JP5806536B2 - 触媒前駆体分散液、触媒及び排気ガスの浄化方法 - Google Patents
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Description
(2) (A)Ag、Ru、Rh、Pd、In、Os、Ir及びPtからなる群より選ばれる少なくとも1種の貴金属粒子又は貴金属酸化物粒子を担持させたカーボンナノチューブ、(B)無機酸化物水和物及び(C)アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア及びセリア−ジルコニアからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機化合物粒子を含むことを特徴とする触媒前駆体分散液。
(3) (1)または(2)に記載の触媒前駆体分散液を乾燥・焼成することを特徴とする排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
(4) (1)または(2)に記載の触媒前駆体分散液を担体にコーティングした後、焼成してカーボンナノチューブを焼失させることを特徴とする排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
(5) 前記の担体が金属製であることを特徴とする(4)に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
(6) 前記の金属製担体が表面に無機酸化物を有することを特徴とする(5)に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
(7) 前記の金属製担体がアルミニウムを含有するステンレス鋼であることを特徴とする(5)または(6)に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
(8) 担体の形状が金網であることを特徴とする(5)〜(7)のいずれか1項に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
(9) (3)〜(8)のいずれか1項に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法により得られる触媒を用いることを特徴とする排気ガスの浄化方法。
本発明における触媒前駆体分散液とは、本発明の(排気ガス浄化用)触媒原料となる成分を含有する分散液であって、成分(A)Ag、Ru、Rh、Pd、In、Os、Ir及びPtから選ばれる少なくとも1種の貴金属原子を担持させたカーボンナノチューブ(以下、CNTと略称する)及び成分(B)無機酸化物水和物からなる。なお、本発明の触媒前駆体分散液には、静置時に沈降、分離する成分があったとしても攪拌により均一になるものも含まれる。
(1)CNTを溶媒中に分散し、そこに貴金属塩を溶解した後アルカリで中和することでCNT上に貴金属水酸化物として固定化し、その後還元処理又は熱処理による酸化処理によって行う方法、
(2)CNTと貴金属水酸化物又は貴金属酸化物を溶媒中で混合後、濃縮、乾燥、熱処理することで貴金属酸化物をCNT上に担持する方法
(3)CNTと貴金属塩を溶液中で混合後、濃縮、乾燥することで貴金属塩をCNTに担持し、続いてCNTが酸化されない条件下で熱処理し、貴金属塩を金属又は金属酸化物、金属複合酸化物微粒子とする方法
等があるが、これらの方法に限定されるものではない。
触媒の製造方法
触媒前駆体分散液を乾燥・焼成した触媒とは、
(1)触媒前駆体分散液を乾燥し、(2)CNTが消失しない程度の温度で焼成することで、無機化合物粒子、無機化合物水和物を固定化した後、(3)CNTを消失させることで、CNTに担持されていた貴金属粒子が、CNTの消失によって作成された空孔のふちに配置されたものである。
(1)担体に触媒前駆体分散液をコーティングし、(2)触媒前駆体分散液の溶媒を乾燥し、(3)CNTが消失しない程度の温度で焼成することで、無機化合物粒子、無機化合物水和物を固定化した後、(4)CNTを消失させることでCNTに担持されていた貴金属粒子が、CNTの消失によって作成された空孔のふちに配置されたものである。
触媒金属の比表面積 m2/g(日本ベル製、BEL-METAL-3)
