JP5810985B2 - 湿式多板クラッチ - Google Patents
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Description
該インナドラムに対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられた複数のインナプレートと、
上記インナドラムに対して相対的に回転可能に取り付けられたアウタドラムと、
該アウタドラムに対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられるとともに上記インナプレートと交互に配置された複数のアウタプレートと、
該アウタプレート及び上記インナプレートを軸方向に押圧してこれらを摩擦接合させるピストンと、
該ピストンによる押圧時に上記複数のインナプレート及び上記複数のアウタプレートの軸方向の摺動を制限する摺動規制手段と、
上記インナドラムの内側に配置されて該インナドラムの内周面に外周面を対向させるとともに、上記ピストンに接続されて該ピストンと連動して軸方向にスライドするよう構成されたスライドドラムと、
該スライドドラムの内側に潤滑油を供給する油供給路と、
上記スライドドラムを径方向に貫通したスライド通油孔と、
上記インナドラムを径方向に貫通したインナ通油孔とを備え、
上記アウタプレートと上記インナプレートとが互いに離間した非接合状態よりも、上記ピストンの押圧によって上記アウタプレートと上記インナプレートとが摩擦接合された接合状態の方が、上記スライド通油孔と上記インナ通油孔との間における上記潤滑油の流通抵抗が小さくなるよう構成されており、
上記インナドラムの内側には遊星歯車機構が形成されており、該遊星歯車機構は、上記インナドラムに固定されたリングギアと、該リングギアの内側に配されて該リングギアと噛合する複数のピニオンギアと、該複数のピニオンギアを軸支して上記リングギアに対して相対的に回転可能なキャリアと、上記複数のピニオンギアと噛合して上記シャフトに軸支されると共に該シャフトと共に回転するよう構成されたサンギアとを備え、上記シャフトは、回転運動の運動エネルギーを蓄積可能なフライホイールと接続されていることを特徴とする湿式多板クラッチにある(請求項1)。
本発明の第2の態様は、シャフトに取り付けられたインナドラムと、
該インナドラムに対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられた複数のインナプレートと、
上記インナドラムに対して相対的に回転可能に取り付けられたアウタドラムと、
該アウタドラムに対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられるとともに上記インナプレートと交互に配置された複数のアウタプレートと、
該アウタプレート及び上記インナプレートを軸方向に押圧してこれらを摩擦接合させるピストンと、
該ピストンによる押圧時に上記複数のインナプレート及び上記複数のアウタプレートの軸方向の摺動を制限する摺動規制手段と、
上記インナドラムの内側に配置されて該インナドラムの内周面に外周面を対向させるとともに、上記ピストンに接続されて該ピストンと連動して軸方向にスライドするよう構成されたスライドドラムと、
該スライドドラムの内側に潤滑油を供給する油供給路と、
上記スライドドラムを径方向に貫通したスライド通油孔と、
上記インナドラムを径方向に貫通したインナ通油孔とを備え、
上記アウタプレートと上記インナプレートとが互いに離間した非接合状態よりも、上記ピストンの押圧によって上記アウタプレートと上記インナプレートとが摩擦接合された接合状態の方が、上記スライド通油孔と上記インナ通油孔との間における上記潤滑油の流通抵抗が小さくなるよう構成されており、
上記インナドラムの内側には遊星歯車機構が形成されており、該遊星歯車機構は、上記インナドラムに固定されたリングギアと、該リングギアの内側に配されて該リングギアと噛合する複数のピニオンギアと、該複数のピニオンギアを軸支して上記リングギアに対して相対的に回転可能なキャリアと、上記複数のピニオンギアと噛合して上記シャフトに軸支されると共に該シャフトと共に回転するよう構成されたサンギアとを備え、上記シャフトは、回転運動の運動エネルギーを蓄積可能なフライホイールと接続されていることを特徴とする湿式多板クラッチにある(請求項3)。
また、上記湿式多板クラッチは、例えば、上記アウタドラムを駆動側とし、上記インナシャフトを従動側として、上記アウタドラムの駆動力をインナドラムへ伝達する構成としてもよい。あるいは、上記アウタドラムは固定されており、上記シャフトの回転を制動するブレーキとして、上記湿式多板クラッチを構成してもよい。
