JP2005090664A - 油圧ptoクラッチ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 駆動軸及び従動軸は、一方が他方に形成された凹部内に突入された状態で軸受部材を介して軸線回り相対回転自在とされる。前記両軸の少なくとも一方には、一端部が油圧源に流体接続され且つ他端部が前記凹部内において開口された第1油路と、一端部が該第1油路に連通され且つ他端部が前記両摩擦板への連通路に開口する第2油路とが設けられる。第2油路の他端部は、ピストンが前記両摩擦板を解除させる解除位置に位置する際には該ピストンによって閉塞される。第1油路には、油圧源から供給される油の前記他端部からの吐出量を制限するオリフィスが設けられている。
【選択図】 図4
Description
該PTO伝動経路には、駆動源からPTO軸への動力伝達及び遮断を選択的に切り替える油圧PTOクラッチ構造が備えられる。
そして、前記油圧クラッチ機構は、前記PTO駆動軸に相対回転不能に支持された駆動側シリンダと、該駆動側シリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板と、前記PTO従動軸に相対回転不能に支持された従動側シリンダと、前記駆動側摩擦板と対向するように該従動側シリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板と、圧油の作用によって前記駆動側摩擦板及び前記従動側摩擦板の係合/解除を切り替えるピストンと、前記ピストンに対して作動油を供給するように前記PTO駆動軸及びPTO従動軸の一方に穿孔された作動油供給油路と、前記両摩擦板に潤滑油を供給するように前記PTO駆動軸及びPTO従動軸の一方に穿孔された潤滑油供給油路とを備えている。
従って、前記第2油路は、前記両摩擦板が係合される際には油を供給し、且つ、前記両摩擦板が解除される際には油の供給を遮断するようになっている。
従って、前記両摩擦板が解放状態とされている場合であっても、前記第1油路を介して供給された油が該両摩擦板へ導入されるようになっている。
前記PTO駆動軸及び前記PTO従動軸は、互いの対向端部の一方が他方に形成された凹部内に突入された状態で、該凹部内に配設される軸受部材を介して互いに軸線回り相対回転自在とされる。
前記潤滑油供給油路は、前記PTO駆動軸又は前記PTO従動軸の少なくとも一方に穿孔された第1油路であって、一端部が油圧源に流体接続され且つ他端部が前記凹部内において開口された第1油路と、一端部が該第1油路に連通され且つ他端部が前記両摩擦板への連通路に開口する第2油路とを有しており、前記第2油路の他端部は、前記ピストンが前記両摩擦板を係合させる係合位置に位置する際には該ピストンに設けられた連通孔を介して前記連通路に開口し、且つ、前記ピストンが前記両摩擦板を解除させる解除位置に位置する際には該ピストンによって閉塞されるように構成される。
そして、前記第1油路には、前記油圧源から供給される油の前記他端部からの吐出量を制限するオリフィスが設けられている。
従って、前記両摩擦板の係合解除時におけるPTO駆動軸等の駆動側部材への回転抵抗を抑えることができる。
図1は、本実施の形態に係る油圧PTOクラッチ構造1が適用されたトランスミッション100の伝動模式図である。又、図2は、前記トランスミッション100の油圧回路図である。
本実施の形態に係る油圧PTOクラッチ構造1は、前記PTO系伝動経路300に介挿されている。
図1及び図3に示すように、前記油圧PTOクラッチ構造1は、駆動側に位置するPTO駆動軸10と、従動側に位置するPTO従動軸20と、前記PTO駆動軸10からPTO従動軸20への動力伝達及び動力遮断を選択的に行う油圧クラッチ機構30とを備えている。
前記PTO従動軸20は、前記油圧クラッチ機構30を介して、選択的に前記PTO駆動軸10から動力が伝達可能とされている。
本実施の形態においては、該PTO従動軸20は、前記PTO駆動軸10と同軸上に配設されている。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記PTO駆動軸10の対向端部に軸線方向に沿った凹部11を設け、前記PTO従動軸20の対向端部21を該PTO駆動軸10の凹部11内に突入させている。
そして、前記凹部11内には前記軸受部材として機能するニードルバルブ15が配設されており、該ニードルバルブ15を介して前記PTO従動軸20の対向端部21が前記PTO駆動軸10に対して軸線回り相対回転自在に支持されている。
