JP5806174B2 - マッハツェンダ光変調器を用いた光強度変調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ通信において使用するマッハツェンダ変調器を用いた光強度変調装置に関する。
光ファイバ通信においては、光を符号変調する外部変調器としてマッハツェンダ(Mach-Zehnder;MZ)型の光変調器が用いられている。従来から、光導波路にニオブ酸リチウムを用いたマッハツェンダ変調器が用いられていたが、近年、光導波路に半導体材料を用いたマッハツェンダ変調器の利用が検討されている。半導体マッハツェンダ変調器は、ニオブ酸リチウムを用いた変調器に比べて小型であるという特長を有しており、光送信装置の小型化を実現するために有望な技術である。非特許文献1、非特許文献2といった構成により実現されている。
半導体マッハツェンダ変調器を用いた従来の光強度変調装置について特許文献1を参照しながら説明する。
図1は、半導体マッハツェンダ変調器を用いた従来の光強度変調装置の模式図であり、特許文献1の図3を書き直した図である。まずは、半導体マッハツェンダ変調器10について、その構成を説明する。マッハツェンダ型光変調器の干渉計を構成する2つの光導波路のうち、第1のアーム1を構成する光導波路には、変調電極バイアス電圧をバイアスされた高速データ信号電圧が印加される変調電極11を備え、第2のアーム2を構成する光導波路には干渉計の位相差を調整するために、位相差調整電圧を印加される位相差調整電極12を備えている。
半導体マッハツェンダ変調器は、マッハツェンダ型光変調器の干渉計の光の位相差が電極に印加される電圧に対して非線形に増加する特性を有している。そこで、この特性に起因する半導体マッハツェンダ変調器特有の特性を説明する。
図2は、半導体マッハツェンダ変調器のアーム上の電極の電圧(半導体マッハツェンダ変調器では電圧を印加するために半導体PN接合に対して逆バイアス電圧を印加する。光導波路を構成する半導体のPN接合の向きによって負電圧を印加することもあるが、電圧の大小について混乱を招くので、本発明の説明では電圧の絶対値を用いて、統一的に説明することにする)に対する各アーム間を伝搬する光の位相差(アーム間位相差)の特性図である。ここで、横軸は、第1のアーム1の変調電極の電圧あるいは第2のアーム2の位相差調整電極の電圧、縦軸は第1のアーム1を伝搬する光と第2のアーム2を伝搬する光との位相差である。
図1の半導体マッハツェンダ変調器の2つの電極の電圧が0の場合、第1のアーム1と第2のアーム2が等しく構成されているとすれば、第1のアーム1を伝搬する光は、第2のアーム2を伝搬する光と同じ位相の光であり、位相差は0である。ここで、第1のアーム1の電圧を0から大きくしていくと、第1のアーム1を伝搬する光の屈折率が変化していく。これにより、第1のアーム1を伝搬する光は、第2のアーム2を伝搬する光に対して位相差を持つようになる。第1のアーム1の電圧を大きくするにしたがって、位相差は大きくなる。図2はこの様子を示している。
このときの出力光強度の変化を図3で示す。半導体マッハツェンダ変調器のアーム上の電極の電圧と光出力の関係を示した特性図である。消光特性と呼ばれる。横軸は第1のアーム1の変調電極の電圧あるいは第2のアーム2の位相差調整電極の電圧、縦軸はマッハツェンダ型光干渉計を構成する光変調器の出力光強度である。半導体マッハツェンダ変調器の2つの電極の電圧が0の場合、位相差が0であるため、この両者がマッハツェンダ型光干渉計の出力端で合波されると、入力光と同じ強度の変調光が再生され、出力光強度は最大となり、光変調動作を行なった場合の出力光のオンレベルが出力される。
第1のアーム1の電圧を0から大きくしていくと出力光強度が減少し、ある入力電圧で、第1のアーム1を伝搬する光と第2のアーム2を伝搬する光との位相差がちょうどπとなり、この両者がマッハツェンダ型光干渉計の出力端で合波されると、お互いに打ち消しあって消光される。このようにして、出力光のオフレベルが出力される。ここで、出力光がオンレベルになる電圧と出力光がオフレベルになる電圧の差を半波長電圧Vπと呼ぶ。
さらに電圧を大きくすると位相差がπより増加して出力光強度が増加し、位相差がちょうど2πになるときに、出力光強度がふたたび最大となり、オンレベルが出力される。図3はこの様子も示している。このようにして、入力電圧の値に応じて出力光強度が変化するので、マッハツェンダ型変調器は、入力電圧(入力電気信号)を変化させることにより、出力光強度を変化(変調)することができる。
第2のアーム2に対しても同様に電圧を変えることにより、出力光強度を変化させることができる。第1のアーム1と第2のアーム2に同時に電圧を印加することもできる。第1のアーム1に電圧を印加して位相差がある状態で、第2のアーム2の電圧を0から大きくして第1のアーム1の電圧に近づけると位相差が小さくなることに注意する必要が有る。
光導波路をニオブ酸リチウムで構成したマッハツェンダ変調器は、ポッケルス効果による光学効果を利用しているため、入力電圧に対して位相差が線形に変化し、電圧と位相差の関係が直線で表される。しかし、半導体マッハツェンダ変調器においては、図2に示すように、各アーム間を伝搬する光の位相差は入力電圧に対して非線形に増加していき、また、その傾きは入力電圧が大きくなるほど大きくなる。すなわち、下に凸で単調増加する曲線で表される。
この非線形な特性は、例えば、光導波路のコア層を半導体バルク材料で構成し、そのバンドキャップ波長を信号波長よりやや短波長側に設定した光導波路において生じるフランツケルディッシュ効果による電気光学効果、あるいは、光導波路のコア層を多重量子井戸層(MQW)で構成した光導波路において生じる量子閉じ込めシュタルク効果による電気光学効果を利用する場合に現れる。半導体マッハツェンダ変調器は、電圧印加により屈折率の変化を引き起こす電気光学効果の起因として、ポッケルス効果に加えて、フランツケルディッシュ効果や量子閉じ込めシュタルク効果を利用しているため、非線形な特性が生じる。入力電圧に対する非線形な特性に起因して、図3の消光カーブにおいて、山と谷との間隔がだんだん詰まっているように示されている。また、この非線形な位相差特性により入力電圧を大きくするにしたがって半波長電圧Vπは小さくなる。
さらに、図2で入力光の波長を1530nmから1560nmまで変化させたときの特性からわかるように、入力光波長依存性があり、入力光の波長が短波から長波になるにしたがって、傾きが緩やかになっている。また、図3で入力光の波長を1530nmから1560nmまで変化させたときの特性からわかるように、入力光の波長が短波から長波になるにしたがって、山と谷との間隔が広くなっていく。すなわち、入力光の波長が短波から長波になるにしたがって、半波長電圧Vπは大きくなる。
一方、ニオブ酸リチウムを用いたマッハツェンダ変調器では、入力電圧に対して位相差が線形に変化するため、半波長電圧Vπは電圧に依存しない。また、半波長電圧Vπの波長依存性もない。
