JP5809552B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、この種の遊技機においては、下記特許文献1に記載のパチンコ遊技機が提案されている。当該パチンコ遊技機は、外枠、内枠及び遊技盤と、前扉とを備えている。内枠は外枠内に支持されており、遊技盤は、その盤面にて、パチンコ遊技機の前方に向くように、内枠内に組み付けられている。
また、前扉は、その左端部にて、外枠の左端部に前後方向に回動可能に支持されている。これにより、当該前扉は、外枠の左端部を基準として、遊技盤を開閉するように前後方向に回動する。
ここで、当該パチンコ遊技機においては、遊技球が、遊技盤の外周部に沿い設けた案内レールにより、遊技盤の左上隅角部から遊技領域内に案内されることから、遊技盤に打ち込まれている遊技釘群のうちでも、遊技盤の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘が、遊技球を遊技領域内に案内するにあたり、重要な役割を果たす。
特開2009−291520号公報
ところで、上記パチンコ遊技機において、上述のように、前扉がその左端部にて外枠の左端部に前後方向に回動可能に支持されているとともに、遊技盤が、外枠ではなく、内枠内に組み付けられている。このため、前扉と遊技盤との間の対向間隔は、外枠と内枠との間の組み付け構造のばらつきに起因してばらつき易い。
従って、当該パチンコ遊技機において前扉と遊技盤との間の対向間隔を適正に確保することは困難である。その結果、前扉と遊技盤との間の対向間隔が狭すぎたり広すぎたりすると、遊技球が、遊技盤の盤面に沿い円滑には転動し難くかったり、前扉と遊技盤或いは遊技釘との間で球噛みを招いたりするおそれがあった。
以上のようなことに対する対策としては、前扉と遊技盤との間において、中扉を、その左端部にて、内枠の左端部に前後方向に回動可能に支持することで、遊技盤を開閉することが考えられる。
ここで、中扉を内枠に向けて回動することにより遊技盤を閉じるようにすれば、中扉と遊技盤との間の対向間隔は、内枠のみで決まる。換言すれば、中扉と遊技盤との間の対向間隔は、外枠とは関係なく、中扉と内枠と遊技盤との間の位置関係で決まるため、中扉と遊技盤との間の対向間隔は、ばらつきを生じにくく、適正な間隔として確保され易い。
しかしながら、遊技盤を開くにあたり、中扉は、前扉と内枠との間にあって、前扉と同一方向に回動することになるので、当該中扉が、遊技盤を開くにあたっては、前扉に邪魔されて十分には回動し得ない。このことは、中扉が前扉と干渉して十分には遊技盤を開くことができないことを意味する。これでは、上述のように重要な役割を果たす遊技盤の左上隅角部の各遊技釘のメンテナンス作業が、中扉により邪魔されて困難であるという不具合を招く。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、前扉と内枠との間に介装される中扉の開閉構成に工夫を凝らし、遊技盤を閉じた際の中扉と遊技盤との間の対向間隔を適正に確保しつつ、中扉により遊技盤を開放した際に、遊技盤の左上隅角部の各遊技釘のメンテナンス作業を容易に行えるようにした遊技機を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明に係る遊技機は、請求項1の記載によれば、
外枠(F)と、この外枠内に支持される内枠(W)と、この内枠に形成してなる開口部に組み付けられる遊技盤(P)とを有する遊技機本体(B)と、
外枠の前面側にて当該外枠の左端部に回動可能に支持される前扉(FD)とを備える。
当該遊技機において、
内枠と前扉との間にて遊技盤に対向可能に介装される中扉(Qa)を備えており、
この中扉は、
枠部(10)と、この枠部内に設けられる透明板部(20)とを具備して、
上記枠部の左側部位を内枠に沿い右側へ所定距離変位させた後この変位位置にて上記枠部の右側部位を回動軸として前側へ回動させるように構成することで、遊技盤の前面を開放可能としたことを特徴とする。
これにより、前扉を開いた状態において、遊技盤に対する対向状態にある中扉が、内枠に沿い右側へ所定距離変位した後この変位位置にて枠部の右側部位を回動軸として前側へ回動することで、遊技盤を開放することとなる。
ここで、前扉を開いた状態では、当該前扉は、遊技盤の左側に位置する。一方、中扉が、上述のように内枠に沿い右側へ所定距離だけ変位した後この変位位置にて枠部の右側部位を回動軸として前側へ回動することで、当該中扉は、開いた状態にある前扉とは反対側である遊技盤の右側に位置して遊技盤を開放することとなる。このことは、中扉は、開いた状態にある前扉とは反対側である遊技盤の右側に位置して、開放空間を、遊技盤の前面の前側に形成することを意味する。
このため、遊技盤の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘は、その前側から中扉により塞がれてしまうことなく、上記開放空間を介し、前側へ良好に開放され得る。その結果、当該各遊技釘のメンテナンス作業が、中扉により邪魔されることはなく、容易に行われ得る。
また、遊技盤を開放するにあたり、中扉は内枠に沿い所定距離右側へ変位した後にこの変位位置にて枠部の右側部位を回動軸として前側へ回動する。従って、中扉は、左側へ開いた状態にある前扉との干渉を招くことなく、前側へ円滑に回動することができる。
また、中扉が遊技盤に対する対向状態にあれば、当該中扉は遊技盤を閉じていることになる。
ここで、中扉は、外枠とは関係なく、内枠に沿い変位あるいは回動するようになっているから、当該中扉と遊技盤との間の対向間隔が、前扉を支持している外枠とは関係なく、中扉と内枠と遊技盤との間の位置関係で決まる。このため、中扉と遊技盤との間の対向間隔は、ばらつきを生じにくく、適正な間隔として確保され得る。その結果、遊技球が遊技盤の前面に沿い円滑に転動することができて、中扉と遊技盤或いは遊技釘との間で球噛みを招くこともない。
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の遊技機において、
内枠の上記開口部を挟む上下両側部位の各左部に設けられて上記枠部の左側部位を内枠に沿い右側へ案内可能とするように上記枠部の左側部位の上下両部に連結される上下両側案内部(30、40a)と、
内枠の上記上下両側部位の各右部から長手状に延出されて各基端部を中心として回動可能となっている上下両側回動アーム(50、50a)とを備えて、
当該上下両側回動アームは、その各延出端部にて、上記枠部の右側部位を前側に向け変位可能とするように当該枠部の右側部位の上下両部に連結されており、
中扉は、
上記枠部の左側部位を、上下両側案内部に沿い上記所定距離変位させるとともに、上記枠部の右側部位を、上下両側回動アームの回動に伴い前側へ変位させ、その後、この前側への変位位置にて上記枠部の右側部位と上下両側回動アームとの連結部位を中心として回動するように構成することで、遊技盤の前面を開放可能としたことを特徴とする。
このように、上記構成の上下両側案内部及び上下両側回動アームを備えて、上下両側回動アームを、その各延出端部にて、枠部の右側部位を前側に向け変位可能とするように当該枠部の右側部位の上下両部に連結した。
これにより、中扉が、枠部の左側部位を、上下両側案内部に沿い上記所定距離変位させるとともに、枠部の右側部位を、上下両側回動アームの回動に伴い前側へ変位させ、その後、この前側への変位位置にて枠部の右側部位と上下両側回動アームとの連結部位を中心として回動するようにして、遊技盤をその前面側から開放する。その結果、請求項1に記載の発明の作用効果がより一層具体的に達成され得る。
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項2に記載の遊技機において、
上下両側回動アームの一方の回動アームには、当該一方の回動アームの基端部に対し延出方向とは逆方向に延出する逆方向延出部に第1磁気的吸着部材(60)を備え、
内枠には、第1磁気的吸着部材に対し磁気的に吸着可能な第2磁気的吸着部材(70)を備えて、
中扉が上記枠部の右側部位を上記前側への変位位置に変位させた後に第1磁気的吸着部材と第2磁気的吸着部材が磁気的に吸着することで、一方の回動アームを内枠に対し回動不能に維持することを特徴とする。
このように、第1及び第2の磁気的吸着部材を上述のように備えることで、中扉が枠部の右側部位を上記前側への変位位置に変位させた後に第1磁気的吸着部材と第2磁気的吸着部材が磁気的に吸着することで、一方の回動アームを内枠に対し回動不能に維持する。これにより、その後の中扉の前側への回動を安定的に行うことができる。このことは、中扉が遊技盤を適正に開放し得ることを意味する。
