて用紙Tに所定の画像を形成する画像形成部と、用紙Tを画像形成部に搬送すると共に画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部とを有する。
図1に示すように、画像形成部は、感光体ドラム2と、帯電部10と、レーザースキャナーユニット4と、現像器16と、トナーカートリッジ5と、トナー供給装置6と、転写ローラー8と、定着装置9とを備える。
また、給排紙部は、給紙カセット52と、手差しトレイ65と、レジストローラー対80と、用紙Tの搬送路Lとを備える。
感光体ドラム2は、円筒形状の部材からなり、像担持体として機能する。感光体ドラム2は、図1の紙面に対して垂直な回転軸を中心に回転可能な態様で装置本体Mに配置される。感光体ドラム2の表面には、静電潜像が形成される。
帯電部10は、感光体ドラム2の垂直方向の上側(上方)に配置される。帯電部10は、感光体ドラム2の表面を一様に正(プラス極性)帯電させる。
レーザースキャナーユニット4は、感光体ドラム2の垂直方向の上側(上方)に感光体ドラム2から離間して配置される。レーザースキャナーユニット4は、不図示のレーザ光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モーター等を有して構成される。
レーザースキャナーユニット4は、画像読取装置200から出力された画像情報に基づいて、感光体ドラム2の表面を走査露光する。レーザースキャナーユニット4により走査露光されることによって、感光体ドラム2の表面に帯電した電荷が除去される。これにより、感光体ドラム2の表面に静電潜像が形成される。
現像器16は、感光体ドラム2の前方(図1における右側)に配置される。現像器16は、感光体ドラム2に形成された静電潜像に単色(通常はブラック)のトナー画像を現像する。現像器16は、感光体ドラム2に対向配置可能な現像ローラー17とトナー攪拌用の攪拌ローラー18とを有して構成される。
トナーカートリッジ5は、現像器16に供給されるトナーを収容する。
トナー供給装置6は、トナーカートリッジ5に収容されたトナーを、現像器16に供給する。
ドラムクリーニング装置11は、感光体ドラム2の後方(図1における左側)に配置される。ドラムクリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面に残留したトナーや付着物を除去する。
転写ローラー8は、感光体ドラム2の表面に現像されたトナー画像を用紙Tに直接的に転写させる。転写ローラー8には、不図示の電圧印加手段により、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させるための転写バイアスが印加される。
なお、感光体ドラム2の表面に現像されたトナー画像は、中間転写ベルト等を介して、用紙Tに間接的に転写させることができる。
転写ローラー8は、感光体ドラム2に当接される当接位置と、感光体ドラム2から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、転写ローラー8は、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させる場合には当接位置に移動され、他の場合には離間位置に移動される。
ここで、用紙Tは、感光体ドラム2と転写ローラー8とによって挟み込まれ、感光体ドラム2の表面(トナー画像が現像された側)に押し当てられる。このようにして転写部としての転写ニップNが形成され、感光体ドラム2に現像されたトナー画像は、用紙Tに転写される。
定着装置9は、用紙Tに転写されたトナー画像を構成するトナーを溶融させて、用紙Tに定着させる。定着装置9は、ヒーターにより加熱される加熱ローラー9aと、加熱ローラー9aに圧接される加圧ローラー9bと、を備える。加熱ローラー9aと加圧ローラー9bとは、トナー画像が転写された用紙Tを挟持するようにして搬送する。用紙Tが加熱ローラー9aと加圧ローラー9bとの間に挟持されるように搬送されることによって、用紙Tに転写されたトナーは、溶融されると共に該用紙Tの表面に定着される。
給紙カセット52は、装置本体Mの下部(垂直方向における下側)に配置される。給紙カセット52は、装置本体Mの前側(図1における右側)に水平方向に引き出し可能に配置される。給紙カセット52は、用紙Tが載置される載置板60を備えており、給紙カセット52には、載置板60に用紙Tが積層された状態で、用紙Tが収容される。カセット給紙部51は、給紙カセット52の用紙送り出し側端部(図1における右側端部)に配置される。カセット給紙部51は、給紙カセット52に収容された用紙Tを搬送路Lに送り出す。