また、上記インナドラムは、上記シャフトに固定されて該シャフトとともに回転する構成としてもよいし、上記シャフトに対して回転可能に取り付けられている構成としてもよい。
また、「周方向」、「軸方向」、「径方向」とは、特に断らない限り、上記シャフトの周方向、軸方向、径方向を意味するものとする。
また、上記熱変形部材は、上記スライドドラムと上記ピストンとの間に配されており、ピストンとアウタプレート及びインナプレートとの間の構造的関係に影響を与えるような位置に配されているわけではない。そのため、熱変形部材の寸法変化に伴いピストンのストロークを調整する必要はない。また、ピストンが熱変形部材を押しつけることもないため、押圧力による熱変形部材の変形や破損、それに伴うピストンのストロークの変動を招くおそれもない。
また、非接合状態において、インナプレートとアウタプレートとの間への潤滑油の供給量を抑制することにより、潤滑油を介してインナプレート及びインナドラムに作用するブレーキトルクを抑制することができる。これにより、リングギアにブレーキトルクが作用し難くなり、キャリアとシャフトとの間の動力の伝達を抑制することができる。その結果、遊星歯車機構を含む湿式多板クラッチにおけるエネルギー損失を低減することができる。
上記湿式多板クラッチの実施例につき、図1〜図3を用いて説明する。
本例の湿式多板クラッチ1は、シャフト11に取り付けられたインナドラム2と、該インナドラム2に対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられた複数のインナプレート3と、インナドラム2に対して相対的に回転可能に取り付けられたアウタドラム4と、該アウタドラム4に対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられた複数のアウタプレート5とを有する。
また、湿式多板クラッチ1は、アウタプレート5及びインナプレート3を軸方向に押圧してこれらを摩擦接合させるピストン6と、該ピストン6による押圧時に複数のインナプレート3及び複数のアウタプレート5の軸方向の摺動を制限する摺動規制手段12とを有する。
また、湿式多板クラッチ1は、スライドドラム7の内側に潤滑油を供給する油供給路13と、スライドドラム7を径方向に貫通したスライド通油孔71と、インナドラム2を径方向に貫通したインナ通油孔21とを備えている。
なお、本例においては、軸方向において、ピストン6がアウタプレート5及びインナプレート3を押圧する方向を「前」、その反対方向を「後」として説明する。
図3に示すごとく、インナプレート3は、その内周側に形成された内周スプライン部32において、インナドラム2の外周面に形成された外周スプライン部22と噛合している。これにより、インナプレート3は、インナドラム2に対して、周方向には固定され、軸方向には摺動できるように保持されている。
なお、インナ通油孔21は、外周スプライン部22のスプライン歯221の間において、貫通形成されている。
すなわち、アウタドラム4の駆動力をシャフト11に伝達しない場合には、図1に示すごとく、湿式多板クラッチ1を非接合状態S1とする。つまり、ピストン6を後退させておき、インナプレート3とアウタプレート5とを離間させておく。これにより、アウタドラム4の回転駆動力は、インナドラム2に伝わらず、シャフト11に伝わらない。
上記湿式多板クラッチ1においては、非接合状態S1よりも接合状態S2の方が、スライド通油孔71とインナ通油孔21との間における潤滑油の流通抵抗が小さくなる。そのため、接合状態S2においてインナプレート3とアウタプレート5との接合部15に充分に潤滑油を供給しつつ、上記非接合状態S1において上記接合部15への潤滑油の供給量を抑制することができる。
本例は、図4、図5に示すごとく、アウタドラム4側の駆動力をシャフト11に徐々に伝達することができるよう構成した湿式多板クラッチ1の例である。
すなわち、本例においては、非接合状態S1に、インナプレート3とアウタプレート5とが軸方向に比較的離間した離間状態S11(図1参照)と、該離間状態S11よりも近接した近接状態S12(図4)とを設け、近接状態S12においては、離間状態S11よりも、スライド通油孔71とインナ通油孔21との間における潤滑油の流通抵抗が小さくなるよう構成している。
かかる現象を利用して、図5に示すような動力の制御が可能となる。
すなわち、例えば、シャフト11にトルクを伝達する要求がないとき、つまり要求トルクTが所定値T1未満の場合は、湿式多板クラッチ1を離間状態S11とする。これにより、インナプレート3とアウタプレート5との間への潤滑油の供給量を抑制して、引き摺り損失を防ぐ。