また、本発明は、請求項4の記載により、請求項2に記載の遊技機において、
中扉が上記枠部の左側部位にて上下両側案内部に沿い上記所定距離変位するとともに上記枠部の右側部位にて前側に向け変位する過程において、上下両側回動アームが前側へのみ回動するように当該前側への回動とは逆側への回動を規制する回動規制手段(100)を備えることを特徴とする。
このように、上記構成の回動規制手段を備えることで、遊技盤を開放するにあたり、中扉が枠部の左側部位にて上下両側案内部に沿い上記所定距離変位するとともに枠部の右側部位にて前側に向け変位する過程において、上下両側回動アームが前側へのみ回動するように当該前側への回動とは逆側への上下両側回動アームの回動を規制するようにした。
これにより、一方の回動アームが、枠部の右側部位を上記前側への変位位置に変位にて回動不能に維持される。その結果、その後の中扉の前側への回動を安定的に行うことができる。このことは、中扉が遊技盤を適正に開放し得ることを意味する。
本発明によれば、中扉が、内枠の左端部に支持されるのではなく、内枠に沿いその右側へ所定距離変位した後枠部の右側部位を回動軸として前側へ回動することで、遊技盤の前面を開放する。従って、当該中扉は、遊技盤の左側へ回動する前扉とは、反対の遊技盤の右側へ回動して遊技盤の前面を開放することとなる。このため、遊技盤の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘のメンテナンス作業が中扉により邪魔されることはなく、容易に行われ得る。また、中扉が遊技盤に対向してこの遊技盤を閉じた状態では、中扉と遊技盤との間の対向間隔が、前扉を支持する外枠とは関係なく、決定される。その結果、中扉と遊技盤との間の対向間隔がばらつくことなく適正に確保され得る。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
本発明に係るパチンコ遊技機の第1実施形態を示す斜視図である。 図1のパチンコ遊技機を、前扉を開いた状態で示す斜視図である。 図2のパチンコ遊技機を、さらに、内枠及び遊技盤を外枠から開いた状態で示す斜視図である。 上記第1実施形態における遊技機本体を、中扉を内枠から分離して分解した状態で示す前側斜め上方から見た分解斜視図である。 上記第1実施形態における遊技機本体を、中扉を除いた状態で示す正面図である。 図4の遊技機本体の上部を示す拡大分解斜視図である。 図4の遊技機本体の下部を示す拡大分解斜視図である。 上記第1実施形態におけるパチンコ遊技機を、前扉を開いて中扉を閉じた状態で示す斜視図である。 図8の遊技機本体を、中扉を右側へ変位し始めた状態で示す斜視図である。 図9の遊技機本体を、中扉をさらに右側へ変位する状態で示す斜視図である。 図10の遊技機本体を、中扉を右側へ変位して前側へ回動し始めた状態で示す斜視図である。 図11の遊技機本体を、内枠の後壁に対し垂直に位置する上側回動アームを基準に中扉を前側へ回動させる状態で示す斜視図である。 図12の遊技機本体を、中扉を前側へさらに回動させる状態で示す斜視図である。 図13の遊技機本体を、中扉を前側へさらに回動させる状態で示す斜視図である。 図8の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図9の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図10の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図11の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図12の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図13の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図14の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 本発明に係るパチンコ遊技機の第2実施形態を、前扉を開いた状態で示す斜視図である 上記第2実施形態における遊技機本体を、中扉を内枠から分離して分解した状態で示す前側斜め上方から見た分解斜視図である。 上記第2実施形態における遊技機本体を、中扉を除いた状態で示す正面図である。 上記第1実施形態におけるパチンコ遊技機を、前扉を開いて中扉を閉じた状態で示す斜視図である。 図25の遊技機本体を、中扉を右側へ変位し始めた状態で示す斜視図である。 図26の遊技機本体を、中扉をさらに右側へ変位する状態で示す斜視図である。 図27の遊技機本体を、中扉を右側へ変位して前側へ回動し始めた状態で示す斜視図である。 図28の遊技機本体を、内枠の後壁に対し垂直に位置する上側回動アームを基準に中扉を前側へ回動させる状態で示す斜視図である。 図29の遊技機本体を、中扉を前側へさらに回動させる状態で示す斜視図である。 図25の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図26の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図27の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図28の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図29の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図30の遊技機本体を、枠体のうち矩形環状周壁の上壁の下方から見た部分破断平面図である。 図32のラチェット機構を示す部分拡大平面図である。 図33のラチェット機構を示す部分拡大平面図である。 図34のラチェット機構を示す部分拡大平面図である。 図35のラチェット機構を示す部分拡大平面図である。 図36のラチェット機構を示す部分拡大平面図である。 図41のラチェット機構を、上側回動アームを少し右側へ回動させた状態で示す部分拡大平面図である。 図42のラチェット機構を、係合部材と歯部との係合を解離した状態で示す部分拡大平面図である。 図43のラチェット機構を、係合部材を反時計方向へ回動させた状態で示す部分拡大平面図である。 図44のラチェット機構を、上側回動アームを左後側へ回動し始めた状態で示す部分拡大平面図である。 図45のラチェット機構を、上側回動アームを左後側へさらに回動した状態で示す部分拡大平面図である。 図46のラチェット機構を、上側回動アームを左後側へさらに回動した状態で示す部分拡大平面図である。 図47のラチェット機構を、上側回動アームを左後側へさらに回動した状態で示す部分拡大平面図である。 図48のラチェット機構を、上側回動アームを左後側へさらに回動した状態で示す部分拡大平面図である。
以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3は、本発明を適用してなるパチンコ遊技機の第1実施形態を示しており、当該パチンコ遊技機は、その外枠F(図1参照)にて、パチンコホール内の設置島に立設されるものである。なお、図1において、図示左側斜め後方、右側斜め前方、上側及び下側が、それぞれ、当該パチンコ遊技機の左側、右側、上側及び下側に対応する。
このパチンコ遊技機は、遊技機本体Bと、前扉FDとにより構成されている。遊技機本体Bは、図1〜図4のいずれかにて示すごとく、上述した外枠F、内枠W及び遊技盤Pを備えている。
内枠Wは、その左端部を、外枠Fの左端部に前後方向に回動可能にヒンジ結合により支持することで、当該外枠Fにその前側から組み付けられている。ここで、内枠Wは、矩形中空状後壁W1と、この後壁W1の外周端部から前方へ延出する矩形環状周壁W2とを備えている(図4参照)。
遊技盤Pは、その盤面を前方に向けるようにして、内枠Wの後壁W1の開口部にその前側から嵌装されている。このことは、当該遊技盤Pが内枠W内に組み付けられていることを意味する。
当該遊技盤Pには、遊技釘群、風車、普通入賞口装置、スタートチャッカー、電動チューリップ、アタッカー、ゲート(図示しない)やアウト口等が設けられており、上記遊技釘群は、多数の遊技釘を案内レールR(後述する)の内側にて遊技盤Pの盤面上に形成される遊技領域に分散して打ち込まれている。