以上のように、半導体マッハツェンダ変調器においては、ニオブ酸リチウムを用いたマッハツェンダ変調器には無い電圧依存性や入力光波長依存性が存在する。
半導体マッハツェンダ変調器を用いて高速データ信号による光のON/OFF変調をおこなう原理を、図4を用いて説明する。図左下に消光特性を示す。順バイアスに印加することを避けるため高速データ信号の振幅の半分より大きなバイアス電圧Vbを変調電極に印加し、半波長電圧Vπに等しい振幅の高速データ信号を重畳した状態で、高速データ信号のローレベルが光出力のオフに、ハイレベルが光出力のオンになるように、位相差調整電極の電圧Vaを設定する。すなわち、変調電極のバイアス電圧をVbにし、高速データ信号を重畳しない状態(非変調時)で、消光特性において出力光強度がオンになる電圧とオフになる電圧の中央になるように位相差調整電極の電圧Vaを調整する。このように位相差調整電極圧Vaを制御すると、変調電極のバイアス電圧を中心に高速データ信号電圧が変化し、消光特性の関係から、高速データ信号電圧のハイレベル/ローレベルに対応して光出力がON/OFFする。この非変調時の位置を中心に光強度が変化するため、この点を動作点と呼ぶ。特にON/OFF変調を行う場合の動作点をQUAD点と呼ぶ。
このようにして、高速データ信号による光のON/OFF変調が実現される。NRZ(Non Return To Zero)変調とも呼ばれる。
一般に光変調器は、定められた振幅の光信号を出力できることが要望されている。しかし、半波長電圧Vπが高速データ信号電圧よりも大きくなったり、小さくなったりした場合、前述した図4に示す原理により、変調されて出力される光信号の振幅が所定値からずれるといった問題が生じる。
以上説明したように、ON/OFF変調を行なうには、高速データ信号の振幅を半波長電圧Vπに等しくする必要がある。
しかし、前述したように半導体変調器では、入力波長が変わると半波長電圧Vπが変わってしまう。また、バイアス電圧Vbを消光特性のQUAD点に設定する必要があるが、入力波長が変わると位相差が変わり、QUAD点となる電圧も変化する。そのため、入力波長が変わると、高速データ信号のハイレベル・ローレベルの電圧がそれぞれオン電圧・オフ電圧の位置からずれてしまう。以上の理由により、入力波長が変わると、同じ駆動条件(同じバイアス電圧、同じ変調振幅)では、出力光信号波形が変化してしまう。
この課題に対して、特許文献1では、入力光の波長に応じて変調電極バイアス電圧Vbおよび位相差調整電圧Vaを変更して設定することにより課題を解決し、波長によらず同じ変調振幅で同じ出力信号波形が得られるようにしている。
具体的には、特許文献1において、光強度変調装置は、図1に示すように、光変調器に入力される入力光の波長に応じて直流電源から供給する変調電極バイアス電圧Vbを制御するバイアス電圧制御回路(第1アーム制御回路)20と、入力光の波長に応じて直流電源から供給する位相差調整電圧Vaを制御する位相差調整電圧制御回路(第2アーム制御回路)30を備えて構成されている。
バイアス電圧制御回路(第1アーム制御回路)20内でバイアス電圧制御部23は、入力光の波長とバイアス電圧Vbとの対応テーブル23aを含む参照テーブルを参照して、入力光の波長に対応して予め定められた最適なバイアス電圧Vbを読み出して、読み出したバイアス電圧になるように直流電源22を制御する。また、位相差調整電圧制御回路(第2アーム制御回路)30内で位相差調整電圧制御部32は、入力光の波長と位相差調整電圧Vaとの対応テーブル32aを含む参照テーブルを参照して、予め定められた最適な位相差調整電圧Vaを読み出して、読み出した位相差調整電圧になるように直流電源31を制御する。
しかしながら、この方法では、入力光として使用する全波長に対してあらかじめテーブルを作成しておく必要があるという課題がある。
また、特許文献1においては、予め定められた法則の演算を行う電子回路を設けて、この電子回路により入力光の波長に基づいて前述した値を算出してもよいとしている。この場合は全波長にわたるテーブルの作成の必要は無いが、その演算規則のもととなるパラメータを予め測定しておく必要があるという別の課題がある。このデータを得るために、予め測定が必要であることには変わりがない。
さらに、特許文献1の方法では、動作時に何らかの手段により入力光の波長を知る必要が有る。波長がわからなければ、どの電圧に設定すればよいかわからない。
さらには、半導体マッハツェンダ変調器の位相差や半波長電圧Vπは、入力波長だけでなく、入力光パワーや素子温度によって変化するから、動作状態と同一条件でテーブルを作成しておく必要あり、入力光パワーや素子温度等の動作状態が変更になれば、テーブルを取り直さなければならない。
また、数年の長期にわたる動作は、経時変化により干渉計の状態が変化し位相差が変化することがある。この場合も動作点が変化し、変調特性が劣化する。
特許文献2には、半波長電圧Vπが変化した場合に高速データ信号の振幅が等しくなるように高速データ信号の振幅を自動的に制御する装置が示されている。この方法によれば、入力光波長の変化等の原因によらず、半波長電圧Vπが変化した場合に高速データ信号の駆動振幅を変化させることにより、高速データ信号の振幅と半波長電圧Vπを等しくさせることができる。しかし、特許文献2では波長変化や経時変化による動作点の変化は、補償できない。
特許文献3には、動作点をQUAD点に自動制御する装置および方法が示されている。この方法を用いれば、波長だけでなくその他の影響による動作点の変動は補正できるが、高速データ信号の振幅を微小変化させる必要がある。特許文献2の方法で高速データ信号の振幅を制御したうえで、特許文献3では高速データ信号の振幅を微小変化させる必要あり、そのような駆動装置を作製することは、高コスト化、回路の複雑化を招くことになる。
特許第4272585号公報 特開平7−46190号公報 特許第2642499号公報
I. Betty、M.G. Boudreau、R. Longone、R.A. Griffin、L. Laugley、A. Maestri、A. Pujol、B. Pugh、「Zero Chirp 10 Gb/s MQW InP Mach-Zehnder Transmitter with Full-Band Tunability」、OFC2007、OWH6 (2007). Eiichi Yamada、Akira Ohki、Nobuhiro Kikuchi、Yasuo Shibata、Takako Yasui、Kei Watanabe、Hiroyuki Ishii、Ryuzo Iga、and Hiromi Oohashi、「Full C-band 40-Gbit/s DPSK Tunable Transmitter Module Developed by Hybrid Integration of Tunable Laser and InP n-p-i-n Mach-Zehnder Modulator」OFC2010、OWU4 (2010).