カセット給紙部51は、載置板60に載置された用紙Tを取り出す前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すローラー対63とからなる重送防止機構を備える。
カセット給紙部51又は手差し給紙部64と排紙部50との間には、用紙Tを搬送する搬送路Lが形成される。搬送路Lは、カセット給紙部51から第1合流部P1までの第1搬送路L1と、第1合流部P1からレジストローラー対80までの第2搬送路L2と、レジストローラー対80から転写ローラー8までの第3搬送路L3と、転写ローラー8から定着装置9までの第4搬送路L4と、定着装置9から分岐部P3までの第5搬送路L5と、分岐部P3から排紙部50までの第6搬送路L6とを有する。
また、搬送路Lは、手差しトレイ65から第1合流部P1までの第7搬送路L7を有する。第1合流部P1は、カセット給紙部51から用紙Tを搬送する第1搬送路L1と、手差しトレイ65から用紙Tを搬送する第7搬送路L7との合流部である。
第2搬送路L2の途中には、第2合流部P2が配置される。更に、搬送路Lは、分岐部P3から第2合流部P2までの戻し搬送路Lbを有する。第2合流部P2は、第2搬送路L2と戻し搬送路Lbとの合流部である。
ここで、転写ローラー8における用紙Tの搬送方向の上流側(図1における右側)には、レジストローラー対80が配置される。レジストローラー対80は、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正や、トナー画像とのタイミング調整を行うためのローラー対である。
戻し搬送路Lbは、用紙Tの両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(非印刷面)を感光体ドラム2に対向させるために設けられる搬送路である。
戻し搬送路Lbによれば、分岐部P3から排紙部50側に搬送された用紙Tを表裏反転させて第2搬送路L2に戻すことができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tは、感光体ドラム2により非印刷面に対して所定のトナー画像が転写される。
装置本体Mの前面側(図1における右側)であって給紙カセット52の上方には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その基端部が第7搬送路L7の入口近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。手差しトレイ65は、その閉状態において、装置本体Mの前面の一部を構成する。給紙コロ66は、手差しトレイ65に載置された用紙Tを取り出し、第7搬送路L7に向けて送り出す。
手差し給紙部64は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを、第7搬送路L7及び第1合流部P1を介して、第2搬送路L2に給紙する。
第6搬送路L6における下流側端部には、排紙部50が形成される。排紙部50は、装置本体Mにおける上方側に配置される。排紙部50は、装置本体Mの前方(図1における右方)に向けて開口している。排紙部50は、定着装置9によりトナーが定着された用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。
排紙部50における開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面が下方(垂直方向の下側)に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、装置本体Mにおける上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、排紙部50から排紙された、所定画像が転写された用紙Tが積層して集積される。
画像読取部201から出力された画像情報は、画像読取装置200から装置本体Mに出力される。
装置本体Mにおいて、入力された画像情報は、不図示の画像形成制御部に入力される。画像形成制御部は、画像情報に基づいて、画像形成部を構成する像担持体としての感光体ドラム2、帯電部10、レーザースキャナーユニット4や現像器16等を制御する。感光体ドラム2には、画像情報に基づいて、所定のトナー画像が形成される。