ここで、上記遊技釘群のうち、遊技盤Pの盤面の遊技領域の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘が、遊技球を案内レールRにより遊技領域内に案内するにあたり、重要な役割を果たす。
また、遊技機本体Bは、図4或いは図5にて示すごとく、案内レールR及び球発射装置Sを有しており、案内レールRは、遊技盤Pの盤面の外周部に沿い設けられている。これにより、当該案内レールRは、球発射装置Sから順次発射される遊技球を遊技盤Pの盤面の遊技領域内にその左上隅角部から案内する。
ここで、球発射装置Sは、図5にて示すごとく、遊技盤Pの左右方向中央部の直下にて、内枠Wの後壁W1に組み付けられており、当該球発射装置Sは、その発射レールS1を介し、遊技球を案内レールRに向けて発射するように構成されている。
さらに、当該遊技機本体Bは、図2〜図4のいずれかにて示すごとく、中扉装置Qを備えており、この中扉装置Qは、中扉Qaと、変位回動機構Qbとにより構成されている。
中扉Qaは、図2或いは図3にて示すごとく、遊技機本体Bの内枠Wと前扉FDとの間において、遊技盤Pの盤面を開閉するように、変位回動機構Qbを介し、変位或いは回動可能に内枠W内に組み付けられている。このように、当該中扉Qaは、内枠Wと前扉FDとの間において、遊技盤Pの盤面を開閉することで、当該パチンコ遊技機において外扉としての役割を果たす前扉FDに対し、中側の扉としての役割を果たす。
中扉Qaは、図2〜図4のいずれかにて示すごとく、矩形板状枠部10と、透明板部20とにより構成されており、当該中扉Qaは、後述のごとく、変位回動機構Qbの変位回動機能のもと、内枠W内にて遊技盤Pに沿い右側へ所定距離だけ変位した後、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、図15にて図示反時計方向に回動して遊技盤Pの盤面を開き、また、このように遊技盤Pを開いた後、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、図15にて図示時計方向に回動した後左側へ上記所定距離だけ変位して遊技盤Pの盤面を閉じるようになっている。
本第1実施形態では、中扉Qaが遊技盤Pの盤面を閉じた状態にある場合、具体的には、枠部10が、変位回動機構Qbの左上側案内部30及び上側回動アーム50と、後述する中側隔壁40(左下側案内部40aを有する)及び下側回動アーム50との間において、遊技盤Pの盤面に対向するように後壁W1に対し平行に位置する。ここで、枠部10が、その外周部にて、左上側案内部30を介するものの、内枠Wの矩形環状周壁W2内にてその上下左右の各側壁部により包囲されているので、当該枠部10と矩形環状周壁W2との間の密封度が良好に確保される。
そこで、本第1実施形態では、中扉Qaの後面と遊技盤Pの盤面との間の間隔が所定間隔になるように、内枠Wに対する遊技盤Pの組み付け位置関係が設定されている。ここで、上記所定間隔は、20(mm)〜30(mm)内の間隔、好ましくは、23.1(mm)〜23.2(mm)の範囲内の間隔に選定されている。これは、遊技球を、中扉Qaと遊技盤P或いはその盤面からの遊技釘の突出部位との間にて球噛みを招くことなく、遊技盤Pの盤面に沿い、円滑に転動させるようにするためである。
透明板部20は、枠部10の開口部に組み付けられており、当該透明板部20は、遊技盤Pの盤面に対向可能となっている。このことは、遊技盤Pの盤面が透明板部20を通して視認可能であることを意味する。
変位回動機構Qbは、左上側案内部30、中側隔壁40の左下側案内部40a、上下両側長手状回動アーム50及び両磁気的吸着部材60、70を備えている。
左上側案内部30は、内枠W内にて矩形環状周壁W2の上壁部の直下にて当該矩形環状周壁W2の左壁部の上端部からその右側へ一体的に突出するように形成されている(図6参照)。当該左上側案内部30は、スリット部31を有しており、このスリット部31は、左上側案内部30の突出端面から左側に向け後壁W1の前面に平行となるように上下方向に所定長さだけ切り込み形成されて、右方へ開口している。ここで、上記所定長さは、上記所定距離よりも幾分短い。
しかして、中扉Qaの枠部10は、その左端部の上端部11にて、ピン12を介し左上側案内部30のスリット部31に沿い左右方向に変位可能となるように連結されている。このことは、枠部10が、その左端部の上端部11にて、左上側案内部30の下面に沿いピン12を介し左右方向に変位可能となっていることを意味する。
ここで、ピン12は、枠部10の左端部の上端部11から上方へ突出してなるもので、当該ピン12は、その突出端部にて、左上側案内部30のスリット部31から右側へ脱出可能に、当該スリット部31内に左右方向に変位可能に介装されている。
一方、左下側案内部40aは、左上側案内部30の直下に位置するように、内枠Wの中側隔壁40の左側部位に後述のごとく形成されている。
中側隔壁40は、遊技盤Pと球発射装置Sとの間にて左右方向に長手状に延在するように後壁W1から前側へ幅状に延出しており、当該中側壁部40の左右両端部は、矩形環状周壁W2の左右両側壁部の上下方向中間部位に支持されている。これにより、当該中側隔壁40は、その上下を区画するように、矩形環状周壁W2の上壁部に平行となっている。
上述した左下側案内部40aは、中側隔壁40の左側部位をL字状に切り欠くことで形成されている(図7参照)。具体的には、当該左下側案内部40aは、中側隔壁40の左側中間部位を、その前端部側からその後側近傍部にかけて切り欠くとともに、当該後側近傍部から矩形環状周壁W2の左壁部側へスリット部41を形成するようにスリット状に切り欠くことで、L字状に形成されている。これにより、左下側案内部40aは、スリット部41にて、右方へ開口するように形成されている。
しかして、当該左下側案内部40aのスリット部41には、中扉Qaの枠部10は、その左端部の下端部13(図5参照)により、ピン14(図4参照)を介し左下側案内部40aのスリット部41内にて左右方向に変位可能となるように連結されている。このことは、枠部10が、その左端部の下端部13にて、左下側案内部40aに沿いピン14を介し左右方向に変位可能となっていることを意味する。
ここで、ピン14は、枠部10の左端部の下端部13から下方へ突出してなるのもので、当該ピン14は、その突出端部にて、左下側案内部40aのスリット部41から右側へ脱出可能に、当該スリット部41内に左右方向へ変位可能に介装されている。
上下両側長手状回動アーム50のうち、上側長手状回動アーム50は、図2〜図6のいずれかにて示すごとく、その回動中心部51にて、矩形環状周壁W2の上壁部の右端部から下方に向け延出する支持軸52の延出下端部にその軸周りに回動可能に支持されている。
ここで、支持軸52は、中扉Qaを閉じたとき当該中扉Qaを遊技盤Pの盤面に平行に維持するべく、左上側案内部30のスリット部31の開口端部に右方から対向するように、矩形環状周壁W2の上壁部の右端部から延出しており、当該支持軸52の延出端部は、中扉Qaの枠部10の右上側隅角部位をL字状に切り欠くことで形成した右上側切り欠き部15内に位置している(図2参照)。このことは、上側長手状回動アーム50は、枠部10の右上側切り欠き部15内にて、支持軸52の延出下端部の軸周りに前後方向に回動可能となっていることを意味する。
また、当該上側長手状回動アーム50は、その回動中心部51から互いに逆方向へ延出する一側アーム部53及び他側アーム部54を有しており、一側アーム部53は、その延出端部にて、中扉Qaの枠部10の上端部のうち右上側切り欠き部15の近傍部位に形成した凹所16内に前後方向に相対的に回動可能に挿入されて、ピン17を介し、凹所16の上壁部16aに形成した長孔部16bに変位可能に連結されるようになっている。
ここで、上述した凹所16は、右上側切り欠き部15の左壁下部に当該右上側切り欠き部15の下面に沿うように左方へ切り込むことで、右上側切り欠き部15の近傍部位に形成されている。また、ピン17は、一側アーム部53の延出端部から上方へ突出して、凹所16の長孔部16b内に相対的に変位可能に係合して連結されている。また、長孔部16bは、凹所16の上壁部16aに枠部10の上端部に左右方向に沿うように長手状に形成されている。
他側アーム部54は、後壁W1の上端部の右端部に形成した凹所55(図5参照)内に進入可能に回動中心部51から一側アーム部53とは逆方向に延出しており、当該他側アーム部54は、その後方への回動により、両磁気的吸着部材60、70を介し凹所55の左壁部にその右側から係合するようになっている。