これにより、インナプレート3とアウタプレート5との間への潤滑油の供給量を多くして、ドラグトルクを発生させる。ただし、インナプレート3とアウタプレート5とは摩擦接合されていないため、シャフト11に伝達されるトルクは比較的小さい。
その他は、参考例1と同様である。また、また、図4、図5に用いた符号のうち、参考例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、参考例1と同様の構成要素等を表す。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図6に示すごとく、油供給路13をシャフト11の内部ではなく、シャフト11とスライドドラム7との間に配置した例である。
つまり、油供給路13は、スライドドラム7の内側に後方から挿入配置された油供給管130の内部に設けられた空洞部131と吐出孔132とからなる。
その他は、参考例1と同様である。また、図6に用いた符号のうち、参考例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、参考例1と同様の構成要素等を表す。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図7、図8に示すごとく、スライドドラム7とピストン6との間に、温度に応じて軸方向に寸法が変化する熱変形部材16を介在させた例である。
つまり、本例の湿式多板クラッチ1においては、スライドドラム7の後端部が、熱変形部材16を介してピストン6に固定してある。熱変形部材16は、インナドラム2やアウタドラム4、スライドドラム7などの湿式多板クラッチ1を構成する主な部材よりも熱膨張率の高い部材によって構成することができる。これにより、熱変形部材16は、温度が高くなると他の部材よりも大きい比率で膨張し、軸方向の寸法が大きくなる。熱変形部材16は、例えば、樹脂(ゴム)、亜鉛合金、バイメタル等、熱膨張率(線膨張係数)がスライドドラム7やピストン6で使用される金属材料(アルミ合金・鉄鋼等)と比較して大きい部材等によって構成することができる。
その他は、参考例1と同様である。また、図7、図8に用いた符号のうち、参考例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、参考例1と同様の構成要素等を表す。
また、熱変形部材16は、スライドドラム7とピストン6との間に配されており、ピストン6とアウタプレート5及びインナプレート3との間の構造的関係に影響を与えるような位置に配されているわけではない。そのため、熱変形部材16の寸法変化に伴いピストン6のストロークを調整する必要はない。また、ピストン6が熱変形部材を押しつけることもないため、押圧力による熱変形部材16の変形や破損、それに伴うピストン6のストロークの変動を招くおそれもない。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図9に示すごとく、スライドドラム7の内側空間70を、軸方向の前後から遮蔽する構造を設けた例である。
すなわち、スライドドラム7の前端部には、内側空間70を覆うような前方蓋部72を設けている。これにより、内側空間70を前方から遮蔽している。また、ピストン6におけるスライドドラム7との接続部を、さらにシャフト11側へ延長させた延設部61によって、内側空間70を後方から遮蔽している。ただし、前方蓋部72も、延設部61も、内側空間70を完全に遮蔽するわけではなく、シャフト11との間にクリアランスを設けて配置されている。また、スライドドラム7は回転をしない構成となっている。
その他は、参考例1と同様である。また、図9に用いた符号のうち、参考例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、参考例1と同様の構成要素等を表す。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図10、図11に示すごとく、遊星歯車機構8と組み合わせて、車両のエンジン・タイヤ間をつなぐ動力伝達軸(以下ドライブトレーンと呼称する)と、フライホイールとの間の動力伝達を切換えることができるよう構成した湿式多板クラッチ1の例である。
すなわち、本例の湿式多板クラッチ1においては、図10に示すごとく、インナドラム2の内側には遊星歯車機構8が形成されている。
キャリア83は、図10に示すごとく、ドライブトレーン(図示略)に歯車・ベルト・プーリ等で接続される本体軸部831と、該本体軸部831の前端部から径方向に設けられたアーム部832と、該アーム部832から前方へ向かって突出した複数の軸芯部833とを有する。該軸芯部833にピニオンギア82が回転可能に軸支されている。