流動式比表面積自動測定装置(商標“フローソーブII2300”、Micrometrics Instrument Co.)により測定した。
水銀圧入式ポロシメーター(オートポアIV9500、MICROMERITICS製)を用いて、0.0018μmから100μmの範囲の細孔分布を測定する。その細孔分布曲線より極大点をピークトップ細孔径とする。
金属の比表面積
金属分散度測定装置(BEL−METAL−3、日本ベル(株))にてCO吸着の度合いを測定し、貴金属の平均粒子径、触媒表面上にある貴金属の表面積を算出した。
X線回折装置(RINT2100、(株)リガク)を用いてサンプルを2θ=30〜60°の範囲を測定し、2θ=34°付近の酸化パラジウムに相当するピークの半値幅から結晶子径を算出した。
排ガス測定器(MEXA−584L,(株)堀場製作所)により、HC、CO、CO2を測定した。
(10%Pd(II)−CNTの製造)
500mL4ツ口フラスコにCNT(Carbon Vol.35 No10-11,pp1495-1501,1997 に記載の方法で作成)3.0g、蒸留水50mLを加えて、5分攪拌した。続いて、硝酸パラジウム溶液(パラジウム濃度50g/L)6mLを攪拌しながらフラスコに加えた。室温下で30分間攪拌後、エバポレーターを用いて水分を減圧留去し、濃縮残分として3.6gを得た。この濃縮物を磁性のるつぼに移し、乾燥器内で100℃、1時間乾燥し、次に窒素置換した電気炉内で350℃、1時間焼成を行い、10%Pd−CNT 3.1gを得た。
製造した10%Pd(II)−CNT2.0g、アルミナゾル(製品名:アルミゾル−10A、川研ファインケミカル(株)製、アルミナ純分10.0%)158.0g、ジルコニアボール(φ2mm)50gをポリ容器に入れ、ロッキングミル(SEIWAGIKEN ROCKING MILL)を用いて50Hz、1時間処理することにより、触媒前駆体分散液を得た。
実施例1で得られた触媒前駆体分散液を減圧濃縮し、続いて、乾燥器で100℃、2時間乾燥、窒素置換した電気炉で400℃、2時間焼成、さらに800℃、2時間焼成し、1.25%Pd(II)−アルミナ触媒15.1gを得た。
製造例1で製造した10%Pd(II)−CNT3.1g、アルミナゾル(製品名:アルミゾル−10A、川研ファインケミカル(株)製、アルミナ純分10.0%)14.0g、γ-アルミナ23.1g(ローディア社、平均粒子径22〜23μm)、蒸留水100mL、ジルコニアボール(φ2mm)50gをポリ容器に入れ、ロッキングミル(SEIWAGIKEN ROCKING MILL)を用いて50Hz、1時間処理することにより、触媒前駆体分散液を得た。
実施例3で得られた触媒前駆体分散液をステンレス製のバットに入れ、乾燥機で100℃、2時間乾燥し、固形物として24.3gを得た。得られた固形物を解砕した後、磁性のるつぼに24.3g量りとり、窒素置換した電気炉内で400℃、1時間焼成を行い、22.3gを得た。更に、電気炉内で800℃、1時間焼成し、1.25%Pd(II)−アルミナ触媒19.7gを得た。
500mL4ツ口フラスコに蒸留水100mL,γ-アルミナ(ローディア社製、平均粒子径22〜23μm)46.2g、硝酸パラジウム溶液(パラジウム濃度50g/L)12mLを加えて、室温下1時間攪拌した。エバポレーターを用いて水分を減圧留去し、続いて、ステンレス製のバットに移し替えて、乾燥器で100℃、15時間乾燥し、黄褐色粉体として44.8gを得た。得られた粉体を磁製のるつぼに移し、電気炉400℃、1.5時間焼成し、1.28%Pd(II)−アルミナ43.0gを得た。(ただのアルミナ担持触媒)
比較製造例1で製造したPd(II)−アルミナ23.1g、CNT3.0g、10%アルミナゾル溶液(製品名:アルミナゾル10A、川研ファインケミカル(株)製、純分10.0%)6.0g、蒸留水100mL、ジルコニアボール(φ2mm)50gをポリ容器に入れ、ロッキングミルを用いて50Hz、1時間処理して、均一に分散化した。この分散液をステンレス製のバットに入れ、乾燥器内で100℃、2時間乾燥し、固形物として27.7gを得た。得られた固形物を解砕した後、磁製のるつぼに27.5g量りとり、窒素置換した電気炉内で400℃、2時間焼成を行い、22.6gを得た。更に、電気炉で800℃、1時間焼成し、1.25%Pd(II)−アルミナ触媒21.3gを得た。
