JP5807938B2 - 空洞管の研磨用電極とそれを用いた電解研磨方法 - Google Patents

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Description

本発明は空洞管の内面を電解研磨するための電極と、その電極を用いた電解研磨方法に関する。
陽電子と電子を衝突させ、ビッグバン状態を形成する装置としてリニアコライダが建設されようとしている(ILC計画)。リニアコライダには図13に示すように、両端にフランジ101a、101bを有し、軸方向に周期的に径が変化するニオブの空洞管100が使用される。この実験で所定の効果を得るための要素の1つとして、このニオブの空洞管100の内面が平滑になっているか否かがある。
ところが、空洞管100は、成形時に過大な圧力や熱を掛けるところから、その内表面の組織は不均一に歪んだ状態となっている。この表面状態をこのままにしておくと、電気的特性、磁気的特性も不均一な状態となり、結果として、電子や陽子に所定の速度を与えることができなくなる。そこで、空洞管の内面を所定の厚さ、研磨する方法が開発されている。
ニオブ空洞管を研磨する方法としては、化学的に研磨する方法(以後「化学研磨」と称す)及び電気化学的に研磨する方法(以後「電解研磨」と称す)の2種類が知られている。
化学研磨法としては、例えば特開昭57−114669号公報に開示されているように、フッ酸、硫酸、水からなる酸の混合液を利用し、その中にニオブ材を浸漬して、その全面を化学的に平滑に研磨することが知られている。また、同―目的に利用する研磨液として、フッ酸、リン酸、硝酸からなる混合液を利用することも周知である。いずれにしても、これらの方法は空洞管全体を研磨液に浸漬するので、作業自体は簡便であるものの、本来不要な空洞管の外面まで研磨され、液の不要な汚染や老化・劣化を促し、また研磨対象物の浸漬方向によって研磨量に著しい差異を生ずるという問題がある。
この現象は発生するガスによる研磨液の掻き混ぜ作用が関与しており、また、発生するガスが空洞管の形状によっては、その内表面に付着して研磨外観を損ねる等難点が多い。
電解研磨については以下のような例がある。
特公昭55−12116号には、ニオブの空洞管の両端開口部を水平にした状態で、フッ酸、硫酸、水からなる研磨液中に空洞管の下半分を部分浸漬して、停止状態で短時間通電して部分電解研磨し、次いで通電を停止したのち回転させ、酸化膜を溶解除去することを何回も繰り返して行う間歇的な電解研磨が開示されている。
この方法も本来、研磨を必要としない空洞管の外面をも同時に研磨することになり、空洞管の不要な溶解ロスが発生するとともに、研磨液が不要に消耗し、また汚染することになる。また、研磨が間歇的であることによる、研磨段差が発生し、加えて、揮散性が高く有害なガスを発生するフッ酸と、発熱性の高い硫酸を扱う極めて危険性の高い作業となっている。
特開昭61−23799号に開示の発明は、ニオブの空洞管を回転させながら、通液パイプに連通する吹出孔から研磨液を送液し、部分浸漬状態で連続電解しようとするようになっている。この構成で、研磨時間の短縮が計れると同時に無駄にニオブ材の溶解を起こさず、従って、研磨液の不要な汚染や消耗が抑制されることになる。
しかながら、通液パイプに設けた吹出孔を研磨液中に開口して、研磨液を貯留した研磨液中に吐出させるようにしているので、研磨液の流速の差が研磨の状態に現れ、ニオブの空洞管の内面に研磨外観ムラを生じるという問題があった。
特開平11−350200に開示の発明は、基本的に上記特開昭61−23799号に開示の発明と同じであるが、前記通液パイプに設けた吹出孔を、研磨される側と反対側である研磨液の上側に開口させて、貯留した研磨液に直接研磨液が流れ込まないようにして、研磨の均一化を図ろうとしている。
特公昭55-12116 特開昭61-23799 特開平11−350200