特許文献1の光変調器制御装置は、あらかじめ動作条件において、テーブルあるいは演算式を作成しておく手間が必要であるという課題、動作時に入力光の波長を知る必要があるという課題、さらに、経時変化により動作条件が変化した場合は、変調特性が変化するという課題があった。
特許文献2と特許文献3を組み合わせると、半波長電圧Vπの変化と動作点の変化を補償できるが、高速データ信号の振幅を微小変化させた状態で、高速データ信号の振幅を制御する必要あり、そのような駆動装置を作製することは、高コスト化、回路の複雑化を招くことになる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされ、その目的とするところは、高速データ信号の駆動振幅を微小変化させる必要のない動作点制御回路を提供し、あらかじめ動作条件テーブルを作成せず、動作時に入力波長を知ることも無く、経時変化により動作条件が変化した場合にも動作状態に適応して動作し、変調特性が変化しない光強度変調装置を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、マッハツェンダ干渉計を構成する2つの光導波路の位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つマッハツェンダ変調器を用いて光信号のON/OFFを行う光強度変調装置であって、前記2つの光導波路のうち第1の光導波路には、第1の変調電極バイアス電圧をバイアスされ第1のデータ信号電圧が印加される第1の変調電極を含み、前記2つの光導波路のうちの第2の光導波路には、前記第1の変調電極バイアス電圧と等しい変調電極バイアス電圧をバイアスされ、前記第1のデータ信号電圧と逆相のデータ信号電圧が印加される第2の変調電極を含み、前記2つの光導波路のうち少なくとも1つの光導波路には、前記第1および第2の変調電極とは別に前記マッハツェンダ干渉計の位相差を調整する位相差調整電極を含んだ差動駆動型のマッハツェンダ変調器と、微小変調信号を、前記第1の変調電極バイアス電圧および前記第2の変調電極バイアス電圧にそれぞれ加算する微小変調信号重畳回路と、前記微小変調信号が重畳された変調器の出力光の一部を分岐する光分岐回路と、分岐された出力光から微小変調信号成分を検出する微小変調信号検出回路と、検出された微小変調信号が最小になるように前記位相差調整電極の電圧あるいは電流を制御する位相差調整電極制御回路とから構成される自動動作点制御回路とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、マッハツェンダ干渉計を構成する2つの光導波路の位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つマッハツェンダ変調器を用いて光信号のON/OFFを行う光強度変調装置であって、変調電極と接地電極との間にデータ信号を印加するように、前記2つの光導波路の片方の光導波路に前記変調電極を、もう一方の光導波路に前記接地電極を含み、前記2つの光導波路に共通の底面に接続され、前記変調電極との間および前記接地電極との間に共通の変調電極バイアス電圧が印加される変調電極バイアス電圧印加電極を含み、前記2つの光導波路のうち少なくとも1つの光導波路には前記変調電極および前記接地電極とは別に前記マッハツェンダ干渉計の位相差を調整する位相差調整電極を含んだシングル駆動プッシュプル構成型のマッハツェンダ変調器と、前記変調電極バイアス電圧に微小変調信号を加算する微小変調信号重畳回路と、前記微小変調信号重畳された変調器の出力光の一部を分岐する光分岐回路と、分岐された出力光から微小変調信号成分を検出する微小変調信号検出回路と、検出された微小変調信号が最小になるように前記位相差調整電極の電圧あるいは電流を制御する位相差調整電極制御回路とから構成される自動動作点制御回路とを備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のマッハツェンダ光変調器を用いた光強度変調装置であって、データ信号の振幅と半波長電圧を自動的に一致させる制御回路をさらに備えた前記光強度変調装置であって、前記制御回路は、データ信号の振幅と半波長電圧を自動的に一致させる制御と自動動作点制御を、異なった変調周波数を用いて同時に行うこと、または同じ変調周波数を用いて交互に行うことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、動作状態に適応して半導体マッハツェンダ変調器の動作点を制御するので、あらかじめ動作条件テーブルを作成する必要がなく、入力波長を知る必要もなく、さらに、経時変化があっても適応して動作し、変調特性が変化しないという効果を有し、高速データ信号の駆動振幅を一定のままで変化させる必要が無いため簡易な構成の低コストの高周波駆動回路の使用が可能となる。
半導体マッハツェンダ変調器を用いた従来の光強度変調装置の模式図である。 電極電圧に対するアーム間の光の位相差の関係を示す図である。 電極電圧に対する出力光強度の関係を示す図である。 高速データ信号による光のON/OFF変調を説明する図である。 本発明の第1の実施形態である光強度変調装置のブロック図である。 半波長電圧Vπのバイアス電圧依存性を示す図である。 (a)は、動作点がQUAD点である場合の、自動動作点制御の原理を説明する図であり、(b)は、動作点が負の方向へずれた場合の、自動動作点制御の原理を説明する図であり、(c)は、動作点が正の方向へずれた場合の、自動動作点制御の原理を説明する図である。 本発明の第2の実施形態である光強度変調装置のブロック図である。 本発明の第3の実施形態である光強度変調装置のブロック図である。 本発明の第4の実施形態である光強度変調装置のブロック図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図5は本発明の第1の実施形態である光強度変調装置のブロック図である。
マッハツェンダ型光干渉計を構成する光導波路3の2つの光導波路の位相差が光導波路への印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つマッハツェンダ変調器10を用いてON/OFF変調を行う光強度変調装置であって、マッハツェンダ変調器10の両方のアームにそれぞれに変調電極を備え、それらに差動の高速データ信号の各信号を印加して、光をON/OFF変調する構成(差動駆動プッシュプル構成あるいはデュアル駆動プッシュプル構成と呼ばれる)である。さらに、変調電極の他に別途、それぞれのアームに動作点を制御する位相差調整電極を備えている。
最初に、マッハツェンダ変調器10を用いてON/OFF変調を行う構成について説明する。