CNT3.0g、γ−アルミナ23.1g、10%アルミナゾル溶液(製品名:アルミナゾル10A、川研ファインケミカル(株)製、純分10.0%)6.0g、酢酸6.6g、蒸留水100mL、ジルコニアボール(φ2mm)50gをポリ容器に入れ、ロッキングミルを用いて50Hz、1時間処理して、均一に分散化した。この分散液をステンレス製のバットに入れ、乾燥器で100℃、2時間乾燥し、固形物として22.3g得た。得られた固形物を解砕した後、磁製のるつぼに移し、窒素置換した電気炉で350℃、2時間焼成した。更に電気炉で800℃、2時間焼成し、多孔質アルミナ18.3g得た。
比較製造例2で製造したアルミナ18.0g、蒸留水200mL、硝酸パラジウム溶液(パラジウム濃度50g/L)4.6mLを500mL4ツ口フラスコに加え、室温下1時間攪拌した後、エバポレーターを用いて減圧濃縮し、淡黄色固体として22.9g得た。得られた粉体22.6gを磁製のるつぼに量りとり、窒素置換した電気炉内で400℃、2時間焼成を行い、17.4gを得た。更に、電気炉で800℃、1時間焼成し、1.25%Pd(II)−アルミナ触媒17.2gを得た。
比較製造例1で製造した1.28%Pd(II)−アルミナ10.0g、10%アルミナゾル溶液(製品名:アルミナゾル10A、純分10.0%)2.6g、蒸留水80.0g、ジルコニアボール50gをポリ容器に入れ、ロッキングミルを用いて50Hz、1時間処理して、均一に分散化した。分散液をステンレス製のバットに入れ、100℃、2時間乾燥し、固形物を得た。固形物を磁製のるつぼに移し替え、電気炉で400℃、400℃、2時間焼成、さらに800℃、2時間焼成し、1.25%Pd(II)−アルミナ触媒9.12gを得た。
500mL4ツ口フラスコに蒸留水100mL,CNT(上記と同じ)10.0g、硝酸パラジウム溶液(パラジウム濃度50g/L)6.4mL、硝酸ロジウム溶液(ロジウム濃度3.0g/L)27mLを加えて、室温下1時間攪拌した。エバポレーターを用いて水分を減圧留去し、続いて、磁製のるつぼに移し、乾燥器で100℃、2時間乾燥した。さらに、窒素雰囲気下の電気炉内で400℃、2時間焼成し、3.2%Pd(II)−0.8%Rh(III)−CNT 9.9gを得た。
製造例2で製造した3.2%Pd(II)−0.8%Rh(III)−CNT 2.0g、γ−アルミナ2.0g、10%アルミナゾル溶液(製品名:アルミナゾル10A、純分10.0%)180.0g、蒸留水40mL、酢酸5g、及びジルコニアボール(φ2mm)50gを250mLポリ容器に入れ、ロッキングミルを用いて50Hz、1時間処理して、触媒前駆体分散液を作成した。
実施例5の触媒前駆体分散液をステンレス製バットに入れ、特開2005−095846号公報に記載の方法で作成されたフェライト系ステンレスの網(サイズ3cm×24cm、6.38g)を浸し、ディップコートした。余分な触媒前駆体分散液は、窒素ガスを吹き付けて取り除いた。コートした網は、乾燥器で100℃、2時間乾燥し、電気炉で400℃、2時間焼成した。同様な操作をさらに2回繰り返した。次に、電気炉で800℃、2時間焼成し、含有するCNTを焼成・除去し、0.32%Pd−0.08%Rh−アルミナ担持ステンレス網触媒6.66gを得た(触媒担持率:3.89mg/cm2)。
500mL4ツ口フラスコに蒸留水100mL,γ―アルミナ10.0g、硝酸パラジウム溶液(パラジウム濃度6.4g/L)50mL、硝酸ロジウム溶液(ロジウム濃度3.0g/L)27mLを加えて、室温下1時間攪拌した。エバポレーターを用いて水分を減圧留去し、続いて、磁製のるつぼに移し、乾燥器で100℃、2時間乾燥した。さらに、電気炉で400℃、2時間焼成し、3.2%Pd−0.8%Rh−アルミナ 9.9gを得た。
比較製造例3の触媒前駆体分散液をステンレス製バットに入れ、特開2005-095846に記載の方法で作成されたフェライト系ステンレスの網(2.7cm×15cm、3.34g)を浸し、ディップコートした。余分な触媒前駆体分散液は、窒素ガスを吹き付けて取り除いた。コートした網は、乾燥機で100℃、2時間乾燥し、電気炉で400℃、2時間焼成した。同様な操作をさらに2回繰り返した。次に、電気炉で800℃、2時間焼成し、0.32%Pd(II)−0.08%Rh(III)−アルミナ担持ステンレス網触媒3.50gを得た(触媒担持の割合:3.95mg/cm2)。