しかしながら、上記いずれの電解研磨方法においても、陰極となる通液パイプは直線状であり、研磨対象物である空洞管の内表面は、前記したように波形状に内径が変化している。したがって、陽極となる空洞管の内表面の各部分と陰極との距離が均一ではなく、電流は距離の短い部分に集中し、距離の大きい部分について、所定の厚みの研磨を使用とすると、膨大な時間を要することになり、コストが上がることになる。
また、上記いずれの電解研磨方法においても、空洞管を水平に保ち、下側に研磨液を貯留して、研磨をする構成となっている。このとき、研磨液の上側に空洞を残しており、この部分にフッ化水素等、研磨液からでるガスが一時的であっても溜まることになり、研磨が進んだとしても、発生したガスにより研磨された表面が変質する怖れがある。
更に、特開平11-350200に開示の技術では、空洞管を設置したり、研磨液を充填するときは当該空洞管を縦にし、研磨作業時は横にし、さらに廃液作業時は再び縦にする等、作業工程が非常に複雑になる。
本発明は、空洞管の内面を均一に研磨するとともに、ガスによる新たな変質現象を抑え、しかも、装置の組み立て、取り外し作業を簡単にすることができる研磨電極とそれを用いた電解研磨方法を提供することを目的とするものである。
本発明は内径が位置によって変化する空洞管を研磨する電極において、以下の構成を採っている。
電極軸の軸方向に所定幅で先端が、空洞管の内面形状に対応する単翼を少なくとも1枚、複数舞の場合は周方向に等間隔に配置した翼電極を構成する。更に、前記電極軸と同心に、前記各単翼が電極軸に巻回された状態で、翼電極を収納するように収納筒が配置される。更に、当該収納筒の各単翼に対応する位置に、軸方向のスリットが設けられ、当該スリットに各単翼を挿通した状態で、電極軸と収納筒とを相対的に回転することによって、各単翼を径方向に拡縮可能な径調整手段を構成する。もちろん、電解処理を行う前のいずれかの時点で電解液が充填されていることになる。
このように構成した研磨用電極を、初期の段階で、収納筒に翼電極を収納した状態として、空洞管に挿入する。ついで、収納筒に対して電極軸を回転させて、各単翼の先端が空洞管の内面と、研磨を行うに適切な距離になるまで収納筒から押し出す。更に、前記空洞管と翼電極の間に研磨に応じた極性の電圧・電流を印加する。これによって、空洞管と電極の距離は空洞管のいずれの部分をとっても均一となり、空洞管の全域に渡って短時間で均一な研磨ができることになる。
更に、研磨を終了した後に、収納筒に対して電極軸を前記とは逆に回転させて、翼電極の各単翼を収納筒に収納し、翼電極を空洞管から引き抜くことができる。
これによって、空洞管と電極の距離は空洞管のいずれの部分をとっても均一となり、空洞管の全域に渡って短時間で、かつ、均一な研磨ができることになる。従って、空洞管の内面組織が均一になり、当該空洞管が電子や陽子の加速器として用いられる場合には、より質の高い加速ができることになる。この発明は、内面形状が均一でない空洞管の研磨に利用でき、空洞管の用途は加速器に限定されることはない。更に、この発明は、電解研磨だけではなく、電解メッキに利用できることはもちろんである。
図1は、本発明の電極の使用状態を示す側面図。 図2は、本発明の単位の電極の使用前の状態を示す平面図。 図3は、図2の側面図。 図4は、本発明の単位の電極の使用時を示す平面図。 図5は、図4の側面図。 図6は、本発明の電極の別に実施形態を示す斜視図。 図7は、図6の分解斜視図。 図8は、翼電極が複数の場合の実施の形態を示す斜視図。 図9は、図8の分解斜視図。 図10は、単翼の別の実施例を示す斜視図。 図11は、本発明の電極を横にして使用する場合の図。 図12はスクリュウ効果を持たせた翼電極の単翼の例を示す図。 図13は、空洞管の正面図
図1は本発明の係る電極を用いて、空洞管の電界研磨をしている状態を示す図であり、図2〜図5は本発明に使用する電極の1単位(空洞管の1つの膨らみに対応)を示す基本的な概念図であり、以下、まず、単位の電極について、説明する。