搬送路Lを介して感光体ドラム2により形成される転写ニップNに搬送された用紙Tには、画像情報に基づいて原稿Gの画像と同じ画像が転写される。画像が形成された用紙Tは、排紙部50から排紙集積部M1に排紙される。
次に、図4から図9により、本実施形態のコピー機1の特徴部分であるシート材給送装置700について説明する。
図4及び図5に示すように、シート材給送装置700は、開閉可能なカバー705と、カバー705の開状態において外部に露出可能に配置される給送ローラーユニット300及び給送ユニット400とを備える。
給送ローラーユニット300は、給送ユニット400における垂直方向の上側に配置される。
給送ローラーユニット300は、ピックアップローラー741及び給送ローラー310それぞれを回転可能に保持する駆動ユニット315と、駆動ユニット315における給送方向Cの下流側において給送方向Cと直交する幅方向Yに延びるよう形成される軸部材320と、軸部材320を回転させる軸部材駆動部(不図示)と、を備える。
給送ローラー310は、後述するパッドホルダー480が回動支持部材467に取り付けられた状態において、分離パッド490における上面に当接した当接位置(原稿Gが間に配置される場合には原稿Gを挟み込む位置)に配置される。
給送ローラー310は、図9に示すように、第1回転軸C1を中心に回転可能に構成される。給送ローラー310は、当接位置において、原稿Gを給送方向Cに給送する。
駆動ユニット315は、図4に示すように、ピックアップローラー741と、給送ローラー310と、ピックアップローラー741及び給送ローラー310を回転駆動させる駆動部(不図示)とを有する。
駆動ユニット315は、給送方向Cにおける上流側の一端部においてピックアップローラー741を回転可能に保持すると共に、下流側の他端部において給送ローラー310を回転可能に保持する。駆動ユニット315は、軸部材320を介して、軸部材駆動部によりピックアップローラー741を保持する側を自由端として回動移動される。
軸部材320は、駆動ユニット315の他端部側に給送方向Cに直交する幅方向Yに延びるように形成される。軸部材320は、駆動ユニット315をピックアップローラー741が保持される側を自由端として回動移動可能に構成される。軸部材320は、軸部材駆動部により回転移動される。
軸部材駆動部(不図示)は、軸部材320を回転移動させる。軸部材駆動部は、軸部材320を介して、駆動ユニット315を回動移動させる。
給送ユニット400は、図5から図9に示すように、給送ガイド部材としてのガイド部材410と、回動支持部材467と、パッドホルダー480と、分離パッド490と、前捌きパッド495と、付勢部材としてのバネ470と、を備える。給送ユニット400は、給送ローラーユニット300における垂直方向の下側に配置される(図4及び図5参照)。
図6及び図7に示すように、ガイド部材410は、幅方向Yに長い部材である。ガイド部材410は、原稿Gの給送をガイドするガイド面411(図8及び図9参照)を有する。ガイド部材410は、幅方向Yの両端部側において、給送方向Cにおける上流側に形成される傾斜部415と、給送方向Cにおける下流側に形成される水平部416とを有する。
ガイド部材410は、図6及び図7に示すように、幅方向Yの中央部側において、パッドホルダー480を収容する凹部420を有する。凹部420は、パッドホルダー480を収容する部分であって、垂直方向の下側に窪んだ凹状の部分である。
回動支持部材467は、図8及び図9に示すように、第1回転軸C1と平行な第2回転軸C2(回転軸)を中心に回動可能である。回動支持部材467は、第2回転軸C2と同軸の軸部材467aを介して、ガイド部材410に回動可能に支持される。
回動支持部材467は、支持部材側係止部468を有する。支持部材側係止部468は、パッドホルダー480が凹部420に収容された状態において、後述するパッドホルダー480のホルダー側係止部488に係止される。支持部材側係止部468がホルダー側係止部488に係止されることにより、パッドホルダー480と回動支持部材467とが一体化された状態が維持される。これにより、パッドホルダー480及び回動支持部材467が一体化した状態で、第2回転軸C2を中心に回動する。
回動支持部材467は、所定角度回動した場合に、ガイド部材410の不図示の規制壁部に当接して、回動が規制される。規制壁部(不図示)は、回動支持部材467及びパッドホルダー480の回動移動を、バネ470(後述)による付勢力が残存した状態で規制する。