汎用エンジンより排出される排気ガスを触媒を装着できるステンレス管に通し、排出される炭化水素(以下HC)、一酸化炭素(以下CO)の削減率を調べた。汎用エンジンは(株)工進製ハイデルスポンプKR−25Sについている2サイクルエンジンを使用してアイドリング時の排気ガスの分析を実施した。
アイドリング時の回転数:3700rpm
ガソリンは、(株)カインズ製25:1専用混合ガソリン(2サイクルエンジン用)を使用した。
HC比0.5%削減された際の触媒の触媒燃焼処理効果は、毎分135リットル(HC)/g(貴金属) と見積もられる。
(排気ガスを用いたブランク試験)
ハイデルスポンプKR−25S((株)工進製、以下「ポンプ」と略称する)を稼働させ、回転計にて回転数が3700rpm(±50rpm)になるように調整後、排気ガスの分析を行った。排出ガスは、内径2.4mmのステンレス製の管内を通し、内部の温度を測定するとともに、そのステンレス管から排出されるガスの分析をMEXA−584Lで測定した。
比較例6と同じ条件でポンプを稼働させ、排出する排気ガスを使用して触媒の活性試験を行った。直径2.3cmに切り抜いた実施例6の触媒を排気ガスの流速方向に垂直に1枚配置して排気ガスのHC、CO、CO2の組成変化をガス分析装置で測定した。各測定値は触媒の直前にある温度計が所定の温度(排ガス温度)に達したことを確認後3分経過のちに行った。
直径2.3cmに切り抜いた実施例6の触媒を排気ガスの流速方向に垂直に2枚配置した以外は、実施例6と同様に排ガスの測定を行った。
直径2.3cmに切り抜いたステンレス網を用いた以外は、実施例7と同じ方法で排ガスの測定を実施した。
直径2.3cmに切り抜いた比較例5で作成した触媒を用いた以外は実施例7と同じ方法で実施した。
(10%Pd(0)−CNTの製造)
1L4ツ口フラスコにCNT10.0g、蒸留水300mLを加えて1時間攪拌した。続いて、炭酸ナトリウム8.0gを攪拌しながらフラスコに加え、室温下で1時間攪拌した。さらに塩化パラジウム水溶液(パラジウム含量1.15g)をゆっくり加えたのち、12時間撹拌した。80〜90℃で1時間加温後、一旦室温まで冷却した後、ギ酸ナトリウム2.5gをゆっくり加えて80〜90℃で1時間加温した。その後、室温まで冷却した後、桐山漏斗を用いて触媒を濾過し、さらに水2Lで洗浄した。濾過した触媒を乾燥器内で100℃、12時間乾燥後、10%Pd(0)−CNT11.8gを得た。
実施例4で作成した1.25%Pd(II)−アルミナ触媒に櫛がけを行い20−40メッシュサイズに調整し、空気(10%水分)を通気した電気炉内で1000℃、24時間でエイジング処理を行った後、0.6gを用いて後述する触媒活性試験を行った。
実施例3の10%Pd(II)-CNTの代わりに製造例3で作成した10%Pd(0)−CNTを用いた以外は実施例3及び実施例4と同様の方法を用いて1.25%Pd(0)−アルミナ触媒を作成した。その触媒に篩がけを行い20−40メッシュサイズに調整し、実施例9と同様な方法でエイジング処理を行った後、0.6gを用いて後述する触媒活性試験を行った。
製造例1のPd(II)-CNTの製造方法において硝酸パラジウム中のパラジウム濃度を50g/Lから5g/Lに変更したこと以外は製造例1と同様にして1%Pd(II)−CNTを作成した。
実施例11で作成した1%Pd(II)−CNT0.4g、CNT1.6g、γ−アルミナ19.0g、10%アルミナゾル溶液(製品名:アルミナゾル10A、純分10.0%)10.0g、蒸留水70mL、酢酸0.5gから実施例3及び実施例4と同様な方法を用いて、0.02%Pd(II)−アルミナ触媒9.5gを作成した。その触媒に篩がけを行い20−40メッシュサイズに調整し、実施例9と同様な方法でエイジング処理を行った後、0.6gを用いて後述する触媒活性試験を行った。
実施例12で作成した触媒に篩がけを行い20−40メッシュサイズに調整し、実施例9と同様な方法でエイジング処理を行った後、0.3gを用いて後述する触媒活性試験を行った。
(3.8%Pd(II)−0.2%Rh(III)−CNT)
200mL4ツ口フラスコに蒸留水100mL,CNT(上記と同じ)10.0g、硝酸パラジウム溶液(パラジウム濃度50g/L)7.6mL、硝酸ロジウム溶液(ロジウム濃度3.0g/L)6.7mLを加えて、室温下1時間攪拌した。エバポレーターを用いて水分を減圧留去し、続いて、磁製のるつぼに移し、乾燥器で100℃、2時間乾燥した。さらに、窒素雰囲気下の電気炉内で400℃、2時間焼成し、3.8%Pd(II)−0.2%Rh(III)−CNT 9.8gを得た。