また、上記内方突板部231は、潤滑油がインナ通油孔21以外の部分を通ってインナプレート3とアウタプレート5との接合部15に移動することを抑制する機能を有する。
このように構成された湿式多板クラッチ1は、ドライブトレーンとフライホイールとの間の動力伝達を制御することができる。つまり、例えば、ドライブトレーンの運動エネルギーをフライホイールに伝えるにあたっては、湿式多板クラッチ1を接合状態S2とする。これにより、インナドラム2に固定されたリングギア81にトルクが付加されその反力として、キャリア83の回転がピニオンギア82、サンギア84を介して、シャフト11に伝わり、シャフト11が回転することとなる。これにより、シャフト11に接続されたフライホイールが回転し、フライホイールに運動エネルギーが蓄積されることとなる。
その他は、参考例1と同様である。また、図10、図11に用いた符号のうち、参考例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、参考例1と同様の構成要素等を表す。
そして、本例においても、非接合状態S1においては、接合状態S2よりも、スライド通油孔71とインナ通油孔21との間の潤滑油の流通抵抗が大きくなるよう構成してあるため、非接合状態S1において、インナプレート3とアウタプレート5との間への潤滑油の供給量を抑制することができる。これにより、潤滑油を介してインナプレート3及びインナドラム2に作用するブレーキトルクを抑制することができる。これにより、非接合状態S1において、リングギア81にブレーキトルクが作用し難くなり、キャリア83とシャフト11との間の動力の伝達を抑制することができる。その結果、遊星歯車機構8を含む湿式多板クラッチ1におけるエネルギー損失を低減することができる。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
11 シャフト
12 摺動規制手段
13 油供給路
2 インナドラム
21 インナ通油孔
3 インナプレート
4 アウタドラム
5 アウタプレート
6 ピストン
7 スライドドラム
71 スライド通油孔
S1 非接合状態
S2 接合状態
Claims (6)
- シャフト(11)に取り付けられたインナドラム(2)と、
該インナドラム(2)に対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられた複数のインナプレート(3)と、
上記インナドラム(2)に対して相対的に回転可能に取り付けられたアウタドラム(4)と、
該アウタドラム(4)に対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられるとともに上記インナプレート(3)と交互に配置された複数のアウタプレート(5)と、
該アウタプレート(5)及び上記インナプレート(3)を軸方向に押圧してこれらを摩擦接合させるピストン(6)と、
該ピストン(6)による押圧時に上記複数のインナプレート(3)及び上記複数のアウタプレート(5)の軸方向の摺動を制限する摺動規制手段(12)と、
上記インナドラム(2)の内側に配置されて該インナドラム(2)の内周面に外周面を対向させるとともに、上記ピストン(6)に接続されて該ピストン(6)と連動して軸方向にスライドするよう構成されたスライドドラム(7)と、
該スライドドラム(7)の内側に潤滑油を供給する油供給路(13)と、
上記スライドドラム(7)を径方向に貫通したスライド通油孔(71)と、
上記インナドラム(2)を径方向に貫通したインナ通油孔(21)とを備え、
上記アウタプレート(5)と上記インナプレート(3)とが互いに離間した非接合状態(S1)よりも、上記ピストン(6)の押圧によって上記アウタプレート(5)と上記インナプレート(3)とが摩擦接合された接合状態(S2)の方が、上記スライド通油孔(71)と上記インナ通油孔(21)との間における上記潤滑油の流通抵抗が小さくなるよう構成されており、
上記スライドドラム(7)と上記ピストン(6)との間には、温度に応じて軸方向に寸法が変化する熱変形部材(16)が介在し、上記接合状態(S2)において、上記熱変形部材(16)の温度が高いときの方が、上記熱変形部材(16)の温度が低いときよりも、上記スライド通油孔(71)と上記インナ通油孔(21)との間における上記潤滑油の流通抵抗が小さくなるよう構成されていることを特徴とする湿式多板クラッチ(1)。 - 請求項1に記載の湿式多板クラッチ(1)において、上記インナドラム(2)の内側には遊星歯車機構(8)が形成されており、該遊星歯車機構(8)は、上記インナドラム(2)に固定されたリングギア(81)と、該リングギア(81)の内側に配されて該リングギア(81)と噛合する複数のピニオンギア(82)と、該複数のピニオンギア(82)を軸支して上記リングギア(81)に対して相対的に回転可能なキャリア(83)と、上記複数のピニオンギア(82)と噛合して上記シャフト(11)に軸支されると共に該シャフト(11)と共に回転するよう構成されたサンギア(84)とを備え、上記シャフト(11)は、回転運動の運動エネルギーを蓄積可能なフライホイールと接続されていることを特徴とする湿式多板クラッチ(1)。