パッドホルダー480は、給送ガイド部材410に着脱可能なホルダーである。ここで、コピー機1の未使用状態において、給送ローラー310を分離パッド490から離間した離間位置に移動させることにより、パッドホルダー480を、給送ガイド部材410に取り付けたり、給送ガイド部材410から取り外したりすることができる。
パッドホルダー480は、図8及び図9に示すように、給送ガイド部材410における給送ローラー310側に配置される。パッドホルダー480は、図6及び図7に示すように、ガイド部材410における幅方向Yの中央部側に配置される。
パッドホルダー480は、図8及び図9に示すように、給送ローラー310に向けて回動するようにバネ470(後述)に付勢された状態で、回動支持部材467に取り付けられる。パッドホルダー480は、回動支持部材467に取り付けられることで、回動支持部材467を介して、ガイド部材410に取り付けられている。
パッドホルダー480は、回動支持部材467に取り付けられた状態において、回動支持部材467が第2回転軸C2を中心に回動することにより、回動支持部材467とともに、第1回転軸C1と平行な第2回転軸C2を中心に回動可能である。
パッドホルダー480における給送ローラー310側の面は、給送方向Cにおいて段差状に形成される。パッドホルダー480は、図8及び図9に示すように、上流側傾斜板状部482と、段差壁部483と、下流側傾斜板状部484と、を有する。上流側傾斜板状部482、段差壁部483及び下流側傾斜板状部484は、この順で給送方向Cに並んで一体的に形成される。
図8及び図9に示すように、上流側傾斜板状部482は、パッドホルダー480における給送方向Cにおける上流側に形成される。下流側傾斜板状部484は、パッドホルダー480における上流側傾斜板状部482よりも給送方向Cの下流側に形成される。上流側傾斜板状部482及び下流側傾斜板状部484は、給送方向Cの下流側に向かうにしたがってパッドホルダー480から離れる側(垂直方向の上方側)に向かうように傾斜している。上流側傾斜板状部482及び下流側傾斜板状部484は、段差壁部483を介して接続されている。
パッドホルダー480には、図8及び図9に示すように、前捌きパッド495及び分離パッド490が取り付けられる。
前捌きパッド495は、上流側傾斜板状部482に配置される。前捌きパッド495は、上流側傾斜板状部482(パッドホルダー480)におけるガイド部材410側と反対側に取り付けられる。前捌きパッド495は、後述する分離パッド490よりも原稿Gの給送方向Cの上流側に配置される。前捌きパッド495におけるガイド部材410側と反対側(垂直方向の上方側)の表面は、平面状に形成される。
前捌きパッド495は、幅方向Yにおいて、上流側傾斜板状部482の外縁よりも内側の領域に配置される。前捌きパッド495の一部は、上流側傾斜板状部482から給送方向Cの下流側に突出する。
前捌きパッド495は、原稿Gの給送方向Cの下流側に向かうにしたがってシート給送仮想面412に対して給送ローラー310側(垂直方向の上方側)に向かうように傾斜している。シート給送仮想面412における原稿Gの給送方向Cに対する前捌きパッド495の角度は、シート給送仮想面412における原稿Gの給送方向Cに対する分離パッド490の角度よりも大きい。
前捌きパッド495は、シート給送仮想面412に交差するように配置される。前捌きパッド495は、シート給送仮想面412よりもパッドホルダー480とは反対側(垂直方向の上方側)に突出する。
本実施形態においては、シート給送仮想面412とは、前捌きパッド495がないと仮想した場合における、ガイド面411における前捌きパッド495よりも原稿Gの給送方向Cの上流側の部分411aと、給送ローラー310と分離パッド490とが当接する部分とをつなぐ面である。言い換えると、シート給送仮想面412とは、前捌きパッド495がない場合において、原稿Gが給送ローラー310に給送されるときの原稿Gの軌跡により形成される面を意味する。
なお、本発明のシート材給送装置700は、実使用上、ガイド面411に原稿Gが複数枚載置された状態で使用されることが多い。
そのため、図9に示すように、ガイド面411に原稿Gが複数枚載置された場合には、前捌きパッド495は、シート給送仮想面412よりもパッドホルダー480とは反対側(垂直方向の上方側)に突出するだけではなく、原稿上面仮想面413よりもパッドホルダー480とは反対側(垂直方向の上方側)に突出する必要がある。ここで、原稿上面仮想面413とは、前捌きパッド495がないと仮想した場合における、ガイド面411に載置される複数の原稿Gのうちの最上部の原稿Gの上面と、給送ローラー310と分離パッド490とが当接する部分とをつなぐ面である。