ここで、凹所55は、後壁W1の上端部の右端部をL字状に切り欠くことで形成されている。磁気的吸着部材60は、図4にて示すごとく、その上端部にて、他側アーム部54の後端面(後方への回動側端面)に装着されている。また、磁気的吸着部材70は、凹所55の左側内壁部に装着されて、磁気的吸着部材60と吸着可能となっている。なお、両磁気的吸着部材60、70は、共に、永久磁石であってもよく、また、両磁気的吸着部材60、70の一方が永久磁石であり他方が強磁性体等の磁性体であってもよい。
下側長手状回動アーム50は、中側隔壁40に形成した右側切り欠き部42内に収容可能に、その回動基部57にて、支持ステイ56の延出端部上にピン56aを介し前後方向に回動可能に支持されている。
ここで、支持ステイ56は、中側隔壁40の右端部から前方へ延出している。ピン56aは、支持ステイ56の延出端部から上方へ突出して、下側長手状回動アーム50を回動可能に支持している。
また、下側長手状回動アーム50は、その回動基部57から長手状に延出しており、当該下側長手状回動アーム50の延出端部は、中扉Qaの枠部10の下端部の右端部に形成した長手状凹部(図示しない)内にその下方からピン57aを介し前後方向に相対的に変位可能にかつ回動可能に支持されている。ここで、ピン57aは、下側長手状回動アーム50の延出端部から上方へ突出してなるもので、当該ピン57aは、その突出端部にて、扉Qaの枠部10の上記長手状凹部内に変位可能に係合している。なお、上記長手状凹部は、上述した凹所16の長孔部16bと同一の長さにてこの長孔部16bに沿うように、枠部10の下端部の右端部に沿い長手状に形成されている。
前扉FDは、当該パチンコ遊技機において外扉としての役割を果たすもので、当該前扉FDは、その扉本体Daの左端部にて、遊技機本体Bの外枠Fの左端部に前後方向に回動可能となるようにヒンジ結合により支持されている。ここで、当該前扉FDは、その透明窓Dbにて、中扉Qaの透明板部20を介して、遊技盤Pにその前側から対向し得るようになっている。
しかして、当該前扉FDは、後側(遊技盤Pに向かう側)への回動に伴い、透明窓Dbにて、透明板部20を介して遊技盤Pの盤面に対向するように閉じ、また、前側(遊技盤Pに向かう側とは逆側)への回動に伴い透明板部20を介し遊技盤Pの盤面を開放するように開く。
なお、当該前扉FDは、図1にて示すごとく、遊技球を貯留する球受け皿80、この球受け皿80内の遊技球を遊技盤Pの遊技領域へ発射するときに操作される発射ハンドル90などを備えている。
以上のように構成した本第1実施形態において、当該パチンコ遊技機では、前扉FDが、図1にて示すごとく、中扉Qaとともに、遊技盤Pを覆うように閉じた状態にあるものとする。なお、中扉Qaはその後面にて遊技盤Pの前面である盤面に対向している。
このような状態では、中扉Qaが前扉FDにより閉じられた状態にある。そして、当該中扉Qaは、遊技機本体Bの内枠W内にて、変位回動機構Qbの左上側案内部30、左下側案内部40a及び上下両側回動アーム50を介し、矩形環状周壁W2の上壁部と中側隔壁40との間に収容されて、遊技盤Pの盤面に平行に位置している。
このとき、当該中扉Qaにおいては、枠部10の左端部が、上端部11にて、ピン12を介し、左上側案内部30のスリット部31内に左右方向に変位可能に連結され、かつ、下端部13にて、ピン14を介し、左下側案内部40aのスリット部41内に左右方向に変位可能に連結されている。
また、上側回動アーム50が、その一側アーム部53にて、枠部10の凹所16内に収容されており、当該上側回動アーム50の他側アーム部54は、一側アーム部53の右側にて、枠部10の右上側切り欠き部15内にてその底面に沿い位置している。また、下側回動アーム50は、中側隔壁40の右側切り欠き部42内に収容されている。
従って、前扉FDが外枠Fに上述のごとく支持されていても、中扉Qaが内枠W内に上述のごとく収容されて閉じているとき、中扉Qaの枠部10が内枠W内にて後壁W1に対し平行となっている。このため、中扉Qaと遊技盤Pとの間隔(中扉Qaの後面と遊技盤Pの盤面との間)が上記所定間隔となるように確保される。
よって、遊技球が、遊技盤Pの盤面に沿い転動するにあたり、中扉Qaと遊技盤P或いは遊技釘の遊技盤Pの盤面からの突出部位との間において球噛みを招くことなく、円滑に転動し得る。
また、上述のごとく、中扉Qaが閉じた状態、換言すれば、中扉Qaの枠部10が内枠Wの後壁W1に平行な状態にあっては、枠部10が、その外周部にて、左上側案内部を介するものの、内枠Wの矩形環状周壁W2内にてその上下左右の各側壁部により包囲されているので、当該枠部10と矩形環状周壁W2との間の密封度が実質的に良好に確保される。
しかして、以上のような構成のもと、中扉Qaが上述のように閉じた状態において前扉FDを前側へ開く(図8及び図15参照)。然る後、中扉Qaを開くにあたり、当該中扉Qaを、図9及び図16にて示すごとく、左側へ変位するように押す。
ここで、中扉Qaの枠部10の左端部が、上述のごとく、その上端部11にて、下方から左上側案内部30のスリット部31にピン12を介し連結し、かつ、枠部10の上端部が、その凹所16内に収容されている上側回動アーム50の一側アーム部54にピン17を介し連結されている。
また、枠部10が、上述のごとく、その左端部の下端部13にて、上方からピン14を介し左下側案内部40aのスリット部41内に連結されており、当該枠部10の下端部は、その長手状凹部にて、中側隔壁40の右側切り欠き部42内に収容されている下側長手状回動アーム50の延出端部にピン57aを介し連結されている。
このため、上述のように、中扉Qaを、枠部10の左端部にて右側へ変位するように押すと、上側回動アーム50が、図9及び図16にて示すごとく、支持軸54を軸として回動する。このとき、上側回動アーム50は、図16にて示すごとく反時計方向に回動する。これにあわせて、下側回動アーム50が、支持ステイ56の延出端部上のピン56aを軸として上側回動アーム50と共に同一方向に回動する。なお、中扉Qaの右側への変位に伴い、ピン17は、枠部10の長孔部16b内にてその左端部に係合するとともに、ピン57aは、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその左端部に係合する。
また、このような上下両側回動アーム50の回動に伴い、中扉Qaにおいては、枠部10の右端部が、上側回動アーム50の一側アーム部53及び下側回動アーム50により前方へ押し出されて前側へ変位する。このため、枠部10が、その左端部を中心として図16にて図示時計方向に回動しつつ、各ピン12及び14を、それぞれ、左上側案内部30のスリット部31及び左下側案内部40aのスリット部41から脱出させるように右側へ変位させる。
これに伴い、上側回動アーム50が、図10或いは図17にて示すごとく、後壁W1の前面に対し垂直になる回動位置(所定回動位置)まで回動すると、枠部10は、各ピン12及び14の各スリット部31、41からの右方への脱出のもと、上記所定距離だけ右方へ変位する。このような状態では、枠部10は、所定右側変位位置にある。この変位に伴い、磁気的吸着部材60が、上側回動アーム50の反時計方向への回動のもと、磁気的吸着部材70に当接して吸着されて、上側回動アーム50を後壁W1の前面に対し垂直に維持する。
然る後、枠部10の左端部を前方へ引っ張りながら左方へ引っ張ることで、ピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその左端部から変位して右端部に係合するとともに、ピン57aが、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその左端部から変位して右端部に係合する(図11、図12、図18及び上記19参照)。
このような段階において、枠部10をその右端部側から左端部側へ引っ張りながら、図13、図14、図20及び図21にて示すごとく、さらに開く方向に回動させる。換言すれば、中扉Qaは、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、
遊技盤Pを開く方向に回動して、図14及び図21にて示す回動状態にて、遊技盤Pに対する開動作を終了する。