図2は、電極を空洞管に装着した状態であって、使用状態に至る前の状態を示す状態を示す平面図、図3はその側面図、図4は空洞管に装着しかつ、使用状態を示す平面図、図5はその側面図である。
電極軸21には、基端が軸方向に所定幅で外周端が、研磨対象物の空洞管100のふくらみ部の内面形状に対応する形状となっており、少なくとも外周端が金属で構成された薄板よりなる単翼22a、22b・・を、1枚もしくは複数枚(図示では4枚)、周方向に等間隔に配置して翼電極22を形成する。
翼電極22を構成する各単翼22a、22b・・は、可撓性を有しており、電極軸21に巻回された状態で、最小径となり、この状態で、電極軸21と同心に配置された収納筒29に収納されるようになっている。前記収納筒29に収納された状態の各単翼22a、22b・・の先端に対応する位置に、軸方向のスリット群23(23a、23b・・)が設けられ、当該スリット群を構成する各スリット23a、23b・・に、各単翼22a、22b・・の先端部が、収納筒29の外部に僅かに出る程度に挿通しておく。これによって、電極軸21と収納筒29とを相対的に回転することによって、各単翼22a、22b・・の先端を径方向に挿抜することができ、各単翼22a、22b・・の先端の径を調整できる構成(径調整手段:電極軸21+翼電極22+収納筒29+スリット群23)とする。
尚、前記電極軸21に収納筒29を同心に配置する構成として、例えば、電極軸21に当該電極軸21より径が大きく、収納筒29の径に符号するスペーサ30を嵌める構成とすることが考えられる。
上記のように翼電極22は、収納状態と、稼動状態の2つの態様を採る。すなわち、図2、図3に示すように、各単翼22a、22b・・の先端が、収納筒29の各スリット23a、23b・・から僅かに出た状態が収納状態であり、また、図4、図5に示すように、電極軸21と収納筒29を相対的に回転させ、各単翼22a、22b・・の外周端が、空洞管100の内周面近くに押し出された状態(各単翼22a、22b・・の外周端と空洞管100の内周面との距離が例えば1cm前後)が稼動状態である。
図6は、前記図2〜図5に示した翼電極22のより具体的な実施形態を示す斜視図であり、図7はその分解図である。
前記のように電極軸21には空洞管100のふくらみに対応する形状の単翼22a、22b・・が周方向に少なくとも1枚取り付けられて翼電極22を構成する。当該翼電極22を構成する各単翼22a、22b・・は金属(例えばアルミ、銅)の網体で形成される。当該各単翼22a、22b・・は可撓性を持たすための薄い金属製、あるいは合成樹脂製の保形材221a、221b・・が、各単翼22、22ba・・の基端(電極軸21側)から先端に渡って(径方向)に溶接あるいは溶着で貼り付けられる。
あるいは、図10に示すように、金属の網体の端縁222を除く表裏面223に合成樹脂を含浸することによって、各単翼に可撓性を持たすとともに、網体表面の絶縁性と端縁の導電性を確保する構成としてもよい。
このように電極軸21に各単翼22a、22b・・・を取り付けた状態で、当該電極軸21より径の大きいスペーサ30を電極軸21の前記翼電極22の上下の位置に固定しておく。
上記のように翼電極22を構成する一方、前記収納筒29を、その径は前記スペーサ30に符号し、前記スリット23a、23b・・・が下側に解放された状態で構成しておく。
更に、上記のように構成した収納筒29を、スペーサ30を介して電極軸21の周囲にはめ込むことになるが、このとき、前記各単翼22a、22b・・・が各スリット23a、23b・・・に差し込まれるようにする。これによって、電極20(電極軸21+翼電極22+収納筒29)が構成されたことになる。
上記のように構成された電極20を、空洞管100に装着て、空洞管の内面を電解研磨する手順を以下に説明する。