マッハツェンダ変調器10は、基板上に第1のアーム1と第2のアーム2とでマッハツェンダ型光干渉計を構成する光導波路3が形成され、マッハツェンダ変調器10を構成している。マッハツェンダ変調器10の入力端へ入力された入力光が、光導波路内で2つに分岐して、第1のアーム1を構成する光導波路および第2のアーム2を構成する光導波路を伝搬し、これらの分岐光が合波されてマッハツェンダ変調器10の出力端から出力光として出力される。第1のアーム1を構成する、マッハツェンダ型光干渉計を構成する光導波路3には、光導波路に電圧を印加するための第1の変調電極11−1および第1の位相差調整電極12−1、第2のアーム2を構成する光導波路には、光導波路に電圧を印加するための第2の変調電極11−2および第2の位相差調整電極12−2が上面に形成されている。光導波路底面あるいは基板が接地電極と接続されており、上面電極と基板との間に電圧を印加する。それにより上面電極と基板に挟まれた光導波路に電界が印加され、電気光学効果により位相差が発生する。発生した位相差に応じてマッハツェンダ変調器10より出力される光強度が変化し、光変調動作が実現される。第1のアーム1と第2のアーム2の光導波路の構造は等しく、第1の変調電極11−1と第2の変調電極11−2の長さは等しく構成されていることとする。また、本マッハツェンダ変調器は発生した位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持っていることとする。
高速データ信号によりON/OFF変調を行うために、高速データ信号源41から発生した高速データ信号を差動出力広帯域増幅器42により増幅し、差動出力広帯域増幅器42の出力の第1の高速データ出力信号は、第1のバイアスT回路43−1のRF端子に入力され、変調電極バイアス電圧がバイアスされて、第1のバイアスT回路43−1の出力端子から出力され、マッハツェンダ変調器の第1の変調電極11−1に印加される。差動出力広帯域増幅器42のもう一方の逆相出力の第2の高速データ出力信号は、同様に第2のバイアスT回路43−2のRF端子に入力され、変調電極バイアス電圧がバイアスされて、第2のバイアスT回路43−2の出力端子から出力され、マッハツェンダ変調器の第2の変調電極11−2に印加される。図3で示した動作からわかるように、最適な変調を行うためには、高速データ信号の振幅の和が半波長電圧Vπに等しくなる必要がある。
ここでは図示していないが、変調電極に印加される信号は変調器の内部で、あるいは出力端子を介して外部で終端されていることが望ましい。
第1の変調電極バイアス電圧と第2の変調電極バイアス電圧が等しいことに注目する必要がある。これにより第1の変調電極11−1の半波長電圧Vπと第2の変調電極11−2の半波長電圧Vπが等しくなる。また、第1の高速データ信号の振幅と第2の高速データ信号の振幅は等しく設定している。このように、第1、第2のデータ信号が逆相で振幅が等しく、かつ、第1の変調電極11−1、第2の変調電極11−2の半波長電圧Vπが等しくなるように設定しているので、半導体マッハツェンダ変調器から出力される信号波形のチャープがキャンセルされてゼロになる。高速データ信号の振幅の和が半波長電圧Vπと等しくなる必要があるので、上記のように設定していると、第1および第2の高速データ信号の振幅はどちらも半波長電圧Vπの半分に等しい必要があることになる。
また、第1のアーム1あるいは第2のアーム2のいずれかあるいは両方の上面には干渉計の位相差を調整する第1の位相差調整電極12−1あるいは第2の位相差調整電極12−2が形成されている。第1の位相差調整電極12−1、第2の位相差調整電極12−2には、高速データ信号の駆動振幅の中心において、すなわち、非変調時において、光振幅の中心になるように動作点が調整されるように、自動動作点制御回路50により位相差調整電極電圧を印加されている。2つの光導波路に各々位相差調整電極を備える場合は、そのどちらかあるいは両方を制御する。即ち、片側の位相差調整電極は接地し、一方の位相差調整電極のみ制御する構成でも良いし、両方を制御することとすれば、各位相差調整電極の最大調整範囲は半分で済む。図5では、片側の第1の位相差調整電極12−1のみを自動動作点制御回路50により制御する場合を示している。
以上のように構成することにより、高速データ信号によるON/OFF変調を実現する。
次に、本発明の特徴である自動動作点制御回路50について説明する。自動動作点制御回路50は高速データ信号の駆動振幅の中心において、光振幅の中心になるように動作点を制御する回路である。自動動作点制御回路50はディザ信号(発振信号、微小変調信号)検出回路51、位相差調整電極電圧制御回路52、ディザ信号重畳回路53により構成されている。
ディザ信号重畳回路53により発生したディザ信号が、加算回路54により変調電極バイアス電圧制御回路40により発生した変調電極バイアス電圧に重畳され、第1のバイアスT回路43−1のDC端子に入力されることにより、第1のバイアスT回路43−1のRF端子に入力された第1の高速データ出力信号と合わさって、第1のバイアスT回路43−1の出力端子から出力され、マッハツェンダ変調器の第1の変調電極11−1に印加され、変調電極バイアス電圧に重畳されたディザ信号は、第2のバイアスT回路43−2のDC端子に入力されることにより、第2のバイアスT回路43−2のRF端子に入力された第2の高速データ出力信号と合わさって、第2のバイアスT回路43−2の出力端子から出力され、マッハツェンダ変調器の第2の変調電極11−2に印加される。ディザ信号重畳によって動作点をずらすことがないように、第1の変調電極11−1、第2の変調電極11−2に重畳されるディザ信号の振幅は等しい。これにより、後述する原理により光出力信号にディザ信号が重畳される。
ディザ信号が重畳された光出力信号は、マッハツェンダ変調器10の出力端と光学的に結合された光分岐回路14により一部を分岐され、ディザ信号検出回路51に入力される。ディザ信号検出回路51は光検出器51−1(これはフォトダイオードと増幅器から構成されている)および位相比較回路51−2(同期検波回路ともいう)(これは乗算回路とローパスフィルタから構成されている)で構成されている。光信号はディザ信号検出回路51の光検出器51−1に内蔵されたフォトダイオードにより検出され、内蔵された増幅器によりディザ信号が増幅される。増幅されたディザ信号は、位相比較回路51−2に内蔵された乗算回路により、ディザ信号重畳回路53より発生したディザ信号と乗算され、位相比較回路51−2に内蔵されたローパスフィルタにより高周波成分を取り除かれて、両ディザ信号の位相差に対応した電圧に変換されて出力され、位相比較が実現される。その位相比較結果にもとづく位相比較回路51−2の出力信号が最小になるように位相差調整電極電圧制御回路52で第1の位相差調整電極12−1の印加電圧を制御する。代わりに第2の位相差調整電極12−2の印加電圧を、あるいは両方を制御しても良い。こうして、ディザ信号重畳回路53、光変調器10、光分岐回路14、ディザ信号検出回路51、位相差調整電極電圧制御回路52によるフイードバック回路を構成し、これらにより動作点制御が実現されている。
ところで、従来例で説明したように、半導体マッハツェンダ変調器では、変調電極バイアス電圧によって、半波長電圧Vπが変化することが知られている。ここで、半波長電圧Vπが変化する原理について説明する。例えば、InP半導体マッハツェンダ変調器は、光導波路がInP系の半導体光導波路により構成され、ポッケルス効果に加えて、光導波路のコア層がそのバンドギャップ波長が入力光の波長より短波長側である半導体を用いた場合はフランツケルディッシュ効果により引き起こされた屈折率変化にもとづく位相変調、あるいは、光導波路のコア層に多重量子井戸を用いた場合は量子閉じ込めシュタルク効果により引き起こされた電気光学効果による屈折率変化にもとづく位相変調を利用している。そのため、光の位相差が入力電圧に対して非線形に、近似的には印加電圧に線形な項と二乗に比例する項の和で増加する。これにより半導体マッハツェンダ変調器の半波長電圧Vπはバイアス電圧に依存し、変調用電極のバイアス電圧を制御することにより半波長電圧Vπを変化させることができる。