ここで、上述のようにピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその右端部に係合するとともに、ピン57aが、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその右端部に係合している。従って、枠部10の右端部は、両ピン17、57を中心とする回動しても、矩形環状周壁W2の右壁部等と干渉したりすることなく、円滑に回動し得る。
また、上述のようにピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその右端部に係合するとともに、ピン57aが、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその右端部に係合した状態にて、枠部10を、両磁気的吸着部材60、70の吸着のもとに、両ピン17、57を中心に回動させることで、枠部10の回動を安定的にかつ良好になし得る。
以上のように中扉Qaが遊技盤Pを開くにあたっては、当該中扉Qaが、上述のごとく、上記所定距離だけ、右側へ変位した後に、枠部10の右端部を回動軸として前側へ開くので、当該中扉Qaは、上記所定距離だけ、右側へ変位した後に、前扉FDとは逆向きに開くことになる。
このように、中扉Qaが上記所定距離だけ右方へ変位することで、当該中扉Qaが、その後の前方への回動の際に、左側への開状態にある前扉FDと干渉することがない。
また、上述のように、中扉Qaが扉FDとは逆向きに開くので、当該中扉Qaは、前扉FDとは異なり、遊技盤Pの左端部側には位置せず、当該遊技盤Pの右端部側に位置することになる。従って、遊技盤Pの前面である盤面が中扉Qaにより前側へ開放される。このことは、開放空間が、遊技盤Pの盤面の前側において確保されることを意味する。
このため、上述のごとく、上記遊技群のうち、遊技球を案内レールRから遊技領域内に案内するにあたり、重要な役割を果たすべく、遊技盤Pの盤面の遊技領域の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘が、開状態にある中扉Qaによって塞がれることなく、遊技盤Pの盤面の前側へ上記開放空間を介して開放される。従って、遊技盤Pの盤面の遊技領域の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘に対するメンテナンス作業が容易になされ得る。
然る後、中扉Qaを閉じるにあたっては、中扉Qaを、図21にて、枠部10の左端部側から左側へ押す。これに伴い、中扉Qaが、枠部10の右端部を回動軸として、図21〜図17にて示すごとく、図示時計方向に回動する。
中扉Qaが図17にて示す状態に達したとき、枠部10をその右端部から左側へ押せば、ピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその右端部から解離して左側へ変位して左端部に係合する(図16参照)。このとき、上側回動アーム50は、上述のごとく、両磁気的吸着部材60、70の吸着のもと、後壁W1の前面に対し垂直に維持されているため、上述したピン17の長孔部16b内における変位が適正になされ得る。
このような状態において、枠部10をその右端部からさらに左側へ押せば、上側回動アーム50が、ピン17の長孔部16bの右端部との係合のもとに、磁気的吸着部材60を磁気的吸着部材70から解離させて図16にて図示時計方向に回動する。ついで、枠部10の右端部を後側へ押せば、上側回動アーム50が、その一側アーム部53にて、枠部10の凹所16内に収容され、下側回動アーム50が、中側隔壁40の右側切り欠き部42内に収容され、ピン12が左上側案内部30のスリット部31内にその右側から進入し、かつ、ピン14が下側案内部40aのスリット部41内にその右側から進入し、枠部10が上記所定距離だけ左側へ変位する。
これにより、中側扉Qaは、上述のごとく、遊技盤Pの盤面に平行となって当該遊技盤Pを閉じる。
換言すれば、中扉Qaは、枠部10の右端部を回動軸として、枠部10の左端部を前側から左後側へ回動させた後、枠部10の左端部を上記所定距離だけ左側へ変位させて、遊技盤Pを閉じる。このとき、両ピン12、14は、各スリット部31、41内にて前後方向に変位不能に保持されるので、中扉Qaは、しっかりと、遊技盤Pの盤面に平行に維持され得る。なお、前扉FDは、中扉Qaを閉じた後に閉じればよい。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、前扉FDが、上述したように、その左端部にて外枠Fの左端部に前後方向へ回動に支持され、上述のように構成した中扉Qaが、前扉FDと遊技機本体Bの内枠Wとの間にて当該内枠W内に位置している。
そして、当該中扉Qaは、上述のように構成した変位回動機構Qbの左上側案内部30、左下側案内部40a及び上下両側回動アーム50のもと、枠部10の左端部を左上側案内部30のスリット部31及び左下側案内部40aのスリット部41から脱出させるように左側へ上記所定距離だけ変位した後、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、上下両側回動アーム50により枠部10の左端部を右前側へ回動させて、遊技盤Pの盤面をその右側へ開く。従って、当該中扉Qaは、前扉FDとの干渉を招くことなく、円滑に遊技盤Pの盤面をその右側へ開くことができる。
また、当該中扉Qaは、上述のように構成した変位回動機構Qbの左上側案内部30、左下側案内部40a及び上下両側回動アーム50のもと、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、左後側へ回動した後、上記所定距離だけ左側へ変位して、遊技盤Pの盤面をその右側から閉じる。従って、当該中扉Qaは、前扉FDとの干渉を招くことなく、円滑に遊技盤Pの盤面をその右側から閉じることができる。
また、上述のように、中扉Qaが、前扉FDとは逆に遊技機本体Bの左側から右側に向け遊技盤Pを開くので、開放空間が当該遊技盤Pの盤面の前側に形成される。従って、遊技盤Pの盤面の遊技領域の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘に対するメンテナンスを、中扉Qaにより邪魔されることなく、容易に行うことができる。
また、中扉Qaを閉じた状態では、上述のごとく、隙間が、中扉Qaと内枠Wとの間に形成されることが実質的にないので、遊技盤Pに対する密封度が実質的に良好に確保され得る。
これにより、汚れた空気が、内枠Wと中扉Qaとの間に入り込むことができず、その結果、遊技盤Pの盤面に沿い転動する遊技球の表面が、汚れた空気と接触して汚れることなく、永く、清浄に維持され得る。このことは、当該パチンコ遊技機において遊技に使用される遊技球のメンテナンス作業を軽減し得ることを意味する。
また、上述のように、隙間が、中扉Qaと内枠Wとの間に形成されることがないので、前扉FDと遊技機本体Bとの間から行われがちな不正行為を未然に防止することができる。なお、上述のように前扉FD及び中側扉Qaが共に閉じた状態では、前扉FDの透明窓Dbが、中側扉Qの透明板部20を介して遊技盤Pの盤面に対向している。そして、透明窓Db及び透明板部20は、共に、透明である。このため、遊技者は、透明窓Db及び透明板部20を通して遊技盤Pの盤面を良好に視認することができる。従って、遊技者は、その後の遊技を円滑に行うことができる。
(第2実施形態)
図22〜図24は、本発明を適用してなるパチンコ遊技機の第2実施形態を示している。当該第2実施形態では、変位回動機構Qcが、上記第1実施形態にて述べた変位回動機構Qbに代えて採用されている。
当該変位回動機構Qcは、上記第1実施形態にて述べた変位回動機構Qbにおいて、上側回動アーム50a及び両磁気的吸着部材60、70に代えて、上側長手状回動アーム50a及びラチェット機構100を採用したことにその構成上の特徴がある。従って、変位回動機構Qcは、上側長手状回動アーム50a、ラチェット機構100及び上記第1実施形態にて述べた左上側案内部30、左下側案内部40a及び下側長手状回動アーム50でもって構成されている。
上側長手状回動アーム50aは、その回動中心部である基端部にて、上記第1実施形態にて述べた支持軸52の延出下端部にその軸周りに回動可能に支持されている。このことは、上側長手状回動アーム50aは、枠部10の右上側切り欠き部15内にて、支持軸52の延出下端部の軸周りに前後方向に回動可能となっていることを意味する。