まず、電極20の初期の状態は収納状態であり、この状態で空洞管100に挿入する。ついで、収納筒29が回らないように手で押さえて電極軸21のみを回して、空洞管100の内面と各単翼22a、22b・・・の周端が電解研磨に適した距離(例えば1cm程度)になるまで、各単翼22a、22b・・を径方向に延伸させて稼動状態にする。更に、空洞管100の内部に電解液を充填し、翼電極22と空洞管100との間に研磨に必要な電界を掛けて、駆動手段120で電極20を回転(このとき収納筒29もともに回転)すると、空洞管100の内面は電解研磨される。研磨が終わると、収納筒29が回らないように手で押さえて前記稼動状態を形成するのとは逆の方向に電極軸21のみを回して、収納状態に戻して、空洞管100から引き上げることになる。
尚、収納筒29のスリット23a、23b・・・と各単翼22a、22b・・は、通常は摩擦力で相互に滑らないようになっており、稼動状態から収納状態(またはその逆)を形成するためには、前記摩擦力を超える力を必要とし、電解研磨時に電極軸21を回転させるときは、前記摩擦力で電極軸21と収納筒29は共に回転する構成となっている。
前記図6、図7の構成ではさらに、各単翼22a、22b・・の先端に、周方向に所定の長さを備えた所定幅の補助電極220a、220b・・が設けられる。この補助電極220a、220b・・は各単翼22a、22b・・が開いたときには、研磨対象の空洞管100の内周面のふくらみ部の先端付近の周形状に沿った状態となる。もちろんこの補助電極220a、220b・・は図10に示す単翼に設けることも可能である。
上記のように先端に補助電極220a、220b・・が設けられていると、電解研磨時に、各単翼22a、22b・・を延伸したとき、通常では一番電流の流れ難い空洞管100のふくらみ部の最も奥の部分にも、補助電極220a、220b・・を介して充分に電流を流すことができることになる。また、当該補助電極220a、220b・・は前記スリット23a、23b・・の間隙より長さが長いので、各単翼22a、22b・・を収納筒29に巻回して収納する際に、ストッパとなり、スリット23a、23b・・より奥に各単翼22a、22b・・の先端が入り込むことがなく、次回の作業がしやすくなる。
以上のように単位の電極20を構成するが、空洞管100の内周面のふくらみの数は1つではなく、図13に示すように軸方向に周期的に複数個ある。従って、実際の電極20は、図8、図9に示すように、電極軸21の長さを空洞管100の軸の長さに対応させ、翼電極22の数は、空洞管100の内面のふくらみの数に対応させて設けられる。更に、図8、図9に示すように、収納筒29も、電極軸21と略同じ長さとし、1組のスリット群23(23a、23b、・・)が設けられるとともに、当該スリット群が軸方向の複数の単翼に共通に設けられる。
図1は、上記のように構成した電極を使用して、空洞管の内面を研磨する装置を示した側面図である。
基台10上に、架台11が設けられ、当該架台11の中央下側には、液導入口14が設けられ、当該液導入口14には研磨液タンク15からの研磨液がポンプ16を介して供給され、さらに、当該液導入口14を介して架台11上に載置される空洞管100の内部に研磨液が導入できるようになっている。
上記架台11の上側には、研磨対象物である空洞管100が一方のフランジ101aを利用して固定される。この状態で、上記収納状態の電極20が空洞管100の上端から差し込まれる。このとき、電極20の電極軸21は、前記液導入口14の下側にまで液密にかつ回転自在に貫通され、その下端にリードとの接続具17が取り付けられる。尚、空洞管100は縦に長いので、架台11上での安定性を確保するために空洞管100を固定する支持枠18が図示しない支柱で支えられる。
この状態で、作業者は、収納筒29を手で持って電極軸21を回転させ、各単翼22a、22b・・の径を延伸して、前記稼動状態を形成しておく。次いで、空洞管100の他方のフランジ101b上に液導出口19が固定される。このとき、電極軸21が、液導出口19の上端の上に液密にかつ回転自在に突出するようになっている。