前捌きパッド495は、表面側に配置される前捌き上層シート部材496と、前捌き上層シート部材496の下層側に配置される前捌き下層シート部材497とを有する。
前捌き上層シート部材496は、原稿Gが接触する側の表面に配置される。前捌き上層シート部材496は、表面が所定の摩擦係数を有するシート部材である。
前捌き下層シート部材497は、前捌き上層シート部材496とパッドホルダー480との間に積層される。前捌き下層シート部材497は、前捌き上層シート部材496よりも柔らかいクッション性を有した材料により形成される。
分離パッド490は、下流側傾斜板状部484に配置される。分離パッド490は、下流側傾斜板状部484(パッドホルダー480)におけるガイド部材410側と反対側に取り付けられる。分離パッド490は、給送ローラー310に対向して配置される。
分離パッド490の給送ローラー310側の表面は、平面状に形成される。
分離パッド490は、表面側に配置される分離上層シート部材491と、分離上層シート部材491の下層側に配置される分離下層シート部材492とを有する。
分離上層シート部材491は、給送ローラー310に対向する側の表面に配置される。分離上層シート部材491は、表面の摩擦係数が給送ローラー310の表面の摩擦係数よりも低いシート部材である。
分離下層シート部材492は、分離上層シート部材491とパッドホルダー480との間に積層される。分離下層シート部材492は、分離上層シート部材491よりも柔らかいクッション性を有した材料により形成される。
バネ470は、付勢力を有した状態(自然長より短く圧縮された状態)で、ガイド部材410とパッドホルダー480との間に配置される。
パッドホルダー480が回動支持部材467に取り付けられているため、バネ470は、パッドホルダー480及び回動支持部材467を一体的に給送ローラー310に向けて、第2回転軸C2を中心に回動させるように付勢する。
また、パッドホルダー480には分離パッド490(後述)及び前捌きパッド495(後述)が取り付けられているため、バネ470は、パッドホルダー480、分離パッド490(後述)及び前捌きパッド495(後述)が一体的に回動するように、パッドホルダー480を給送ローラー310に向けて回動させるように付勢する。
次に、本実施形態のシート材給送装置700において、原稿載置部710に載置された原稿Gを分離する動作について説明する。
まず、図9に示すように、原稿載置部710に載置された複数枚の原稿Gは、前端部が傾斜部415(図5参照)及び前捌きパッド495に突き当たることにより待機部713において待機状態となる。
その後、ピックアップローラー741は、最上部の原稿Gの表面に軽く当接するピックアップポジションに移動される。そして、原稿Gは、ピックアップローラー741で上から押さえ付けた状態で、そのピックアップローラー741が回転することにより、給送方向Cに送り出される。給送方向Cに送り出された原稿Gの前端部は、幅方向Yの両端部において傾斜部415(図5参照)に当接すると共に、幅方向Yの中央側において前捌きパッド495の傾斜した表面に当接した状態で、給送方向Cに更に送り出される。
本実施形態においては、前捌きパッド495及び傾斜部415は、原稿Gの給送方向Cの下流側に向かうにしたがってシート給送仮想面412に対して給送ローラー310側(垂直方向の上方側)に向かうように傾斜している。また、シート給送仮想面412における原稿Gの給送方向Cに対する前捌きパッド495の角度は、シート給送仮想面412における原稿Gの給送方向Cに対する分離パッド490の角度よりも大きい。また、前捌き上層シート部材496の表面は、所定の摩擦係数を有している。
そのため、原稿Gは、幅方向Yの両端部において傾斜部415に当接すると共に幅方向Yの中央側において前捌きパッド495の傾斜した表面に当接した状態で送り出されることで良好に分離される(捌かれる)。
また、前捌きパッド495は、回動支持部材467及びパッドホルダー480とともに一体的に、第2回転軸C2を中心に回動可能に構成される。そのため、部材の寸法のばらつきや組み立ての際の部材の配置のばらつきや前捌きパッドの磨耗等がある場合においても、前捌きパッド495が沈み込むように回動する。
また、前捌きパッド495は、前捌き上層シート部材496よりも柔らかいクッション性を有した材料により形成される前捌き下層シート部材497を有する。そのため、厚みが厚い原稿Gが給送されることなどにより前捌きパッド495に負荷が加わる場合において、前捌き下層シート部材497は、しなるように変形する。