また、当該上側長手状回動アーム50aは、その基端部から長手状に延出してなるもので、この上側長手状回動アーム50aの延出端部には、上記第1実施形態にて述べたピン17が上方へ突出するように立設されて、上記第1実施形態と同様に、凹所16の長孔部16b内に相対的に変位可能に係合している。
ラチェット機構100は、円板状ラチェット110と、ロータリダンパ120と、係合部材130とを備えている。
ラチェット110は、上記第1実施形態にて述べた上側回動アーム50に対応する上側回動アーム50aの基端部の直上にて支持軸52に同軸的に支持されている。当該ラチェット110は、複数の歯部111〜116を有しており、これら複数の歯部111〜116は、図37にて例示するごとく、歯部111から歯部116にかけて、ラチェット110の外周部にその周方向に沿い所定角度範囲に亘り等角度間隔にて形成されている。
ここで、本第2実施形態において、上記所定角度範囲は、90度に選定されている。また、各歯部111〜116は、後述する係合部材130の爪部132との係合のもと、図37にて図示反時計方向へのラチェット110の回動(上側回動アーム50aの前側への回動に対応)を可能とし図示時計方向へのラチェット110の回動(上側回動アーム50aの前側とは逆側への回動に対応)を不能とするように、ラチェット110の外周部から反時計方向へ楔状に突出するように形成されている。
ロータリダンパ120は、図26にて例示するごとく、枠体Wの矩形環状周壁W2の上壁部のうち支持軸52の左側近傍部位にその下面側から取り付けられており、当該ロータリダンパ120は、扁平状ケーシング121と、回動軸122と、コイルバネ(図示しない)でもって構成されている。
ケーシング121は、その上壁部にて矩形環状周壁W2の上壁部の上記左側近傍部位の下面に装着されている。回動軸122は、ケーシング121内にて回動可能に支持されており、当該回動軸122は、ケーシング121の下壁部から同軸的にかつ回動可能に下方へ延出されている。上記コイルバネは、ケーシング121内にて回動軸122に同軸的に嵌装されており、当該コイルバネは、回動軸122とケーシング121の上壁部との間に連結されて、上側回動アーム50aをその基端部を軸として後側へ回動するように回動軸122を付勢している。
係合部材130は、基部131と爪部132とでもって板状に形成されており、爪部132は、基部131から一体的に延出されている。ここで、当該係合部材130は、その基部131にて、ロータリダンパ120の回動軸122に一体となって回動するように同軸的に支持されて、その爪部132にて、ラチェット110の各歯部のいずれかに係合可能となっている。また、爪部132は、図37にて例示するごとく、その図示下端部にて、基部131から図示右側上方に向け傾斜状に形成されて、三角板状に構成されている。このことは、爪部132が、その延出端部にて三角形の頂部を構成し、図37にて示す左右方向の位置にて、ラチェット110の歯部111に対してその下方からしっかりと係合し易くなっていることを意味する。
しかして、当該係合部材130は、図37にて図示反時計方向へのロータリダンパ120の上記コイルバネによる付勢のもと、爪部132による各歯部のいずれかとの係合の際に、図37にて図示時計方向へのみ回動する。このことは、ラチェット110が、その各歯部のいずれかによる係合部材130の爪部132との係合のもと、図37にて図示反時計方向へのみ回動することを意味する。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成した本第2実施形態において、当該パチンコ遊技機では、前扉FDが、上記第1実施形態と同様に、中扉Qaとともに、遊技盤Pを覆うように閉じた状態にあるものとする(図25及び図31参照)。なお、中扉Qaはその後面にて遊技盤Pの前面である盤面に対向している。
このような状態では、中扉Qaが、上記第1実施形態と同様に、前扉FDにより閉じられた状態にあって、遊技機本体Bの内枠W内に収容されて、遊技盤Pの盤面に平行に位置している。
このとき、当該中扉Qaにおいては、枠部10の左端部が、上記第1実施形態と同様に、上端部11にて、ピン12を介し、左上側案内部30のスリット部31内に連結され、かつ、下端部13にて、ピン14を介し、左下側案内部40aのスリット部41内に連結されている。
また、上記第1実施形態と同様に、上側回動アーム50aが枠部10の右上側切り欠き部15内に位置し、一方、下側回動アーム50は、中側隔壁40の右側切り欠き部42内に収容されている。このような状態では、ラチェット110は、その歯部111により、図37にて示すごとく、上方から係合部材130の爪部132に係合している。
このとき、上述のように上側回動アーム50aが枠部10の右上側切り欠き部15内に位置していることから、当該上側回動アーム50aは、図37にて示すごとく、図示左右方向(閉状態にある中扉Qaにおける枠部10の長孔部16bの長手方向に沿う方向)に位置している。このため、係合部材130は、上記コイルバネの図37にて図示反時計方向への付勢力のもと、爪部132にて、ラチェット110の歯部111にしっかりとその下方から係合している。
従って、前扉FDが外枠Fに上述のごとく支持されていても、中扉Qaが内枠W内に上述のごとく収容されて閉じているとき、中扉Qaが、上記第1実施形態と同様に、枠部10にて、内枠W内で後壁W1に対し平行となり、遊技盤Pとの間隔を上記所定間隔となるように確保している。
よって、本第2実施形態においても、遊技球が、上記第1実施形態と同様に、遊技盤Pの盤面に沿い転動するにあたり、中扉Qaと遊技盤P或いは遊技釘の遊技盤Pの盤面からの突出部位との間において球噛みを招くことなく、円滑に転動し得る。
また、上述のごとく、中扉Qaが閉じた状態、換言すれば、中扉Qaの枠部10が内枠Wの後壁W1に平行な状態にあっては、枠部10が、上記第1実施形態と同様に、その外周部にて、左上側案内部を介するものの、内枠Wの矩形環状周壁W2内にてその上下左右の各側壁部により包囲されているので、当該枠部10と矩形環状周壁W2との間の密封度が良好に確保される。
しかして、以上のように中扉Qaが閉じた状態において前扉FDを前側へ開く(図22、図25及び図31参照)。然る後、中扉Qaを開くにあたり、当該中扉Qaを、図26及び図32にて示すごとく、右側へ変位するように押す。
ここで、中扉Qaの枠部10の左端部が、上述のごとく、その上端部11にて、下方から左上側案内部30のスリット部31にピン12を介し連結し、かつ、枠部10の上端部が、その凹所16内に収容されている上側回動アーム50aの延出端部にピン17を介し連結されている。
また、枠部10が、上述のごとく、その左端部の下端部13にて、上方からピン14を介し左下側案内部40aのスリット部41内に連結されており、当該枠部10の下端部は、その長手状凹部にて、中側隔壁40の右側切り欠き部42内に収容されている下側長手状回動アーム50の延出端部にピン57aを介し連結されている。
また、ラチェット機構100においては、係合部材130が、上述したごとく、図37にて示すように、その爪部132にて、係合部材130に対するロータリダンパ120の上記コイルバネによる図示反時計方向への付勢力のもとに、ラチェット110の歯部111に図示下方から係合している。これに伴い、上側回動アーム50aは、係合部材130に沿いその直下にて、上述したごとく枠部10の凹所16内に収容されている。
このため、上述のように、中扉Qaを、枠部10の左端部にて右側へ変位するように押すと、上側回動アーム50aが、図26及び図32にて示すごとく、支持軸52を軸として回動する。これに伴い、上側回動アーム50aは、図32にて示すごとく反時計方向に回動する。なお、中扉Qaの右側への変位に伴い、ピン17は、枠部10の長孔部16b内にてその右端部から変位して当該長孔部16bの左端部に係合するとともに、ピン57aは、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその右端部から変位して当該上記長手状凹部左端部に係合する。
このような段階では、ラチェット110が、上側回動アーム50aと同一方向(図32、図38〜図40にて図示反時計方向)に回動する。このような過程では、ラチェット110が、その歯部111にて、係合部材103の爪部132との係合から上記コイルバネの付勢力に抗して解離した後、歯部111の隣の歯部112にて、上記コイルバネの付勢力のもとに、係合部材103の爪部132にその下方から係合する(図38及び図39参照)。
また、上述した上側回動アーム50の回動にあわせて、下側回動アーム50が、支持ステイ56の延出端部上のピン56aを軸として上側回動アーム50aと同一方向に回動する。