図6に半波長電圧Vπのバイアス依存性を模式的に示す。信号波長をパラメータとして図を描いている。図2に示したアーム間の光の位相差の特性図をもとに表した図である。図からわかるように、半波長電圧Vπは電圧に対して単調に減少するから、半波長電圧Vπを小さくするためには変調電極のバイアス電圧を大きくし、半波長電圧Vπを大きくするためには変調電極のバイアス電圧を小さくすればよい。
位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つため、結果として変調電極バイアス電圧を変化させることにより半波長電圧Vπを変化させることができる。
光導波路が電圧印加による位相変化が非線形に変化する成分を含む材料で光導波路を構成していれば、半波長電圧Vπの制御が必要になり、また、逆に考えると、印加電圧を制御することにより半波長電圧Vπを最適値にすることができる点に注目する必要がある。位相変化は屈折率変化に比例するから、位相変化が非線形に変化する成分を含む材料とは、例えば、屈折率変化が印加電界の2乗に比例する成分を含む材料や、飽和により位相変化が印加電圧の平方根に比例する成分を含む材料などである。このように、電圧印加による位相変化が非線形に変化する材料では、半波長電圧Vπが電圧に依存して変化するから、バイアス電圧を制御することにより、高速データ信号振幅と半波長電圧Vπを等しくなるように制御することができる。
図7に半波長電圧Vπがバイアス依存性を示すという特徴を用いた自動動作点制御の原理を説明する図を示す。ここでは、説明を容易にするために片側の変調電極にのみ高速データ信号を印加する場合について説明するが、2つの変調電極に差動の高速データ信号を印加する場合も動作は同じである。また、高速データ信号の振幅と半波長電圧Vπが等しくなっていることとする。
高速データ信号がマッハツェンダ変調器に印加され、変調信号光を発生している状態で、両アームの変調電極バイアス電圧にディザ信号重畳回路53からのディザ信号(微小変調信号)を重畳する。両アームに等しく印加される変調電極バイアス電圧が変化すると、動作点は変化せず、図6を用いて説明したように、変調電極バイアス電圧に従って、半波長電圧Vπが変化する。これにより、動作点を中心とした消光特性の横軸が伸び縮みする。これにより、マッハツェンダ変調器の光出力は変調信号にディザ信号が重畳されることになる。そこで、光出力の一部を分岐し、フォトダイオード等を用いて電気信号に変換し、ディザ信号を検出する。ここでディザ信号の変調周波数をfとおいている。
図7において、入出力特性として、ディザ信号が負への最大振幅、ゼロ、正の最大振幅の場合の3本の消光特性を模式的に示している。動作点を中心とした消光特性の横軸が伸び縮みする様子を示している。また、高速データ信号の振幅には、ディザ信号が重畳されていないことに注目したい。動作点が最適でQUAD点に等しい場合、図7(a)のように光出力信号にf成分は生じない。動作点が負の方向へずれた場合、図7(b)のように光出力信号にはディザ信号と逆相のf成分が生じる。逆に動作点が正の方向へずれた場合、図7(c)のように光出力信号にはディザ信号と同相のf成分が生じる。したがって、ディザ信号重畳回路53からの周波数fのディザ信号と光出力ディザ信号を位相比較(同期検波)することにより、動作点のずれに応じた電圧が生じるので、その出力結果に応じて、位相差調整電極電圧制御回路52において、同期検波出力電圧が負の場合には、動作点の電圧が大きくなるように制御し、正の場合は、動作点の電圧が小さくなるように制御すれば、動作点が最適な場合に同期検波出力がゼロになり、動作点がQUAD点に等しくなるので、そのように制御すればよい。
ここでは、図7において逆バイアス電圧が増加すると透過光が増加する透過特性(図では右上がりの特性)で説明したが、逆バイアス電圧が増加すると透過光が減少する透過特性(右下がりの特性)では、検出したディザ信号の向き(正負)が逆になり、この場合、制御する方向が逆になるが、同期検波出力成分をゼロになるように制御することに変わりはない。
以上の動作原理から、マッハツェンダ型光干渉計を構成する2つの光導波路の位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つマッハツェンダ変調器10を用いてON/OFF変調を行う光強度変調装置において、本発明の特徴である自動動作点制御回路を用いて動作点をQUAD点に制御することができることがわかる。
高速データ信号の振幅と半波長電圧Vπを等しくする回路について補足する。図6で説明したように、変調電極バイアス電圧を変化させることにより、半波長電圧Vπを変化させることができるため、高速データ信号の振幅と半波長電圧Vπを等しくするために、高速データ信号の振幅を一定にして、変調電極バイアス電圧を変化させ、半波長電圧Vπを変化させても良い。この場合、両アームの変調電極バイアス電圧を同時に等しく変化させる必要がある。
また、図5では、高速データ信号の振幅と半波長電圧Vπを自動的に等しくする自動回路について特に図示していなかったが、特許文献2のように自動駆動振幅制御回路を用いて常に駆動電圧が半波長電圧Vπに等しくなるように制御することもできる。
この場合は、駆動振幅制御と自動駆動振幅制御を異なったディザ変調周波数を用いて同時に行うことにより、駆動振幅制御と動作点制御を実現できる。
あるいは駆動振幅制御と動作点制御を交互に行うことにより、自動駆動振幅制御と自動動作点制御を実現できる。さらには、同じディザ周波数を用いて駆動振幅制御と動作点制御を交互に行うこととすれば、ディザ周波数発生器およびディザ信号検出回路を共用でき、部品点数とコストを削減できる。
位相差調整電極について補足する。図5では、位相差調整電極は逆バイアスにバイアスし、その電圧を制御することにより干渉計の位相差を調整する方法を示しているが、非特許文献2のように位相差調整電極が電流注入により位相差を調整する場合には、電圧印加を電流注入に変えるだけで、構成および動作は同様にして実現できる。
位相差調整電極を順バイアスにバイアスし、位相差調整電極に電流を注入することにより、その電流を制御し、電流注入によるプラズマ効果による屈折率変化を制御し、マッハツェンダ型光干渉計の位相差を調整する。順バイアスにバイアスし、位相差調整電極に電流を注入する場合は、変調効率が高いため、位相差調整電極の電極長を短くできるという利点がある。したがって、位相差調整電極を制御するとは、位相差調整電極を逆バイアスにして電圧を制御する場合と順バイアスにして注入電流を制御する場合の両方を含む。