次に、原稿Gは、給送ローラー310と分離パッド490との間に給送される。本実施形態においては、分離パッド490は、表面の摩擦係数が給送ローラー310の表面の摩擦係数よりも低い。そのため、給送ローラー310は、原稿Gの前端部が給送ローラー310と分離パッド490との間に位置すると、図9において時計回りに回転駆動され、ピックアップローラー741から受け渡された原稿Gを摩擦力によって下流側に向けて1枚ずつ捌いて給送する。
また、分離パッド490は、回動支持部材467及びパッドホルダー480とともに一体的に、第2回転軸C2を中心に回動可能に構成される。そのため、給送ローラー310と分離パッド490との間を原稿Gが通過している状態において、分離パッド490が回動することにより、給送ローラー310と分離パッド490との間の押圧力が調整される。
また、分離パッド490は、分離上層シート部材491よりも柔らかいクッション性を有した材料により形成される分離下層シート部材492を有する。そのため、厚みが厚い原稿Gが給送されることなどにより分離パッド490に負荷が加わる場合において、分離下層シート部材492は、しなるように変形する。
次に、分離パッド490及び前捌きパッド495を交換する方法(取り外す方法及び取り付ける方法)について説明する。
本実施形態においては、分離パッド490及び前捌きパッド495は、パッドホルダー480に取り付けられている。そのため、分離パッド490、前捌きパッド495及びパッドホルダー480は、一体的に構成される。従って、パッドホルダー480を回動支持部材467に対して着脱することにより、分離パッド490及び前捌きパッド495を交換することができる。以下に、具体的に説明する。
まず、分離パッド490及び前捌きパッド495をガイド部材410から取り外す方法について説明する。
給送ローラー310を離間させた状態(図5から図7参照)において、前捌きパッド495及び分離パッド490が取り付けられたパッドホルダー480を上方側に移動させて、支持部材側係止部468(図8及び図9参照)及びホルダー側係止部488(図8及び図9参照)の係止状態を解除する。そして、パッドホルダー480を上方側に更に移動させる。
その結果、パッドホルダー480、前捌きパッド495及び分離パッド490を一体的に、回動支持部材467(ガイド部材410)から取り外すことができる。
次に、前捌きパッド495及び分離パッド490をガイド部材410に取り付ける方法について説明する。
前捌きパッド495及び分離パッド490が取り付けられたパッドホルダー480を、ガイド部材410の凹部420側(図6及び図7参照)に移動させる。そして、ホルダー側係止部488(図8及び図9参照)を支持部材側係止部468(図8及び図9参照)に係止させるように挿入する。これにより、パッドホルダー480、前捌きパッド495及び分離パッド490は、ホルダー側係止部488が支持部材側係止部468に係止された状態で、凹部420(図6及び図7参照)に収容されて配置される。
その結果、パッドホルダー480、前捌きパッド495及び分離パッド490を一体的に、回動支持部材467(ガイド部材410)に取り付けることができる。
本実施形態のシート材給送装置700によれば、例えば、次のような効果が奏される。
本実施形態においては、原稿Gを所定の給送方向Cに給送する給送ローラー310と、原稿Gの給送をガイドするガイド面411を有するガイド部材410と、ガイド部材410に着脱可能なパッドホルダー480であって回転軸を中心に回動可能なパッドホルダー480と、パッドホルダー480に取り付けられ給送ローラー310に対向して配置される分離パッド490と、パッドホルダー480に取り付けられ、分離パッド490よりも原稿Gの給送方向Cの上流側に配置される前捌きパッド495であって、シート給送仮想面412(前捌きパッド495がない場合における、ガイド面411における前捌きパッド495よりもシート材Gの給送方向Cの上流側の部分411aと、給送ローラー310と分離パッド490とが当接する部分とをつなぐ面)に交差するように配置され、シート給送仮想面412よりもパッドホルダー480とは反対側に突出する前捌きパッド495と、パッドホルダー480、分離パッド490及び前捌きパッド495が一体的に回動するように、パッドホルダー480を給送ローラー310に向けて回動させるように付勢するバネ470と、を備える。