また、上述のような上側回動アーム50a及び下側回動アーム50の回動に伴い、中扉Qaにおいては、枠部10の右端部が、上側回動アーム50a及び下側回動アーム50により押し出されて所定前側変位位置に向けて前側へ変位する。このため、枠部10が、その左端部を中心として図32にて図示時計方向に傾動しつつ、各ピン12及び14を、それぞれ、左上側案内部30のスリット部31及び左下側案内部40aのスリット部41から脱出させるように右側へ変位させる。
しかして、上側回動アーム50aが、図27或いは図33にて示すごとく、後壁W1の前面に対し垂直になる回動位置(上記所定回動位置)まで回動すると、枠部10は、各ピン12及び14の各スリット部31、41からの右方への脱出のもと、図33にて示すごとく、反時計方向へ傾動した状態にて上記所定距離だけ右側へ変位している。このような状態では、枠部10は、上記所定右側変位位置にある。
このとき、ラチェット110は、図39〜図41から分かる通り、その歯部112〜歯部115にて、順次、係合部材130の爪部132と係合解離を繰り返しながら、歯部116にて係合部材130の爪部132にその上方から係合する。
このような過程では、ラチェット110が、上側回動アーム50aとともに当該上側回動アーム50aと同一方向に回転することから、係合部材130は、爪部132にて、各歯部との係合解離を繰り返しながら、上記コイルバネの付勢力に抗して回動することで、ラチェット110の図40にて図示反時計方向の回動を可能とする。しかしながら、当該係合部材130は、爪部132にて、上記コイルバネの付勢力のもと、各歯部と係合により、ラチェット110の時計方向への回動を規制するので、ラチェット110は、時計方向に回動することなく、反時計方向にのみ回動する。
上述のように上側回動アーム50aを上記所定回動位置まで回動させつつ、枠部10が、その右端部にて上記所定前側位置まで前側へ変位しつつ上記所定右側変位位置まで右側へ変位すると、ラチェット110は、その歯部116にて、係合部材130の爪部132により下方から係合されて、上側回動アーム50aを上記所定回動位置に維持する。
このような状態において、枠部10をその右端部を基準に前側へ回動させながら、当該枠部10をその右端部側からその左端部側に向けて引っ張ると、ピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその左端部から変位して右端部に係合するとともに、ピン57aが、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその左端部から変位して右端部に係合する(図28及び図34参照)。
然る後、枠部10をその右端部側から左端部側へ引っ張りながら、図29、図35、図30及び図36にて示すごとく、さらに開く方向に回動させる。換言すれば、中扉Qaは、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、遊技盤Pを開く方向に回動して、図30及び図36にて示す回動位置にて、遊技盤Pに対する開動作を終了する。
ここで、上述のようにピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその右端部に係合するとともに、ピン57aが、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその右端部に係合している。このため、枠部10は、その右端部にて、矩形環状周壁W2の右壁部等と干渉したりすることなく、両ピン17、57aを中心として円滑に回動し得る。
また、上述のようにピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその右端部に係合するとともに、ピン57aが、枠部10の下端部の上記長手状凹部内にてその右端部に係合した状態にて、枠部10を、両磁気的吸着部材60、70の吸着のもとに、両ピン17、57を中心に回動させることで、枠部10の回動を安定的にかつ良好になし得る。このことは、枠部10は、両ピン17、57aを基準とする上側回動アーム50a及び下側回動アーム50との各連結部位を中心として安定的に回動し得ることを意味する。
以上のように中扉Qaが遊技盤Pを開くにあたっては、当該中扉Qaが、上述のごとく、上記所定距離だけ、右側へ変位した後に、枠部10の右端部を回動軸として前方へ開くので、当該中扉Qaは、上記所定距離だけ、右方へ変位した後に、前扉FDとは逆向きに開くことになる。
このように、中扉Qaが上記所定距離だけ右側へ変位することで、当該中扉Qaが、その後の前側への回動の際に、左側への開状態にある前扉FDと干渉することがない。
また、本第2実施形態においても。上述のように、中扉Qaが扉FDとは逆向きに開くので、当該中扉Qaは、前扉FDとは異なり、遊技盤Pの左端部側には位置せず、当該遊技盤Pの右端部側に位置することになる。従って、遊技盤Pの前面である盤面が中扉Qaにより前側へ開放される。このことは、開放空間が、遊技盤Pの盤面の前側において確保されることを意味する。
このため、本第2実施形態においても、上述のごとく、上記遊技群のうち、遊技球を案内レールRから遊技領域内に案内するにあたり、重要な役割を果たすべく、遊技盤Pの盤面の遊技領域の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘が、開状態にある中扉Qaによって塞がれることなく、遊技盤Pの盤面の前側へ上記開放空間を介して開放される。従って、遊技盤Pの盤面の遊技領域の左上隅角部に打ち込まれている各遊技釘に対するメンテナンス作業が容易になされ得る。
然る後、中扉Qaを閉じるにあたっては、枠部10を図36にて示す回動位置から所定小角度だけ図示反時計方向に上側回動アーム50a及び下側回動アーム50と共に回動させる。これに伴い、ラチェット110は、歯部116にて、上記コイルバネの付勢力に抗して、図41〜図44にて示すごとく、係合部材130の爪部132を乗り越えて、当該爪部132から解離する。
このような状態では、ラチェット110の各歯部111〜116は、係合部材130の爪部132から解放されて自由な位置にある。また、爪部132は、その下端部にて、基部132からの延出部から延出端部にかけて、図44にて示すごとく、右側上方に向けて傾斜している。
このため、枠部10を、その右端部を回動軸として、当該右端部側から左端部側へ引っ張りながら、左側へ回動させると、中扉Qaが、枠部10の右端部を回動軸として、図36〜図33にて示すごとく、図示時計方向に円滑に回動する。
しかして、中扉Qaが図33にて示す回動位置に達したとき、枠部10をその右端部から左側へ押せば、ピン17が、枠部10の長孔部16b内にてその右端部から解離して左側へ変位して左端部に係合する(図33参照)。
このような状態において、枠部10をその右端部からさらに左側へ押せば、上側回動アーム50aが、ピン17の長孔部16bの左端部との係合のもとに、下側回動アーム50とともに、図31にて図示時計方向に回動する。ついで、枠部10の右端部をさらに後側へ押せば、上側回動アーム50aが、枠部10の凹所16内に収容され、下側回動アーム50が、中側隔壁40の右側切り欠き部42内に収容され、ピン12が左上側案内部30のスリット部31内にその右方から進入し、かつ、ピン14が下側案内部40aのスリット部41内にその右方から進入し、枠部10が上記所定距離だけ左方へ変位する。
このような過程においては、上述のように、爪部132が、その下端部にて、基部132からの延出部から延出端部にかけて、右側上方に向けて傾斜していることを前提に、ラチェット110が、図45〜図49にて示すごとく、その歯部116〜歯部112にかけて、係合部材130の爪部132に対し上方から順次係合解離を繰り返しながら、時計方向に回動し、歯部111にて爪部132に対し上方から係合する状態に達する。
これにより、中側扉Qaは、上述のごとく、遊技盤Pの盤面に平行となって当該遊技盤Pを閉じる。
換言すれば、中扉Qaは、枠部10の右端部を回動軸として、枠部10の左端部を前側から左後方へ回動させた後、枠部10の左端部を上記所定距離だけ左側へ変位させて、遊技盤Pを閉じる。このとき、両ピン12、14は、各スリット部31、41内にて前後方向に変位不能に保持されるので、中扉Qaは、しっかりと、遊技盤Pの盤面に平行に維持され得る。なお、前扉FDは、中扉Qaを閉じた後に閉じればよい。