両アームに位相差調整電極を備える場合について補足する。2つの光導波路の両方に位相差調整電極を備え、その両方を制御する場合であって、位相差調整電極は逆バイアスにバイアスし、その電圧を制御することにより干渉計の位相差を調整する場合は、第1の位相差調整電極12−1の電圧の絶対値を小さくする方向に制御することと第2の位相差調整電極12−2の電圧の絶対値を大きくする方向に制御することと等価である。したがって、例えば、第1の位相差調整電極12−1の電圧の絶対値を小さくする方向に制御しているときに、0Vを超える方向に制御しなければならない場合は、第2の位相差調整電極12−2の電圧の絶対値を大きくする方向に制御すれば良い。同様に、2つの光導波路の両方に位相差調整電極を備え、その両方を制御する場合であって、位相差調整電極は順バイアスにバイアスし、位相差調整電極に電流を注入することにより、その電流を制御し、電流注入によるプラズマ効果による屈折率変化を制御し、マッハツェンダ型光干渉計の位相差を調整する場合は、第1の位相差調整電極12−1の電流を小さくする方向に制御することと第2の位相差調整電極12−2の電流を大きくする方向に制御することと等価である。したがって、例えば、第1の位相差調整電極12−1の電流を小さくする方向に制御しているときに、0mAを超える方向に制御しなければならない場合は、第2の位相差調整電極12−2の電流を大きくする方向に制御すれば良い。
フォトダイオードについて補足する。フォトダイオードは図5ではマッハツェンダ変調器とは別に構成するように図示しているが、半導体基板上に一体集積しても良い。半導体基板上に一体集積する場合は、出力導波路自体が出力光の一部を吸収してフォトダイオードとしても動作する構成にすることができる。
マッハツェンダ型光干渉計を構成する出力側の合波器として、上記では2x1の構成の合波器で構成されているとして説明したが、2x2の構成の合波器で構成しても良い。その場合は出力される側のポートの一部を分岐してディザ信号検出に用いても良いし、出力されない側のポートの全部あるいは一部を分岐して、ディザ信号検出に用いても良い。また、出力される側のポートで検出される信号と出力されない側のポートで検出される信号との比をディザ信号検出に用いても良い。
以上説明したように、本構成のマッハツェンダ変調器10において、動作点をQUAD点に自動制御し、良好なON/OFF変調を実現できる。
図8に本発明の第2の実施形態である光強度変調装置のブロック図を示す。
マッハツェンダ型光干渉計を構成する光導波路3の2つの光導波路の位相差が光導波路への印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つマッハツェンダ変調器10を用いてON/OFF変調を行う光強度変調装置であって、マッハツェンダ変調器の2つのアームの片側のアームに変調電極11を、もう一方のアームに接地電極15を備え、それらの間に高速データ信号を印加して光をON/OFF変調する構成(シングルドライブプッシュプル構成)である。基板(より詳しくは光導波路に共通の底面)に電圧を印加することにより変調電極11にバイアスを印加するために、光導波路に共通の底面あるいは基板に接続された変調電極バイアス電圧印加電極16を備えている。さらに、変調電極11の他に、動作点を制御する第1の位相差調整電極12−1、第2の位相差調整電極12−2を備えている。
最初に、マッハツェンダ変調器10−2を用いてON/OFF変調を行う構成について説明する。
マッハツェンダ変調器10−2は、基板上に第1のアーム1と第2のアーム2とでマッハツェンダ型光干渉計を構成する光導波路3が形成され、マッハツェンダ変調器10−2を構成している。マッハツェンダ変調器10−2の入力端へ入力された入力光が、マッハツェンダ型光干渉計を構成する光導波路3内で2つに分岐して、第1のアーム1を構成する光導波路および第2のアーム2を構成する光導波路を伝搬し、これらの分岐光が合波されてマッハツェンダ変調器10−2の出力端から出力光として出力される。第1のアーム1を構成する光導波路上面には、変調電極11と位相差調整電極12−1が、第2のアーム2を構成する光導波路上面には、接地電極15と位相差調整電極12−2が形成されている。基板は接地しておらず、高速データ信号は変調電極11と接地電極15との間に電圧を印加する。光導波路底面(基板)は、変調電極11にバイアスを印加するための変調電極バイアス電圧印加電極16と接続している。変調電極バイアス電圧制御回路40の出力が、インダクタ45を介して変調電極バイアス電圧印加電極16に印加される。上面電極と基板に挟まれた光導波路に電界が印加され、電気光学効果により位相差が発生する。高速データ信号印加時には、変調電極11と基板、接地電極15と基板の間に逆方向で大きさの等しい電界が印加されるシングルドライブプッシュプル構成になっている。発生した位相差に応じてマッハツェンダ変調器10−2より出力される光強度が変化し、光変調動作が実現される。第1のアーム1と第2のアーム2の光導波路の構造は等しく、変調電極11と接地電極15の長さは等しく構成されていることとする。また、本マッハツェンダ変調器は発生した位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持っていることとする。
高速データ信号によりON/OFF変調を行うために、高速データ信号源41から発生し、広帯域増幅器42−2により一定振幅に増幅された高速データ信号は、変調電極11と接地電極15の間に印加される。最適な変調を行うためには、高速データ信号の振幅が半波長電圧Vπに等しくなる必要がある。ここでは図示していないが、高速データ信号は変調電極11と接地との間で、変調器の内部で、あるいは出力端子を介して外部で終端されていることが望ましい。
また、第1のアーム1あるいは第2のアーム2のいずれかあるいは両方には、自動動作点制御回路50により、動作点をQUAD点に制御するために干渉計の位相差を調整する第1の位相差調整電極12−1あるいは第2の位相差調整電極12−2が形成されている。
以上のように構成することにより、高速データ信号によるON/OFF変調を実現する。
本発明の特徴である自動動作点制御回路50については、第1の実施例と同様にして、動作点制御が実現される。ディザ信号重畳回路53により発生したディザ信号が、加算回路54により変調電極バイアス電圧制御回路40により発生した変調電極バイアス電圧に重畳され、インダクタ45を介して変調電極バイアス電圧印加電極16に印加される。これにより、ディザ信号が重畳された光出力信号は、光分岐回路14により一部を分岐され、ディザ信号検出回路51により検出される。検出したディザ信号が最小になるように、位相差調整電極電圧制御回路52で第1の位相差調整電極12−1の印加電圧を制御する。代わりに第2の位相差調整電極12−2の印加電圧を、あるいは両方を制御しても良い。こうして、高速データ信号の駆動振幅の中心において、光振幅の中心になるように動作点制御される。ディザ信号重畳回路53、光変調器10、光分岐回路14、ディザ信号検出回路51、位相差調整電極電圧制御回路52によるフイードバック回路を構成し、QUAD点への動作点制御が実現されている。
第1のアーム1を構成する光導波路と第2のアーム2を構成する光導波路には、ディザ信号重畳によって動作点をずらすことがないように、同じ振幅で同方向のディザ信号による電界が印加されることが望ましい。そのためには、変調電極には接地電極と同じ電圧であること、すなわち、バイアス電圧を印加しないか、直流的に接地されていることが望ましい。
以上説明したように、本構成の光強度変調装置においても、動作点をQUAD点に自動制御することができる。
図9は本発明の第3の実施形態である光変調器制御装置のブロック図である。自動動作点制御回路を備えた光強度変調装置であって、さらに、自動半波長電圧制御回路70を備えた光強度変調装置であり、その実施形態の1つである。