そのため、原稿Gが給送方向に給送されて前捌きパッド495に当接した場合には、前捌きパッド495は、パッドホルダー480とともに回動可能である。これにより、部材の寸法のばらつきや組み立ての際の部材の配置のばらつきや前捌きパッドの磨耗等がある場合においても、前捌きパッド495が沈み込むように回動するため、前捌きパッドにおける原稿Gの前端部が当接する位置や角度を安定させることができる。従って、原稿Gの分離性能を向上させることができる。
更に、パッドホルダー480には、前捌きパッド495の他に、分離パッド490も取り付けられている。そのため、給送ローラー310と分離パッド490との間を原稿Gが通過している状態において、分離パッド490がパッドホルダー480とともに回動可能であることにより、給送ローラー310と分離パッド490との間の押圧力が調整される。これにより、原稿Gの分離性能を安定させることができると共に、原稿Gの分離性能を向上させることができる。
すなわち、パッドホルダー480が回動する構成により、前捌きパッド495又は分離パッド490の一方だけでなく、パッドホルダー480、前捌きパッド495及び分離パッド490を一体的に回動することができる。その結果、パッドホルダー480を回動させるだけの簡易な構成で、前捌きパッド495及び分離パッド490のいずれにおいても原稿Gの分離性能を一層向上させることができる。
また、分離パッド490及び前捌きパッド495がパッドホルダー480に取り付けられており、且つ、パッドホルダー480をガイド部材410に対して着脱することができる。そのため、パッドホルダー480、分離パッド490及び前捌きパッド495を一体的に、ガイド部材410から取り外したり、ガイド部材410に取り付けたりすることができる。従って、分離パッド490及び前捌きパッド495を容易に交換することができる。また、分離パッド490及び前捌きパッド495の交換作業を一度で同時に行うことができるため、交換作業の作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態においては、分離パッド490は、分離上層シート部材491と、分離上層シート部材491よりも柔らかいクッション性を有した材料により形成される分離下層シート部材492とを有している。また、前捌きパッド495は、前捌き上層シート部材496と、前捌き上層シート部材496よりも柔らかいクッション性を有した材料により形成される前捌き下層シート部材497とを有している。
そのため、厚みが厚い原稿Gが給送されることなどにより分離パッド490や前捌きパッド495に負荷が加わる場合において、分離下層シート部材492及び前捌き下層シート部材497は、しなるように変形する。これにより、分離下層シート部材492及び前捌き下層シート部材497は、原稿Gからの負荷を吸収する(逃がす)ことができる。従って、前捌きパッド495及び分離パッド490における原稿Gの分離性能を安定させることができる。
また、本実施形態においては、前捌きパッド495は、原稿Gの給送方向Cの下流側に向かうにしたがってシート給送仮想面412に対して給送ローラー310側(垂直方向の上方側)に向かうように傾斜している。また、シート給送仮想面412における原稿Gの給送方向Cに対する前捌きパッド495の角度は、シート給送仮想面412における原稿Gの給送方向Cに対する分離パッド490の角度よりも大きい。
そのため、前捌きパッド495の角度は、分離パッド490の角度よりも大きい。これにより、前捌きパッド495に当接した原稿Gの前端部が当接した場合に、原稿Gの先端部は分離されやすい(捌かれやすい)。従って、原稿Gの分離性能を一層向上させることができる。
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態においては、パッドホルダー480は、回動支持部材467と別個の部材により構成されているが、これに限定されず、パッドホルダー480と回動支持部材467とを一体的な1つの部材で構成してもよい。この場合には、パッドホルダー480及び回動支持部材467が一体的に構成された1つの部材を、ガイド部材410から取り外したり、ガイド部材410に取り付けたりすることができる。
また、本実施形態においては、本発明のシート材給送装置を、画像が形成された原稿を給送するシート材給送装置に適用した場合について説明したが、これに制限されない。例えば、本発明のシート材給送装置は、被画像形成媒体としての用紙などを給送する給紙部(給紙カセット、手差しトレイ等)に適用することも可能である。