図4に示すように、前記駆動側シリンダ31は、前記PTO駆動軸10に相対回転不能に外挿される基端部31aと、該基端部31aから前記PTO従動軸20の一部を囲繞するように軸線方向に延びる支持部31bとを有している。
前記支持部31bは、前記駆動側摩擦板32を相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持するように構成されている。
そして、前記支持部33bが、前記従動側摩擦板34を相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持するように構成されている。
そして、前記ピストン35は、前記作動油供給油路36を介して作動油が供給されると、前記付勢部材38の付勢力に抗して、前記両摩擦板32,34を摩擦係合させる係合位置に位置するようになっている。
なお、本実施の形態に係る油圧PTOクラッチ構造1は、前述の通り、油圧作動型とされているが、当然ながら、スプリング作動型とすることも可能である。
本実施の形態においては、前記PTO従動軸20に穿孔された軸線孔が前記作動用供給油路36の一部を形成している。
なお、該作動油供給油路36による作動油の供給/遮断の切替は、電磁弁等の切換弁210(図2参照)によって行われる。
詳しくは、前記潤滑油供給油路37は、前記PTO駆動軸10又は前記PTO従動軸20の少なくとも一方に穿孔された第1油路37aと、一端部が該第1油路37aに連通され且つ他端部が前記両摩擦板32,34への連通路に開口する第2油路37bとを有している。
該第1油路37aは、一端部が油圧源200(図2参照)に流体接続され且つ他端部が前記凹部11内において開口されており、前記軸受部材15に対して潤滑油を供給し得るように構成されている。
該第2油路37bは、前記両摩擦板32,34が係合する際には該両摩擦板32,34に潤滑油を供給し、且つ、該両摩擦板32,34の係合が解除される際には該両摩擦板32,34への潤滑油供給を遮断するように構成されている。
即ち、本実施の形態においては、前記ピストン35が、前記第2油路37bから両摩擦板32,34への潤滑油供給を切り替える切換弁として作用している(図2参照)。
斯かる油圧ブレーキ機構50は、前記油圧クラッチ機構30が解除状態の際に前記PTO従動軸20に対して直接又は間接的に制動力を付加し、且つ、前記油圧クラッチ機構30が係合状態の際には前記制動力を解除するように構成されている(図2参照)。
ところが、前記両摩擦板32,34が係合解除状態とされる際には、前述の通り、前記第2油路37bの他端部は閉塞される。従って、該両摩擦板32,34が係合解除状態とされている際には、前記第1油路37aの他端部からは、前記軸受部材15の潤滑に必要な量を越えた油が流出する。
斯かる油は、前記軸受部材15を潤滑した後、前記駆動側シリンダ31及び前記従動軸20の間の間隙(両摩擦板32,34への油の連通路)を通って、前記両摩擦板32,34の方へ流れ込むことになり、これにより、クラッチドラッグ現象が生じ、前記駆動側摩擦板32に対して回転抵抗を生じさせる。
図5(a)に、前記駆動側摩擦板32及び従動側摩擦板34の部分断面側面図を示す。又、図5(b)に、前記駆動側摩擦板32の部分正面図を示す。
詳しくは、前記駆動側摩擦板32の摩擦面(従動側摩擦板34との係合面)には、径方向内端部が開口し且つ径方向外端部が閉塞された前記デッドエンド溝60が形成されている。
斯かるデッドエンド溝60を備えることにより、駆動側摩擦板32及び従動側摩擦板34へ供給された潤滑油が、従動側摩擦板34を駆動側摩擦板32から離間させる方向へ押動させることになる(図5(a)の矢印参照)。
従って、両摩擦板32,34の係合解除時に、クラッチドラッグ現象の発生を有効に防止できる。
又、本実施の形態においては、前記デッドエンド溝60を駆動側摩擦板32の係合面に形成したが、これに代えて/又はこれに加えて、前記デッドエンド溝60を従動側摩擦板34の係合面に形成することも可能である。
このような種々の作業機に対して適切に駆動力を出力する為に、前記PTO軸70は、一端部71及び他端部72を選択的に機体外方へ延在させ得るように構成されると共に、一端部71に低速作業機用の小歯数スプラインを有し且つ他端部72に高速作業機用の大歯数スプラインを有するものとされている。
前記拘束機構は、前記PTO軸の凹部73及び平坦面と前記中空出力軸65の凸部との組み合わせによって、該PTO軸70が低出力モードに設置された際には、前記変速機構80を低速段に拘束するように構成される。