マッハツェンダ変調器10、高速データ信号によりON/OFF変調を行うための回路および自動動作点制御回路50は実施例1と同様な構成、動作であるので、構成および動作の説明は省略する。これらにより自動動作点制御が実現されている。
自動半波長電圧制御回路70の構成と動作について説明する。
自動半波長電圧制御回路70は、変調電極バイアス電圧を制御することにより、高速データ信号振幅と半波長電圧を等しくなるように自動制御するものである。自動半波長電圧制御回路70は、第2の位相比較回路71、変調電極バイアス電圧制御回路72、第2のディザ信号重畳回路73、第2の加算回路74により構成されている。
ディザ信号重畳回路53により発生したディザ信号が、加算回路54により、変調電極バイアス電圧制御回路72により発生した変調電極バイアス電圧に重畳され、さらに第2のディザ信号重畳回路73により発生したディザ信号が第2の加算回路74により重畳され、第1のバイアスT回路43−1のDC端子に入力されて、第1のバイアスT回路43−1の出力端子から出力され、第1の変調電極11−1に印加される。加算回路54の出力は、第2のバイアスT回路43−2のDC端子に入力され、第2のバイアスT回路43−2の出力端子から出力されて、第2の変調電極11−2に印加される。したがって、第1の変調電極11−1と第2の変調電極11−2の変調電極バイアス電圧は等しい。この構成により、光出力信号に自動半波長電圧制御回路のディザ信号が重畳される。
自動半波長電圧制御回路のディザ信号が重畳された光出力信号は、マッハツェンダ変調器10の出力端と光学的に結合された光分岐回路14により一部を分岐され、自動動作点制御回路50のディザ信号検出回路51の光検出器51−1に内蔵されたフォトダイオードにより検出され、内蔵された増幅器によりディザ信号が増幅される。本実施例では光検出器51−1は、自動半波長電圧制御回路用および自動動作点制御回路用に兼用されている。増幅されたディザ信号は、第2の位相比較回路71に内蔵された乗算回路により、第2のディザ信号重畳回路73より発生したディザ信号と乗算され、第2の位相比較回路71に内蔵されたローパスフィルタにより高周波成分を取り除かれて、両ディザ信号の位相差に対応した電圧に変換されて出力され、位相比較が実現される。その位相比較結果にもとづいた第2の位相比較回路71の出力信号が最小になるように、変調電極バイアス電圧制御回路72より発生した変調電極バイアス電圧が第1の変調電極11−1と第2の変調電極11−2に印加される。こうして、自動半波長電圧制御回路のディザ信号重畳回路73、マッハツェンダ光変調器10、光分岐回路14、光検出器51−1、位相比較回路71、変調電極バイアス電圧制御回路72によるフイードバック回路を構成し、これらにより自動半波長電圧制御が実現されている。
自動動作点制御と自動半波長電圧制御を異なったディザ変調周波数を用いて同時に行うことにより、自動動作点制御と自動半波長電圧制御を同時に実現できる。
また、自動動作点制御と自動半波長電圧制御のディザ変調周波数が同じであっても、動作点制御と半波長電圧制御を交互に行うことにより、動作点制御と半波長電圧制御を実現できる。
図10は本発明の第4の実施形態である光変調器制御装置のブロック図である。
自動半波長電圧制御回路と自動動作点制御回路の、ディザ信号検出回路およびディザ信号重畳回路を共用し、自動半波長電圧制御と自動動作点制御を交互に行うこととすれば、部品点数とコストを削減することができる。本実施例は自動半波長電圧制御回路と自動動作点制御回路の一部を共用し、自動半波長電圧制御と自動動作点制御を実現できる自動半波長電圧・動作点制御回路80を備えた光強度変調装置である。
マッハツェンダ変調器10、高速データ信号によりON/OFF変調を行うための回路は実施例1と同様の構成、動作であるので、構成および動作の説明は省略する。
自動半波長電圧・動作点制御回路80は、ディザ信号検出回路81、変調電極バイアス電圧制御回路82−1、位相差調整電極電圧制御回路82−2、ディザ信号重畳回路83、加算回路84、出力切替回路85、入力切替回路86で構成されている。また、ディザ信号検出回路81は、光検出器81−1(これはフォトダイオードと増幅器から構成されている)および位相比較回路81−2(これは乗算回路とローパスフィルタから構成されている)で構成されている。
まず、自動半波長電圧・動作点制御回路80が自動半波長電圧制御として機能する場合の構成と動作について説明する。出力切替回路85の出力が変調電極バイアス電圧制御回路82−1に入力され、入力切替回路86の入力が変調電極バイアス電圧制御回路82−1の出力の場合である。実施例3における自動半波長電圧制御回路50と同様の構成および動作であり、高速データ信号の振幅と半波長電圧Vπが等しくなるように半波長電圧Vπを制御するものである。
ディザ信号重畳回路83により発生したディザ信号が、加算回路84により、変調電極バイアス電圧制御回路82−1により発生した変調電極バイアス電圧に重畳され、第1のバイアスT回路43−1のDC端子に入力されて、第1のバイアスT回路43−1の出力端子から出力され、第1の変調電極11−1に印加される。変調電極バイアス電圧制御回路82−1により発生した変調電極バイアス電圧は、第2のバイアスT回路43−2のDC端子に入力され、第2のバイアスT回路43−2の出力端子から出力されて、第2の変調電極11−2に印加される。したがって、第1の変調電極11−1、第2の変調電極11−2には等しい変調電極バイアス電圧が印加され、第1の変調電極11−1にのみディザ信号が重畳される。これにより、光出力信号に自動半波長電圧制御のためのディザ信号が重畳される。
ディザ信号が重畳された光出力信号は、マッハツェンダ変調器10−3の出力端と光学的に結合された光分岐回路14により一部を分岐され、ディザ信号検出回路81の光検出器81−1に内蔵されたフォトダイオードにより検出され、内蔵された増幅器によりディザ信号が増幅される。増幅されたディザ信号は、位相比較回路81−2に内蔵された乗算回路により、ディザ信号重畳回路83より発生したディザ信号と乗算され、位相比較回路81−2に内蔵されたローパスフィルタにより高周波成分を取り除かれて、両ディザ信号の位相差に対応した電圧に変換されて、出力切替回路85の入力へ出力され、位相比較が実現される。
その位相比較結果にもとづく位相比較回路81−2の出力信号は、出力切替回路85により、変調電極バイアス電圧制御回路82−1に入力され、この信号が最小になるように変調電極バイアス電圧制御回路82−1で第1の変調電極11−1および第2の変調電極11−2の等しい変調電極バイアス電圧を制御する。こうして、ディザ信号重畳回路83、マッハツェンダ光変調器10、光分岐回路14、ディザ信号検出回路81、変調電極バイアス電圧制御回路82−1によるフイードバック回路を構成し、これらにより自動半波長電圧制御が実現されている。
次に、自動半波長電圧・動作点制御回路80が自動動作点制御として機能する場合の構成と動作について説明する。出力切替回路85の出力が位相差調整電極電圧制御回路82−2に入力され、入力切替回路86の入力が加算回路84の出力の場合である。実施例3における自動動作点制御回路70と同様の構成および動作であり、高速データ信号の駆動振幅の中心において、光振幅の中心になるように動作点を制御するものである。