- シャフト(11)に取り付けられたインナドラム(2)と、
該インナドラム(2)に対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられた複数のインナプレート(3)と、
上記インナドラム(2)に対して相対的に回転可能に取り付けられたアウタドラム(4)と、
該アウタドラム(4)に対して周方向に固定され軸方向に摺動可能に設けられるとともに上記インナプレート(3)と交互に配置された複数のアウタプレート(5)と、
該アウタプレート(5)及び上記インナプレート(3)を軸方向に押圧してこれらを摩擦接合させるピストン(6)と、
該ピストン(6)による押圧時に上記複数のインナプレート(3)及び上記複数のアウタプレート(5)の軸方向の摺動を制限する摺動規制手段(12)と、
上記インナドラム(2)の内側に配置されて該インナドラム(2)の内周面に外周面を対向させるとともに、上記ピストン(6)に接続されて該ピストン(6)と連動して軸方向にスライドするよう構成されたスライドドラム(7)と、
該スライドドラム(7)の内側に潤滑油を供給する油供給路(13)と、
上記スライドドラム(7)を径方向に貫通したスライド通油孔(71)と、
上記インナドラム(2)を径方向に貫通したインナ通油孔(21)とを備え、
上記アウタプレート(5)と上記インナプレート(3)とが互いに離間した非接合状態(S1)よりも、上記ピストン(6)の押圧によって上記アウタプレート(5)と上記インナプレート(3)とが摩擦接合された接合状態(S2)の方が、上記スライド通油孔(71)と上記インナ通油孔(21)との間における上記潤滑油の流通抵抗が小さくなるよう構成されており、
上記インナドラム(2)の内側には遊星歯車機構(8)が形成されており、該遊星歯車機構(8)は、上記インナドラム(2)に固定されたリングギア(81)と、該リングギア(81)の内側に配されて該リングギア(81)と噛合する複数のピニオンギア(82)と、該複数のピニオンギア(82)を軸支して上記リングギア(81)に対して相対的に回転可能なキャリア(83)と、上記複数のピニオンギア(82)と噛合して上記シャフト(11)に軸支されると共に該シャフト(11)と共に回転するよう構成されたサンギア(84)とを備え、上記シャフト(11)は、回転運動の運動エネルギーを蓄積可能なフライホイールと接続されていることを特徴とする湿式多板クラッチ(1)。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の湿式多板クラッチ(1)において、上記非接合状態(S1)よりも上記接合状態(S2)の方が、径方向における上記スライド通油孔(71)と上記インナ通油孔(21)との重なり面積が大きくなるよう構成されていることを特徴とする湿式多板クラッチ(1)。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の湿式多板クラッチ(1)において、上記油供給路(13)は、上記シャフト(11)の内部に設けられた空洞部(131)と、該空洞部(131)から上記シャフト(11)の外側へ連通した吐出孔(132)とからなることを特徴とする湿式多板クラッチ(1)。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の湿式多板クラッチ(1)において、上記非接合状態(S1)には、上記インナプレート(3)と上記アウタプレート(5)とが軸方向に比較的離間した離間状態(S11)と、該離間状態(S11)よりも近接した近接状態(S12)とがあり、該近接状態(S12)においては、上記離間状態(S11)よりも、上記スライド通油孔(71)と上記インナ通油孔(21)との間における上記潤滑油の流通抵抗が小さいことを特徴とする湿式多板クラッチ(1)。
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KR101844667B1 (ko) * | 2016-07-29 | 2018-04-02 | 현대위아 주식회사 | 오일 공급의 조절이 가능한 습식 다판 클러치 |
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