以上説明したように、本第2実施形態によれば、上記第1実施形態にて述べた変位回動機構Qbに代えて変位回動機構Qcを採用した。ここで、変位回動機構Qcは、変位回動機構Qbの左上側案内部30、左下側案内部40a、下側回動アーム50及び変位回動機構Qbの上側回動アーム50及び両磁気的吸着部材60、70に代わる上側回動アーム50a及びラチェット機構100でもって上述のような構成されている。
これにより、前扉FDが、上述したように、その左端部にて外枠Fの左端部に前後方向へ回動に支持され、上述のように構成した中扉Qaが、前扉FDと遊技機本体Bの内枠Wとの間にて当該内枠W内に位置している状態にて、当該中扉Qaが、上述のように構成した変位回動機構Qcの左上側案内部30、左下側案内部40a及び上下両側回動アーム50及びラチェット機構100のもと、枠部10の左端部を左上側案内部30のスリット部31及び左下側案内部40aのスリット部41から脱出させるように左方へ上記所定距離だけ変位した後、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、上下両側回動アーム50a、50により枠部10の左端部を前側へ変位させなら回動させて、遊技盤Pの盤面をその右側へ開く。従って、当該中扉Qaは、前扉FDとの干渉を招くことなく、円滑に遊技盤Pの盤面をその右側へ開くことができる。
また、当該中扉Qaは、上記第1実施形態と同様ように、上述のように構成した変位回動機構Qcの左上側案内部30、左下側案内部40a及び上下両側回動アーム50a、50及びラチェット機構100のもと、枠部10の右端部を軸(回動軸)として、左後側へ回動した後、上記所定距離だけ左側へ変位して、遊技盤Pの盤面をその右側から閉じる。従って、当該中扉Qaは、前扉FDとの干渉を招くことなく、円滑に遊技盤Pの盤面をその右側から閉じることができる。その他の作用効果は上記第1実施形態と同様である。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)本発明の実施にあたり、上記各実施形態にて述べた左上側案内部30は、当該各実施形態とは異なり、内枠Wの後壁W1のうち開口部を挟む上下両側部位(左右方向に長手状となる上下両側部位)の上側部位にその左部に沿い設けるようにしてもよい。また、左下側案内部40aは、後壁W1の上記上下両側部位のうちの下側部位にその左部に沿い設けるようにしてもよい。
これに伴い、中扉Qaの枠部10は、その左端部の上端部11にて、ピン12を介し後壁W1の上記上側部位に設けた左上側案内部30のスリット部31に左右方向に変位可能に連結し、上記左端部の下端部13にて、ピン14を介し、後壁W1の上記下側部位に設けた左下側案内部40aのスリット部41に左右方向に変位可能に連結するようになっていてもよい。
(2)本発明の実施にあたり、上記第2実施形態にて述べたラチェット機構は、上下両側回動アーム50a、50の一方の回動アームの基端部に同軸的に支持されて当該一方の回動アームと同一方向へ回動するラチェットと、内枠の上下両側端部のうち上記一方の回動アームに対応する端部の長手方向右端部位に前後方向に回動可能に支持される係合部材とを有するラチェット機構であって、上記一方の回動アームを前方向へのみ回動させるように、当該前方向への回動とは逆方向へのラチェットの回動を係合部材により規制するようになっていてもよい。
また、上記第2実施形態にて述べたラチェット機構は、一般的には、中扉を開く際には、当該中扉が枠部の左側部位にて上下両側案内部に沿い上記所定距離変位するとともに枠部の右側部位にて前側に向け変位する過程において、上下両側回動アームが前側へのみ回動するように当該前側への回動とは逆側への回動を規制し、また、中扉を閉じる際には、上下両側回動アームが前側への回動を許容されるようにした回動規制手段であってもよい。
(3)本発明の実施にあたり、外枠、この外枠内に支持される内枠及びこの内枠に組み付けられる遊技盤を有する遊技機本体と、前記外枠の前面側にて当該外枠の左縁部に回動可能に支持される前扉とを備えるパチンコ遊技機において、
内枠と前扉との間に介装される中扉を備えており、
この中扉は、枠部と、この枠部内に嵌装される透明板部とを具備して、
遊技盤に沿い右側へ所定距離だけ変位した後この変位位置における枠部の右端部を軸に前方向へ回動し、また、この回動後当該前方向とは逆方向へ枠部の右端部を軸に回動した後上記所定距離だけ遊技盤に沿い左側へ変位するようにしてもよい。
ここで、内枠の上下両側長手方向右端部位から延出される上下両側回動アームであってその延出基端部を軸に前後方向に回動する上下両側回動アームを備えており、
中扉は、枠部の上下両側右端部にて、上下両側回動アームの延出端部に前後方向に相対的に回動可能に連結されており、上記前記所定距離だけ変位させるようにこの変位に対応する所定角度だけ前側或いはその逆側へ回動し、また、中扉を枠部の右端縁部を軸として前側或いはその逆側へ回動させるように上記所定角度の回動位置にて上記延出基端部を軸に前方向或いはその逆方向へ回動するようにしてもよい。
(4)本発明の実施にあたり、上記各実施形態にて述べたパチンコ遊技機に限ることなく、各種の遊技機に本発明を適用してもよい。
B…遊技機本体、F…外枠、FD…前扉、W…内枠、Qa…中扉、P…遊技盤、
10…枠部、11…枠部の左端部の上端部、13…枠部の左端部の下端部、
20…透明板部、30…左上側案内部、40a…左下側案内部、
50…上下両側回動アーム、50a…上側回動アーム、
60、70…磁気的吸着部材、100…ラチェット機構。

Claims (4)

  1. 外枠と、この外枠内に支持される内枠と、この内枠に形成してなる開口部に組み付けられる遊技盤とを有する遊技機本体と、
    前記外枠の前面側にて当該外枠の左端部に回動可能に支持される前扉とを備える遊技機において、
    前記内枠と前記前扉との間にて前記遊技盤に対向可能に介装される中扉を備えており、
    この中扉は、
    枠部と、この枠部内に設けられる透明板部とを具備して、
    前記枠部の左側部位を前記内枠に沿い右側へ所定距離変位させた後この変位位置にて前記枠部の右側部位を回動軸として前側へ回動させるように構成することで、前記遊技盤の前面を開放可能としたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記内枠の前記開口部を挟む上下両側部位の各左部に設けられて前記枠部の左側部位を前記内枠に沿い右側へ案内可能とするように前記枠部の左側部位の上下両部に連結される上下両側案内部と、
    前記内枠の前記上下両側部位の各右部から長手状に延出されて各基端部を中心として回動可能となっている上下両側回動アームとを備えて、
    当該上下両側回動アームは、その各延出端部にて、前記枠部の右側部位を前側に向け変位可能とするように当該枠部の右側部位の上下両部に連結されており、
    前記中扉は、
    前記枠部の左側部位を、前記上下両側案内部に沿い前記所定距離変位させるとともに、前記枠部の右側部位を、前記上下両側回動アームの回動に伴い前側へ変位させ、その後、この前側への変位位置にて前記枠部の右側部位と前記上下両側回動アームとの連結部位を中心として回動するように構成することで、前記遊技盤の前面を開放可能としたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記上下両側回動アームの一方の回動アームには、当該一方の回動アームの基端部に対し延出方向とは逆方向に延出する逆方向延出部に第1磁気的吸着部材を備え、
    前記内枠には、前記第1磁気的吸着部材に対し磁気的に吸着可能な第2磁気的吸着部材(70)を備えて、
    前記中扉が前記枠部の右側部位を前記前側への変位位置に変位させた後に前記第1磁気的吸着部材と前記第2磁気的吸着部材が磁気的に吸着することで、前記一方の回動アームを前記内枠に対し回動不能に維持することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記中扉が前記枠部の左側部位にて前記上下両側案内部に沿い前記所定距離変位するとともに前記枠部の右側部位にて前側に向け変位する過程において、前記上下両側回動アームが前側へのみ回動するように当該前側への回動とは逆側への回動を規制する回動規制手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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