製造例4で製造した3.8%Pd(II)−0.2%Rh(III)−CNT 5.0g、酸化セリウム(IV)(粒子径25nm以下)0.87g、酸化ジルコニア(IV)(粒子径100nm以下)2.47g、γ−アルミナ 12.1g、10%アルミナゾル溶液(製品名:アルミナゾル10A、アルミナ純分10.0%)4.0g、蒸留水100mL、酢酸0.23g、から実施例3及び実施例4と同様な方法を用いて、1.19%Pd(II)−0.06%Rh(III)−アルミナ触媒14.1gを作成した。その触媒に篩がけを行い20−40メッシュサイズに調整し、実施例9と同様な方法でエイジング処理を行った後、0.6gを用いて後述する触媒活性試験を行った。
比較製造例1の硝酸パラジウム溶液のパラジウム濃度を50g/Lから5g/Lに変更した以外は、比較製造例1と同様にして0.2%Pd(II)−アルミナを作成した。
粉末状のγ-アルミナ(ローディア社、平均粒子径22〜23μm)を加圧成形してプレート状にした後、解砕及び篩がけを行い、20−40メッシュのサイズに調整した。サイズ調整を行ったγ-アルミナ0.6gについて後述する触媒活性試験を行った。
実施例9〜14及び比較例9〜10で作成した触媒を、それぞれ図5に示す石英ガラス製円筒形の反応容器(内径17mm)11の中央部12に充填した。その反応容器を地面に対して垂直に固定し、ガスを上部から下部へ流す。ガスは、酸素8.0%、二酸化炭素10.3%、プロピレン2,700ppm(炭素換算)、一酸化炭素900ppm、水分10%、及び窒素(残分)となる混合ガスを使用し、ガス流速は2,000mL/分となるように反応容器の上部から流した。外部に設置された電気炉によって加熱され、反応容器中央に設置された熱電対用管15の先端で温度を測定する。
2:担体
3:バインダー層
4:貴金属粒子
5:バインダー
6:無機酸化物粒子
11:反応容器
12:触媒設置部
13:ガラスウール
14:触媒固定台座(メッシュ構造)
15:熱電対設置管
Claims (9)
- (A)Ag、Ru、Rh、Pd、In、Os、Ir及びPtからなる群より選ばれる少なくとも1種の貴金属粒子又は貴金属酸化物粒子を担持させたカーボンナノチューブ及び(B)無機酸化物水和物を含むことを特徴とする触媒前駆体分散液。
- (A)Ag、Ru、Rh、Pd、In、Os、Ir及びPtからなる群より選ばれる少なくとも1種の貴金属粒子又は貴金属酸化物粒子を担持させたカーボンナノチューブ、(B)無機酸化物水和物及び(C)アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア及びセリア−ジルコニアからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機化合物粒子を含むことを特徴とする触媒前駆体分散液。
- 請求項1または2に記載の触媒前駆体分散液を乾燥・焼成することを特徴とする排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
- 請求項1または2に記載の触媒前駆体分散液を担体にコーティングした後、焼成してカーボンナノチューブを焼失させることを特徴とする排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
- 前記の担体が金属製であることを特徴とする請求項4に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
- 前記の金属製担体が表面に無機酸化物を有することを特徴とする請求項5に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
- 前記の金属製担体がアルミニウムを含有するステンレス鋼であることを特徴とする請求項5または6に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
- 担体の形状が金網であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法。
- 請求項3〜8のいずれか1項に記載の排気ガス浄化に用いられる触媒の製造方法により得られる触媒を用いることを特徴とする排気ガスの浄化方法。
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