上記、空洞管100の取り付け構造、電極20の設置構造は上記以外に種々考えることができるのでここではさらなる説明を省略するが、上記のように差し込まれた電極20(電極軸21、翼電極22、収納筒29)は、電極軸21に回転力を与えると空洞管100に対して回転できる構成となっており、電極軸21が回転すると、各単翼22a、22b・・・が空洞管100の内部で回転することになる。また、上記回転力は駆動手段120より与えられる攻勢としてもよい。
上記の構成で、給液ポンプ16で液導入口14から所定の流速で研磨液を導入し、空洞管100に充填し、さらに液導出口19から排出する状態を形成し、電極軸21と空洞管100との間に研磨に必要な電界を掛け、電極軸21をゆっくり回転させると、空洞管100の内面が研磨されることになる。電解液の流入速度、電界の強度等の種々の条件は本発明の要旨ではないのでここでは詳しい説明を省略する。
上記のようにして研磨が終了すると、研磨液を排出して(例えば、液導入口14に設けたドレン(図示しない)から)、洗浄水を給液ポンプ16から空洞管100に送り込んで洗浄する。その後、電極20を収納状態にして、空洞管100から抜き取ることによって作業は終了することになる。
図11は、本発明の電極を横向きに使用する場合の図である。
空洞管100のフランジ101a、101bを回転自在にかつ液密に受け止める回転空洞受け102a、102bが基台10上の架台11に設けられる。「回転自在かつ液密」に空洞管100のフランジ101a、101bを受け止める構成は種々あり、ここでの本質ではないので詳しい説明は省略する。ただ、一方の回転空洞受け(例えば102a)は、基台10に対して位置が固定されるが、他方の回転空洞受け(例えば102b)は、架台11とともに、基台10上を空洞管100の軸方向に水平に移動できる構成とし、以下に説明するように空洞管100を回転空洞受け102a、102bの間に挟み込んだ状態で固定できる構成とする。
一方の回転空洞受け102aの外側(回転空洞受け102bの反対側)には前記液導入口14が固定され、当該液導入口14の空洞管100の軸に対応する高さ位置に、流入口141が設けられる。この流入口141には前記給液ポンプ16から電解液がパイプ31aを介して液導入口14に供給できる構成となっている。また、他方の回転空洞受け102bの外側には液導出口17が固定され、当該液導出口17の空洞管100の軸に対応する高さ位置に、流出口171が設けられパイプ31bを介して電解液がタンク15に排出できる構成となっている。
翼電極20の各単位翼22a、22b・・・は軸電極21の軸方向に対して図12(図12(a)は正面図、図12(b)は図12(a)の側面図)に示すように若干傾斜させたり、あるいは先端を捻った形状とし、スクリュウ機能を持たせるようにする。もちろんこのとき、前記収納状態から稼動状態(あるいはこの逆)への遷移する機能を損なわないようにしておく。
以上のように電解研磨装置、翼電極を構成しておいて、まず、空洞管100のフランジ101aを一方の回転空洞受け102aに回転自在にかつ液密に固定する(液導入口14と空洞管100との連通性は確保した状態で)。次いで、電極20を収納状態で空洞管100の他方端から挿入する。このとき、電極軸21は液密にかつ回転自在に液導入口14に貫通され、その先端にリード接続具19が取り付けられる。この状態で、前記縦型と同様収納筒29を手で押さえ、電極軸21を回すことによって稼動状態を形成する。その後、他方の回転空洞受け102bを移動させて、他方のフランジ101bに押さえて、空洞管100を回転自在にかつ液密に位置を固定する(液導出口17と空洞管100との連通性は確保した状態で)。
このように両回転空洞受け102a、102bに空洞管100を保持した状態で、導電ラバーローラ110が空洞管100の外側に当接して駆動手段120の駆動によって当該導電ラバーローラ110が空洞管100を回転するようになっている。