また、本実施形態においては、シート材給送装置700は、装置本体Mと一体的に形成されているが、これに限定されず、装置本体Mと別個の筐体により構成されていてもよい。また、シート材給送装置700は、装置本体Mに対して着脱可能に構成されていてもよい。
また、本実施形態においては、付勢部材としてバネ470について説明されているが、これに限定されず、付勢部材は、例えば、ゴム等の弾性力を有する他の部材であってもよい。
本実施形態において、画像形成装置としてコピー機1について説明しているが、これに限定されず、画像形成装置は、例えば、カラーコピー機、ファクシミリ及びこれらの複合機等であってもよい。
1……コピー機(画像形成装置)、201……画像読取部(読み込み部)、310……給送ローラー(給送部材)、400……給送ユニット、410……ガイド部材(給送ガイド部材)、410……ガイド面、470……バネ(付勢部材)、480……分離用ホルダー(ホルダー)、490……分離パッド(分離部材)、491……分離上層シート部材、492……分離下層シート部材、495……前捌きパッド(前捌き部材)、496……前捌き上層シート部材、497……前捌き下層シート部材、700……シート材給送装置、C1……第1回転軸(回転軸)、C2……第2回転軸(回転軸)、G……原稿(シート材)、T……用紙(シート状の画像形成媒体)

Claims (3)

  1. 回転軸を中心に回転可能であってシート材を所定の給送方向に給送する給送部材と、
    シート材の給送をガイドするガイド面を有する給送ガイド部材と、
    前記給送ガイド部材に着脱可能なホルダーであって、前記回転軸と平行な回転軸を中心に回動可能なホルダーと、
    前記ホルダーにおける前記給送ガイド部材側と反対側に取り付けられ、前記給送部材に対向して配置される分離部材と、
    前記ホルダーにおける前記給送ガイド部材側と反対側に取り付けられ、前記分離部材よりもシート材の給送方向の上流側に配置される前捌き部材であって、シート給送仮想面に交差するように配置され、前記シート給送仮想面よりも前記ホルダーとは反対側に突出する前捌き部材と、
    前記ホルダー、前記分離部材及び前記前捌き部材が一体的に回動するように、前記ホルダーを前記給送部材に向けて回動させるように付勢する付勢部材と、を備え
    前記ホルダーは、給送方向の下流側に向かうにしたがって前記給送部材に近づくように傾斜している上流側傾斜部と、前記上流側傾斜部よりも給送方向の下流側に形成され且つ給送方向の下流側に向かうにしたがって前記給送部材に近づくよう傾斜している下流側傾斜部と、前記上流側傾斜部と前記下流側傾斜部とを接続する段差壁部と、を有し、
    前記前捌き部材は、前記上流側傾斜部に配置され、前記分離部材は、前記下流側傾斜部に配置され、
    前記シート給送仮想面は、前記回転軸の方向に視た場合に、前記前捌き部材がない場合における、前記ガイド面におけるシート材の給送方向の最上流側の端縁と、前記段差壁部の頂部と、前記給送部材と前記分離部材とが当接する部分とをつないだ平面状の面であり、
    前記分離部材は、前記給送部材に対向する側に配置される分離上層シート部材と、前記分離上層シート部材と前記ホルダーとの間に積層されると共に前記分離上層シート部材よりも柔らかい材料により形成される分離下層シート部材とを有し、
    前記前捌き部材は、シート材が接触する側に配置される前捌き上層シート部材と、前記前捌き上層シート部材と前記ホルダーとの間に積層されると共に前記前捌き上層シート部材よりも柔らかい材料により形成される前捌き下層シート部材とを有す
    シート材給送装置。
  2. 前記前捌き部材は、シート材の給送方向の下流側に向かうにしたがって前記シート給送仮想面に対して前記給送部材側に向かうように傾斜しており、
    前記シート給送仮想面におけるシート材の給送方向に対する前記前捌き部材の角度は、前記シート給送仮想面におけるシート材の給送方向に対する前記分離部材の角度よりも大きい
    請求項に記載のシート材給送装置。
  3. 請求項1又は2に記載のシート材給送装置と、
    前記シート材給送装置により給送された前記シート材の表面に形成された画像を読み込む読み込み部と、
    前記読み込み部により読み込まれた画像に関する画像情報に基づいて、シート状の画像形成媒体に画像を形成する画像形成部と、を備える
    画像形成装置。
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