ディザ信号重畳回路83により発生したディザ信号が、加算回路84により、変調電極バイアス電圧制御回路82−1により発生した変調電極バイアス電圧に重畳され、第1のバイアスT回路43−1のDC端子に入力されて、第1のバイアスT回路43−1の出力端子から出力され、第1の変調電極11−1に印加される。入力切替回路86の入力が加算回路84の出力に接続された端子に切替えられているので、ディザ信号重畳回路83により発生したディザ信号が、加算回路84により、変調電極バイアス電圧制御回路82−1により発生した変調電極バイアス電圧に重畳され、第2のバイアスT回路43−2のDC端子に入力され、第2のバイアスT回路43−2の出力端子から出力されて、第2の変調電極11−2に印加される。したがって、第1の変調電極11−1、第2の変調電極11−2には等しいディザ信号が重畳された等しい変調電極バイアス電圧が印加されている。これにより、光出力信号に自動動作点制御のためのディザ信号が重畳される。
ディザ信号が重畳された光出力信号により位相比較が実現されるまでの構成および動作は自動半波長電圧制御として働く場合と同じであるので説明は省略する。その位相比較結果にもとづく位相比較回路81−2の出力信号は、出力切替回路85により、位相差調整電極電圧制御回路82−2に入力され、この信号が最小になるように位相差調整電極電圧制御回路82−2で第1の位相差調整電極12−1の印加電圧を制御する。代わりに第2の位相差調整電極12−2の印加電圧を、あるいは両方を制御しても良い。こうして、ディザ信号重畳回路83、マッハツェンダ光変調器10、光分岐回路14、ディザ信号検出回路81、位相差調整電極電圧制御回路82−2によるフイードバック回路を構成し、これらにより自動動作点制御が実現されている。
したがって、こうした構成をとることにより、出力切替回路85および入力切替回路86を連動して切り替え、自動半波長電圧制御と自動動作点制御を交互に行うことにより、自動半波長電圧制御と自動動作点制御のためのディザ変調周波数が同じであっても、自動半波長電圧制御と自動動作点制御を実現できる。
「実施例3」「実施例4」は半導体マッハツェンダ変調器10に対して実施したが、他の形態の半導体マッハツェンダ変調器、例えば図8の半導体マッハツェンダ変調器10−2に対しても同様にして実施できる。
1 第1のアーム
2 第2のアーム
3 マッハツェンダ型光干渉計を構成する光導波路
10,10−2 マッハツェンダ変調器
11 変調電極
11−1 第1の変調電極
11−2 第2の変調電極
12 位相差調整電極
12−1 第1の位相差調整電極
12−2 第2の位相差調整電極
13 電極
14 光分岐回路
15 接地電極
16 変調電極バイアス電圧印加電極
20 バイアス電圧制御回路
22,31 直流電源
23 バイアス電圧制御部
23a,32a 対応テーブル
30 位相差調整電圧制御回路
32 位相差調整電圧制御部
40 変調電極バイアス電圧制御回路
41 高速データ信号源
42 広帯域増幅器
42−2 差動出力広帯域増幅器
43 バイアスT回路
43−1 第1のバイアスT回路
43−2 第2のバイアスT回路
45 インダクタ
50 自動動作点制御回路
51 ディザ信号検出回路
51−1 光検出器
51−2 位相比較回路
52 位相差調整電極電圧制御回路
53 ディザ信号重畳回路
54 加算回路
70 自動半波長電圧制御回路
71 第2の位相比較回路
72 変調電極バイアス電圧制御回路
73 第2のディザ信号重畳回路
74 第2の加算回路
80 自動半波長電圧・動作点制御回路
81 ディザ信号検出回路
81−1 光検出器
81−2 位相比較回路
82−1 変調電極バイアス電圧制御回路
82−2 位相差調整電極電圧制御回路
83 ディザ信号重畳回路
84 加算回路
85 出力切替回路
86 入力切替回路

Claims (3)

  1. マッハツェンダ干渉計を構成する2つの光導波路の位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つマッハツェンダ変調器を用いて光信号のON/OFFを行う光強度変調装置であって、
    前記2つの光導波路のうち第1の光導波路には、第1の変調電極バイアス電圧をバイアスされ第1のデータ信号電圧が印加される第1の変調電極を含み、
    前記2つの光導波路のうちの第2の光導波路には、前記第1の変調電極バイアス電圧と等しい変調電極バイアス電圧をバイアスされ、前記第1のデータ信号電圧と逆相のデータ信号電圧が印加される第2の変調電極を含み、
    前記2つの光導波路のうち少なくとも1つの光導波路には、前記第1および第2の変調電極とは別に前記マッハツェンダ干渉計の位相差を調整する位相差調整電極を含んだ差動駆動型のマッハツェンダ変調器と、
    微小変調信号を、前記第1の変調電極バイアス電圧および前記第2の変調電極バイアス電圧にそれぞれ加算する微小変調信号重畳回路と、前記微小変調信号が重畳された変調器の出力光の一部を分岐する光分岐回路と、分岐された出力光から微小変調信号成分を検出する微小変調信号検出回路と、検出された微小変調信号が最小になるように前記位相差調整電極の電圧あるいは電流を制御する位相差調整電極制御回路とから構成される自動動作点制御回路と
    を備えたことを特徴とするマッハツェンダ光変調器を用いた光強度変調装置。
  2. マッハツェンダ干渉計を構成する2つの光導波路の位相差が印加電圧に対して非線形に変化する特性を持つマッハツェンダ変調器を用いて光信号のON/OFFを行う光強度変調装置であって、
    変調電極と接地電極との間にデータ信号を印加するように、前記2つの光導波路の片方の光導波路に前記変調電極を、もう一方の光導波路に前記接地電極を含み、
    前記2つの光導波路に共通の底面に接続され、前記変調電極との間および前記接地電極との間に共通の変調電極バイアス電圧が印加される変調電極バイアス電圧印加電極を含み、
    前記2つの光導波路のうち少なくとも1つの光導波路には前記変調電極および前記接地電極とは別に前記マッハツェンダ干渉計の位相差を調整する位相差調整電極を含んだシングル駆動プッシュプル構成型のマッハツェンダ変調器と、
    前記変調電極バイアス電圧に微小変調信号を加算する微小変調信号重畳回路と、前記微小変調信号重畳された変調器の出力光の一部を分岐する光分岐回路と、分岐された出力光から微小変調信号成分を検出する微小変調信号検出回路と、検出された微小変調信号が最小になるように前記位相差調整電極の電圧あるいは電流を制御する位相差調整電極制御回路とから構成される自動動作点制御回路と
    を備えたことを特徴とするマッハツェンダ光変調器を用いた光強度変調装置。
  3. データ信号の振幅と半波長電圧を自動的に一致させる制御回路をさらに備えた前記光強度変調装置であって、
    前記制御回路は、
    データ信号の振幅と半波長電圧を自動的に一致させる制御と自動動作点制御を、異なった変調周波数を用いて同時に行うこと、または同じ変調周波数を用いて交互に行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマッハツェンダ光変調器を用いた光強度変調装置。
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