この状態で、給液ポンプ16を作動させて、電解液を空洞管100の軸位置近辺にまで充填し、電極軸21と空洞管100の間に研磨に必要な電界を掛けるとともに、駆動手段120で、空洞管100をゆっくり回転する。これによって電解研磨が進行することになる。このとき、前記のように傾斜している(あるいは捻られている)単翼22a、22b・・のスクリュウ効果で、電解液は空洞管100の回転にともなって導出口17方向に押し出されるようにする。もちろんこのとき、前記電解液の押し出し効果を高めるために翼電極20を積極的に回転することでもよい。尚、空洞管100へは前記導電ラバーローラ110を介して電界の供給がなされる。
電解研磨が終了すると、電解液を排出することになるが、このためには、基台10ごと、あるいは空洞管100のみを縦にして、電解液を抜きとる構成とするのが好ましい。さらに、翼電極20を収納状態にして電極を抜き取って、研磨作業が終了することになる。
以上、翼電極22の単翼が複数である場合について述べたが、単翼の数は少なくとも1枚で足りる。
本発明において、研磨液としては従来と同様の研磨液(例えばフッ酸、硫酸、水からなる研磨液)が使用されることは勿論である。また、ここで研磨される厚みは、当該空洞管が高速加速器である場合には、50μm〜100μmである。更に、研磨時に掛かる電圧は15V前後、流れる電流は20A/dm2程度である。
また、本願発明に使用する電極は、ニオブの電解研磨だけでなく、種々の金属管の内面を電解研磨するときに使用でき、更に、電解研磨だけでなく、電解メッキにも利用できる。
以上説明したように、本発明は、内径が部分によって変化する空洞管であっても、その内径に合わせた単翼を持った翼電極を広げる構成の電極を備えることによって、その内面を短時間に均一に研磨することができる。高速加速器をはじめ、より高い精度を必要とする製品に適用することができる。また、電解研磨だけでなく電解メッキに応用できることは勿論であり。この面でもより精密な製品の仕上がりが期待でき、産業上の利用可能性は極めて高い。
10 基台
11 架台
14 液導入口
17 液導出口
21 電極軸
20 電極
21 電極軸
22 翼電極
22a、22b・・ 単翼
23 スリット群
23a、23b・・ スリット
29 収納筒
100 空洞管

Claims (5)

  1. 電極軸と、
    前記電極軸の軸方向に所定幅で先端が、空洞管の内周面形状に対応
    する単翼を少なくとも1枚、複数の場合は周方向に等間隔に配置した翼電極と、
    前記各単翼が電極軸に巻回された状態で、翼電極を収納する電極軸と同心に配置された収納筒と、
    前記収納筒の各単翼に対応する位置に、軸方向のスリットを設け、当該スリットに各単翼を挿通した状態で、電極軸と収納筒とを相対的に回転することによって、各単翼を径方向に拡縮可能な径調整手段と、
    を備えた、空洞管の研磨用電極。
  2. 空洞管が軸方向に周期的な膨らみ部を備え、
    前記各単翼の形状が前記膨らみ部に対応した形状とし、
    前記翼電極が、前記膨らみ部の数に対応する数設けられた請求項1に記載の空洞管の研磨用電極。
  3. 各単翼が金属の網体で構成され、表裏両面に合成樹脂を含浸して、可撓性を持たせるとともに、網体表面の絶縁性を確保する、請求項1に記載の空洞管の研磨用電極。
  4. 第1項記載の空洞管の研磨用電極を最初の段階で、収納筒に翼電極を収納した状態として、空洞管に挿入するステップ、
    収納筒に対して電極軸を回転させて、各単翼の先端が空洞管の内周面と、研磨を行うに適切な距離になるまで収納筒から押し出すステップ、
    前記空洞管と翼電極の間に研磨に応じた極性の電圧・電流を印加するステップ、
    を備えた空洞管の電解研磨方法。
  5. 更に、研磨を終了した後に、収納筒に対して電極軸を前記とは逆に
    回転させて、翼電極の各単翼を収納筒に収納するステップ
    翼電極を研磨対象の空洞管から引き抜くステップ
    を備えた請求項4に記載の空洞管の電解研磨方法。
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