本実施の形態においては、前記プラグ部材90を、トランスミッションハウジング400の外壁面の前記PTO軸70の近傍に、着脱自在に設置している。
10 PTO駆動軸
11 凹部
15 軸受部材
20 PTO従動軸
30 油圧クラッチ機構
31 駆動側シリンダ
31a 基端部
31b 支持部
32 駆動側摩擦板
33 従動側シリンダ
33a 基端部
33b 支持部
34 従動側摩擦板
35 ピストン
35a 連通孔
36 作動油供給油路
37 潤滑油供給油路
37a 第1油路
37b 第2油路
38 付勢部材
40 オリフィス
60 デッドエンド溝
Claims (5)
- 駆動源に作動的に連結されたPTO駆動軸と、該PTO駆動軸と同軸上に配置されたPTO従動軸と、前記PTO駆動軸からPTO従動軸への動力伝達及び動力遮断を選択的に行う油圧クラッチ機構とを備えた油圧PTOクラッチ構造であって、
前記油圧クラッチ機構は、前記PTO駆動軸に相対回転不能に支持された駆動側シリンダと、該駆動側シリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板と、前記PTO従動軸に相対回転不能に支持された従動側シリンダと、前記駆動側摩擦板と対向するように該従動側シリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板と、圧油の作用によって前記駆動側摩擦板及び前記従動側摩擦板の係合/解除を切り替えるピストンと、前記ピストンに対して作動油を供給する作動油供給油路と、潤滑油を供給する潤滑油供給油路とを備え、
前記PTO駆動軸及び前記PTO従動軸は、互いの対向端部の一方が他方に形成された凹部内に突入された状態で、該凹部内に配設される軸受部材を介して互いに軸線回り相対回転自在とされており、
前記潤滑油供給油路は、前記PTO駆動軸又は前記PTO従動軸の少なくとも一方に穿孔された第1油路であって、一端部が油圧源に流体接続され且つ他端部が前記凹部内において開口された第1油路と、一端部が該第1油路に連通され且つ他端部が前記両摩擦板への連通路に開口する第2油路とを有し、
前記第2油路の他端部は、前記ピストンが前記両摩擦板を係合させる係合位置に位置する際には該ピストンに設けられた連通孔を介して前記連通路に開口し、且つ、前記ピストンが前記両摩擦板を解除させる解除位置に位置する際には該ピストンによって閉塞されるように構成され、
前記第1油路には、前記油圧源から供給される油の前記他端部からの吐出量を制限するオリフィスが設けられていることを特徴とする油圧PTOクラッチ構造。 - 前記油圧クラッチ機構の係合/遮断に連動して、前記PTO従動軸に制動力を解除/付加する油圧ブレーキ機構を、さらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の油圧PTOクラッチ構造。
- 前記駆動側シリンダは、前記PTO駆動軸に相対回転不能に外挿される基端部と、該基端部から前記従動軸の一部を囲繞するように軸線方向に延びる支持部であって、前記駆動側摩擦板を支持する支持部とを有し、
前記従動側シリンダは、前記PTO従動軸に相対回転不能に外挿される基端部と、該基端部から前記駆動側シリンダの一部を囲繞するように軸線方向に延びる支持部であって、前記従動側摩擦板を支持する支持部とを有しており、
前記駆動側シリンダの支持部と前記従動軸との間隙が前記連通路を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧PTOクラッチ構造。 - 前記ピストンを前記駆動側摩擦板及び従動側摩擦板から離間させる方向へ押圧する付勢部材をさらに備え、
前記作動油供給油路を介して供給される圧油によって前記ピストンが前記付勢部材の付勢力に抗して前記駆動側摩擦板及び従動側摩擦板を摩擦接触させることにより、両摩擦板が係合されることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の油圧PTOクラッチ構造。 - 前記駆動側摩擦板及び従動側摩擦板の少なくとも一方には、摩擦係合面に、径方向内端部が開口され且つ径方向外端部が閉塞されたデッドエンド溝が設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の油圧PTOクラッチ構造。
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